Saturday, April 20, 2024

デトロイトりんご会補習授業校 卒園・卒業証書授与式

デトロイトりんご会補習授業校 卒園・卒業証書授与式 5

IMG_91183月19日 (土) 、デトロイトりんご会補習授業校で第18回卒園式・第43回卒業証書授与式が挙行された。今年度の卒園・卒業生は、幼稚園部108人、小学部56人、中学部32人、高等部6人となった。

午前中の卒園式では、日頃は元気いっぱいの園児たちが、この時ばかりは緊張感をはらんだ大人びた面持ちで式に臨んだ。村井校長は、卒園を寿ぐとともに、小学校生活へ向けてのはなむけの言葉を伝えた。

午後に行われた小・中・高、合同の卒業証書授与式は、本年度より中・高等部が借用しているノバイ高校のオーディトリアムを会場としての初めての儀式となり、小学部在校生はスクールバスで移動するなど、昨年度とはかなりの変更があったが、昨年以上に厳粛な雰囲気のなかで滞りなく挙行された。来賓として在デトロイト日本国総領事館の和田総領事、デトロイト日本商工会植田事務局長、JSDウィメンズクラブ柴田会長、さらにノバイ学校区の教育関係者として学校区教育長、教育委員会委員長と副委員長ならびにコミュニティーエデュケーションのディレクター、また、カリキュラム作り等に関わっているイースタンミシガン大学の桶谷教授と客員研究員である近田氏も臨席。りんご会理事と運営委員長、多数の在校生・保護者・教職員が出席し、盛大に実施された。

IMG_9120開会の辞に続いて、列席者一同による日本国歌の斉唱、アメリカ合衆国の国歌演奏、そして児童生徒による校歌の斉唱が行なわれた。卒業生一人ひとりが学校長の手渡す卒業証書を恭しく受け取り、その間、在校生による生演奏のBGMが流れ、厳粛ながらも穏やかな雰囲気に包まれた。演奏や指揮を担当した生徒たちは卒業生を温かく送り出すために昼休みや放課後の打ち合わせとリハーサル、さらに自宅練習を重ねてきたとのこと。

村井学校長の式辞では、現地校と補習授業校二つの学校で学ぶことの厳しさと楽しさを通して、日本に居れば出来ない貴重な経験をしたことであろうと、両立させて卒業を迎えた児童生徒たちを称えた。チベット山脈にあるチベット僧の学校の厳しさに触れ、勉強環境が整わない苦しみを乗り越えて学ぶ尊さに言及し、苦労が多かったであろう卒業生たちの今後の活躍を祈念する言葉を贈った。

和田総領事による祝辞では、保護者、理事・運営委員、教職員、関係者に対する謝辞を伝えたあと、「一生忘れない思い出をここミシガンのノバイ市で作ったことでしょう。多くの素晴らしい友人に巡り合えたことと思います。」と述べ、「日本の良いところと外国の良さを知る存在は貴重」と卒業生にエールを贈った。

IMG_9127マシューズ教育長からのスピーチ(英語)では、かつて日本の学校を視察訪問した折に目にした生徒の姿から「日本でもここミシガンでも、生徒は生徒。共通である」との認識を得たことを語った。卒業というステップに到達した児童生徒たちに向けてはなむけの言葉を届けると同時に、大人たちは子どもたちの道を整える存在であり、ノバイ市もその役を務めたいといった内容を寄せた。

りんご会の吉田理事長は児童生徒の苦労をねぎらい、「将来絶対に役立つ」「出会った友達を大切に」と強く訴えたほか、同窓会を組織したい旨を伝えた。最後に、先生方に向けて「日頃の献身的な取り組みのお蔭」と感謝を伝えた。

在校生の「送ることば(中高等部では送辞)」では、上級生との思い出や上級生を見習って励み続けたいといった抱負などが語られた。それに応じた卒業生による「お礼のことば(中高等部では答辞)」では、保護者や先生方へのお礼や後輩への激励のメッセージとともに、当地での苦労と喜び、友や先生との思い出などが紹介された。

IMG_9193小学部のお礼のことばの中、補習校に通うのが辛かったが、5年生で本当の友達を得て、補習校の真の良さは多くの友達と出会い、交流ができる場だということを見出したと話した。日本的な行事や活動は補習校に行かないとできないことに気づき、補習校はますます大切になったと加えた。中学部の答辞では、「学問のみならず、アメリカにいては本来体験できなかったであろう日本の学校行事を体験することができ、多くのことを学びました」と表現し、さらに「人は一人で生きてはいけない」ということを教えられたと語った。最高学年である高等部の答辞では、両立が難しくて補習校をやめようかと思ったことが何度もあったと吐露したうえで、頑張って突き進んでいくにつれて変化が起き、日本人というアイデンティティや愛国心が芽生え、補習校は日本への架け橋となり、どんどんかけがえのない場所になったと述べた。「ここで習ったことが将来の糧となり、僕の力、自信へと繋がっていくと確信しています。」との力強い言葉が会場に響いた。

児童生徒たちの並々ではなかった苦労や心痛を乗り越えて卒業にこぎつけた達成感や自覚が表れていた。

最後に、卒業生と在校生が全員で「旅立ちの日に」を合唱し、感動のうちに閉式となった。

IMG_9203小学生とその保護者が退席した後、補習校生活が最後になる高等部卒業生6名を送る会へに移り、各自がスピーチに立ち、忘れがたい思い出や補習校の存在意義、そして前途への抱負を語った。学年が上がるにつれて両立が難しくなる中で仲間との交流が支えになったばかりでなく、同校で得た学びや人との繋がりが今後の財産になるであろうことが窺われた。厳かで輝かしい旅立ちの日であった。

デトロイト・オープン剣道トーナメント

デトロイト・オープン剣道トーナメント 1
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Group photo Eiga Senseis DKD例年以上の多数参加者を迎えて

2月14日(日)、デトロイト剣道道場主催による剣道トーナメントがノバイ・ハイスクールを会場にして開催された。このトーナメントは毎年行われており、全米各地やカナダの剣道道場から多数の剣士が参加する北西部屈指の大きな規模となっている。北米の他の地区でも剣道トーナメントが開かれるが、全米剣道連盟主催の大会を除くと、同トーナメントが最も規模が大きい。

約350名という多数の参加者が集まり、昨年同様の開催場所であるハイスクールの中、より広いジム(体育館)をトーナメント会場に変更し、昨年より2面多い8面のコートを設け、試合をこなした。

IMG_8619トーナメント当日の朝は華氏マイナス20度近くという、ミシガンでも稀な極寒ながら、各地からの参加者が結集した。このような盛況を収めている要因は、デトロイト剣道道場の長である田川順照剣道が日本でも数少ない教士八段であり、指導にも定評がある上、本トーナメントには例年、日本から国内トップクラスの剣士(教士)を招いていることがある。田川氏は1975年に米国内における剣道普及のために渡米し、現在、全米剣道連盟の会長に就いている。

IMG_8575各試合(コートごと)には3人の審判の他、選手係、時計係など最低4名は必要。デトロイト道場の父母たちの協力があってこそ、大きなトーナメントの開催が可能になっている。さらに、会場となったノバイハイスクールで日本語クラスを取っている生徒を始め、学生らのボランティアも多数得て、成功裏にとり行なわれた。

IMG_4300この度の日本からのゲストは栄花英幸氏と栄花直輝氏。両氏は御兄弟で、お二人とも剣道教士八段の高段者であり、兄である英幸教士は全日本剣道選手権大会2位など、直輝教士は世界剣道選手権大会ならび全日本剣道選手権大会で優勝という、それぞれに輝かしい剣歴を保持している。

Eiga N. Speech開会式の田川道場長による「本大会は真剣勝負の場であると同時に交友と親善の場である」といった開会の挨拶に続いて、来賓である在デトロイト日本国総領事館の和田総領事がスピーチに立ち、日本の武道である剣道に情熱を傾けている人々が海外に多いことを喜ぶ言葉と、選手らへのエールを贈った。

試合に先駆けて、栄花御兄弟による刀を使った形の実演が行われ、高段者の凛とした美しい佇まいと技に剣士たちの真摯なまなざしが注がれた。両八段教士は前日に行われたセミナーで指導にあたり、参加者は貴重な機会に恵まれた。

????????????????????????????????????栄花御兄弟に米国の剣士たちの印象を伺ったところ、英幸氏は15年前にもこのトーナメントに訪れており、当時に比べて参加人数が増え、特に少年剣士のレベルが上がったことに対する驚きを表したほか、「求める気持ちが強い。技術も伸びると思う。指導者がいかに正しく伝えるかに成長が懸かっている」とのこと。「何を尊んで欲しいか」との質問には、「潔(いさぎよ)さや弱さを知ることなど本質的な剣道の教え」との答え。剣道には「打って反省、打たれて感謝」という言葉があるが、感謝の気持ちや謙虚な心を持つこと、また、相手から学ぶ姿勢が大切であり、そういった精神部分を失ってはならないと説明してくださった。

IMG_4371米国での指導は初めてという直輝氏は、前日のセミナー(実演実技)での感想を「基本がしっかりできている。指導者から精神も学んでいることが分かる」、「皆さんの熱意などが新鮮で、自分自信、もっとがんばろう、より素晴らしいものを目指そうと、逆に刺激を得た。」と語った。

デトロイト剣道道場からの今大会参加者は45名。英幸氏の指摘通り、同道場も子どもや若手の層が厚くなりレベルを上げている。今大会に於いてもいくつもの入賞を飾っている。(文末に列挙)

IMG_8791日系の子ども達が剣道をたしなむ良さについて、コロンバス(Ohio)から参加していた少年、リングラー君(10才)の母親は、「日本的な礼儀は、海外にいる方が心掛けているが、礼儀が良く、自分のことが出来る子に育っている」と評価。別の保護者からは、「教え込むのでなく、道場の人たちを見て自然に日本の礼儀作法が身につく。ありがたい」との声もあった。改めて、立ち居振る舞いに目を向けてみると、確かに、折り目正しい礼や明朗な挨拶ができる子どもが多く感心させられた。

IMG_8703前述の栄花直輝剣士も「子ども達の礼儀がすばらしい。目上の人への対応がきちんとできている」と称賛していた。

今回初めて同大会を見学された和田総領事は、「日本人に限らず、これ程たくさんの方が一生懸命にやっていて、全米、そしてカナダからも参加者が来て、嬉しいです。」「私は中学で剣道が必修で辛かったですが、それを外人の方々がやっていて、とても素晴らしい」と笑顔を放った。同伴された奥様は、剣道を生で観るのが初めて。子ども達の可愛らしさと頑張る姿に心を動かされたとのこと。

スポーツとして心身を練磨するだけでなく、礼節や信義を尊ぶ剣道を通して、日本の心や文化が日系の子ども達に伝承され、さらには当地の周囲の人々に浸透していくことは何とも尊い。

デトロイト剣道道場 入賞結果

IMG_8672団体戦:

Team Adult 2位 Detroit Aチーム

Team Youth 2位 Detroit Aチーム

3位 Detroit Bチーム

IMG_8651個人戦:

2段の部

1位 シャロド コリン (Collin Sherrod)

シニア・ユース (Senior Youth)

3位 ウェサリング アレックス

(Alex Wesserling)

3位 扇田 ケイジ (Keiji Ogita)

ジュニア・ユース (Junior Youth)

1位 篠原コリン (Collin Shinohara)

日本の伝統文化を体感 デトロイト補習授業校・新春書き初め会

日本の伝統文化を体感 デトロイト補習授業校・新春書き初め会 5

IMG_0580デトロイト補習授業校では、日本の伝統文化を体感することを目的に、新年の初めに書き初めを行っています。小学部では、冬休みに家庭で学年別の課題に取り組み、1月23日に全児童の作品を教室前に掲示し、「書き初め展」を実施しました。中高等部では、1月16日の国語の授業時間を利用して、「新春書き初め会」を行いました。中学生は書写の教科書に掲載されている学年別のお題(中1「不言実行」、中2「自然の神秘」中3「無限の可能性」)、高校生は学年共通のお題「妙楽自在之」(中国の故事からの引用)に取り組みました。毛筆を持つ機会も少なく、お題は行書体であり、正味1時間程度の短時間で仕上げるのは難しいのですが、各々の生徒が素晴らしい作品ができました。中高等部の作品は、1月30日に展示されました。

(文・写真:デトロイト補習授業校)

デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭

デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭 4

DSCN9852クラスの団結と生徒の個性が輝く多彩な発表

デトロイト補習授業校は、日本の学校に準ずる教育活動を実践するために、文部科学省の学習指導要領に基づく授業と学校行事を行っています。中高等部では、12月19日午後、借用校のノバイ高校オーディトリウムにて、「ミニ文化祭」を実施しました。中1から高3までの各クラスが、それぞれ、楽器の演奏や合唱、ダンス、演劇などを披露するのですが、土曜日のみの学校なので、練習時間の確保が難しいだけでなく、本番で使用する会場でのリハーサルもできず、ぶっつけ本番という状況です。それにもかかわらず、各クラスの発表は素晴らしいものでした。ダンスや合唱ではクラスの生徒全員の息がぴったりと合い、クラスの団結力を感じました。楽器の演奏では生徒の特技を発見することができましたし、演劇では台本や演出が工夫されていました。約2時間半にわたって発表がおこなわれた会場には、生徒たちの熱気と楽しそうな雰囲気がいっぱい溢れていました。海外で偶然に出会った仲間たちとの貴重な経験は、一生の思い出となることでしょう。

寄稿:中高等部教務主任 丹羽筆人

西暦2016年 平成28年を迎えて

西暦2016年 平成28年を迎えて 1

Wada02 新年のご挨拶

JAPANニュース倶楽部読者の皆様、明けましておめでとうございます。年頭に当たり、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。在デトロイト日本国総領事として昨年8月に着任して約4ヶ月間が過ぎましたが、右を振り返ってみますと、ミシガン・オハイオ両州の各地に赴き、様々な分野で活躍されている日系企業および在留邦人の皆様や、地元の日米交流関係者の話を伺う機会に大変恵まれ、非常に充実した日々を過ごさせて頂きました。
9月に東京で開催された第47回日本米国中西部会へ参加した際には、スナイダー・ミシガン州知事と共に滋賀県(ミシガン州の姉妹県)や豊田市(デトロイト市の姉妹都市)を訪問することが出来ました。また、JETプログラム(注)経験者の有志の集まりであるJET同窓会の年次総会が昨年はデトロイトにて開催され、全米各地のJET同窓会支部代表及び教育関係者と交流する機会もありました。その他、ミシガン・オハイオ州の各地で企業・大学訪問、行事参加を通じ、日系企業や在留邦人の皆様が当地でご活躍されている様子を肌で感じることができました。戦後70年という節目の年に、これらを通じて強く感じたのは、今日の良好な日米関係は、長きに亘る人と人との交流によって育まれ、支えられているということです。この場をお借りして、当地における日米相互理解の促進にご尽力頂いた皆様に心から感謝とともに、引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(注)Japan Exchange and Teaching Programme:外務省などの協力のもと、地方公共団体が諸外国の若者を特別職

の地方公務員として任用し、日本全国の小中高等学校で英語その他の外国語やスポーツなどを教えたり、地方公共団体で国際交流のために働いたりする機会を提供する事業

日本は、ミシガン、オハイオ州にとって最大級または最大の投資国であり、両州への進出日系企業は9百社を越え、その雇用数は約11万人に及びます。このような当地における日本のプレゼンスは、両国関係の基礎であり、誠に誇らしく思います。また、ミシガン州には、滋賀県との姉妹関係があり、これに日本と同州の姉妹都市関係を含めると28件に及び、オハイオ州も埼玉県と姉妹関係を有し、日本と同州の姉妹・友好都市関係を含めると16件の関係があります。こうした地域レベルでの友好交流は日米関係の強化促進の為にきわめて有効であり、今後の草の根交流が大変楽しみです。

さて、今年の主要な米国内の動きとしては、大統領選挙がいよいよ佳境を迎えます。また、日米両国の経済関係にとって重要なTPP協定についても、議会での審議が順調に進むかどうかが注目されます。これらの結果は、日米関係にも大きく影響を与えるものであり、総領事館としてもその動向を注視していきますが、いずれにしても、日米関係がより強固で安定したものになるように、今年も引き続き努力していきたいと考えています。その一つのツールとして、今年30年目を迎える前述のJETプログラムは、1987年の開始以来、全世界より約3万人の若者を日本に送り出しています。こうしたプログラムを通じ、日本をよく知る親日家を増やし、草の根レベルでの関係を育むことは日米両国関係の将来にとって、とても大切なことだと思います。これまで築き上げた日米友好関係の礎をさらに強固にすべく、今後も日本の様々な魅力を発信し、日米の架け橋としての総領事館の役割を館員一同精一杯果たして参ります。

また、総領事館の最重要任務である在留邦人の皆様への良質で迅速な公的サービスの提供についても、引き続き最善を尽くして参ります。各日本人関係団体のご協力を得て実施している領事出張サービスを含め、在外選挙登録、旅券、戸籍・国籍等の各種証明関係など多岐にわたるサービスの更なる充実・向上に努めていきます。また、地元の警察や治安機関との協力体制を密にし、タイムリーに安全に関する情報を発信し、皆様が安心して生活できる様に安全対策の拡充を続けていきます。このような皆様の生活に役立つ情報は、ホームページやメールマガジン、またリニューアルしたFacebookなどを活用して分かり易くお伝えしていきますので、是非ご覧下さい。また、Facebookには「いいね!」を押して頂き、フォローして頂ければ幸いです。当館のサービスについてお気づきの点がございましたら、遠慮なくご連絡、ご指摘下さい。

今後とも、在留邦人の皆様にとっては頼りになる存在であり、また、ミシガン州及びオハイオ州の米国人及び地域の方々に対しては、信頼できるパートナーとなることを目指して、館員一同尽力する所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。末筆ながら、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。

平成28年1月

在デトロイト日本国総領事館

総領事 和田充広


 

校長_写真①あけましておめでとうございます。

皆様におかれましては、2016年の初春をつつがなく、お迎えになられたことお喜び申し上げます。さて、世界にある補習授業校の数は205校、その内、北米には8 8 校が設立され、約1 3 5 0 0 人の子ども達が学んでいますが、本校は、外務省や文部科学省、海外子女教育振興財団の援助を受けられる世界で第3位の大規模な補習校です。現在、900人を超える幼稚園児から高校生までが学んでいます。また、本校の設置目的については、「日本語による日本の学習指導要領に基づいた教育課程を補習する機会を与えると共に、将来、日本と国際社会をリードできる人材を育成する教育を提供する」としています。このことから、絶えず、日本国内における新しい教育の方向を探りつつ、本校の教育活動と連動させていく必要があると考えています。

現在の学習指導要領では、キーワードとして、子ども達の「生きる力」をよりいっそう育むことを目指し、その「生きる力」を知・徳・体のバランスのとれた力と定義しています。また、文部科学省は、これからの教育の方向として、次の学習指導要領改訂を2020年(平成32年) 頃を目途に作業を進めていますが、現在、新聞やニュースなどで見聞きする「21世紀型スキル」という言葉がキーワードとしてクローズアップしてくるのではないかと推測しています。この「21世紀型スキル」という言葉は、簡単に言いますと、グローバル社会を生き抜くために必要とされる能力を指します。

2009年(平成21年)1月に、マイクロソフトやインテル、米通信機器大手のシスコシステムズ、それとメルボルン大学が世界の教育学者や教育政策決定者らに呼びかけて、ATC21s(Assessment and Teaching of 21sCentury Skills) プロジェクトを立ち上げ「2 1 世紀に必要とされるスキルは何か」「その評価システムの研究を始める」と発表しましたが、この「21世紀型スキル」を提唱したA T C 2 1 s は、例えば、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力、コラボレーション(チームワーク)能力、自律的に学習する力など4つのカテゴリー、10のスキルとして定義しています。

これからの時代は、「一時的に詰め込んでその後忘れてしまうような知識の習得」ではなく、「後から必要に応じて活用できる知識の獲得」が重要になってくる。変化に合わせて、様々な場面で必要になった時に学びなおす、学び続ける力が大切である。決まった答えを教員が教えるのでなく、子ども達が答えを見つけたり、同時に問題点を発見したり、グルーブ同士でコミュニケーションしながら解法を共有し、知を再構成していくプロセスが問われると考えられます。学習指導要領改訂に深くかかわる国立教育政策研究所が「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」《平成26~28年度》プロジェクトをしていますが、このプロジェクトの柱も上記と同じ方向です。

本校は、2013年度に設置目的の下、幼稚園部、小学部、中高等部の各学部における「めざす子ども像」を新たに示し、この「めざす子ども像」の具現化のため、毎週土曜日の授業の質を高めるべく校内研究(今年度は、授業における教材・場面・指導過程の工夫)を続けています。片や、イースタンミシガン大学の協力のもと、国際人財(人材は財産という意)育成共同プロジェクトを立ち上げ、先の校内研究の実践も含み、日本国内から現役教員講師の招聘も実現し、これらの動きを見据えて教育活動を展開しています。

最後になりますが、子ども達それぞれの進路と当地での学習環境を整えるためには、それを支える講師の確保とご家庭での協力が必要なことは言うまでもありません。講師募集は随時しておりますし、採用内定者研修や新任研修も充実しています。子ども達の笑顔と接してみたいと思われる方は、是非、ご一報ください。

スクラップ・アンド・ビルドの思考をしながら、さらに「デトロイトりんご会補習授業校で勉強できてよかった」と子ども達や保護者・関係者の皆様が、夢や誇りがもてる学校づくりに運営組織の皆様と共に全教職員で取り組んでまいりたいと思います。今後とも、邦人の皆様の温かいご支援・ご協力をお願いします。

 

 

デトロイトりんご会補習校 現地校教育関係者向けのオープン・ハウス

デトロイトりんご会補習校 現地校教育関係者向けのオープン・ハウス 5

IMG_3906デトロイトりんご会補習授業校の恒例行事であるオープンハウスが、10月18日(土)に開催された。このオープンハウスは、児童生徒が平日に通う現地のアメリカの学校の教職員や教育委員など教育関係者を招待して行われ、授業参観及び交流と、日本文化紹介を通じ日本の児童生徒への理解と関心を高めてもらい、ひいては現地校での彼らへの指導に役立つ情報を提供することを目的としている。

参加者は受付で校内地図などの参考資料を受け取った後、2校時目にあたる授業を自由に参観した。現地校の学級担任やESL(ELL)の先生方は、担当の子ども達が所属する教室を探して訪れ、学習する姿に温かいまなざしを向けていた。現在担当している児童のみならず、かつて係わった児童の様子を見ようと、20人以上を見て回る先生もいた。幼稚園部では一緒に作業する訪問者も多く、児童の嬉しそうな顔や、はにかむ表情などが見られた。授業内容や教材について父母会の案内担当者に熱心に質問する参加者も多く、日本の指導法への関心の高さも窺えた。

IMG_3891地元ノバイウッズ・スクールのキンダーガーデンの先生は、同校がノバイ市に移転する以前から毎回訪れており、「この日をとても楽しみにしている」「貴重なイベントと捉えている」と話してくれた。他にも、「土曜日にどんな様子なのかが分かり、理解が深まった」といった児童に対する感想の他、クラス全体の態度の良さや、児童生徒全体の礼儀正しさを称賛する声も寄せられた。「日本から来たばかりで英語が通じない児童を受け持っているが、今日参観して、言葉が分からない気持ちが分かった。より工夫や配慮を施したい。」との感想もあり、オープンハウス開催の効果は大きい。

