Wednesday, April 17, 2024

Old Village Plymouth ユニークさを求めて – Bearded Lamb Brewery- Plymouth, MI

なぜだかわからないけれども、このLiberty Street界隈はOld Village、と呼ばれているーBearded Lamb Brewing Co.の Ryanは語った。Plymouth出身、ここで新しくbreweryを開く機会を得た。昨年、11月のこと。”Bearded Lamb Brewing Co.”— そのネーミングは考えた挙句の、English Style、古い雰囲気、動物のイメージ —それ全体を含んでの自身の名前によるものだった。

 いわゆるPlymouthダウンタウンと呼ばれるKellogg Parkから数ブロック北にあるLiberty Street。歴史的な住居とダウンタウンの雰囲気のレストランやバーが向かい合わせのところにBearded Lamb Breweryはある。レンガ造りの建物、店内の写真から、古い歴史のある所だと感じることができる。こぢんまりとした1階はバーエリアがメインだが、明るい雰囲気。2階はこのOld Villageの家々を見下ろす。前オーナーからすべてを受け継ぎ、RyanとAlisonはそれを損ねずに自分たちのBreweryを作ろうとしている。

 ビールの質は高い。フラッグシップのThe American(Abv.7.3%)はHazy Beer。Centennial、Columbus、Cascadeのホップが使われており、フルーティーが好みの人には絶好のビール。ミシガン産のホップを使っている。アンナーバー郊外のTecumsee産のMackinawホップを使ったSoul Geometryも負けずとも劣らないHazy IPA。キッチンはないがBYOF(Bring your own food。店外からの食べ物持参可能。)、Bar mixは自家製、
毎週週末にはFood Truckが来る。缶ビールの販売、建物裏手の
パティオの整備など、まだまだ変化を作りだす途中。8月20日に予定されているOld Village Vibes Festが今
一番のイベントだ。Liberty Streetと数ブロック先にあるPlymouth Depot(往年の駅。現在も列車が通過するので注意)がメインとなる夏のイベント。バンドや食べ物の露店、ビール、子供のためのゲームなどのフェスティバルの中心的存在としてBearded Lamb BC.は活躍する予定。「いわゆるBlock Party」にかけるRyanの思いは強い。実際に列車が通過する駅のPlymouth DepoのアイスクリームスタンドはBreweryだけでなく、ファミリーで楽しめるところだ。

 短期的には8月のイベントがメインだが、長期的には「Kellogg Parkのダウンタウンとは異なったOld Villageの様子を楽しんでほしい。ユニークな様子や、家族にやさしい地域の様子を楽しんでほしい」とRyanは語っていた。ぜひ、今後を応援したいBreweryだ。

 

Bearded Lamb Brewing
149 W. Liberty St. Plymouth, MI 48170
www. https://beardedlamb.com/

壁面を飾るPewabicのタイル コミュニティーとともに ーDog and Pony Show Brewing – Oak Park, MI

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 夫妻と二人の兄弟による家族経営のブリューワリーがOak Parkにある。6月11日に開店1周年を迎える。

 ミシガン州Cantonで育ったオーナー・Kyleは10年越しの夢をかなえた。2018年から自分のブリューワリーを持つことに本腰を入れ始めた。いくつか候補の町はあったが、実際に後押しを感じたり協力的だったりする町はなかなかなく、このOak Parkが最も好意的だったので、ここにオープンすることになった。この1年間に醸造したビールは38のスタイル、常時12種類がラインアップしている。精力的に取り組む姿は自分のブリューワリー内だけではなく、フロリダ州のフェスティバルに参加したり、10月にはミシガン州西部Three OaksのJourneyman Distilleryが主催するBrew festivalにも参加を予定するなど、「Focus on Quality」と彼が言う通り。

 ブリューワリーは11 Mile Rd沿いにあり、Oak Parkのダウンタウンの真ん中。店内は天井が高く、すっきりした
フロアー。バー・カウンターの背後にはBrew Systemがある。夏にはGlass Doorを開けて11 Mile Rdと背後の駐車スペースの風通しのよさが体感できるだろう。フロアーの特徴は、Pewabic(デトロイトにある非営利団体の陶器製作所。https://www.pewabic.org/)が制作した犬のPaw(肉球)のタイルが壁面を飾っていること。「コミュニティーに感謝も込めて、犬の名前がはいった壁掛けタイルをファンドレイジング」で作った。ベースのデザインは同じだがバックの色はそれぞれに違い、1枚
1枚に愛犬の名が入っていて訪れる人の目を楽しませている。「愛犬が一緒に来店できる日が来るために市と調整中」とのこと。

 「Qualityを重視している」という言葉通り、IPAなどの仕上がり度は高い。Mega Pint (Imperial Double IPA, 8.2%)はpint (16 oz.)ではなく、10 oz.のチューリップ・グラスで出されたのにはちょっとしたひねりがあったが、フルーティーさが心地よかった。キッチンはないが、毎日Food Truckが来て、さまざまな料理が楽しめる。訪れた日は日曜日だったせいか、家族連れが多く、cateringを楽しんでいた。

 Oak Parkはデトロイト動物園から車で5分ほど。Dog and Pony Show Brewing はI-696を降りて北に向かうと東西に走るブリューワリーは11 Mile Rd上にある。裏手の駐車スペースは広く、心配はいらない。*1周年記念パーティーは前売り制($75。詳しくはHPでご確認を。)

 

 

 

Dog and Pony Show Brewing
14661 W. Eleven Mile, Suite 200,
Oak Park, MI 48237
Tel: 248-850-8910
https://www.dogandponyshowbrewing.com

コラボレーションのネットワーク/ Past & Future – North Center Brewing Company – Northville, MI

2月号で紹介したLoaded Dice BCがコラボレーションしている関係で紹介してくれたのがNorth Center BC(NCBC)。開店した時もJNCで紹介した。それから7年。現在のオーナーKevinと語り合った。

 KevinはLivonia出身、大学を卒業後は日系の会社に12年間勤務し2度日本を訪れたという。奥さんは日本語の学習経験があり、インタビューした時も結婚する前に奥さんからもらった日本語の手紙を財布の中から取り出して見せてくれた。現在はブリューワリー事業に専念するために日系企業を退職したが、日本の文化の中に見えるものを大切なものと思っている、と話してくれた。

 Loaded Dice BCとコラボレーションしたのは昨年冬のホリデー・ビール。Krumpas pastはpomegranate、Krumpas Futureはfigを漬け込んだ。North Centerが先に開業したのでPast、Loaded DiceがあとからなのでFutureとした。「Jefはいつも新しいアイディアがあり良き親友」と語っていた。

 この7年間で変わらないことはいいスタッフにめぐり合い、今も続いていること。そして変わったことはビールの品質が向上しただけではなく、Kitchenを持ち、食事を提供し始めたこと。毎週、新しい種類のビールや食べ物のメニューを変え、大人も子供も楽しめるようにしていること。そして、Northvilleのコミュニティーにも受け入れられていることを挙げてくれた。実際、4月に行われた7周年記念のイベントでは店内は超満員、インタビューした月曜日は休業日だったが地元の委員会のプライベートパーティーのためにフロアーを貸し出すなど、コミュニティーに愛されている場所だとうかがえる。Northvilleやその近辺の街が比較的日本人が多いことにも触れ、「日本から仕事で何年間か住む人たちは、最初はどこへ行ったらわからないと思う。そんな時NCBを訪れてほしい」と言ってくれた。

 ビールのメニューボードにはぎっしりとラインナップが書かれていた。Kevinは「飲みやすい、日本のビールに近いならCopper Kolsch(ABV.5.5%)を薦める。飲んでみていいな、と思ったのがその人の好みだから、いろ

