Friday, June 21, 2024

元なでしこジャパン 山口麻美氏を迎えて講演会

元なでしこジャパン 山口麻美氏を迎えて講演会 3

DSC_3917デトロイトりんご会 補習授業校 りんごハウス特別企画

アメリカとスウェーデンでの豊富な経験や、怪我からの復帰の道のりをもとに子どもたちにエール

デトロイト補習授業校では理事運営委員会が主催し、中高生・保護者ボランティアとともに準備・運営する、「放課後活動の体験」、「工作・製作を楽しむ場の提供」を目的とした『りんごハウス』を企画・開催している。補習授業校ならではといえるが、父親たちも積極的に携わり、各々の技術や才能、人脈を活かして様々な企画を実施してきた。

2月末のりんごハウスでは「割箸鉄砲作り」を開催し、50名以上の子どもたちが参加。子どもたちは割箸と輪ゴムを使って割箸鉄砲を製作した後、それを使って実際に的当てもして楽しんだとのこと。

2016年度の最終回となった3月4日のりんごハウスでは、特別企画として、元なでしこジャパンの山口麻美氏を迎えて講演会を開催した。講演は、山口麻美氏と懇意で、今回の企画の橋渡しをつとめた高橋亮氏とのトークショースタイルで行なわれ、聴講者に質問を投げかけたり、質問を受けたり、オープンな雰囲気で進められた。補習授業校のサッカースクールでサッカーを習っている子ども達が多く集まり、大人たちもサッカーファンが多いと見え、一般的にはあまり周知されていないような質問にも正解が続出した。サイン・握手会の時間も設けられ、貴重な機会を楽しむ姿が見られた。

山口麻美さんは、1 9 9 9年に日テレ・メニーナ入団。3年後、日本女子サッカーで最強の日テレ・ベレーザに昇格し、2 シーズン目には 18 試合 9 得点の活躍をおさめた。2005年に日テレを退団しフロリダ州立大学に留学しサッカー部に入部。その間、2007年ユニバーシアードに出場する日本代表に選出。また、北京五輪アジア最終予選に向けた日本代表のアメリカ遠征メンバーに初召集され、アメリカ戦で代表デビューを飾った。一方、米国大学女子サッカーリーグでは 24 得点 18 アシストを記録し、フロリダ州立大創設初のハーマン杯を受賞。2008年にスウェーデンへ渡り、名門ウメオIKに入団し女子スウェーデンカップ、UEFA女子カップに出場、在籍中2度のリーグ優勝を経験、という輝かしい経歴をもっている。

ハーマン杯は米大学サッカーの年間最優秀選手に贈られるもので、日本人初の快挙。講演中、高橋氏より、それがいかに非常な名誉であるかという解説に加えて、引退した今も“レジェンド”と呼ばれおり、また、フロリダ州立大学内のアスリート殿堂入り記念館に彼女のコーナーがあり、ユニホームなどが展示されていることも紹介した。山口麻美さんからは、生い立ちや、海外での経験談、そして怪我からの再起についてなど、スライドを映しながら盛りだくさんの話が披露された。高校生でリーグサッカーに入団したために、帰りが夜中になることもあったが、サッカーだけと思われたくなくて勉強もやった。トップを目指していて、サッカーのためなら頑張れたと話す。

DSC_3861世界で活躍する選手になりたくて、その為には一流のプレーヤーの中で・・・と考え、高校卒業後すぐに、子どもの頃から憧れていたアメリカに留学。言葉の壁、文化の違い、そしてフィジカルの壁に直面。勉強ができないとサッカーができない条件であったため、授業を録音して家庭教師と勉強した。勉強とサッカーだけの毎日であったと苦労を話した。2 年ほど経って話せるようになってからは自分からチームメートとコミュニケーションを取るようにしたという。

その後、世界トップクラスのスウェーデンのチームに移籍し、リーグでの優勝、超一流選手とのプレー、3万人の観客の前でのプレーなど、貴重な経験を重ねた後、アメリカのチームに移籍。人脈やオファーを活かして活躍の場を築いてきたことが伝えられた。

IMG_5778話は2011年のワールドカップに移る。予選には出場したものの本大会では外された、その時の心境を、言葉では表さず、他の選手たちの失望の場面を集めた映像を通して示した。その直後には怪我をして繰り返し手術。さらに原因不明の怪我が重なり、一度はサッカーを辞めたという。2年半もの長いリハビリ生活の後にベレーザに復帰し、出場後いきなり得点。その後ベレーザは皇后杯で優勝。「諦めなくて本当に良かった」「怪我のおかげで、リハビリの場での出会いもあった。素晴らしい人と出会え、学ばせていただいた」と語った。

選手引退後、アメリカに戻ってフロリダ大学を昨年卒業した。目標を成し遂げる彼女の精神力に脱帽する。現在はニューヨークを拠点に、サッカーだけでなく、いろいろな仕事をしている。「仕事の場でも世界で活躍したい」との抱負を語った。

最後に、「辛いことやいろんなことがあったが、キーワードは“ ポジティブ”

“行動力”。どんな局面でもポジティブに捉えて。必ず良いことがある」と、経験に基づいた、強く、そして暖かいエールを贈ってくれた。重くストレートに響くメッセージであった。

全写真提供:デトロイトりんご会補習授業校

西暦2016年 平成28年を迎えて

西暦2016年 平成28年を迎えて 1

Wada02 新年のご挨拶

JAPANニュース倶楽部読者の皆様、明けましておめでとうございます。年頭に当たり、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。在デトロイト日本国総領事として昨年8月に着任して約4ヶ月間が過ぎましたが、右を振り返ってみますと、ミシガン・オハイオ両州の各地に赴き、様々な分野で活躍されている日系企業および在留邦人の皆様や、地元の日米交流関係者の話を伺う機会に大変恵まれ、非常に充実した日々を過ごさせて頂きました。
9月に東京で開催された第47回日本米国中西部会へ参加した際には、スナイダー・ミシガン州知事と共に滋賀県(ミシガン州の姉妹県)や豊田市(デトロイト市の姉妹都市)を訪問することが出来ました。また、JETプログラム(注)経験者の有志の集まりであるJET同窓会の年次総会が昨年はデトロイトにて開催され、全米各地のJET同窓会支部代表及び教育関係者と交流する機会もありました。その他、ミシガン・オハイオ州の各地で企業・大学訪問、行事参加を通じ、日系企業や在留邦人の皆様が当地でご活躍されている様子を肌で感じることができました。戦後70年という節目の年に、これらを通じて強く感じたのは、今日の良好な日米関係は、長きに亘る人と人との交流によって育まれ、支えられているということです。この場をお借りして、当地における日米相互理解の促進にご尽力頂いた皆様に心から感謝とともに、引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(注)Japan Exchange and Teaching Programme:外務省などの協力のもと、地方公共団体が諸外国の若者を特別職

の地方公務員として任用し、日本全国の小中高等学校で英語その他の外国語やスポーツなどを教えたり、地方公共団体で国際交流のために働いたりする機会を提供する事業

日本は、ミシガン、オハイオ州にとって最大級または最大の投資国であり、両州への進出日系企業は9百社を越え、その雇用数は約11万人に及びます。このような当地における日本のプレゼンスは、両国関係の基礎であり、誠に誇らしく思います。また、ミシガン州には、滋賀県との姉妹関係があり、これに日本と同州の姉妹都市関係を含めると28件に及び、オハイオ州も埼玉県と姉妹関係を有し、日本と同州の姉妹・友好都市関係を含めると16件の関係があります。こうした地域レベルでの友好交流は日米関係の強化促進の為にきわめて有効であり、今後の草の根交流が大変楽しみです。

さて、今年の主要な米国内の動きとしては、大統領選挙がいよいよ佳境を迎えます。また、日米両国の経済関係にとって重要なTPP協定についても、議会での審議が順調に進むかどうかが注目されます。これらの結果は、日米関係にも大きく影響を与えるものであり、総領事館としてもその動向を注視していきますが、いずれにしても、日米関係がより強固で安定したものになるように、今年も引き続き努力していきたいと考えています。その一つのツールとして、今年30年目を迎える前述のJETプログラムは、1987年の開始以来、全世界より約3万人の若者を日本に送り出しています。こうしたプログラムを通じ、日本をよく知る親日家を増やし、草の根レベルでの関係を育むことは日米両国関係の将来にとって、とても大切なことだと思います。これまで築き上げた日米友好関係の礎をさらに強固にすべく、今後も日本の様々な魅力を発信し、日米の架け橋としての総領事館の役割を館員一同精一杯果たして参ります。

また、総領事館の最重要任務である在留邦人の皆様への良質で迅速な公的サービスの提供についても、引き続き最善を尽くして参ります。各日本人関係団体のご協力を得て実施している領事出張サービスを含め、在外選挙登録、旅券、戸籍・国籍等の各種証明関係など多岐にわたるサービスの更なる充実・向上に努めていきます。また、地元の警察や治安機関との協力体制を密にし、タイムリーに安全に関する情報を発信し、皆様が安心して生活できる様に安全対策の拡充を続けていきます。このような皆様の生活に役立つ情報は、ホームページやメールマガジン、またリニューアルしたFacebookなどを活用して分かり易くお伝えしていきますので、是非ご覧下さい。また、Facebookには「いいね!」を押して頂き、フォローして頂ければ幸いです。当館のサービスについてお気づきの点がございましたら、遠慮なくご連絡、ご指摘下さい。

今後とも、在留邦人の皆様にとっては頼りになる存在であり、また、ミシガン州及びオハイオ州の米国人及び地域の方々に対しては、信頼できるパートナーとなることを目指して、館員一同尽力する所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。末筆ながら、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。

平成28年1月

在デトロイト日本国総領事館

総領事 和田充広


 

校長_写真①あけましておめでとうございます。

皆様におかれましては、2016年の初春をつつがなく、お迎えになられたことお喜び申し上げます。さて、世界にある補習授業校の数は205校、その内、北米には8 8 校が設立され、約1 3 5 0 0 人の子ども達が学んでいますが、本校は、外務省や文部科学省、海外子女教育振興財団の援助を受けられる世界で第3位の大規模な補習校です。現在、900人を超える幼稚園児から高校生までが学んでいます。また、本校の設置目的については、「日本語による日本の学習指導要領に基づいた教育課程を補習する機会を与えると共に、将来、日本と国際社会をリードできる人材を育成する教育を提供する」としています。このことから、絶えず、日本国内における新しい教育の方向を探りつつ、本校の教育活動と連動させていく必要があると考えています。

現在の学習指導要領では、キーワードとして、子ども達の「生きる力」をよりいっそう育むことを目指し、その「生きる力」を知・徳・体のバランスのとれた力と定義しています。また、文部科学省は、これからの教育の方向として、次の学習指導要領改訂を2020年(平成32年) 頃を目途に作業を進めていますが、現在、新聞やニュースなどで見聞きする「21世紀型スキル」という言葉がキーワードとしてクローズアップしてくるのではないかと推測しています。この「21世紀型スキル」という言葉は、簡単に言いますと、グローバル社会を生き抜くために必要とされる能力を指します。

2009年(平成21年)1月に、マイクロソフトやインテル、米通信機器大手のシスコシステムズ、それとメルボルン大学が世界の教育学者や教育政策決定者らに呼びかけて、ATC21s(Assessment and Teaching of 21sCentury Skills) プロジェクトを立ち上げ「2 1 世紀に必要とされるスキルは何か」「その評価システムの研究を始める」と発表しましたが、この「21世紀型スキル」を提唱したA T C 2 1 s は、例えば、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力、コラボレーション(チームワーク)能力、自律的に学習する力など4つのカテゴリー、10のスキルとして定義しています。

これからの時代は、「一時的に詰め込んでその後忘れてしまうような知識の習得」ではなく、「後から必要に応じて活用できる知識の獲得」が重要になってくる。変化に合わせて、様々な場面で必要になった時に学びなおす、学び続ける力が大切である。決まった答えを教員が教えるのでなく、子ども達が答えを見つけたり、同時に問題点を発見したり、グルーブ同士でコミュニケーションしながら解法を共有し、知を再構成していくプロセスが問われると考えられます。学習指導要領改訂に深くかかわる国立教育政策研究所が「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」《平成26~28年度》プロジェクトをしていますが、このプロジェクトの柱も上記と同じ方向です。

本校は、2013年度に設置目的の下、幼稚園部、小学部、中高等部の各学部における「めざす子ども像」を新たに示し、この「めざす子ども像」の具現化のため、毎週土曜日の授業の質を高めるべく校内研究(今年度は、授業における教材・場面・指導過程の工夫)を続けています。片や、イースタンミシガン大学の協力のもと、国際人財(人材は財産という意)育成共同プロジェクトを立ち上げ、先の校内研究の実践も含み、日本国内から現役教員講師の招聘も実現し、これらの動きを見据えて教育活動を展開しています。