IMG_3899日本を訪問した教育者の報告会

参観後には講堂にて、この夏、当周辺地区よりETJ (Educators To Japan:現地校教育関係者日本派遣プログラム)で日本を2週間訪問し研修した米国人教育関係者からの報告プレゼンテーションが行われた。

まず、村井学校長による歓迎の辞と感謝の言葉や、同校が日本のカリキュラムを進めていることなど学習内容の概略説明に続き、「ゴールは、海外に出て、インターナショナルは世界で活躍できるような人材の育成」と伝え、現地校の教育関係者と手を携えていきたい旨を表した。

ETJ参加者の報告に先立って、JBSD(デトロイト日本商工会)の担当者より同プログラムの経緯や概要について説明がなされた。

同プログラムは駐在員子弟を受け入れている現地校の先生方に感謝と日本文化理解を図る目的で1975年にロサンジェルスで始まり、以後、参加地域が増加。デトロイト地区では1992年からJBSDがスポンサーとなって継続してきており、ほぼ毎年数人の参加者を送り出している。これまでに総計147人を送ってきた。

IMG_3885今年度は当地5名の参加者が、世界各地からの参加者20名と共に、ホームステイ及び学校や多数の文化施設を見学する機会を得た。

5名揃っての報告プレゼンテーションでは、冒頭に、「目的は、米国に住む永住や短期滞在の(日本人の)子ども達の為に日本を理解することである」と前置きし、視察やホームステイでの具体的なエピソード、日本の美しさ、学校生活や設備の違いなどを、異文化の中に放り込まれた新鮮な驚きを交えつつ紹介した。

学校訪問の話題では、生徒が栄養バランスの良い給食を摂り、食べ物を粗末にしないことに感銘を受けたの声があった。トヨタの工場見学もプログラムに組まれているが、対応した役員のみならず運転手も礼儀正しかったと感想を加えた。

学習活動をはじめとする生活の中の伝統的なものと、近代技術の対比が印象深かったとのこと。「習字のように、見た目がシンプルで奥が深いものが多い」「京都の寺では平和と調和に浸かることができた。時の使い方について考えさせられた」「常識だと思っていたことが違うと気づかされた」など、短期間の訪問でありながら、多くの経験を通して、意識や考え方に影響を及ぼしたことが窺えた。

報告の最後に、補習校で自国の文化を学ぶ大切さを強調。また、「子どもは我々皆のもの。全ての人がケアするべき」と纏めた。

IMG_3880質疑応答では、「ここの学校システムは変わるべきか」の問いかけに対し、参加者の一人は、掃除当番など全生徒が同じことをする日本、そして、個々に対応し自由なアメリカ、と違いがあり、バランスが大事であろうと答えた。ITなど最新技術が進んでいる一方で、古くからの技術や考えを大切にしている日本から学ぶことは多いとの意見も出た。

ETJ参加者だけでなく、報告会の傍聴者にとって、日本の学校や文化への理解がより深まり、今後の児童生徒の指導、さらには日米相互理解と絆が、より良く進展してゆくことであろう。

デトロイトりんご会補習授業校 音楽会

デトロイトりんご会補習授業校 音楽会 2

IMG_3944一生懸命な姿と歌声が観客に感動を与えた〜

11月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校で、小学1年生と2年生の音楽会が開催された。同校では音楽の教科を毎週のカリキュラムに設定してはいないが、「総合」という時間も活用した音楽授業と家庭での練習を重ねて、この日の発表に臨んだ。会場となった体育館には児童の人数の倍以上かとみられる大勢の保護者が足を運んだ。

IMG_3964IMG_7621開会の校長挨拶では、音楽は「音を楽しむ」ことなので、指揮者を見ながら、自分の声や友達の声と合わせることの楽しさに気づいて欲しいと述べた。今年度から音楽担当となったワービー先生の指揮、村田先生のピアノ伴奏に合わせて、両学年それぞれに、児童たちは暗記した数曲を披露。校長先生の願い通りに、指揮者である村田先生をしっかりと見つめて一生懸命に発表する姿があった。1年生は「ミッキーマウス マーチ」や「アイアイ」などを振りもつけて元気いっぱいに歌ったほか、アニメ映画「となりのトトロ」の主題歌「さんぽ」の覚えにくい歌詞にも挑戦した。1年違いとはいえ、ぐっと成長した振る舞いと表情で、2年生はまず楽器演奏に挑戦。クラスごとに異なる楽器の音色を披露した。「ドレミのうた」では日本語と英語の歌詞、両方で歌い上げた。「英語の発音がさすが!」との保護者の声が聞かれた。

2年生による「校歌」斉唱の後、参観者を含む会場の全員で合唱する機会も設けられ、大きな歌声で溢れた。

JSDウィメンズクラブ・JBSD文化部会共催 2015年度 日本まつり開催

JSDウィメンズクラブ・JBSD文化部会共催 2015年度 日本まつり開催 2

JF2015運営委員04510月11日(日)、JSDウィメンズクラブとJBSD(デトロイト日本商工会)文化部会の共催による日本まつりがノバイ・ハイスクールを会場に開催された。当日は穏やかな秋晴れに恵まれ、1時から4時までの開催時間を通して大勢の人で溢れた。この日本まつりでは、アメリカ人や他の文化背景を持つ人たちへの文化紹介と交流を主目的として、日本文化紹介の様々な展示や実演などが行われている。もちろん周辺に滞在している日本人が楽しむ場にもなっており、秋の一大行事として定着している。

日米協会、そして、ミシガン州と姉妹県州提携をしている滋賀県も協賛している他、ノバイ市並びにノバイ地域学校区、在デトロイト総領事館が協力し、盛大に開催されている。今年も多数の団体や個人ボランティアなど300人を超す人々が協力してこの一大イベントを支えた。JSDウィメンズクラブからは運営委員12名の他、50名近い女性がボランティアに応募。毎年参加している常連も少なくない。また、ノバイ・ハイスクールの生徒を始め、日本語を学習する現地のハイスクール生もボランティアとして参加。大学の日本学生会メンバー、日本人高校生も合わせ、120人近くが来訪者との懸け橋として若いパワーを提供した。

075DSC_0219オープニングのセレモニーでは、デトロイト日本商工会の文化部会長の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の和田充広総領事、ノバイ市長、教育委員長による開会の辞が述べられた。それぞれ、このイベントの開催と日米の文化交流と友好親善を祝福する言葉を伝えた。

アトリウムと呼ばれる広々としたオープンスペースには、茶の湯実演や、書道と折り紙の体験コーナーが設けられ、手馴れた日本人女性たちを中心に実演や体験ワークショップが提供された。茶の湯実演は、当地で活動する裏千家・表千家・石州流、3つの流派が手を携え、合わせて6回実施した。生け花インターナショナルによる数点に及ぶ展示が、文字通り華を添えた。

060また、在デトロイト総領事館や滋賀県による文化紹介ブースを始め、デトロイトりんご会補習授業校、JCMU ( Japan Center for Michigan University)やJET (Japan Exchange and Teaching Programme) など、日本に関連した団体のブースも並んだ。また、日本生まれの商標デザインを元にタオル帽子を作製しミシガン内の病院などの患者さんに寄贈する活動をしている「ミシガン・タオル帽子の会」もブースを出した。

DSC_0139日本まつりの場で、周辺での様々な活動や、当地と日本との繋がりを知ることができる意義も大きい。

割りばし鉄砲づくりの工作や、金魚すくいや輪投げなどの日本の縁日遊びの体験コーナーは今年も大人気。主催者によれば、今年は子供の来場が多く、縁日は例年にも増して大盛況となった。

IMG_4963オーディトリアム(講堂)では6つのグループと1人のパフォーマーが順次出演。プログラムは「五大湖太鼓センター」による和太鼓からスタートし、日本のお祭りで見聴きするものとは違った創作パフォーマンス太鼓の魅力を披露した。終盤にも、竹のバチを使った趣の異なる曲など、レパートリーを変えて演奏した。

071今回が日本まつりへの初出場となったのは、イースタンミシガン大学に留学中の書道経験者を中心にした同大学学生たち10名による書道パフォーマンスグループ。書道パフォーマンスは、日本では高校生の全国大会があるほど近年ポピュラーになっているが、数人で音楽に合わせて大きな筆で文字を書いていくもの。この日のために結成されたグループにとって初めてのパフォーマンスでもある今回は、7x6メートルもの巨大な半紙に、モップのような大筆も駆使し、ポップな音楽に合わせて大小の文字を書き上げた。

尚、床で描く様を観客が見れるようにと、同イベント初めての試みとして、舞台の正面と天井とハンドカメラ、計3台のカメラによる同時撮影映像が舞台両側のスクリーンに映し出した。他の演目でも演奏者が大きく映し出され、好評を博した。

120当地で1991年に発足した歴史をもつ女声コーラス「トリリアム」は、大人の女性の声と人生経験が醸し出す豊かなハーモニーで、イギリスの人気作曲家ボブ・チルコット編曲による日本の唱歌の中から、季節感あふれる「おぼろ月夜」「紅葉」「村祭り」と、シャンソンのスタンダード「枯葉」を届けた。

079その「トリリアム」と男声合唱団「ホワイトパイン」のメンバーを中心に、混声合唱をしたい有志が集まった「音もだち(おともだち)合唱団」は、女声と男声が重なって生まれる層の厚いハーモニーで、合唱曲『心の四季』より『愛そして風』などを歌い上げた。

IMG_4894NHK番組「おかあさんといっしょ」15代目‘歌のお姉さん’森みゆきさんが当地で結成した音楽パフォーマンスグループ「ドリームシンガーズ」は子供ならではのピュアな声と表情で、「夕焼け小焼け」などの他、森みゆきさん作曲の「LOVE YOUR LIFE」の歌、そして『南中ソーラン節』の溌剌とした踊りを披露した。

IMG_4915更に、日本の伝統芸能も登場。以前ミシガン州に住んでいた縁から、花柳流の名取である小山みち江さんがオハイオ州から駆けつけ、今回は‘男踊り’である『黒田節』と‘女踊り’の『さくらさくら』、そして面をつけての小唄『紅日傘』、と、3つの形も雰囲気も異なる演目を披露した。本格的な日舞を直に鑑賞する機会を得て、観客から感謝と賛辞の声が集まった。

113邦楽グループ「雅」は、琴3面と管弦楽器とのコラボレーションにチャレンジ。季節にふさわしい人気の箏曲『秋の言の葉』をバイオリンとチェロを交えて現代的にアレンジした曲の他、日本国内外で広くカバーされているヒットJ-POP『雪の華』ではピアノとサックスフォーンと合わせ、多様で新鮮な音色を会場に響かせた。

近隣の才能が集まり、充実したプログラムになった。

20151011_102042野外では昨年に続き、NASCARレースカーとともに日本人唯一の現役NASCAR ドライバー尾形明紀選手が、活動拠点であるノースカロライナから来訪。当地応援団等の協力を得て、ブースを出展した。今年は大日本印刷の提供により、撮った写真を即プリントできる設備が用意され、尾形選手と一緒にレースカーの前で記念撮影をし、その場でプリント、それに尾形選手がサインするというサービスが実施された。順番を待つ行列は途絶えることなく、和田総領事夫妻も記念撮影を楽しみ、日本人はもちろんのこと、アメリカ人も多く訪れ、初めて見るNASCARと写真サービスを喜ぶ顔が印象的であったとの担当者の話。昨年、りんご会補習授業校で講演を行なったこともあり、デトロイト地区ですっかり‘おなじみ’になった感である。

20151011_144159賑わいをみせた日本まつりはJSDウィメンズクラブ会長によるクロージングの挨拶で幕を閉じた。後日、感想を伺ったところ、「訪問者の流れが良くスムーズにいろいろ見て頂けたかと思う」との話。楽しめたとの声が多数寄せられたそうである。

大勢の人々の尽力の成果である。盛りだくさんな内容で、続いていって欲しい。

写真・情報提供:JBSD、JSDウィメンズ他

デトロイトりんご会補習授業校2015年度 運動会デトロイトりんご会補習授業校2015年度 運動会

<!--:en-->デトロイトりんご会補習授業校2015年度 運動会<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会補習授業校2015年度 運動会<!--:--> 6

  6月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校恒例の運動会が開催された。中学生はクラス対抗の球技大会を午前中に行い午後から運動会に合流、高校生は運動会の競技の手伝いや模擬店・ゲームコーナーを担当しながら競技に出場するなど、学年によって参加形式の違いはあるものの、年齢差を越えた一大行事である。また多数の企業で構成されている運動会実行委員が会場設営や当日の用具準備などを担当して行われる当地日本人コミュニティーぐるみの重要イベントでもある。

 今年の運動会は朝から曇り空で肌寒い程であったが、溌剌とした演技や競技が繰り広げられた。

  開会宣言に続く日米両国の国旗掲揚そして同校校歌斉唱の後、村井学校長の開会の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の河西領事により総領事のメッセージの代読があり、「苦手なことも一生懸命にやれば達成感を得られる」など奨励の言葉が伝えられた。植田JBSD事務局長、柴田JSDウィメンズクラブ会長も来賓として出席し児童生徒の奮闘を温かく見守った。

   力強い選手宣誓の後、演技は日本の「ラジオ体操」でスタートした。保護者や来賓の方々も加わり、世代を超えて親しまれている日本の定番曲に合わせて体を解した。その後の競技中には運動会の定番バックグランド音楽も流れ、会場はさながら日本と化していた。高校生が準備した模擬店、射的やヨーヨーすくいなどの縁日ゲームが日本ムードを高めていた。

 徒競走などの個人競技が行われた後、日本の伝統種目である「綱引き」「玉入れ」「騎馬戦」などの団体競技が続き、紅白対抗とあり、他学年の応援も白熱していた。徒競走などでの転倒や「棒取り合戦」で引き摺られている姿が見られたが、芝生が広がるグランドでは大きな怪我をした児童生徒が出ることなく、元気あふれる競技が繰り広げられた。

 幼稚園児と保護者による親子ダンスは毎年演目を替えているが、今年は「ようかい体操」が選ばれた。この曲はアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマで、日本の子供たちの間で大人気となった。可愛らしい幼稚園児と保護者たちが練習の成果を生き生きと披露した。

 最終競技。勝負の行方を決める紅白対抗リレーに移った。選手達の颯爽とした走りに感嘆の声が上がり、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

  全体結果は白組の勝利。万歳と祝福の拍手で幕を閉じた。

  6月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校恒例の運動会が開催された。中学生はクラス対抗の球技大会を午前中に行い午後から運動会に合流、高校生は運動会の競技の手伝いや模擬店・ゲームコーナーを担当しながら競技に出場するなど、学年によって参加形式の違いはあるものの、年齢差を越えた一大行事である。また多数の企業で構成されている運動会実行委員が会場設営や当日の用具準備などを担当して行われる当地日本人コミュニティーぐるみの重要イベントでもある。

 今年の運動会は朝から曇り空で肌寒い程であったが、溌剌とした演技や競技が繰り広げられた。

  開会宣言に続く日米両国の国旗掲揚そして同校校歌斉唱の後、村井学校長の開会の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の河西領事により総領事のメッセージの代読があり、「苦手なことも一生懸命にやれば達成感を得られる」など奨励の言葉が伝えられた。植田JBSD事務局長、柴田JSDウィメンズクラブ会長も来賓として出席し児童生徒の奮闘を温かく見守った。

   力強い選手宣誓の後、演技は日本の「ラジオ体操」でスタートした。保護者や来賓の方々も加わり、世代を超えて親しまれている日本の定番曲に合わせて体を解した。その後の競技中には運動会の定番バックグランド音楽も流れ、会場はさながら日本と化していた。高校生が準備した模擬店、射的やヨーヨーすくいなどの縁日ゲームが日本ムードを高めていた。

 徒競走などの個人競技が行われた後、日本の伝統種目である「綱引き」「玉入れ」「騎馬戦」などの団体競技が続き、紅白対抗とあり、他学年の応援も白熱していた。徒競走などでの転倒や「棒取り合戦」で引き摺られている姿が見られたが、芝生が広がるグランドでは大きな怪我をした児童生徒が出ることなく、元気あふれる競技が繰り広げられた。

 幼稚園児と保護者による親子ダンスは毎年演目を替えているが、今年は「ようかい体操」が選ばれた。この曲はアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマで、日本の子供たちの間で大人気となった。可愛らしい幼稚園児と保護者たちが練習の成果を生き生きと披露した。

 最終競技。勝負の行方を決める紅白対抗リレーに移った。選手達の颯爽とした走りに感嘆の声が上がり、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

  全体結果は白組の勝利。万歳と祝福の拍手で幕を閉じた。

写生大会 at the DETROIT ZOO写生大会 at the DETROIT ZOO

<!--:en-->写生大会 at the DETROIT ZOO<!--:--><!--:ja-->写生大会 at the DETROIT ZOO<!--:--> 1

  去る5月31日(日)、JBSD(デトロイト日本商工会)主催による恒例の写生大会が、昨年と同じくデトロイト動物園で開催された。朝からあいにくの雨模様で、参加者が集まるのか懸念されたが、申し込み者数800名ほどの内230名が来場した。親は参加を取りやめようと考えたが、子供が「どうしても動物園で絵を描きたい」と訴えたので腰を上げたという家族もいた。140名近くが悪天候と寒さの中、写生に取り組んだ。

  例年は入園前に仮設テーブルにて行われる申し込み手続きを、園内のテント張りの本部の中に変更し、スムーズに対応。その後、思い思いの場所に散らばった。

  雨のお蔭で、例年目にしているよりも生き生きとした動きを見せている野外の動物もいたが、午前中は傘が必須とあり、温室などの室内施設で写生をしたり、あるいは撮った写真を見ながら屋根のある場所で描いたり、天候による制限を克服していた。両親が差す傘の下で描いている微笑ましい姿もあった。

 描かれた作品は例年通り質の高い作品が多く、当日、JBSD担当者と共に受付や見回りにあたったデトロイトりんご会補習校講師たちの入念な審査に加え、今年はデトロイト美術館の職員が来場し、美術専門の村井校長と共に最終審査を行なった。力作が並ぶ中、右記載の参加者が入賞を飾った。

表彰式には在デトロイト領事館の野田首席領事の挨拶があり、関係者と参加者への慰労の言葉のほか、ミシガン州と日本の経済関係や姉妹都市提携についての短い講釈に続けて、淡路市の図書館と姉妹図書館関係にあるウェストブルームフィールド・ライブラリーに本写生大会の入賞作品が夏中展示される旨が伝えられた。

  村井校長は審査講評のなか、「小学生部門ではペンギンをモチーフに選んだ作品が多く、ユーモラスな表情やふっくらとしたボリュームが良く出ていた」と、詳細なコメントを述べた。未就学児の子ども独特の描き方の魅力、中学生の色彩の美しさを称賛し、一般(中学生以上)部門では絵心のある人の作品が多くて審査が難しかったと伝えた。

  入賞者の記念写真(右下)もテント内での撮影となり暗めになってしまったが、入賞の如何によらず、帰路に着く人びとの晴れ晴れとした表情が印象に残った。

写生大会 入賞者(敬称略)

【未就学・幼稚園の部】

金賞 入江奏太郎

銀賞   野崎莉瑚

銅賞   吉田莉子

努力賞 木澤美結

努力賞  中村日向子

【小学校1-3年の部】

金賞   織井桜菜

銀賞   千葉八雲

銅賞   内藤結菜

努力賞  織井心菜

努力賞  廣川知子

【小学校4-6年の部】

金賞   朝岡巧成

銀賞   鐡尾愛菜

銅賞   ベル・シャクティ

努力賞  川部明仁香

努力賞  オルグレン光歌

努力賞  小林真生子

【中学生・高校生の部】

金賞   森 彩音

銀賞   米須エレナ

銅賞   小林果鈴

努力賞  斉藤彰太

【一般の部】

金賞   藤井祐紀

銀賞   梅村泰司

銅賞   春日井純也

努力賞  井上雅也

努力賞  吉田夕起子

  去る5月31日(日)、JBSD(デトロイト日本商工会)主催による恒例の写生大会が、昨年と同じくデトロイト動物園で開催された。朝からあいにくの雨模様で、参加者が集まるのか懸念されたが、申し込み者数800名ほどの内230名が来場した。親は参加を取りやめようと考えたが、子供が「どうしても動物園で絵を描きたい」と訴えたので腰を上げたという家族もいた。140名近くが悪天候と寒さの中、写生に取り組んだ。

  例年は入園前に仮設テーブルにて行われる申し込み手続きを、園内のテント張りの本部の中に変更し、スムーズに対応。その後、思い思いの場所に散らばった。

  雨のお蔭で、例年目にしているよりも生き生きとした動きを見せている野外の動物もいたが、午前中は傘が必須とあり、温室などの室内施設で写生をしたり、あるいは撮った写真を見ながら屋根のある場所で描いたり、天候による制限を克服していた。両親が差す傘の下で描いている微笑ましい姿もあった。

 描かれた作品は例年通り質の高い作品が多く、当日、JBSD担当者と共に受付や見回りにあたったデトロイトりんご会補習校講師たちの入念な審査に加え、今年はデトロイト美術館の職員が来場し、美術専門の村井校長と共に最終審査を行なった。力作が並ぶ中、右記載の参加者が入賞を飾った。

表彰式には在デトロイト領事館の野田首席領事の挨拶があり、関係者と参加者への慰労の言葉のほか、ミシガン州と日本の経済関係や姉妹都市提携についての短い講釈に続けて、淡路市の図書館と姉妹図書館関係にあるウェストブルームフィールド・ライブラリーに本写生大会の入賞作品が夏中展示される旨が伝えられた。

  村井校長は審査講評のなか、「小学生部門ではペンギンをモチーフに選んだ作品が多く、ユーモラスな表情やふっくらとしたボリュームが良く出ていた」と、詳細なコメントを述べた。未就学児の子ども独特の描き方の魅力、中学生の色彩の美しさを称賛し、一般(中学生以上)部門では絵心のある人の作品が多くて審査が難しかったと伝えた。

  入賞者の記念写真(右下)もテント内での撮影となり暗めになってしまったが、入賞の如何によらず、帰路に着く人びとの晴れ晴れとした表情が印象に残った。

写生大会 入賞者(敬称略)

【未就学・幼稚園の部】

金賞 入江奏太郎

銀賞   野崎莉瑚

銅賞   吉田莉子

努力賞 木澤美結

努力賞  中村日向子

【小学校1-3年の部】

金賞   織井桜菜

銀賞   千葉八雲

銅賞   内藤結菜

努力賞  織井心菜

努力賞  廣川知子

【小学校4-6年の部】

金賞   朝岡巧成

銀賞   鐡尾愛菜

銅賞   ベル・シャクティ

努力賞  川部明仁香

努力賞  オルグレン光歌

努力賞  小林真生子

【中学生・高校生の部】

金賞   森 彩音

銀賞   米須エレナ

銅賞   小林果鈴

努力賞  斉藤彰太

【一般の部】

金賞   藤井祐紀

銀賞   梅村泰司

銅賞   春日井純也

努力賞  井上雅也

努力賞  吉田夕起子

デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催

<!--:en-->デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催<!--:-->

  5月16日(土)、デトロイトりんご会補習授業校の運営母体であるデトロイトりんご会の第24回の定例総会と第27回りんご会父母会の総会が実施された。2つの定例総会は、以前は別々に行われていたものが、昨年度より合同で開催されるようになった。