7周年記念限定のBirthday S.M.a.S.H(ABV. 6%)Ale

いろ試してみるといい」と言ってくれた。7周年記念限定のBirthday S.M.a.S.H(ABV. 6%)Aleはミシガン産のAztecホップを使い、甘く飲みやすい。NCBの70%以上のホップはミシガン産を使用しており、地元志向。

 今後は店内を拡張し、醸造場所は倉庫を借りて行うことを考えているという。「店内の手作業では1分間に4〜5本しか缶を封じる作業はできないが、倉庫を借りて機械で行うと16本。」と格段の差だ。

 NBCのビールは店内・一般のスーパー等でも販売しており、またNoviの住宅街から10分のところ、Northvilleダウンタウンにあるから便利。HPが充実しているので、事前にメニューが詳しくチェックできる。

 

North Center Brewing Company
410 N. Center St.
Northville, MI 48167
Tel: 248-444-7967
https://northcenterbrewing.com

オーナーのKevin(提供NBC)

絶品のピザが楽しめるブリューワリー – Hartland Brewing Co. – Howell, MI

 HartlandはOakland County に隣接するLivingston Countyの街。I-96とUS 23を乗り継ぐとNovi, New Hudson方面からは30分もかからない。Covid-19のパンデミック前にHartland Brewing Coはオープンした。出だしはコロナ禍の影響を受けたが、現在ではコミュニティーに愛されるブリューワリーだ。

 なんといっても絶品のピザがこのブリューワリーの人気の証。特に14インチ(約35.5 cm)Pizzaは4種類のチーズの組み合わせとピザソースは今までどこでも出会ったことがないほどのおいしさだ。オプショナルのItalian Sausageもピザを引き立てている。毎回訪れるたびにこのブリューワリーはほとんど満員。家族連れ、カップルと、訪れる年代層も様々だが、ピザを楽しむ人ばかりだ。中には14インチピザを何枚もキャリーアウトする人もいる。それほど、ここのピザは愛されている。

 オーナーのRyanは気さくにインタビューに答えてくれた。「自分はbrew guyではなくて culinary guy。いいブリュー・マスター、スタッフと出会えた」という。この絶品ともいえるピザをどのようにして作り出したのかを聞いてみたところ「自分の親がレストランを開いていた。子供のころそこのCookにいろいろなことを教えてもらった」そうだ。Rising crust pizza〜生地が豊かに膨らんだアツアツのピザとトマトソース。柔らかい食感が何とも言えないのは、長年の観察とクリエイティビティーからきているのだろう。ピザの他にもCheezy breadも素晴らしい。ピザの生地を使い、こちらも4種類のチーズのトッピング。ガーリックの味が出ており、ピザと見間違えそうだが、ユニークだ。

 訪れた日は11種類のビールがラインナップしていた。West coast IPAのスタイルのHop Dodger (AVB. 6.9%) は琥珀色のボディー。Dry hopを使っているがスムーズ。ネーミングの由来を聞いてみると、MLBのLA Dodgersからきているという。Ryanはbrew guyではない、と言っていたが、Family guyともいえる。学生の頃、野球をしていたので野球に親しみがある、今は子供の野球のコーチをしているし、もう一人の子供はソフトボールもしている、と話す声が明るいからだ。気さくなRyanは、コミュニティーにも認めてもらってみんながブリューワリーによく足を運んでくれている、とブリューワリーの成功を喜んでいる。彼の人柄とアイディアがうかがわれる。

 あまりの人気なので店の拡張や缶での販売を考えているのを聞いてみた。現在は先行きを観察中なので、慎重に考え踏み込んではいない、という。それならば、やはりこのブリューワリーに足を運んで絶品のピザとビールを楽しみたい。

 Hartland BCへのアクセスは大変便利。I-96から US-23を北に走り、Hartland (M-59との合流点)で高速を降り、すぐ

アジアン・ストリートフードのブリューパブ – Homes Brewery – Ann Arbor, MI

 “HOMES“は何のacronym(略語)なのか?ミシガンにお住まいならご存じの方も多いはず。五大湖(Huron, Ontario, Michigan, Erie, and Superior)の頭文字。それをブリューパブの名前にしたのが、Homes Brewery。U-Mのおひざ元、Ann Arborにある。

 Jackson Avenueに面しているが、前面からだと店の中の様子がわかりにくく、建物の裏手が入り口。入ってみると通りからは想像できないほどのスペースの広さ。壁面にはコンテンポラリー・アートが描かれ、ラインナップのディスプレー、小さめのカウンターバーの後ろにはスタイリッシュなサーバースペース、店内にいっぱいにかかる音楽、と入った瞬間に活気を感じさせる。

 HOMESのビールは評判だが、それと同時にユニークなのは、アジアのストリートフード。Korean BBQ wing、Bulgogi Fries bowl、 Cucumber salad、 Edamame、 Tuna Pokeが目を引く。ちょうどPubに入ったときに、アジア系の家族連れがbowlを注文していたので、同じくBulgogi Fries bowlを頼んだ。注文は「Order here」とサインが掲げられたところでする。何度もスタッフは「心配するほど辛くないよ」と言ってくれたが、辛かった場合を考えハーフsizeにした。それでも十分なボリューム。フライドポテトの上にBulgogi、そしてその上にチーズとフライド・エッグ。彩鮮やかにGreen Onionの乱切りと散らしたゴマ。アイオリソースがサイドに付いてくるので、Bulgogiと調和した味が楽しめた。たいてい14種類ほどのビールがタップリストにある。この日はPhosphor(ABV. 7.5%)にしてみた。Hazy beerでフルーティー、キリッとした良さがあった。意外にもBeef Bulgogi Fries bowlと合う。訪れたのは日曜日のランチタイム。そんなことを知っているのか、やってくる人々に目を向けるとbowlとビールを楽しむカップルの姿が多かった。

 アウトドアスペースにはFire pitが勢いよく燃え盛っていた。ベンチがあるだけだが、Jackson Avenueの交通量がわからないくらいにプライベートな感じがするバックスペース。白い吐息を吐きながらFire pitの炎を頼りにフルーティーなビールを楽しむのもミシガンならではの趣だ。さすがに寒かったのでダイニングスペースに戻ると、再びコンテンポラリー・アートとそれにマッチした音楽が迎えてくれた。歴史と伝統とともに、ここは学生の街だ、と改めて実感した。

 バラエティーに富むビールは店内での飲める他は4Can-packのTo Goのみとなるから、希少価値が高い。また、Homes Breweryは2021年にAnn-Arbor内のJackson Plazaにもブリューワリーをオープンさせている。日曜日はのどかな顔を見せていたHomesのブリューパブだが、次回は学生の街のエネルギッシュな顔を見せるのも楽しみたい。

Homes Brewery (Brew Pub)
2321 Jackson Ave, Ann Arbor, MI 48103
https://www.homesbrewery.com/home

文&写真 by ヤマトノオロチ

賽(さい)は投げられた – Loaded Dice Brewery – Troy, MI

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 「“賭け”、はいつも人生の一部だった。父は競走馬を所有していて、親戚が集まったときにはいつもトランプで遊んでいた。ブリューワリーを開店するときも、うちのブランドやビールの名前も、無限で遊びのあるテーマが大切なのだと思う」。ブリューワリーのオーナーJefはそう語る。2020年のパンデミックの中の開店も「たまたまそうなっただけ」という。