最後になりますが、子ども達それぞれの進路と当地での学習環境を整えるためには、それを支える講師の確保とご家庭での協力が必要なことは言うまでもありません。講師募集は随時しておりますし、採用内定者研修や新任研修も充実しています。子ども達の笑顔と接してみたいと思われる方は、是非、ご一報ください。

スクラップ・アンド・ビルドの思考をしながら、さらに「デトロイトりんご会補習授業校で勉強できてよかった」と子ども達や保護者・関係者の皆様が、夢や誇りがもてる学校づくりに運営組織の皆様と共に全教職員で取り組んでまいりたいと思います。今後とも、邦人の皆様の温かいご支援・ご協力をお願いします。

 

 

デトロイト・オープン剣道トーナメント

デトロイト・オープン剣道トーナメント 1
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Group photo Eiga Senseis DKD例年以上の多数参加者を迎えて

2月14日(日)、デトロイト剣道道場主催による剣道トーナメントがノバイ・ハイスクールを会場にして開催された。このトーナメントは毎年行われており、全米各地やカナダの剣道道場から多数の剣士が参加する北西部屈指の大きな規模となっている。北米の他の地区でも剣道トーナメントが開かれるが、全米剣道連盟主催の大会を除くと、同トーナメントが最も規模が大きい。

約350名という多数の参加者が集まり、昨年同様の開催場所であるハイスクールの中、より広いジム(体育館)をトーナメント会場に変更し、昨年より2面多い8面のコートを設け、試合をこなした。

IMG_8619トーナメント当日の朝は華氏マイナス20度近くという、ミシガンでも稀な極寒ながら、各地からの参加者が結集した。このような盛況を収めている要因は、デトロイト剣道道場の長である田川順照剣道が日本でも数少ない教士八段であり、指導にも定評がある上、本トーナメントには例年、日本から国内トップクラスの剣士(教士)を招いていることがある。田川氏は1975年に米国内における剣道普及のために渡米し、現在、全米剣道連盟の会長に就いている。

IMG_8575各試合(コートごと)には3人の審判の他、選手係、時計係など最低4名は必要。デトロイト道場の父母たちの協力があってこそ、大きなトーナメントの開催が可能になっている。さらに、会場となったノバイハイスクールで日本語クラスを取っている生徒を始め、学生らのボランティアも多数得て、成功裏にとり行なわれた。

IMG_4300この度の日本からのゲストは栄花英幸氏と栄花直輝氏。両氏は御兄弟で、お二人とも剣道教士八段の高段者であり、兄である英幸教士は全日本剣道選手権大会2位など、直輝教士は世界剣道選手権大会ならび全日本剣道選手権大会で優勝という、それぞれに輝かしい剣歴を保持している。

Eiga N. Speech開会式の田川道場長による「本大会は真剣勝負の場であると同時に交友と親善の場である」といった開会の挨拶に続いて、来賓である在デトロイト日本国総領事館の和田総領事がスピーチに立ち、日本の武道である剣道に情熱を傾けている人々が海外に多いことを喜ぶ言葉と、選手らへのエールを贈った。

試合に先駆けて、栄花御兄弟による刀を使った形の実演が行われ、高段者の凛とした美しい佇まいと技に剣士たちの真摯なまなざしが注がれた。両八段教士は前日に行われたセミナーで指導にあたり、参加者は貴重な機会に恵まれた。

????????????????????????????????????栄花御兄弟に米国の剣士たちの印象を伺ったところ、英幸氏は15年前にもこのトーナメントに訪れており、当時に比べて参加人数が増え、特に少年剣士のレベルが上がったことに対する驚きを表したほか、「求める気持ちが強い。技術も伸びると思う。指導者がいかに正しく伝えるかに成長が懸かっている」とのこと。「何を尊んで欲しいか」との質問には、「潔(いさぎよ)さや弱さを知ることなど本質的な剣道の教え」との答え。剣道には「打って反省、打たれて感謝」という言葉があるが、感謝の気持ちや謙虚な心を持つこと、また、相手から学ぶ姿勢が大切であり、そういった精神部分を失ってはならないと説明してくださった。

IMG_4371米国での指導は初めてという直輝氏は、前日のセミナー(実演実技)での感想を「基本がしっかりできている。指導者から精神も学んでいることが分かる」、「皆さんの熱意などが新鮮で、自分自信、もっとがんばろう、より素晴らしいものを目指そうと、逆に刺激を得た。」と語った。

デトロイト剣道道場からの今大会参加者は45名。英幸氏の指摘通り、同道場も子どもや若手の層が厚くなりレベルを上げている。今大会に於いてもいくつもの入賞を飾っている。(文末に列挙)

IMG_8791日系の子ども達が剣道をたしなむ良さについて、コロンバス(Ohio)から参加していた少年、リングラー君(10才)の母親は、「日本的な礼儀は、海外にいる方が心掛けているが、礼儀が良く、自分のことが出来る子に育っている」と評価。別の保護者からは、「教え込むのでなく、道場の人たちを見て自然に日本の礼儀作法が身につく。ありがたい」との声もあった。改めて、立ち居振る舞いに目を向けてみると、確かに、折り目正しい礼や明朗な挨拶ができる子どもが多く感心させられた。

IMG_8703前述の栄花直輝剣士も「子ども達の礼儀がすばらしい。目上の人への対応がきちんとできている」と称賛していた。

今回初めて同大会を見学された和田総領事は、「日本人に限らず、これ程たくさんの方が一生懸命にやっていて、全米、そしてカナダからも参加者が来て、嬉しいです。」「私は中学で剣道が必修で辛かったですが、それを外人の方々がやっていて、とても素晴らしい」と笑顔を放った。同伴された奥様は、剣道を生で観るのが初めて。子ども達の可愛らしさと頑張る姿に心を動かされたとのこと。

スポーツとして心身を練磨するだけでなく、礼節や信義を尊ぶ剣道を通して、日本の心や文化が日系の子ども達に伝承され、さらには当地の周囲の人々に浸透していくことは何とも尊い。

デトロイト剣道道場 入賞結果

IMG_8672団体戦:

Team Adult 2位 Detroit Aチーム

Team Youth 2位 Detroit Aチーム

3位 Detroit Bチーム

IMG_8651個人戦:

2段の部

1位 シャロド コリン (Collin Sherrod)

シニア・ユース (Senior Youth)

3位 ウェサリング アレックス

(Alex Wesserling)

3位 扇田 ケイジ (Keiji Ogita)

ジュニア・ユース (Junior Youth)

1位 篠原コリン (Collin Shinohara)

デトロイトりんご会補習授業校 新校長 宮本校長先生インタビュー

デトロイトりんご会補習授業校 新校長 宮本校長先生インタビュー

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今年(2016年)4月8日より文部科学省の在外教育施設派遣制度によってデトロイトりんご会補習授業校の校長に着任された宮本正彦校長先生に、9月中旬、インタビューに応じていただいた。

宮本校長先生は東京都出身。東京都の目黒区と世田谷区の公立小学校で36年間勤務され、うち23年間は学級担任、13年は教頭そして校長として管理職に就いていらした。在外教育施派遣は2回目で、前回は1994年から3年間、台湾の台北日本人学校に教員として赴任された経歴があります。

一昨年に定年退職され、その後も再任用で勤め続ける道も選べたが、一年間、大学や教育委員会で仕事をしている間に、台湾派遣の経験を活かしたいと考えて在外教育施設シニア派遣教員に応募。即派遣合格者に決定し、国内で研修を受けるなど準備を整えてきたとのこと。

学校現場一筋、長年勤務された宮本先生に、補習授業校の印象、さらに、海外帰国児童生徒の特長や日本での適応などについて話を伺った。

Q: 台湾の台北日本人学校のご経験がありますが、補習授業校であるデトロイトりんご会の印象、良さをどう感じておられますか。

A: 月曜日から金曜日を現地校などに通い英語の環境の中で学習している子供達が、補習校では週一回、日本のことを学び、友達と日本語で関わり合えることができる貴重な一日ですから、そこを大切にしたいと考えています。デトロイト補習授業校では、年間42日間の授業日の中で、日本に帰ったときの学習に適応させることと、そして、もう一つはグローバル化の中で国際人材の育成として、世界で羽ばたく子供達の資質能力を伸ばすこと、その二つを目的として掲げています。日本の公立小中学校とほぼ同じである日本人学校とは違って、異なる文化と友達、そして英語に多く触れることができる補習校の児童生徒には貴重な多文化理解の基盤があります。

子供達の様子を見ていると、現地校に5日通った後の土曜日で体力的にも辛いと思うのですが、補習校を非常に楽しみにして、元気に登校する子が多いです。補習校はそれほど魅力あるところなのだと感じています。

補習校の運営組織では、日本での校長職とは違い、内外の関係者との連絡調整など、戸惑うこともありますが、面白さを感じていますし、今までにない学校経営、運営組織の体制が整っていることに感心しています。

Q: 体制といえば、6月に当校の一大行事であり、企業の方々にも実行の協力を得ている運動会がありましたが、どのような感想を抱かれましたか。

A: 日本と同じように運動文化の要素としては素晴らしいものを経験できていますが、当日までの過程や背景は日本とは違います。日本では運動会当時まで計画的に練習をしますが、本校はほとんど練習をしていないにも関わらず、本番であれだけのことができる子供たちの力に驚きました。そして、その背景にある、多くの企業、理事運営委員、保護者から構成されている運動会実行委員会の存在やその実動力の大きさに驚きもあり感動もしました。

Q: 補習校で日本の学校行事を行う意義は?

日本の学校行事は様々ありますが、それを補習校で行なう意義は大きいです。特に紅白に分かれて競い合う運動会は、集団的な関わりの意識を高め、子供同士の繋がりができる貴重な機会です。3百人以上にもなるチームの一体感、運動の達成感や成就感を味わうことは、通常の学級での学習活動ではできないものです。素晴らしい行事の中で子供達は力を付けたと思います。

Q: 東京都の目黒区と世田谷区の小学校で勤務されたとのことですが、海外帰国児童が多い地区だったのでは?

受け入れや学校の様子をお聞かせいただけますか。

A: 学校により差はありますが、帰国児童が多い地区です。退職前にいた世田谷区の小学校では9月の2学期始業式に転入生紹介があるのですが、多いと10名近くの転入生のほとんどが海外からということもありました。目黒区も世田谷区も様々な対応をしていて、帰国児童への対応として特別教室を設定したり、個別支援として教室に入ってくれたり土曜日に日本語を補習する学級などがあります。担任時代には帰国児童を受け持った経験が多々ありました。

 

Q: 海外育ちの子供達の良さをどういったところに感じられますか。

A: もちろんいろいろな子がいますが、

‘穏やか’という印象をもっています。その背景は様々で、不安はあるに違いないですが、不安にも増して、人と穏やかに関わる力があるのでしょう。異文化を経験してきたことで、違うことを受け入れる姿勢があり、それが穏やかさに繋がるのではないかと思います。

Q: 初めて耳にした声です。一般的には「帰国子女は自己主張が強い」と言われますが。

A: そういった言葉を聞いていましたが、自分自身の経験や担任の報告から考えると、決してそうではないです。大人に対する印象を子供に当てはめてしまった言葉ではないかと感じます。その子その子の性格もありますし、中高生になると異なるでしょうが、私が接してきた小学生の段階、発達期にある子供達は柔軟性があり、柔らかく適応することができるように思います。

Q: 学校側の受け入れ、子供の適応には望ましい傾向ですね。

A: ただ、その穏やかさの背景には不安や戸惑いがかなりあるに違いないので、それは留意しなければならないと思います。

日本の子供達も変わってきました。一昔前は海外から転入する子が少なく、注目を集めたり、驚かれたりしていましたが、今は多いので、受け入れる側の子供達も慣れてきて、違和感なくすっと受け入れます。保護者についても同じようなことがいえます。小学校で英語の指導が始まりましたが、その支援にボランティアで入ってくれる人の中に、帰国保護者(海外赴任者の奥様)がかなり多くいます。ここ十年ほどで学校の中のグローバル化が進んでいます。