  来賓として、片山総領事ならびにJBSD(デトロイト日本商工会)会長を務める中畔氏が挨拶に立ち、それぞれの立場で、関係者に感謝や敬意の言葉と、協力を惜しまない意を伝えた。総領事からは、校舎を借用しているノバイ市及び教育関係者との良好な関係を維持をするために、領事館として、折々感謝を伝えたり、招いて意見交換の場を設けたりしていると、バックアップの内容も示された。

  村井校長は児童生徒数の増加の実態や、講師の研究授業を推進し指導力の向上を図っているとの報告がなされ、また、新たな長期計画に取り組んでいるが、子どもの実態からスタートするのが原点であると述べた。以下に特記事項を抜粋して掲載。

りんご会活動報告

○りんご会の現状

会員数は、4月末で法人会員80社(前年同月比2社減)、個人会員616家庭(前年同月比29家庭増)。園児、児童生徒数は始業式時点で昨年より49名多い946名。ここ4,5年、数パーセント増加している。

○活動の全体像

同補習校の設置目的に2013年度に追加した「将来、日本と国際社会をリードできる人財を育成する教育を提供する」を実現するための活動を進めている。帰国・永住の子ども達の両方を対象に、りんご会発の「日本人らしさをもった国際人財」を育てようと呼びかけた。(りんご会では、その重要性を鑑み「人財」と表記)

○めざす園児・児童・生徒像

国際人財の育成に向け、引き続き維持、さらに飛躍向上させていく。

○「学び・考え・表現する力」の向上

昨年度、高等部で『実践国語』の授業をスタートしたが、好評により本年度も続行。EMU(Eastern Michigan University)の専門家によるサポートと共に、議論を重ね、段階的な進化拡充を目指す。カリキュラムと教案を作る。

○日本の現役教員講師との共同

ミシガン・モデルと称している日本からの教員派遣プログラムをスタート。本年度、第1号として立命館中学校・高等学校より、教員の派遣を実現。

○キャリアを考える機会

「将来の自分を考える」「保護者として、できることを考える」、そのための講演会。2014年度には、言語学者、米国で活躍するNASCARレーサーとサッカーコーチをゲストに招いて、講演会を実施した。

○魅力向上

りんごハウスで生徒立案によるイベントを企画。書道・リコーダー教室、漢字検定実施など。

○父母会との連携

ボランティアの中心である父母会の負担が多いため、その対策として、似た活動は一緒にしたり、負担は均一にしたりして効率化を図る。

○ボランティア制度改革

必要人員を割りだし、ニーズの見える化を進める。また運用の仕組みを整える。

○園児・児童・生徒増加への備え

低年齢層を中心に園児・児童・生徒数は増加傾向であるという課題の対応として、年中組の増設を実施した。50クラス必要となる可能性に向け、本年度、早めに中高等部をノバイ高校に移転し2校体制にした。

父母会の活動報告

合計97名の父母会執行部や学級委員、そしてボランティアで活動してきた。その報告をスライドにまとめて報告した。

2015年度新体制

りんご会および父母会の2014年度会計報告並びに2015年度の予算について承認された後、2015年度の理事・運営委員、父母会新役員が選出・承認され、新体制が正式にスタートした。新理事代表の吉田氏ならびに父母会新執行部長が挨拶に立ち、方向性や抱負を述べた。

  5月16日(土)、デトロイトりんご会補習授業校の運営母体であるデトロイトりんご会の第24回の定例総会と第27回りんご会父母会の総会が実施された。2つの定例総会は、以前は別々に行われていたものが、昨年度より合同で開催されるようになった。

  来賓として、片山総領事ならびにJBSD(デトロイト日本商工会)会長を務める中畔氏が挨拶に立ち、それぞれの立場で、関係者に感謝や敬意の言葉と、協力を惜しまない意を伝えた。総領事からは、校舎を借用しているノバイ市及び教育関係者との良好な関係を維持をするために、領事館として、折々感謝を伝えたり、招いて意見交換の場を設けたりしていると、バックアップの内容も示された。

  村井校長は児童生徒数の増加の実態や、講師の研究授業を推進し指導力の向上を図っているとの報告がなされ、また、新たな長期計画に取り組んでいるが、子どもの実態からスタートするのが原点であると述べた。以下に特記事項を抜粋して掲載。

りんご会活動報告

○りんご会の現状

会員数は、4月末で法人会員80社(前年同月比2社減)、個人会員616家庭(前年同月比29家庭増)。園児、児童生徒数は始業式時点で昨年より49名多い946名。ここ4,5年、数パーセント増加している。

○活動の全体像

同補習校の設置目的に2013年度に追加した「将来、日本と国際社会をリードできる人財を育成する教育を提供する」を実現するための活動を進めている。帰国・永住の子ども達の両方を対象に、りんご会発の「日本人らしさをもった国際人財」を育てようと呼びかけた。(りんご会では、その重要性を鑑み「人財」と表記)

○めざす園児・児童・生徒像

国際人財の育成に向け、引き続き維持、さらに飛躍向上させていく。

○「学び・考え・表現する力」の向上

昨年度、高等部で『実践国語』の授業をスタートしたが、好評により本年度も続行。EMU(Eastern Michigan University)の専門家によるサポートと共に、議論を重ね、段階的な進化拡充を目指す。カリキュラムと教案を作る。

○日本の現役教員講師との共同

ミシガン・モデルと称している日本からの教員派遣プログラムをスタート。本年度、第1号として立命館中学校・高等学校より、教員の派遣を実現。

○キャリアを考える機会

「将来の自分を考える」「保護者として、できることを考える」、そのための講演会。2014年度には、言語学者、米国で活躍するNASCARレーサーとサッカーコーチをゲストに招いて、講演会を実施した。

○魅力向上

りんごハウスで生徒立案によるイベントを企画。書道・リコーダー教室、漢字検定実施など。

○父母会との連携

ボランティアの中心である父母会の負担が多いため、その対策として、似た活動は一緒にしたり、負担は均一にしたりして効率化を図る。

○ボランティア制度改革

必要人員を割りだし、ニーズの見える化を進める。また運用の仕組みを整える。

○園児・児童・生徒増加への備え

低年齢層を中心に園児・児童・生徒数は増加傾向であるという課題の対応として、年中組の増設を実施した。50クラス必要となる可能性に向け、本年度、早めに中高等部をノバイ高校に移転し2校体制にした。

父母会の活動報告

合計97名の父母会執行部や学級委員、そしてボランティアで活動してきた。その報告をスライドにまとめて報告した。

2015年度新体制

りんご会および父母会の2014年度会計報告並びに2015年度の予算について承認された後、2015年度の理事・運営委員、父母会新役員が選出・承認され、新体制が正式にスタートした。新理事代表の吉田氏ならびに父母会新執行部長が挨拶に立ち、方向性や抱負を述べた。

デトロイトりんご会補習授業校 始業・入園・入学式デトロイトりんご会補習授業校 始業・入園・入学式

<!--:en-->デトロイトりんご会補習授業校 始業・入園・入学式<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会補習授業校 始業・入園・入学式<!--:--> 1

4月、日本では新年度がスタートし活気あふれる月。デトロイトりんご会補習授業校でも4月4日(土)、晴天に恵まれた春の光のもとで新年度が始まり、幼稚園部の入園式と小学部ならびに中高等部の入学式が行われた。

  今年度の入学生は、小学部1年生118名、中学部1年生50名、高等部1 年生18名。幼稚園部には、同校では最年少となる年中クラスに昨年と同様の54名を迎えた。

  入園式ならびに小学部の入学式には、来賓として、在デトロイト日本国総領事館より河西領事、JBSD(デトロイト日本商工会)より植田事務局長、JSDウィメンズクラブより柴田会長、そして、りんご会の理事長ならびに運営委員長、父母会執行部長が参列し門出を祝福した。

   小学部入学式の祝辞のなか、村井龍三校長は、身体だけでなく、心も大きくなってくれることを期待し、かつて赴任したサウジアラビアの言葉を披露しながら、世界中に心を繋ぐ挨拶があると話し、新一年生となった子ども達に挨拶の言葉が使えているかと問いかけた。保護者に向けては、同校は学級の人数が少ない分、ニーズに応えることができると利点を伝え、世界に通用する子どもの育成に向けて教職員一同努力したいと述べた。

  河西領事は片山総領事に代わって祝辞を述べ、「アメリカに来たばかりの人もいるでしょう」「不安な人もいるでしょう」と児童の多様性に触れたうえで「日本だけに暮らしていたら経験できない素晴らしい生活がきっと待っています」と伝えたほか、「美しく正しい日本語を身に付けるよう努力してみましょう」と奨励した。加えて、自分のことばかりでなく友達、学校、地域そして国際社会全体のことに目を向けてみてくださいと伝えた。また、保護者に対するお祝いと共に、「子どもは大人より外国語を早く覚え、学校生活にも早く適応すると一般的に言われるが子どもなりの苦労や心配は小さくない。最後の味方はお父さんお母さんです。皆様の愛情に包まれ、お子様が健やかで逞しく成長されることを祈っています」と述べ、さらに学校運営に携わる関係者の尽力に対して敬意を表する言葉が届けられた。

中高等部の入学式では、学校長は、ノーベル平和賞受賞者であるパキスタンのマララさんの言葉と、かつて勤務していたニューデリー日本人学校での体験話として、今では経済発展しているインドで、当時は学校に通えない生徒も多かったことを語り、教育が受けられる喜びを噛みしめ、現地校との両立に頑張って欲しいとの願いを伝えた。

  入園児以外は新一年生も含めて、この日から早速授業をスタート。各教室からは、心機一転学習に取り組む児童生徒達のはつらつとした声が響いていた。

4月、日本では新年度がスタートし活気あふれる月。デトロイトりんご会補習授業校でも4月4日(土)、晴天に恵まれた春の光のもとで新年度が始まり、幼稚園部の入園式と小学部ならびに中高等部の入学式が行われた。

  今年度の入学生は、小学部1年生118名、中学部1年生50名、高等部1 年生18名。幼稚園部には、同校では最年少となる年中クラスに昨年と同様の54名を迎えた。

  入園式ならびに小学部の入学式には、来賓として、在デトロイト日本国総領事館より河西領事、JBSD(デトロイト日本商工会)より植田事務局長、JSDウィメンズクラブより柴田会長、そして、りんご会の理事長ならびに運営委員長、父母会執行部長が参列し門出を祝福した。

   小学部入学式の祝辞のなか、村井龍三校長は、身体だけでなく、心も大きくなってくれることを期待し、かつて赴任したサウジアラビアの言葉を披露しながら、世界中に心を繋ぐ挨拶があると話し、新一年生となった子ども達に挨拶の言葉が使えているかと問いかけた。保護者に向けては、同校は学級の人数が少ない分、ニーズに応えることができると利点を伝え、世界に通用する子どもの育成に向けて教職員一同努力したいと述べた。

  河西領事は片山総領事に代わって祝辞を述べ、「アメリカに来たばかりの人もいるでしょう」「不安な人もいるでしょう」と児童の多様性に触れたうえで「日本だけに暮らしていたら経験できない素晴らしい生活がきっと待っています」と伝えたほか、「美しく正しい日本語を身に付けるよう努力してみましょう」と奨励した。加えて、自分のことばかりでなく友達、学校、地域そして国際社会全体のことに目を向けてみてくださいと伝えた。また、保護者に対するお祝いと共に、「子どもは大人より外国語を早く覚え、学校生活にも早く適応すると一般的に言われるが子どもなりの苦労や心配は小さくない。最後の味方はお父さんお母さんです。皆様の愛情に包まれ、お子様が健やかで逞しく成長されることを祈っています」と述べ、さらに学校運営に携わる関係者の尽力に対して敬意を表する言葉が届けられた。

中高等部の入学式では、学校長は、ノーベル平和賞受賞者であるパキスタンのマララさんの言葉と、かつて勤務していたニューデリー日本人学校での体験話として、今では経済発展しているインドで、当時は学校に通えない生徒も多かったことを語り、教育が受けられる喜びを噛みしめ、現地校との両立に頑張って欲しいとの願いを伝えた。

  入園児以外は新一年生も含めて、この日から早速授業をスタート。各教室からは、心機一転学習に取り組む児童生徒達のはつらつとした声が響いていた。

デトロイト補習授業校 高等部Aコース「実践国語」学習発表会 ~1年間の学習成果の小論文を披露デトロイト補習授業校 高等部Aコース「実践国語」学習発表会 ~1年間の学習成果の小論文を披露

  デトロイト補習授業校高等部では2012年度よりコース制(Aコース「アメリカ大学進学コース」とKコース「帰国受験コース」)を導入し、進路に合わせた科目を選択履修できるようにしています。Aコースに所属する生徒には米国生まれや幼少時に来米した、滞米年数が長く、日本に帰国予定のない生徒が目立ちます。Aコースの必修科目の「実践国語」では、2014年度よりEastern Michigan University (EMU)の日本語学科との共同プロジェクトにてカリキュラム開発を行い、大学進学・就職後にも生かすことのできる実践的な日本語力の向上を目指しています。これは、本校の教育目標である「国際人財育成」を象徴している授業です。2014年度は高1~3までの7名が履修し、ゲストスピーカーのレクチャーを聞き、それをもとにディスカッションをし、各単元の最後には、CM作り、創作文、口頭発表、説明文、などの課題(成果物)を仕上げました。

  3月7日に行われた2014年度の最後の授業では、1年間の学習の集大成となる小論文を作成し、それを披露する「学習発表会」が行われました。発表会には、保護者、教職員、EMU関係者、理事運営委員の他、当日訪問されていた玉川大学教育学部の小林教授も参観され大盛況でした。生徒の作成した小論文は、テーマもユニークな視点で選定され、バラエティに富み、調査や取材によるデータやインタビューなどの具体的な裏付けも盛り込まれており、日本語の文章表現も海外生活の長さを感じさせないほど素晴らしい作品として仕上がっていました。また、生徒の作品はドラフト、英文版とともにパネルに掲示され、それを読んだ参観者に対して、生徒たちが堂々と説明していたのも印象的でした。生徒にとってもこの授業は難しく大変だったものの、将来役に立つと実感できたようです。

  「実践国語」受講者には、日本語能力検定試験1級に合格した生徒もいますし、AP Japanese Test に合格し、大学入学後すぐに語学(または一般教養)の単位として認定された生徒もいます。また、受講者には高校在学中に大学の単位を取得できる「Dual Enrollment」の受講もできるという特典もあります。

  以下に、先述の学習発表会で披露した小論文の内、5人の生徒の作品をご紹介します。 (文責 中高等部教務主任)

*学年の後に掲示してある括弧内の年数は在外生活通算年数

 

アメリカの高校スポーツ

大平 泰暉  高2 (在外生活14年)

  皆さんは、アメリカの高校のスポーツを体験したことがあるだろうか。きっと日本にいる大半の人は「どうせ、こっちと一緒でしょう。」と思っていることだろう。これは日本にいる人が良く勘違いする点でもあり、大きな間違いである。実際にこちらの高校に通い、こちらの高校スポーツを体験した僕から見ても、日本の高校とアメリカの高校のスポーツとでは大きな違いがあると思う。これはスポーツだけでは無く、アメリカと日本の文化の違いにも直結するのではないか。すなわちそれは、シーズン制のことなのだが、このシーズン制は選手を育てるのに理想的なシステムと思われる。

  先ず、アメリカの高校は日本の高校とは違って、新学年が秋にスタートする。そして一年を秋、冬、春に分け、それぞれの季節のスポーツが決まっている。これがシーズン制だ。つまり、日本の高校の様に年間に一種類のスポーツに時間を費やすシステムとは対極で、アメリカの高校は一年を通して様々なスポーツを体験できるシステムになっている。

  では、なぜアメリカはこのようなシーズン制を取り入れているのだろうか。研究によると、これには二つ大きな理由があると考えられる。先ず一つは、「体の骨、関節、筋肉の成長・発達途上の年齢に応じて各種のスポーツをすることにより、体の色々な部分に刺激を与え、体全体に均等な成長を促すこと。そして、様々な運動能力を開発すること。それが、総合的な体力・運動能力となって、将来、ある特定のスポーツに卓越していく基礎になるという考え方である」。そして、二つ目はベースボールマガジン社によると「一種類のみのスポーツ活動に伴う身体発達の不均等、また、幼少時より同じ筋肉ばかりを休みなしに使うことから起こる障害を防ぐことである。野球選手の肘の故障、サッカー選手の膝の故障(使いすぎ症候群)など、特に成長過程にある年齢では、避けなければならない重要な点である」ということである。このように科学的分析を行い、何より選手一人一人の安全を保障した、より効果的なプログラムがアメリカの特徴であり長所だと言える。

アメリカのスポーツにおける文化はシーズン制だけではない。もう一つ、日本と違うところは楽しむことの大切さだ。アメリカでは、試合前にコーチが良く言う言葉は「enjoy and have fun」。これは、そのままの意味で勝敗よりもチーム一丸となって全力を尽くしてゲームを楽しむことが重要だということなのだ。そして、こういうことで選手一人一人に掛かる負担を少しでも和らげているのだ。こういった、勝敗よりもその試合一つ一つを楽しんでチームで勝つというところがアメリカの特徴であり、文化なのではないかと僕は思う。

  多くの資料からも、やはり日本の高校はアメリカの高校と対極的といえる。そして、その大きな違いは二つある。一つ目は、「厳しさ」だ。もちろんアメリカの高校にも厳しい面はあるが、やはり日本の高校の方が断然に厳しい。特に部活に力を入れている学校の練習量は、アメリカの2倍だ。そして、練習の時も常に全力でプレーをする。練習が本番(試合)だと思って皆練習に励んでいる。こうすることで、試合の時でもエラーが少なく、より実戦に近い練習ができると考えられているからだ。学校やその監督、コーチにもよるが、大体の人は試合前に選手にかける言葉は「勝つぞ」や「勝て」などが多い。これも、アメリカと違うところだ。アメリカの場合「試合を楽しむぞ」だったが、日本はそんな甘い言葉は一切かけない。選手一人一人が高い志を持って、常に勝利を狙うことが大事なのだ。二つ目の違いは「個人技」だ。日本はアメリカみたいに、選手全員を育てるのでは無く、能力の高い選手をより伸ばしていくというやり方をしている。例に、サッカーでは日本はあまりチームとしては世界と比べると完成度が低い方だが、個人技は世界からも評価されている。次のワールドカップで優勝するためには、今まで以上のチーム力の強化はもちろんだが、日本の得意な個人技で攻めて行かなければいつまで経っても世界のてっぺんには立てない。しかし、一人の選手に頼りっぱなしが原因でその選手が重傷を負うケースは稀ではない。日本の高校野球では、試合や練習の時でもエースに何球も投げさせる場面が多い。それが原因でプロ入りした後、肩や肘の怪我なので自分本来の実力を発揮できずに終わってしまう選手も少なくはない。日本のスポーツ方針としては、選手一人一人の実力を存分に発揮しつつ、それをチームの力にしていくのが日本の本当の強さである。

  日本の高校とは違って、アメリカの高校では様々なスポーツを体験することで、様々な筋肉やパワーを向上させることが可能になる。それと同時に、その選手の未来を守ることができる。それに対して日本の高校野球では、エースに何球も投げさせて育てるのが日本の伝統である。そして、今でもこのやり方を行っているところも多い。だが、このやり方ではその投手に掛かる負担が大きいため、反動で肩や肘を壊すことが多い。現に、甲子園で活躍した投手がプロ入り後、数か月で故障したケースも良く聞く。いくら甲子園で活躍できたとしても、故障してしまったら元も子もない。大事なのは、自分の好きなスポーツをこれからも続けられる体を維持すること。だから、一つの筋肉だけを使い、その反動で故障してしまうかもしれない日本の方針とは対極のアメリカのシーズン制が理想的な方針だと僕は思う。

海外から見た日本の文化 

川口 璃沙  高1 (在外生活7年)

日本に住んでいると日本が海外にどう映っているのかはわからない。日本は小さな島国だが、数多くの文化が存在する。海外に受け入れられる文化もあれば、どうしても浸透していかないものもある。日本の代表的な文化の一つである和食は、2013年にユネスコの無形文化遺産に登録された。全世界に日本のアニメファンがいることについてや、日本で大人気であるアイドルたちが海外でなぜ支持されないのかなど疑問に思ったことはないだろうか。現地に住んでいるとどうしても見落としてしまうものがある。

日本のゲームやアニメは海外でも高く評価されている。ゲームでは「ポケットモンスター」や「マリオブラザーズ」、アニメでは「ドラゴンボール」や「デスノート」などである。

「ポケモン」こと「ポケットモンスター」は10年以上前に発売されたものの、2014年末に新作ゲームを発売したので、今も多くのファンが存在する。「ポケットモンスター」は

なぜ世界中で愛されているのか気になったことはないだろうか。その魅力として挙げられるのがキャラクターの魅力、ピカチュウの存在と「チーム作り」、「助け合い精神」だ。今現在、ポケモンは700匹以上いる。日本のポケモンデザイナーたちは始めの151匹の「ポケモン」をただデザインしたのではなく、グローバルな印象をつけるために育てたという思いがあるのだ。「ポケモン=日本」という印象がないのはそのためであろう。「ポケモン」の映画を見てみるとわかることだが、ピカチュウはいくつもの概念を乗り越えている。つまりは「可愛い」というイメージから「弱い」や「無能」というイメージは連想されない。普通アニメなどではシーズンが終わると主人公も含め、キャラクター全員が変わる。しかし、ポケモンアニメではシーズンが変わっても主人公であるサトシとピカチュウは変わることはない。ポケモンの日本的な要素も海外では高く評価されている。それは「チーム作り」や「助け合い精神」だ。ポケモンのゲームを一度でもプレイしたことのある人ならわかるが、強いパーティー(ポケモンで対戦するときのチーム)作りには弱点を補い合う編成でないと強くはならない。モンスターの交換も相手がいて成立するものだ。その特定のソフトにしか出ない「ポケモン」がいたり、通信交換をすることによって進化する「ポケモン」も数匹いたりするため、ポケモンユーザーは助け合う必要があるのだ。ポケモン映画製作総監督の久保雅一さんはインタビューで「どこへ行っても子どもや親に変わりないんです。外国だからといって、そんなに差があるわけじゃない。子どもたちの好きなものがそこにあり、親たちの安心するものがある。だからワールドワイドでヒットしたんじゃないでしょうか。」と言う。これが日本人には気づかない、世界で受けいれられる「ポケモン」の魅力なのではないだろうか。