 Loaded Dice BreweryはTroyにある。Jefはもともとミシガン出身だが、カリフォルニア州へ移り、再びミシガンに戻ってきた。平日はWeb Design 関係の会社に勤めながら、Loaded Dice BCをオープンした。カリフォルニア在住時代から(ハイレベルの)ポーカー、ホームブリュー経験、友人とBBQを楽しんっでいたが、戻ってきたミシガンでは友を作りたい、と思ったことがきっかけ。マーケティング経験もあり、手が届ける範囲内で何かをしたい、とブリューワリーの開店を決意した。

 Jefの思いは「セレクションもいつも違うものを。次にうちのブリューワリーに来た時にはその都度違うものを味わってもらいたい」こと。他のブリューワリーとの積極的なコラボも、なかなか行くことのできない地域のビールをこちらで提供することによって、いろいろな地域のものを楽しめるという「Win for everybody」という考えから、という。11月はNorthvilleのNorth Center BC、12月はBrew Detroit、とさまざまなブリューワリーとコラボする勇気は彼の「地域のためにビ

ールづくりをしている」からきている来ている。インタビューを通しての話しぶりも彼の気さくで大らかな人柄がうかがえた。

 彼自身、キッチンのライセンスはあるが、現在、食べ物は提供していない。Food Trackというケータリングサービスの形をとり、毎週様々な企画を提供している。訪れた日は、BBQのトラックが停まっていた。

 Hazy IPAもよかったが、缶入りも手に入れることができるバーレーワインのKrampusはおすすめ。North Center BCとのコラボレーション。North Center との違いはLoaded Diceは砂糖漬けにしたfig(イチジク)を加えたこと。まろやかな舌触りと甘さが口の中でとろけるのが何とも言えない。ホリデー用に作ったものだが、寒さの厳しさが増す冬にも十分に楽しむことができる。Loaded DiceのビールはJefが話した通り、いつも新しいものを提供しようとしているから、訪れたときと現在とではラインナップも若干異なっている。この緊張感がこのブリューワリーの良さと言える。また、リカーストアーへの販路を積極的に伸ばしており、Troy以外でも手に入れることができる。詳しくはFacebookにて。

 パンデミックが始まってから2年が経とうとしている。そのさなかにブリュワリーを立ち上げた。変化があるのが面白い、と語るJefが繰り出すビールを楽しみたい。

文&写真 by ヤマトノオロチ

クラフトし続けるーホームブリューサプライとTap Room – Cap’N’ Cork

コロナ禍の中迎えた2回目の新年。私たちの生活が一変してから2年間が経った。コロナが広まり始めた当時訪れたタップ・ルームを再び訪れてみた。

 ミシガン州には数多くのブリューワリーがあるが、ホームブリューサプライ店もこのメトロデトロイト地域にいくつかある。Cap’N’ Corkは東方面のMacomb Townshipにある。ここではビールやワインの醸造キットや用具を販売している。ホームブリューの趣味を発展させてブリューワリーを開業する人が多いが、Cap’N’ CorkのAndyはイリノイ州にあるSiebel Institute of Technologyでビールの醸造を学んだ。150年の歴史があるこの学校は化学ラボから発展した専門的な職業学校。そこで学んだ技術とミシガン州内のブリューワリーに勤めた経験は確かだ。

 「みんな籠っていたコロナ禍の最中に比べるとホームブリュー品の売り上げは下がったね」とAndyは言っていた。それでもさまざまなイベントを予定している。伝統的なコロンビア料理のempanadasとビールのペアリングを毎週月曜日の4-8時に。Turn overと呼ばれる料理の一種で、中に肉や魚、羊肉、キムチなど(!)お好みの具が入れ、トウモロコシを挽いた粉で外側を揚げるもの。地元のRositas Treats(https://rositastreats.com/)から来るシェフがフライをその場で作ってくれる。1月からのホームブリューやワイン醸造のノウハウクラス($25/person. 1.5時間)もまた始まる。そのような地道な醸造技術の伝達への挑戦は続く。

 また、ここで作られるビールのキットはサプライストアーでも販売している。ホームブリューをするのは少々敷居が高くて、と思う人も多いだろう。タップルームで飲めるビールは16ozの缶に詰めてもらえるので、気に入ったものは自宅に持ち帰りもできる。レシピのビールがどのようになるか、を確かめる目的もあるタップルームだからアルコール度も決して高くない。やはり感じたのが、スーパーなどで手に入れることができる缶入りのミシガンのブリューワリーのビールよりも格段に風味や素材が生かされているということだ。特にWest Coast IPAは現在人気の種類でCentennial、Cascadeホップなどを使うものが多いが、Cap’N’ CorkのArea51(American IPA, ABV 7.0%)はじっくりとそのホップの風味がにじみ出てくる、という表現がふさわしいほど素朴で、しかし醸造とは本来このような風味を引き出すものだと感じてしまう。

「Oktoberfest、Easterと、それぞれにブリューワリーはイベントをするけれど、それは他のブリューワリーに任せて、うちは2月5日のGroundhog Dayにイベントを行う。今作っているのはその時にリリースするビール」。黙々と準備に取り掛かる。イベントの成功を祈る!

Cap N Cork Homebrew Supply
https://capncorkbrewing.com/
https://www.facebook.com/capncorkbrewing
(イベント情報はこちら)

文&写真 by ヤマトノオロチ

ミシガンクリスマス向け、地元ビール3選! – Holiday season Beers in MI

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 サンクスギビングが終わるとクリスマスまではもうすぐ。

コロナへの油断はまだまだ禁物だが、クリスマスに向けて足取りも今年は軽い気がする。今回はメトロ・デトロイトのクリスマス・ビールを3つ取り上げる。

Buzz Blanketはすっぽりブランケットに 入ってしまったような風味

 メトロ・デトロイトのブリューワリーの中で早々にクリスマスエールをリリースしたのがAtwater Brewery。クリスマスらしく赤地に雪の紋章が基調の缶のエール。“Lebkuchen”(レーブクーヘン)の名がつけられている。レーブクーヘンとはドイツやヨーロッパで作られている蜂蜜、ナッツ類を用いて作ったケーキのこと。このビールはクルミの風味とともに、地元産のジンジャー、アーモンドのフレーバーを加えた、クッキーのような味だ。ABV6.1%で琥珀色のボディ、深いモルツの風味がこれからの季節に合うビールだ。もちろんスーパー等で簡単に見つけ出すこともできるが、Atwater Breweryに足を運ぶのもいいだろう(Detroit, Grosse Pointe Park, Grand Rapids)。

 次に紹介したいのが、これもこの季節になったらお目にかかれる3 Scrooges (ABV 6.5%)。こちらはWinter Warmerのニックネームがつけられている。Griffin Claw(Birmingham, Rochester Hills)。オレンジ、蜂蜜、クローブとユニークでWarmerでありながら、ピリッとした清涼感もあるビールだ。Dickensの名作“Christmas Carol”の守銭奴Ebenezer Scroogeをブランド名にした冬限定のエール。アメリカで戦前に人気だったThe Three Stoogesというコメディーグループもビールの名前にかけたものだ。コメディアンの一人の独特の笑い方”N’yuk, n’yuk, n’yuk” と クリスマスを台無しにしようとするEbenezer Scroogeのキャッチフレーズ “Bah Humbug”がGriffin Claw Breweryのウェブサイトの3 Scroogesの紹介に載っている。クリスマスの伝統やアメリカのコメディーなどを感じながら楽しめるビールだ。

 コミュニティーのブリューワリーとしてクリスマス向けのビールで注目したいのが、Drafting Table Brewery (Wixom)のBourbon Barrel Aged Buzz Blanket (ABV 11%)。 クリーミーなstoutで、Traverse Cityの高地で作られたコーヒーとラクトースで醸造され、バーボンの樽に11か月間寝かせたものだ。「室温になるまで待った方がいいわよ」とサーバーに言われた。見る見るうちに表面の泡が消え、口にすると甘くバーボンの風味が口中に一気に広がった。ブリューワリーで缶入りを購入できるが、「2週間ほどすると売り切れて、あとはお店のタップで飲むだけになる」という貴重品。Drafting Table BCは多くの安定した味のビールづくりで、ブリューワリー通には人気だ。

 ホリデー休暇が続く12月、ミシガンのブリューワリーが工夫を凝らしたクリスマス・ビールをぜひ楽しんでいただきたい。

Griffin Clawの3 Scrooges
バーボン樽でビールを醸造する(Drafting Table BC)
Drafting Tableの缶のラインアップ。一番上がBuzz blanket (Drafting Table BC 提供)

 

 2022年が皆さんにとって良い年でありますように。   Cheers!