Q: 帰国後の適応をスムーズにするために、家庭で心がけておくと良いことや、認識しておくと良いことなどの助言をいただけますか。

A: 補習校での授業時間は限られていますから、宿題・家庭学習は無くては補えない現実があります。家庭で学習している時には、保護者は大きな気持ちで見守ってあげて欲しいです。励ましたり、一緒に悩んだりしながら、基礎的、基本的なことに重点をおくことが大切です。基礎、基本が身についていれば日本に帰ってもすぐに順応できると思います。学習内容の先取りや背伸びした高いレベルに視点を置かない方が良いでしょう。

現地校の宿題もあり、大変だと思います。親が支援できることはいろいろあると思いますが、支援の仕方が子供にどう影響を与えているか、“子供が主体的にやっているか”“強制的にやらされていないか”など、振り返ることも大切だと思います。「困難なことを克服すれば力になる」という考え方と、「子ども達が面白そうと感じて主体的に進めるようにさせる」という2つの考え方がありますが、私は学習の面白さ、楽しさを強調しながら接していくことが大切だと思っています。主体的に取り組んだ時に発揮する能力は大きく、それは小学生だけでなく、中高、そして生涯教育の基本と考えています。

漢字や九九を覚えること、読書を通して文を読み取る力などの基礎、基本を大切にしながら、補習校での貴重な体験をこれからの人生に生かして欲しいと思います。

Q: 話題を一変して、校長先生のご趣味は? アメリカ滞在中にどんなことをしたいと思っていらっしゃいますか。

A: 私はサッカーと関わって50年間程が過ぎました。始めは選手として、そしてコーチ・監督など指導者として続けてきました。サッカーから学んだことは多く、その学びは今の私の生き方の基礎、基本となり、確実な力になっています。そして、その得た力は教師として教育実践の場でも活かしてきました。サッカーというスポーツをこれからも大切にしていきたいです。最近は体も動かなくなり走ったり、跳んだりはできなくなりましたがスポーツは全般的に好きです。これからも鑑賞も含めてスポーツを身近なものとして取り入れていきたいと思っています。日本では自転車通勤をしていて、それだけでも鍛えられていましたが、今は思うように運動ができません。観戦でエネルギーをもらえますから、アメリカのスポーツ観戦を楽しみたいですね。

また、スポーツは大切な財産ですから、子供達にもその良さを伝えていきたいと思っています。

Q: 最後に、学校長としての抱負や思いを伺わせてください。

A: 先ほど触れましたが、児童生徒たちに基本的な力を身につけさせることは教師の最も大切な職務です。そのために講師の方々が働きやすい・指導しやすい環境づくりを念頭に、校長として実践していきたいと思っています。具体的には講師向けの資料を定期的に発行したり、機会がある限り授業見学を行ない、研修や指導を含めて講師の方々とコンタクトをとり、子供の様子や授業について話がたくさんできるようにしています。フットワークよく動きたいです。

児童生徒が5年10年先に振り返った時、あるいは成人になった時に、「補習校で学んで良かった」と言う子供達を育てていきたい。週に1回、「たかが一回、されど一回」の補習校での貴重な体験を将来に活かして欲しいので、私は管理職としてそこに専念しながら努めたいと考えています。

デトロイトりんご会補習授業校は理事、運営委員、父母に運営とともに支えられている学校で、当校はそれがよく機能していて素晴らしいと感じています。子供達にとっても、応援し支えてくれる人が身近にいる環境は安心感となります。今はそれに気づかないかも知れませんが、これから先、多くの他者との関わりの中で自分が成長していることに気づき、その大切さを代々に伝えていって欲しいと思います。

JSDウィメンズクラブ・JBSD文化部会共催 2015年度 日本まつり開催

JSDウィメンズクラブ・JBSD文化部会共催 2015年度 日本まつり開催 2

JF2015運営委員04510月11日(日)、JSDウィメンズクラブとJBSD(デトロイト日本商工会)文化部会の共催による日本まつりがノバイ・ハイスクールを会場に開催された。当日は穏やかな秋晴れに恵まれ、1時から4時までの開催時間を通して大勢の人で溢れた。この日本まつりでは、アメリカ人や他の文化背景を持つ人たちへの文化紹介と交流を主目的として、日本文化紹介の様々な展示や実演などが行われている。もちろん周辺に滞在している日本人が楽しむ場にもなっており、秋の一大行事として定着している。

日米協会、そして、ミシガン州と姉妹県州提携をしている滋賀県も協賛している他、ノバイ市並びにノバイ地域学校区、在デトロイト総領事館が協力し、盛大に開催されている。今年も多数の団体や個人ボランティアなど300人を超す人々が協力してこの一大イベントを支えた。JSDウィメンズクラブからは運営委員12名の他、50名近い女性がボランティアに応募。毎年参加している常連も少なくない。また、ノバイ・ハイスクールの生徒を始め、日本語を学習する現地のハイスクール生もボランティアとして参加。大学の日本学生会メンバー、日本人高校生も合わせ、120人近くが来訪者との懸け橋として若いパワーを提供した。

075DSC_0219オープニングのセレモニーでは、デトロイト日本商工会の文化部会長の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の和田充広総領事、ノバイ市長、教育委員長による開会の辞が述べられた。それぞれ、このイベントの開催と日米の文化交流と友好親善を祝福する言葉を伝えた。

アトリウムと呼ばれる広々としたオープンスペースには、茶の湯実演や、書道と折り紙の体験コーナーが設けられ、手馴れた日本人女性たちを中心に実演や体験ワークショップが提供された。茶の湯実演は、当地で活動する裏千家・表千家・石州流、3つの流派が手を携え、合わせて6回実施した。生け花インターナショナルによる数点に及ぶ展示が、文字通り華を添えた。

060また、在デトロイト総領事館や滋賀県による文化紹介ブースを始め、デトロイトりんご会補習授業校、JCMU ( Japan Center for Michigan University)やJET (Japan Exchange and Teaching Programme) など、日本に関連した団体のブースも並んだ。また、日本生まれの商標デザインを元にタオル帽子を作製しミシガン内の病院などの患者さんに寄贈する活動をしている「ミシガン・タオル帽子の会」もブースを出した。

DSC_0139日本まつりの場で、周辺での様々な活動や、当地と日本との繋がりを知ることができる意義も大きい。

割りばし鉄砲づくりの工作や、金魚すくいや輪投げなどの日本の縁日遊びの体験コーナーは今年も大人気。主催者によれば、今年は子供の来場が多く、縁日は例年にも増して大盛況となった。

IMG_4963オーディトリアム(講堂)では6つのグループと1人のパフォーマーが順次出演。プログラムは「五大湖太鼓センター」による和太鼓からスタートし、日本のお祭りで見聴きするものとは違った創作パフォーマンス太鼓の魅力を披露した。終盤にも、竹のバチを使った趣の異なる曲など、レパートリーを変えて演奏した。

071今回が日本まつりへの初出場となったのは、イースタンミシガン大学に留学中の書道経験者を中心にした同大学学生たち10名による書道パフォーマンスグループ。書道パフォーマンスは、日本では高校生の全国大会があるほど近年ポピュラーになっているが、数人で音楽に合わせて大きな筆で文字を書いていくもの。この日のために結成されたグループにとって初めてのパフォーマンスでもある今回は、7x6メートルもの巨大な半紙に、モップのような大筆も駆使し、ポップな音楽に合わせて大小の文字を書き上げた。

尚、床で描く様を観客が見れるようにと、同イベント初めての試みとして、舞台の正面と天井とハンドカメラ、計3台のカメラによる同時撮影映像が舞台両側のスクリーンに映し出した。他の演目でも演奏者が大きく映し出され、好評を博した。

120当地で1991年に発足した歴史をもつ女声コーラス「トリリアム」は、大人の女性の声と人生経験が醸し出す豊かなハーモニーで、イギリスの人気作曲家ボブ・チルコット編曲による日本の唱歌の中から、季節感あふれる「おぼろ月夜」「紅葉」「村祭り」と、シャンソンのスタンダード「枯葉」を届けた。

079その「トリリアム」と男声合唱団「ホワイトパイン」のメンバーを中心に、混声合唱をしたい有志が集まった「音もだち(おともだち)合唱団」は、女声と男声が重なって生まれる層の厚いハーモニーで、合唱曲『心の四季』より『愛そして風』などを歌い上げた。

IMG_4894NHK番組「おかあさんといっしょ」15代目‘歌のお姉さん’森みゆきさんが当地で結成した音楽パフォーマンスグループ「ドリームシンガーズ」は子供ならではのピュアな声と表情で、「夕焼け小焼け」などの他、森みゆきさん作曲の「LOVE YOUR LIFE」の歌、そして『南中ソーラン節』の溌剌とした踊りを披露した。

IMG_4915更に、日本の伝統芸能も登場。以前ミシガン州に住んでいた縁から、花柳流の名取である小山みち江さんがオハイオ州から駆けつけ、今回は‘男踊り’である『黒田節』と‘女踊り’の『さくらさくら』、そして面をつけての小唄『紅日傘』、と、3つの形も雰囲気も異なる演目を披露した。本格的な日舞を直に鑑賞する機会を得て、観客から感謝と賛辞の声が集まった。

113邦楽グループ「雅」は、琴3面と管弦楽器とのコラボレーションにチャレンジ。季節にふさわしい人気の箏曲『秋の言の葉』をバイオリンとチェロを交えて現代的にアレンジした曲の他、日本国内外で広くカバーされているヒットJ-POP『雪の華』ではピアノとサックスフォーンと合わせ、多様で新鮮な音色を会場に響かせた。

近隣の才能が集まり、充実したプログラムになった。

20151011_102042野外では昨年に続き、NASCARレースカーとともに日本人唯一の現役NASCAR ドライバー尾形明紀選手が、活動拠点であるノースカロライナから来訪。当地応援団等の協力を得て、ブースを出展した。今年は大日本印刷の提供により、撮った写真を即プリントできる設備が用意され、尾形選手と一緒にレースカーの前で記念撮影をし、その場でプリント、それに尾形選手がサインするというサービスが実施された。順番を待つ行列は途絶えることなく、和田総領事夫妻も記念撮影を楽しみ、日本人はもちろんのこと、アメリカ人も多く訪れ、初めて見るNASCARと写真サービスを喜ぶ顔が印象的であったとの担当者の話。昨年、りんご会補習授業校で講演を行なったこともあり、デトロイト地区ですっかり‘おなじみ’になった感である。

20151011_144159賑わいをみせた日本まつりはJSDウィメンズクラブ会長によるクロージングの挨拶で幕を閉じた。後日、感想を伺ったところ、「訪問者の流れが良くスムーズにいろいろ見て頂けたかと思う」との話。楽しめたとの声が多数寄せられたそうである。

大勢の人々の尽力の成果である。盛りだくさんな内容で、続いていって欲しい。

写真・情報提供:JBSD、JSDウィメンズ他

補習授業校にて 宇宙飛行士試験に挑んだ ビジネスマンによる講演会補習授業校にて 宇宙飛行士試験に挑んだ ビジネスマンによる講演会

<!--:en-->補習授業校にて 宇宙飛行士試験に挑んだ ビジネスマンによる講演会<!--:--><!--:ja-->補習授業校にて 宇宙飛行士試験に挑んだ ビジネスマンによる講演会<!--:-->