  ところで、日本の伝統的な食べ物の一つであるお寿司も、アメリカでも人気がある。日本人にお寿司と言ったら、最初に思い浮かべるのは「握りずし」や「軍艦巻き」だろう。しかし、アメリカ人にお寿司と言ったら彼らが最初に思い浮かべるのはアメリカ流にアレンジされたカリフォルニアロールなどではないだろうか。日本料理にはお寿司の他にも天ぷらやすき焼きなどもある。しかし海外からみた代表的な日本の料理はお寿司なのだ。それには次のような理由があると思われる。1970年代にカリフォルニアに日本料理店をオープンした板前の真下一郎がアメリカ人にも受け入れられるよう、カリフォルニアロールを発明したのだ。アメリカには生魚を食べる習慣がないので、トロに食感が似ているアボカドを使ったり、食感、色、味とともに受け入れにくかった海苔を内側に巻いて目立たなくしたりした。このように寿司はアメリカ流にアレンジすることで成功している。今ではゴジラロールやドラゴンロールなど日本では見たことも聞いたこともないお寿司がアメリカではよく食べられている。

  さて、日本で人気だからと言って海外で人気になるという訳ではない。「どうして日本ではこんなに人気を誇っているAKB48などのアイドル文化がアメリカではウケないのだろう。」と一度は思ったことがあるのではないだろうか。お寿司やアニメのように海外で受け入れらている日本の文化が数々あるなかで、アイドル文化は海外に浸透していかない。日本の音楽が受け入れられないわけではない。原宿系のアイコンとしてよく紹介されるきゃりーぱみゅぱみゅは世界各国で人気の日本人アーティストである。紅白歌合戦に出場したり、世界ツアーを成功させている。一方アイドルがアメリカや他の国々に受け入れられないのはその文化が元々存在しないからではないたろうか。アメリカ人がいうには「アニメは受け入れられるけど、アイドルは強烈過ぎて理解できない」らしいのだ。YouTubeで人気のTeens ReactというシリーズでJ-popのミュージックビデオをアメリカのティーンエイジャーに見せたところ、「AKB48やEXILEのミュージックビデオは変わっている。」「変だ。」という声が多く上がった。宗教的に未成年の性を真剣にとらえるアメリカからすると、未成年が奇妙な衣装を纏い、体を一部露出している姿はポルノのように見えてしまうのだ。そのため、いいイメージが持たれにくい。川島麻央(2014) によると、日本には昔からお座敷遊びという少女の時から女の子の成長を応援する文化が根付いているらしい。アメリカではプロフェッショナルによるエンターテインメントを重要視するためアイドル文化は存在しないということだ。しかし、きゃりーぱみゅぱみゅや初音ミクなどの異質であるが理解を超えた面白いエンタメコンテンツは受け入れやすいのも興味深い。

日本の文化がそのまま世界に受け入れられることは難しいことかもしれない。ただクリエイターたちの思いやその国風にアレンジすることによって世界的にヒットしているものもある。宗教や昔ながらの文化があるため受け入れられないこともあるが、全ての日本文化を世界に認めてもらう必要はない。日本の文化がさらに発展していくところを日本人として興味深く見ていきたいものだ。

留学生の増加について

丹羽 芽唯  高3 (在外生活16年)

  私は去年の9月からミシガン州立大学で大学生活を始めた。高校で思っていたより全然違って、驚いたこともたくさんあった。例えば、学ぶことの姿勢が一つである。高校では先生に与えられた課題をやり、それだけ勉強すればテストでいい成績をとることができた。大学でも先生に与えられた課題もやるが、それ以外の勉強もたくさんしないといけない。自分で学んだり、自分で積極的に授業に取り組んだりしないといけない。二つ目は、時間の自由さ。高校では、1日7時間週5日という決まりがあるが、大学では自分に合う時間帯に授業を受けることができるので、時間に余裕がある。また、大学でもっとも気付いたことは、留学生の数である。なぜ彼らはわざわざアメリカまで留学するのであろうか。

  留学の受け入れ先として、アメリカが20年間トップの位置に座している。また、留学生数を各国ごとに比べると年々変動していることがわかる。ミシガン州立大学の学生数の15パーセントは留学生である。この1年間で留学生は8.5パーセント増加し、7000人を超えた。キャンパス内を歩くと、周りにはさまざまな国々からの人を見かける。ビジネスなど、英語と関係ない授業にもたくさんの外国人がいるので、英語を習う目的で留学していないようだ。このように、多くの留学生は私たちのように正規の学生である。外国留学生のほとんどは中国人やアラビア系である。しかし、日本人留学生はキャンパス内や教室内であまり見当たらない。それは多くの日本人留学生は短期間しかアメリカに留学しないので、出会う機会があまりないからである。ミシガン州立大学に留学する日本人のほとんどは英語に関連する専攻である。ビジネス系や理系の専攻の生徒は数少ない。

  日本の留学生数は2005年から2012年にかけて、4パーセントも減少した。日本は2005年を境に留学生数は年々減少しているが、経済成長の著しい中国やインドの

留学生数は明らかに増加している。中国の留学生数の増加の背景としては、経済成長から中流家庭の家庭が増えていて、教育に力を注ぐ親が増えてきたことが考えられる。多くの中国人の家庭は子供をアメリカに移住させ、アメリカで教育を受けさせている。しかし、日本の場合を見てみると、減少傾向にある。理由としては、日本の教育機関の留学の体制が整っていないことなどがある。最近日本の政府は高等教育をグローバル化しようとしており、海外から留学生を受けいれる動きも見せている。

  ミシガン州立大学で、ある中国人留学生にインタービューをしてみた。アメリカでの経験を重ねて、今はどう思うか聞いてみた。彼はワング・ケビンという広告専攻の大学3年生である。彼は16歳のときに親から離れて、中国からアメリカに来た。大切な時間を有効に使いたいので、アメリカの高校と大学に通い始めた。ワングさんによると、中国での高校や大学では机に向かって勉強するだけなのでつまらないが、アメリカでは授業に取り組みながら勉強できるので中国より楽しいそうだ。アメリカにきたはじめの数週間は楽しかったそうだ。しかし、数か月が経ち、ピザやハンバーグばかり食べてることが多くなってからホームシックになり始めたそうだ。人生で初めての一人暮らしだったので不安が多かったそうだが、親や友達に頻繁にテレビ電話で連絡を取り

始めたので、安心し始めた。今は、アメリカの方が住みやすくなったそうだ。アメリカ以外の国に留学しないことが正解だったということだ。アメリカに来ることはアメリカの文化だけではなく、世界各国の文化も知ることができるので素晴らしい国だと言っていた。卒業後はアメリカで就職すると決めている。自分自身があのまま中国に居続けていたらできなかったであろうことに挑戦した。それは他の文化を理解したり、英語を習ったりすることによって他の国々の人と意見を話し合うことができることにつながる。アメリカで仕事をしてここで教わったことを生かしながら、こちらの人々と働きたい。それを達成するまでアメリカに残ろうと思っているそうだ。しかし、最終的には中国に帰国して、アメリカでの経験を活かしながら家族を支えたいとのことだ。

  他の留学生も同じような意見を持っていた。最初はアメリカに留学するのが不安だったが、母国にいる家族や友達、アメリカで知り合った人の支えによって安心して勉強することができた。一人ひとり違う環境からアメリカまで留学しにきたが、目的は同じであった。それは、留学することによってさまざまな価値観にふれ、自分の視野を広げることである。苦労はするが、将来いい仕事ができるようにアメリカまできて勉強しているのではないか。母国にいる同級生よりいい仕事に就くことができることもあるだろう。それによって、中国やインドの親は子供の教育に力を注いで、留学させようとしている。しかし、自分の意思でアメリカまで留学する人も多い。彼らは自分の将来をみるだけではなく、これからの世界のグローバル社会の動向をみながら母国から離れて留学しているのである。

音楽業界の新しい時代到来 

古山 真琳   高1 (在外生活 9年)

私は毎日音楽をインターネットやダウンロードで楽しんでいる。一方で、1997年から

2011年の間に世界中のCDの売り上げは3分の1に減少した。その原因と思われているのは、新しいテクノロジーだ。音楽を聴く方法はCD以外にも沢山できるようになった。そのテクノロジーの使用に賛成しているアーティストもいるが、反対しているアーティストもいる。なぜ賛成しているか、なぜ反対しているか、の理由を知るために調べることにした。

  一番初めに人気になった、音楽をダウンロードできるサイトはNapsterだった。Napsterはファイル共有ソフトで、他の人のハードドライブの中のmp3音楽を聞くことができる。違法なサイトにもかかわらず、Napsterがリリースされた初めの年には2千万人の利用者を集めた。この急な人気の高まりを恐れたアメリカレコード協会は著作権侵害を理由に訴えた。また、Napsterが始まった年からレコードの売り上げは減少し、それを見たアメリカレコード協会はNapsterの利用者を訴え始めた。そして、2001年に、裁判は著作権違反でNapsterを48時間以内に停止するように命令した。数年後サイトの制作者はまた新しい音楽ソフトをリリースする予定だったが、そのころには合法のサイトが人気になり始めていた。

  その合法のサイトとはiTunesやSpotifyやYoutubeなどである。iTunesは2003年の

4月28日にリリースされた。iTunesとiPodのコンビネーションによって利用者は簡単に楽曲を買って、場所に関係なく音楽を聞けるようになった。また、店とは違って、有名な歌手も有名ではない歌手も同じだけサイトの場所を使えた。ただ、一曲ずつ安く売るようになったためアルバムではなく好きな曲だけを買うようになり、聞く人は増えても音楽業界の売り上げは伸びなかった。けれど、便利なものを作ったため、違法なダウンロードの数は減った。Spotifyは最近とても人気がでている音楽のストリーム配信サイトである。今は58か国の人々が使えて、5千万人の利用者のうち、1250万人は会費を払っている。このサイトでは利用者が選ぶ音楽から有名ではない歌手を見つけることができる。他のデジタル音楽サイトと同じように、収益の支払い方法は議論が分かれている。Youtubeはビデオのストリーム配信サイトである。このサイトではビデオを見るだけではなく自分がビデオをサイトに載せることもでき、利用者はミュージックビデオを無制限に見ることができるのだ。Youtubeの収益はほとんど広告から得られるので、莫大な収益を得るためには今よりもさらに多くの利用者が必要である。

  Spotify、Youtube、iTunesの問題はアーティストへの支払い方法である。この問題は最近主要なアーティストがSpotifyの印税の支払い方法に苦情を言うことによって改めて注目を浴びた。この負の注目のため、Spotifyは支払い方法をインターネットに載せた。それには、アーティストに20億ドル以上印税として払い、2013年には5億ドル支払ったと書いてある。Spotifyの利益の70%は音楽の権利者に、人気の度合いに応じて分配される。権利者というのはレコード会社の場合が多いが、アーティストが時々権利者のこともある。お金は直接権利者に渡されるため、アーティストに渡されるまでにはかなりの額が差し引かれている。また、Spotifyには100万回歌が聞かれた時の印税をビデオ音楽のストリームサイト(Youtube)やラジオのストリームサイト(Pandora)と比べている表もある。Spotifyには5,000万人の利用者、Youtubeは10億人、Pandoraは5億7,500万人の利用者がいる。Spotifyは他のストリームサイトより使用者は少ないが、印税を2倍以上払っているらしい。今からSpotifyの利用者がもっと増えると、アーティストに払われる印税も増えることが期待できる。

  Spotifyのやり方に反対しているアーティストのうち、もっとも有名なのがテイラー・スイフトだ。テイラー・スイフトはビルボードで人気アーティスト4位だが、そのスイフトが、「アルバム売り上げの減少の大きな原因はストリームサイト、特にSpotifyだ。」とウォールストリートジャーナルに書いた。利用者は会員料金を払わなくても音楽を聞けるため、Spotifyはアーティストの作品に値をつけていないと主張した。しかしSpotifyは多額の印税を払っているのである。Spotifyはスイフトの音楽の権利者ユニバーサルに200万ドルを払っているが、スイフトのレコード会社であるビッグマシーンに渡す前にいくらか差し引かれ、またレコード会社がスイフトに渡す前にさらにいくらか差し引かれる。そのためアーティスト本人の手元には少ししか渡されていない。他のアーティスト、Justin Moore, Brantely Gilbert, Jason Aldean, Garth Brooks, AC/DC, Led Zeppelin,やBob SegerなどはSpotifyに反対しているため、音楽をサイトから外したり、はじめから載せなかったりした。

  Spotifyを反対するアーティストもいるけれど、SpotifyやiTunesなどのデジタルダウンロードやストリームのサイトを支持するアーティストもいる。その一人は、テイラー・スイフトの親友、そしてグラミー賞の最優秀アルバム賞に指名された、歌手・作詞家のエド・シーランである。シーランは世界中に自分の名前が広まった理由をSpotifyやiTunesなどのおかげだと言っている。シーランの歌を大勢の人々にストリームすると、その聞き手がコンサートのチケットを買う可能性が高まる。シーランはライブをするのが一番の楽しみだから、チケットの売り上げ枚数を増やしたいと言っている。エド・シーランなどのSpotifyの支持者はテイラー・スイフトと違ってCDの時代には有名ではなかった。そのCDの時代を経験していたら、かれも意見が変わっていたかもしれない。

  SpotifyやiTunesやYoutubeなどについては色々な意見がある。ただ、音楽には確かに新しい時代が来ている。他のテクノロジー同様によい面と悪い面があるが、それを受け入れて行かなければならない時代が来ているのだと私は思う。

ごみ問題

渡邊 桃子  高3 (在外生活15年)

  最近の一般人はあまりごみについては詳しくない。イメージとしては、ごみは収集トラックにより運ばれ、長時間積み重なり、やがて子供たちが遊べる公園になる印象。ごみが新しい土地作りにつながるのであれば、真剣に考える必要はないと思っているのではないだろうか。これは実は、人間が都合よく作り上げた妄想である。表面からみるとただの新しくてきれいな土地や空港かもしれないが、その段階までにどれほど地球を汚染してきたかを人はよく把握していないままごみを捨てているのだ。大量の廃棄物の問題は確実に今、解決しなければならない問題だ。しかし、ほかの環境問題のように、ごみ問題も簡単に解決する方法はない。世界の人口が増えつつあるなか、どう排出量を減らせばいいのか。日本やアメリカのような先進国が大量のごみをだしていることはどうにかしなくてはならない。アメリカと日本はごみ問題をどうみてきて、どう対策をしてきたかをみていく必要があるのではないか。本論では、ごみ問題の解決に向かうには、どのような手段をとらなくてはいけないのかをみていくことにする。

  まず、ごみのどこが問題なのかを考えたい。世界の中で、一人当たりのごみの燃却量は日本がダントツの一位。二位、三位、の180キロと100キロと比べ、日本はそのほぼ二倍の320キロ。アメリカは一人当たりの焼却量は日本ほど多くないが、ごみの排出量は世界一の22億トンで、その半分近くが埋められている。

  いずれにしても環境に害を与えることになる。現在、廃棄物の量の中で、焼却灰が全体のなかでも一番を占めている。塩素系の成分をふくむ物質や製品を燃やすときに、ダイオキシンという化学物質が発生する。以前、ダイオキシンがふくまれている枯葉剤がまかられたことで奇形児が生まれることもあった。ダイオキシンは体内では分解しないので、魚や肉を食べるときにたまってしまうと体に危害を与えることになる。その焼却灰を埋めるときにも、土地が汚染される。体に有害なものが地下水や井戸水などに入ると、その地域の住民ががんになる可能性もある。ごみを大量に排出することは環境だけではなく健康にも害を与えるため、いま解決しなくてはいけない問題なのだ。

  また、アメリカの「もの」に対しての見方が日本などの国とは根本的に違うため、ごみ問題は解決に向かうことができないのではないか。その違いはアメリカの現状や歴史によって生じるものだ。アメリカは比較的に新しい国であり、最初の100年以上は大西洋側から太平洋側に拡大するとともに発展してきた。世界大戦後も影響力を広めるために努力していき、いまも国際社会で相当な力を振り回している。広い土地を持つアメリカは、資源がとても豊富で、企業も充実していて、その商品を売ることにも困っていない。不足な部分があるときは、軍事力を使うなどをし、どんな手段を使ってでも突き進んできた。それに比べ、日本は2千年以上を越える歴史の間ほぼ日本列島の中で満足してきた。明治維新がおこり、第二次世界大戦で唯一他国を占領したときはアメリカなどの列強に止められた。日本は始めから限られた資源の中で生きてきたが、そのため、日本では節約をとくに意識してきた。衝動買いや大量買いはなるべくさけて、ご飯は一粒でも残すと神様の逆鱗にふれると子供は教わってきた。

  では、アメリカと日本はこれまでどのような対策を行ってきたか。アメリカでは各教室にリサイクル箱置き、毎週、ごみの収集とともにリサイクルの箱をドライブウェイに置く。「Reuse, Reduce, Recycle」と唱えて再使用、削減、リサイクルの大切さを子供たちに教える。しかし、このような活動は実際、どこまで効果的なのか。いくらリサイクルしても大量買いを続けていけば効果は最小限に過ぎない。アメリカではリサイクルや節約や消費削減はただの選択肢としかみられていない。いまアメリカにある、「地球を愛する人達のためのリサイクル」という考え方を変えなくてはいけないのではないか。節約や消費削減は日本では習慣になっている。ごみを分別することは法律で定められており、していない人を見ると、逮捕までにはいかなくても常識から外れていると人は思う。牛乳パックを飲み尽くした後は洗って切って干してリサイクルすることは消費者の義務だと承知している。買い物袋を買わなくてはいけないことも多少文句があっても、これもごみを減らすためには負わなくてはいけない責任だと意識している。アメリカも、「やろうか」「やらなくてもいいか」の以前に「やらなくてはいけない」と把握しなければごみ問題は解決できないだろう。

  裕福な生活をおくっているわたしたちは削減や再利用の習慣をつくれないのは、余裕があるからではないのか。資本主義社会に住むわたしたちに責任を持たせたいのであれば、消費者にとっての「利益」を作らなければならない。アメリカはこのコンセプトをよく使っている。例えば、アメリカではデポジット制が活用されている。カンやペットボトルなどリサイクルできる商品を買うとき一定のデポジットを払い、その空き缶を店に返すとデポジットが戻ってくるという仕組みだ。少し面倒だと思うかもしれないが、しないと損になるとわかると人は真剣に動き始める。冷蔵庫なども処理場に持っていくとデポジットの分が戻ってくる。日本では逆に、処理代として4千円をとられるため、不法投棄が増えてしまっている。日本では意識があるとしても、経済的には人をどう行動させられるのかをさらに考える必要がある。

  人がより活発に、自主的にごみ対策に取り組むには、政府や企業の助けによりリサイクルや分別を習慣とする社会を築かなくてはならない。環境問題を考えるときによくあることは「実際に影響を及ぼすのはまだ遠い未来だから・・・」「わたし一人がごみを減らしても効果は限られている・・・」と信じ込むことだ。しかし、それは「だるさ」の言い訳でしかないのではないか。本当に環境汚染はこのまま続いていくことに危機感を持っているのであれば、いま、自分ができる範囲で行動するべきではないだろうか。

 

  • 参考文献(掲載順)
  • 「アメリカの高校スポーツ」 – 大平 泰暉
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  • “きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲はなぜ海外でもウケる? 音階と歌詞に込められたテクニックとは.” ライブドアニュース. Ed. リアルサウンド. ライブドアニュース, 30 Dec. 2013. Web. 18 Jan. 2015. http://news.livedoor.com/article/detail/8392792/
  • 「留学生の増加について」 – 丹羽 芽唯
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  • 学研出版サイト. ”ダイオキシンでなあに?”. エコ探検隊!ごみ問題. http://www.eco-mie.com/forum/eco/gomi/index.htm (参照2015-2-28)
  • Annenberg Foundation. “Garbage; How Can My Community Reduce Waste”. http://www.learner.org/interactives/garbage/solidwaste.html (参照2015-2-28)

 

  デトロイト補習授業校高等部では2012年度よりコース制(Aコース「アメリカ大学進学コース」とKコース「帰国受験コース」)を導入し、進路に合わせた科目を選択履修できるようにしています。Aコースに所属する生徒には米国生まれや幼少時に来米した、滞米年数が長く、日本に帰国予定のない生徒が目立ちます。Aコースの必修科目の「実践国語」では、2014年度よりEastern Michigan University (EMU)の日本語学科との共同プロジェクトにてカリキュラム開発を行い、大学進学・就職後にも生かすことのできる実践的な日本語力の向上を目指しています。これは、本校の教育目標である「国際人財育成」を象徴している授業です。2014年度は高1~3までの7名が履修し、ゲストスピーカーのレクチャーを聞き、それをもとにディスカッションをし、各単元の最後には、CM作り、創作文、口頭発表、説明文、などの課題(成果物)を仕上げました。

  3月7日に行われた2014年度の最後の授業では、1年間の学習の集大成となる小論文を作成し、それを披露する「学習発表会」が行われました。発表会には、保護者、教職員、EMU関係者、理事運営委員の他、当日訪問されていた玉川大学教育学部の小林教授も参観され大盛況でした。生徒の作成した小論文は、テーマもユニークな視点で選定され、バラエティに富み、調査や取材によるデータやインタビューなどの具体的な裏付けも盛り込まれており、日本語の文章表現も海外生活の長さを感じさせないほど素晴らしい作品として仕上がっていました。また、生徒の作品はドラフト、英文版とともにパネルに掲示され、それを読んだ参観者に対して、生徒たちが堂々と説明していたのも印象的でした。生徒にとってもこの授業は難しく大変だったものの、将来役に立つと実感できたようです。

  「実践国語」受講者には、日本語能力検定試験1級に合格した生徒もいますし、AP Japanese Test に合格し、大学入学後すぐに語学(または一般教養)の単位として認定された生徒もいます。また、受講者には高校在学中に大学の単位を取得できる「Dual Enrollment」の受講もできるという特典もあります。

  以下に、先述の学習発表会で披露した小論文の内、5人の生徒の作品をご紹介します。 (文責 中高等部教務主任)

*学年の後に掲示してある括弧内の年数は在外生活通算年数

 

アメリカの高校スポーツ

大平 泰暉  高2 (在外生活14年)

  皆さんは、アメリカの高校のスポーツを体験したことがあるだろうか。きっと日本にいる大半の人は「どうせ、こっちと一緒でしょう。」と思っていることだろう。これは日本にいる人が良く勘違いする点でもあり、大きな間違いである。実際にこちらの高校に通い、こちらの高校スポーツを体験した僕から見ても、日本の高校とアメリカの高校のスポーツとでは大きな違いがあると思う。これはスポーツだけでは無く、アメリカと日本の文化の違いにも直結するのではないか。すなわちそれは、シーズン制のことなのだが、このシーズン制は選手を育てるのに理想的なシステムと思われる。

  先ず、アメリカの高校は日本の高校とは違って、新学年が秋にスタートする。そして一年を秋、冬、春に分け、それぞれの季節のスポーツが決まっている。これがシーズン制だ。つまり、日本の高校の様に年間に一種類のスポーツに時間を費やすシステムとは対極で、アメリカの高校は一年を通して様々なスポーツを体験できるシステムになっている。