Atwater Brewery
Detroit/Grosse Pointe/Grand Rapids
www.atwaterbeer.com/

Drafting Table Brewery
Wixom
draftingtablebeer.com

Griffin Claw Club House
Birmingham/ Rochester Hills
griffinclawbrewingcompany.com

文&写真 by ヤマトノオロチ

 

30種類のクラフトビールが人気のブリューパブ -Griffin Claw Club House, Rochester Hills, MI

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 Rochester Hillsに活気あふれるブリューワリーがある。スポーツバーとは違う、一種独特の雰囲気を持っているGriffin Claw Club Houseだ。ここはBirminghamダウンタウンにあるGriffin Claw Breweryの2号店で、ブリューパブと醸造施設が併設されている。

 フロアーの様子は入ってみると外観のすっきりとした感じとは一転し、天井から吊るされた自転車、ミシガンのクラフトビールのサーバーノブが飾られており、典型的なパブの雰囲気を醸し出している。座席はフロアーはウッドテーブルが基本だが、バースツールはレザー調というのも粋な感じだ。数回ここを訪れたが、いつもほとんど満員状態で活気に満ちている。バーのサーバーもきびきびと動き、その中にもきめ細かいサービスを感じた。その日のバーテンダーは日本語とグラフィックのデザインのTシャツを着ていた。気軽にTシャツの話や写真撮影に応じてくれたのも楽しかった。

 Griffin Claw Club Houseは約30種類のビール、さらにスピリット、ハードサイダー、と多彩なラインナップだが、Foodもそれに引けをとらないフルキッチンだ。特にサンドイッチはボリュームも満点、バラエティーにも富んでいる。Buffalo Chicken Sandwichはややスパイシーだったが、プリッツエル・バンがユニークで、上にのせている岩塩がほどよく辛みと調和していた。これぞアメリカンの味とゴージャスさはPulled Pork Sandwich。細かく切ったBBQの豚肉をたっぷ

りとしたソースで絡めたもの。かなりのボリュームだが、周りの人々もこのサイズのサンドイッチを十分に楽しんでいたように見える。これもやはり、キッチンにこだわりがある、ということなのだろう。 

Faygo とHazy Force

Griffin BCの缶ビールをよくスーパーの店頭で見かける。ブリューワリーを訪れた際はそこでしか味わえないものもやはり楽しみの一つ。Tシャツを見せてくれたサーバーがお勧めなのがWet Hop Brown (ABV 7.0%)。確かにドライな味わいだが、フルーティーさを感じるBrown Ale。そして、驚いたのがソラチエースを使ったラガー”Madam” (5%)があること。超クリスプ、とマーケティングのChrisは言っていた。その説明通り、キレは他のラガーとは格段に違った。シンプルだが、醸造の工程で時間がかかるから、ブリューマスターの腕が試される。マスターはSapporoビールのようなものを作りたいと思い、このRice Lagerを作った。Madamという名は、Birminghamにできたホテルのレストランのために作ったためのネーミングだそうだ。

これだけの種類がすべて缶売りなのはうれしい。

 Griffin Claw Club HouseはRochester Hillsの高速M-59沿いにある。店内入り口のショップでは、クーラー一杯に30種類のビールが待っている。しかもMadamは4缶で$8、その他もお得な値段で購入できるのが嬉しい。

Griffin Claw Club House
2265 Crooks Rd, Rochester Hills, MI 48309
www.clubhousebfd.com

文&写真 by ヤマトノオロチ

 

木材産業の名残をふんだんに – Saginaw Loggers Brewery Co., Saginaw, MI

 Loggers Brewing Companyは2016年にオープンした。Saginawにブリューワリーがオープンした

グラスの背後に見えるTap Tower

のは1941年以来だそうだ。家族経営のブリューワリー。オーナーは姉弟と甥の3人。「Saginawには50年以上住んでいるから私たちはSaginaw人ね。」と話してくれたオーナーの一人のCynthiaにブリューワリーについて語っていただいた。そもそもは自宅でビールづくりを楽しんでいたのがきっかけ。25年間の趣味がブリューワリーへと発展した。

 Saginawはミシガン州の中央部に位置する。歴史を紐解くといくつかの大きな変遷があった。最初に西洋人がこの地に来たのは布教が目的で、1675年と記録されている。もともとはSaukとChippewa部族がこの地に住んでおり、毛皮の交易により入植してきた人々との摩擦があった。1820年代にUnited States ArmyがSaginaw川西部に砦を作るも、湿気、蚊、病気により撤退してしまう。その後、Saginawが繁栄を見せたのは木材ブームが起こった19世紀になる。市のサイトによると、「1850年代には2,609人だった人口が34年後の人口調査では75,813人へと飛躍した」(https://www.saginaw-mi.com/index.php)と書かれている。Saginaw川を通じて木材を運び、製材所で加工後も川を通じて出荷し、Huron湖を通り目的地に運搬する、そのような水上運搬、のちには鉄道運搬も行われた。Saginawの歴史に木材ブームは重要な輝きを見せた。その後、自動車産業の発展ではギアなどの生産、第二次世界大戦での軍需産業としての活躍、1980年代まで続いた工業都市として発展していた姿は、ダウンタウンに残る歴史ある建物から垣間見ることができる。

 2000年代以降のミシガンでのブリューワリー隆盛を受けて、家族経営でブリューワリーを開くことになった。Saginaw市とShields市の境界線近くにLoggersはある。いくつかの候補地はあったが、教会をリノベーションしてビジネスの場へと転じた例を知り、この古い教会が目を引いた。ここで木材産業のモチーフをフロアープランに盛り込んで歴史に敬意を表している。テーブルや家具はホワイトシーダー。床は元の素材を再生したカエデ材。タップタワーと呼ばれるサーバーノブが据え付けられている木材は、自宅のクルミの木を利用したものだそうだ。今も建物に残っている小窓は往年の教会の雰囲気の名残を残す。ブリューワリーのあるRiver Rdを走っていると、うっかり見過ごしそうなこじんまりとした建物だが、ところどころに教会を思わせる。マグを並べてある棚は教会のピュー(長椅子)だった。また、現在はバーの裏に当たる半地下にはボクシングリングあったという。なるほどこの近隣のやんちゃな子供たちが利用できるように、ということらしい。このブリューワリーは広大な農園地帯の近隣にあり、コミュニティーの集会場だったということがうかがえる。

