Friday, June 21, 2024

年間入園者100万人の花の名所:ブッチャート・ガーデン ~ カナダのビクトリア

年間入園者100万人の花の名所:ブッチャート・ガーデン ~ カナダのビクトリア 2

DSC_5168ブッチャート氏のセメント事業のために発生した石炭石採石場跡の荒れ果てた姿を憂いて、1904年にブッチャート夫人が手を入れたのがブッチャートガーデンの始まり。スウィートピーや薔薇など、いくつかを植えた当初の場所は、現在では同ガーデンのメインガーデンであるサンケンガーデン(沈床庭園)にまで成長した。一世紀以上を経て、22万平米(東京ドーム5個分)という広大な庭園になり、前述のサンケンガーデンの他、ローズガーデン、日本庭園、イタリアンガーデンなど、いくつかのエリアを持つ。各季節ごとの大量の花々が植え替えられ、規模も美しさも北米屈指のガーデンに挙げられる程に。周囲の木々は、かつてそこが採石場であったとは想像できないほど豊かに地を覆っている。2004年にはその歴史とホスビタリティも評価され、カナダ国定史跡に指定された。

IMG_6494年中無休で、4月から10月は花が絶えることが無いというこの庭園は、春には、オランダから輸入された13万個以上のチューリップや水仙をはじめとする球根類の華麗な色彩、そして、ツツジ、シャクナゲなどが新緑に映える。初夏には最も多種多様かつ膨大な数の花で溢れる。特に中央のローズガーデンは配置も凝っていて、蔓薔薇のアーチ道もあり、気品ある薔薇の姿と香りに優雅な演出を添える。夏には花火、野外コンサートなどのイベントも多数催される。石切り場の底に湧き水でできた湖が涼し気に花や木の葉を映し出す。25メートルの高さにまで吹き上げられる噴水もあり、いくつかのパターンの動きを見せ、夜に色彩照明が施される日もある。秋の紅葉は、メープルなどの落葉樹がさほど多くないので絶景とはいかないが、島全体が落ち着く美しい時期だという。彩りが絶えた後、年末にかけてクリスマスデコレーションに力を入れている。何万個ものライトや飾りが建物や木々に施される。降雪の後には単色画のような荘厳な風景が広がる。

IMG_6559庭園内での食事も人気。かつてはブッチャート家の邸宅であったレストラン「ザ・ダイニング・ルーム」では、庭園を眺めながら、ゆったりとした雰囲気の中でのアフタヌーンティーセット(正午から3時、要予約)や食事(季節限定)を楽しむことができる。温室横にあるカジュアルなカフェテリア(Blue Poppy Restaurant)からの花の眺めもなかなか。星形の池や整然とした花壇があるイタリアンガーデン脇ではジェラードを味わえる。

DSC_5196《ガーデンへのアクセス》

ブッチャート・ガーデンはバンクーバーの南方、バンクーバー島に在る。バンクーバーから

30分ほど南の港からフェリーで渡れる、ポピュラーな観光地とあり、日帰りツアーもある。航行時間は1時間40分程で、カナダドルで17.20ドルと安い。フェリー港(Swart)からガーデンへも、ガーデン⇔ビクトリア(ブリティッシュコロンビア州の州都)のダウンタウンも20km程で、住宅地や途中の町に度々泊まることになるが、公共の路線バスで1時間強。ダウンタウンからの直通バス、他と組み合わせたツアーもある。ビクトリア周辺は公共バスが充実していて、格段に安価で、距離に関わりなく一律料金。(2016年4月現在CAD2.50)。

IMG_6571フェリー港(Swart)⇔ダウンタウン路線もある。シアトルからのフェリー航路もあるが、時間が長く、料金が高い(数倍)。島々を眺めながらの贅沢な船旅と思えばリーゾナブルか。

また、シアトルより南西にあたるオリンピック半島の北側の港(Port angeles)からのフェリー航路もあり、ビクトリアのダウンタウンの港に着く。距離的には最も短い。Port Angelesまではシアトルから車で2時間半ほど。温帯雨林や海岸を含み、世界遺産にも指定されているオリンピック・ナショナルパークと合わせて訪れるのも一案。

IMG_6638Victoria ダウンタウン

ブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアは花の都とも呼ばれ、港を臨む州議事堂(右写真)も、街並みも美しい。英国領時代の面影があり、紅茶専門店や洒落たパブもある人気の観光地。

www.tourismvictoria.com

Michigan Tourism for Japanese Community日本人にミシガン州の観光をプロモート

<!--:en-->Michigan Tourism for Japanese Community<!--:--><!--:ja-->日本人にミシガン州の観光をプロモート<!--:--> 4

ディアボーン市長、日系コミュニティーに観光の目玉施設をPR

 在デトロイト総領事館は、ディアボーン市長の協力のもと、日本から中西部への直行便を持つ航空会社と当地の観光案内会社の代表者を対象に、ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ及びフォード・ルージュ工場の視察を企画した。ディアボーン市といえばフォード・モーター社の本社があることで有名。5月11日、市長自ら、同市が誇る名高い施設であり、デトロイト周辺の観光の目玉でもあるヘンリーフォード博物館などを案内して回った。

 ヘンリーフォード博物館はアメリカの機械文化を集大成した歴史博物館といっても過言ではない。デトロイト近郊に住んでいる人は一度ならず訪れていると思うが、機械文明の初期から近代に亘って、生活器機から機関車まで大小各種の展示物を網羅していることに、初めての訪問者は驚かされる。

 ディアボーン市長は案内のはじめに、一般に‘フォードミュージアム’と称されているこの博物館だが、‘エジソン学会(Edison Institute)’が管理・運営する博物館であり、エジソン自らのサインが刻まれた石碑が第一号展示品だという逸話を説明。単なる古い物の展示ではなく、歴代アメリカ大統領の専用車など、米国の歴史や生活にまつわる品が多く、ヘンリーフォードと親交のあった人々に関わる貴重な物も残しているのがこの博物館の特徴であり魅力だ。レトロな空間作りにも工夫が見られる。

 隣接するグリーン・フィールド・ビレッジは、日本の明治村のアメリカ版といったものだが、こちらにはエジソンの研究所やヘンリーフォードの生家もあり、著名な人々の暮らしや親交を思い描きながら眺めると、展示品や建物が温かみのあるものに見えてくる。当時の乗り物が、当時を再現した街並みや牧場風景の中を走っていて、タイムスリップした感覚に陥る。園内では当時の格好に扮した人が案内役を務めていたり作業をしていたりするが、ディアボーン市長の話によると、本物の俳優も多く、夜はデトロイトなどの劇場で演じている人もいると言うこと。

 この雰囲気を活かしたイベントが年間を通して数多く催されているので、要チェック。

 ルージュ工場へは博物館からシャトルバスで。個人向けのガイドツアーはなく、見学用の回廊からのセルフツアー(自由見学)になる。ピックアップトラックの生産ラインを実際に見ることができる稀な機会だ。

Pure Michigan(ピュア・ミシガン)キャンペーンを世界へ拡大

~担当副社長を交えて、日本・日本人向け展開について意見交換

 5月11日の視察後、Pure Michigan 観光キャンペーンを実施しているミシガン州経済開発公社(MEDC)の観光担当副社長Zimmermann氏を交えて、総領事公邸にて意見交換会が開かれた。

 「Pure Michigan」 とは、2006年に州政府の観光・レクリエーション部門が立ち上げたキャンペーンのために選ばれた、知名度と好感度をあげるためのブランドネーム。ミシガン州経済開発公社では、これまで全米向けにキャンペーンを展開し、「Pure Michigan」の名称もかなり浸透し、誘致も大きく成果を上げているが、近々アジア地区を含む海外へのキャンペーン拡大を計画している。日本に出先機関を設置することも検討しているとのこと。

 意見交換会では、Zimmermann氏によるミシガン州の観光事情および、Pure Michiganのオンラインサイトやニュースレターに関する解説の後、日系の航空会社および旅行会社の代表等、そしてミシガン各地を視察している総領事が、日本人の視点によるミシガンの魅力や、プロモートのアイデアなど、活発に意見を述べ合った。

以下、話の中から、当地の日本人に役立つ内容をいくつか紹介。

◇まずは州の公式観光案内サイトであるPure Michiganウェブサイト: www.michigan.orgについて。アクセス数は、全米の同様なサイトの中で屈指。オンラインニュースレターの受信者は50万人に上るということ。ウェブサイトでは、旅の目的(すること)、日程、行き先、イベント等の項目によって適宜情報を得ることができる。オンラインニュースレターでは最新の情報を配信している一方、写真の応募もあり、様々な利用と楽しみ方が可能。ウェブサイトの日本語訳を今秋導入する計画。

◇デトロイトのベルアイル公園には歴史的な建物も点在し、インディカーGrand Prixなど、数々のイベントが開催される。デトロイトリバーにあるこの島からはカナダが目と鼻の先に望める。日本人としては、姉妹都市である豊田市との友好の象徴である桜と記念碑も必見。

◇Grand Rapids市にあるマイヤーガーデン(Frederik Meijer Gardens & Sculpture Park)は屋内外の様々なスタイルの庭園と大小の彫刻を鑑賞することが出来る広大な公園だが、ここに日本庭園が造られることが正式に発表された。完成予定は2015年と先のことだが、Grand Rapidsの姉妹都市(滋賀県近江八幡市)から庭師が渡米し、造園行程をアメリカのガーデナーが見学する機会を設けることでも日米交流を図る。

日本庭園荘園についてのサイト:www.meijergardens.org/japanesegarden

◇ミシガンというとデトロイト周辺の自動車産業が世界的に知られているが、実際のところミシガン州の大半はファームランドであり農牧業が主。ミシガン料理と言われるものはないが、経済開発公社のZimmermann氏は、チェリーやその加工品そしてミシガンワインの美味しさと質の良さを推奨。さくらんぼ狩りをはじめ、アスパラガスやイチゴ、ベリー等を収穫する経験は貴重な思い出になるに違いない。

◇五大湖のうち4つの湖に囲まれ、そして1万1千といわれる膨大な数の内陸の湖があるミシガンは、その景観を楽しむばかりでなく、ウォータースポーツや釣りがポピュラーなアクティビティになっている。Zimmermann氏の一押しは、西側(ミシガン湖畔)のハーバーから出ている乗合船やチャーター船で釣りをして、獲った魚を食べる体験。ミシガン西側はトラバースシティーエリアと並ぶワイナリー地域なので、ワインも忘れずに。

 

ディアボーン市長、日系コミュニティーに観光の目玉施設をPR

 在デトロイト総領事館は、ディアボーン市長の協力のもと、日本から中西部への直行便を持つ航空会社と当地の観光案内会社の代表者を対象に、ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ及びフォード・ルージュ工場の視察を企画した。ディアボーン市といえばフォード・モーター社の本社があることで有名。5月11日、市長自ら、同市が誇る名高い施設であり、デトロイト周辺の観光の目玉でもあるヘンリーフォード博物館などを案内して回った。

 ヘンリーフォード博物館はアメリカの機械文化を集大成した歴史博物館といっても過言ではない。デトロイト近郊に住んでいる人は一度ならず訪れていると思うが、機械文明の初期から近代に亘って、生活器機から機関車まで大小各種の展示物を網羅していることに、初めての訪問者は驚かされる。

 ディアボーン市長は案内のはじめに、一般に‘フォードミュージアム’と称されているこの博物館だが、‘エジソン学会(Edison Institute)’が管理・運営する博物館であり、エジソン自らのサインが刻まれた石碑が第一号展示品だという逸話を説明。単なる古い物の展示ではなく、歴代アメリカ大統領の専用車など、米国の歴史や生活にまつわる品が多く、ヘンリーフォードと親交のあった人々に関わる貴重な物も残しているのがこの博物館の特徴であり魅力だ。レトロな空間作りにも工夫が見られる。

 隣接するグリーン・フィールド・ビレッジは、日本の明治村のアメリカ版といったものだが、こちらにはエジソンの研究所やヘンリーフォードの生家もあり、著名な人々の暮らしや親交を思い描きながら眺めると、展示品や建物が温かみのあるものに見えてくる。当時の乗り物が、当時を再現した街並みや牧場風景の中を走っていて、タイムスリップした感覚に陥る。園内では当時の格好に扮した人が案内役を務めていたり作業をしていたりするが、ディアボーン市長の話によると、本物の俳優も多く、夜はデトロイトなどの劇場で演じている人もいると言うこと。

 この雰囲気を活かしたイベントが年間を通して数多く催されているので、要チェック。

 ルージュ工場へは博物館からシャトルバスで。個人向けのガイドツアーはなく、見学用の回廊からのセルフツアー(自由見学)になる。ピックアップトラックの生産ラインを実際に見ることができる稀な機会だ。

Pure Michigan(ピュア・ミシガン)キャンペーンを世界へ拡大

~担当副社長を交えて、日本・日本人向け展開について意見交換

 5月11日の視察後、Pure Michigan 観光キャンペーンを実施しているミシガン州経済開発公社(MEDC)の観光担当副社長Zimmermann氏を交えて、総領事公邸にて意見交換会が開かれた。

 「Pure Michigan」 とは、2006年に州政府の観光・レクリエーション部門が立ち上げたキャンペーンのために選ばれた、知名度と好感度をあげるためのブランドネーム。ミシガン州経済開発公社では、これまで全米向けにキャンペーンを展開し、「Pure Michigan」の名称もかなり浸透し、誘致も大きく成果を上げているが、近々アジア地区を含む海外へのキャンペーン拡大を計画している。日本に出先機関を設置することも検討しているとのこと。

 意見交換会では、Zimmermann氏によるミシガン州の観光事情および、Pure Michiganのオンラインサイトやニュースレターに関する解説の後、日系の航空会社および旅行会社の代表等、そしてミシガン各地を視察している総領事が、日本人の視点によるミシガンの魅力や、プロモートのアイデアなど、活発に意見を述べ合った。

以下、話の中から、当地の日本人に役立つ内容をいくつか紹介。

◇まずは州の公式観光案内サイトであるPure Michiganウェブサイト: www.michigan.orgについて。アクセス数は、全米の同様なサイトの中で屈指。オンラインニュースレターの受信者は50万人に上るということ。ウェブサイトでは、旅の目的(すること)、日程、行き先、イベント等の項目によって適宜情報を得ることができる。オンラインニュースレターでは最新の情報を配信している一方、写真の応募もあり、様々な利用と楽しみ方が可能。ウェブサイトの日本語訳を今秋導入する計画。

◇デトロイトのベルアイル公園には歴史的な建物も点在し、インディカーGrand Prixなど、数々のイベントが開催される。デトロイトリバーにあるこの島からはカナダが目と鼻の先に望める。日本人としては、姉妹都市である豊田市との友好の象徴である桜と記念碑も必見。

◇Grand Rapids市にあるマイヤーガーデン(Frederik Meijer Gardens & Sculpture Park)は屋内外の様々なスタイルの庭園と大小の彫刻を鑑賞することが出来る広大な公園だが、ここに日本庭園が造られることが正式に発表された。完成予定は2015年と先のことだが、Grand Rapidsの姉妹都市(滋賀県近江八幡市)から庭師が渡米し、造園行程をアメリカのガーデナーが見学する機会を設けることでも日米交流を図る。

日本庭園荘園についてのサイト:www.meijergardens.org/japanesegarden

◇ミシガンというとデトロイト周辺の自動車産業が世界的に知られているが、実際のところミシガン州の大半はファームランドであり農牧業が主。ミシガン料理と言われるものはないが、経済開発公社のZimmermann氏は、チェリーやその加工品そしてミシガンワインの美味しさと質の良さを推奨。さくらんぼ狩りをはじめ、アスパラガスやイチゴ、ベリー等を収穫する経験は貴重な思い出になるに違いない。

◇五大湖のうち4つの湖に囲まれ、そして1万1千といわれる膨大な数の内陸の湖があるミシガンは、その景観を楽しむばかりでなく、ウォータースポーツや釣りがポピュラーなアクティビティになっている。Zimmermann氏の一押しは、西側(ミシガン湖畔)のハーバーから出ている乗合船やチャーター船で釣りをして、獲った魚を食べる体験。ミシガン西側はトラバースシティーエリアと並ぶワイナリー地域なので、ワインも忘れずに。

 

Fall Colours in Washington D.C. AreaワシントンDC方面の紅葉

<!--:en-->Fall Colours in Washington D.C. Area<!--:--><!--:ja-->ワシントンDC方面の紅葉<!--:--> 2

 先月号ではカナダの首都であるオタワを含めた紅葉の旅について紹介したが、今回はアメリカの首都ワシントンDCを含む東南部の紅葉について。住んでいる国の方が後回しになったが、紅葉シーズンはカナダのメープル街道方面より1ヶ月からそれ以上遅いので、色づく順序ということで納得いただきたい。いわずもがなであるが、地理条件、年によってピークの時期がかなりずれるので、ネットのブログ等で調べるか宿泊先に問い合わせてオンタイムの情報を入手することをお薦めする。(通常は10月下旬から11月下旬)

ワシントンDC

 ワシントンDC(Washington, District of Columbia)略してDCは言うまでもなくアメリカ合衆国の首都として知られ、春の桜の観光名所として名高いが、紅葉の時期もなかなかのもの。国会議事堂(US Capitol)の西側、ポトマック川沿いのリンカーン・メモリアルまでの一帯はモールと呼ばれ、その中心部にそびえるワシントン・モニュメントの高さ500フィートの観察デッキから、(タイミングが合えば)カラフルな秋色に染まった近隣の景観が一望できる。秋は夏休みに比べれば観光客が少なめ。とはいえワシントン・モニュメントは大人気スポットで、無料の整理券は朝早く並ばないと手に入らない。料金はかかるが、ネットか電話で事前に入手しておくのが確かだ。現在は一般公開をしていないホワイトハウス、そしてモールの両側に並ぶミュージアム群を始めとする公立及び私設の数々の文化・芸術の施設、米国連邦捜査局(FBI)などの政府機関、などなど、周辺には世界的に有名な施設が数々あるが、今回は各々の詳細は記載せず、紅葉のビューポイントに縛って書き進めさせていただく。ちなみに、滞在時間があまり無いDC初心者は見所を網羅して効率よく回る有料ツアーがお薦め。モール地区、そして川を渡りアーリントン墓地を継続的に循環する観光バス‘ツアーモービル・サービス’は乗り降り自由なので、見学したい所がハッキリしている人や、自分のペースで回りたい人に便利。セグウェイに乗って巡るツアーも人気だ。

 ポトマック川の両岸の秋の彩りも見もの。各種観光クルーズも出ているが、アレキサンドリアという町から出ている移動用の船からでも充分堪能できる。アレキサンドリアはオールド・タウンと呼ばれる古い町並みが残るこじんまりとした地域で、アートギャラリーや個性的なギフトショップも多く、ぶらり散策に向いている。レーガン空港からメトロレール(鉄道)で行くことが出来る。

 モールの北西、大学町で閑静な地区だったジョージタウンは、石畳の通りに古風な趣のある建物が多い。近年は、ウォータフロントと呼ばれる川沿いを中心に、高級ブランド店や洒落たレストラン、ブティック、そして騒々しいナイトクラブも混在する賑やかな一画になっている。遺産に指定されている石造りの旧運河沿いは情緒ある静かな空間で、憩いの散歩道として人気がある。特に紅葉(黄葉というのが妥当)した木々の色が水面に映る景観が美しい。また、繁華街の西端、ポトマック川に架かるキーブリッジ (Key Bridge)からの眺めも良く、足を伸ばす価値がある。

 ワシントンDCは、空港(特にレーガンワシントンナショナル空港)からモールやダウンタウンへのアクセスが容易な上、市内の公共交通網が発達しているので、市内周辺の観光に車は必要ない。デトロイトから飛行機で1時間ほど。1泊でもかなり充実した旅を組むことが出来る。