  では、なぜアメリカはこのようなシーズン制を取り入れているのだろうか。研究によると、これには二つ大きな理由があると考えられる。先ず一つは、「体の骨、関節、筋肉の成長・発達途上の年齢に応じて各種のスポーツをすることにより、体の色々な部分に刺激を与え、体全体に均等な成長を促すこと。そして、様々な運動能力を開発すること。それが、総合的な体力・運動能力となって、将来、ある特定のスポーツに卓越していく基礎になるという考え方である」。そして、二つ目はベースボールマガジン社によると「一種類のみのスポーツ活動に伴う身体発達の不均等、また、幼少時より同じ筋肉ばかりを休みなしに使うことから起こる障害を防ぐことである。野球選手の肘の故障、サッカー選手の膝の故障(使いすぎ症候群)など、特に成長過程にある年齢では、避けなければならない重要な点である」ということである。このように科学的分析を行い、何より選手一人一人の安全を保障した、より効果的なプログラムがアメリカの特徴であり長所だと言える。

アメリカのスポーツにおける文化はシーズン制だけではない。もう一つ、日本と違うところは楽しむことの大切さだ。アメリカでは、試合前にコーチが良く言う言葉は「enjoy and have fun」。これは、そのままの意味で勝敗よりもチーム一丸となって全力を尽くしてゲームを楽しむことが重要だということなのだ。そして、こういうことで選手一人一人に掛かる負担を少しでも和らげているのだ。こういった、勝敗よりもその試合一つ一つを楽しんでチームで勝つというところがアメリカの特徴であり、文化なのではないかと僕は思う。

  多くの資料からも、やはり日本の高校はアメリカの高校と対極的といえる。そして、その大きな違いは二つある。一つ目は、「厳しさ」だ。もちろんアメリカの高校にも厳しい面はあるが、やはり日本の高校の方が断然に厳しい。特に部活に力を入れている学校の練習量は、アメリカの2倍だ。そして、練習の時も常に全力でプレーをする。練習が本番(試合)だと思って皆練習に励んでいる。こうすることで、試合の時でもエラーが少なく、より実戦に近い練習ができると考えられているからだ。学校やその監督、コーチにもよるが、大体の人は試合前に選手にかける言葉は「勝つぞ」や「勝て」などが多い。これも、アメリカと違うところだ。アメリカの場合「試合を楽しむぞ」だったが、日本はそんな甘い言葉は一切かけない。選手一人一人が高い志を持って、常に勝利を狙うことが大事なのだ。二つ目の違いは「個人技」だ。日本はアメリカみたいに、選手全員を育てるのでは無く、能力の高い選手をより伸ばしていくというやり方をしている。例に、サッカーでは日本はあまりチームとしては世界と比べると完成度が低い方だが、個人技は世界からも評価されている。次のワールドカップで優勝するためには、今まで以上のチーム力の強化はもちろんだが、日本の得意な個人技で攻めて行かなければいつまで経っても世界のてっぺんには立てない。しかし、一人の選手に頼りっぱなしが原因でその選手が重傷を負うケースは稀ではない。日本の高校野球では、試合や練習の時でもエースに何球も投げさせる場面が多い。それが原因でプロ入りした後、肩や肘の怪我なので自分本来の実力を発揮できずに終わってしまう選手も少なくはない。日本のスポーツ方針としては、選手一人一人の実力を存分に発揮しつつ、それをチームの力にしていくのが日本の本当の強さである。

  日本の高校とは違って、アメリカの高校では様々なスポーツを体験することで、様々な筋肉やパワーを向上させることが可能になる。それと同時に、その選手の未来を守ることができる。それに対して日本の高校野球では、エースに何球も投げさせて育てるのが日本の伝統である。そして、今でもこのやり方を行っているところも多い。だが、このやり方ではその投手に掛かる負担が大きいため、反動で肩や肘を壊すことが多い。現に、甲子園で活躍した投手がプロ入り後、数か月で故障したケースも良く聞く。いくら甲子園で活躍できたとしても、故障してしまったら元も子もない。大事なのは、自分の好きなスポーツをこれからも続けられる体を維持すること。だから、一つの筋肉だけを使い、その反動で故障してしまうかもしれない日本の方針とは対極のアメリカのシーズン制が理想的な方針だと僕は思う。

海外から見た日本の文化 

川口 璃沙  高1 (在外生活7年)

日本に住んでいると日本が海外にどう映っているのかはわからない。日本は小さな島国だが、数多くの文化が存在する。海外に受け入れられる文化もあれば、どうしても浸透していかないものもある。日本の代表的な文化の一つである和食は、2013年にユネスコの無形文化遺産に登録された。全世界に日本のアニメファンがいることについてや、日本で大人気であるアイドルたちが海外でなぜ支持されないのかなど疑問に思ったことはないだろうか。現地に住んでいるとどうしても見落としてしまうものがある。

日本のゲームやアニメは海外でも高く評価されている。ゲームでは「ポケットモンスター」や「マリオブラザーズ」、アニメでは「ドラゴンボール」や「デスノート」などである。

「ポケモン」こと「ポケットモンスター」は10年以上前に発売されたものの、2014年末に新作ゲームを発売したので、今も多くのファンが存在する。「ポケットモンスター」は

なぜ世界中で愛されているのか気になったことはないだろうか。その魅力として挙げられるのがキャラクターの魅力、ピカチュウの存在と「チーム作り」、「助け合い精神」だ。今現在、ポケモンは700匹以上いる。日本のポケモンデザイナーたちは始めの151匹の「ポケモン」をただデザインしたのではなく、グローバルな印象をつけるために育てたという思いがあるのだ。「ポケモン=日本」という印象がないのはそのためであろう。「ポケモン」の映画を見てみるとわかることだが、ピカチュウはいくつもの概念を乗り越えている。つまりは「可愛い」というイメージから「弱い」や「無能」というイメージは連想されない。普通アニメなどではシーズンが終わると主人公も含め、キャラクター全員が変わる。しかし、ポケモンアニメではシーズンが変わっても主人公であるサトシとピカチュウは変わることはない。ポケモンの日本的な要素も海外では高く評価されている。それは「チーム作り」や「助け合い精神」だ。ポケモンのゲームを一度でもプレイしたことのある人ならわかるが、強いパーティー(ポケモンで対戦するときのチーム)作りには弱点を補い合う編成でないと強くはならない。モンスターの交換も相手がいて成立するものだ。その特定のソフトにしか出ない「ポケモン」がいたり、通信交換をすることによって進化する「ポケモン」も数匹いたりするため、ポケモンユーザーは助け合う必要があるのだ。ポケモン映画製作総監督の久保雅一さんはインタビューで「どこへ行っても子どもや親に変わりないんです。外国だからといって、そんなに差があるわけじゃない。子どもたちの好きなものがそこにあり、親たちの安心するものがある。だからワールドワイドでヒットしたんじゃないでしょうか。」と言う。これが日本人には気づかない、世界で受けいれられる「ポケモン」の魅力なのではないだろうか。

  ところで、日本の伝統的な食べ物の一つであるお寿司も、アメリカでも人気がある。日本人にお寿司と言ったら、最初に思い浮かべるのは「握りずし」や「軍艦巻き」だろう。しかし、アメリカ人にお寿司と言ったら彼らが最初に思い浮かべるのはアメリカ流にアレンジされたカリフォルニアロールなどではないだろうか。日本料理にはお寿司の他にも天ぷらやすき焼きなどもある。しかし海外からみた代表的な日本の料理はお寿司なのだ。それには次のような理由があると思われる。1970年代にカリフォルニアに日本料理店をオープンした板前の真下一郎がアメリカ人にも受け入れられるよう、カリフォルニアロールを発明したのだ。アメリカには生魚を食べる習慣がないので、トロに食感が似ているアボカドを使ったり、食感、色、味とともに受け入れにくかった海苔を内側に巻いて目立たなくしたりした。このように寿司はアメリカ流にアレンジすることで成功している。今ではゴジラロールやドラゴンロールなど日本では見たことも聞いたこともないお寿司がアメリカではよく食べられている。

  さて、日本で人気だからと言って海外で人気になるという訳ではない。「どうして日本ではこんなに人気を誇っているAKB48などのアイドル文化がアメリカではウケないのだろう。」と一度は思ったことがあるのではないだろうか。お寿司やアニメのように海外で受け入れらている日本の文化が数々あるなかで、アイドル文化は海外に浸透していかない。日本の音楽が受け入れられないわけではない。原宿系のアイコンとしてよく紹介されるきゃりーぱみゅぱみゅは世界各国で人気の日本人アーティストである。紅白歌合戦に出場したり、世界ツアーを成功させている。一方アイドルがアメリカや他の国々に受け入れられないのはその文化が元々存在しないからではないたろうか。アメリカ人がいうには「アニメは受け入れられるけど、アイドルは強烈過ぎて理解できない」らしいのだ。YouTubeで人気のTeens ReactというシリーズでJ-popのミュージックビデオをアメリカのティーンエイジャーに見せたところ、「AKB48やEXILEのミュージックビデオは変わっている。」「変だ。」という声が多く上がった。宗教的に未成年の性を真剣にとらえるアメリカからすると、未成年が奇妙な衣装を纏い、体を一部露出している姿はポルノのように見えてしまうのだ。そのため、いいイメージが持たれにくい。川島麻央(2014) によると、日本には昔からお座敷遊びという少女の時から女の子の成長を応援する文化が根付いているらしい。アメリカではプロフェッショナルによるエンターテインメントを重要視するためアイドル文化は存在しないということだ。しかし、きゃりーぱみゅぱみゅや初音ミクなどの異質であるが理解を超えた面白いエンタメコンテンツは受け入れやすいのも興味深い。

日本の文化がそのまま世界に受け入れられることは難しいことかもしれない。ただクリエイターたちの思いやその国風にアレンジすることによって世界的にヒットしているものもある。宗教や昔ながらの文化があるため受け入れられないこともあるが、全ての日本文化を世界に認めてもらう必要はない。日本の文化がさらに発展していくところを日本人として興味深く見ていきたいものだ。

留学生の増加について

丹羽 芽唯  高3 (在外生活16年)

  私は去年の9月からミシガン州立大学で大学生活を始めた。高校で思っていたより全然違って、驚いたこともたくさんあった。例えば、学ぶことの姿勢が一つである。高校では先生に与えられた課題をやり、それだけ勉強すればテストでいい成績をとることができた。大学でも先生に与えられた課題もやるが、それ以外の勉強もたくさんしないといけない。自分で学んだり、自分で積極的に授業に取り組んだりしないといけない。二つ目は、時間の自由さ。高校では、1日7時間週5日という決まりがあるが、大学では自分に合う時間帯に授業を受けることができるので、時間に余裕がある。また、大学でもっとも気付いたことは、留学生の数である。なぜ彼らはわざわざアメリカまで留学するのであろうか。

  留学の受け入れ先として、アメリカが20年間トップの位置に座している。また、留学生数を各国ごとに比べると年々変動していることがわかる。ミシガン州立大学の学生数の15パーセントは留学生である。この1年間で留学生は8.5パーセント増加し、7000人を超えた。キャンパス内を歩くと、周りにはさまざまな国々からの人を見かける。ビジネスなど、英語と関係ない授業にもたくさんの外国人がいるので、英語を習う目的で留学していないようだ。このように、多くの留学生は私たちのように正規の学生である。外国留学生のほとんどは中国人やアラビア系である。しかし、日本人留学生はキャンパス内や教室内であまり見当たらない。それは多くの日本人留学生は短期間しかアメリカに留学しないので、出会う機会があまりないからである。ミシガン州立大学に留学する日本人のほとんどは英語に関連する専攻である。ビジネス系や理系の専攻の生徒は数少ない。

  日本の留学生数は2005年から2012年にかけて、4パーセントも減少した。日本は2005年を境に留学生数は年々減少しているが、経済成長の著しい中国やインドの

留学生数は明らかに増加している。中国の留学生数の増加の背景としては、経済成長から中流家庭の家庭が増えていて、教育に力を注ぐ親が増えてきたことが考えられる。多くの中国人の家庭は子供をアメリカに移住させ、アメリカで教育を受けさせている。しかし、日本の場合を見てみると、減少傾向にある。理由としては、日本の教育機関の留学の体制が整っていないことなどがある。最近日本の政府は高等教育をグローバル化しようとしており、海外から留学生を受けいれる動きも見せている。

  ミシガン州立大学で、ある中国人留学生にインタービューをしてみた。アメリカでの経験を重ねて、今はどう思うか聞いてみた。彼はワング・ケビンという広告専攻の大学3年生である。彼は16歳のときに親から離れて、中国からアメリカに来た。大切な時間を有効に使いたいので、アメリカの高校と大学に通い始めた。ワングさんによると、中国での高校や大学では机に向かって勉強するだけなのでつまらないが、アメリカでは授業に取り組みながら勉強できるので中国より楽しいそうだ。アメリカにきたはじめの数週間は楽しかったそうだ。しかし、数か月が経ち、ピザやハンバーグばかり食べてることが多くなってからホームシックになり始めたそうだ。人生で初めての一人暮らしだったので不安が多かったそうだが、親や友達に頻繁にテレビ電話で連絡を取り

始めたので、安心し始めた。今は、アメリカの方が住みやすくなったそうだ。アメリカ以外の国に留学しないことが正解だったということだ。アメリカに来ることはアメリカの文化だけではなく、世界各国の文化も知ることができるので素晴らしい国だと言っていた。卒業後はアメリカで就職すると決めている。自分自身があのまま中国に居続けていたらできなかったであろうことに挑戦した。それは他の文化を理解したり、英語を習ったりすることによって他の国々の人と意見を話し合うことができることにつながる。アメリカで仕事をしてここで教わったことを生かしながら、こちらの人々と働きたい。それを達成するまでアメリカに残ろうと思っているそうだ。しかし、最終的には中国に帰国して、アメリカでの経験を活かしながら家族を支えたいとのことだ。

  他の留学生も同じような意見を持っていた。最初はアメリカに留学するのが不安だったが、母国にいる家族や友達、アメリカで知り合った人の支えによって安心して勉強することができた。一人ひとり違う環境からアメリカまで留学しにきたが、目的は同じであった。それは、留学することによってさまざまな価値観にふれ、自分の視野を広げることである。苦労はするが、将来いい仕事ができるようにアメリカまできて勉強しているのではないか。母国にいる同級生よりいい仕事に就くことができることもあるだろう。それによって、中国やインドの親は子供の教育に力を注いで、留学させようとしている。しかし、自分の意思でアメリカまで留学する人も多い。彼らは自分の将来をみるだけではなく、これからの世界のグローバル社会の動向をみながら母国から離れて留学しているのである。

音楽業界の新しい時代到来 

古山 真琳   高1 (在外生活 9年)

私は毎日音楽をインターネットやダウンロードで楽しんでいる。一方で、1997年から

2011年の間に世界中のCDの売り上げは3分の1に減少した。その原因と思われているのは、新しいテクノロジーだ。音楽を聴く方法はCD以外にも沢山できるようになった。そのテクノロジーの使用に賛成しているアーティストもいるが、反対しているアーティストもいる。なぜ賛成しているか、なぜ反対しているか、の理由を知るために調べることにした。

  一番初めに人気になった、音楽をダウンロードできるサイトはNapsterだった。Napsterはファイル共有ソフトで、他の人のハードドライブの中のmp3音楽を聞くことができる。違法なサイトにもかかわらず、Napsterがリリースされた初めの年には2千万人の利用者を集めた。この急な人気の高まりを恐れたアメリカレコード協会は著作権侵害を理由に訴えた。また、Napsterが始まった年からレコードの売り上げは減少し、それを見たアメリカレコード協会はNapsterの利用者を訴え始めた。そして、2001年に、裁判は著作権違反でNapsterを48時間以内に停止するように命令した。数年後サイトの制作者はまた新しい音楽ソフトをリリースする予定だったが、そのころには合法のサイトが人気になり始めていた。

  その合法のサイトとはiTunesやSpotifyやYoutubeなどである。iTunesは2003年の

4月28日にリリースされた。iTunesとiPodのコンビネーションによって利用者は簡単に楽曲を買って、場所に関係なく音楽を聞けるようになった。また、店とは違って、有名な歌手も有名ではない歌手も同じだけサイトの場所を使えた。ただ、一曲ずつ安く売るようになったためアルバムではなく好きな曲だけを買うようになり、聞く人は増えても音楽業界の売り上げは伸びなかった。けれど、便利なものを作ったため、違法なダウンロードの数は減った。Spotifyは最近とても人気がでている音楽のストリーム配信サイトである。今は58か国の人々が使えて、5千万人の利用者のうち、1250万人は会費を払っている。このサイトでは利用者が選ぶ音楽から有名ではない歌手を見つけることができる。他のデジタル音楽サイトと同じように、収益の支払い方法は議論が分かれている。Youtubeはビデオのストリーム配信サイトである。このサイトではビデオを見るだけではなく自分がビデオをサイトに載せることもでき、利用者はミュージックビデオを無制限に見ることができるのだ。Youtubeの収益はほとんど広告から得られるので、莫大な収益を得るためには今よりもさらに多くの利用者が必要である。

  Spotify、Youtube、iTunesの問題はアーティストへの支払い方法である。この問題は最近主要なアーティストがSpotifyの印税の支払い方法に苦情を言うことによって改めて注目を浴びた。この負の注目のため、Spotifyは支払い方法をインターネットに載せた。それには、アーティストに20億ドル以上印税として払い、2013年には5億ドル支払ったと書いてある。Spotifyの利益の70%は音楽の権利者に、人気の度合いに応じて分配される。権利者というのはレコード会社の場合が多いが、アーティストが時々権利者のこともある。お金は直接権利者に渡されるため、アーティストに渡されるまでにはかなりの額が差し引かれている。また、Spotifyには100万回歌が聞かれた時の印税をビデオ音楽のストリームサイト(Youtube)やラジオのストリームサイト(Pandora)と比べている表もある。Spotifyには5,000万人の利用者、Youtubeは10億人、Pandoraは5億7,500万人の利用者がいる。Spotifyは他のストリームサイトより使用者は少ないが、印税を2倍以上払っているらしい。今からSpotifyの利用者がもっと増えると、アーティストに払われる印税も増えることが期待できる。

  Spotifyのやり方に反対しているアーティストのうち、もっとも有名なのがテイラー・スイフトだ。テイラー・スイフトはビルボードで人気アーティスト4位だが、そのスイフトが、「アルバム売り上げの減少の大きな原因はストリームサイト、特にSpotifyだ。」とウォールストリートジャーナルに書いた。利用者は会員料金を払わなくても音楽を聞けるため、Spotifyはアーティストの作品に値をつけていないと主張した。しかしSpotifyは多額の印税を払っているのである。Spotifyはスイフトの音楽の権利者ユニバーサルに200万ドルを払っているが、スイフトのレコード会社であるビッグマシーンに渡す前にいくらか差し引かれ、またレコード会社がスイフトに渡す前にさらにいくらか差し引かれる。そのためアーティスト本人の手元には少ししか渡されていない。他のアーティスト、Justin Moore, Brantely Gilbert, Jason Aldean, Garth Brooks, AC/DC, Led Zeppelin,やBob SegerなどはSpotifyに反対しているため、音楽をサイトから外したり、はじめから載せなかったりした。

  Spotifyを反対するアーティストもいるけれど、SpotifyやiTunesなどのデジタルダウンロードやストリームのサイトを支持するアーティストもいる。その一人は、テイラー・スイフトの親友、そしてグラミー賞の最優秀アルバム賞に指名された、歌手・作詞家のエド・シーランである。シーランは世界中に自分の名前が広まった理由をSpotifyやiTunesなどのおかげだと言っている。シーランの歌を大勢の人々にストリームすると、その聞き手がコンサートのチケットを買う可能性が高まる。シーランはライブをするのが一番の楽しみだから、チケットの売り上げ枚数を増やしたいと言っている。エド・シーランなどのSpotifyの支持者はテイラー・スイフトと違ってCDの時代には有名ではなかった。そのCDの時代を経験していたら、かれも意見が変わっていたかもしれない。

  SpotifyやiTunesやYoutubeなどについては色々な意見がある。ただ、音楽には確かに新しい時代が来ている。他のテクノロジー同様によい面と悪い面があるが、それを受け入れて行かなければならない時代が来ているのだと私は思う。

ごみ問題

渡邊 桃子  高3 (在外生活15年)

  最近の一般人はあまりごみについては詳しくない。イメージとしては、ごみは収集トラックにより運ばれ、長時間積み重なり、やがて子供たちが遊べる公園になる印象。ごみが新しい土地作りにつながるのであれば、真剣に考える必要はないと思っているのではないだろうか。これは実は、人間が都合よく作り上げた妄想である。表面からみるとただの新しくてきれいな土地や空港かもしれないが、その段階までにどれほど地球を汚染してきたかを人はよく把握していないままごみを捨てているのだ。大量の廃棄物の問題は確実に今、解決しなければならない問題だ。しかし、ほかの環境問題のように、ごみ問題も簡単に解決する方法はない。世界の人口が増えつつあるなか、どう排出量を減らせばいいのか。日本やアメリカのような先進国が大量のごみをだしていることはどうにかしなくてはならない。アメリカと日本はごみ問題をどうみてきて、どう対策をしてきたかをみていく必要があるのではないか。本論では、ごみ問題の解決に向かうには、どのような手段をとらなくてはいけないのかをみていくことにする。

  まず、ごみのどこが問題なのかを考えたい。世界の中で、一人当たりのごみの燃却量は日本がダントツの一位。二位、三位、の180キロと100キロと比べ、日本はそのほぼ二倍の320キロ。アメリカは一人当たりの焼却量は日本ほど多くないが、ごみの排出量は世界一の22億トンで、その半分近くが埋められている。

  いずれにしても環境に害を与えることになる。現在、廃棄物の量の中で、焼却灰が全体のなかでも一番を占めている。塩素系の成分をふくむ物質や製品を燃やすときに、ダイオキシンという化学物質が発生する。以前、ダイオキシンがふくまれている枯葉剤がまかられたことで奇形児が生まれることもあった。ダイオキシンは体内では分解しないので、魚や肉を食べるときにたまってしまうと体に危害を与えることになる。その焼却灰を埋めるときにも、土地が汚染される。体に有害なものが地下水や井戸水などに入ると、その地域の住民ががんになる可能性もある。ごみを大量に排出することは環境だけではなく健康にも害を与えるため、いま解決しなくてはいけない問題なのだ。

  また、アメリカの「もの」に対しての見方が日本などの国とは根本的に違うため、ごみ問題は解決に向かうことができないのではないか。その違いはアメリカの現状や歴史によって生じるものだ。アメリカは比較的に新しい国であり、最初の100年以上は大西洋側から太平洋側に拡大するとともに発展してきた。世界大戦後も影響力を広めるために努力していき、いまも国際社会で相当な力を振り回している。広い土地を持つアメリカは、資源がとても豊富で、企業も充実していて、その商品を売ることにも困っていない。不足な部分があるときは、軍事力を使うなどをし、どんな手段を使ってでも突き進んできた。それに比べ、日本は2千年以上を越える歴史の間ほぼ日本列島の中で満足してきた。明治維新がおこり、第二次世界大戦で唯一他国を占領したときはアメリカなどの列強に止められた。日本は始めから限られた資源の中で生きてきたが、そのため、日本では節約をとくに意識してきた。衝動買いや大量買いはなるべくさけて、ご飯は一粒でも残すと神様の逆鱗にふれると子供は教わってきた。