Courtecy: Loggers BC、持ち帰り缶のデザイン

 地元の産業の名残をふんだんにフロアーに盛り込んだLoggersのビールは、洗練されていた。特に一番人気のElectric Squirrel IPA (ABV. 7.1%) はCitra、 Centennialホップの風味とフルーティーさが抜群だった。Ale、 Stout、 Lager、 Pilsnerとビール一筋のラインアップだ。キッチンはなく、食べ物を持ち込んでもよい。家族経営ゆえに大きな販路へのマーケティンはせず、缶入り(前述のIPAは16oz. $6)やGrowlerを持ち帰りで購入できる。Saginaw近辺の街(Bay City、Lapper、 Fenton)のレストランやバーでLoggersのビールを見つけることができる。

 ここでしか感じられない、ロッジ風のタップルームの雰囲気があるユニークなブリューワリー。機会があったら、ドライブの途中にぜひ足を運んでみてほしい。

Loggers Brewing Co.
1215 S. River Road, Shields, MI
https://loggersbrewingcompany.com

文&写真 by ヤマトノオロチ

Michigan Thumb Road Trip – Thumb Brewery, Caseville, MI

Thumb BreweryのFlat Bread

右手と左手を組み合わせてミシガン州の形を作るーー 親指はMichigan Thumb。8月の盛夏にこの親

Port Austin

指の形をめぐる州道M-25を走るドライブ旅行に出かけた。

 M-25はLower PeninsulaのBay CityからPort-Huronまでの150マイルほどの州道で、ヒューロン湖を眺めながら走る。Upper Peninsulaとそこから臨むミシガン湖の人気にはかなわないが、実は白い砂浜、多彩なウォーターレクリエーションが近場で楽しめるところだ。特にM-25の起点Bay Cityから1時間ほどのCaseville、Port Austinには数々のビーチがあり、数こそ少ないがリゾート形式のバケーションホームやコンドミニアムがある。Bay CityのTri-City BreweryはちょうどM-25の分岐点近くにあり、そこでサーバーとの会話を楽しんだのち、Casevilleへ向かった。Bay Cityから畑作地帯を過ぎると、青空に映える風力発電塔の白さが美しい。また「クリームコロン」(昔
はやったグリコのお菓子)のように見える丸めた干し草が、大地にいくつも転がっているのを見ると日ごろのせわしない人口密集地での疲れを忘れる。そして、樹林を抜ける道路はM-25とM-53の合流地点のあるPort Austinへと続いていく。

 リゾート地のCasevilleのダウンタウンでは一気に車のスピードを緩めることになった。この日は「Cheese Burger Festival」。ダウンタウン中心地ではCheese Burgerの露天、街中に響くライブ音楽、BBQでにぎわっていた。昨年はこのフェスティバルは中止になったので、2年ぶりの賑わい。このビーチリゾートに滞在する人、RV車でキャンプする人、バイクでツーリングする人などでごった返していた。“普段のアメリカの夏の雰囲気と活気”を実感した。

 このダウンタウンにあるThumb Breweryは、M-25とその近辺にある唯一のブリューワリーだ。フェスティバルのため座席は全てPatioのみ。すかさずWest Coast IPAを注文した。街中の熱気とその日の気温の高さがちょうどIPAとマッチした。Flat Breadのピザのmargheritaは手ごろな早めのディナーだった。Casevilleから見る湖に沈む夕日が美しく、次の宿の街に進むのが残念なほどだった。

 Casevilleから親指の先Port Austinは車で約20分の距離。ビーチは町の中心にあり、白砂のビーチを

Harbor Beach

楽しむ家族連れが多く見られた。そのこぢんまりとしたビーチからヒューロン湖へ延びるボードウォークは先端まで歩くとゆうに20分もかかる。歩き通してMichiganThumbの先端についた思いは格別だ。ドライブはこのPort Austinからヒューロン湖沿いにM-25を走り、MichiganThumbを下っていく。1時間ほどでHarbor Beachへ。ここは静かだが整備された白浜が広がっていた。湖のはるか遠くはカナダだ。ヒューロン湖は荒波が驚異の湖で知られるが、その多難な航海の歴史とは裏腹に、青空にはえる白砂のHarbor Beachはゆったりとした時間を楽しめるところだ。

 Michigan Thumbをめぐる旅はM-25の終点Port Huronで終わる。実はCasevilleからはブリューワリーはない。ちょうど中間点のSanduskyにあるブリューワリーは営業休止中だった。LexingtonとPort Huronのブリューワリーは閉店していたのは残念だ。しかし、M-25をめぐるドライブ旅行で唯一のブリューワリーを訪れ、絶景の夕日を見て、ミシガンの別の魅力と歴史を知ることができたのが良かった。

Thumb BreweryのFlat Bread

 

文&写真 by ヤマトノオロチ

夏本番!本格的なラガーを – Lagerhaus NO5 – Detroit Eastern Market

自動車の街ならではのマーケットの風景

 じっとりと汗ばむような雨の日が多い今年のミシガン。いつか南国で休みを過ごした時のように、水滴がたまっていくグラスのラガーを飲む爽快さ、倉庫の間を抜けて入ってくる風が心地よいー。夏は、開放感あふれるマーケットとビールを味わうには一番の季節だ。

店内から通りの方を臨む

 Lagerhaus No5は“デトロイトの台所”とも称されるEastern Marketにある。Welcome Centerからも目と鼻の先、マーケットを散策した後、ちょっとビールを楽しみたいという人に好条件な立地だ。
デトロイト、といえども気軽にアクセスできる。I-75を降りて2ブロック、駐車場は広々としておりマーケットに直結している。Eastern Marketは地元の人だけではなく、多くの人でにぎわう観光名所、という雰囲気もある。

 店内はこぢんまりとしたカウンターと、大きなテーブル、そして店頭にあるパティオ。この日の4種のラインナップはLager、Blonde、Pale Ale、Porter。やはり圧巻はLager。正統派のストレートなラガー、という印象だ。気軽にブリューワーのJamesが話に応じてくれた。Jamesが“Beer flavor beer”といったように、ビールはビールそのものの味を、という信念が表れている。「ほかのブリューワリーではHazy beerやflavor beerを出しているが、それを追うことなく作りたいものを作る」。Porterにしても、コーヒーとチョコレートの風味がしっかりと絡み合っている、正統派の風味がした。そもそもビールづくりを始めたのは20年前。買うよりも安くビールが飲めないかと思い、始めたという。他のブリューワーとは違い、そのための学校にも行っていないけれど、知人であるオーナーに誘われてLagerhausでビールを作ることになった。Lagerhausが順調なのでよかった、という。実は平日はEMSの仕事を24年間勤めており、来年退職後の人生のためでもあるという。自分はもう年を取っているから無理はできないけれど、と謙遜した言葉の中にも、情熱と人生の遊び心を感じた。

American Lager

 カウンターに座りながらJamesとの話はさらに弾んだ。コロナ禍の今年の冬、室内での飲食が制限されていたころ、店頭にテントをつくってビールを飲みつつスポーツゲームを見ながらお客さんを待っていた。寒くなったら店内に入り、ということを繰り返していた。そんな時にやってきたお客さんと意気投合し、ゲームを見ながら盛り上がったという。その時のお客さんが偶然、この日Jamesと話しているときに来店し、当時のことを笑い合っていた。コミュニティーともしっかりつながっている。また、店頭のテラスでビールを楽しんだどのお客さんも”Thank you”と言って、使ったグラスやボトルをカウンターに下げに来ていた。このLagerhausの持つほのぼのとした面を実感できた。

 次のJamesのプロジェクトはOktoberfest。もうすぐ取り掛かり、8月にはリリースの予定。Lagerhaus では25ヵ国(ベルギー、日本、スリランカ、ドイツ等)の缶・瓶入りビールもあり、6本購入で10%オフ。店内でも楽しめる。