酒井忠司氏

 デトロイトりんご会補習授業校では、中学・高校生を対象に「キャリア教育講演会」と題して、より広い視野で将来に向けて職業観を養う機会を提供している。2012年度3回目となった2月の講演会には、夢であった宇宙飛行士を目指して1998年にNASDA(宇宙開発事業団、現在のJAXA)の選抜試験に挑み、第二次選抜試験まで進んだ経験を持つ酒井忠司氏が講師を務めた。
 NASDA及びJAXAは、1985年の第1回から5回にわたり宇宙飛行士候補者の採用募集を行ってきたが、酒井氏が挑戦した4回目の1998年には864名の応募者があり、書類選考を通過して第一次試験を受験したのは約200名、そのうち筆記試験(学力、一般教養)や心理学テスト、身体・体力測定など、多岐にわたる審査を突破して第二次選抜試験へと駒を進めたのはわずか51名という狭き門。酒井氏は、筑波のNASDA本部で一週間にわたって行われた第二次選抜がどのようなものであったかを説明した。中でも、学力、運動能力、協調性、リーダーシップなど、飛行士としての適性を厳しく試される検査の内容や様子は、当事者でなければ語れない詳細さと臨場感に溢れたもので、会場の生徒達は興味津々の様子で聞き入っていた。この年の最終合格者は、現在宇宙飛行士として活躍している山崎氏、星出氏、古川氏の3名。彼等は、子供の頃に受けた感動や刺激がきっかけで宇宙飛行士を目指したという。夢を持ち続け、実現するために何をなすべきかを選択し、邁進してきたからこその成果であることを強調した。自身の宇宙飛行士の夢は叶わなかったが、選抜試験中の稀有な体験や、目標が同じ人々との共同生活は楽しく貴重な時であったこと、また第二次試験への合格者は、その後も様々なイベントや親睦会への招待が届くので、歴代宇宙飛行士と交流する機会もあることなど、夢に挑戦した成果の大きさを伝えた。また、同校で臨時講師を務める家田義也氏とは、選抜試験で出会って以来の仲で、無二の親友となった。
 また酒井氏は、日本の宇宙開発事業団はNASAの10の1の予算で素晴らしい技術開発をしていることに触れ、「日本の素晴らしい技術力を絶やさないように理科を学んで欲しい」との言葉に加えて、宇宙開発の弊害や課題、そして理科を学ぶ意義にも言及した。そしてさらには、アメリカ国内にあるNASA関連の公開施設の紹介も織り込んだ。酒井氏は、同校の理科の授業を指導した経験があるため、この講演でも生徒たちの意欲や関心を高める工夫に努めていた。
 講演のまとめとして生徒達に、人類で初めて宇宙に行ったガガーリンが選ばれた理由というのが「話していて楽しい好青年だったから」という逸話を引用し、「人間関係を大切に。親や友に感謝するように」と諭したほか、「次の世代を担う人が頑張るかどうかで世の中が変わる」「皆さんのように英語も日本語も話せ、いろんな国の人と生活し異文化を理解できる人は貴重」「日本人として誇りを持ち、日本の代表という意識を持って行動して欲しい」など当地で学ぶ若者への期待と、激励を込めた助言を伝え、締めくくった。

酒井忠司氏

 デトロイトりんご会補習授業校では、中学・高校生を対象に「キャリア教育講演会」と題して、より広い視野で将来に向けて職業観を養う機会を提供している。2012年度3回目となった2月の講演会には、夢であった宇宙飛行士を目指して1998年にNASDA(宇宙開発事業団、現在のJAXA)の選抜試験に挑み、第二次選抜試験まで進んだ経験を持つ酒井忠司氏が講師を務めた。
 NASDA及びJAXAは、1985年の第1回から5回にわたり宇宙飛行士候補者の採用募集を行ってきたが、酒井氏が挑戦した4回目の1998年には864名の応募者があり、書類選考を通過して第一次試験を受験したのは約200名、そのうち筆記試験(学力、一般教養)や心理学テスト、身体・体力測定など、多岐にわたる審査を突破して第二次選抜試験へと駒を進めたのはわずか51名という狭き門。酒井氏は、筑波のNASDA本部で一週間にわたって行われた第二次選抜がどのようなものであったかを説明した。中でも、学力、運動能力、協調性、リーダーシップなど、飛行士としての適性を厳しく試される検査の内容や様子は、当事者でなければ語れない詳細さと臨場感に溢れたもので、会場の生徒達は興味津々の様子で聞き入っていた。この年の最終合格者は、現在宇宙飛行士として活躍している山崎氏、星出氏、古川氏の3名。彼等は、子供の頃に受けた感動や刺激がきっかけで宇宙飛行士を目指したという。夢を持ち続け、実現するために何をなすべきかを選択し、邁進してきたからこその成果であることを強調した。自身の宇宙飛行士の夢は叶わなかったが、選抜試験中の稀有な体験や、目標が同じ人々との共同生活は楽しく貴重な時であったこと、また第二次試験への合格者は、その後も様々なイベントや親睦会への招待が届くので、歴代宇宙飛行士と交流する機会もあることなど、夢に挑戦した成果の大きさを伝えた。また、同校で臨時講師を務める家田義也氏とは、選抜試験で出会って以来の仲で、無二の親友となった。
 また酒井氏は、日本の宇宙開発事業団はNASAの10の1の予算で素晴らしい技術開発をしていることに触れ、「日本の素晴らしい技術力を絶やさないように理科を学んで欲しい」との言葉に加えて、宇宙開発の弊害や課題、そして理科を学ぶ意義にも言及した。そしてさらには、アメリカ国内にあるNASA関連の公開施設の紹介も織り込んだ。酒井氏は、同校の理科の授業を指導した経験があるため、この講演でも生徒たちの意欲や関心を高める工夫に努めていた。
 講演のまとめとして生徒達に、人類で初めて宇宙に行ったガガーリンが選ばれた理由というのが「話していて楽しい好青年だったから」という逸話を引用し、「人間関係を大切に。親や友に感謝するように」と諭したほか、「次の世代を担う人が頑張るかどうかで世の中が変わる」「皆さんのように英語も日本語も話せ、いろんな国の人と生活し異文化を理解できる人は貴重」「日本人として誇りを持ち、日本の代表という意識を持って行動して欲しい」など当地で学ぶ若者への期待と、激励を込めた助言を伝え、締めくくった。

写生大会 at the DETROIT ZOO写生大会 at the DETROIT ZOO

<!--:en-->写生大会 at the DETROIT ZOO<!--:--><!--:ja-->写生大会 at the DETROIT ZOO<!--:--> 1

  去る5月31日(日)、JBSD(デトロイト日本商工会)主催による恒例の写生大会が、昨年と同じくデトロイト動物園で開催された。朝からあいにくの雨模様で、参加者が集まるのか懸念されたが、申し込み者数800名ほどの内230名が来場した。親は参加を取りやめようと考えたが、子供が「どうしても動物園で絵を描きたい」と訴えたので腰を上げたという家族もいた。140名近くが悪天候と寒さの中、写生に取り組んだ。

  例年は入園前に仮設テーブルにて行われる申し込み手続きを、園内のテント張りの本部の中に変更し、スムーズに対応。その後、思い思いの場所に散らばった。

  雨のお蔭で、例年目にしているよりも生き生きとした動きを見せている野外の動物もいたが、午前中は傘が必須とあり、温室などの室内施設で写生をしたり、あるいは撮った写真を見ながら屋根のある場所で描いたり、天候による制限を克服していた。両親が差す傘の下で描いている微笑ましい姿もあった。

 描かれた作品は例年通り質の高い作品が多く、当日、JBSD担当者と共に受付や見回りにあたったデトロイトりんご会補習校講師たちの入念な審査に加え、今年はデトロイト美術館の職員が来場し、美術専門の村井校長と共に最終審査を行なった。力作が並ぶ中、右記載の参加者が入賞を飾った。

表彰式には在デトロイト領事館の野田首席領事の挨拶があり、関係者と参加者への慰労の言葉のほか、ミシガン州と日本の経済関係や姉妹都市提携についての短い講釈に続けて、淡路市の図書館と姉妹図書館関係にあるウェストブルームフィールド・ライブラリーに本写生大会の入賞作品が夏中展示される旨が伝えられた。

  村井校長は審査講評のなか、「小学生部門ではペンギンをモチーフに選んだ作品が多く、ユーモラスな表情やふっくらとしたボリュームが良く出ていた」と、詳細なコメントを述べた。未就学児の子ども独特の描き方の魅力、中学生の色彩の美しさを称賛し、一般(中学生以上)部門では絵心のある人の作品が多くて審査が難しかったと伝えた。

  入賞者の記念写真(右下)もテント内での撮影となり暗めになってしまったが、入賞の如何によらず、帰路に着く人びとの晴れ晴れとした表情が印象に残った。

写生大会 入賞者(敬称略)

【未就学・幼稚園の部】

金賞 入江奏太郎

銀賞   野崎莉瑚

銅賞   吉田莉子

努力賞 木澤美結

努力賞  中村日向子

【小学校1-3年の部】

金賞   織井桜菜

銀賞   千葉八雲

銅賞   内藤結菜

努力賞  織井心菜

努力賞  廣川知子

【小学校4-6年の部】

金賞   朝岡巧成

銀賞   鐡尾愛菜

銅賞   ベル・シャクティ

努力賞  川部明仁香

努力賞  オルグレン光歌

努力賞  小林真生子

【中学生・高校生の部】

金賞   森 彩音

銀賞   米須エレナ

銅賞   小林果鈴

努力賞  斉藤彰太

【一般の部】

金賞   藤井祐紀

銀賞   梅村泰司

銅賞   春日井純也

努力賞  井上雅也

努力賞  吉田夕起子

  去る5月31日(日)、JBSD(デトロイト日本商工会)主催による恒例の写生大会が、昨年と同じくデトロイト動物園で開催された。朝からあいにくの雨模様で、参加者が集まるのか懸念されたが、申し込み者数800名ほどの内230名が来場した。親は参加を取りやめようと考えたが、子供が「どうしても動物園で絵を描きたい」と訴えたので腰を上げたという家族もいた。140名近くが悪天候と寒さの中、写生に取り組んだ。

  例年は入園前に仮設テーブルにて行われる申し込み手続きを、園内のテント張りの本部の中に変更し、スムーズに対応。その後、思い思いの場所に散らばった。

  雨のお蔭で、例年目にしているよりも生き生きとした動きを見せている野外の動物もいたが、午前中は傘が必須とあり、温室などの室内施設で写生をしたり、あるいは撮った写真を見ながら屋根のある場所で描いたり、天候による制限を克服していた。両親が差す傘の下で描いている微笑ましい姿もあった。

 描かれた作品は例年通り質の高い作品が多く、当日、JBSD担当者と共に受付や見回りにあたったデトロイトりんご会補習校講師たちの入念な審査に加え、今年はデトロイト美術館の職員が来場し、美術専門の村井校長と共に最終審査を行なった。力作が並ぶ中、右記載の参加者が入賞を飾った。

表彰式には在デトロイト領事館の野田首席領事の挨拶があり、関係者と参加者への慰労の言葉のほか、ミシガン州と日本の経済関係や姉妹都市提携についての短い講釈に続けて、淡路市の図書館と姉妹図書館関係にあるウェストブルームフィールド・ライブラリーに本写生大会の入賞作品が夏中展示される旨が伝えられた。

  村井校長は審査講評のなか、「小学生部門ではペンギンをモチーフに選んだ作品が多く、ユーモラスな表情やふっくらとしたボリュームが良く出ていた」と、詳細なコメントを述べた。未就学児の子ども独特の描き方の魅力、中学生の色彩の美しさを称賛し、一般(中学生以上)部門では絵心のある人の作品が多くて審査が難しかったと伝えた。

  入賞者の記念写真(右下)もテント内での撮影となり暗めになってしまったが、入賞の如何によらず、帰路に着く人びとの晴れ晴れとした表情が印象に残った。

写生大会 入賞者(敬称略)

【未就学・幼稚園の部】

金賞 入江奏太郎

銀賞   野崎莉瑚

銅賞   吉田莉子

努力賞 木澤美結

努力賞  中村日向子

【小学校1-3年の部】

金賞   織井桜菜

銀賞   千葉八雲

銅賞   内藤結菜

努力賞  織井心菜

努力賞  廣川知子

【小学校4-6年の部】

金賞   朝岡巧成

銀賞   鐡尾愛菜

銅賞   ベル・シャクティ

努力賞  川部明仁香

努力賞  オルグレン光歌

努力賞  小林真生子

【中学生・高校生の部】

金賞   森 彩音

銀賞   米須エレナ

銅賞   小林果鈴

努力賞  斉藤彰太

【一般の部】

金賞   藤井祐紀

銀賞   梅村泰司

銅賞   春日井純也

努力賞  井上雅也

努力賞  吉田夕起子

デトロイトりんご会補習授業校 音楽会

デトロイトりんご会補習授業校 音楽会 2

IMG_3944一生懸命な姿と歌声が観客に感動を与えた〜

11月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校で、小学1年生と2年生の音楽会が開催された。同校では音楽の教科を毎週のカリキュラムに設定してはいないが、「総合」という時間も活用した音楽授業と家庭での練習を重ねて、この日の発表に臨んだ。会場となった体育館には児童の人数の倍以上かとみられる大勢の保護者が足を運んだ。

IMG_3964IMG_7621開会の校長挨拶では、音楽は「音を楽しむ」ことなので、指揮者を見ながら、自分の声や友達の声と合わせることの楽しさに気づいて欲しいと述べた。今年度から音楽担当となったワービー先生の指揮、村田先生のピアノ伴奏に合わせて、両学年それぞれに、児童たちは暗記した数曲を披露。校長先生の願い通りに、指揮者である村田先生をしっかりと見つめて一生懸命に発表する姿があった。1年生は「ミッキーマウス マーチ」や「アイアイ」などを振りもつけて元気いっぱいに歌ったほか、アニメ映画「となりのトトロ」の主題歌「さんぽ」の覚えにくい歌詞にも挑戦した。1年違いとはいえ、ぐっと成長した振る舞いと表情で、2年生はまず楽器演奏に挑戦。クラスごとに異なる楽器の音色を披露した。「ドレミのうた」では日本語と英語の歌詞、両方で歌い上げた。「英語の発音がさすが!」との保護者の声が聞かれた。