  では、アメリカと日本はこれまでどのような対策を行ってきたか。アメリカでは各教室にリサイクル箱置き、毎週、ごみの収集とともにリサイクルの箱をドライブウェイに置く。「Reuse, Reduce, Recycle」と唱えて再使用、削減、リサイクルの大切さを子供たちに教える。しかし、このような活動は実際、どこまで効果的なのか。いくらリサイクルしても大量買いを続けていけば効果は最小限に過ぎない。アメリカではリサイクルや節約や消費削減はただの選択肢としかみられていない。いまアメリカにある、「地球を愛する人達のためのリサイクル」という考え方を変えなくてはいけないのではないか。節約や消費削減は日本では習慣になっている。ごみを分別することは法律で定められており、していない人を見ると、逮捕までにはいかなくても常識から外れていると人は思う。牛乳パックを飲み尽くした後は洗って切って干してリサイクルすることは消費者の義務だと承知している。買い物袋を買わなくてはいけないことも多少文句があっても、これもごみを減らすためには負わなくてはいけない責任だと意識している。アメリカも、「やろうか」「やらなくてもいいか」の以前に「やらなくてはいけない」と把握しなければごみ問題は解決できないだろう。

  裕福な生活をおくっているわたしたちは削減や再利用の習慣をつくれないのは、余裕があるからではないのか。資本主義社会に住むわたしたちに責任を持たせたいのであれば、消費者にとっての「利益」を作らなければならない。アメリカはこのコンセプトをよく使っている。例えば、アメリカではデポジット制が活用されている。カンやペットボトルなどリサイクルできる商品を買うとき一定のデポジットを払い、その空き缶を店に返すとデポジットが戻ってくるという仕組みだ。少し面倒だと思うかもしれないが、しないと損になるとわかると人は真剣に動き始める。冷蔵庫なども処理場に持っていくとデポジットの分が戻ってくる。日本では逆に、処理代として4千円をとられるため、不法投棄が増えてしまっている。日本では意識があるとしても、経済的には人をどう行動させられるのかをさらに考える必要がある。

  人がより活発に、自主的にごみ対策に取り組むには、政府や企業の助けによりリサイクルや分別を習慣とする社会を築かなくてはならない。環境問題を考えるときによくあることは「実際に影響を及ぼすのはまだ遠い未来だから・・・」「わたし一人がごみを減らしても効果は限られている・・・」と信じ込むことだ。しかし、それは「だるさ」の言い訳でしかないのではないか。本当に環境汚染はこのまま続いていくことに危機感を持っているのであれば、いま、自分ができる範囲で行動するべきではないだろうか。

  • 参考文献(掲載順)
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  • “きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲はなぜ海外でもウケる? 音階と歌詞に込められたテクニックとは.” ライブドアニュース. Ed. リアルサウンド. ライブドアニュース, 30 Dec. 2013. Web. 18 Jan. 2015. http://news.livedoor.com/article/detail/8392792/
  • 「留学生の増加について」 – 丹羽 芽唯
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  • Environment and Peace NGO. “五分でわかるごみ問題”. Network Earth Village. http://www.chikyumura.org/environmental/earth_problem/waste_problem.html (参照2015-2-28)
  • 学研出版サイト. ”ダイオキシンでなあに?”. エコ探検隊!ごみ問題. http://www.eco-mie.com/forum/eco/gomi/index.htm (参照2015-2-28)
  • Annenberg Foundation. “Garbage; How Can My Community Reduce Waste”. http://www.learner.org/interactives/garbage/solidwaste.html (参照2015-2-28)

デトロイトりんご会補習授業校 平成26年度 卒園・卒業証書授与式デトロイトりんご会補習授業校 平成26年度 卒園・卒業証書授与式

<!--:en-->デトロイトりんご会補習授業校 平成26年度 卒園・卒業証書授与式<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会補習授業校 平成26年度 卒園・卒業証書授与式<!--:--> 5

  3月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校で第17回卒園式・第42回卒業証書授与式が行われた。今年度の卒園・卒業生は、幼稚園86人、小学部68人、中学部24人、高等部2人の合計180人。

  午前中の卒園式では、日頃は元気いっぱいの子どもたちだが、この時ばかりは緊張を交えた大人びた面持ちで式に臨んだ。村井校長は、卒園を寿ぐとともに、小学校生活へ向けてのはなむけの言葉を伝えた。

   午後に行われた小・中・高、合同の卒業証書授与式には来賓として在デトロイト日本国総領事館の片山総領事と河西領事、JBSD(デトロイト日本商工会)植田事務局長、JSDウィメンズクラブ柴田会長、更に同校が校舎を借用しているノバイ市の教育関係者として学校区教育委員長、教育長と副委員長並びにコミュニティーエデュケーションのディレクターも臨席し、りんご会理事と運営委員長、多数の在校生・保護者・教職員が出席して実施された。

   開会の辞に続いて、列席者一同による日本国歌の斉唱、在校生によるアメリカ合衆国の国歌の独唱、そして児童生徒による校歌の斉唱が行なわれた。 卒業生一人ひとりが学校長の手渡す卒業証書を恭しく受け取り、その間、在校生による生演奏のBGMが流れ、厳粛ながらも穏やかな雰囲気に包まれた。

  村井学校長の式辞では、現地校と補習授業校二つの学校で学ぶことの厳しさと楽しさを通して、日本に居れば出来ない貴重な経験をしたことであろうと、両立させて卒業を迎えた児童生徒たちを称えた。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の言葉を引用し、これは、立派な人ほど謙虚であり、ゆえに人は皆努めて謙虚に生きるべきであるとの意味だが、成功している殆どの人は若い内には傲慢な生き方をして手痛い失敗やひどい経験をし、そこからいろいろ学び、成功を掴んだようであると話し、皆さんに望むのは傲慢なほどの生き方であり、失敗や経験が未来の財産になる、とのアメリカの地で生きる児童生徒に向けた解釈を示した。最後に、苦労が多かったであろう卒業生たちの今後の活躍を祈念する言葉で閉じた。

   続いて、片山総領事が壇上に上がり、お祝いの前にと前置きして、4年前の東日本大震災についての話を切り出し、前任地のブリュッセルで震災発生直後に出席した卒業式のことが思い出されると述懐。まだ復興の道を歩いている状態であることを想起させた。2つの文化を知り、違ったアプローチが出来ることは素晴らしく、卒業生が社会人になるころには益々国際社会の結びつきが強くなることであろうが、さらに成長し国際社会に勝ち抜けるようにとのエールを届けた。また、郷里広島県福山市の母校先輩である彫刻家 平櫛田中氏のモットー「今やらねばいつできる。わしがやらねば誰がやる」との言葉を挙げ、思い立ったら時期を逸せず取り組み、また率先してやり、パイオニア精神をもって将来を切り開いて頂きたいとメッセージを送り、成功を期する言葉で祝辞を結んだ。

   マシューズ教育長からのスピーチでは、2年前に日本でホームステイした思い出を語り、ノバイに来る前は日本に居る人と知り合うことがなかったが、当市の多様性のおかげで人生が豊かになったと述べ、「みなさんは既に地球の半分に足をかけている」「ノバイでの経験が生きるよう願っている」と、はなむけの言葉が贈られた。

  りんご会の江川理事長は、「苦労も多かった分、得るものも多かった、そのことに自信を持ってください。そして応援してくれた人がいたことを忘れずに」と伝え、また、仲間の存在が励ましになったことであろうと、出会いの貴重さに触れた。「挑戦していってください。世界の舞台で活躍することを願っています」と強く訴えかけた。

  在校生の「送ることば(中高等部では送辞)」では、上級生との思い出や、上級生を見習って励みたいといった抱負などが語られた。それに応じた卒業生による「お礼のことば(中高等部では答辞)」では、保護者や先生方へのお礼や後輩への激励のメッセージとともに、当地での苦労と収穫、友や先生との忘れがたい思い出などが紹介された。小学部のお礼の中、在校生に向けて発せられた「次はあなたたちが清々しい気持ちで卒業する番です」という言葉に、補習校に通う児童生徒の苦労の大きさと、大きな節目である卒業にこぎつけた達成感の強さが表れていた。補習校生活が最後になる高等部卒業生2人の答辞からは、「補習校は学ぶことの楽しさと、協力して何かを成し遂げることのすばらしさを教えてくれました」「今となって2人になりました。寂しい別れがたくさんありましたが、少ない生徒数のおかげで同級生だけではなく、先輩や後輩、先生たちと生涯に渡るかけがえのない関係をつくることが出来ました」など、仲間との交流が支えになったばかりではなく今後の財産になるであろうことが窺われた。将来に向けた前向きな言意欲に溢れた言葉に、列席した誰しもが心を打たれ、背を正す思いになったことであろう。

  最後に、卒業生と在校生が全員で「旅立ちの日に」を合唱し、感動のうち、閉式となった。

  3月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校で第17回卒園式・第42回卒業証書授与式が行われた。今年度の卒園・卒業生は、幼稚園86人、小学部68人、中学部24人、高等部2人の合計180人。

  午前中の卒園式では、日頃は元気いっぱいの子どもたちだが、この時ばかりは緊張を交えた大人びた面持ちで式に臨んだ。村井校長は、卒園を寿ぐとともに、小学校生活へ向けてのはなむけの言葉を伝えた。

   午後に行われた小・中・高、合同の卒業証書授与式には来賓として在デトロイト日本国総領事館の片山総領事と河西領事、JBSD(デトロイト日本商工会)植田事務局長、JSDウィメンズクラブ柴田会長、更に同校が校舎を借用しているノバイ市の教育関係者として学校区教育委員長、教育長と副委員長並びにコミュニティーエデュケーションのディレクターも臨席し、りんご会理事と運営委員長、多数の在校生・保護者・教職員が出席して実施された。

   開会の辞に続いて、列席者一同による日本国歌の斉唱、在校生によるアメリカ合衆国の国歌の独唱、そして児童生徒による校歌の斉唱が行なわれた。 卒業生一人ひとりが学校長の手渡す卒業証書を恭しく受け取り、その間、在校生による生演奏のBGMが流れ、厳粛ながらも穏やかな雰囲気に包まれた。

  村井学校長の式辞では、現地校と補習授業校二つの学校で学ぶことの厳しさと楽しさを通して、日本に居れば出来ない貴重な経験をしたことであろうと、両立させて卒業を迎えた児童生徒たちを称えた。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の言葉を引用し、これは、立派な人ほど謙虚であり、ゆえに人は皆努めて謙虚に生きるべきであるとの意味だが、成功している殆どの人は若い内には傲慢な生き方をして手痛い失敗やひどい経験をし、そこからいろいろ学び、成功を掴んだようであると話し、皆さんに望むのは傲慢なほどの生き方であり、失敗や経験が未来の財産になる、とのアメリカの地で生きる児童生徒に向けた解釈を示した。最後に、苦労が多かったであろう卒業生たちの今後の活躍を祈念する言葉で閉じた。

   続いて、片山総領事が壇上に上がり、お祝いの前にと前置きして、4年前の東日本大震災についての話を切り出し、前任地のブリュッセルで震災発生直後に出席した卒業式のことが思い出されると述懐。まだ復興の道を歩いている状態であることを想起させた。2つの文化を知り、違ったアプローチが出来ることは素晴らしく、卒業生が社会人になるころには益々国際社会の結びつきが強くなることであろうが、さらに成長し国際社会に勝ち抜けるようにとのエールを届けた。また、郷里広島県福山市の母校先輩である彫刻家 平櫛田中氏のモットー「今やらねばいつできる。わしがやらねば誰がやる」との言葉を挙げ、思い立ったら時期を逸せず取り組み、また率先してやり、パイオニア精神をもって将来を切り開いて頂きたいとメッセージを送り、成功を期する言葉で祝辞を結んだ。

   マシューズ教育長からのスピーチでは、2年前に日本でホームステイした思い出を語り、ノバイに来る前は日本に居る人と知り合うことがなかったが、当市の多様性のおかげで人生が豊かになったと述べ、「みなさんは既に地球の半分に足をかけている」「ノバイでの経験が生きるよう願っている」と、はなむけの言葉が贈られた。

  りんご会の江川理事長は、「苦労も多かった分、得るものも多かった、そのことに自信を持ってください。そして応援してくれた人がいたことを忘れずに」と伝え、また、仲間の存在が励ましになったことであろうと、出会いの貴重さに触れた。「挑戦していってください。世界の舞台で活躍することを願っています」と強く訴えかけた。

  在校生の「送ることば(中高等部では送辞)」では、上級生との思い出や、上級生を見習って励みたいといった抱負などが語られた。それに応じた卒業生による「お礼のことば(中高等部では答辞)」では、保護者や先生方へのお礼や後輩への激励のメッセージとともに、当地での苦労と収穫、友や先生との忘れがたい思い出などが紹介された。小学部のお礼の中、在校生に向けて発せられた「次はあなたたちが清々しい気持ちで卒業する番です」という言葉に、補習校に通う児童生徒の苦労の大きさと、大きな節目である卒業にこぎつけた達成感の強さが表れていた。補習校生活が最後になる高等部卒業生2人の答辞からは、「補習校は学ぶことの楽しさと、協力して何かを成し遂げることのすばらしさを教えてくれました」「今となって2人になりました。寂しい別れがたくさんありましたが、少ない生徒数のおかげで同級生だけではなく、先輩や後輩、先生たちと生涯に渡るかけがえのない関係をつくることが出来ました」など、仲間との交流が支えになったばかりではなく今後の財産になるであろうことが窺われた。将来に向けた前向きな言意欲に溢れた言葉に、列席した誰しもが心を打たれ、背を正す思いになったことであろう。

  最後に、卒業生と在校生が全員で「旅立ちの日に」を合唱し、感動のうち、閉式となった。

デトロイトりんご会 補習授業校:冬季特別講演会デトロイトりんご会 補習授業校:冬季特別講演会

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 りんご会補習授業校にて、米国スポーツ界で活躍している日本人を招いた講演会が1月の2週に亘って催された。

 同校では補習授業校主催による中高生向けのキャリア講演会を度々実施しているが、今回の講演会は同校の生徒会メンバーと理事・運営委員の発案・運営によって放課後に行っている『りんごハウス』の企画の一つ。通常は低年齢児童の遊びや勉強などの自主活動をボランティアの中高校生や保護者がサポートしている。今回はゲストスピーカーとの交渉から当日の進行まで、中高校生ボランティアが担当した。

  「外で遊ぶことができないミシガンの冬に、児童生徒たちにワクワクするイベントを」との趣旨のもと、対象を小学生中心に設定して、「夢」と「世界に挑戦する」ことの刺激を感じてもらいたいとの願いが籠められた。

   『りんごハウス特別編:冬季特別講演会』と銘打たれた講演会には、第1週には日本人唯一のNASCARドライバー尾形明紀選手、第2週には日本女子サッカー界の強豪「INAC神戸」を4冠達成に導いた石原孝尚元監督が特別講師を務めた。尾形選手は2010年夏に活動拠点をノースキャロライナに移し、昨年(2014年)秋にはナショナルシリーズ昇格を果たした。石原孝尚監督は昨年1月にアメリカ挑戦を決意し、現在は女子プロサッカーチームSky Blue FC(ニュージャージー州拠点)のコーチとして手腕を発揮している。

  フィールドは異なるものの、共に日本を飛び出しアメリカで挑戦し続けている。

NASCARドライバー 尾形明紀氏

  1月24日には、放課後の『りんごハウス』講演会に先駆けて、授業時間中に小学校高学年を対象にしたキャリア講演会が実施された。尾形選手と村井校長の対談形式で、尾形選手の少年期からのレース経歴と、プロに向けての情熱や努力が紐解かれた。小4で観たカーレースに衝撃を受け、夢中になった。14才でモトクロス(オートバイ競技)をスタート。手に入れたバイクを押して2時間程かかる練習場へ通うほど好きだったそうだ。上達するために練習を重ね学び続け、その対象がNASCARに代わっても迷いなく極め続けた。

  夢という言葉はあいまいで嫌いだと言う。いつも先に理想があった。「生活できないから諦めろといわれても、やるべき練習を続ければ、必ずプロになれると信じられた」「レースが好きでやっている。41才の今になるまで変わらない。それをし続けるためには、大変なことも苦労と思わない。乗り越えられる」と淡々と語る。そして「熱中してやり、好きだと言い続けていると、周りの人が助言したりサポートしたりしてくれる」と周囲の人々との繋がりにも言及した。親のサポートはなく、初めて手にしたバイクも近所の愛好者のお古だったという。親の金銭的支援や協力がなくとも、実現できることも示した。

  ちなみに、この日は外に本物のレースカーが展示され、多くの児童生徒に「ワクワク」が贈られた。

  放課後の講演会は幼児から大人まで幅広い聴講とあり、キャリア講演会同様に村井校長との対談形式ながらも、多数のスライドを映しながら、尾形選手の自由なトークが繰り広げられた。子どもの頃ののめり込み方や心情、周囲のサポートを具体的に語った。そして21才でアメリカを訪れNASCARの大きさを知り、その魅力にはまった話に展開した。何万人という観客。レースであると同時にショーであり、プロ意識が高いことに心が動いた。25才でプロのNASCARドライバーを目指し、その後、日米を行き来しての活動に限界を感じて36才でアメリカに拠点を移す決断をし、金銭的な苦労を経て、人脈・スポンサーを確保。5年でトップに昇りつめた。

  このように話を省略して書くと、順調な道のりであるかのようだが、強固な意志と努力の並々ならぬことは察せられる。

  質問タイムには、レースにかかる費用、スピードへの恐怖、エンジンについてなど、レースカーに対する興味の高さが分かる内容が続出。一つ一つに丁寧に説明がなされた。講演の最後、子ども達へのメッセージとして「誰でもプロになる可能性がある。今、目標が無くても、見つかったら一生懸命やることが結果に繋がる」と経験と自信に裏付けられた言葉が伝えられた。

  尾形選手のNASCARへの挑戦については、本講演会の橋渡し役でもある同校運営委員会所属の城俊之氏による寄稿『挑む』を弊紙に掲載させていただいている。(ウェブサイトにも掲載)

プロサッカーコーチ 石原孝尚氏

   1月31日の午前中には、チームを四冠という偉業に導いた石原監督の経験を元に、チームの結束、モチベーションの保ち方などを話題の軸とした保護者向けの講演会が催された。コンセプトは

“成功を目指すチームマネージメント”。

自身が監督として大切にしてきたことが、会社のリーダーや子育てをする保護者のアイデアになればとの意図が伝えられ、所々に人を伸ばしチームを強くするヒントが織り込められた内容となった。

   冒頭はモチベーションの設定について。勝ち続け、“勝っても寂しさ虚しさがあった”チームのスタッフや皆が感動するために、石原監督は四冠(プレナスなでしこリーグ、リーグカップ、皇后杯、モブキャストカップ国際女子クラブ選手権)という高い目標を敢えて掲げた。「チャレンジすると困難が増える」「夢、ロマン、不可能への挑戦が自分を成長させる」と語る。

 そして、「良い選手が揃っても強いチームになるとは限らない」と示唆。事実、石原監督退団後、INAC神戸は一転して無冠で終わった。チームビルディングの為に石原監督が取り入れた方法の一つは“リスペクト・カード”。各選手同士が好きなところや尊敬できるところを書いて伝えさせた。共に練習やゲームをしていても分からない思いが言葉になった。ベテラン選手の新人批評に対しては、新人に朝練追加や生活習慣の確立(お弁当チェックなど)など具体的な行動を課して対応。言うだけでは意味がないことを、他の例も通して強調した。また、 「自分のメンツより正解を大切に」との考えのもと、選手の意見を取り入れて監督の指示変更もあったとのこと。

  さらには、「選手に決めさせて覚悟させた。監督が決める=押し付けると、うまくいかないと責任から逃げる」「今の実力で評価しない。今できなくなくても、これからやれば良い」と人を伸ばすコツが教示された。

  講話の終盤に、四冠達成の試合前にチームが作成したモチベーションアップを意図した5分程のビデオが流された。世界のトップに立った女性たちの輝かしい姿に続き、なでしこジャパンが世界一になった瞬間の映像は、見た者を「自分もやってやろう!」と奮起させるに相違ない、製作意図を反映したものであった。「人はそんなに頑張れない。周りが支え、手助けする大切さを忘れずに」との“サポートのプロ”の言葉が会場に、そして心に響いた。

 放課後の「りんごハウス」講演会では内容を一変。見るからにサッカー好きな子供達が目を輝かせて並ぶ前で、澤選手や川澄選手など、なでしこジャパンでも大健闘し、その力が知られるプロ選手たちの活躍の裏にある努力や姿勢を具体的な話を織り交ぜて披露した。悪い言葉を仲間に言わない大切さ、「力をつける人は、素直に(人の言葉を)聞く」など、子供にストレートに届く教訓の多い内容であった。最後に、「澤選手やテニスの錦織選手が高い目標をもって世界にチャレンジしている。ここにいる皆は世界というフィールドにいる。より高めることにチャレンジして欲しい」「今できることを一生懸命がんばって」とメッセージを贈った。

 りんご会補習授業校にて、米国スポーツ界で活躍している日本人を招いた講演会が1月の2週に亘って催された。

 同校では補習授業校主催による中高生向けのキャリア講演会を度々実施しているが、今回の講演会は同校の生徒会メンバーと理事・運営委員の発案・運営によって放課後に行っている『りんごハウス』の企画の一つ。通常は低年齢児童の遊びや勉強などの自主活動をボランティアの中高校生や保護者がサポートしている。今回はゲストスピーカーとの交渉から当日の進行まで、中高校生ボランティアが担当した。

  「外で遊ぶことができないミシガンの冬に、児童生徒たちにワクワクするイベントを」との趣旨のもと、対象を小学生中心に設定して、「夢」と「世界に挑戦する」ことの刺激を感じてもらいたいとの願いが籠められた。

   『りんごハウス特別編:冬季特別講演会』と銘打たれた講演会には、第1週には日本人唯一のNASCARドライバー尾形明紀選手、第2週には日本女子サッカー界の強豪「INAC神戸」を4冠達成に導いた石原孝尚元監督が特別講師を務めた。尾形選手は2010年夏に活動拠点をノースキャロライナに移し、昨年(2014年)秋にはナショナルシリーズ昇格を果たした。石原孝尚監督は昨年1月にアメリカ挑戦を決意し、現在は女子プロサッカーチームSky Blue FC(ニュージャージー州拠点)のコーチとして手腕を発揮している。

  フィールドは異なるものの、共に日本を飛び出しアメリカで挑戦し続けている。

NASCARドライバー 尾形明紀氏

  1月24日には、放課後の『りんごハウス』講演会に先駆けて、授業時間中に小学校高学年を対象にしたキャリア講演会が実施された。尾形選手と村井校長の対談形式で、尾形選手の少年期からのレース経歴と、プロに向けての情熱や努力が紐解かれた。小4で観たカーレースに衝撃を受け、夢中になった。14才でモトクロス(オートバイ競技)をスタート。手に入れたバイクを押して2時間程かかる練習場へ通うほど好きだったそうだ。上達するために練習を重ね学び続け、その対象がNASCARに代わっても迷いなく極め続けた。