 

Lagerhaus No. 5
1529 Adelaide St, Detroit, MI 48207
https://lagerhausno5.com/

Shedの中

 

文&写真 by ヤマトノオロチ

美しいブリューワリー2 – Salt Springs Brewery – Saline, MI

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オーナーの知人が描いた天井画

前回に引き続き、美しいBreweryを紹介する。6月22日にマスクの着用、レストランの収容人数の規制が取り除かれた。それを機に、以前からその建物と雰囲気の美しさからぜひ訪れてみたいと思っていたSalt Springs Breweryに足を運んだ。

 Salt Springs BreweryはYpsilantiの8マイルほど西のSalineのダウンタウンにある。US-12が街を横断するSaline。ユニークな歴史としてとどめておきたいのは、600〜200万年前はここは海面下であったこと。海水が引いたあと、豊かな塩や鉱物資源が残った。Michigan Historical Commissionによると、この辺りではMastodonという恐竜の化石も発見されている。塩を求めてこの地に住んでいたと思われる。そしてネイティブ・アメリカンもこの地の塩泉に引き寄せられた。

Italiano Pizza。$16。

 教会をリノベーションしたこのブリューワリーで圧巻なのは、1階のメインフロアーのステンドグラス。1899年当時のものだ。そして目をアーチ状の天井へ向けると1枚の絵画へと行きつく。指が触れんばかりの緑はホップなのだろうか。しゃれた演出だ。そしてところどころに教会だった当時の豪華さや荘厳さが残っている。壁のトリミングは芸術的な装飾を施してあり、建物の外から見上げると教会の塔が高くそびえている。前庭は今はビアガーデンになっているが、祈りを終えた人々で当時はにぎわっていたのではないか、と想像が膨らむ。

 週末の外出でにぎわう人々でいっぱいだったホール。40人ほどいた客の中でマスクをしていたのは我々のみ。かつての週末のブリューワリーの賑わいが現実に戻っていた。

 サンプルを2つ頼んだが、パイントを注文することにしたのはCashmere Zeppelin (American IPA, ABV 7.7%)。100%ミシガン産のCashmere hopでメロンとタンジェリン・オレンジフレーバーだが、どちらかというとほんのりとメロンの風味を感じる、Cashmere hopならではのクラシックなビールを楽しんだ。そして自家製サワードーの生地のピザ。これが本当においしかった。カリッとした食感だが、スモークベーコンとポモドーロソースがかみ合い、バジルが独特の風味を添える。フルキッチンメニューにはスターターから、ハンバーガー、サンドイッチ、ディナー料理までバラエティーに富む。前回紹介したAtwater Brewery at Parkが教会をリノベーションしたカジュアルダイニングなら、Salt Springs Breweryはステンドグラスから差す光を感じながらビールと食事をゆったりと楽しめる至福の時を過ごせるブリューワリーだ。

Cashmere-Zeppelin。16Oz $6

 Salineのダウンダウンはコンパクト。パーキングもブリューワリーのすぐ前にあり、ストリートパーキングのスペースも多い。夏のビアガーデン、秋のオクトーバーフェスト、冬のファイアーピットを囲んでの風景など、実に絵になるブリューワリーだ。

Salt Springs Brewery
117 S ANN ARBOR ST, SALINE MI 48176
Tel:734.295.9191
http://www.saltspringsbrewery.com/

美しいブリューワリー – Atwater Brewery – Grosse Pointe Park, MI

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以前にも訪れたことがあったが、暖かな季節に必ず訪れたいと思っていたブリューワリーがあった。グラスを掲げたポーズはデトロイトの労働者の姿を表す、というロゴが特徴のAtwater Brewery Grosse Pointe Parkだ。Atwater Breweryはデトロイトのダウンタウン、グランド・ラピッズにもTap Roomを構えるが、このGrosse Pointe ParkのTap Roomはミシガンの中でもひときわ美しいブリューワリーといえる。コロナ禍の規制が緩和されつつある新緑の日に訪れてみた。

 Grosse Pointe Park はデトロイトのダウンタウンから6マイル(約9.7Km)に位置している小さな町。Atwater BreweryのあるGrosse Pointe Parkのダウンタウンはデトロイトの北端に接し、数ブロック先はStellantisの工場の、Mack Engine PlantとJeep Grand Cherokeeを作るJefferson North Plantがある。現在でもJefferson North Plant の入り口にはChryslerのお馴染みのpentastarロゴが掲げられている。1936年に建てられた教会をリノベーションしたAtwater Breweryは往年の自動車産業の華やかさを感じさせる工場から3分ほどのところにある

 教会の前庭であったであろう屋外のビアガーデンにはすでに開放感を楽しむ人の姿が見られた。屋内は圧巻だ。こぢんまりとしたバーエリアはステンドグラスの方を向いている。高い天井から反響した人々の会話の声が活気を感じさせる。平日にもかかわらず、コロナ禍の規制が変化しつつあるときに、人々は楽しみを求めてこの美しいブリューワリーを訪れているのであろう。

Detroit City Juice IPA

 人気のHazy beerのDetroit
City Juice (IPA, ABV. 6.3%) は期待通りによかった。少し甘めの風味だったが、グラスにつがれてから時間がたっても苦みがなく、十分に楽しめた。Atwater Breweryのビールは店頭でもよく見かける。Dirty Blonde, Vanilla Java Porterなどだ。特徴のある製品ラベルのグラフィックが印象的だ。最近の季節に合いそうなGuavaやパッションフルーツ風味のPog-O-Licious (IPA, AVB 6.5%)もいい。こぢんまりとしたAtwater Breweryだが、キッチンのメニューもサンドイッチ、ピザ、サラダなどが豊富。特に座席はバーのほかにグループで楽しめるテーブルが配置されており、訪れた日も家族連れで楽しむ人たちがいた。また、ホールの両サイドはハイチェアーがあり、静かにプライベートの時間を楽しみたい人のためのスペースもある。

 サーバーステーションの背後のステンドグラスと大きなアーチを描く天井は美しく開放感で満たされる。訪れてよかった、と思えるブリューワリーだ。

ホール全景

ATWATER IN THE PARK
1175 Lakepointe St. Grossee Pointe Park, MI 48230
https://www.atwaterbeer.com/

文・写真:ヤマトノオロチ

Layover ー ゆったりした時間を再び – Blue Skies Brewery – Auburn Hills, MI

350ものブリューワリーが興隆したミシガン。この1年で、オープンしたにかかわらずコロナ禍でドアを閉ざさざるを得なかったところ、大手ではあるが規模を縮小せざるを得なかったところも多い。今回はその中でも“生き残り”、新たな発展を目指しているアーバンヒルズのBlue Skies Breweryを紹介する。

 アーバンヒルズといえば、デトロイトのNBAチームPistonsが2017年までは本拠地としていたThe Palace of Auburn Hillsを思い浮かべる人もいるかもしれない。そこよりもBloomfieldの隣にアーバンヒルズのダウンタウンがある。ダウンタウンはここ5年ほどで再整備された。Blue Skies Breweryはそのダウンタウンの真ん中にある。