旅の途中、回り道で紅葉狩り

 日程に余裕がある方には、車やアムトラック(鉄道)での旅で、途中の紅葉も味わいながらの移動をお薦めしたい。ワシントンDCへのアムトラックの路線はシカゴからピッツバーグ、そしてDCの由緒あるユニオン駅に入る。車両は日本人にしてみると一時代前のスタイルといいたい代物だが、渓谷沿いのルートなど、ハイウェイでは見ることができない景色を満喫できる。ミシガンは通らないので、オハイオ州トレドなどに出る必要があるが、経験としても面白いだろう。

 紅葉の時期に車で行く場合は、回り道をしてアパラチアン山系の景観を少しでも多く目にしたいもの。ワシントンDCの西、シェナンドア国立公園やブルーリッジ・パークウェイは東部北アメリカ屈指の人気ドライブウェーと言われ、紅葉の美しさは定評がある。ブルー・リッジ山脈はアパラチアンの大山系の支脈で、ジョージア州からペンシルベニア州に続いている。

 シェナンドア国立公園の中、105マイル(約170キロ)にも及ぶ山脈の上の観光ドライブ・ハイウェイは「スカイライン・ドライブ」と呼ばれ、山道に不慣れなドライバーでも容易に走れる快適な道で、各所に設けられたView Pointから麓の村や牧場、そして遥か遠くまで続く山々のパノラマを楽しむことができる。遊歩道、キャンプ場も充実している。

 さらに南のノース・カロライナ州へ続くブルーリッジ・パーク・ウェイは全長469マイル(約750km!)も続いている。南端は以前(2011年11月号)弊紙で紹介したノースカロライナ州のアッシュビル(Asheville)の近くやグレートスモーキーマウンテン国立公園まで続いているので、全工程を1回で走破するにはあまりに規模が大きい。

 ‘ブルーリッジ’は、遠くから見た時にやや霞んで青く見える美しい姿からこの名が付いたと言われ、四季折々に見事な景色を訪問者に見せてくれる。手付かずの自然を保とうとしている公園内は植物の種類が豊富で、秋の彩りは赤、オレンジ、黄色、と錦絵のようにカラフル。自然からの掛買いのない贈り物だ。

 先月号ではカナダの首都であるオタワを含めた紅葉の旅について紹介したが、今回はアメリカの首都ワシントンDCを含む東南部の紅葉について。住んでいる国の方が後回しになったが、紅葉シーズンはカナダのメープル街道方面より1ヶ月からそれ以上遅いので、色づく順序ということで納得いただきたい。いわずもがなであるが、地理条件、年によってピークの時期がかなりずれるので、ネットのブログ等で調べるか宿泊先に問い合わせてオンタイムの情報を入手することをお薦めする。(通常は10月下旬から11月下旬)

ワシントンDC

 ワシントンDC(Washington, District of Columbia)略してDCは言うまでもなくアメリカ合衆国の首都として知られ、春の桜の観光名所として名高いが、紅葉の時期もなかなかのもの。国会議事堂(US Capitol)の西側、ポトマック川沿いのリンカーン・メモリアルまでの一帯はモールと呼ばれ、その中心部にそびえるワシントン・モニュメントの高さ500フィートの観察デッキから、(タイミングが合えば)カラフルな秋色に染まった近隣の景観が一望できる。秋は夏休みに比べれば観光客が少なめ。とはいえワシントン・モニュメントは大人気スポットで、無料の整理券は朝早く並ばないと手に入らない。料金はかかるが、ネットか電話で事前に入手しておくのが確かだ。現在は一般公開をしていないホワイトハウス、そしてモールの両側に並ぶミュージアム群を始めとする公立及び私設の数々の文化・芸術の施設、米国連邦捜査局(FBI)などの政府機関、などなど、周辺には世界的に有名な施設が数々あるが、今回は各々の詳細は記載せず、紅葉のビューポイントに縛って書き進めさせていただく。ちなみに、滞在時間があまり無いDC初心者は見所を網羅して効率よく回る有料ツアーがお薦め。モール地区、そして川を渡りアーリントン墓地を継続的に循環する観光バス‘ツアーモービル・サービス’は乗り降り自由なので、見学したい所がハッキリしている人や、自分のペースで回りたい人に便利。セグウェイに乗って巡るツアーも人気だ。

 ポトマック川の両岸の秋の彩りも見もの。各種観光クルーズも出ているが、アレキサンドリアという町から出ている移動用の船からでも充分堪能できる。アレキサンドリアはオールド・タウンと呼ばれる古い町並みが残るこじんまりとした地域で、アートギャラリーや個性的なギフトショップも多く、ぶらり散策に向いている。レーガン空港からメトロレール(鉄道)で行くことが出来る。

 モールの北西、大学町で閑静な地区だったジョージタウンは、石畳の通りに古風な趣のある建物が多い。近年は、ウォータフロントと呼ばれる川沿いを中心に、高級ブランド店や洒落たレストラン、ブティック、そして騒々しいナイトクラブも混在する賑やかな一画になっている。遺産に指定されている石造りの旧運河沿いは情緒ある静かな空間で、憩いの散歩道として人気がある。特に紅葉(黄葉というのが妥当)した木々の色が水面に映る景観が美しい。また、繁華街の西端、ポトマック川に架かるキーブリッジ (Key Bridge)からの眺めも良く、足を伸ばす価値がある。

 ワシントンDCは、空港(特にレーガンワシントンナショナル空港)からモールやダウンタウンへのアクセスが容易な上、市内の公共交通網が発達しているので、市内周辺の観光に車は必要ない。デトロイトから飛行機で1時間ほど。1泊でもかなり充実した旅を組むことが出来る。

旅の途中、回り道で紅葉狩り

 日程に余裕がある方には、車やアムトラック(鉄道)での旅で、途中の紅葉も味わいながらの移動をお薦めしたい。ワシントンDCへのアムトラックの路線はシカゴからピッツバーグ、そしてDCの由緒あるユニオン駅に入る。車両は日本人にしてみると一時代前のスタイルといいたい代物だが、渓谷沿いのルートなど、ハイウェイでは見ることができない景色を満喫できる。ミシガンは通らないので、オハイオ州トレドなどに出る必要があるが、経験としても面白いだろう。

 紅葉の時期に車で行く場合は、回り道をしてアパラチアン山系の景観を少しでも多く目にしたいもの。ワシントンDCの西、シェナンドア国立公園やブルーリッジ・パークウェイは東部北アメリカ屈指の人気ドライブウェーと言われ、紅葉の美しさは定評がある。ブルー・リッジ山脈はアパラチアンの大山系の支脈で、ジョージア州からペンシルベニア州に続いている。

 シェナンドア国立公園の中、105マイル(約170キロ)にも及ぶ山脈の上の観光ドライブ・ハイウェイは「スカイライン・ドライブ」と呼ばれ、山道に不慣れなドライバーでも容易に走れる快適な道で、各所に設けられたView Pointから麓の村や牧場、そして遥か遠くまで続く山々のパノラマを楽しむことができる。遊歩道、キャンプ場も充実している。

 さらに南のノース・カロライナ州へ続くブルーリッジ・パーク・ウェイは全長469マイル(約750km!)も続いている。南端は以前(2011年11月号)弊紙で紹介したノースカロライナ州のアッシュビル(Asheville)の近くやグレートスモーキーマウンテン国立公園まで続いているので、全工程を1回で走破するにはあまりに規模が大きい。

 ‘ブルーリッジ’は、遠くから見た時にやや霞んで青く見える美しい姿からこの名が付いたと言われ、四季折々に見事な景色を訪問者に見せてくれる。手付かずの自然を保とうとしている公園内は植物の種類が豊富で、秋の彩りは赤、オレンジ、黄色、と錦絵のようにカラフル。自然からの掛買いのない贈り物だ。

ミシガン州 の ステートパーク ① www.michigandnr.com 

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ミシガン州 の ステートパーク ① www.michigandnr.com  2

Maybury (2)ミシガン州には100以上のステートパークがあり、「30分以内に一つはある」と謳っているほどの数。トレイルだけの所から、キャンプサイト、貸しボート、射的場のある所など、規模や施設はそれぞれ。今回はメトロデトロイトの住宅地に近い4カ所を紹介したい。

Maybury (1)Maybury State Park

20145 Beck Road Northville MI, 48167

Maybury (3)ノバイ市の南西、7 mile Rdと8 mile Rd、Beck Rd とNapier Rdに囲まれた、住宅街に近いことが信じられない程の自然が保持されているパーク。元々はサニタリウム(保養所)の敷地で、患者の健康的な活動兼時給自足のために広大なファームが保持されていたものなのだそうだ。ハイキングトレイルが充実しており、サイクリング用のトレイル、マウンテンバイク用のコースも設定されている。自然に関する体験や学習などのプログラムも多く組んでいる。冬にはクロスカントリースキーができる。

Beck Roadから入った奥にRiding Stable(乗馬施設)があり、未経験者でも案内人付きの乗馬散策ができる。http://www.mayburyridingstable.com

Maybury (4)予約は受け付けないグループ・トレイルライド(他の人たちと混合。50~60分)は1人$45。

月曜を除く正午から3時まで。8才以上。囲いの中でのポニーライドもある。プライベートのレッスンも可能で、こちらは要予約。長ズボンと靴の着用が必須(サンダルは不可)。

隣接するMaybury Farmはステートパークとは別運営。動物の種類が多くイベントも多い(要入場料)、売店には近隣で取れた蜂蜜やジャムなどが置いてあり、小奇麗で充実している。

Proud (1)Proud Lake Recreation Area 

3500 N. Wixom Road Commerce Twp. MI, 48382

フリーウェイI-96をWixom Roadで5マイル程北上。Proud Lakeを囲み、ヒューロンリバー沿いに広がる、景観に恵まれた4,700エーカーのレクリエーションエリアは豊かな自然と様々な活動を提供している。計20マイルを超すトレイルを歩けば、多様な自然系を目にすることができる。

キャビンや配電設備のあるキャンプサイトがあり、冬場のクロスカントリースキーやスノーモービルのコースもあるため冬もキャンプが可能。

キャンプ場ではカヌーとカヤックのレンタルがあり、上流と下流をつなぐ送迎サービスも行なっている。

詳細は売店248-685-2379かパークオフィス248-685-2433へ

heavnercanoe.com ; Hines Drive沿いやKensington Metropark(Farm Center)など、他のレンタル場所の情報も出てくる。

Pontiac_ (1)Pontiac Lake Recreation Area 

7800 Gale Road Waterford MI, 48327

Noviからほぼ真北に15マイル強、Pontiac Lakeに接する3,745エーカーという広大なレクリエーションエリアには、湿地、池、遊泳可能な砂浜(上の写真)、深い森があり、変化に富んでいて、アクティビティーも豊富。船着き場には貸しボートの営業もある。自然の中で、ハイキングはもちろんのこと、乗馬、マウンテンバイクが楽しめる。自然観察にも向いている。

Pontiac_ (2)離れたところに、アーチェリー用の原っぱと銃の射的場がある。Recreation Area内、場所および季節限定でハンティングも可能。アーチェリーの的にはフェイクの鹿が。

Dodge (1)Dodge #4 State Park

4250 Parkway Drive Waterford MI, 48327

Dodge (3)Orchard Lakeの北に位置する Cass Lake北側の一画にある。1マイルほどの湖畔沿いには砂浜もあり、 小さいながらも起伏もあり、景色の美しいパーク。湿地帯の桟橋は釣りにも散歩にも気持ちが良い。遊泳も可能。対岸に避暑地のような住宅が並んでいる眺めも一興。キャンプサイトは無い。

– – Michigan State Parks Recreation Passport – –

記載したパーク、レクリエーションエリアのいずれもパスポートまたは一日入場券が必要。100以上のステートパークへ入場できる。キャンピング料は別払い。

ミシガン州の住人は車のライセンスを更新(または新規登録)する折に年間パスを購入すると手間いらず。現在$11。ライセンス・プレートに貼るタグ(四角いシール)に‘P’の文字が記載される。有効期限は車のレジストレーションと同じ。更新時以外でも購入は可能だが手数料$5がかかる。パークの入り口で手続きできる所もある。

*非住人は、年間 $32、または1日パス$9 (2017年7月1日現在)

*メトロパーク(metropolitan parks)のパスとは別なので要注意。

*多くのパークが禁酒。ペットについては場所によって異なるので要チェック。

Winter in Traverse City冬のトラバースシティー周辺

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<!--:en-->Winter in Traverse City<!--:--><!--:ja-->冬のトラバースシティー周辺<!--:--> 4

 トラバースシティー(TC)では、冬の到来イコール祝福の時! 丘や谷は白く柔らかい雪で覆われ、キラキラと輝き、魅力溢れる遊び場に早変わり。広大な自然が探しに来て!とばかり、人々を待ちわびている。そこで、次は冬のアクティビティー情報。

Cross-country ski: クロスカントリースキー

 Pere Marquette State Forestなど、公共林や公園の整備されたトレイルの他、急流や静かな森林、湖の絶景を望む湖畔沿いや砂丘を蛇行するコースなど、豊富な選択肢があるのもTCならではの魅力。

Ski and Snowboard: スキー&スノーボード

 ミシガン北西部はミシガン州の人気スキーエリア。とは言え、スキー場の規模は日本の″裏山” 程度。しかし、リゾートとしての魅力が満載で、足を伸ばす価値は大いにある。

 TCから北東に約30マイルに位置するShanty Creek Resortsは、スキー雑誌の投票で、リゾートの値打ち、ダイニング、ロッジ、アクティビティーを総合して、“ミッドウエストで1番行きたいスキー場”のタイトルを獲得したこともある。2つのスキーエリア(Summit とSchuss Mountain)を利用できる点も、複数のコースが滑れるお得感と共に楽しみ倍増。

 一方、スキー宿をTCダウンタウン付近に確保するのも一案。ダウンタウンやベイ周辺のホテルは夏がシーズンなので、逆に冬場はオフシーズン。宿泊料金が割安になる所が多い上、レストランや観光に近いので穴場と言える。ダウンタウンからアクセスが良いMt. Holiday やHickory Hillsは、小規模で素朴な施設のスキー場。TCから気軽に訪れるスキー客も多い。

Snowshoe:スノーシュー

 スノーシュー(雪駄)を履いて雪原を歩く冬のハイキング。通行量が少ないコースに入り込んで新雪を独り占め。‘Grand Traverse Commons’の広大な敷地には網の目状にトレイルが広がっており、急な坂を克服すればグランドトラバースベイや麓の街を一望できる。

Snowmobile: スノーモービル

街の南部および東部には200マイル以上のスノーモービルが可能な道(または道無き道)がある。深い森林、遮る物の無い広大な土地、そして橋あり湖畔ありと、コースはバラエティーに富んでいる。これらのコースの多くが街から近いのも、TCの良いところ。スノーモービルのレンタルも可能。

Snow tube: スノーチューブ

 スキーやスノーボードの経験が無い人、運動が苦手な人にも手軽に出来るのがスノーチュービング。大きなゴムチューブ(浮き輪状の乗り物)に座って丘を下るだけ!コントロールできない分、スリル満点。全米で急成長を遂げている冬の娯楽だ。

 Shanty Creek と Mt. Holidayスキー場に、良い施設が備えられている。以前スキーリゾートだったTimberleeにはミシガンで最大を誇るチュービング専用の丘があり、チュービングしながら湖を望む景色という贅沢なおまけも付く。友人や家族と一緒に乗れる、‘タンデム’ チューブもある。チューブは自動リフトで丘の上に運ぶため、体力に自信が無い人もOK。

冬の情報提供 :トラーバースシティー観光局
写真提供: トラーバースシティー観光局

 

 トラバースシティー(TC)では、冬の到来イコール祝福の時! 丘や谷は白く柔らかい雪で覆われ、キラキラと輝き、魅力溢れる遊び場に早変わり。広大な自然が探しに来て!とばかり、人々を待ちわびている。そこで、次は冬のアクティビティー情報。

Cross-country ski: クロスカントリースキー

 Pere Marquette State Forestなど、公共林や公園の整備されたトレイルの他、急流や静かな森林、湖の絶景を望む湖畔沿いや砂丘を蛇行するコースなど、豊富な選択肢があるのもTCならではの魅力。

Ski and Snowboard: スキー&スノーボード

 ミシガン北西部はミシガン州の人気スキーエリア。とは言え、スキー場の規模は日本の″裏山” 程度。しかし、リゾートとしての魅力が満載で、足を伸ばす価値は大いにある。

 TCから北東に約30マイルに位置するShanty Creek Resortsは、スキー雑誌の投票で、リゾートの値打ち、ダイニング、ロッジ、アクティビティーを総合して、“ミッドウエストで1番行きたいスキー場”のタイトルを獲得したこともある。2つのスキーエリア(Summit とSchuss Mountain)を利用できる点も、複数のコースが滑れるお得感と共に楽しみ倍増。

 一方、スキー宿をTCダウンタウン付近に確保するのも一案。ダウンタウンやベイ周辺のホテルは夏がシーズンなので、逆に冬場はオフシーズン。宿泊料金が割安になる所が多い上、レストランや観光に近いので穴場と言える。ダウンタウンからアクセスが良いMt. Holiday やHickory Hillsは、小規模で素朴な施設のスキー場。TCから気軽に訪れるスキー客も多い。

Snowshoe:スノーシュー

 スノーシュー(雪駄)を履いて雪原を歩く冬のハイキング。通行量が少ないコースに入り込んで新雪を独り占め。‘Grand Traverse Commons’の広大な敷地には網の目状にトレイルが広がっており、急な坂を克服すればグランドトラバースベイや麓の街を一望できる。

Snowmobile: スノーモービル

街の南部および東部には200マイル以上のスノーモービルが可能な道(または道無き道)がある。深い森林、遮る物の無い広大な土地、そして橋あり湖畔ありと、コースはバラエティーに富んでいる。これらのコースの多くが街から近いのも、TCの良いところ。スノーモービルのレンタルも可能。

Snow tube: スノーチューブ

 スキーやスノーボードの経験が無い人、運動が苦手な人にも手軽に出来るのがスノーチュービング。大きなゴムチューブ(浮き輪状の乗り物)に座って丘を下るだけ!コントロールできない分、スリル満点。全米で急成長を遂げている冬の娯楽だ。

 Shanty Creek と Mt. Holidayスキー場に、良い施設が備えられている。以前スキーリゾートだったTimberleeにはミシガンで最大を誇るチュービング専用の丘があり、チュービングしながら湖を望む景色という贅沢なおまけも付く。友人や家族と一緒に乗れる、‘タンデム’ チューブもある。チューブは自動リフトで丘の上に運ぶため、体力に自信が無い人もOK。

冬の情報提供 :トラーバースシティー観光局
写真提供: トラーバースシティー観光局

 