2年生による「校歌」斉唱の後、参観者を含む会場の全員で合唱する機会も設けられ、大きな歌声で溢れた。

JBSD & JSD Women’s Club Japan Festival 2012JSDウィメンズクラブ・JBSD文化部会共催 2012年度 日本まつり 開催

<!--:en-->JBSD & JSD Women's Club Japan Festival 2012<!--:--><!--:ja-->JSDウィメンズクラブ・JBSD文化部会共催 2012年度 日本まつり 開催<!--:--> 19

 去る10月7日(日)、JSDウィメンズクラブとJBSD(デトロイト日本商工会)文化部会の共催による日本まつりがノバイ市のハイスクールを会場に開催された。当日は見事な秋晴れに恵まれ、1時から4時までの開催時間を通して、日本文化紹介の様々な展示や実演などが行われ、大勢の人で溢れた。

 この日本まつりは、アメリカ人や他の文化背景を持つ人たちへの文化紹介と交流を主目的とするため、訪問者に日本人以外の人が多いことが特徴として挙げられる。多数の協賛団体や大勢の個人ボランティアら、総勢約三百人が協力し合いこの一大イベントを支えている。毎年訪れるという人も多く、秋のイベントとして定着している。

 オープニングのセレモニーでは、デトロイト日本商工会の藤澤文化部会長の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の竹内首席領事、ノバイ市長(Mr.Bob Gatt)らによる開会の辞が述べられた。それぞれに、このイベントの開催と日米の文化交流と友好親善を祝福する言葉を伝えた。壇の真横に展示された生け花数点により華やかさと気品が添えられていた。

 アトリウムと呼ばれる広々としたオープンスペースには茶の湯実演や書道体験のコーナーが設けられ、手馴れた日本人女性たちを中心に実演や体験ワークショップが提供された。異文化を実際に体験して心から楽しんでいる多くの人々の姿が見られた。

 また、在デトロイト総領事館や、ミシガン州と姉妹県関係にある滋賀県による文化紹介ブースを始め、デトロイトりんご会補習授業校ならびに、ひのきインターナショナルスクールの活動紹介など、日本に関連した団体のブースが並んだ。今回初めて参加した‘空道(くうどう)’グループは、今年9月にデトロイトに支部を開設した打撃系総合武道の団体で、アメリカ合衆国で初の空道の道場だという。日本生まれの空道の特徴や理念をスクリーンを使って紹介を行っていた。同じく、日本生まれの商標デザインを元にタオル帽子を作製しミシガン内の病院などの患者さんに寄贈する活動をしている「ミシガン・タオル帽子の会」もブースを出し、活動内容や作り方を説明していた。日本まつりの場で近隣の様々な活動を知ることの出来る意義も大きい。

 今回は、海外の日本語放送「テレビジャパン」のキャンペーンブースも登場。大型スクリーンに映し出された番組に釘付けになっている子供も見られた。テレビジャパンのスタッフの方に同イベントの感想を尋ねたところ、開口一番に「人が多く驚いた」と答え、「関心を持たれている人が多いのだなあと感じました。日本人もアメリカ人も訪れていて、良いイベントですね」と話してくれた。

 ちなみに、今回の日本まつりの模様は、テレビジャパンの『テレビジャパンCLUB』で5日後に放映された。ミシガン州に暮らす日本人社会にとって最大の文化交流イベントであり、多くのボランティアに支えられて開催され、毎年3,000人ほどの入場者が訪れていることや、地元ノバイ市のほか、ミシガン州日米協会、在デトロイト日本国総領事館、姉妹州の関係にある滋賀県からも厚い支援を受けていることなどの説明と合わせて、会場の様子を伝える20枚近い写真が映し出された。

 金魚すくいや輪投げなどの日本の遊び体験コーナーでは、子供たちだけではなく、大人も童心に返って縁日遊びに興じていた。割り箸と輪ゴムを材料に自分で作る‘割り箸鉄砲’も人種を問わず人気を博していた。いずれのコーナーも順番を待つ長い列ができるほどの盛況振りをみせていた。

 パフォーマンス会場となった体育館には祭櫓(やぐら)が設けられ、踊りを中心にしたプログラムが途切れることなく進行された。オープニングは、小さな子供とお母さんたちによる『ドラえもん音頭』。JSDウィメンズクラブの同好会のひとつで、主に幼稚園入園前の子供を持つお母さんの会「カンガルークラブ」のメンバーたちが、この日の為に練習を重ね、微笑ましい踊りを披露した。続いてはJSDウィメンズクラブの淑女がたによる盆踊り。ポピュラーな『炭坑節』『花笠音頭』、そして『東京音頭』の3曲を優雅に粋に踊り、会場に祭りムードが高まった。

 今回初めてこの日本まつりに出演した「ミシガン沖縄県人会ちむぐくる会」が『エイサー』を披露。沖縄でお盆の時期に踊られる伝統芸能とのことだが、初めて目にした日本人も多く、貴重な文化紹介となった。

 少林寺拳法のアナーバー支部メンバーによる実演では、組み合って型などを紹介。高度な技やスピードに感嘆の声が漏れていた。「無駄の無いスムーズな動きは美しい舞のよう」という感想も上がっていた。

 2回目のウィメンズに続いて、「五大湖太鼓センター」による和太鼓のパフォーマンス。日本の祭といえば和太鼓が何らかの形でつきものだが、和太鼓のみの演奏を聴くのは初めという日本人もおり、高い関心を集めていた。

 続いて、ミシガン大学の日本学生会が『U of M よさこいソーラン』のダンスを披露。原曲は『南中ソーラン(一般的にロックソーラン節と呼ばれる)』。北海道民謡ソーラン節をアップテンポにアレンジし、動きの大きい踊りが加えられている。日本学生会の出演メンバーは非日本人がほとんどだが、日本の民謡を見事にこなし、若者らしい勢いのある踊りを見せてくれた。

 演目の最後は盆踊りの3回目ステージ。観客や他の演目の出演者も加わって、和やかな交流の場が生まれていた。

 JSDウィメンズクラブ中浜会長による閉会の挨拶で、盛大な賑わいをみせた笑顔溢れるイベントに幕が下りた。

 去る10月7日(日)、JSDウィメンズクラブとJBSD(デトロイト日本商工会)文化部会の共催による日本まつりがノバイ市のハイスクールを会場に開催された。当日は見事な秋晴れに恵まれ、1時から4時までの開催時間を通して、日本文化紹介の様々な展示や実演などが行われ、大勢の人で溢れた。

 この日本まつりは、アメリカ人や他の文化背景を持つ人たちへの文化紹介と交流を主目的とするため、訪問者に日本人以外の人が多いことが特徴として挙げられる。多数の協賛団体や大勢の個人ボランティアら、総勢約三百人が協力し合いこの一大イベントを支えている。毎年訪れるという人も多く、秋のイベントとして定着している。

 オープニングのセレモニーでは、デトロイト日本商工会の藤澤文化部会長の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の竹内首席領事、ノバイ市長(Mr.Bob Gatt)らによる開会の辞が述べられた。それぞれに、このイベントの開催と日米の文化交流と友好親善を祝福する言葉を伝えた。壇の真横に展示された生け花数点により華やかさと気品が添えられていた。

 アトリウムと呼ばれる広々としたオープンスペースには茶の湯実演や書道体験のコーナーが設けられ、手馴れた日本人女性たちを中心に実演や体験ワークショップが提供された。異文化を実際に体験して心から楽しんでいる多くの人々の姿が見られた。

 また、在デトロイト総領事館や、ミシガン州と姉妹県関係にある滋賀県による文化紹介ブースを始め、デトロイトりんご会補習授業校ならびに、ひのきインターナショナルスクールの活動紹介など、日本に関連した団体のブースが並んだ。今回初めて参加した‘空道(くうどう)’グループは、今年9月にデトロイトに支部を開設した打撃系総合武道の団体で、アメリカ合衆国で初の空道の道場だという。日本生まれの空道の特徴や理念をスクリーンを使って紹介を行っていた。同じく、日本生まれの商標デザインを元にタオル帽子を作製しミシガン内の病院などの患者さんに寄贈する活動をしている「ミシガン・タオル帽子の会」もブースを出し、活動内容や作り方を説明していた。日本まつりの場で近隣の様々な活動を知ることの出来る意義も大きい。

 今回は、海外の日本語放送「テレビジャパン」のキャンペーンブースも登場。大型スクリーンに映し出された番組に釘付けになっている子供も見られた。テレビジャパンのスタッフの方に同イベントの感想を尋ねたところ、開口一番に「人が多く驚いた」と答え、「関心を持たれている人が多いのだなあと感じました。日本人もアメリカ人も訪れていて、良いイベントですね」と話してくれた。

 ちなみに、今回の日本まつりの模様は、テレビジャパンの『テレビジャパンCLUB』で5日後に放映された。ミシガン州に暮らす日本人社会にとって最大の文化交流イベントであり、多くのボランティアに支えられて開催され、毎年3,000人ほどの入場者が訪れていることや、地元ノバイ市のほか、ミシガン州日米協会、在デトロイト日本国総領事館、姉妹州の関係にある滋賀県からも厚い支援を受けていることなどの説明と合わせて、会場の様子を伝える20枚近い写真が映し出された。

 金魚すくいや輪投げなどの日本の遊び体験コーナーでは、子供たちだけではなく、大人も童心に返って縁日遊びに興じていた。割り箸と輪ゴムを材料に自分で作る‘割り箸鉄砲’も人種を問わず人気を博していた。いずれのコーナーも順番を待つ長い列ができるほどの盛況振りをみせていた。

 パフォーマンス会場となった体育館には祭櫓(やぐら)が設けられ、踊りを中心にしたプログラムが途切れることなく進行された。オープニングは、小さな子供とお母さんたちによる『ドラえもん音頭』。JSDウィメンズクラブの同好会のひとつで、主に幼稚園入園前の子供を持つお母さんの会「カンガルークラブ」のメンバーたちが、この日の為に練習を重ね、微笑ましい踊りを披露した。続いてはJSDウィメンズクラブの淑女がたによる盆踊り。ポピュラーな『炭坑節』『花笠音頭』、そして『東京音頭』の3曲を優雅に粋に踊り、会場に祭りムードが高まった。

 今回初めてこの日本まつりに出演した「ミシガン沖縄県人会ちむぐくる会」が『エイサー』を披露。沖縄でお盆の時期に踊られる伝統芸能とのことだが、初めて目にした日本人も多く、貴重な文化紹介となった。

 少林寺拳法のアナーバー支部メンバーによる実演では、組み合って型などを紹介。高度な技やスピードに感嘆の声が漏れていた。「無駄の無いスムーズな動きは美しい舞のよう」という感想も上がっていた。

 2回目のウィメンズに続いて、「五大湖太鼓センター」による和太鼓のパフォーマンス。日本の祭といえば和太鼓が何らかの形でつきものだが、和太鼓のみの演奏を聴くのは初めという日本人もおり、高い関心を集めていた。

 続いて、ミシガン大学の日本学生会が『U of M よさこいソーラン』のダンスを披露。原曲は『南中ソーラン(一般的にロックソーラン節と呼ばれる)』。北海道民謡ソーラン節をアップテンポにアレンジし、動きの大きい踊りが加えられている。日本学生会の出演メンバーは非日本人がほとんどだが、日本の民謡を見事にこなし、若者らしい勢いのある踊りを見せてくれた。

 演目の最後は盆踊りの3回目ステージ。観客や他の演目の出演者も加わって、和やかな交流の場が生まれていた。

 JSDウィメンズクラブ中浜会長による閉会の挨拶で、盛大な賑わいをみせた笑顔溢れるイベントに幕が下りた。

デトロイトりんご会補習授業校 2016年度 大運動会

デトロイトりんご会補習授業校 2016年度 大運動会 5

IMG_5069 ミシガンに訪れた夏日に歓声が響いた。 6月18日(土)、デトロイトりんご会補習授業校恒例の行事である運動会が催された。幼稚園から低学年は午前中のみ、中学生はクラス対抗の球技大会を午前中に行い午後から運動会に合流、高校生は運動会の競技の手伝いや模擬店、ゲームコーナーを担当しながら競技に出場するなど、学年によって参加形式の違いはあるものの、年齢差を越えた全校一斉の学校行事である。また多数の企業で構成されている運動会実行委員が会場設営や当日の用具準備などを担当して行われる当地日本人コミュニティーぐるみの重要イベントでもある。