 すでにOnsted(Jacksonの西)にブリューワリーを構えていたが、アーバンヒルズのTap roomは2020年の5月にオープン。「オーナーは商用パイロットで、ハンガーで友人たちと自家製ワインを楽しむところから、“natural progress”—自然にビールづくりへと変わっていった」と、いう。「ハンガー」は飛行機を停める倉庫のこと。このアーバンヒルズへ今でもOnstedで醸造したビールが届けられる。「コロナ禍の真っただ中にオープンしたが、生き残れたのはcurbside pick upがあったから。コミュニティーの協力も大きい」とフロアー担当のTom。そのピックアップのメニューで特筆すべきものが、ホットサンドイッチpanini サンド。6種類、すべて注文を受けてから作り、それぞれの肉にあったソースはTomが作る。店内を訪れた時もこのpaniniを楽しんでいる人たちが多かった。キッチンの大きさに制限があるが、「まずフロアーの規模に左右されないで提供できるpaniniが受け入れられた」という。ビールとワインも合計20種類近くある。中でもHazy IPAのNew England IPA ー BSBCではネーミングはビールの種類そのままなのでわかりやすい ーは、フルーティーで、Citraホップの風味がよく印象に残った。

 生き残りの次は、とTomに聞くと、店内に作った「コーヒー・バー(Layover)はあと30日すればオープンする」という。Tap roomは平日は午後4時から開店だから、朝7時からコーヒースタンドを開き通勤前に寄ってもらおう、というアイディアだ。ファストフード的なコーヒースタンドとは違う、伝統的なコーヒーを楽しんでもらいたい、という。実際、アーバンヒルズにはクライスラー・テックセンターがあり、これもミシガンに長年住んでいる方はご存じかもしれないが、Pontiac SilverDome(かつてのDetroit Lionsの本拠地で現在はAmazonの物流センター)からもBSBCはほど近い。アーバンヒルズの再興とともに新たに移り住んでくる人も多い。コロナ禍の閉塞感を破る“natural progress”を続けるBSBCに新たな希望を感じる。

Blue Skies Brewery – Auburn Hills
3358 Auburn Road,
Auburn Hills, Michigan 48326
http://blueskiesauburn.com/

文・写真:ヤマトノオロチ

Cadillac Straits Brewing Company – Madison Heights, MI – 伝説のホップ「ソラチ エース」との再会

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コロナ禍の規制からほぼ丸一年たった3月17日はセント・パトリックデーだった。50%の収容人数でのレストラン・バーでの室内飲食が可能になってから1週間。「この(パンデミックによる影響は)長引くに違いない」と語ったCadillac Straits Brewing Companyは静かなセントパトリックデーを迎えていた。そこで思いもせず伝説のビールに出会った。

「伝説のホップ」と呼ばれるソラチ・エースは1984年北海道空知郡にあるサッポロビールのホップ農場で生まれた。しかし、当時の日本では人気を博することなく、海を渡り2006年にアメリカでブームを起こした「伝説のホップ」だ。今ではその良さが広く知られ、日本国内でも期間限定販売の際には売れきれるほどの人気だ。

  「コロナ禍でもビールを作り続けてきた。併設の醸造キットなどのサプライストアーが好調だった」とCSBCのオーナー兼ブリューワーのGordie。いろいろな”実験”をしつつ新しいビールを提供している。その中で「サッポロのようなビールを作りたい」と思って、ソラチ・エースにも挑戦した。Samurai Hack (ABV 5.4%)はスッキリとしたドライな風味に仕上がっていた。おそらく口にした人にしかわからない、なんとも言えない一種クリーミーな味で甘みとも苦味ともとれるフルーティーなビールだ。店内はセントパトリックデーを祝いながら夕食をとる家族連れが多かったが、このSamurai Hack を口にすると日本にいるかのような気分になった。残念ながら訪れた3日後には醸造した1Keg(約124杯分)は売れ切れていた。

 CSBCのあるMadison Heightsは東南アジアの食料品店が多い。週末になると買い出しに訪れる人も多い、大きな中国系の食料品店もある。そこから2マイルも離れていないところにブリュワリーはある。「サプライストアーもやっているから、販路はあまり広げてはいない」という。「でも、うちのビールは全部growlerに入れて持ち帰りもできる。もちろんSamurai Hack も」と、家で楽しみたい人には嬉しい。

 さて売れ切れはしたが、なかなか手に入らない、と言いつつもソラチ・エースのホップをまた確保したそうだ。「来月(4月)には7バレル作るから、1ヶ月ぐらいは楽しめるよ。SNSをチェクしてみて」。思いがけないところで、伝説のビールに出会うことができた。コロナ禍以前にはこのようにブリューワーとの会話を楽しみながらミシガンのビールを飲んでいた。それが一転して、限られた行動範囲、限られた人との接触、など思いも寄らない閉ざされた生活となった。けれども少しずつではあるが、かつてあった“日常”の 復活を垣間見た。

Mohitotsu kudasai! ーー

ビールのメニューの紹介にはそう書かれていたのもうれしい。

ソラチエースを使ったラガー、Samurai Hack               
New EnglandスタイルのHazy IPA

 

Cadillac Straits Brewing Company – Madison Heights
27651 John R Rd, Madison Heights, MI 48071
https://cadillacstraits.com/

文・写真:ヤマトノオロチ

Brown Iron Brewery – Washington Twp. – 規制が緩和され、ブリューワリーを訪ねて

州知事によるレストラン・バーでの室内飲食の規制が緩和された。早速その様子をうかがってみた。

 2月中旬に入った途端、北極の寒気団が入り込み、連日一桁台の寒さとなった。大雪にも見舞われ、ミシガンの冬はやはり来た、という感じだった。その中で、店内での飲食規制が、全客席数の25%まで可能となった。

 室内での飲食が規制されていた時に、多くのブリューワリーが提供したのはデリバリーと野外のテント。「グリーンハウス、と呼ぶのが本当だが、中に入って飲食をするからイグルーと呼ぶようになった」、とあるブリューワリーのマネージャーは言った。テント自体は今までもあったが、こんなに多くの店が使い始めたのもこのコロナ禍の産物。イグルーで早速食事でもと行ってみたが、あいにくイグルーは5:45pmが最終オーダーだった。頼んでイグルーの中に入らせてもらった。入口のジップを開閉して中に入るときは、長身の人はやや頭がつっかえないようにしなければいけないが、入って着席すると天井は気にならない。中は長机1台が入って少し余裕のある大きさ。小さめのポータブルのヒーター一つ。どうして夜はやっていないのかと尋ねたところ、「陽が沈んだら、もう寒くて大変だから」と。その寒さを体験してみたかったが、残念。帰りがけの利用者に聞いてみると「なかなか良かったよ」と家族連れの父親は話してくれた。パティオに設置されたイグルーは夜はライトアップされて幻想的な風景だ。

 さて、久しぶりに室内での飲食を楽しむ人たちの様子はどうだろうか、とフロアーへ。ミシガン州でもブリューワリーのランキングの最高位、と自負するBrown Iron Brewery (Washington TWP)。かつてフロアーを埋め尽くしていたテーブルはソーシャルディスタンスを取っていた。25%というのはこのような一種のspacious、空間の広がりを感じさせるものなのか、と思えた。しかし、3か月のブランクはサーバーたちを生き生きとさせていたように思えた。両手に大きなトレーいっぱいのAmerican Favorite、ハンバーガーやフライのディッシュを持ち、巧みにテーブルまで運ぶ。笑顔を見せて差し出す。この何気ない動きが、自分の家で団欒をとるのとは違うその場にいる楽しみの一つなのだ。

 ソーシャルディスタンスがとられたフロアーはやや寂しかった。サーバーに聞いてみた。「2月はコロナでなくてもこんな感じよ。2月って、みんなクリスマスでお金を使っているし、寒くて出たがらないし」と言いつつ、「以前やっていた毎週火曜日のゲストビールのプロモーションはまた始めたわ」と、Brown Ironは規制緩和に元の通りのビジネスを狙う。一方、先月紹介したLivernois Project (Ferndale)のように「また知事の命令がどうなるかわからないので、従業員の雇用を確保しながら、3月下旬の屋内飲食の再開を目指す」という動きもある。

 Brown Ironの週ごとのプロモーションビール、Speciation (これもミシガンの比較的新しいブリューワリーでスーパーなどでは入手できない)のサワービールを楽しんでみた。酸味の中にバニラとシナモンの風味がじっくりと舌に残った。チョイスの幅があるのは楽しみなことだと実感した。

ゲスト・タップ Speciation BC のサワービール
イグルー席(屋外)はジップを開いて入る

文・写真:ヤマトノオロチ

【ミシガン州】ー Japan News Club 2021年3月号 ー

Japan News Club 2021年 3月号です!