  夢という言葉はあいまいで嫌いだと言う。いつも先に理想があった。「生活できないから諦めろといわれても、やるべき練習を続ければ、必ずプロになれると信じられた」「レースが好きでやっている。41才の今になるまで変わらない。それをし続けるためには、大変なことも苦労と思わない。乗り越えられる」と淡々と語る。そして「熱中してやり、好きだと言い続けていると、周りの人が助言したりサポートしたりしてくれる」と周囲の人々との繋がりにも言及した。親のサポートはなく、初めて手にしたバイクも近所の愛好者のお古だったという。親の金銭的支援や協力がなくとも、実現できることも示した。

  ちなみに、この日は外に本物のレースカーが展示され、多くの児童生徒に「ワクワク」が贈られた。

  放課後の講演会は幼児から大人まで幅広い聴講とあり、キャリア講演会同様に村井校長との対談形式ながらも、多数のスライドを映しながら、尾形選手の自由なトークが繰り広げられた。子どもの頃ののめり込み方や心情、周囲のサポートを具体的に語った。そして21才でアメリカを訪れNASCARの大きさを知り、その魅力にはまった話に展開した。何万人という観客。レースであると同時にショーであり、プロ意識が高いことに心が動いた。25才でプロのNASCARドライバーを目指し、その後、日米を行き来しての活動に限界を感じて36才でアメリカに拠点を移す決断をし、金銭的な苦労を経て、人脈・スポンサーを確保。5年でトップに昇りつめた。

  このように話を省略して書くと、順調な道のりであるかのようだが、強固な意志と努力の並々ならぬことは察せられる。

  質問タイムには、レースにかかる費用、スピードへの恐怖、エンジンについてなど、レースカーに対する興味の高さが分かる内容が続出。一つ一つに丁寧に説明がなされた。講演の最後、子ども達へのメッセージとして「誰でもプロになる可能性がある。今、目標が無くても、見つかったら一生懸命やることが結果に繋がる」と経験と自信に裏付けられた言葉が伝えられた。

  尾形選手のNASCARへの挑戦については、本講演会の橋渡し役でもある同校運営委員会所属の城俊之氏による寄稿『挑む』を弊紙に掲載させていただいている。(ウェブサイトにも掲載)

プロサッカーコーチ 石原孝尚氏

   1月31日の午前中には、チームを四冠という偉業に導いた石原監督の経験を元に、チームの結束、モチベーションの保ち方などを話題の軸とした保護者向けの講演会が催された。コンセプトは

“成功を目指すチームマネージメント”。

自身が監督として大切にしてきたことが、会社のリーダーや子育てをする保護者のアイデアになればとの意図が伝えられ、所々に人を伸ばしチームを強くするヒントが織り込められた内容となった。

   冒頭はモチベーションの設定について。勝ち続け、“勝っても寂しさ虚しさがあった”チームのスタッフや皆が感動するために、石原監督は四冠(プレナスなでしこリーグ、リーグカップ、皇后杯、モブキャストカップ国際女子クラブ選手権)という高い目標を敢えて掲げた。「チャレンジすると困難が増える」「夢、ロマン、不可能への挑戦が自分を成長させる」と語る。

 そして、「良い選手が揃っても強いチームになるとは限らない」と示唆。事実、石原監督退団後、INAC神戸は一転して無冠で終わった。チームビルディングの為に石原監督が取り入れた方法の一つは“リスペクト・カード”。各選手同士が好きなところや尊敬できるところを書いて伝えさせた。共に練習やゲームをしていても分からない思いが言葉になった。ベテラン選手の新人批評に対しては、新人に朝練追加や生活習慣の確立(お弁当チェックなど)など具体的な行動を課して対応。言うだけでは意味がないことを、他の例も通して強調した。また、 「自分のメンツより正解を大切に」との考えのもと、選手の意見を取り入れて監督の指示変更もあったとのこと。

  さらには、「選手に決めさせて覚悟させた。監督が決める=押し付けると、うまくいかないと責任から逃げる」「今の実力で評価しない。今できなくなくても、これからやれば良い」と人を伸ばすコツが教示された。

  講話の終盤に、四冠達成の試合前にチームが作成したモチベーションアップを意図した5分程のビデオが流された。世界のトップに立った女性たちの輝かしい姿に続き、なでしこジャパンが世界一になった瞬間の映像は、見た者を「自分もやってやろう!」と奮起させるに相違ない、製作意図を反映したものであった。「人はそんなに頑張れない。周りが支え、手助けする大切さを忘れずに」との“サポートのプロ”の言葉が会場に、そして心に響いた。

 放課後の「りんごハウス」講演会では内容を一変。見るからにサッカー好きな子供達が目を輝かせて並ぶ前で、澤選手や川澄選手など、なでしこジャパンでも大健闘し、その力が知られるプロ選手たちの活躍の裏にある努力や姿勢を具体的な話を織り交ぜて披露した。悪い言葉を仲間に言わない大切さ、「力をつける人は、素直に(人の言葉を)聞く」など、子供にストレートに届く教訓の多い内容であった。最後に、「澤選手やテニスの錦織選手が高い目標をもって世界にチャレンジしている。ここにいる皆は世界というフィールドにいる。より高めることにチャレンジして欲しい」「今できることを一生懸命がんばって」とメッセージを贈った。

デトロイトりんご会補習授業校見学リポート:書き初めデトロイトりんご会補習授業校見学リポート:書き初め

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1月17日、りんご会補習授業校の中学部と高等部で「新春書き初め会」が実施された。国語の授業として筆使いなどを学ぶと同時に書き初めを通して書の表現力を高めるのが目的であり、日本の伝統行事を体験し、心静かに年の初めを感じそれを筆で表現する機会になっている。

学年ごとに新年のスタートにふさわしい課題が設定され、準備された手本を見ながら筆を運ばせる姿があった。お手本を実演しながら筆運びやバランスなどのポイントを指導する国語科の先生に加えて、学級担任や他教科の先生方も見回り、温かい声をかけていた。中学生は「不言実行」「自然の神秘」「無限の可能性」、高校生は今年の課題となった「永和九年歳在」の文字を、何度となく練習を重ね、真剣に挑戦していた。「永和九年歲在」は中国の書家王羲之による「蘭亭序」の冒頭の語句。春がテーマの漢文であり、また最高峰の書作品であることから、書の手本として、また、日本の書初めの題材にもしばしば選ばれるとのこと。国語科の先生より生徒たちに意味が説かれ、難しい課題であるが、取り組みがいのある語句であることが伝えられた。

一方、小学部の低学年は硬筆(鉛筆書き)で、3年生以上は毛筆で、冬休みの課題として学年ごとに決められた課題に取り組んだ。

力を尽くした全ての作品は「書き初め展」で展示され、保護者や児童生徒に披露された。

1月17日、りんご会補習授業校の中学部と高等部で「新春書き初め会」が実施された。国語の授業として筆使いなどを学ぶと同時に書き初めを通して書の表現力を高めるのが目的であり、日本の伝統行事を体験し、心静かに年の初めを感じそれを筆で表現する機会になっている。

学年ごとに新年のスタートにふさわしい課題が設定され、準備された手本を見ながら筆を運ばせる姿があった。お手本を実演しながら筆運びやバランスなどのポイントを指導する国語科の先生に加えて、学級担任や他教科の先生方も見回り、温かい声をかけていた。中学生は「不言実行」「自然の神秘」「無限の可能性」、高校生は今年の課題となった「永和九年歳在」の文字を、何度となく練習を重ね、真剣に挑戦していた。「永和九年歲在」は中国の書家王羲之による「蘭亭序」の冒頭の語句。春がテーマの漢文であり、また最高峰の書作品であることから、書の手本として、また、日本の書初めの題材にもしばしば選ばれるとのこと。国語科の先生より生徒たちに意味が説かれ、難しい課題であるが、取り組みがいのある語句であることが伝えられた。

一方、小学部の低学年は硬筆(鉛筆書き)で、3年生以上は毛筆で、冬休みの課題として学年ごとに決められた課題に取り組んだ。

力を尽くした全ての作品は「書き初め展」で展示され、保護者や児童生徒に披露された。

~中島和子トロント大学名誉教授 特別インタビュー・デトロイトりんご会補習授業校での講演会を終えて~~中島和子トロント大学名誉教授 特別インタビュー・デトロイトりんご会補習授業校での講演会を終えて~

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~中島和子トロント大学名誉教授 特別インタビュー・デトロイトりんご会補習授業校での講演会を終えて~

「グローバル人材育成 — 海外に育つ子どもたちのために」

(聞き手:桶谷仁美、イースタンミシガン大学教授)

去る10月4日、デトロイトりんご会補習授業校において「グローバル人材育成とバイリンガル教育 — これからの補習授業校のあり方」と題して、現在トロント補習授業校高等部校長である、中島和子トロント大学名誉教授を講師に迎え、講演会が開催された。今回は、中島先生に紙面にもご登場いただき、日本政府が最近「グローバル人材育成」をさかんに提唱するなか、海外に育つ子どもたちのために、保護者や関係者ができることはどのようなことなのかを、グローバル人材育成およびバイリンガル教育の視点から語っていただいた。

桶谷:今日はお忙しい中をありがとうございます。さて、安倍内閣が3本の矢を提唱し、文科省では「グローバル人材育成」を押し進めていますが、先生は、将来に貢献する「グローバル人材」とは、どのような人のことをいうとお考えですか。

中島:そうですね。グローバル人材育成ということで、海外留学、留学生受入れ、国際バカロレアプログラムなどが奨励されていますね。英語教育も低年齢化が進んでいます。今後国際社会の一員として日本が貢献するためには、複数言語のコミュミュケーション力を備え、地域から地球規模までさまざまなグローカル*な課題について、異なった価値観を持った人たちと対等の立場で解決策を見出していかなければなりませんね。ですから、高い語学力に加えて、思考力、創造性、協調性、そしてリーダーシップが問われる時代です。

  トロント補習授業校の高等部校長に今年の4月から就任したのですが、補習校の実情を知れば知るほど、「現地校+補習校」という組み合わせの教育こそ、濃密な異文化、異言語体験であり、グローバル人材育成の最前線と言えると思うのです。日本育ち、日本で教育を受けた親との文化摩擦を毎日のように経験、現地校では日々米国育ちの教師や級友に囲まれて、その考え方や価値観を吸収します。そして土曜日には、同じような環境に育つ子どもたちといっしょに、年齢相応の教科学習を日本語でしているのです。このように、学齢期を通して2つの文化を体験した子どもたちこそ、グローバル人材の貴重な「たまご」と言えるのではないでしょうか。

  ただ補習校の目的は、帰国の際にスムーズに日本の学校に馴染むようにということが第1ですね。それはもちろんそのままにして、同時に第2の目的として、海外で育つ子どもたちを「グローバル人材」として育てることをしっかり教師も親も認識する必要があるのではないでしょうか。その意味で地元のデトロイトりんご会補習授業校が取り組んでいる「国際人財育成プロジェクト」(りんご会では、その重要性を考慮し人“財”と表記)は、先駆的な補習校のあり方と言えるでしょう。

  年に約250時間(年42回)しかない補習校で、第1と第2の目的を達成するのは困難なことですが、教科書中心の授業や練習問題に加えて、思考力、創造力、協調性を培うグループ活動や調べ学習、意見文発表など、グローバル人材育成を意識した取り組みを入れることによって、子どもたちがより生き生きと学習するようになるのではないかと思います。

桶谷:先生のおっしゃる「グローバル人材育成」ですが、特に海外で育つ子どもを持つ親たちは、このことをどのように受け止め,子育てする上でどのようなことに気をつけ、どのようなことを具体的にしていけばいいのでしょうか。先生もご子息を海外で立派に国際人に育てられたご経験をお持ちですので、それらの点を教えていただけますか。

中島:そうですね。英語が圧倒的に優勢な北米では、英語は育ちやすいコトバで、日本語は育ちにくいコトバです。ですから英語は子どもに任せても、日本語は親が意図的に使わないと5歳までに消えると言われます。「グローバル人材」の第1条件である、日・英バイリンガル育成には、どうしても家庭の努力が必要です。まず学校に上がる前が大事で、英語に触れさせながらも、しっかり日本語の基礎を作っておくことが肝要です。でも日本語を教えるのではありません。親がすべきことは、日本語で話しかけ、話し合い、(絵)本の読み聞かせをすることです。読み書きの基礎は4歳ごろから育ちます。絵本を通して文字に触れ、本が大好きな子どもにしておくと、読み書きまでできるバイリンガルの基礎づくりになります。

  以上は両親が日本人の家庭の場合ですが、子どもが現地の学校に通い始めて2年ぐらい経つと現地校に根を下ろして、英語の方が楽になり、家の中にも英語を持ち込みます。そのときに親が譲らずに、「親子の会話は日本語」というように、それぞれのご家庭のコトバの使い方のルールを作って実践されるといいでしょう。言語の使い分けは家庭の中からと言われますが、それがゆくゆく2つの文化を背負うハイブリッドなアイデンティティを育てることに繋がります。国際結婚のお子さんの場合は、父・子では英語、母・子は日本語、みんないっしょのときは何語にするか、家族で話し合って決めるといいでしょう。

  ここで強調しておきたいのは、2つの言語、2つの学校に対する親の態度・姿勢です。大事なのは、英語も大事、日本語も大事、現地校の勉強も大事、補習校の勉強も大事という「両言型」の姿勢です。子どもは親の後ろ姿を見て育つと言われますが、親の期待を子どもは肌で感じ、その期待に応えようとするものです。確かに学年が上がるにつれ、現地校の勉強と補習校の勉強の両方をこなすのが難しくなります。「2つあって大変、不可能!」と投げ出すのではなく、「2つの学校体験ができて幸運」という捉え方はできないものでしょうか。バイリンガル育成には、2歳から20歳ぐらいまでかかります。完全を期すのではなくベストを尽くせばいいのだというような、長期的構えで余裕を持って臨まれたらどうでしょうか。

桶谷:最後に、このミシガンに住む読者の皆さんに、先生の方から何かメッセージがあれば、よろしくお願いします。

中島:ミシガンは、まさに自動車産業の世界の中心ですね。その関連で大事な日本企業が集まっています。文科省とは関係なく、これまで日本で「グローバル人材」を育てて来たのは企業ですし、また現在一番「グローバル人材」が活躍しているのも企業ですね。ですから、私は、ここミシガンで育つ子どもは幸運だと思うのです。「グローバル人材」のロールモデルの光と影に身近に触れることができるからです。

  デトロイト補習授業校を見学して1つ感心したことがあります。それは、お父さんたちが忙しい仕事の合間を縫って、補習校教育に積極的に参加されていることです。土曜に補習校に現れる父親を子どもはどう見ているのでしょうか。いつも忙しく仕事に追われる父親が、土曜日という貴重な時間を割く補習校とは、きっと大事なところに違いないと思うのではないでしょうか。子どもが補習校を支える父親、母親の姿を目にするのは、補習校の価値の吊り上げにつながるように私は思います。

  最後に1つ付け加えたいことがあります。それは、バイリンガルを育てるという観点は新しいものですから、現地校も補習校もその視点から子どもを見ていません。「グローバル人材」育成に向けて、それぞれのコトバが順調に伸びているかどうか、教師と親が協力して定期的にモニターをしつつ、子どもの成長を見守っていく必要があるでしょう。

桶谷:今日は、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

~中島和子トロント大学名誉教授 特別インタビュー・デトロイトりんご会補習授業校での講演会を終えて~

「グローバル人材育成 — 海外に育つ子どもたちのために」

(聞き手:桶谷仁美、イースタンミシガン大学教授)

去る10月4日、デトロイトりんご会補習授業校において「グローバル人材育成とバイリンガル教育 — これからの補習授業校のあり方」と題して、現在トロント補習授業校高等部校長である、中島和子トロント大学名誉教授を講師に迎え、講演会が開催された。今回は、中島先生に紙面にもご登場いただき、日本政府が最近「グローバル人材育成」をさかんに提唱するなか、海外に育つ子どもたちのために、保護者や関係者ができることはどのようなことなのかを、グローバル人材育成およびバイリンガル教育の視点から語っていただいた。

桶谷:今日はお忙しい中をありがとうございます。さて、安倍内閣が3本の矢を提唱し、文科省では「グローバル人材育成」を押し進めていますが、先生は、将来に貢献する「グローバル人材」とは、どのような人のことをいうとお考えですか。

中島:そうですね。グローバル人材育成ということで、海外留学、留学生受入れ、国際バカロレアプログラムなどが奨励されていますね。英語教育も低年齢化が進んでいます。今後国際社会の一員として日本が貢献するためには、複数言語のコミュミュケーション力を備え、地域から地球規模までさまざまなグローカル*な課題について、異なった価値観を持った人たちと対等の立場で解決策を見出していかなければなりませんね。ですから、高い語学力に加えて、思考力、創造性、協調性、そしてリーダーシップが問われる時代です。

  トロント補習授業校の高等部校長に今年の4月から就任したのですが、補習校の実情を知れば知るほど、「現地校+補習校」という組み合わせの教育こそ、濃密な異文化、異言語体験であり、グローバル人材育成の最前線と言えると思うのです。日本育ち、日本で教育を受けた親との文化摩擦を毎日のように経験、現地校では日々米国育ちの教師や級友に囲まれて、その考え方や価値観を吸収します。そして土曜日には、同じような環境に育つ子どもたちといっしょに、年齢相応の教科学習を日本語でしているのです。このように、学齢期を通して2つの文化を体験した子どもたちこそ、グローバル人材の貴重な「たまご」と言えるのではないでしょうか。

  ただ補習校の目的は、帰国の際にスムーズに日本の学校に馴染むようにということが第1ですね。それはもちろんそのままにして、同時に第2の目的として、海外で育つ子どもたちを「グローバル人材」として育てることをしっかり教師も親も認識する必要があるのではないでしょうか。その意味で地元のデトロイトりんご会補習授業校が取り組んでいる「国際人財育成プロジェクト」(りんご会では、その重要性を考慮し人“財”と表記)は、先駆的な補習校のあり方と言えるでしょう。

  年に約250時間(年42回)しかない補習校で、第1と第2の目的を達成するのは困難なことですが、教科書中心の授業や練習問題に加えて、思考力、創造力、協調性を培うグループ活動や調べ学習、意見文発表など、グローバル人材育成を意識した取り組みを入れることによって、子どもたちがより生き生きと学習するようになるのではないかと思います。

桶谷:先生のおっしゃる「グローバル人材育成」ですが、特に海外で育つ子どもを持つ親たちは、このことをどのように受け止め,子育てする上でどのようなことに気をつけ、どのようなことを具体的にしていけばいいのでしょうか。先生もご子息を海外で立派に国際人に育てられたご経験をお持ちですので、それらの点を教えていただけますか。

中島:そうですね。英語が圧倒的に優勢な北米では、英語は育ちやすいコトバで、日本語は育ちにくいコトバです。ですから英語は子どもに任せても、日本語は親が意図的に使わないと5歳までに消えると言われます。「グローバル人材」の第1条件である、日・英バイリンガル育成には、どうしても家庭の努力が必要です。まず学校に上がる前が大事で、英語に触れさせながらも、しっかり日本語の基礎を作っておくことが肝要です。でも日本語を教えるのではありません。親がすべきことは、日本語で話しかけ、話し合い、(絵)本の読み聞かせをすることです。読み書きの基礎は4歳ごろから育ちます。絵本を通して文字に触れ、本が大好きな子どもにしておくと、読み書きまでできるバイリンガルの基礎づくりになります。

  以上は両親が日本人の家庭の場合ですが、子どもが現地の学校に通い始めて2年ぐらい経つと現地校に根を下ろして、英語の方が楽になり、家の中にも英語を持ち込みます。そのときに親が譲らずに、「親子の会話は日本語」というように、それぞれのご家庭のコトバの使い方のルールを作って実践されるといいでしょう。言語の使い分けは家庭の中からと言われますが、それがゆくゆく2つの文化を背負うハイブリッドなアイデンティティを育てることに繋がります。国際結婚のお子さんの場合は、父・子では英語、母・子は日本語、みんないっしょのときは何語にするか、家族で話し合って決めるといいでしょう。

  ここで強調しておきたいのは、2つの言語、2つの学校に対する親の態度・姿勢です。大事なのは、英語も大事、日本語も大事、現地校の勉強も大事、補習校の勉強も大事という「両言型」の姿勢です。子どもは親の後ろ姿を見て育つと言われますが、親の期待を子どもは肌で感じ、その期待に応えようとするものです。確かに学年が上がるにつれ、現地校の勉強と補習校の勉強の両方をこなすのが難しくなります。「2つあって大変、不可能!」と投げ出すのではなく、「2つの学校体験ができて幸運」という捉え方はできないものでしょうか。バイリンガル育成には、2歳から20歳ぐらいまでかかります。完全を期すのではなくベストを尽くせばいいのだというような、長期的構えで余裕を持って臨まれたらどうでしょうか。

桶谷:最後に、このミシガンに住む読者の皆さんに、先生の方から何かメッセージがあれば、よろしくお願いします。

中島:ミシガンは、まさに自動車産業の世界の中心ですね。その関連で大事な日本企業が集まっています。文科省とは関係なく、これまで日本で「グローバル人材」を育てて来たのは企業ですし、また現在一番「グローバル人材」が活躍しているのも企業ですね。ですから、私は、ここミシガンで育つ子どもは幸運だと思うのです。「グローバル人材」のロールモデルの光と影に身近に触れることができるからです。

  デトロイト補習授業校を見学して1つ感心したことがあります。それは、お父さんたちが忙しい仕事の合間を縫って、補習校教育に積極的に参加されていることです。土曜に補習校に現れる父親を子どもはどう見ているのでしょうか。いつも忙しく仕事に追われる父親が、土曜日という貴重な時間を割く補習校とは、きっと大事なところに違いないと思うのではないでしょうか。子どもが補習校を支える父親、母親の姿を目にするのは、補習校の価値の吊り上げにつながるように私は思います。

  最後に1つ付け加えたいことがあります。それは、バイリンガルを育てるという観点は新しいものですから、現地校も補習校もその視点から子どもを見ていません。「グローバル人材」育成に向けて、それぞれのコトバが順調に伸びているかどうか、教師と親が協力して定期的にモニターをしつつ、子どもの成長を見守っていく必要があるでしょう。

桶谷:今日は、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

デトロイトりんご会補習授業校 村井龍三校長先生デトロイトりんご会補習授業校 村井龍三校長先生

<!--:en-->デトロイトりんご会補習授業校 村井龍三校長先生<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会補習授業校 村井龍三校長先生<!--:-->

あけましておめでとうございます。

  皆様におかれましては、2015年の初春をつつがなく、お迎えになられたことお喜び申し上げます。最初に、本校の紹介を簡単にさせて戴きますと、本校は、外務省や文部科学省、海外子女教育振興財団の援助を受けられる在籍園児児童生徒数が900人を超える大規模補習校です。教育の目的は、文部科学省の学習指導要領や幼稚園教育要領が示す教育課程をもとに、意欲あるすべての園児・児童生徒へ学習機会を与えることです。

今年4月から、小学校の教科書が改訂されますが、学習指導要領では、引き続き、児童生徒の「生きる力」をよりいっそう育むことを目指しており、「生きる力」を知・徳・体のバランスのとれた力と定義しています。本校では、この「生きる力」を育むためには、異なる文化の中で育ってきた人々との出会いを大切にし、学習の素地ともなる国語(日本語)の能力を維持向上させ、自ら学ぶ意欲や問題解決能力の育成が重要と考えています。