クリスマス気分を味わえる町 Frankenmuth

クリスマス気分を味わえる町 Frankenmuth 1

dscn3279文&写真 by ヤマトノオロチ

サンクスギビングからクリスマスはアメリカのホリデーの中でも活気付いた時期だ。氷点下や積雪のため、この時期は南に旅行する人も多いだろうが、近場で週末の旅行に向いているミシガンの観光地とブリューワリーを紹介しよう。

dscn3230
FrankenmuthはFlint市からさらにI-75を北上したところにある町。住民の半数近くがドイツ系。夏にはさまざまな祭りが開かれているが、冬にも見所は多い。Bronner’sは「世界最大級のクリスマス・ショップ」で、フットボール場の約1.7倍の面積を誇り、一年中クリスマスアイテムを販売している。オーナメントは犬や猫、雪の結晶などカテゴリーごとに配置され、つい時間を忘れてしまうほどの品数だ。クリスマスイブまでは毎日サンタクロースがお出ましになるので、きらびやかなオーナメントに包まれたサンタとのスナップは雰囲気満点だろう。

dscn3275Bronner’s Christmas WonderlandからM-83(Gera Rd)を2,3分北に進むとFrankenmuthのダウンタウンに入る。Bavarian Inn、Visitor Centerもあるところだ。小さいお店が道の両サイドに並んでいる。雪が積もってもコートや帽子でしっかり防寒していれば、雪のミシガンを体感しながら趣のある散歩になるだろう。

dscn3256Frankenmuthのダウンタウンを下から包みこむように流れているのがCass River。「アメリカで最も古いマイクロ・ブリューワリー」の看板を掲げるのがFrankenmuth Brewery。モダンなレンガ造りのブリューワリーは1Fと2Fのホール、地下のCass Tavernからなり、窓の外に広がるCass Riverのくねりと対岸の緑とパビリオンを一望する眺めが素晴らしい。ダウンタウンの中心にある“屋根つき橋”も遠くに見える。1862年にまさにここにブリューワリーが建てられた。倒産、トルネードなどに遭ったり、所有者が変わったりしたが、2009年に現在のブリューワリーがオープンした。

dscn3253訪れた週末はちょうどミシガン大学とオハイオ州立大学のフットボールがあった日。ランチの時間を過ぎていたが、ホールは超満員だった。「火曜日か平日に来るのがいいよ」とサーバーに勧められた。カウンターにはユニークなノブのデザインがずらり。ミシガン州とオハイオ州北部で流通しているからChristmas Town Ale、 Batch 69 American IPA、 The Hefのラベルデザインをスーパー等で目にしたことがある人がいるかもしれない。季節限定のTed Nugget IPA(7.1%)は苦味分の多いNugget hopを使っているところが、ほかの所はないユニークさだ。

dscn3265結婚式やパーティーにも適したこのブリューワリーでは、ハンバーガーやサラダ、マック・チーズなどいわゆる”American’s Favorite”のメニューがいっぱい。さらに、デザートもゴージャスだった。Sweet Dough Oreosはクッキーをドーナッツの粉で揚げ、バニラアイス、クリーム、チョコレートでアレンジしたもの。見た目に関わらず、2,3人で食べたほうがいいほどのボリューム感だ。

dscn3249Bronner’s Christmas Wonderland

www.bronners.com

Frankenmuth Brewery

http://frankenmuthbrewery.com

人気恒例イベント Arts, Beats & Eats と ローヤル・オークのブリューワリー

人気恒例イベント Arts, Beats & Eats と ローヤル・オークのブリューワリー 3

10612721_10152684363434168_138877091580498261_n文&写真 by ヤマトノオロチ

夏はミシガンの季節。日本とは違い、焼け付くような太陽の日差しのもと、楽しいイベントが目白押しだ。ちょっと早いと思うかもしれないが、9月最初のLabor Day Weekendのイベントのチェックはいかが。レーバーデー明けからは現地の学校が新学期を迎える。夏の最後の彩りを楽しもう。

DSC_3124ミシガン南東部のレーバーデーの大きなイベントはDetroit Jazz Festival (Detroit downtown Hart Plaza) とArts, Beats & Eats (Royal oak downtown)。いずれも大人気のイベント。アクセスがしやすく、ファミリーで楽しみやすいのはArts, Beats & Eats。ローヤル・オークはI-696を使うと高速の出口からすぐなので便利。

Arts, Beats & Eats は今年で19回目を迎える。そのタイトルの通り、アメリカ各地からプロの芸術家が出店する。絵画、レーザー彫刻などの作品やコンテンポラリー、民芸細工などバラエティーは豊富。ダウンタウンに9つものステージが設置され、コミュニティーのバンドからプロのバンドが期間中は熱いパフォーマンスを繰り広げる。食べ物系出店ブースもあるが、ストリートのど真ん中に広がった大テントでのレストランやケータリングで食事も楽しそうだ。ダウンタウンは2車線道路だが歩行者に開放され、両サイドの建物に反響するビートとBBQの香り、そこから少し離れるとアートや企業イベントのブースが連なり、日本とは違うゴージャスさだ。気軽に「どうぞ」と会社名の入ったサックやぬいぐるみなどのfreebie(無料サンプル)が渡されたりして楽しい。

このイベントのスポンサーのFordは車の体験コーナーを出している。バウンスハウス、遊園地のようなカーニバルライドもあり、子供にとっても楽しい。

DSCN1767さて、ローヤル・オークは200年の歴史がある町。ダウンタウンはさまざまな文化がミックスしており、レストランもバラエティーに富む。ブリューワリーは6つもある。

レストランとして訪れたいなら Lily’s Seafood Grill & Brewery と Bastone Brewery。

ファミリーと行きやすくパティオでゆっくり食事を取りながらのどを潤せるのがRoyal Oak Brewery。1995年開業のミシガンのブリューワリーの先駆者。11種類がこの日はラインアップされていた。残念ながらスペシャルのbarrel agedのpale ale は完売。「ブリューガイはそんなに前もってスペシャルビールがいつ出るかは言わないわよ」、とここに来ることを目的にしている人だけにまずは味わってもらおうというプロ意識だ。

DSCN2009どれも安定したビールの仕上がりの中で、特にミシガンの夏にぴったりに思えたのはNorthern Kolche。Royal Pride IPAに次ぐ人気だそうだが、アルコールドは4.2%と軽め。すっきりしているが、飲んでから甘い感じが残るようだ。飲み始め、または飲みの締めくくりに、という説明があった。

DSCN1777キッチンはアペタイザーからデザート、キッズメニューまでフルにある。家族で楽しめそうなピザ、軽く済ませたいときにはちょうどいいサラダやスープ、Favoritesのリブ、サーモン・グリル、サンドイッチまで、さすがビールだけでなく長年人々にアピールして来たセレクションの広さとクオリティの高さだ。メインディッシュは$12前後なのもいい。

Royal Oak Breweryから1ブロック東に2015年にオープンしたRiver Rouge Brewing Companyは「アメリカの素晴らしいナノブリューワリー50」に選ばれている。シーズナルビールにレモンライム、へーゼルナッツ、マンゴーなどのユニークなビールが多い。こちらはこじんまりと楽しむ場所としていい。

Royal Oak Brewery

215 E. Fourth St., Royal Oak
www.royaloakbrewery.com

River Rouge Brewing Company

406 E. Fourth St., Royal Oak
www.riverrougebrew.com

 

寒いミシガンにはウィンタースポーツ、冬のリゾートの歴史がある

<!--:ja-->寒いミシガンにはウィンタースポーツ、冬のリゾートの歴史がある<!--:--> 11

  今シーズン、50周年を迎えた Boyne Highlands

 ミシガン屈指のリゾートBoyne Highlands(Harbor Springs, MI)は1963年の12月26日にグランドオープングをして、今季で50年。

 当時は世界初の3人乗りリフトや、北部ミシガンで最も斜面のきついゲレンデを有するスキー場として注目をあび、以来、系列のBoyne Mountain(Boyne falls, MI)と共に冬も夏も楽しめるリゾートして発展を続けている。去る1月31日~2月2日には50周年イベントも催され、ライブエンターテインメントや花火、特別宿泊パッケージなども提供された。

 50周年の節目にあたる2013~2014年のシーズンに、施設や装備を大拡張している。Boyne Highlands には31台の新型スノーガン(人工雪発生機)を増設、さらに、装備レンタルの拡大として、スキー板とブーツ90セット、バートン・スノーボード60セットを追加。Boyne Mountain には20台のスノーガンを増設、地形キャタピラー(雪を均等に平にする車両)を導入。ウォーターパークにはSuperLOOPボディースライドという滑り台を新設。

 既にリノベーションが進んでおり、今季末までに合わせて300万ドル近い投資を予定している。

 メインロッジのプールは既に改装が済み、現在はスパのリニューアル中。トイレやロッジも徐々に一新されるので、ゲストはスキー場のみならず、施設の細かいところでも気分よくエンジョイできるようになるであろう。

  ミシガンで屈指とはいうものの、日本でいえば中規模のゲレンデで、高低差は裏山程度ではあるが、多岐に楽しめるのがリゾートの魅力。キッチン付きのタウンハウスのような部屋を拠点に、子どもや若者はデイキャンプやプールで楽しみ、親はスパでリラックス・・・という過ごし方もできる。ゲレンデでのスキー、スノーボードの他に、Tubingというスロープ下りの遊びや馬ぞり、犬ぞりなど、雪を利用した様々なアクティビティが施設内でできる。また、乗馬、Zipline Adventureという空中ワイヤー滑降は四季を通して提供されている。

 系列のリゾートBoyne Mountain(Boyne Falls)へは車で40分弱。リフト券は2カ所(Boyne Highlands と Boyne Mountain有で、合わせると115の滑降面、11のテレインパーク(terrain park:ジャンプやトリック競技向けの起伏を設けたコース)を楽しむことができる。両スキー場ともに、Boyneに宿泊すれば8歳以下はリフト券が無料という宿泊特典、また、大人がリフト券を購入すれば5歳以下は無料など、家族連れに有難いサービスを設けている。

 Boyne Mountain にはミシガン州内最大という室内ウォーターパーク“Avalanche Bay Indoor Waterpark” がある。ゲームセンター、独立したキャンディーショップもあり、子ども連れの家族がエンジョイできる施設が充実している。

 寒波と雪が繰り返し襲いかかるこの冬。雪を呪うばかりでは無く、楽しむ機会を設けては?

【Boyne Highlands ウェブサイト】

http://www.boyne.com/BoyneHighlands 

【Boyne Mountain ウェブサイト】

http://www.boyne.com/BoyneMountain

  今シーズン、50周年を迎えた Boyne Highlands

 ミシガン屈指のリゾートBoyne Highlands(Harbor Springs, MI)は1963年の12月26日にグランドオープングをして、今季で50年。

 当時は世界初の3人乗りリフトや、北部ミシガンで最も斜面のきついゲレンデを有するスキー場として注目をあび、以来、系列のBoyne Mountain(Boyne falls, MI)と共に冬も夏も楽しめるリゾートして発展を続けている。去る1月31日~2月2日には50周年イベントも催され、ライブエンターテインメントや花火、特別宿泊パッケージなども提供された。

 50周年の節目にあたる2013~2014年のシーズンに、施設や装備を大拡張している。Boyne Highlands には31台の新型スノーガン(人工雪発生機)を増設、さらに、装備レンタルの拡大として、スキー板とブーツ90セット、バートン・スノーボード60セットを追加。Boyne Mountain には20台のスノーガンを増設、地形キャタピラー(雪を均等に平にする車両)を導入。ウォーターパークにはSuperLOOPボディースライドという滑り台を新設。

 既にリノベーションが進んでおり、今季末までに合わせて300万ドル近い投資を予定している。

 メインロッジのプールは既に改装が済み、現在はスパのリニューアル中。トイレやロッジも徐々に一新されるので、ゲストはスキー場のみならず、施設の細かいところでも気分よくエンジョイできるようになるであろう。

  ミシガンで屈指とはいうものの、日本でいえば中規模のゲレンデで、高低差は裏山程度ではあるが、多岐に楽しめるのがリゾートの魅力。キッチン付きのタウンハウスのような部屋を拠点に、子どもや若者はデイキャンプやプールで楽しみ、親はスパでリラックス・・・という過ごし方もできる。ゲレンデでのスキー、スノーボードの他に、Tubingというスロープ下りの遊びや馬ぞり、犬ぞりなど、雪を利用した様々なアクティビティが施設内でできる。また、乗馬、Zipline Adventureという空中ワイヤー滑降は四季を通して提供されている。

 系列のリゾートBoyne Mountain(Boyne Falls)へは車で40分弱。リフト券は2カ所(Boyne Highlands と Boyne Mountain有で、合わせると115の滑降面、11のテレインパーク(terrain park:ジャンプやトリック競技向けの起伏を設けたコース)を楽しむことができる。両スキー場ともに、Boyneに宿泊すれば8歳以下はリフト券が無料という宿泊特典、また、大人がリフト券を購入すれば5歳以下は無料など、家族連れに有難いサービスを設けている。

 Boyne Mountain にはミシガン州内最大という室内ウォーターパーク“Avalanche Bay Indoor Waterpark” がある。ゲームセンター、独立したキャンディーショップもあり、子ども連れの家族がエンジョイできる施設が充実している。

 寒波と雪が繰り返し襲いかかるこの冬。雪を呪うばかりでは無く、楽しむ機会を設けては?

【Boyne Highlands ウェブサイト】

http://www.boyne.com/BoyneHighlands 

【Boyne Mountain ウェブサイト】

http://www.boyne.com/BoyneMountain

デイトン美術館でDeco Japan 特別展 開催デイトン美術館でDeco Japan 特別展 開催

<!--:en-->デイトン美術館でDeco Japan 特別展 開催<!--:--><!--:ja-->デイトン美術館でDeco Japan 特別展 開催<!--:--> 5

 オハイオ州デイトンにあるデイトン美術館で「デコ・ジャパン」 (DECO JAPAN)特別展が1月25日まで開催されている。

 1920年代~40年代に流行したアール・デコ。もともとアール・デコには日本の美術から影響を受けた側面があるとされるが、今回の特別展は日本におけるアール・デコアートに焦点を当てたもので、その分野における世界屈指のコレクター(Levenson collection)の収集品を中心に、彫刻、絵画、印刷物、陶器、服飾品など約200点を展示している。モダンなイラスト柄の着物や帯、マッチや煙草のパッケージなど、日本の美術館でも通常は目にしない類のものも数多い。楽譜の表紙やイベントポスターからは美術分野に留まらない流行や時代背景を偲ぶことができる。絵画に描かれている女性たちの衣装や髪型もしかり。特に展示場の一室に設けられた「モダンガール」セクションには、時代の先端をゆく女たちの装いや行動を紹介する展示物が並び、入り口には「モガ(モダンガールの略)10か条」なるリスト(英文)が掲げられており面白い。意訳すると、例えば、「従来の女性らしさに反する強さをもつ」「パリやハリウッドの流行ファッションに傾倒」「毎土日に銀ブラする」等々。

   ちなみに、アール・デコの特徴としては、幾何学図形をモチーフにした記号的表現や、原色による対比表現などの特徴が挙げられるが、その度合いや様式は多様である。ニューヨークの摩天楼を代表するクライスラービルやエンバイアステートビルなどがアール・デコ建築で、一世を風靡したスタイルであり、好景気の象徴ともいえる。今回の展示品の中にも、シンプルなデザインながら、時代の贅沢さが窺える品々が少なくない。

 また、モチーフは伝統的なものとは異なりつつも、長く培われた見事な日本の職人技を工芸品や家具装飾の細工、織物、木版画などの中に見ることができる。

 特別展会場外に、浮世絵作品と、ゴーギャンやローテック、マネなど西洋画家の作品を対比して展示している一画、また、仏像や屏風などを含めた収集品を集めた広々とした日本セクションもある。当美術館の四分の一近くを占めるアジアウィングの中で日本セクションは最も広く、多くの収集品を保持している。

 デイトンへはミシガンとの州境トレドから2時間半ほど。デイトンはライト兄弟を生んだ土地であり、航空宇宙や先端技術の分野での研究が盛ん。ライト兄弟の名をとったライト・パターソン空軍基地内のアメリカ空軍博物館では、ライト兄弟が開発したミリリー・フライヤー号のレプリカをはじめ、400機以上の戦闘機やミサイルを展示している。

 美術館と合わせ足を延ばす価値あり。

Dayton Art Institute 
 http://www.daytonartinstitute.org/
 住所: 456 Belmonte Park North,
     Dayton Ohio 45405 
*特別展入場料(美術館入館料を含む)
 大人$12、ユース(7-17才)$6、6才以下無料

 オハイオ州デイトンにあるデイトン美術館で「デコ・ジャパン」 (DECO JAPAN)特別展が1月25日まで開催されている。

 1920年代~40年代に流行したアール・デコ。もともとアール・デコには日本の美術から影響を受けた側面があるとされるが、今回の特別展は日本におけるアール・デコアートに焦点を当てたもので、その分野における世界屈指のコレクター(Levenson collection)の収集品を中心に、彫刻、絵画、印刷物、陶器、服飾品など約200点を展示している。モダンなイラスト柄の着物や帯、マッチや煙草のパッケージなど、日本の美術館でも通常は目にしない類のものも数多い。楽譜の表紙やイベントポスターからは美術分野に留まらない流行や時代背景を偲ぶことができる。絵画に描かれている女性たちの衣装や髪型もしかり。特に展示場の一室に設けられた「モダンガール」セクションには、時代の先端をゆく女たちの装いや行動を紹介する展示物が並び、入り口には「モガ(モダンガールの略)10か条」なるリスト(英文)が掲げられており面白い。意訳すると、例えば、「従来の女性らしさに反する強さをもつ」「パリやハリウッドの流行ファッションに傾倒」「毎土日に銀ブラする」等々。

   ちなみに、アール・デコの特徴としては、幾何学図形をモチーフにした記号的表現や、原色による対比表現などの特徴が挙げられるが、その度合いや様式は多様である。ニューヨークの摩天楼を代表するクライスラービルやエンバイアステートビルなどがアール・デコ建築で、一世を風靡したスタイルであり、好景気の象徴ともいえる。今回の展示品の中にも、シンプルなデザインながら、時代の贅沢さが窺える品々が少なくない。

 また、モチーフは伝統的なものとは異なりつつも、長く培われた見事な日本の職人技を工芸品や家具装飾の細工、織物、木版画などの中に見ることができる。

 特別展会場外に、浮世絵作品と、ゴーギャンやローテック、マネなど西洋画家の作品を対比して展示している一画、また、仏像や屏風などを含めた収集品を集めた広々とした日本セクションもある。当美術館の四分の一近くを占めるアジアウィングの中で日本セクションは最も広く、多くの収集品を保持している。

 デイトンへはミシガンとの州境トレドから2時間半ほど。デイトンはライト兄弟を生んだ土地であり、航空宇宙や先端技術の分野での研究が盛ん。ライト兄弟の名をとったライト・パターソン空軍基地内のアメリカ空軍博物館では、ライト兄弟が開発したミリリー・フライヤー号のレプリカをはじめ、400機以上の戦闘機やミサイルを展示している。

 美術館と合わせ足を延ばす価値あり。

Dayton Art Institute 
 http://www.daytonartinstitute.org/
 住所: 456 Belmonte Park North,
     Dayton Ohio 45405 
*特別展入場料(美術館入館料を含む)
 大人$12、ユース(7-17才)$6、6才以下無料

北陸新幹線を利用して〜②金沢編北陸新幹線を利用して〜②金沢編

<!--:en-->北陸新幹線を利用して〜②金沢編<!--:--><!--:ja-->北陸新幹線を利用して〜②金沢編<!--:--> 4

金沢は、この3月の北陸新幹線の長野―金沢間開業によって、東京から最短で2時間28分の身近さになった。それを実現させた北陸新幹線の車両は、伝統文化と未来をつなぐ「“和”の未来」がデザインコンセプト。環境配慮やバリアフリーの装備や乗り心地アップをめざしたシステムなどのテクノロジーに加えて、日本の伝統を表現した内装が施されている。普通車のシートとグリーン車のカーペットが格子柄、グランクラス車(グリーン車の上レベル)のデッキパネルは日本の四季をモチーフ、など、和柄がお洒落。プラス、普通車でさえも、なかなかゆったりとした空間。デッキや洗面台もモダンなデザインで、広々としている。

*参照:北陸新幹線スペシャルサイ hokuriku-w7.com

金沢駅は加賀宝生流の鼓をモチーフにした“鼓門”と、デザインがシャープな総ガラスの巨大屋根“もてなしドーム”が壮観。、駅ビルを含む構内には石川県・金沢市を代表する30以上の品目の伝統工芸が設置展示されているとのこと。通路壁面に、兼六園の花鳥風月をモチーフにした加賀友禅や、当地伝統の二俣和紙が装飾に使われている。