ミシガンの冬もそろそろ終盤です。ちらりちらりと春が見え隠れ、嬉しい限りです。引き続き安全にお過ごしください。

掲載広告に関しましては、現在の新型コロナの影響により営業時間や営業形態が変更されている可能性があるためウェブサイトやお電話(広告上のウェブアドレスをクリック)でご確認の上ご利用ください。

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Japan News Club 3月号クリック

02 ・・・味噌作り(続き)
03 ・・・コミュニティニュース
04 ・・・喧喧諤諤
06 ・・・心臓病治療の最前線
07 ・・・アメリカ生活の豆知識
08 ・・・言葉の架け橋/ゴルフノスゝメ
10 ・・・インタビューシリーズ
11 ・・・お花の随筆/Standard Golf
12 ・・・アメリカ医療のトリセツ
13 ・・・クラシファイド広告
14 ・・・ブリューワリー
15 ・・・コミュニティ情報

EMBC Ferndale Project – Ferndale, MI – $1 per Delivery!

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昨年11月中旬から続いているレストラン・バー等の屋内飲食の規制が解除されるかどうか、注目されている。これまで紹介してきたブリューワリーは厳しい状況の下、それぞれが工夫を凝らして、コミュニティーにクラフトビールを提供している。今回はEastern Market Brewing Coの店の一つ、Ferndale Projectを紹介する。

 年末に久しぶりに訪ねてみたデトロイト・Eastern MarketにあるEastern Market  BC(EMBC)の中は寂しかった。かつてあったチェアーはフロアーの隅に山積みにされていた。ブリューマスターと話をしているうちに、2年前にオープンしたFerndaleにあるもう一つのEMBCはユニークな活動をしていると聞き、年明けにFerndaleを訪れてみた。

 Ferndale Projectという店名の下、EMBCと同様のビールや、ここでしか出していないビールがある。このブリューワリーもオンラインで注文とカーブサイドピックアップ、そして最近Tavour(加盟している全米のブリューワリーのビールの
オンラインオーダーサイト)にも参加し始めた、という。

 ブリューワリー内での飲食はミシガン州のコロナ対策で規制されているので、以前ブリューワリーで飲んで美味しかったと思えたクラフトビールを飲みたいと思ったら、もう一度足を運び自宅で楽しむことになる。Jumbo Juice (Abv. 9.0. New England style) もその一つ。デトロイトのEMBCで「これは昨日缶にしたIPA」と勧められ購入した。ブリューワリーの缶入りのビールはいつも新鮮に感じるが、このIPAは醸造したてだったので、特にフレッシュでフルーティーだった。Ferndale Projectでも購入できるのでありがたい。そして、そんなクラフトビール好きの思いをFerndale Projectはキャッチして「配達料1回$1のデリバリーサービス」を行っている。他のブリューワリーは、「車で
15分
以内」という制約があるが、ここは「15マイル以内」。Ferndaleから15マイルなら、Farmington Hills等は範囲内だが、Noviの一部やAnn Arborは含まれないことになる。しかし、実際にFerndale Projectを訪れてみると、うれしいことがあるのがわかった。「週の中で曜日を決めてCounty Dropをしている」という。Ferndale Projectのサイトでは含まれない範囲もデリバリーできる、という。例えば、Washtenaw Countyにもデリバリーできる。しかも、配達料1回$1で。

「お客さんの便宜を図ってこのような企画にしている。多くの人に楽しんでもらいたいから」という。また、最近食料品ストアーにもEMBCのビールを出し始めた。多くの人の目に触れれば、このようなサービスを利用する人も多くなるだろう。

 さて、2月のイベントと言えば、バレンタインデー。FerndaleのUnconditional Love(ABV. 5.0%)のラベルはバレンタインの雰囲気にぴったりだ。ハイビスカス、ローズヒップ、ピンク・ヒマラヤソルトを交えた、サワービール。

Unconditional Love
Jumbo Juice (EMBCの店内にて)
屋外パティオのファイヤーピット。 
Ferndale Projectの外観

文・写真:ヤマトノオロチ

“Hope ” ―――願いの年の始まりに  North Peak Brewing Company – Novi, MI

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毎年日本漢字能力検定協会が発表している令和2年の今年の漢字は「密」、というニュースを聞いた。では、新しい年に向けてふさわしい漢字は。おそらく多くの人たちは「望」やそれに似た字を思うだろう。今回は、それがテーマのミシガンのローカルBreweryとそのビールを紹介する。

 そのパッケージを目にした人もいるだろう。もともとはTraverse Cityのダウンタウン
にPubを構えていたが、醸造量の増産を目指し、ミシガン州のDexterに工場を作った。HavocやDiabolicalはスーパーでも広く買い求めることができる。そのNorth Peak BCが2021年の春にもリリースする”Hope”が今回の注目のビール。

 本来は2020年のInternational-Women’s Dayの開催に合わせてリリースの予定だったが、コロナ禍により延期されていた。“Hope”は人々が集まることはないが安全な距離を守って楽しめるようにという願いが込められている、という。パイナップル、パパイヤ、そして軽いカラメル、と飲み心地が爽やかなフレーバー。そしてBrutビールのスタイル。以前インタビューをした、あるブリュワリーのマーケティングの人によると、Brutビールとは1パイント(16 oz)あたり砂糖が5gしかない、という糖分が少ないビールだという。これは発酵段階で酵素を加えると、ビールの甘さが抑えられるからだ。“Brut”とはシャンパンの甘みの段階を表す言葉で、「辛口」。フルーティーなフレーバーに切れ味は「辛口」の“Hope”。2020年は世界中の人々にとって大変な年だったが、そこに2021年は「辛口」ながらもほんのりとほっとできる風味が加わるのかもしれない。

 さて、“Hope”にはもう一つエピソードがある。“Hope”のラベル自体は他のNorth Peak BCのビールのラベルと同じベースデザインだが、ケースは一般からの写真を公募した。12月下旬にはHP上でも採用された写真が公開されている。

 前述の通り、North Peak BCは「二つの会社組織で成り立っている」(Traverse CityのマネージャーのMike氏)。Traverse CityのNorth Peak BCのPub/RestaurantでもDexterで缶に詰められるビールと同じものがで味わえる。Traverse Cityのダウンタウンにあり、本来なら屋外パティオも楽しめるフルキッチンのところだが、現在はPub/Restaurantはピックアップのみ。それでも、炉で焼いたピザはおすすめメニューに入っている。真冬の休暇または今後コロナ禍の規制が解除されていったときにバケーションで訪れた際に立ち寄ってみてはいかがだろうか。

 2021年、“Hope”の願いが叶う年でありますように。

Havacはドライな風味のIPA。一般のスーパー等でも入手可。

 

North Peak Brewing Company
https://www.northpeakbeer.com