  一方、最近のグローバルな国際情勢のなかで、これから社会に出ていく未来ある園児・児童生徒に対し、どのような教育の視点が必要なのか、本校も在外教育施設として、その一端を担う以上、その時々の社会が学校教育へ要請する問いに応えていく必要があります。

  2013年度当初、本校の設置目的に、従来の「学習指導要領に基づいた教育課程を補習する」だけでなく、「国際社会をリードできる人材を育成する教育を提供する」という文言を追加し、2014年度当初には、子ども達の発達段階と国際人材育成に向けた①主として自分自身に係る資質や能力 ②主として相手と関わるための資質や能力 ③主として共生社会に適する資質や能力の3つの側面から、私たちが期待する“めざす児童生徒像”を決めました。尚、幼児期は、身近な他者である家族や友達と関わる体験活動をもつことで、社会性ひいては国際性を身に付ける基礎を築いていくことから、幼稚園のめざす子ども像を「自立」と「他者とのかかわり」の2つの側面に焦点を当てたものとしました。

1)生徒像(高校卒業時点)

  • 高い志を持ち、その実現に向け、多文化・多言語社会の中で変化を恐れず行動できる生徒
  • 多様性に対する包容力を持ち、チームの可能性を引き出せる生徒
  • 自国および他国の文化を体験を通して理解し、国際的な視野で社会に貢献できる生徒

2)児童像(小学校卒業時点)

  • 向上心を持ち、自分の目標に向かって挑戦する児童
  • 相手の考えを尊重し、協力し合える児童
  • 互いの文化を大切にし、広い視野で物事を考えられる児童

3)園児像(幼稚園卒園時点)

  • 自分の気持ちを言葉で伝え、身の回りのことを進んでやろうとする子ども

(「じぶんでいおう、じぶんでやろう」)

  • 世界中の友達を大切にし、仲良く遊べる子ども(「せかいのみんなとともだちになろう」)

あけましておめでとうございます。

  皆様におかれましては、2015年の初春をつつがなく、お迎えになられたことお喜び申し上げます。最初に、本校の紹介を簡単にさせて戴きますと、本校は、外務省や文部科学省、海外子女教育振興財団の援助を受けられる在籍園児児童生徒数が900人を超える大規模補習校です。教育の目的は、文部科学省の学習指導要領や幼稚園教育要領が示す教育課程をもとに、意欲あるすべての園児・児童生徒へ学習機会を与えることです。

今年4月から、小学校の教科書が改訂されますが、学習指導要領では、引き続き、児童生徒の「生きる力」をよりいっそう育むことを目指しており、「生きる力」を知・徳・体のバランスのとれた力と定義しています。本校では、この「生きる力」を育むためには、異なる文化の中で育ってきた人々との出会いを大切にし、学習の素地ともなる国語(日本語)の能力を維持向上させ、自ら学ぶ意欲や問題解決能力の育成が重要と考えています。

  一方、最近のグローバルな国際情勢のなかで、これから社会に出ていく未来ある園児・児童生徒に対し、どのような教育の視点が必要なのか、本校も在外教育施設として、その一端を担う以上、その時々の社会が学校教育へ要請する問いに応えていく必要があります。

  2013年度当初、本校の設置目的に、従来の「学習指導要領に基づいた教育課程を補習する」だけでなく、「国際社会をリードできる人材を育成する教育を提供する」という文言を追加し、2014年度当初には、子ども達の発達段階と国際人材育成に向けた①主として自分自身に係る資質や能力 ②主として相手と関わるための資質や能力 ③主として共生社会に適する資質や能力の3つの側面から、私たちが期待する“めざす児童生徒像”を決めました。尚、幼児期は、身近な他者である家族や友達と関わる体験活動をもつことで、社会性ひいては国際性を身に付ける基礎を築いていくことから、幼稚園のめざす子ども像を「自立」と「他者とのかかわり」の2つの側面に焦点を当てたものとしました。

1)生徒像(高校卒業時点)

  • 高い志を持ち、その実現に向け、多文化・多言語社会の中で変化を恐れず行動できる生徒
  • 多様性に対する包容力を持ち、チームの可能性を引き出せる生徒
  • 自国および他国の文化を体験を通して理解し、国際的な視野で社会に貢献できる生徒

2)児童像(小学校卒業時点)

  • 向上心を持ち、自分の目標に向かって挑戦する児童
  • 相手の考えを尊重し、協力し合える児童
  • 互いの文化を大切にし、広い視野で物事を考えられる児童

3)園児像(幼稚園卒園時点)

  • 自分の気持ちを言葉で伝え、身の回りのことを進んでやろうとする子ども

(「じぶんでいおう、じぶんでやろう」)

  • 世界中の友達を大切にし、仲良く遊べる子ども(「せかいのみんなとともだちになろう」)

満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会

<!--:en-->満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会<!--:--><!--:ja-->満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会<!--:--> 3


 11月1日、久しぶりにデトロイト補習授業校の音楽会に参加した。今回はノバイメドウズ校に移転して初めて参加した音楽会であり、何もかも新鮮に感じた。午後のリハーサルも済み、いよいよ本番。大勢の保護者で観客席はすぐに埋まった。運営委員の会場係の方達が、「詰めてお座りください」のアナウンスを盛んに繰り返した。ブリーチャーのてっぺんまで埋め尽くされ、超満席だったのである。教務主任の一人、中野先生の司会で始まった。村井校長先生の持ち時間3分の挨拶では、よし笛を紹介し、笛を吹かれ、また、珍らしいアフリカの楽器を紹介され、児童を激励された。3年生の「補習授業校校歌」で歌の開幕。この校歌は大潟校長先生の時のデトロイト補習授業校創立20周年記念行事の一つである。補習授業校の教職員を始め一般から募集した。当時の音楽担当の後藤喜代美先生が作曲をし、作詞は、後藤喜代美先生と井樽覚参さん(現事務長の井上先生)がされ、この世に誕生したのである。3年生の力強い元気な声で校歌が歌われ、改めて校歌の大切さを認識した。「一人の手」、「ふじ山」、そしてリコーダー演奏で「パフ」とプログラムは進んだ。大きく口を開き、きれいな声で歌っていた。皆の声もそろっていた。最後のリコーダー演奏はとても上手に吹いていて、家庭での猛練習の成果が見られた。保護者の皆さんもさぞかし満足をされたことであろう。3年生の皆さん、とってもとっても素晴らしかったですよ。

 次は4年生の出番。まず最初は、リコーダーと歌「オーラリー」でスタート。サミングという演奏法で(リコーダーを親指の先で、開けたりふさいだりして吹く)リコーダーの演奏をし、その後に歌を披露。この曲で新しい技術を身に付けた4年生。皆の音がきちんとそろっていて、ここでも家庭での練習の成果がみられた。本当にうまいと感心した。どの子の顔も間違わずに吹けた満足感と「やったぁー」という安堵の気持ちがうかがわれた。

 そして、教科書のこころのうたのページにある文部省唱歌「もみじ」、「ドレミの歌」を、楽しそうに元気に歌ったのがとても印象的であった。最後に「皆さん、ご一緒に」のコーナーでは、観客席の保護者、3年生・4年生の児童、教職員の皆さんで「もみじ」を合唱して、音楽会の幕を閉じた。年間を通し数時間の音楽授業で、ここまで児童に実力を付けさせた音楽担当の明石先生の指導力に頭が下がる。その先生の熱意に応えて頑張った3年生と4年生の児童に、「みんな最高によかったよ!!!」と心から拍手を送ったのは、私だけではなかったと思う。各学年の担任の先生のクラスでの指導、保護者の家庭での練習に子ども達を励まし、練習をさせてくださった跡もよく見えた。音楽会に関わった全ての皆さんに「素晴らしい音楽会にしてくださり、ありがとうございました」と一言お礼を申し上げたい。

デトロイト補習授業校在職中、音楽会は毎年楽しみにしていた行事の一つであった。

 音楽会を行うようになった当時(1996年)は2校体制で、幼稚園部から小学3年生まではバーミンハム学校区のウエストメープル校、小学4年生から高等部までは同学校区シーホーム校で授業をしていた。音楽会は毎年ウエストメープル校、シーホーム校と交互に開催し、幼稚園部から小学6年生までが参加していた。その当時の音楽会で一番印象に残っているのは、デトロイト補習授業校創立35周年記念音楽会である。2週に分けてウエストメープル校で幼稚園部から小学3年生、翌週はシーホーム校で開催した。シーホーム校での第1部は、午後2時開演で小学4年生から6年生の発表、第2部は午後3時から中学部・高等部の生徒も参加して「特別演奏会」として補習授業校の講師をしていたプロのソプラノ歌手、リチャードソン時喜子先生の素晴らしい歌声を心行くまで楽しまさせていただいた。もちろん、デトロイト補習授業校の校歌を歌ってくださった。リチャードソン先生のピアノ伴奏者の吉田デューモント絵美さん、バイオリンの柏木響子さんのトリオの素晴らしい演奏は、もう実現不可能であろう。また、35周年記念音楽会の指導者、神保千恵子先生、近藤真子先生の子ども達への指導と熱意は、これまたプロ級であった。このお二人は真の音楽教育者として、私は尊敬している。

 最後に、とても残念であるのは、デトロイト補習授業校では音楽の授業があるのは幼稚園部から小学4年生までである。私は、子ども達に、日本人として日本の抒情歌を歌い、日本の良さを歌を通して理解できる人になってほしいと切に願うのである。近い将来、補習授業校の全ての子ども達に、日本人として恥ずかしくないよう、日本の美しい歌、心の歌を好きになり、口ずさむことができるような「音楽鑑賞教室」を企画できたらいいなと夢見ている。

デトロイト補習授業校前事務長 ジョーンズみえ子


 11月1日、久しぶりにデトロイト補習授業校の音楽会に参加した。今回はノバイメドウズ校に移転して初めて参加した音楽会であり、何もかも新鮮に感じた。午後のリハーサルも済み、いよいよ本番。大勢の保護者で観客席はすぐに埋まった。運営委員の会場係の方達が、「詰めてお座りください」のアナウンスを盛んに繰り返した。ブリーチャーのてっぺんまで埋め尽くされ、超満席だったのである。教務主任の一人、中野先生の司会で始まった。村井校長先生の持ち時間3分の挨拶では、よし笛を紹介し、笛を吹かれ、また、珍らしいアフリカの楽器を紹介され、児童を激励された。3年生の「補習授業校校歌」で歌の開幕。この校歌は大潟校長先生の時のデトロイト補習授業校創立20周年記念行事の一つである。補習授業校の教職員を始め一般から募集した。当時の音楽担当の後藤喜代美先生が作曲をし、作詞は、後藤喜代美先生と井樽覚参さん(現事務長の井上先生)がされ、この世に誕生したのである。3年生の力強い元気な声で校歌が歌われ、改めて校歌の大切さを認識した。「一人の手」、「ふじ山」、そしてリコーダー演奏で「パフ」とプログラムは進んだ。大きく口を開き、きれいな声で歌っていた。皆の声もそろっていた。最後のリコーダー演奏はとても上手に吹いていて、家庭での猛練習の成果が見られた。保護者の皆さんもさぞかし満足をされたことであろう。3年生の皆さん、とってもとっても素晴らしかったですよ。

 次は4年生の出番。まず最初は、リコーダーと歌「オーラリー」でスタート。サミングという演奏法で(リコーダーを親指の先で、開けたりふさいだりして吹く)リコーダーの演奏をし、その後に歌を披露。この曲で新しい技術を身に付けた4年生。皆の音がきちんとそろっていて、ここでも家庭での練習の成果がみられた。本当にうまいと感心した。どの子の顔も間違わずに吹けた満足感と「やったぁー」という安堵の気持ちがうかがわれた。

 そして、教科書のこころのうたのページにある文部省唱歌「もみじ」、「ドレミの歌」を、楽しそうに元気に歌ったのがとても印象的であった。最後に「皆さん、ご一緒に」のコーナーでは、観客席の保護者、3年生・4年生の児童、教職員の皆さんで「もみじ」を合唱して、音楽会の幕を閉じた。年間を通し数時間の音楽授業で、ここまで児童に実力を付けさせた音楽担当の明石先生の指導力に頭が下がる。その先生の熱意に応えて頑張った3年生と4年生の児童に、「みんな最高によかったよ!!!」と心から拍手を送ったのは、私だけではなかったと思う。各学年の担任の先生のクラスでの指導、保護者の家庭での練習に子ども達を励まし、練習をさせてくださった跡もよく見えた。音楽会に関わった全ての皆さんに「素晴らしい音楽会にしてくださり、ありがとうございました」と一言お礼を申し上げたい。

デトロイト補習授業校在職中、音楽会は毎年楽しみにしていた行事の一つであった。

 音楽会を行うようになった当時(1996年)は2校体制で、幼稚園部から小学3年生まではバーミンハム学校区のウエストメープル校、小学4年生から高等部までは同学校区シーホーム校で授業をしていた。音楽会は毎年ウエストメープル校、シーホーム校と交互に開催し、幼稚園部から小学6年生までが参加していた。その当時の音楽会で一番印象に残っているのは、デトロイト補習授業校創立35周年記念音楽会である。2週に分けてウエストメープル校で幼稚園部から小学3年生、翌週はシーホーム校で開催した。シーホーム校での第1部は、午後2時開演で小学4年生から6年生の発表、第2部は午後3時から中学部・高等部の生徒も参加して「特別演奏会」として補習授業校の講師をしていたプロのソプラノ歌手、リチャードソン時喜子先生の素晴らしい歌声を心行くまで楽しまさせていただいた。もちろん、デトロイト補習授業校の校歌を歌ってくださった。リチャードソン先生のピアノ伴奏者の吉田デューモント絵美さん、バイオリンの柏木響子さんのトリオの素晴らしい演奏は、もう実現不可能であろう。また、35周年記念音楽会の指導者、神保千恵子先生、近藤真子先生の子ども達への指導と熱意は、これまたプロ級であった。このお二人は真の音楽教育者として、私は尊敬している。

 最後に、とても残念であるのは、デトロイト補習授業校では音楽の授業があるのは幼稚園部から小学4年生までである。私は、子ども達に、日本人として日本の抒情歌を歌い、日本の良さを歌を通して理解できる人になってほしいと切に願うのである。近い将来、補習授業校の全ての子ども達に、日本人として恥ずかしくないよう、日本の美しい歌、心の歌を好きになり、口ずさむことができるような「音楽鑑賞教室」を企画できたらいいなと夢見ている。

デトロイト補習授業校前事務長 ジョーンズみえ子

デトロイトりんご会補習授業校 現地教育者向けのオープン・ハウスデトロイトりんご会補習授業校 現地教育者向けのオープン・ハウス

<!--:en-->デトロイトりんご会補習授業校 現地教育者向けのオープン・ハウス<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会補習授業校 現地教育者向けのオープン・ハウス<!--:--> 3

  デトロイトりんご会補習授業校の恒例行事であるオープンハウスが、10月18日(土)に開催された。このオープンハウスは、児童生徒が平日に通う現地のアメリカの学校の教職員や教育委員など教育関係者を招待して行われ、授業参観及び交流と、日本文化紹介を通じ日本の児童生徒への理解と関心を高めてもらい、ひいては現地校での彼らへの指導に役立つ情報を提供することを目的としている。現地校での行事も多く先生方は多忙な時期にも拘らず、100人余りの参加者が訪れた。

  参加者は受付で校内地図などの参考資料を受け取った後、早速2校時目にあたる授業を自由に参観した。現地校の学級担任やESL(ELL)の先生方は、担当の子ども達が所属する教室を探して訪れ、学習する姿や掲示物に温かいまなざしを向けていた。授業内容や教材について父母会の案内担当者に熱心に質問する参加者も多く見られ、日本の指導法への関心の高さも窺えた。このオープンハウスを毎年訪れているというESL教師は、既に日本の学校や文化について多くの知識を得ているが、児童生徒との絆を強くする絶好の機会と認識しているとのこと。他の学校区から移り今回がオープンハウスに初参加という低学年の担任教師は、第一声に「ワンダフル!」と絶賛し、「土曜日にどんなことをしているのかが分かり、理解が深まった」「言葉は分からないが、先生の指導力の高さ、そして生徒がこの学校や先生を好きなことが、子ども達の活動の様子や表情で判る」と評した。幼稚園部では一緒に作業する訪問者も多く、戸惑いがちに見えた園児からも「嬉しい」との素直な感想が笑顔とともに聞かれた。

   参観後には講堂にて、村井学校長による歓迎の辞と感謝の言葉や、同校の学習内容の概略説明に続き、この夏、当周辺地区よりETJ (Educators To Japan:現地校教育関係者日本派遣プログラム) で日本を2週間訪問し研修した米国人教育関係者からの報告プレゼンテーションが行われた。報告に先立ち、JBSD

(デトロイト日本商工会)のETJ担当者より同プログラムの経緯や概要について説明がなされた。

  同プログラムは駐在員子弟を受け入れている現地校の先生方に感謝と日本文化理解を図る目的で1975年にロサンゼルスで始まり、以後、参加地域が増加。デトロイト地区では1992年からJBSDがスポンサーとなり継続してきており、ほぼ毎年数人の参加者を送り出している。今年度は5名の参加者が世界各地からの参加者20名と共に、ホームステイ及び学校や多数の文化施設を見学する機会を得た。

 報告では、視察やホームステイでの具体的なエピソード、日本の美しさ、学校の差異などを、異文化の中に放り込まれた新鮮な驚きを交えつつ紹介し、いかに充実した日々であったかが伝えられた。様々な場面でのコミュニケーションの難しさにも触れたが、訪問先での暖かい歓迎や、帰り道が分からず途方暮れたが親切な人に救われたことなどを通して、参加者の誰もが好印象を得て帰還している。賛美と感動の言葉に溢れた報告であった。日本の印象を「近代的な都会に伝統が残っている」と表現した人もあった。

  学校生活については、スクールバスが無く歩いて通うことや、児童生徒が給食を自分たちで配膳すること、清掃をすることなど米国の学校生活との違いについて、驚きと称賛の言葉を加えて紹介されたが、「床拭き中に競走するなど、子供たちは無邪気で、楽しんでいる様子だった。子どもは子ども。」と加えた。生徒たちが訪問者に向け声に出して挨拶することが定着しており、ここでは在り得ない情景で、感銘を受けたとの話に、会場が苦笑で湧いた。

 質疑応答では、学校システムの詳細に関しての質問の他、ここで自分たちにできる配慮は何かとの問いかけに対し、校長職にあるプログラム参加者から「日本からの転入時には保護者に対して今までより長い時間をかけ詳細に説明をして、理解と安心感を深めるようにしたい」との具体的な方法が挙げられた。さらに、自分たちが異文化の中で味わった不安感を忘れずに、共感をもって接してゆきたいなど、参加者誰もがこの体験を生かしてより良い指導をしてゆきたいとの抱負を語った。

  ETJ参加者だけでなく、報告の傍聴者全体へも、日本の学校や文化への理解がより深まり、今後の生徒指導及び相互理解の関係と絆が、実り豊かに進展してゆくことであろう。

  デトロイトりんご会補習授業校の恒例行事であるオープンハウスが、10月18日(土)に開催された。このオープンハウスは、児童生徒が平日に通う現地のアメリカの学校の教職員や教育委員など教育関係者を招待して行われ、授業参観及び交流と、日本文化紹介を通じ日本の児童生徒への理解と関心を高めてもらい、ひいては現地校での彼らへの指導に役立つ情報を提供することを目的としている。現地校での行事も多く先生方は多忙な時期にも拘らず、100人余りの参加者が訪れた。

  参加者は受付で校内地図などの参考資料を受け取った後、早速2校時目にあたる授業を自由に参観した。現地校の学級担任やESL(ELL)の先生方は、担当の子ども達が所属する教室を探して訪れ、学習する姿や掲示物に温かいまなざしを向けていた。授業内容や教材について父母会の案内担当者に熱心に質問する参加者も多く見られ、日本の指導法への関心の高さも窺えた。このオープンハウスを毎年訪れているというESL教師は、既に日本の学校や文化について多くの知識を得ているが、児童生徒との絆を強くする絶好の機会と認識しているとのこと。他の学校区から移り今回がオープンハウスに初参加という低学年の担任教師は、第一声に「ワンダフル!」と絶賛し、「土曜日にどんなことをしているのかが分かり、理解が深まった」「言葉は分からないが、先生の指導力の高さ、そして生徒がこの学校や先生を好きなことが、子ども達の活動の様子や表情で判る」と評した。幼稚園部では一緒に作業する訪問者も多く、戸惑いがちに見えた園児からも「嬉しい」との素直な感想が笑顔とともに聞かれた。

   参観後には講堂にて、村井学校長による歓迎の辞と感謝の言葉や、同校の学習内容の概略説明に続き、この夏、当周辺地区よりETJ (Educators To Japan:現地校教育関係者日本派遣プログラム) で日本を2週間訪問し研修した米国人教育関係者からの報告プレゼンテーションが行われた。報告に先立ち、JBSD

(デトロイト日本商工会)のETJ担当者より同プログラムの経緯や概要について説明がなされた。

  同プログラムは駐在員子弟を受け入れている現地校の先生方に感謝と日本文化理解を図る目的で1975年にロサンゼルスで始まり、以後、参加地域が増加。デトロイト地区では1992年からJBSDがスポンサーとなり継続してきており、ほぼ毎年数人の参加者を送り出している。今年度は5名の参加者が世界各地からの参加者20名と共に、ホームステイ及び学校や多数の文化施設を見学する機会を得た。

 報告では、視察やホームステイでの具体的なエピソード、日本の美しさ、学校の差異などを、異文化の中に放り込まれた新鮮な驚きを交えつつ紹介し、いかに充実した日々であったかが伝えられた。様々な場面でのコミュニケーションの難しさにも触れたが、訪問先での暖かい歓迎や、帰り道が分からず途方暮れたが親切な人に救われたことなどを通して、参加者の誰もが好印象を得て帰還している。賛美と感動の言葉に溢れた報告であった。日本の印象を「近代的な都会に伝統が残っている」と表現した人もあった。

  学校生活については、スクールバスが無く歩いて通うことや、児童生徒が給食を自分たちで配膳すること、清掃をすることなど米国の学校生活との違いについて、驚きと称賛の言葉を加えて紹介されたが、「床拭き中に競走するなど、子供たちは無邪気で、楽しんでいる様子だった。子どもは子ども。」と加えた。生徒たちが訪問者に向け声に出して挨拶することが定着しており、ここでは在り得ない情景で、感銘を受けたとの話に、会場が苦笑で湧いた。

 質疑応答では、学校システムの詳細に関しての質問の他、ここで自分たちにできる配慮は何かとの問いかけに対し、校長職にあるプログラム参加者から「日本からの転入時には保護者に対して今までより長い時間をかけ詳細に説明をして、理解と安心感を深めるようにしたい」との具体的な方法が挙げられた。さらに、自分たちが異文化の中で味わった不安感を忘れずに、共感をもって接してゆきたいなど、参加者誰もがこの体験を生かしてより良い指導をしてゆきたいとの抱負を語った。

  ETJ参加者だけでなく、報告の傍聴者全体へも、日本の学校や文化への理解がより深まり、今後の生徒指導及び相互理解の関係と絆が、実り豊かに進展してゆくことであろう。