駅構内のショッピングモールは3つのエリアに分かれていて、お土産やグルメは「あんと」というエリアに揃っている。緑の窓口と新幹線改札口にも近い「あんと」には、金沢の銘菓や食品、工芸品、そしてお食事処がワンフロアーになんと80店舗以上集結している。北陸の山海の幸、特産品も並ぶ。

http://www.100bangai.co.jp/

金沢駅は、2011年には、アメリカの旅行雑誌『Travel + Leisure(ウェブ版)』で「世界で最も美しい駅」の一つに選定され、海外でも評価を得ている。とはいえ、タクシー運転手によれば、北陸新幹線金沢開業から1カ月ほど、そして桜シーズンには空前絶後の観光客が訪れたが、それ以外は期待したほどではないとの話。所要時間が短縮され、東京圏からの日帰りも余裕、一泊で朝から夜まで丸二日の観光が可能となり、ホテル業にはマイナス面もあるとの声も。いずれにしても、外国人客の増加は顕著だという。

市内観光

駅の魅力の他、観光客にとってプラスポイントなのが、伝統文化の多さ、古い町並みが現存する情緒豊かさ、そして、観光名所の巡り易さが挙げられる。観光地や歓楽街を結ぶ乗り降り自由な巡回シャトルバスが頻繁に運航している。

金沢城の庭園として造られた兼六園は日本三名園として名高い。金沢城跡には当時の建造物の一部である石川門や三十間長屋などが現存し、城壁のユニークさは随一とのこと。


石畳が美しい路地に面する武家屋敷跡や、江戸時代の遊郭に由来する古い家並み“茶屋街”は、特に女性や外国人に人気。観光客が多い「ひがし茶屋街」の一角は映像に使われることも多く、金箔や麩で有名な老舗店が出店しているほか、三味線工房や地元のアーティストの作品を並べている小さな店など、発見の多い散策を楽しむことができる。金沢出身の人が一押しと薦めるのが、夕暮れ刻から夜の主計町(かずえまち)の茶屋街。この界隈は昔ながらの料亭や茶屋が建ち並び、三味線の音が聞こえることもあり、風情が溢れるそうだ。

本格和菓子が豊富

金沢の特産、伝統工芸と言えば、加賀友禅、金箔、漆器、金沢九谷など数多いが、雅な文化が育ち、今も息づいているこの地では、茶の湯に欠かせない和菓子が充実している。

加賀藩御用菓子司を任じられていた和菓子の老舗「森八」の本店には、江戸時代から使われてきた菓子木型など千数百点を一堂に展示した「金沢菓子木型美術館」がある。落雁(らくがん:干菓子)の手作り体験も可能(要予約)。

和菓子店やホテル内の喫茶コーナーでも、点てた抹茶と和菓子を供する所が多くある。

工芸や美術の体験

伝統工芸や歴史に関するミュージアムが多く、特に、2004年秋にオープンしたばかりのガラス張りの円形美術館「金沢21世紀美術館」が全国版の雑誌やTV番組でもよく取り上げられている。「まちに開かれた公園のような美術館」が建築コンセプトで、館内外にユニークな作品や空間がある。

伝統工芸のお店や施設で、体験ができる場所も多い。友禅染、金沢漆器、金沢九谷、金沢箔などの体験プログラムの情報が金沢市の観光協会の公式サイトでも紹介されている。http://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/

金沢の工芸・手仕事は2009年にユネスコ創造都市ネットワークへの加盟申請が認定され、クラフトの分野で登録されたほど。日本では神戸、名古屋、札幌が別分野で登録されているが、クラフトでの登録は同市が唯一(2004年調べ)。

東京‐金沢

東京‐金沢 は500km近く。江戸時代、参勤交代にかかる標準日数は13日だったそうだ。明治後期に開始した夜行列車では13時間以上、昭和40年代に特急で6時間半と縮まった。そして新幹線では、時間的には通勤さえできそうな2時間半!新幹線開業に伴ってリニューアルや整備が進み、活気も話題も盛り上がっている金沢。目的や趣向を変えて何度も訪れたくなる、魅力の多い街である。

金沢は、この3月の北陸新幹線の長野―金沢間開業によって、東京から最短で2時間28分の身近さになった。それを実現させた北陸新幹線の車両は、伝統文化と未来をつなぐ「“和”の未来」がデザインコンセプト。環境配慮やバリアフリーの装備や乗り心地アップをめざしたシステムなどのテクノロジーに加えて、日本の伝統を表現した内装が施されている。普通車のシートとグリーン車のカーペットが格子柄、グランクラス車(グリーン車の上レベル)のデッキパネルは日本の四季をモチーフ、など、和柄がお洒落。プラス、普通車でさえも、なかなかゆったりとした空間。デッキや洗面台もモダンなデザインで、広々としている。

*参照:北陸新幹線スペシャルサイ hokuriku-w7.com

金沢駅は加賀宝生流の鼓をモチーフにした“鼓門”と、デザインがシャープな総ガラスの巨大屋根“もてなしドーム”が壮観。、駅ビルを含む構内には石川県・金沢市を代表する30以上の品目の伝統工芸が設置展示されているとのこと。通路壁面に、兼六園の花鳥風月をモチーフにした加賀友禅や、当地伝統の二俣和紙が装飾に使われている。

駅構内のショッピングモールは3つのエリアに分かれていて、お土産やグルメは「あんと」というエリアに揃っている。緑の窓口と新幹線改札口にも近い「あんと」には、金沢の銘菓や食品、工芸品、そしてお食事処がワンフロアーになんと80店舗以上集結している。北陸の山海の幸、特産品も並ぶ。

http://www.100bangai.co.jp/

金沢駅は、2011年には、アメリカの旅行雑誌『Travel + Leisure(ウェブ版)』で「世界で最も美しい駅」の一つに選定され、海外でも評価を得ている。とはいえ、タクシー運転手によれば、北陸新幹線金沢開業から1カ月ほど、そして桜シーズンには空前絶後の観光客が訪れたが、それ以外は期待したほどではないとの話。所要時間が短縮され、東京圏からの日帰りも余裕、一泊で朝から夜まで丸二日の観光が可能となり、ホテル業にはマイナス面もあるとの声も。いずれにしても、外国人客の増加は顕著だという。

市内観光

駅の魅力の他、観光客にとってプラスポイントなのが、伝統文化の多さ、古い町並みが現存する情緒豊かさ、そして、観光名所の巡り易さが挙げられる。観光地や歓楽街を結ぶ乗り降り自由な巡回シャトルバスが頻繁に運航している。

金沢城の庭園として造られた兼六園は日本三名園として名高い。金沢城跡には当時の建造物の一部である石川門や三十間長屋などが現存し、城壁のユニークさは随一とのこと。


石畳が美しい路地に面する武家屋敷跡や、江戸時代の遊郭に由来する古い家並み“茶屋街”は、特に女性や外国人に人気。観光客が多い「ひがし茶屋街」の一角は映像に使われることも多く、金箔や麩で有名な老舗店が出店しているほか、三味線工房や地元のアーティストの作品を並べている小さな店など、発見の多い散策を楽しむことができる。金沢出身の人が一押しと薦めるのが、夕暮れ刻から夜の主計町(かずえまち)の茶屋街。この界隈は昔ながらの料亭や茶屋が建ち並び、三味線の音が聞こえることもあり、風情が溢れるそうだ。

本格和菓子が豊富

金沢の特産、伝統工芸と言えば、加賀友禅、金箔、漆器、金沢九谷など数多いが、雅な文化が育ち、今も息づいているこの地では、茶の湯に欠かせない和菓子が充実している。

加賀藩御用菓子司を任じられていた和菓子の老舗「森八」の本店には、江戸時代から使われてきた菓子木型など千数百点を一堂に展示した「金沢菓子木型美術館」がある。落雁(らくがん:干菓子)の手作り体験も可能(要予約)。

和菓子店やホテル内の喫茶コーナーでも、点てた抹茶と和菓子を供する所が多くある。

工芸や美術の体験

伝統工芸や歴史に関するミュージアムが多く、特に、2004年秋にオープンしたばかりのガラス張りの円形美術館「金沢21世紀美術館」が全国版の雑誌やTV番組でもよく取り上げられている。「まちに開かれた公園のような美術館」が建築コンセプトで、館内外にユニークな作品や空間がある。

伝統工芸のお店や施設で、体験ができる場所も多い。友禅染、金沢漆器、金沢九谷、金沢箔などの体験プログラムの情報が金沢市の観光協会の公式サイトでも紹介されている。http://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/

金沢の工芸・手仕事は2009年にユネスコ創造都市ネットワークへの加盟申請が認定され、クラフトの分野で登録されたほど。日本では神戸、名古屋、札幌が別分野で登録されているが、クラフトでの登録は同市が唯一(2004年調べ)。

東京‐金沢

東京‐金沢 は500km近く。江戸時代、参勤交代にかかる標準日数は13日だったそうだ。明治後期に開始した夜行列車では13時間以上、昭和40年代に特急で6時間半と縮まった。そして新幹線では、時間的には通勤さえできそうな2時間半!新幹線開業に伴ってリニューアルや整備が進み、活気も話題も盛り上がっている金沢。目的や趣向を変えて何度も訪れたくなる、魅力の多い街である。

A Cherry Story From The Cherry Kingdomチェリー王国からチェリーの話

<!--:en-->A Cherry Story From The Cherry Kingdom<!--:--><!--:ja-->チェリー王国からチェリーの話<!--:--> 2

 エデンの園(旧約聖書の『創世記』に登場する理想郷)を例外として、トラバースシティーほど果実に密接な土地を挙げるのは難しい。その果実こそがチェリーである。
 チェリーフェスティバル(National Cherry Festival)の開催地というだけでなく、トラバースシティーでは、ほぼ全てのものに“チェリー”を見つけることができる。当市の空港‘Cherry Capital Airport’を筆頭に、電力会社の名は‘Cherryland Electric Cooperative’であるし、チェリーのソースやメイン料理、デザートメニューが1つもないレストランは稀だろう。人が集まるところに、スナック用のドライチェリーが出ていないことはまずない。
 Traverse Bay周辺の住人達は一世紀以上も、この艶やかな小さな果実をあたかも庭に据えたマスコットかのように親しんできた。それは甘酢っぽい味の魅力でもあろうし、(多くの住人の気質と同じように)見た目以上に弾力があるせいかも知れない。どのような理由であれ、最初のチェリーの木が1852年に宣教師 Rev. Peter Doughertyによって植えられて以来、チェリーはトラバースシティーの歴史の一部であり続けた。
 宣教師が試みたチェリーの木がこの北の地に根付くとは誰しも予想しなかったが、見事に開花。その後ここに移り住んだ開拓者らが自家チェリーを次々に植えるようになるのに長い時間は要さなかった。水深があり程よい冷たさを保つ豊かな水を抱える湖や入り江に囲まれ、なだらかな丘陵地であるというこの地域の独特な地理条件が、冬と春の気温を緩やかに保つために重要な役割を果たしていると気づくことになる。
 近年、トラバースシティーの北から北西に伸びる2つの半島:Old Mission と Leelanau Peninsulas の丘陵地にチェリー果樹園が広がり、Tart Cherryという品種にいたっては世界中の生産量の75%をトラバースシティー周辺で占めている。
 1923年に地元の教会が中心にとなって、豊かな収穫を祈るために“Blessing of the Blossoms:開花祝福”の催しを始めた。それは地元の伝統として今でもOld Missionで毎年5月のBlossom Dayに続いている。
 この素朴な習慣が始まりとなって、格段に規模の大きなイベント“National Cherry Festival”が催されるようになり、今年で82周年を迎える。毎年7月、1週間にわたって開かれるフェスティバルには何十万人もが集い、パレード、音楽、打ち上げ花火などの盛りだくさんなイベントを楽しむ。チェリーパイ食いや種飛ばしといった独特な競技も行われる。
 エンターテイメントの要素が満載とはいえ、祭りの主役はあくまでもチェリー。主催団体は、今までにないチェリーの利用法の開発を怠ることはない。その成果によって、この辺では、ビール、ワイン、ドレッシングはもとより、肉料理にまでチェリー製品を見つけることができる。その背景には、アメリカ人の食生活や嗜好が変わり、以前ほどパイを食べなくなった現状がある。チェリー生産者たちにとって、生き延びるためには新しいマーケットを生み出すことは必須なのだ。「チェリー果樹園に着手すると決める時には、25年から30年は携わる覚悟。安直性急に転換することはできない」と、1300エーカーの果樹園‘Cherry Bay Orchard’の経営者は語る。
 早期にマーケットを開拓した一人である肉屋の主人(Ray Plava)は、1980年代に初めて挽き肉にチェリーを加え、成功。彼の名をもじって‘Plevalean burger’と名付けられたバーガー肉は今日18州の学校のカフェテリアに供給されている。Plava氏は現在は別のマーケットを展開中で、チェリーとナチュラルオイルを合わせたスキンケア商品を市場に出すことに取り組んでいる。
 Plava氏に限らず、チェリーの栄養面と抗炎症作用という特質が着目され、チェリー業界では健康や美容向けの商品開発と販売に高い関心と力が注がれている。

 既に商品化された150以上のチェリー関連製品を置いている店が、Glen Arborに本店をもつ“Cherry Republic”。炭酸飲料、アイスクリーム、サルサなど、様々な品が並んでいる。トラバースシティーのダウンタウンに“大使”の任を務める支店がある。ちなみにダウンタウンには他にも、ジャムやソースを扱う“American Spoon Foods”の専門店や、ドライチェリー入りチョコレートを置く “Cherry Stop”など、チェリーにちなんだ商品が並ぶ店舗がいくつも存在する。
 生産地ならではの体験が‘U-pick’、サクランボ狩りである。体験に好適な2カ所は、Farmer White’s(ハイウェイUS-31沿いElk Rapidsの南側)とGallagher’s(ハイウェイM-72沿い、ダウンタウンの西)。
*ハイウェイ沿いにいくつものサインを見かけ、当日飛び込みが可能な所もあるが、事前に収穫最盛期の情報も含めて問い合わせることをお勧めしたい。(Japan News Club追記)
 果樹園に立ち、たわわにチェリーの実をつけた枝の合間から遠く広がる青い水平線を目にすれば、チェリーは自分が根付きたかったスペシャルな場所を選んだのだと確信することであろう。

今年のチェリーフェスティバルは6月29日から7月6日

今年も、パレードの他、世界屈指の飛行チームが出場するエア・ショー、クラシックカー・ショー、15キロ/5キロのマラソン(15/5 THOUSAND METER RUN)、クラフトフェア、映画、花火、ゲームなど、大小さまざまな企画が予定されている。イベント内容や日程、地図などの詳細は、公式ホームページを参照のこと。
http://www.cherryfestival.org

英文元原稿:トラバースシティー観光局

 エデンの園(旧約聖書の『創世記』に登場する理想郷)を例外として、トラバースシティーほど果実に密接な土地を挙げるのは難しい。その果実こそがチェリーである。
 チェリーフェスティバル(National Cherry Festival)の開催地というだけでなく、トラバースシティーでは、ほぼ全てのものに“チェリー”を見つけることができる。当市の空港‘Cherry Capital Airport’を筆頭に、電力会社の名は‘Cherryland Electric Cooperative’であるし、チェリーのソースやメイン料理、デザートメニューが1つもないレストランは稀だろう。人が集まるところに、スナック用のドライチェリーが出ていないことはまずない。
 Traverse Bay周辺の住人達は一世紀以上も、この艶やかな小さな果実をあたかも庭に据えたマスコットかのように親しんできた。それは甘酢っぽい味の魅力でもあろうし、(多くの住人の気質と同じように)見た目以上に弾力があるせいかも知れない。どのような理由であれ、最初のチェリーの木が1852年に宣教師 Rev. Peter Doughertyによって植えられて以来、チェリーはトラバースシティーの歴史の一部であり続けた。
  宣教師が試みたチェリーの木がこの北の地に根付くとは誰しも予想しなかったが、見事に開花。その後ここに移り住んだ開拓者らが自家チェリーを次々に植えるようになるのに長い時間は要さなかった。水深があり程よい冷たさを保つ豊かな水を抱える湖や入り江に囲まれ、なだらかな丘陵地であるというこの地域の独特な地理条件が、冬と春の気温を緩やかに保つために重要な役割を果たしていると気づくことになる。
 近年、トラバースシティーの北から北西に伸びる2つの半島:Old Mission と Leelanau Peninsulas の丘陵地にチェリー果樹園が広がり、Tart Cherryという品種にいたっては世界中の生産量の75%をトラバースシティー周辺で占めている。
  1923年に地元の教会が中心にとなって、豊かな収穫を祈るために“Blessing of the Blossoms:開花祝福”の催しを始めた。それは地元の伝統として今でもOld Missionで毎年5月のBlossom Dayに続いている。
 この素朴な習慣が始まりとなって、格段に規模の大きなイベント“National Cherry Festival”が催されるようになり、今年で82周年を迎える。毎年7月、1週間にわたって開かれるフェスティバルには何十万人もが集い、パレード、音楽、打ち上げ花火などの盛りだくさんなイベントを楽しむ。チェリーパイ食いや種飛ばしといった独特な競技も行われる。
 エンターテイメントの要素が満載とはいえ、祭りの主役はあくまでもチェリー。主催団体は、今までにないチェリーの利用法の開発を怠ることはない。その成果によって、この辺では、ビール、ワイン、ドレッシングはもとより、肉料理にまでチェリー製品を見つけることができる。その背景には、アメリカ人の食生活や嗜好が変わり、以前ほどパイを食べなくなった現状がある。チェリー生産者たちにとって、生き延びるためには新しいマーケットを生み出すことは必須なのだ。「チェリー果樹園に着手すると決める時には、25年から30年は携わる覚悟。安直性急に転換することはできない」と、1300エーカーの果樹園‘Cherry Bay Orchard’の経営者は語る。
 早期にマーケットを開拓した一人である肉屋の主人(Ray Plava)は、1980年代に初めて挽き肉にチェリーを加え、成功。彼の名をもじって‘Plevalean burger’と名付けられたバーガー肉は今日18州の学校のカフェテリアに供給されている。Plava氏は現在は別のマーケットを展開中で、チェリーとナチュラルオイルを合わせたスキンケア商品を市場に出すことに取り組んでいる。
 Plava氏に限らず、チェリーの栄養面と抗炎症作用という特質が着目され、チェリー業界では健康や美容向けの商品開発と販売に高い関心と力が注がれている。

 既に商品化された150以上のチェリー関連製品を置いている店が、Glen Arborに本店をもつ“Cherry Republic”。炭酸飲料、アイスクリーム、サルサなど、様々な品が並んでいる。トラバースシティーのダウンタウンに“大使”の任を務める支店がある。ちなみにダウンタウンには他にも、ジャムやソースを扱う“American Spoon Foods”の専門店や、ドライチェリー入りチョコレートを置く “Cherry Stop”など、チェリーにちなんだ商品が並ぶ店舗がいくつも存在する。
 生産地ならではの体験が‘U-pick’、サクランボ狩りである。体験に好適な2カ所は、Farmer White’s(ハイウェイUS-31沿いElk Rapidsの南側)とGallagher’s(ハイウェイM-72沿い、ダウンタウンの西)。
*ハイウェイ沿いにいくつものサインを見かけ、当日飛び込みが可能な所もあるが、事前に収穫最盛期の情報も含めて問い合わせることをお勧めしたい。(Japan News Club追記)
 果樹園に立ち、たわわにチェリーの実をつけた枝の合間から遠く広がる青い水平線を目にすれば、チェリーは自分が根付きたかったスペシャルな場所を選んだのだと確信することであろう。

今年のチェリーフェスティバルは6月29日から7月6日

今年も、パレードの他、世界屈指の飛行チームが出場するエア・ショー、クラシックカー・ショー、15キロ/5キロのマラソン(15/5 THOUSAND METER RUN)、クラフトフェア、映画、花火、ゲームなど、大小さまざまな企画が予定されている。イベント内容や日程、地図などの詳細は、公式ホームページを参照のこと。
http://www.cherryfestival.org