IMG_5138 肌寒い程であった昨年度とうってかわり、今年の運動会は朝から日差しが強い快晴に恵まれた。汗を流しつつも元気溢れる演技や競技が繰り広げられた。

開会宣言に続く日米両国の国旗掲揚そして同校校歌斉唱の後、宮本学校長の開会の挨拶があり、「練習の成果を力いっぱい発揮してください」と激励。競技ではあるが全力でだしきることで素晴らしい運動会になると伝えたほか、1カ月前から実行委員が準備するなどたくさんの人が支えていることに言及した。来賓である在デトロイト日本国総領事館の河西領事により総領事のメッセージの代読があり、まず、「ここ数年で一番」と、素晴らしい天気に恵まれたことを喜び、「皆さんの願いがこのような天気にした」と伝えた。柴田JSDウィメンズクラブ会長も来賓として出席し、終日子ども達の奮闘を温かく見守った。

IMG_9951 児童生徒代表による選手宣誓の後、演技は日本の「ラジオ体操」でスタートした。保護者や来賓の方々も加わり、世代を超えて親しまれている日本の定番曲に合わせて体を解した。その後の競技中には日本の運動会の定番バックグランド音楽も流れ、会場はさながら日本の雰囲気。孫の運動会に合わせて日本から渡米したという御夫妻は「アメリカでこれほど盛大にやるとは!」と感嘆と称賛の声を寄せた。

IMG_9766IMG_9855 徒競走などの個人競技が行われた後、日本の伝統種目である「綱引き」「玉入れ」などの団体競技が続き、紅白対抗とあって他学年の応援も白熱した。徒競走での転倒や「棒取り合戦」で引き摺られている姿が見られたが、芝生が広がるグランドでは大きな怪我をした児童生徒が出ることなく、はつらつとした競技が繰り広げられた。

IMG_9861 幼稚園児は昨年まで例年、保護者も加わっても親子ダンス(お遊戯)を演技種目としてきたが、今年は保護者は加わらずに園児たちだけで「ええじゃないか」を元気いっぱいに演じた。のびのびとした可愛らしい姿につられて、保護者、上級生に笑顔が広がった。

IMG_0002午後は合流した中学生による「二人三脚リレー」や高等生による「借り物物競走」、中高等部クラス対応の「大縄跳び」など、大人に劣らない身長、そして、育ち盛りの伸びやかな身のこなしが会場を魅了した。しかしながら、「大縄跳び」は当日即席結成した保護者チームが最高の回数を跳び、一位を収めた。

IMG_0058 競技最終、紅白対抗リレーに移った。選手達の颯爽とした走りに大歓声が上がり、会場の盛り上がりは最高潮に達した。全体最終結果は紅組の勝利。万歳の声と祝福の拍手が上がった。

学校長同様に今年度4月から日本より同校に赴任となった齋藤教頭は、閉会式の好評の中、大人たちに交じって進行を支えた高校生に向けて「心強い存在です」と労と成果を評した。関係者に謝辞を述べた後、児童生徒に「感謝の気持ちを忘れずに元気に学校生活を送っていきましょう」と締めくくり、イベントに幕を引いた。

デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催

<!--:en-->デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会・りんご会父母会 合同総会 開催<!--:-->

  5月16日(土)、デトロイトりんご会補習授業校の運営母体であるデトロイトりんご会の第24回の定例総会と第27回りんご会父母会の総会が実施された。2つの定例総会は、以前は別々に行われていたものが、昨年度より合同で開催されるようになった。

  来賓として、片山総領事ならびにJBSD(デトロイト日本商工会)会長を務める中畔氏が挨拶に立ち、それぞれの立場で、関係者に感謝や敬意の言葉と、協力を惜しまない意を伝えた。総領事からは、校舎を借用しているノバイ市及び教育関係者との良好な関係を維持をするために、領事館として、折々感謝を伝えたり、招いて意見交換の場を設けたりしていると、バックアップの内容も示された。

  村井校長は児童生徒数の増加の実態や、講師の研究授業を推進し指導力の向上を図っているとの報告がなされ、また、新たな長期計画に取り組んでいるが、子どもの実態からスタートするのが原点であると述べた。以下に特記事項を抜粋して掲載。

りんご会活動報告

○りんご会の現状

会員数は、4月末で法人会員80社(前年同月比2社減)、個人会員616家庭(前年同月比29家庭増)。園児、児童生徒数は始業式時点で昨年より49名多い946名。ここ4,5年、数パーセント増加している。

○活動の全体像

同補習校の設置目的に2013年度に追加した「将来、日本と国際社会をリードできる人財を育成する教育を提供する」を実現するための活動を進めている。帰国・永住の子ども達の両方を対象に、りんご会発の「日本人らしさをもった国際人財」を育てようと呼びかけた。(りんご会では、その重要性を鑑み「人財」と表記)

○めざす園児・児童・生徒像

国際人財の育成に向け、引き続き維持、さらに飛躍向上させていく。

○「学び・考え・表現する力」の向上

昨年度、高等部で『実践国語』の授業をスタートしたが、好評により本年度も続行。EMU(Eastern Michigan University)の専門家によるサポートと共に、議論を重ね、段階的な進化拡充を目指す。カリキュラムと教案を作る。

○日本の現役教員講師との共同

ミシガン・モデルと称している日本からの教員派遣プログラムをスタート。本年度、第1号として立命館中学校・高等学校より、教員の派遣を実現。

○キャリアを考える機会

「将来の自分を考える」「保護者として、できることを考える」、そのための講演会。2014年度には、言語学者、米国で活躍するNASCARレーサーとサッカーコーチをゲストに招いて、講演会を実施した。

○魅力向上

りんごハウスで生徒立案によるイベントを企画。書道・リコーダー教室、漢字検定実施など。

○父母会との連携

ボランティアの中心である父母会の負担が多いため、その対策として、似た活動は一緒にしたり、負担は均一にしたりして効率化を図る。

○ボランティア制度改革

必要人員を割りだし、ニーズの見える化を進める。また運用の仕組みを整える。

○園児・児童・生徒増加への備え

低年齢層を中心に園児・児童・生徒数は増加傾向であるという課題の対応として、年中組の増設を実施した。50クラス必要となる可能性に向け、本年度、早めに中高等部をノバイ高校に移転し2校体制にした。

父母会の活動報告

合計97名の父母会執行部や学級委員、そしてボランティアで活動してきた。その報告をスライドにまとめて報告した。

2015年度新体制

りんご会および父母会の2014年度会計報告並びに2015年度の予算について承認された後、2015年度の理事・運営委員、父母会新役員が選出・承認され、新体制が正式にスタートした。新理事代表の吉田氏ならびに父母会新執行部長が挨拶に立ち、方向性や抱負を述べた。

  5月16日(土)、デトロイトりんご会補習授業校の運営母体であるデトロイトりんご会の第24回の定例総会と第27回りんご会父母会の総会が実施された。2つの定例総会は、以前は別々に行われていたものが、昨年度より合同で開催されるようになった。

  来賓として、片山総領事ならびにJBSD(デトロイト日本商工会)会長を務める中畔氏が挨拶に立ち、それぞれの立場で、関係者に感謝や敬意の言葉と、協力を惜しまない意を伝えた。総領事からは、校舎を借用しているノバイ市及び教育関係者との良好な関係を維持をするために、領事館として、折々感謝を伝えたり、招いて意見交換の場を設けたりしていると、バックアップの内容も示された。

  村井校長は児童生徒数の増加の実態や、講師の研究授業を推進し指導力の向上を図っているとの報告がなされ、また、新たな長期計画に取り組んでいるが、子どもの実態からスタートするのが原点であると述べた。以下に特記事項を抜粋して掲載。

りんご会活動報告

○りんご会の現状

会員数は、4月末で法人会員80社(前年同月比2社減)、個人会員616家庭(前年同月比29家庭増)。園児、児童生徒数は始業式時点で昨年より49名多い946名。ここ4,5年、数パーセント増加している。

○活動の全体像

同補習校の設置目的に2013年度に追加した「将来、日本と国際社会をリードできる人財を育成する教育を提供する」を実現するための活動を進めている。帰国・永住の子ども達の両方を対象に、りんご会発の「日本人らしさをもった国際人財」を育てようと呼びかけた。(りんご会では、その重要性を鑑み「人財」と表記)

○めざす園児・児童・生徒像

国際人財の育成に向け、引き続き維持、さらに飛躍向上させていく。

○「学び・考え・表現する力」の向上

昨年度、高等部で『実践国語』の授業をスタートしたが、好評により本年度も続行。EMU(Eastern Michigan University)の専門家によるサポートと共に、議論を重ね、段階的な進化拡充を目指す。カリキュラムと教案を作る。

○日本の現役教員講師との共同

ミシガン・モデルと称している日本からの教員派遣プログラムをスタート。本年度、第1号として立命館中学校・高等学校より、教員の派遣を実現。

○キャリアを考える機会

「将来の自分を考える」「保護者として、できることを考える」、そのための講演会。2014年度には、言語学者、米国で活躍するNASCARレーサーとサッカーコーチをゲストに招いて、講演会を実施した。

○魅力向上

りんごハウスで生徒立案によるイベントを企画。書道・リコーダー教室、漢字検定実施など。

○父母会との連携

ボランティアの中心である父母会の負担が多いため、その対策として、似た活動は一緒にしたり、負担は均一にしたりして効率化を図る。

○ボランティア制度改革

必要人員を割りだし、ニーズの見える化を進める。また運用の仕組みを整える。

○園児・児童・生徒増加への備え

低年齢層を中心に園児・児童・生徒数は増加傾向であるという課題の対応として、年中組の増設を実施した。50クラス必要となる可能性に向け、本年度、早めに中高等部をノバイ高校に移転し2校体制にした。

父母会の活動報告

合計97名の父母会執行部や学級委員、そしてボランティアで活動してきた。その報告をスライドにまとめて報告した。

2015年度新体制

りんご会および父母会の2014年度会計報告並びに2015年度の予算について承認された後、2015年度の理事・運営委員、父母会新役員が選出・承認され、新体制が正式にスタートした。新理事代表の吉田氏ならびに父母会新執行部長が挨拶に立ち、方向性や抱負を述べた。

デトロイトりんご会補習授業校 宮本正彦校長先生

デトロイトりんご会補習授業校 宮本正彦校長先生

02_校長DSC_6789新年あけましておめでとうございます。 皆様におかれましては、初春をつつが なく、お迎えられたこととお喜び申し上 げます。 さて、日本の国際的諸活動の発展に 伴い、多くの日本人がその子供を海外 に同伴し、現在では約8万人近い義務 教育段階の日本人の子供が海外で生 活しています。そして、その数は今後も 増加傾向にあります。そうした子供たち の多くは日本人学校または補習授業校 に通い日本の学習指導要領に基づい た教育を受けています。 世界には約200以上の補習授業校が あり、その内、北米には88校の補習授業 校が設立されています。更にその中で も外務省や文部科学省、海外子女教育 振興財団の援助を受けながら学校運営 を推進し、教育課程を編成している補習 授業校も多くあります。本校はそうした援助を受けながら、幼稚園児から高校 生まで約950名が在籍する大規模な補 習授業校であり、その規模は世界で第3 位となっています。 本校は1973年に当地在住の日本人駐 在員の方々が集まり、子供達のために 自主的に開設したのが始まりで、本年度 で創立43周年を迎えました。創立から約 43年間、多くの園児、児童生徒が本校 で学び、確実に力をつけ成長することが できました。こうした学習環境の充実の 背景にはデトロイト日本商工会、在デト ロイト日本領事館の支援をはじめ、非営 利団体である「りんご会」の多大なるご支 援と各関係機関による多くのボランティ ア活動の力が基盤となっています。 本校の教育は日本の教育内容の一部 を、年間42日間の授業日(土曜日)を通 して補習を行い、児童・生徒が帰国後、 日本の教育環境にスムーズに適応でき るようにすることを主たる目的としてきま した。そうした取り組みの中、2013年に 本校の設置目的について、従来の学習 指導要領に基づいた教育課程を補習 するだけでなく、「米国において平日の 現地校と週末の補習校の両方で勉強を 続け、努力する子供達こそ、より国際社 会で活躍できる可能性を秘めている」と いう想いから、本来の設置目的を「従来 の学習指導要領に基づいた教育課程を 補習するだけではなく、国際社会をリー ドできる人財を育成する教育を提供す る」との方針に改訂しました。これに基づ き、園児・児童生徒の共通の理想像を 掲げ、本校に通う短期滞在、長期滞在・