英文元原稿:トラバースシティー観光局

チフーリ・ガーデン&ガラス in Seatle,Wasington

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チフーリ・ガーデン&ガラス in Seatle,Wasington 10

DSC_2468

昨年11月号に掲載したオハイオ州コロンバスの観光に関する記事の中で Franklin Park Conservatory and Botanical Gardensについて紹介し、ガラスアーチストであるデイル・チフーリのガラスコレクションが点在していることに触れたが、そのチフーリによる膨大な数の作品を展示している『チフーリ・ガーデン・アンド・ガラス』がシアトルに存在する。シアトルのランドマークの一つ、スペースニードルがあるシアトル・センターに2012年にオープンして以来、ガラスアートの愛好者はもとより、多数の観光客を呼び寄せている。

IMG_90671.5エーカー(千八百坪以上)という敷地に、8つのギャラリー、ガラスハウス、庭園があり、手で持てるほどの大きさの器から、巨大なインスタレーション(空間美術)まで、大小の数えきれない量の作品を展示している。

“自然の中から生まれたかのような作品”を目指しているチフーリの作品には植物や貝を模した物が多い。代表的なシリーズである「シャンデリア」だけでも屋内と屋外に、様々な色とディテールのものが何点もある。

日本人として特に興味を惹かれたのが“生け花”をモチーフにした大胆かつ華やかでありながら凛とした静けさを感じさせられる大作品。“生け花”をはじめ、ギャラリー(室内)の作品は鏡や電光によって、ガラスの持つ美しさを倍増させる効果が駆使されているものも多く、これがまた幻想的で魅了される。

IMG_9001庭園の作品は植物を模して草花と調和していたり、自然の緑の中で鮮やかな色を放っていたり、室内とは別の表情。ガラスの色や形と、季節の花の種類や色との組合わせも絶妙。自然と無機質なガラス、互いが引き立て合い、独特な世界がそこに生まれている。

この施設には明るい時間帯から夜まで居ることをお勧めしたい。ガラスハウスの天井に広がるインスタレーションが夜には異なる輝きを放ちだす。再入場が可能なので日中と夜という訪れ方も可能ではあるが、夕暮れ時の庭園は刻々と雰囲気が変わっていき格別。写真を見るだけでも鮮明な美しさが思い出されて惹き込まれるが、きらめきを内包している実物は見飽きることがなく、離れがたい程。再度足を運びたくなる空間なのである。

IMG_9015デイル・チフーリは1941年ワシントン州タコマ市生まれ。ワシントン大学でインテリア・デザイン、ウイスコンシン大学で彫刻を学んだ後、1968年にイタリアのベネチアに渡り、名門ベニーニガラス工房で働く初のアメリカ人となった。1971年、故郷ワシントン州にガラススクール(Pilchuck Glass School) を他のガラス彫刻家達と共に設立。その後才能を発揮し、現代ガラス工芸の第一人者と言われるまでに上りつめた。

DSC_2507Chihuly Garden and Glass 

住所:305 Harrison Street, Seattle WA

サイト:www.chihulygardenandglass.com

*開館時間は季節、曜日によって異なるので、上記ウェブサイトでご確認を。

おまけ情報。チフーリの出身地タコマ(Tacoma)には

DSC_2485ガラス・ミュージアム: Museum of Glassがあり、館内に常設作品は無いが、ダウンタウンに通じる橋の上にChihuly Bridge of Glassと名付けられた作品群がある。海の生き物をモチーフにした作品が天井に散りばめられているSeaform Pavilion。ガラスのフラワーアレンジメントが百以上並ぶ Venetian Wal。巨大氷砂糖を集めたようなCrystal Towers。なかなかの見ごたえだ。公道なので無料で鑑賞できる。タコマはシアトルから南へ車で1時間程。

Heisei Tree and Showa Tower ~Two Towers of Tokyo~平成のツリーと、昭和のタワー ~東京の二つの電波塔~

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<!--:en-->Heisei Tree and Showa Tower ~Two Towers of Tokyo~<!--:--><!--:ja-->平成のツリーと、昭和のタワー ~東京の二つの電波塔~<!--:--> 3

東京スカイツリー(東京都墨田区押上)634m

 今から3年半前、世界一高い自立式の電波塔(634m)が東京都墨田区押上に建設されると聞いた時、東京タワー(東京港区)の元地元住民として心中穏やかではなかった。「そんなに高い電波塔が必要?」、「関東大震災で大火災が起きた地域なのに安全?」、「“東京タワー”をそう簡単に見捨てるわけ?」、「周辺との景観や日照権は?」、「電磁波障害は?」などなど。

 私の中に嫉妬心がムクムクと芽生え、意地悪な疑心暗鬼が次々と飛び出した。

 ところが、昨年末、地下鉄都営浅草線本所吾妻橋駅の階段を上り切った先に東京スカイツリー(以後、スカイツリー、又はツリー)がドーンと現れた瞬間、そんなわだかまりは見事に吹き飛ばされた。なんという存在感!美しいフォルム! もう、完全なひと目ぼれだった。“スカイツリー”というネイミングの通り、タワーと言うより、大空(スカイ)をどこまでも伸びる大木(ツリー)。大迫力ながら、至近距離で見上げても決して威圧的ではない。周辺の町並みにも、案外、溶け込んでいる。気になる日照権を墨田区在住の義甥に聞いてみると、「あっ、それ全然大丈夫!」とあっさり。細長いツリーの影が周辺に及ぼす時間もたかが知れているのか。そして、超高層ビルがない墨田区のどこを歩いていても姿を見せるスカイツリーを見ながら右へ、左へ。方向音痴の私にとって、すっかりいい目印になっていた。

【東京スカイツリーの建造美】

 スカイツリーの建設地は、3本の都市軸(隅田川、荒川、鉄道・幹線道路)が三角地帯をつくる中央。土台の脚を3本にし、三辺を三角地帯の辺に合わせたことで、どこから見ても正面が見える設計。神社仏閣に見られる日本古来の建築様式“起(むく)り”(外側に向かって膨らむ凸曲線。例:柱)と“反(そ)り(凹曲線。例:日本刀)”を最新技術と融合させることで、底辺部の正三角形を地上320mで円柱にすることを可能にした。この様に底辺は△、上に向かうにつれて膨らみながら○になる外観は、周辺地域への圧迫感を最小限に抑える効果を発揮。そして、反りの曲線が、見る方向によってツリーを傾けたり、裾が非対称の様に錯覚させる面白さと美的センスを加えている。

 中心の柱(心柱)は、法隆寺五重塔に習った心柱制耐震構造。その心柱を外側から幾何学模様上に絡み合いながら支える鉄筒は、まるで大木を覆う樹皮のよう。ツリーの一番高いアンテナ土台部分には100トンの重りとバネを利用した制振装置が付けられている。これらの耐震構造は、奇しくも東日本大震災で立証。(悲しいかな、東京タワーのアンテナは少し傾いたという。)

 こうして、日本古来の“起りと反り”、法隆寺五重塔の耐震構造、最新技術を見事に調和させ、無機質になりがちな建造物に息吹を与えることに成功。世界一高い電波塔に美的センスを加えるなど、まさに、日本が世界に誇る“巧の技”ここにあり!この美しいツリーを見上げるたびに、「日本は東日本大震災から必ず復旧・復興する!」と確信させられるのだ。

【東京下町界隈】

 スカイツリーの周辺界隈は東京の下町と呼ばれ、江戸時代からの職人の街。超高層ビルが立ち並ぶ都心から隅田川を渡った“川向う”(下町の別称)は、景色が一変。伝統的手工業や食べ物屋の老舗暖簾、相撲部屋、観光名所の浅草寺と仲見世通り、寄席、演芸場、両国国技館、職人肌の中小工業店舗等が点在し、そこには下町特有の人情と情緒が溢れている。

 古い下町界隈と近代的電波塔という一見、不釣り合いな組み合わせ。しかし、日本の高い工業技術が伝統的職人技と日本のものづくりから生まれたことを考えると、最新技術と古代建築を融合させた世界一の電波塔がこの地に造られたことは象徴的だ。

 墨田区在住の姑は、「毎日、スカイツリーが伸びていくのを見るが楽しい!」と喜んでいた。この様に、下町の人々はスカイツリー建設当初(2008年“平成20年”7月)から、まるで狭い路地裏に並ぶ植木を育てる様に慈しみ、見守って来たのではないだろうか。

【地元、押上商店街とおしなりくん】

   スカイツリーの地元、押上商店街では、スカイツリーを頭にちょこんとのせた、ご当地キャラクター“おしなりくん”で盛り上がっている。名前の由来は、地元の“押上”と“業平橋”。容姿は、藤原業平に因んだ白装束姿の男の子。商店街に出現した“おしなりくんの家”ではキャラクターグッズの販売も行う。このおしなりくん、ゆるキャラ(少し不恰好で愛嬌ある“ゆるい”キャラクターの略)の中でもかなり可愛く、テレビ、ラジオで紹介されるや観光客にも大人気。等身大のおしなりくんが街に繰り出せば、ミッキーマウスさながらに、さっと取り囲こまれてしまう。押上で煎餅屋を営む店主によると、「スカイツリー煎餅よりも、おしなりくんを焼き付けた醤油煎餅の方がよく売れる」とか。その他、自作“おしなりくん神輿”を理髪店の前に置く店主、目の前のスカイツリーを見上げるのは大変だろうからと店の入り口に反射鏡を取り付けたクリーニング店(実際、見上げると首が疲れる!)、おしなりくんを店の看板に入れたラーメン店など、祭り好きな下町ならではの町興しを見て歩くのも楽しい。

【東京スカイツリータウン】

 スカイツリーを含めた商業開発地区“東京スカイツリータウン”の開業は5月22日。ここでは公式キャラクター、“ソラカラちゃん(星の女の子)”が迎えてくれることだろう。東京スカイツリータウンには、飲食店、ファッション・雑貨店、下町商店街、みやげ物店等の商業施設「東京ソラマチ」、水族館、多目的ドームシアター、オフィス・スペースが入り、FM/AMラジオ局のライブ放送や、イベントスタジオ「Tokyo Sky Tree Studio」もオープンする。

 スカイツリー展望台は、第1展望台(350m、大人の場合2,000円)、第2展望台(450m、大人追加料金1,000円)の2種類。展望台チケット団体予約は昨年11月、個人予約は今年3月から開始。前出の姑からの情報では、「団体旅行に入った方が“上りやすい”」そうだが、初年度の予想は来場者540万人、施設全体で2,500万人。第2展望台までの道のりは、遠い?

【電波塔としての役割】

 外観、観光ばかりに気が取られ、つい忘れそうになるが、スカイツリー本来の目的は電波塔。超高層化した首都圏と関東一円(半径100km)への電波供給を可能にし、かつ世界一の高さ、さらに関東の古称“武蔵国(むさしのくに)”を連想させる語呂合せ(6・3・4、む・さ・し)で634mに決定。東京タワーとのサイマル放送、試験期間を経た後、2013年1月頃からNHKと主な在京民間放送局の放送機能の全てがスカイツリーに移動されるという。

東京タワー(港区芝公園)333m

【東京タワーの行く末は?】

 それでは、残された東京タワーはどうなるのか。維持費など心配だが、当面、放送大学、各局のバックアップ機能、展望台や観光用商業施設として使用されるという。昭和33年開業時、電波塔で最長の333mを記録。東京オリンピック開催、霞ヶ関ビル(36F)等の高層ビルが建設され始めた東京に333mの電波塔が必要不可欠になったからで、“昭和33年、333m”という数字は偶然の賜物。それにしても、戦後の復興、高度経済成長、バブル経済に沸いた東京を半世紀以上に渡り見つめていた東京タワー。電波塔としては、ひとまず、お疲れ様!

【東京タワーの見所】

 皆が引越した後は寂しくなるが、東京タワーにも見所がいっぱい。大展望台(150m、大人820円)、特別展望台(250m、大人600円追加)からは東京スカイツリー、レインボーブリッジと湾岸地帯を含めた首都圏と富士山までのパノラマ眺望、大展望台1F特設ステージではジャズの生演奏(水、木曜日の夜2回)、オンライン・リクエストによるDJライブ(金曜日)が楽しめる。大展望台2Fでは、知る人ぞ知る “タワー大明神”でお参りを。東京23区で一番高い所にあるだけに、神様にも願い事が早く伝わり、成績・受験、恋愛成就にご利益があるそう。成績をUPしたい受験生やカップルに人気。昭和の香り漂う“蝋人形館”は、タワー土台部分にあるフードコートや土産物店と共に健在だ。

 タワー正面玄関には、なぜか「南極物語」で有名なカラフト犬、タロー、ジローの銅像(渋谷のハチ公を彫刻した安藤士 作)が。昭和34年、南極観測地から奇跡的に生還したタロー、ジローを動物愛護のシンボルとして、当時、観光スポットで人目を引いた東京タワーに日本動物愛護協会が設置したという。東京タワーの公式キャラクター、“のっぽくん兄弟”は玄関付近で来場者をお出迎え。兄弟揃って、年末のカウントダウン、豆まき等、タワーでの各種イベントに参加している。

【東京タワー周辺と外観】

 東京タワーのお隣は、徳川家菩提寺(16世紀建立)の由緒ある増上寺。周囲は芝公園の緑。夜の盛り場六本木、赤坂、銀座、ビジネス中心街の丸の内、皇居にも近い。

 最近はエコフレンドリーなLEDを使ってライトアップする東京タワーは、都心のサラリーマン、学生、住民の心を和ませる。東京タワーのお膝元で育った私にとっても、うれしい時、悲しい時、東京タワーはいつもそこにあった。東京に里帰りする度、その姿を見ると「帰ってきた」とホッとする。それゆえ、以前Detroit Free Pressのトラベルライターが“ugly(みっともない)なタワー”と表現したのには大憤慨だった。お馴染みのツートンカラー、朱&白の朱色は航空法(建設当時)で定められたインターナショナルオレンジと呼ばれるもので、青空に本当によく映える。パリのエッフェル塔を髣髴させる昭和のハイカラさん、東京タワー。東京都民へのアンケートでも、好感度は“東京タワー”に軍配が上がったらしい。やっぱり、“東京都心の顔”! 元地元住民としても、誇らしい。

 「両方のおじいちゃん、おばあちゃんの家から、それぞれのタワーが見えるね。」と言った娘。その言葉通り、平成と昭和の“二つの電波塔”がそれぞれの役割を果たしつつ、共存しますように。(Y.T.)

東京スカイツリー(東京都墨田区押上)634m

 今から3年半前、世界一高い自立式の電波塔(634m)が東京都墨田区押上に建設されると聞いた時、東京タワー(東京港区)の元地元住民として心中穏やかではなかった。「そんなに高い電波塔が必要?」、「関東大震災で大火災が起きた地域なのに安全?」、「“東京タワー”をそう簡単に見捨てるわけ?」、「周辺との景観や日照権は?」、「電磁波障害は?」などなど。

 私の中に嫉妬心がムクムクと芽生え、意地悪な疑心暗鬼が次々と飛び出した。

 ところが、昨年末、地下鉄都営浅草線本所吾妻橋駅の階段を上り切った先に東京スカイツリー(以後、スカイツリー、又はツリー)がドーンと現れた瞬間、そんなわだかまりは見事に吹き飛ばされた。なんという存在感!美しいフォルム! もう、完全なひと目ぼれだった。“スカイツリー”というネイミングの通り、タワーと言うより、大空(スカイ)をどこまでも伸びる大木(ツリー)。大迫力ながら、至近距離で見上げても決して威圧的ではない。周辺の町並みにも、案外、溶け込んでいる。気になる日照権を墨田区在住の義甥に聞いてみると、「あっ、それ全然大丈夫!」とあっさり。細長いツリーの影が周辺に及ぼす時間もたかが知れているのか。そして、超高層ビルがない墨田区のどこを歩いていても姿を見せるスカイツリーを見ながら右へ、左へ。方向音痴の私にとって、すっかりいい目印になっていた。

【東京スカイツリーの建造美】

 スカイツリーの建設地は、3本の都市軸(隅田川、荒川、鉄道・幹線道路)が三角地帯をつくる中央。土台の脚を3本にし、三辺を三角地帯の辺に合わせたことで、どこから見ても正面が見える設計。神社仏閣に見られる日本古来の建築様式“起(むく)り”(外側に向かって膨らむ凸曲線。例:柱)と“反(そ)り(凹曲線。例:日本刀)”を最新技術と融合させることで、底辺部の正三角形を地上320mで円柱にすることを可能にした。この様に底辺は△、上に向かうにつれて膨らみながら○になる外観は、周辺地域への圧迫感を最小限に抑える効果を発揮。そして、反りの曲線が、見る方向によってツリーを傾けたり、裾が非対称の様に錯覚させる面白さと美的センスを加えている。

 中心の柱(心柱)は、法隆寺五重塔に習った心柱制耐震構造。その心柱を外側から幾何学模様上に絡み合いながら支える鉄筒は、まるで大木を覆う樹皮のよう。ツリーの一番高いアンテナ土台部分には100トンの重りとバネを利用した制振装置が付けられている。これらの耐震構造は、奇しくも東日本大震災で立証。(悲しいかな、東京タワーのアンテナは少し傾いたという。)

 こうして、日本古来の“起りと反り”、法隆寺五重塔の耐震構造、最新技術を見事に調和させ、無機質になりがちな建造物に息吹を与えることに成功。世界一高い電波塔に美的センスを加えるなど、まさに、日本が世界に誇る“巧の技”ここにあり!この美しいツリーを見上げるたびに、「日本は東日本大震災から必ず復旧・復興する!」と確信させられるのだ。

【東京下町界隈】

 スカイツリーの周辺界隈は東京の下町と呼ばれ、江戸時代からの職人の街。超高層ビルが立ち並ぶ都心から隅田川を渡った“川向う”(下町の別称)は、景色が一変。伝統的手工業や食べ物屋の老舗暖簾、相撲部屋、観光名所の浅草寺と仲見世通り、寄席、演芸場、両国国技館、職人肌の中小工業店舗等が点在し、そこには下町特有の人情と情緒が溢れている。

 古い下町界隈と近代的電波塔という一見、不釣り合いな組み合わせ。しかし、日本の高い工業技術が伝統的職人技と日本のものづくりから生まれたことを考えると、最新技術と古代建築を融合させた世界一の電波塔がこの地に造られたことは象徴的だ。

 墨田区在住の姑は、「毎日、スカイツリーが伸びていくのを見るが楽しい!」と喜んでいた。この様に、下町の人々はスカイツリー建設当初(2008年“平成20年”7月)から、まるで狭い路地裏に並ぶ植木を育てる様に慈しみ、見守って来たのではないだろうか。

【地元、押上商店街とおしなりくん】

   スカイツリーの地元、押上商店街では、スカイツリーを頭にちょこんとのせた、ご当地キャラクター“おしなりくん”で盛り上がっている。名前の由来は、地元の“押上”と“業平橋”。容姿は、藤原業平に因んだ白装束姿の男の子。商店街に出現した“おしなりくんの家”ではキャラクターグッズの販売も行う。このおしなりくん、ゆるキャラ(少し不恰好で愛嬌ある“ゆるい”キャラクターの略)の中でもかなり可愛く、テレビ、ラジオで紹介されるや観光客にも大人気。等身大のおしなりくんが街に繰り出せば、ミッキーマウスさながらに、さっと取り囲こまれてしまう。押上で煎餅屋を営む店主によると、「スカイツリー煎餅よりも、おしなりくんを焼き付けた醤油煎餅の方がよく売れる」とか。その他、自作“おしなりくん神輿”を理髪店の前に置く店主、目の前のスカイツリーを見上げるのは大変だろうからと店の入り口に反射鏡を取り付けたクリーニング店(実際、見上げると首が疲れる!)、おしなりくんを店の看板に入れたラーメン店など、祭り好きな下町ならではの町興しを見て歩くのも楽しい。

【東京スカイツリータウン】

 スカイツリーを含めた商業開発地区“東京スカイツリータウン”の開業は5月22日。ここでは公式キャラクター、“ソラカラちゃん(星の女の子)”が迎えてくれることだろう。東京スカイツリータウンには、飲食店、ファッション・雑貨店、下町商店街、みやげ物店等の商業施設「東京ソラマチ」、水族館、多目的ドームシアター、オフィス・スペースが入り、FM/AMラジオ局のライブ放送や、イベントスタジオ「Tokyo Sky Tree Studio」もオープンする。

 スカイツリー展望台は、第1展望台(350m、大人の場合2,000円)、第2展望台(450m、大人追加料金1,000円)の2種類。展望台チケット団体予約は昨年11月、個人予約は今年3月から開始。前出の姑からの情報では、「団体旅行に入った方が“上りやすい”」そうだが、初年度の予想は来場者540万人、施設全体で2,500万人。第2展望台までの道のりは、遠い?

【電波塔としての役割】

 外観、観光ばかりに気が取られ、つい忘れそうになるが、スカイツリー本来の目的は電波塔。超高層化した首都圏と関東一円(半径100km)への電波供給を可能にし、かつ世界一の高さ、さらに関東の古称“武蔵国(むさしのくに)”を連想させる語呂合せ(6・3・4、む・さ・し)で634mに決定。東京タワーとのサイマル放送、試験期間を経た後、2013年1月頃からNHKと主な在京民間放送局の放送機能の全てがスカイツリーに移動されるという。

東京タワー(港区芝公園)333m

【東京タワーの行く末は?】

 それでは、残された東京タワーはどうなるのか。維持費など心配だが、当面、放送大学、各局のバックアップ機能、展望台や観光用商業施設として使用されるという。昭和33年開業時、電波塔で最長の333mを記録。東京オリンピック開催、霞ヶ関ビル(36F)等の高層ビルが建設され始めた東京に333mの電波塔が必要不可欠になったからで、“昭和33年、333m”という数字は偶然の賜物。それにしても、戦後の復興、高度経済成長、バブル経済に沸いた東京を半世紀以上に渡り見つめていた東京タワー。電波塔としては、ひとまず、お疲れ様!

【東京タワーの見所】

 皆が引越した後は寂しくなるが、東京タワーにも見所がいっぱい。大展望台(150m、大人820円)、特別展望台(250m、大人600円追加)からは東京スカイツリー、レインボーブリッジと湾岸地帯を含めた首都圏と富士山までのパノラマ眺望、大展望台1F特設ステージではジャズの生演奏(水、木曜日の夜2回)、オンライン・リクエストによるDJライブ(金曜日)が楽しめる。大展望台2Fでは、知る人ぞ知る “タワー大明神”でお参りを。東京23区で一番高い所にあるだけに、神様にも願い事が早く伝わり、成績・受験、恋愛成就にご利益があるそう。成績をUPしたい受験生やカップルに人気。昭和の香り漂う“蝋人形館”は、タワー土台部分にあるフードコートや土産物店と共に健在だ。

 タワー正面玄関には、なぜか「南極物語」で有名なカラフト犬、タロー、ジローの銅像(渋谷のハチ公を彫刻した安藤士 作)が。昭和34年、南極観測地から奇跡的に生還したタロー、ジローを動物愛護のシンボルとして、当時、観光スポットで人目を引いた東京タワーに日本動物愛護協会が設置したという。東京タワーの公式キャラクター、“のっぽくん兄弟”は玄関付近で来場者をお出迎え。兄弟揃って、年末のカウントダウン、豆まき等、タワーでの各種イベントに参加している。

【東京タワー周辺と外観】

 東京タワーのお隣は、徳川家菩提寺(16世紀建立)の由緒ある増上寺。周囲は芝公園の緑。夜の盛り場六本木、赤坂、銀座、ビジネス中心街の丸の内、皇居にも近い。

 最近はエコフレンドリーなLEDを使ってライトアップする東京タワーは、都心のサラリーマン、学生、住民の心を和ませる。東京タワーのお膝元で育った私にとっても、うれしい時、悲しい時、東京タワーはいつもそこにあった。東京に里帰りする度、その姿を見ると「帰ってきた」とホッとする。それゆえ、以前Detroit Free Pressのトラベルライターが“ugly(みっともない)なタワー”と表現したのには大憤慨だった。お馴染みのツートンカラー、朱&白の朱色は航空法(建設当時)で定められたインターナショナルオレンジと呼ばれるもので、青空に本当によく映える。パリのエッフェル塔を髣髴させる昭和のハイカラさん、東京タワー。東京都民へのアンケートでも、好感度は“東京タワー”に軍配が上がったらしい。やっぱり、“東京都心の顔”! 元地元住民としても、誇らしい。

 「両方のおじいちゃん、おばあちゃんの家から、それぞれのタワーが見えるね。」と言った娘。その言葉通り、平成と昭和の“二つの電波塔”がそれぞれの役割を果たしつつ、共存しますように。(Y.T.)

北陸新幹線を利用して ①長野編北陸新幹線を利用して ①長野編

<!--:en-->北陸新幹線を利用して ①長野編<!--:--><!--:ja-->北陸新幹線を利用して ①長野編<!--:--> 2

外国人と海外在住者のみ使用可能なJapan Rail Pass。線も本数も増えた新幹線(“のぞみ”を除く)の利用も可、指定席も追加料金なし、という好条件とあり、また、このところの円安もあって、日本をJRで移動していると、これを利用して動き回る人が激増していることが窺える。購入したからにはフル活用したいもの。新幹線駅の“駅近”や駅拠点の観光地情報に要チェック!

今年3月に長野―金沢間が開業した北陸新幹線は、最短で、東京―富山をほぼ2時間、東京―金沢を2時間半弱で走る。日帰りさえ十分に可能になり(却って観光業に痛手という声も聞くが・・)注目、話題が集まっている。

今月号では長野―金沢間開通に伴って大改修が行われた長野駅で下車。7年に一度の御開帳期間中(5月末まで)の善光寺と、認知度が急上昇している小布施を紹介。

☆まずは長野駅。信州らしさを目指したという駅ビルには地元信州発の38ショップを含む100以上の店舗が結集。構内は明るく広々としていて清々しさが感じられる。観光案内所には民芸品や地元の物産品、写真などが飾られている。職員が親切に資料を提供してくれる。立ち寄る価値大。

善光寺

日本最古といわれるみ仏を祀る善光寺は、日本を代表する霊場であり、いずれの宗派にも属さないゆえ誰にも親しめるお寺として、古より全国各地から参拝者が訪れる。本堂は国宝。山門(三門)と釈迦堂・釈迦涅槃像は重要文化財に指定されている。

善光寺へは駅から約1.8キロメートルで、健脚であれば十分に歩ける距離。土蔵や町屋を再生させ、古い街並みへと景観が整えられている門前町の参道を、名物のおやきの食べつつお店に寄りながら散策すれば、古くは平安時代末期からと言われる善光寺詣りの旅人の気分になれるかも。日本一の門前町と謳っており、多くのイベントが組まれている。

7年に一度の御開帳期間中には、普段は御宝庫に安置されている前立本尊(秘仏である御本尊の御身代わり)を拝むことができる。中央の阿弥陀如来の右手に結ばれた

糸が本堂前の回向柱に結ばれ、その柱に触れることで前立本尊に触れるのと同じ、ありがたい結縁が生まれると言われている。

善光寺には39の宿坊があり、誰でも泊まることが可能。精進料理、境内や周辺の案内をを提供しているところもある。宿坊が立ち並ぶ小路は風情がある。

善光寺公式サイト: www.zenkoji.jp

小布施(おぶせ)

小布施(おぶせ)は、浮世絵師・葛飾北斎の作品や関連する歴史的遺産や街並み、そして全国ブランドといえる「小布施栗」で人気を呼び、観光地として認知度が上がっている。小布施へは長野電鉄(JRではない)で長野駅から34分。

*善光寺の御開帳期間中は、小布施⇔善光寺(⇒長野駅)にシャトルバスが運行されている。

今年(2015年)4月にリニューアルした北斎館  

他の地にも北斎館はあるが、小布施は、当地の豪農商であり画家・書家でもあった高井鴻山の招きによって北斎が晩年に4年間ではあるが滞在し精力的に大作にも取り組んだ地。北斎の作品を所有する町人が少なからずいたため、それらの肉筆画、画稿、書簡などを元に当館が開設された。北斎と小布施に関するスライドの上映もあり、北斎筆の『龍と鳳凰』、男波・女波と称される『怒濤』の天井絵がある二基の祭屋台も展示されている。

6月末まで、新館落成記念の特別展『北斎とその弟子たち―北斎絵画創作の秘密』が開催。「冨嶽三十六景」全46点展示、北斎の娘の葛飾応為(お栄)や他の弟子の作品や関係を説くべく肉筆画展示など、充実している。

将軍への献上品にもなった「小布施栗」

栗そのものとしても美味しさに定評があるが、栗かのこ、栗らくがんなどの栗菓子が有名。栗がふんだんに入ったどら焼きや、さらに、モンブラン、はたまた、現地でしか味わうことができない栗ソフトクリームなど、町中が栗スイーツの宝庫となっている。味の濃厚さと甘さが抜群。栗おこわも絶品。

小布施町は「花のまちづくり」を推進しており、街中、川沿いや公園に花が植えられている。近隣には果樹園も多く、雄大な山脈をバックにした季節ごとの花を愛でることができる。散策していると「オープンガーデン」の表示をしばしば見かける。個人や商店の庭への立ち入り見学を提供している。町のホームページ(www.town.obuse.nagano.jp)でオープンガーデンの一覧や見ごろも掲載している。

他にも、日本あかりミュージアム、高井鴻山記念館、土蔵を改造した急須コレクション茶俚庵などの美術館、フローラルガーデンおぶせ、などなど、見どころが多い。

小布施文化観光協会のサイト: www.obusekanko.jp


長野の名物といえば蕎麦を迷わずにあげるが、それに加わる新しい地産ブランドの樹立に県ぐるみで力をいれているとのこと。清流に恵まれた土地ならではの長野ワイン、信州サーモンなど、手の届きやすい価格で高品質な食を楽しむことができる。

★長野県はぶどう栽培に適した自然条件を備え、ワイン用ぶどうの生産量日本一を誇り、個性的なワイナリーが各地にある。また、品質の良いもののみを認定する「長野県原産地呼称管理制度」によってレベル向上を図っている(日本酒、米、焼酎も認定)。

★信州サーモンは長野県水産試験場が約10年かけて開発した(ニジマスとブラウントラウトから生まれた)新しい養殖品種。また、長野は熊本と並ぶ馬肉の生産消費地であり、馬刺しが名物。グルメの楽しみも多い。

外国人と海外在住者のみ使用可能なJapan Rail Pass。線も本数も増えた新幹線(“のぞみ”を除く)の利用も可、指定席も追加料金なし、という好条件とあり、また、このところの円安もあって、日本をJRで移動していると、これを利用して動き回る人が激増していることが窺える。購入したからにはフル活用したいもの。新幹線駅の“駅近”や駅拠点の観光地情報に要チェック!

今年3月に長野―金沢間が開業した北陸新幹線は、最短で、東京―富山をほぼ2時間、東京―金沢を2時間半弱で走る。日帰りさえ十分に可能になり(却って観光業に痛手という声も聞くが・・)注目、話題が集まっている。

今月号では長野―金沢間開通に伴って大改修が行われた長野駅で下車。7年に一度の御開帳期間中(5月末まで)の善光寺と、認知度が急上昇している小布施を紹介。

☆まずは長野駅。信州らしさを目指したという駅ビルには地元信州発の38ショップを含む100以上の店舗が結集。構内は明るく広々としていて清々しさが感じられる。観光案内所には民芸品や地元の物産品、写真などが飾られている。職員が親切に資料を提供してくれる。立ち寄る価値大。

善光寺

日本最古といわれるみ仏を祀る善光寺は、日本を代表する霊場であり、いずれの宗派にも属さないゆえ誰にも親しめるお寺として、古より全国各地から参拝者が訪れる。本堂は国宝。山門(三門)と釈迦堂・釈迦涅槃像は重要文化財に指定されている。

善光寺へは駅から約1.8キロメートルで、健脚であれば十分に歩ける距離。土蔵や町屋を再生させ、古い街並みへと景観が整えられている門前町の参道を、名物のおやきの食べつつお店に寄りながら散策すれば、古くは平安時代末期からと言われる善光寺詣りの旅人の気分になれるかも。日本一の門前町と謳っており、多くのイベントが組まれている。

7年に一度の御開帳期間中には、普段は御宝庫に安置されている前立本尊(秘仏である御本尊の御身代わり)を拝むことができる。中央の阿弥陀如来の右手に結ばれた

糸が本堂前の回向柱に結ばれ、その柱に触れることで前立本尊に触れるのと同じ、ありがたい結縁が生まれると言われている。

善光寺には39の宿坊があり、誰でも泊まることが可能。精進料理、境内や周辺の案内をを提供しているところもある。宿坊が立ち並ぶ小路は風情がある。

善光寺公式サイト: www.zenkoji.jp

小布施(おぶせ)

小布施(おぶせ)は、浮世絵師・葛飾北斎の作品や関連する歴史的遺産や街並み、そして全国ブランドといえる「小布施栗」で人気を呼び、観光地として認知度が上がっている。小布施へは長野電鉄(JRではない)で長野駅から34分。

*善光寺の御開帳期間中は、小布施⇔善光寺(⇒長野駅)にシャトルバスが運行されている。

今年(2015年)4月にリニューアルした北斎館  

他の地にも北斎館はあるが、小布施は、当地の豪農商であり画家・書家でもあった高井鴻山の招きによって北斎が晩年に4年間ではあるが滞在し精力的に大作にも取り組んだ地。北斎の作品を所有する町人が少なからずいたため、それらの肉筆画、画稿、書簡などを元に当館が開設された。北斎と小布施に関するスライドの上映もあり、北斎筆の『龍と鳳凰』、男波・女波と称される『怒濤』の天井絵がある二基の祭屋台も展示されている。

6月末まで、新館落成記念の特別展『北斎とその弟子たち―北斎絵画創作の秘密』が開催。「冨嶽三十六景」全46点展示、北斎の娘の葛飾応為(お栄)や他の弟子の作品や関係を説くべく肉筆画展示など、充実している。

将軍への献上品にもなった「小布施栗」

栗そのものとしても美味しさに定評があるが、栗かのこ、栗らくがんなどの栗菓子が有名。栗がふんだんに入ったどら焼きや、さらに、モンブラン、はたまた、現地でしか味わうことができない栗ソフトクリームなど、町中が栗スイーツの宝庫となっている。味の濃厚さと甘さが抜群。栗おこわも絶品。

小布施町は「花のまちづくり」を推進しており、街中、川沿いや公園に花が植えられている。近隣には果樹園も多く、雄大な山脈をバックにした季節ごとの花を愛でることができる。散策していると「オープンガーデン」の表示をしばしば見かける。個人や商店の庭への立ち入り見学を提供している。町のホームページ(www.town.obuse.nagano.jp)でオープンガーデンの一覧や見ごろも掲載している。

他にも、日本あかりミュージアム、高井鴻山記念館、土蔵を改造した急須コレクション茶俚庵などの美術館、フローラルガーデンおぶせ、などなど、見どころが多い。

小布施文化観光協会のサイト: www.obusekanko.jp


長野の名物といえば蕎麦を迷わずにあげるが、それに加わる新しい地産ブランドの樹立に県ぐるみで力をいれているとのこと。清流に恵まれた土地ならではの長野ワイン、信州サーモンなど、手の届きやすい価格で高品質な食を楽しむことができる。

★長野県はぶどう栽培に適した自然条件を備え、ワイン用ぶどうの生産量日本一を誇り、個性的なワイナリーが各地にある。また、品質の良いもののみを認定する「長野県原産地呼称管理制度」によってレベル向上を図っている(日本酒、米、焼酎も認定)。

★信州サーモンは長野県水産試験場が約10年かけて開発した(ニジマスとブラウントラウトから生まれた)新しい養殖品種。また、長野は熊本と並ぶ馬肉の生産消費地であり、馬刺しが名物。グルメの楽しみも多い。

午後のお茶会

午後のお茶会 3

文・写真:YOSHIDA

“Under certain circumstances, there are few hours in life more agreeable than the hour dedicated to the ceremony known as afternoon tea.”

Henry James (1843-1916)  アメリカ生まれ イギリスで活躍した作家

「ハイティー/ high tea」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。ここアメリカでは英国式の「アフタヌーンティー/ afternoon tea」の内容をさす。

そもそもアフタヌーンティーとは、1845年頃、イギリス女王陛下の元女官が始めた毎日の習慣だと言われている。7代目ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアだ。当時の貴族の生活は、夜の社交的なディナーが観劇や音楽会のあとで21時と遅くなりがち。空腹しのぎのため夕方15時頃から紅茶とバターつきのパンを自室で食していた。ほどなくして彼女は友人や客人たちと応接室でお茶とお菓子を楽しむようになり、これが「女性の社交の場」として定着していった。

さて、ハイティーという言葉であるが、イギリスではアフタヌーンティーが貴族発祥であるのに対し、ハイティーは絶対禁酒運動が盛んな時代の労働者階級発祥のものである。時間帯も夜18時頃から。すなわちそれは「夕食」をも意味し、パンやお菓子だけでなく、お肉やパスタなどをお酒ではなく紅茶とともにいただく。語源はこの時間帯に使用するテーブルが、アフタヌーンティーのローテーブルに対しダイニングテーブルなので背が高い、メニューのカロリーが高い、など諸説はいろいろとあるが、アフタヌーンティーとハイティーは全く別物である。

本来の言語としては意味が異なるということはぜひ理解して頂きたい。が、これから紹介するメトロデトロイトのティールームはハイティーという呼称。内容は、アフタヌーンティーである。

■Sweet Afton Tea Room (Plymouth)

当時の英国貴族たちはこのような空間でtea timeを過ごしていたのだろうか。テーブルウェアも壁紙も絨毯もぜんぶこだわりのお花柄(というか、主に薔薇)。シャンデリアの傘にティーカップ&ソーサーが使われておりそのアイデアに大きな拍手を送りたい。バスルームもぬかりなく。とにかく徹底している。このときサーブしてくださった店員はフレンドリーな方で、「あらあなたのティーカップ地味ね、もっとcuteなの持ってくるわ!」と別のものを持ってきてくれたほど。この時間を心ゆくまで楽しんでねという心遣いを感じることができた。

特徴は、各スイーツのテイストを選ぶことができること。メニュー表を渡されるが、これがまた悩みに悩む。サンドイッチは2種類、スコーン1種類、ミニタルトを2種類、これにキッシュがつく。なかなかのボリューム。ドリンクは数種類の中から1つ選ぶことができ、ポットでサーブしてくれる。もちろんデカフェも選ぶことができる。人気店で常にテーブルはオシャレした女性客でいっぱいの状態。

■Mad Hatter Bistro (Birmingham)

おしゃれスポット・バーミンガム!不思議の国のアリスをテーマにしたお店とのことで、内装は黒ベースでちょっとミステリアス。地下につながる階段は歪んだ時計がデザインされた壁紙で異空間への誘いをイメージしたものだろうか。バーカウンターがあり夜はディナーとお酒を楽しむことができる。男性も気兼ねなく入ることができる空間だ。

特徴は、各スイーツwith bottomless tea! 紅茶を何杯でも違うテイストを楽しむことができる。紅茶はNYで有名なHarney & Sons。全18種うちデカフェ6種。ティーパックを持ってきてくれる。カップに贅沢に一杯分のお湯が注がれる。

スイーツメニューはあらかじめ決まっており、サンドイッチにカリカリの香ばしいスコーン2個、ミニタルトやケーキに新鮮なフルーツが色とりどり。途中、パティシエが私たちのテーブルまで挨拶にきてくれた。特筆すべき点はスコーンに添えられているクリームたち。

レモンカードはハーブの香りでさっぱり、クロテッドクリームはバターの香りが高くふわふわでパティシエオリジナル。※予約の際にクレジットカードナンバーが必要になるので注意。

■TeaHaus (Ann Arbor)

学生にも人気の喫茶店。そして厳選された茶葉が購入できるお店。テーブル&チェア、ティールームは黒、ティーカップ&ソーサーなどテーブルウェアは白で統一されたシンプルでモダンな空間。女性だけでなく男子学生や小さいこども連れのおかあさんの姿もあり、テーブルは満席状態が長く続いていた。

特徴は、なんといっても170種以上にも及ぶリーフティの飲み放題!紅茶の専門店ならではのうれしい内容だ。好みでなければすぐに違うテイストをオーダーすることができる。ホットだけでなく、アイスティーもつくってくれる。ブラックティーだけでなくイエローティやホワイトティー、中国茶も扱っており、飲み比べが本当に楽しい。ティーカップが白色なのでお茶の違いが視覚的にも分かりやすいのだ。気に入ったテイストが見つかればぜひお土産にどうぞ。

スイーツメニューはこだわりの品々。最初にスープがでてくるところも他ではあまり見られない。4種の創作サンドイッチ・バケットに2種の存在感たっぷりのスコーン。大きなフレンチマカロンにも驚いた。パティシエ手作りで季節に合わせたフレーバーもある。※予約しておくとお得価格で楽しむことができる。

■The English Tea Garden (West Bloomfield)

ハガティロード沿いの小さなモールの中にあるお店。外見からはそこがティールームとは分かりづらい。内装はオーナーが仕上げたというカントリー調の壁画。グリーンを基調としたフォトジェニックな仕上がりになっている。

こちらでもハイティーをいただく事ができるが、おすすめはスコーン!ぜひ一度口にして頂きたい。まず、スコーンにしてはなかなかの大きさ。全体的にふわふわしていて食べ応えも抜群。スコーン特融のボソボソ感はあまり感じられない。イングランド出身の方がお店でスコーンを焼かれるとのこと。5~6種類のテイストがクリアケースに入れられて販売されており、持ち帰ることもできる。オーナーもフレンドリーな方でゆっくりすることができる。

ほかにもピンクとお花柄でとっても可愛らしい空間を作り出しているTonia’s Victorian

Rose (Rochester)や、隣国カナダのWindsorでもハイティーを楽しむことができる。

Windsor中心地にあるTeacups & Crownsでは調度品も豪華で棚から自分の好きなティーカップを選ぶことができる。テーブルウェアマニアにはたまらないサービスだ。

最後に・・予約方法。ハイティーを楽しみたい!という方は、予約してください。基本、前日までに電話予約が必要である。英語に抵抗がある方でも大丈夫。「ハイティーしたいです」から始まって、日にち、スタート時間、人数、予約者の名前、電話番号、で終了!

たまたまオーナーやパティシエがおり、且つ食材もあるーなんていう幸運が重なれば、当日オーダーできちゃったりもするが、私はこれでハイティーを逃したこともある。せっかく英国文化があるアメリカに居るのだから。優雅なお茶の文化を楽しんでみてはいかがでしょうか。

■英国式マナー

アフタヌーンティーは癒しの贅沢空間で「ご自由に楽しくお召し上がりください」という場ではあるが、本来は3段のティースタンドの下層からいただく。サンドイッチ、スコーン、スイーツの順。平たく言えば、塩気のあるものから始まり、甘いもので締めるという順番。

サンドイッチは一口サイズならばそのまま手でつまんでOK。大きな場合は自分のお皿でカットしてからフォークでいただく。スコーンは厚みを半分に切ってから。ジャムなどは自分のお皿に取り分けること。

もうひとつ正式なマナーとして、机が「ローテーブル」であるとき。お茶をいただく際は、膝にティーナプキンをひろげ、ソーサーごとティーカップをのせる。そして胸元までソーサーを持ち上げ、カップを口元に運ぶ。お菓子をいただくときも同様にすること。

■アイスティー

アイスティーは実はアメリカで偶然生まれたものである。1904年ミズーリ州セントルイスの世界万国博覧会。イギリス人のリチャード・ブレチンデン氏はインドの紅茶の試飲営業を展開していたが、この日は気温が高く蒸し暑い。お客様はアツアツの紅茶に見向きもしない。たまたまブース近くで氷を扱っていたのを見てひらめき!すぐさま購入。アイスピックを借りて氷を細かく砕き、熱い紅茶の中にいれる。なんて涼しげな飲み物だろうか。これが注目を浴び、たちまち人気となったという。

ちなみに紅茶の伝統国であるイギリスでは紅茶は温かい飲み物だという認識が強く、アイスティーの需要は少ないそうだ。

Traveling to Asheville, North Carolina豊かさに触れる旅~Asheville, NC(アッシュビル)

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<!--:en-->Traveling to Asheville, North Carolina<!--:--><!--:ja-->豊かさに触れる旅~Asheville, NC(アッシュビル)<!--:--> 4

 「ノースカロライナにあるお城を見に行きませんか?」と誘われ、「アメリカに城はないでしょ?」と思いつつインターネットで調べると、成程、確かに城か宮殿のごとき景観。別荘として建て、250室からの部屋があり、何種類もの庭園があるというから驚いた。個人の邸宅として全米最大という、この‘お城’のあるビルトモア・エステイト(Biltmore Estate)を訪れるため、ノースカロライナ州のアッシュビル(Asheville)に向かった。

Biltmore Estate

 アッシュビル(Asheville)はノースカロライナとテネシー州の境界近くの町で、国立公園グレート・スモーキー・マウンテンへの東側の拠点ともなっている。国際的にはあまり著名でないと思うが、古くからの避暑地として知られている。春は新緑と花、秋は紅葉と自然も素晴らしいが、富裕層の別荘だったのかと思われる瀟洒な家、凝った造りの公共施設などが点在し、見所が多い。

 観光の目玉といえるのが、ビルトモア・エステイトだ。鉄道で財を成した大富豪ジョージ・ヴァンダービルトが当初別荘として建てたお城のような豪邸‘ハウス’(上、中央の写真)を含む一帯‘エステイト’の見学。見渡す限りの土地が所有地という広大な敷地に、贅と趣を極めた邸宅と庭園のほかにワイナリー、農場もあり、これらも散策できる。

 邸宅は一部(といっても二桁の数の部屋)が公開されていて自由に見学できる。邸宅内は撮影禁止なので、写真を見せることができないのが残念。ホールやダイニングなどのインテリアは華美過ぎず重厚なものが多い。主寝室の豪華さや書斎の充実度に桁外れな‘富’を感じた。数ある他の寝室や居室は、それぞれの部屋の主の好みが反映されているのだろう、様々な傾向のものがあって面白い。室内ボーリング場やジムの旧式設備も残してある。地階にある使用人たちの生活空間や大きな洗濯室、キッチンなども現存されている。今にもその辺から白いエプロン姿のメイドさんが現われそうで、タイムスリップした感覚に陥った。一室にはこのエステイトを築いた折の写真が展示されていて、今のような重機が無い時代の技術で、いかに大事業であったかが分かり興味深かった。

 邸宅横のギフトショップやカフェが連なっている建物は、かつてはキャリッジ(馬車止め)だった場所を上手く使っていてユニーク。邸の逆側には整備された庭園や温室、そして‘ハイキングコース’か‘植物園‘と呼んでも過言ではない自然を残した遊歩道が続いている。

 ワイナリーは、エステイト内でありながら邸宅から車で数分(!)。テイスティングのコーナーでオリジナルのワインのリストから無料で数種類味わうことができる。ワイナリーの横に点々と続くレストランやギフトショップは歴史建造物ではないが、美しい村のように整えてあり、豪勢な館を見学した後での良い寛ぎ場所になっている。

 ちなみにエステートの外には、数年掛がりの建設に従事した技術者や工夫たちが移り住んだ村が生まれ、ヨーロッパの小さな村の趣きを残すこの地区は、現在、レストランやショップが多く、一つの見所になっている。

The Grove Park Inn Resort

 アッシュビルで、もう一箇所、「ぜひ行くように」と勧められたのがこのリゾートホテル。1913年に「世界最高のリゾートホテル」を目指してオープンした南部で最も由緒あるホテルのひとつ。自然石をふんだんに使った贅沢な造りで、国の史跡として登録されている。トーマス・エジソンやヘンリーフォード、大統領をはじめ著名人が訪れたという話。

 史跡といっても現在も宿泊ができる。高台の上という立地条件で、テラスから見る眺望は抜群。泊まらずにレストランだけ利用することも可能。夕焼けや薄暮の景色を眺めながらの食事は最高に贅沢な気分を味わえる。豪華でありながら、リゾートなのでテラス式のレストランなどはカジュアルな装いでもOK。サーバーの人も気さくなのが嬉しかった。一見の価値あり。

近郊の散策

 かつての贅沢さの名残がそこここに見られるアッシュビルだが、レンガ造りの倉庫や旧いビルなどをスタジオやギャラリーに使っている‘アート地区’は全く別の雰囲気を漂わせている。アンティック屋や空き地横のビアガーデンなども点在している。

 アッシュビルは都会的な洗練さ、ヨーロッパの田舎風な可愛らしさ、息を抜ける素朴さ、などなど、いろいろな面が楽しめる不思議なところだ。

 アッシュビルへはデトロイト周辺から車だと600マイル強、11時間。空路だとデトロイトから直行の便もあり2時間弱。ケンタッキーの山並みを楽しみながらのドライブ、そして、国立公園の中で最も訪れる人が多いグレート・スモーキーマウンテンに立ち寄るなど、車の旅もメリットが多い。近くには、アメリカで最もよく整備され、景色が美しい観光道路といわれるブルー・リッジ・パークウェイ(Blue Ridge Parkway) も通っている。

 2泊の短い日程だったが、富の豊かさを垣間見て、自然の豊かさにも触れ、リッチな気分になれた旅だった。

 「ノースカロライナにあるお城を見に行きませんか?」と誘われ、「アメリカに城はないでしょ?」と思いつつインターネットで調べると、成程、確かに城か宮殿のごとき景観。別荘として建て、250室からの部屋があり、何種類もの庭園があるというから驚いた。個人の邸宅として全米最大という、この‘お城’のあるビルトモア・エステイト(Biltmore Estate)を訪れるため、ノースカロライナ州のアッシュビル(Asheville)に向かった。

Biltmore Estate

 アッシュビル(Asheville)はノースカロライナとテネシー州の境界近くの町で、国立公園グレート・スモーキー・マウンテンへの東側の拠点ともなっている。国際的にはあまり著名でないと思うが、古くからの避暑地として知られている。春は新緑と花、秋は紅葉と自然も素晴らしいが、富裕層の別荘だったのかと思われる瀟洒な家、凝った造りの公共施設などが点在し、見所が多い。

 観光の目玉といえるのが、ビルトモア・エステイトだ。鉄道で財を成した大富豪ジョージ・ヴァンダービルトが当初別荘として建てたお城のような豪邸‘ハウス’(上、中央の写真)を含む一帯‘エステイト’の見学。見渡す限りの土地が所有地という広大な敷地に、贅と趣を極めた邸宅と庭園のほかにワイナリー、農場もあり、これらも散策できる。

 邸宅は一部(といっても二桁の数の部屋)が公開されていて自由に見学できる。邸宅内は撮影禁止なので、写真を見せることができないのが残念。ホールやダイニングなどのインテリアは華美過ぎず重厚なものが多い。主寝室の豪華さや書斎の充実度に桁外れな‘富’を感じた。数ある他の寝室や居室は、それぞれの部屋の主の好みが反映されているのだろう、様々な傾向のものがあって面白い。室内ボーリング場やジムの旧式設備も残してある。地階にある使用人たちの生活空間や大きな洗濯室、キッチンなども現存されている。今にもその辺から白いエプロン姿のメイドさんが現われそうで、タイムスリップした感覚に陥った。一室にはこのエステイトを築いた折の写真が展示されていて、今のような重機が無い時代の技術で、いかに大事業であったかが分かり興味深かった。

 邸宅横のギフトショップやカフェが連なっている建物は、かつてはキャリッジ(馬車止め)だった場所を上手く使っていてユニーク。邸の逆側には整備された庭園や温室、そして‘ハイキングコース’か‘植物園‘と呼んでも過言ではない自然を残した遊歩道が続いている。

 ワイナリーは、エステイト内でありながら邸宅から車で数分(!)。テイスティングのコーナーでオリジナルのワインのリストから無料で数種類味わうことができる。ワイナリーの横に点々と続くレストランやギフトショップは歴史建造物ではないが、美しい村のように整えてあり、豪勢な館を見学した後での良い寛ぎ場所になっている。

 ちなみにエステートの外には、数年掛がりの建設に従事した技術者や工夫たちが移り住んだ村が生まれ、ヨーロッパの小さな村の趣きを残すこの地区は、現在、レストランやショップが多く、一つの見所になっている。

The Grove Park Inn Resort

 アッシュビルで、もう一箇所、「ぜひ行くように」と勧められたのがこのリゾートホテル。1913年に「世界最高のリゾートホテル」を目指してオープンした南部で最も由緒あるホテルのひとつ。自然石をふんだんに使った贅沢な造りで、国の史跡として登録されている。トーマス・エジソンやヘンリーフォード、大統領をはじめ著名人が訪れたという話。

 史跡といっても現在も宿泊ができる。高台の上という立地条件で、テラスから見る眺望は抜群。泊まらずにレストランだけ利用することも可能。夕焼けや薄暮の景色を眺めながらの食事は最高に贅沢な気分を味わえる。豪華でありながら、リゾートなのでテラス式のレストランなどはカジュアルな装いでもOK。サーバーの人も気さくなのが嬉しかった。一見の価値あり。

近郊の散策

 かつての贅沢さの名残がそこここに見られるアッシュビルだが、レンガ造りの倉庫や旧いビルなどをスタジオやギャラリーに使っている‘アート地区’は全く別の雰囲気を漂わせている。アンティック屋や空き地横のビアガーデンなども点在している。

 アッシュビルは都会的な洗練さ、ヨーロッパの田舎風な可愛らしさ、息を抜ける素朴さ、などなど、いろいろな面が楽しめる不思議なところだ。

 アッシュビルへはデトロイト周辺から車だと600マイル強、11時間。空路だとデトロイトから直行の便もあり2時間弱。ケンタッキーの山並みを楽しみながらのドライブ、そして、国立公園の中で最も訪れる人が多いグレート・スモーキーマウンテンに立ち寄るなど、車の旅もメリットが多い。近くには、アメリカで最もよく整備され、景色が美しい観光道路といわれるブルー・リッジ・パークウェイ(Blue Ridge Parkway) も通っている。

 2泊の短い日程だったが、富の豊かさを垣間見て、自然の豊かさにも触れ、リッチな気分になれた旅だった。

West Michigan Wineries西ミシガンのワイナリーのススメ

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<!--:en-->West Michigan Wineries<!--:--><!--:ja-->西ミシガンのワイナリーのススメ<!--:--> 3

 本紙の読者にはデトロイト近辺の方々が多いだろうと思うが、ミシガンのワイナリーと聞いてすぐ頭に思い浮かぶのは、多分、ミシガン北部のトラバースシティ地域のワイナリーではないかと思う。ところが実は、ミシガン南西部にも多くのワイナリーがあるのをご存知だろうか。I-94をひたすら西に進むと、ミシガンのもうひとつのワイン大産地に着く。そこには、Lake Michigan Shore Wine Trail というワイントレイルがある。

 ワイントレイルとは、ワイナリーの組合グループのようなものだが、Lake Michigan Shore Wine Trailのサインは、青にブドウの絵をあしらったかわいいデザイン(写真)で、ワイントレイルの至る所でお目にかかる。

 このワイントレイルは、南はインデイアナ州境近くから北はソーガタックまで、ミシガン湖に沿って広がる。丘陵の多い農業地帯に全部で13のワイナリーが点在し、ワイナリーの中には試飲の出店(tasting rooms)を持っているものもある。

 南西部のワイナリーをお勧めしたい理由はふたつ。ひとつ、北部に行くより近い。北部は4時間以上かかるのに対し、南西部は2.5〜3時間で着く。もうひとつは、良質のミシガン湖のビーチが近くにたくさんあること。緯度がもっと南だから、夏は湖の水が北部の水よりも暖かい気がする。気のせいかもしれないが。私個人としては、今住んでいる所が北限、これ以上北へあまり行きたくないのもあって、いつも西に向かうことにしている(笑)。でも、北進が好きな方にも、ぜひ一度西進をトライしていただきたいと思う。

 ミシガン州はなだらかな丘陵が多いが、南西部もそうで、時折、丘陵の上にブドウ畑が広がる、のどかな田園風景である。

 ワイナリーには、田園の深い奥地にあるものもあれば、高速道路を降りてすぐの所にあるものもある。写真は Coloma という町にある KarmaVistaワイナリー。立地風景の美しさはトップを争うのではないかと思うが、意外にも高速I-94を降りて5分くらいの所にある。もっと奥に入ってミシガン南西部の大農業地帯ぶりを実感してみたいなら、Berrien Springs のような I-94から遠く離れた所にあるワイナリーがいい。または、Saugatuckのようなリゾートへの観光旅行の際に、ダウンタウンにある試飲の出店に立ち寄るのもいいだろう。

 ミシガンは全米4位のブドウの大産地。が、その大部分はジュース用。ワイン用ブドウは13%強で、その内51%がTraverse City付近で、45%はミシガン南西部で栽培されている。そして、その栽培の殆どは、ミシガン湖から25マイル (40キロ)以内の地域に限られている。

 何故、ミシガン湖から40キロ以内の地域かというと、水はけのよい砂質の土壌と湖水効果(lake effect)のお陰でブドウ栽培に適しているのだそうだ。 lake effectは西ミシガンに豪雪をもたらすが、この豪雪が冬ブドウを保護してくれ、春は春で、lake effectがブドウの開花を遅らせて春先の霜害から守ってくれるのだそうである。

 州の南西端に位置するとは言え、そこはミシガン、気候はやはり冷涼。フランス、ドイツの気候と似ているそうで、そのため、栽培されるブドウの品種は、冷涼な欧州の気候に適したヨーロッパ品種だ。

 北ミシガンのワインも優秀だが、西のワイナリーも負けてはいない。どこのワイナリーも色々なコンクールで色々な受賞をしている。ミシガン州は今、観光PRに力を入れており、そのお蔭で、ミシガンワインの名はシカゴなど他州に知れ渡りつつあるそうだ。南西部ワイナリーのワインはデトロイト地域では売られていないものが多い。シカゴ旅行の機会等あれば、そのついでに、I-94を途中下車して気軽にワイナリーに立ち寄ってみるのも良いだろう。

 この地域はシカゴから約90分の近さなので、昔からシカゴ人の避暑地、週末バカンス(weekend getaway)の場所なのだが、デトロイト人にとっても、そんなに遠い所ではない。ミシガン湖のミシガン州側は良いビーチに恵まれ、砂が美しいことで定評がある。夏はビーチでの湖水浴とワイナリー訪問を組み合わせれば、立派な近場のバカンスになる。春、秋のミシガン湖畔の散策も味がある。ソーガタックなどのリゾートにも近いので、それらの観光とワイナリー訪問の両方を無理なく出来るのも魅力だ。

各ワイナリーとtasting roomsの所在地については下記リンクへ:

http://www.lakemichiganshorewinetrail.com/trail-map.html

また、拙ブログでもいくつかのワイナリーを紹介しているので、ご興味あれば、こちらの方もどうぞ:

http://www.ayamay.com (ミシガン再発見の旅)

by つくしギャル

 

 本紙の読者にはデトロイト近辺の方々が多いだろうと思うが、ミシガンのワイナリーと聞いてすぐ頭に思い浮かぶのは、多分、ミシガン北部のトラバースシティ地域のワイナリーではないかと思う。ところが実は、ミシガン南西部にも多くのワイナリーがあるのをご存知だろうか。I-94をひたすら西に進むと、ミシガンのもうひとつのワイン大産地に着く。そこには、Lake Michigan Shore Wine Trail というワイントレイルがある。

 ワイントレイルとは、ワイナリーの組合グループのようなものだが、Lake Michigan Shore Wine Trailのサインは、青にブドウの絵をあしらったかわいいデザイン(写真)で、ワイントレイルの至る所でお目にかかる。

 このワイントレイルは、南はインデイアナ州境近くから北はソーガタックまで、ミシガン湖に沿って広がる。丘陵の多い農業地帯に全部で13のワイナリーが点在し、ワイナリーの中には試飲の出店(tasting rooms)を持っているものもある。

 南西部のワイナリーをお勧めしたい理由はふたつ。ひとつ、北部に行くより近い。北部は4時間以上かかるのに対し、南西部は2.5〜3時間で着く。もうひとつは、良質のミシガン湖のビーチが近くにたくさんあること。緯度がもっと南だから、夏は湖の水が北部の水よりも暖かい気がする。気のせいかもしれないが。私個人としては、今住んでいる所が北限、これ以上北へあまり行きたくないのもあって、いつも西に向かうことにしている(笑)。でも、北進が好きな方にも、ぜひ一度西進をトライしていただきたいと思う。

 ミシガン州はなだらかな丘陵が多いが、南西部もそうで、時折、丘陵の上にブドウ畑が広がる、のどかな田園風景である。

 ワイナリーには、田園の深い奥地にあるものもあれば、高速道路を降りてすぐの所にあるものもある。写真は Coloma という町にある KarmaVistaワイナリー。立地風景の美しさはトップを争うのではないかと思うが、意外にも高速I-94を降りて5分くらいの所にある。もっと奥に入ってミシガン南西部の大農業地帯ぶりを実感してみたいなら、Berrien Springs のような I-94から遠く離れた所にあるワイナリーがいい。または、Saugatuckのようなリゾートへの観光旅行の際に、ダウンタウンにある試飲の出店に立ち寄るのもいいだろう。

 ミシガンは全米4位のブドウの大産地。が、その大部分はジュース用。ワイン用ブドウは13%強で、その内51%がTraverse City付近で、45%はミシガン南西部で栽培されている。そして、その栽培の殆どは、ミシガン湖から25マイル (40キロ)以内の地域に限られている。

 何故、ミシガン湖から40キロ以内の地域かというと、水はけのよい砂質の土壌と湖水効果(lake effect)のお陰でブドウ栽培に適しているのだそうだ。 lake effectは西ミシガンに豪雪をもたらすが、この豪雪が冬ブドウを保護してくれ、春は春で、lake effectがブドウの開花を遅らせて春先の霜害から守ってくれるのだそうである。

 州の南西端に位置するとは言え、そこはミシガン、気候はやはり冷涼。フランス、ドイツの気候と似ているそうで、そのため、栽培されるブドウの品種は、冷涼な欧州の気候に適したヨーロッパ品種だ。

 北ミシガンのワインも優秀だが、西のワイナリーも負けてはいない。どこのワイナリーも色々なコンクールで色々な受賞をしている。ミシガン州は今、観光PRに力を入れており、そのお蔭で、ミシガンワインの名はシカゴなど他州に知れ渡りつつあるそうだ。南西部ワイナリーのワインはデトロイト地域では売られていないものが多い。シカゴ旅行の機会等あれば、そのついでに、I-94を途中下車して気軽にワイナリーに立ち寄ってみるのも良いだろう。

 この地域はシカゴから約90分の近さなので、昔からシカゴ人の避暑地、週末バカンス(weekend getaway)の場所なのだが、デトロイト人にとっても、そんなに遠い所ではない。ミシガン湖のミシガン州側は良いビーチに恵まれ、砂が美しいことで定評がある。夏はビーチでの湖水浴とワイナリー訪問を組み合わせれば、立派な近場のバカンスになる。春、秋のミシガン湖畔の散策も味がある。ソーガタックなどのリゾートにも近いので、それらの観光とワイナリー訪問の両方を無理なく出来るのも魅力だ。

各ワイナリーとtasting roomsの所在地については下記リンクへ:

http://www.lakemichiganshorewinetrail.com/trail-map.html

また、拙ブログでもいくつかのワイナリーを紹介しているので、ご興味あれば、こちらの方もどうぞ:

http://www.ayamay.com (ミシガン再発見の旅)

by つくしギャル

 

「なばなの里 イルミネーション」+花 鑑賞レポート

「なばなの里 イルミネーション」+花 鑑賞レポート 6

IMG_1173弊紙2016年12月号で日本のイルミネーションに関する記事を掲載したが、その中で触れた夜景鑑賞士と一般投票によるライトアップのランキングで2016年に第1位に輝いた「なばなの里」のことが気になり、この4月に訪れた。今年のイルミネーションは5月7日までだが、今後の情報としてお届けしたい。

花のテーマパーク「なばなの里」のイルミネーションは、‟壮大なスケールと圧倒的なクオリティでお送りする”とのPR通り、圧巻かつ、木々や池などとの取り合わせが繊細で美しく、遠方から足を運ぶ価値があると感じさせられた。

IMG_1189同施設では、映像を投影するプロジェクションマッピングは一切使用せず、電球やLEDの輝きにこだわり、「本物力」を追求して園内を装飾しているという。8000坪という広大なテーマエリアでは、電球やLEDで、毎年テーマを変えて自然美を大パノラマで描き出している。今回(2016年秋から2017年春)のテーマは「大地」ーだいち。世界四大陸:アメリカ大陸・南極大陸・アフリカ大陸・ユーラシア大陸の秘境に加えて、日本を代表する美しい景色、計5つの絶景が順に登場。高さ約30mX横幅約155mという電光壁画のスケールにも感心したが、その鮮やかさ、そして音楽とのコラボが素晴らしく、一巡約6分半のプログラムを何度でも鑑賞したい気分にさせられた。(公式サイトにも動画で載っているので)ネタバラシしてしまうと、アメリカ大陸からはモニュメント・バレーの美しい夜明けやそこに架かる虹、南極大陸の碧く輝く巨大な氷河や氷山そしてジャンプするクジラの姿、さらには極彩色の光が織りなすオーロラの出現などなど。「日本の棚田」の景色では棚田が夕焼けで鏡のように輝いた。

IMG_1205テーマエリアの過去10年のテーマは以下の通り。今後はどこへ向かうのであろうか。 天の川、花、オーロラ、富士と海、日本の四季、大自然、祝・世界遺産 富士(2013年)、   ナイアガラの滝、スイスアルプスと大自然、そして今回の大地。

200mの「光のトンネル」は‘可愛い花びら’を模った「暖かなあかり」を基調とした白熱電球で作られ、暖かいイメージが売りで人気も高いとのこと。100mの「光のトンネル」は年毎にテーマを変えていて、今年は日本の「秋」をイメージし、新緑深まる緑から赤へ色変わりする。三色のLED(赤・橙・緑)の微妙な調光バランスによって日本らしい繊細な色や優しい鮮やかな色で「和」を演出。(右写真) 他にも、カップルに一番人気だという一面ブルーLEDの雲海の中にある「幸せを呼ぶアーチ」、また、同園の自然美を活かして川の流れを演出する水上イルミネーション(音楽付き)もある。樹木のライトアップも行なっている。南極大陸。実際の色彩には程遠く、規模も分かりにくいが、手前の道で観ている人々の大きさが参考。

IMG_1074IMG_1060春は、昼間には球根類を中心とした膨大な花々や桜などの樹木、夜にはイルミネーションを楽しむことができ、二倍の充足感。「アイランド富士」という動く展望台(円盤)で地上45mの空中から360度の景観を観ることができる。(別料金)

イルミネーション期間終了後には、5月初旬から6月下旬頃までの「バラまつり」、5月下旬から7月初旬の「あじさい・花しょうぶまつり」などが催され、花の開花が続く。あじさいは約50種70,000株、花しょうぶは約50種8,000株とのこと。(2017年4月末情報) 秋の紅葉とライトアップも見ごたえがありそうである。そして、例年のイルミネーション開始は10月中旬。

★なばなの里(長島温泉系列) 所在地:三重県桑名市長島町駒江漆畑270

オフィシャルサイト: www.nagashima-onsen.co.jp/nabana/index.html

*名古屋駅からの直通バス、無料駐車場有り。開園時間や交通機関の時刻表は季節や曜日によって異なるので、上記オフィシャルサイトでご確認を。

日本からのツアーも組まれている人気のルート メープル街道 紅葉の旅~ ミシガンから車や汽車で

日本からのツアーも組まれている人気のルート メープル街道 紅葉の旅~ ミシガンから車や汽車で 17
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ナイアガラからトロント、キングストン、オタワ、そしてセントローレンス川をさかのぼり、モントリオール、ケベックシティへ。この、カナダのオンタリオ州からケベック州にかけて続く地域はメープル街道と称され、紅葉の季節は特に景観が美しく、観光スポットとして人気が高い。ドイツのロマンティック街道同様、日本人がつけた呼び名と言われ、現地ではヘリテージハイウェイ(歴史遺産の道)と呼ばれている。フランスとイギリスによる入植と開拓の足跡が残されたルートで、歴史散策として楽しむこともできる。特定の道路を指定しているものではない。

冬の雪景色やスノースポーツ、初夏の新緑、真夏の避暑、と、四季折々の魅力があるが、今回は秋に向けて、紅葉の名所と、合わせて訪れたい観光地を紹介したい。手にした観光ブックには、紅葉は9月下旬から10月上旬がベストシーズンと書かれていたが、近年は時期が遅い年が多いということ。

%e3%82%aa%e3%82%bf%e3%83%afオタワ

オタワはフランス語圏とイギリス語圏の境に位置し、1857年にイギリスのビクトリア女王がカナダの首都と定めた都市。世界屈指の美しい首都圏と言われている。代表観光スポットは何と言っても国会議事堂、そして、その一帯‘パーラメントヒル’と呼ばれる周辺。世界遺産に登録されているリドー運河の基点もそのすぐ横にある。丘の上から一望するオタワ川や対岸の広々とした景色はどの季節も美しいが、紅葉の時期はまさに絶景。ちなみに、日本語で「紅葉」と書いてはいるが、黄色やオレンジが主となる秋の色づきである。

国会議事堂内のガイドツアーは整理券を発行している時期もあるので、ぜひ見学したい人は充分時間をとって予定を組むことをお薦めする。ネオゴシック様式の建物の外観だけでも見応えがある。

リドー運河の東の一画にある(Byward Market)は、野外と場内に花や野菜、工芸品、雑貨など様々な店が並び、人気の観光スポットにもなっている。日本語の掲示をつけている店も少なくない。裏返せば、日本人好みの場所だと言える。秋の収穫期には果物やパンプキンが彩り豊かに並び、目にも楽しい。

アクセスは、ミシガンとオンタリオの国境から車で10時間ほど。オタワの観光要所は集中していて市内バス路線が充実しているので、運転から解放されたい人はトロント/オタワ間をバス(グレイハウンド)や鉄道(VIA)で移動するのも一案。オタワ郊外の紅葉も定評がある。

%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%b3%e5%b8%82%e5%ba%81%e8%88%8eキングストン / サウザンド・アイランズ

オンタリオ湖から流れ出すセントローレンス川の始点に位置し、古くから軍事、水上交通の要所として栄えてきた。最初の首都が置かれた土地で、別名ライムストーン・シティと呼ばれ、市の中心地区には乳白色や薄いグレーの石灰石の風格のある建物が並び、瀬然とした美しさを醸し出している。秋には色づいた木々が街並みに鮮やかなアクセントを加える。ドーム型の屋根の市庁舎は(右写真)かつて連合カナダの国会議事堂として建てられたものだけあり威風堂々としている。

dscf7519キングストンからセントローレンス川を下った流域一帯には1000以上の大小の島々が点在する「サウザンド・アイランズ」国立公園がある。川岸や島の木々の色が水面に反射するので紅葉が二倍美しく目に映る。これらの島々を巡るクルーズは観光アトラクションとして人気が高い。川沿いのドライブウェーからでもそれなりに堪能できる。小島に建てられた家(別荘?)を眺めるのも一興。高級別荘地、避暑地として名高く、川辺の小さな町に洒落たレストランや宿もある。日本からのツアーではキングストンが組み込まれることは少なく、立ち寄っても長いはしない所だが、のんびり滞在して歴史や自然に親しみたい一帯だ。余談だが、同名の「サウザンド・アイランズ・ドレッシング」は、この土地で生まれたという話。

ローレンシャン高原/モント・トレンブラント

日本やアジアからの紅葉ツアーのハイライトになっているのがこの一帯。北米東岸に住む者としては一度は自分の目で人気の秘訣を確かめたくなる。観光の中心地となっているモント・トレンブラントはスキーリゾートとしても有名で、高速ゴンドラで一気に上ることができる山上からの大パノラマは雄大。ゲレンデの下側に並ぶロッジやお店はヨーロピアン・スキーリゾートのビレッジを模して作っており、この雰囲気も観光客を惹き付けている要因。モント・トレンブラント自体はさほど高い山ではなく、遥かかなたまで見渡せるほど、周囲に高い山はなく、どちらかと言えば平たい地形。広々としたスケールや周辺の豊かな自然を楽しむ場所と言えそうだ。旧市街や湖など散策場所が多く、オタワからの道のりも紅葉や黄葉が美しい。

近年の紅葉は9月中旬から末に山頂付近が色づき、10月上旬に麓でピーク。モント・トレンブラントへは、モントリオールからの日帰りバスツアーが営業されている。ドライブで行く場合は、ケベック州の公用語はフランス語で、道路標識もフランス語なのでご留意を。経験上、モントリオール市内やモント・トレンブラントの観光施設やレストランでは大方英語が通じるようだ。

ケベックシティ

北米唯一の城塞都市でありユネスコ世界遺産に登録されており、フランス文化の影響が今も保たれているケベックシティは年間を通しての観光スポット。しかし、ローレンシャン高原やサウザンド・アイランズなどで、タイミングよく紅葉のピークに当たったならば、その幸運を満喫することをお薦めしたい。

dscf7016石壁の内側の高台にそびえたつお城のようなホテル、フェアモント・シャトー・フロントナックからは街全体の風景を見渡すことができる。城塞都市の名残があちらこちらに残っていて、中世の城門の上を歩くこともできる。人気の地区は歩いて回れる範囲。

歴史が残されている一方で、現代アートやハイセンスな物も充実してる。外装も内装も洒落ているカフェやビストロ、ブティック、ギャラリーなどが並んでおり、“絵になる景観”が溢れている。食や品ぞろえのレベルもなかなか。

アクセス~レポーターはフランス語圏でのドライブを避けるためもあり、モントリオールからはVIA鉄道で移動したが、これが設備も良く乗り心地よく、景色も良く、快適であった。一般にケベック駅と呼ばれるバレ駅は観光の中心地である旧市街地からやや離れていて、駅から坂を登ることになるが歩けない距離ではない。

参照:オンタリオ州観光局公式サイト(日本語)www.ontariotravel.jp

ウィキペディアjapan~「メープル街道」

☆最後に記しておくと、紹介した4箇所は、地形的条件が異なるため、紅葉時期もずれることをご承知ください。ローレンシャン高原の麓と山の上でもかなりの違いがある。

Detroit Markets ~ Eastern Marketデトロイトの市場 ~ Eastern Market

<!--:en-->Detroit Markets ~ Eastern Market<!--:--><!--:ja-->デトロイトの市場 ~ Eastern Market<!--:--> 4

 デトロイトのダウンタウン、毎週土曜日に賑わいを見せるのは1891年開設という長い歴史を持つイースタンマーケット。主に花や野菜・果物など、ミシガンの農産物が中心だが、保存食や加工品、他の地区からの物 もあり、一年を通してオープンしている。

 なんといってもこれからの暖かい季節は人手が多く、Shedと呼ばれる場内だけでなく周辺の路地にも出店が出現して活気が溢れる。5月から初夏にかけては、ハンギング・バスケットや鉢、切り花がずらりと並び、眺めて回るだけでも楽しく、日本からの訪問者にも面白がられそうだ。

 固定の店ではないので日に寄って内容が変わるが、肉やパン、ミシガン産の蜂蜜のブースも見かける。アメリカでも自然志向の人が増えてきたせいか、オーガニックを謳う物を扱う店が多くなってきている。野菜は大量に買うと格安という設定が多いので、友人と行って分けるのがお得。大きなカートを引く人も多く見かける。

 フリーウェイⅠ-75をEXIT 52 (Mack Avenue)で降り、東へ向かい、Russell Streetとの交差点を右へ。数ブロック行くと左手に‘Shed’が見えてくる。屋根だけのところと、レンガ造りの建物がある。この一画には常設のファームマーケットやレストンも並び、土曜日には店の表の大グリルで焼いたバーベキューを楽しむ人々で、開放的な雰囲気になる。

 イースタンマーケット(場内》の開場時間は5amから5p mとなっているが、2時過ぎにはピークを過ぎ、品薄になって店じまいしてしまう店舗もある。

Flower Day

 年に一度の恒例イベント ‘Flower Day’ は、今年は5月19日(日)。ライブ演奏や子ども向けの遊びも企画されている。詳しい情報はウェブサイトで。www.detroiteasternmarket.com 

*ポピュラーな所ですが、フリーウェイからのサインは無く、数ブロック離れると荒廃した通りもあるので、道順を把握してお出かけください。

 デトロイトのダウンタウン、毎週土曜日に賑わいを見せるのは1891年開設という長い歴史を持つイースタンマーケット。主に花や野菜・果物など、ミシガンの農産物が中心だが、保存食や加工品、他の地区からの物 もあり、一年を通してオープンしている。

 なんといってもこれからの暖かい季節は人手が多く、Shedと呼ばれる場内だけでなく周辺の路地にも出店が出現して活気が溢れる。5月から初夏にかけては、ハンギング・バスケットや鉢、切り花がずらりと並び、眺めて回るだけでも楽しく、日本からの訪問者にも面白がられそうだ。

 固定の店ではないので日に寄って内容が変わるが、肉やパン、ミシガン産の蜂蜜のブースも見かける。アメリカでも自然志向の人が増えてきたせいか、オーガニックを謳う物を扱う店が多くなってきている。野菜は大量に買うと格安という設定が多いので、友人と行って分けるのがお得。大きなカートを引く人も多く見かける。

 フリーウェイⅠ-75をEXIT 52 (Mack Avenue)で降り、東へ向かい、Russell Streetとの交差点を右へ。数ブロック行くと左手に‘Shed’が見えてくる。屋根だけのところと、レンガ造りの建物がある。この一画には常設のファームマーケットやレストンも並び、土曜日には店の表の大グリルで焼いたバーベキューを楽しむ人々で、開放的な雰囲気になる。

 イースタンマーケット(場内》の開場時間は5amから5p mとなっているが、2時過ぎにはピークを過ぎ、品薄になって店じまいしてしまう店舗もある。

Flower Day

 年に一度の恒例イベント ‘Flower Day’ は、今年は5月19日(日)。ライブ演奏や子ども向けの遊びも企画されている。詳しい情報はウェブサイトで。www.detroiteasternmarket.com 

*ポピュラーな所ですが、フリーウェイからのサインは無く、数ブロック離れると荒廃した通りもあるので、道順を把握してお出かけください。