永住など、全ての子どもを対象に「個へ の対応」を重視しながら、発達段階に応 じた国際人財育成を含めた教育の展開 を実践しています。 本校に通う子供達は、月曜日から金曜 日まで現地校等に通い米国の学習内 容に基づいた授業受けています。現地 校等では、はじめのうちは言いたいこと や思っていることを一生懸命に伝えよう としても伝わらない、周りの子はいろい ろなことを言ってくれるが、何を言ってい るのか理解できないという状況が続きま す。そうした状況に溶け込み、環境に慣 れる努力をする反面、心身ともに疲労感 が出てくることも確かです。そんなときに 土曜日の補習授業校に行くとそこには 日本語のみの世界があり、思っているこ とを表現できる友達や先生と学び合える 楽しみが待っています。そうした多くの 子供達は「日本語で学ぶ」という環境の 中で子供同士が触れ合いながら 貴重な異文化体験をすることが できます。集団で学習ができるこ と、日本語で聞き、日本語で考 え、日本語でまとめて、日本語で 表現することで思考力、判断力、 発想力を高めることができます。 今、日本では道徳の教科化に 向けて、多くの学校で研究実践 や協議を進めています。そうした 中、本校の教育目標の具現化に 関わる国際人材育成に向けた目 指す園児・児童・生徒像の資質 能力については、次の三点を記 しています。

(1)主として自分自身に係わる資質や 能力 (2)主として相手と関わるための能力や 資質 (3)主として共生社会に適する能力や 資質 この三点については、今後大きく変わ ろうとしている「特別の教科 道徳」の柱 と大きく関連しています。本校では道徳 の授業実施について、小学部の一部で 実施している学年もありますが、年間を 通した計画的な授業はしていません。今 後、道徳の学習が重要視される中、年 間を通して限られた授業日数や限られ た教科の中で、そして、各家庭と連携し ながら道徳的価値観を共有し、子どもた ちに伝えていきたいと思っています。 最後に本校の恵まれた自然の環境で 育っていく子供達を描いた本校の校歌 を紹介します。

デトロイトりんご会補習授業校 卒園・卒業証書授与式

デトロイトりんご会補習授業校 卒園・卒業証書授与式 5

IMG_91183月19日 (土) 、デトロイトりんご会補習授業校で第18回卒園式・第43回卒業証書授与式が挙行された。今年度の卒園・卒業生は、幼稚園部108人、小学部56人、中学部32人、高等部6人となった。

午前中の卒園式では、日頃は元気いっぱいの園児たちが、この時ばかりは緊張感をはらんだ大人びた面持ちで式に臨んだ。村井校長は、卒園を寿ぐとともに、小学校生活へ向けてのはなむけの言葉を伝えた。

午後に行われた小・中・高、合同の卒業証書授与式は、本年度より中・高等部が借用しているノバイ高校のオーディトリアムを会場としての初めての儀式となり、小学部在校生はスクールバスで移動するなど、昨年度とはかなりの変更があったが、昨年以上に厳粛な雰囲気のなかで滞りなく挙行された。来賓として在デトロイト日本国総領事館の和田総領事、デトロイト日本商工会植田事務局長、JSDウィメンズクラブ柴田会長、さらにノバイ学校区の教育関係者として学校区教育長、教育委員会委員長と副委員長ならびにコミュニティーエデュケーションのディレクター、また、カリキュラム作り等に関わっているイースタンミシガン大学の桶谷教授と客員研究員である近田氏も臨席。りんご会理事と運営委員長、多数の在校生・保護者・教職員が出席し、盛大に実施された。

IMG_9120開会の辞に続いて、列席者一同による日本国歌の斉唱、アメリカ合衆国の国歌演奏、そして児童生徒による校歌の斉唱が行なわれた。卒業生一人ひとりが学校長の手渡す卒業証書を恭しく受け取り、その間、在校生による生演奏のBGMが流れ、厳粛ながらも穏やかな雰囲気に包まれた。演奏や指揮を担当した生徒たちは卒業生を温かく送り出すために昼休みや放課後の打ち合わせとリハーサル、さらに自宅練習を重ねてきたとのこと。

村井学校長の式辞では、現地校と補習授業校二つの学校で学ぶことの厳しさと楽しさを通して、日本に居れば出来ない貴重な経験をしたことであろうと、両立させて卒業を迎えた児童生徒たちを称えた。チベット山脈にあるチベット僧の学校の厳しさに触れ、勉強環境が整わない苦しみを乗り越えて学ぶ尊さに言及し、苦労が多かったであろう卒業生たちの今後の活躍を祈念する言葉を贈った。

和田総領事による祝辞では、保護者、理事・運営委員、教職員、関係者に対する謝辞を伝えたあと、「一生忘れない思い出をここミシガンのノバイ市で作ったことでしょう。多くの素晴らしい友人に巡り合えたことと思います。」と述べ、「日本の良いところと外国の良さを知る存在は貴重」と卒業生にエールを贈った。

IMG_9127マシューズ教育長からのスピーチ(英語)では、かつて日本の学校を視察訪問した折に目にした生徒の姿から「日本でもここミシガンでも、生徒は生徒。共通である」との認識を得たことを語った。卒業というステップに到達した児童生徒たちに向けてはなむけの言葉を届けると同時に、大人たちは子どもたちの道を整える存在であり、ノバイ市もその役を務めたいといった内容を寄せた。

りんご会の吉田理事長は児童生徒の苦労をねぎらい、「将来絶対に役立つ」「出会った友達を大切に」と強く訴えたほか、同窓会を組織したい旨を伝えた。最後に、先生方に向けて「日頃の献身的な取り組みのお蔭」と感謝を伝えた。

在校生の「送ることば(中高等部では送辞)」では、上級生との思い出や上級生を見習って励み続けたいといった抱負などが語られた。それに応じた卒業生による「お礼のことば(中高等部では答辞)」では、保護者や先生方へのお礼や後輩への激励のメッセージとともに、当地での苦労と喜び、友や先生との思い出などが紹介された。

IMG_9193小学部のお礼のことばの中、補習校に通うのが辛かったが、5年生で本当の友達を得て、補習校の真の良さは多くの友達と出会い、交流ができる場だということを見出したと話した。日本的な行事や活動は補習校に行かないとできないことに気づき、補習校はますます大切になったと加えた。中学部の答辞では、「学問のみならず、アメリカにいては本来体験できなかったであろう日本の学校行事を体験することができ、多くのことを学びました」と表現し、さらに「人は一人で生きてはいけない」ということを教えられたと語った。最高学年である高等部の答辞では、両立が難しくて補習校をやめようかと思ったことが何度もあったと吐露したうえで、頑張って突き進んでいくにつれて変化が起き、日本人というアイデンティティや愛国心が芽生え、補習校は日本への架け橋となり、どんどんかけがえのない場所になったと述べた。「ここで習ったことが将来の糧となり、僕の力、自信へと繋がっていくと確信しています。」との力強い言葉が会場に響いた。

児童生徒たちの並々ではなかった苦労や心痛を乗り越えて卒業にこぎつけた達成感や自覚が表れていた。

最後に、卒業生と在校生が全員で「旅立ちの日に」を合唱し、感動のうちに閉式となった。

IMG_9203小学生とその保護者が退席した後、補習校生活が最後になる高等部卒業生6名を送る会へに移り、各自がスピーチに立ち、忘れがたい思い出や補習校の存在意義、そして前途への抱負を語った。学年が上がるにつれて両立が難しくなる中で仲間との交流が支えになったばかりでなく、同校で得た学びや人との繋がりが今後の財産になるであろうことが窺われた。厳かで輝かしい旅立ちの日であった。

第20回 デトロイト・オープン剣道トーナメント

第20回 デトロイト・オープン剣道トーナメント 4

2月18日(日)、デトロイト剣道道場主催 のデトロイト・オープン剣道トーナメントが Seaholm高校(Birmingham,MI)を会場に して開催された。このトーナメントは毎 年この時期に行なわれており、全米各地 やカナダからの多数の剣士が参加する 全米屈指の大きな規模となっている。 その要因は、デトロイト剣道道場の師範 である田川順照氏が数少ない剣道範士 八段であり、指導に定評がある上、本ト ーナメントには例年、日本からトップクラ スの剣士や教士、高名な剣道家を招い ているためといえる。田川氏は剣道普及 の為渡米し、現在、全米剣道連盟会長、 並びに国際剣道連盟副会長であり、世 界剣道選手権大会でUSAチームのコー チや強化委員長を務めた経歴もある。 今回は神奈川県警察剣道副主席師範 を務める宮崎史裕教士八段を日本から ゲストに迎えた。宮崎八段は世界剣道 選手権大会優勝、全日本選手権大会優 勝、全国警察大会団体・個人優勝、国体 優勝など、輝かしい成績を収めている。

トーナメント当日は幸いにも例年よりは 暖かい天気に恵まれ、全米およびカナ ダから約280人の選手が参加。大規模 大会を支えるボランティアは70人ほどに のぼり、総勢350人が集まり、2月の体育 館に熱気があふれた。来賓として、宮崎 八段、在デトロイト日本国総領事ご夫妻、 デトロイト補習授業校(日本語補習校)校 長先生が観戦された。 早朝6時半ごろには各道場ごとにウォ ームアップを開始。気合の入った声が響 いた。 開会式では、デトロイト道場のハンナさ んによる、君が代、カナダ国歌、アメリカ国歌の見事な独唱が会場をふるわせ、 同じくデトロイト道場のアレックス君によ る堂々とした選手宣誓が行なわれ、選手 たちの表情がぐっと引き締まった。地元 の五大湖太鼓センターの『五大湖ドラマ ーズ』による威勢のよい和太鼓の演奏の 後、試合が開始された。

子供の部では、大きな気合や今まで の稽古の成果を一生懸命に試合に生か す姿に観戦者たちは感動。大人の部で は、スピード感あふれる迫力のある試合が繰り広げられた。

昼の休憩の前に、田川範士八段、宮崎 教士八段、前田教士七段、小水教士七 段による模範稽古が行われ、田川八段、 宮崎八段による立会いの、風格漂う攻め 合いから繰り出される技の攻防に、会場全体の目が奪われていた。

午後からは、大人の部最上位クラスの 四段以上の部と、子供及び大人の部の 団体戦が行われた。午前に引き続いて気 迫溢れる白熱した試合が各所で見られ、最後まで熱気に満ちた大会であった。

今回初の試みとして、リアルタイムに試 合の進度を把握し臨機応変にコート変 更を行うため、PCを使用した試合運営シ ステムをデトロイト道場独自に構築。何度 もテストを繰り返した成果があり、非常に スムーズで効率的な試合運営となった。 例年デトロイト道場内外から多くのボラン ティア支援があってこその大会であり、運 営側は非常に感謝している。子供たちも 大人に負けず試合の合間に運営を積極 的に手伝い、成功に寄与した。 宮崎教士は、「皆が一生懸命に試合に 臨む姿を見て、次回はぜひ自分も皆と 竹刀を交えたくなった。その日がいつか 来るのを楽しみにしてる。」と語った。

前日は、その宮崎教士(右下写真)に よる剣道セミナーが開催され、200人以 上の参加者が熱心に耳を傾けた。実践 指導として、まず所作の指導があり、素 振り、そして、各段、級に分かれての基 本打ちのあと、返し技と応じ技の稽古に 取り組んだ。宮崎教士からは以下のこと が強調された。

 

打ち方で大切なこと:大強速軽

大きく→強く→速く→軽やかに ・剣道の稽古は基本が重要。基本なく して技は出せない。基本稽古を大切に

最後は、宮崎教士と田川範士も入って の周り稽古による地稽古があり、気合溢 れる中でセミナーは終了した。

デトロイト剣道道場は現在インストラク ター含めて約100数名のメンバーの内、 本大会には50人以上が参加。20回の開 催を重ね、運営も安定かつよりスムーズ に行なわれ、また、剣士たちの士気も結 束も高くなっている。本大会での同道場 の入賞結果は下記の通り。

デトロイト剣道道場 入賞結果

Team Youth 2位: デトロイト剣道道場 A
Team Adult 3位: デトロイト剣道道場 A
無段Adult 2位: Sung Gon Chungs
3位: Keiichiro Takagi
初段   3位: Ji-Hung Choi
二段   2位: Daichi Sakuma
3位: Tyler Barrone
Senior 3位: MizusawaHank 

デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭

デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭 4

DSCN9852クラスの団結と生徒の個性が輝く多彩な発表

デトロイト補習授業校は、日本の学校に準ずる教育活動を実践するために、文部科学省の学習指導要領に基づく授業と学校行事を行っています。中高等部では、12月19日午後、借用校のノバイ高校オーディトリウムにて、「ミニ文化祭」を実施しました。中1から高3までの各クラスが、それぞれ、楽器の演奏や合唱、ダンス、演劇などを披露するのですが、土曜日のみの学校なので、練習時間の確保が難しいだけでなく、本番で使用する会場でのリハーサルもできず、ぶっつけ本番という状況です。それにもかかわらず、各クラスの発表は素晴らしいものでした。ダンスや合唱ではクラスの生徒全員の息がぴったりと合い、クラスの団結力を感じました。楽器の演奏では生徒の特技を発見することができましたし、演劇では台本や演出が工夫されていました。約2時間半にわたって発表がおこなわれた会場には、生徒たちの熱気と楽しそうな雰囲気がいっぱい溢れていました。海外で偶然に出会った仲間たちとの貴重な経験は、一生の思い出となることでしょう。

寄稿:中高等部教務主任 丹羽筆人

満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会

<!--:en-->満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会<!--:--><!--:ja-->満員御礼 2014年度 デトロイト補習授業校 音楽会<!--:--> 3


 11月1日、久しぶりにデトロイト補習授業校の音楽会に参加した。今回はノバイメドウズ校に移転して初めて参加した音楽会であり、何もかも新鮮に感じた。午後のリハーサルも済み、いよいよ本番。大勢の保護者で観客席はすぐに埋まった。運営委員の会場係の方達が、「詰めてお座りください」のアナウンスを盛んに繰り返した。ブリーチャーのてっぺんまで埋め尽くされ、超満席だったのである。教務主任の一人、中野先生の司会で始まった。村井校長先生の持ち時間3分の挨拶では、よし笛を紹介し、笛を吹かれ、また、珍らしいアフリカの楽器を紹介され、児童を激励された。3年生の「補習授業校校歌」で歌の開幕。この校歌は大潟校長先生の時のデトロイト補習授業校創立20周年記念行事の一つである。補習授業校の教職員を始め一般から募集した。当時の音楽担当の後藤喜代美先生が作曲をし、作詞は、後藤喜代美先生と井樽覚参さん(現事務長の井上先生)がされ、この世に誕生したのである。3年生の力強い元気な声で校歌が歌われ、改めて校歌の大切さを認識した。「一人の手」、「ふじ山」、そしてリコーダー演奏で「パフ」とプログラムは進んだ。大きく口を開き、きれいな声で歌っていた。皆の声もそろっていた。最後のリコーダー演奏はとても上手に吹いていて、家庭での猛練習の成果が見られた。保護者の皆さんもさぞかし満足をされたことであろう。3年生の皆さん、とってもとっても素晴らしかったですよ。

 次は4年生の出番。まず最初は、リコーダーと歌「オーラリー」でスタート。サミングという演奏法で(リコーダーを親指の先で、開けたりふさいだりして吹く)リコーダーの演奏をし、その後に歌を披露。この曲で新しい技術を身に付けた4年生。皆の音がきちんとそろっていて、ここでも家庭での練習の成果がみられた。本当にうまいと感心した。どの子の顔も間違わずに吹けた満足感と「やったぁー」という安堵の気持ちがうかがわれた。

 そして、教科書のこころのうたのページにある文部省唱歌「もみじ」、「ドレミの歌」を、楽しそうに元気に歌ったのがとても印象的であった。最後に「皆さん、ご一緒に」のコーナーでは、観客席の保護者、3年生・4年生の児童、教職員の皆さんで「もみじ」を合唱して、音楽会の幕を閉じた。年間を通し数時間の音楽授業で、ここまで児童に実力を付けさせた音楽担当の明石先生の指導力に頭が下がる。その先生の熱意に応えて頑張った3年生と4年生の児童に、「みんな最高によかったよ!!!」と心から拍手を送ったのは、私だけではなかったと思う。各学年の担任の先生のクラスでの指導、保護者の家庭での練習に子ども達を励まし、練習をさせてくださった跡もよく見えた。音楽会に関わった全ての皆さんに「素晴らしい音楽会にしてくださり、ありがとうございました」と一言お礼を申し上げたい。

デトロイト補習授業校在職中、音楽会は毎年楽しみにしていた行事の一つであった。

 音楽会を行うようになった当時(1996年)は2校体制で、幼稚園部から小学3年生まではバーミンハム学校区のウエストメープル校、小学4年生から高等部までは同学校区シーホーム校で授業をしていた。音楽会は毎年ウエストメープル校、シーホーム校と交互に開催し、幼稚園部から小学6年生までが参加していた。その当時の音楽会で一番印象に残っているのは、デトロイト補習授業校創立35周年記念音楽会である。2週に分けてウエストメープル校で幼稚園部から小学3年生、翌週はシーホーム校で開催した。シーホーム校での第1部は、午後2時開演で小学4年生から6年生の発表、第2部は午後3時から中学部・高等部の生徒も参加して「特別演奏会」として補習授業校の講師をしていたプロのソプラノ歌手、リチャードソン時喜子先生の素晴らしい歌声を心行くまで楽しまさせていただいた。もちろん、デトロイト補習授業校の校歌を歌ってくださった。リチャードソン先生のピアノ伴奏者の吉田デューモント絵美さん、バイオリンの柏木響子さんのトリオの素晴らしい演奏は、もう実現不可能であろう。また、35周年記念音楽会の指導者、神保千恵子先生、近藤真子先生の子ども達への指導と熱意は、これまたプロ級であった。このお二人は真の音楽教育者として、私は尊敬している。

 最後に、とても残念であるのは、デトロイト補習授業校では音楽の授業があるのは幼稚園部から小学4年生までである。私は、子ども達に、日本人として日本の抒情歌を歌い、日本の良さを歌を通して理解できる人になってほしいと切に願うのである。近い将来、補習授業校の全ての子ども達に、日本人として恥ずかしくないよう、日本の美しい歌、心の歌を好きになり、口ずさむことができるような「音楽鑑賞教室」を企画できたらいいなと夢見ている。

デトロイト補習授業校前事務長 ジョーンズみえ子


 11月1日、久しぶりにデトロイト補習授業校の音楽会に参加した。今回はノバイメドウズ校に移転して初めて参加した音楽会であり、何もかも新鮮に感じた。午後のリハーサルも済み、いよいよ本番。大勢の保護者で観客席はすぐに埋まった。運営委員の会場係の方達が、「詰めてお座りください」のアナウンスを盛んに繰り返した。ブリーチャーのてっぺんまで埋め尽くされ、超満席だったのである。教務主任の一人、中野先生の司会で始まった。村井校長先生の持ち時間3分の挨拶では、よし笛を紹介し、笛を吹かれ、また、珍らしいアフリカの楽器を紹介され、児童を激励された。3年生の「補習授業校校歌」で歌の開幕。この校歌は大潟校長先生の時のデトロイト補習授業校創立20周年記念行事の一つである。補習授業校の教職員を始め一般から募集した。当時の音楽担当の後藤喜代美先生が作曲をし、作詞は、後藤喜代美先生と井樽覚参さん(現事務長の井上先生)がされ、この世に誕生したのである。3年生の力強い元気な声で校歌が歌われ、改めて校歌の大切さを認識した。「一人の手」、「ふじ山」、そしてリコーダー演奏で「パフ」とプログラムは進んだ。大きく口を開き、きれいな声で歌っていた。皆の声もそろっていた。最後のリコーダー演奏はとても上手に吹いていて、家庭での猛練習の成果が見られた。保護者の皆さんもさぞかし満足をされたことであろう。3年生の皆さん、とってもとっても素晴らしかったですよ。

 次は4年生の出番。まず最初は、リコーダーと歌「オーラリー」でスタート。サミングという演奏法で(リコーダーを親指の先で、開けたりふさいだりして吹く)リコーダーの演奏をし、その後に歌を披露。この曲で新しい技術を身に付けた4年生。皆の音がきちんとそろっていて、ここでも家庭での練習の成果がみられた。本当にうまいと感心した。どの子の顔も間違わずに吹けた満足感と「やったぁー」という安堵の気持ちがうかがわれた。

 そして、教科書のこころのうたのページにある文部省唱歌「もみじ」、「ドレミの歌」を、楽しそうに元気に歌ったのがとても印象的であった。最後に「皆さん、ご一緒に」のコーナーでは、観客席の保護者、3年生・4年生の児童、教職員の皆さんで「もみじ」を合唱して、音楽会の幕を閉じた。年間を通し数時間の音楽授業で、ここまで児童に実力を付けさせた音楽担当の明石先生の指導力に頭が下がる。その先生の熱意に応えて頑張った3年生と4年生の児童に、「みんな最高によかったよ!!!」と心から拍手を送ったのは、私だけではなかったと思う。各学年の担任の先生のクラスでの指導、保護者の家庭での練習に子ども達を励まし、練習をさせてくださった跡もよく見えた。音楽会に関わった全ての皆さんに「素晴らしい音楽会にしてくださり、ありがとうございました」と一言お礼を申し上げたい。

デトロイト補習授業校在職中、音楽会は毎年楽しみにしていた行事の一つであった。

 音楽会を行うようになった当時(1996年)は2校体制で、幼稚園部から小学3年生まではバーミンハム学校区のウエストメープル校、小学4年生から高等部までは同学校区シーホーム校で授業をしていた。音楽会は毎年ウエストメープル校、シーホーム校と交互に開催し、幼稚園部から小学6年生までが参加していた。その当時の音楽会で一番印象に残っているのは、デトロイト補習授業校創立35周年記念音楽会である。2週に分けてウエストメープル校で幼稚園部から小学3年生、翌週はシーホーム校で開催した。シーホーム校での第1部は、午後2時開演で小学4年生から6年生の発表、第2部は午後3時から中学部・高等部の生徒も参加して「特別演奏会」として補習授業校の講師をしていたプロのソプラノ歌手、リチャードソン時喜子先生の素晴らしい歌声を心行くまで楽しまさせていただいた。もちろん、デトロイト補習授業校の校歌を歌ってくださった。リチャードソン先生のピアノ伴奏者の吉田デューモント絵美さん、バイオリンの柏木響子さんのトリオの素晴らしい演奏は、もう実現不可能であろう。また、35周年記念音楽会の指導者、神保千恵子先生、近藤真子先生の子ども達への指導と熱意は、これまたプロ級であった。このお二人は真の音楽教育者として、私は尊敬している。

 最後に、とても残念であるのは、デトロイト補習授業校では音楽の授業があるのは幼稚園部から小学4年生までである。私は、子ども達に、日本人として日本の抒情歌を歌い、日本の良さを歌を通して理解できる人になってほしいと切に願うのである。近い将来、補習授業校の全ての子ども達に、日本人として恥ずかしくないよう、日本の美しい歌、心の歌を好きになり、口ずさむことができるような「音楽鑑賞教室」を企画できたらいいなと夢見ている。

デトロイト補習授業校前事務長 ジョーンズみえ子

デトロイトりんご会補習授業校2015年度 運動会デトロイトりんご会補習授業校2015年度 運動会

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  6月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校恒例の運動会が開催された。中学生はクラス対抗の球技大会を午前中に行い午後から運動会に合流、高校生は運動会の競技の手伝いや模擬店・ゲームコーナーを担当しながら競技に出場するなど、学年によって参加形式の違いはあるものの、年齢差を越えた一大行事である。また多数の企業で構成されている運動会実行委員が会場設営や当日の用具準備などを担当して行われる当地日本人コミュニティーぐるみの重要イベントでもある。

 今年の運動会は朝から曇り空で肌寒い程であったが、溌剌とした演技や競技が繰り広げられた。

  開会宣言に続く日米両国の国旗掲揚そして同校校歌斉唱の後、村井学校長の開会の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の河西領事により総領事のメッセージの代読があり、「苦手なことも一生懸命にやれば達成感を得られる」など奨励の言葉が伝えられた。植田JBSD事務局長、柴田JSDウィメンズクラブ会長も来賓として出席し児童生徒の奮闘を温かく見守った。

   力強い選手宣誓の後、演技は日本の「ラジオ体操」でスタートした。保護者や来賓の方々も加わり、世代を超えて親しまれている日本の定番曲に合わせて体を解した。その後の競技中には運動会の定番バックグランド音楽も流れ、会場はさながら日本と化していた。高校生が準備した模擬店、射的やヨーヨーすくいなどの縁日ゲームが日本ムードを高めていた。

 徒競走などの個人競技が行われた後、日本の伝統種目である「綱引き」「玉入れ」「騎馬戦」などの団体競技が続き、紅白対抗とあり、他学年の応援も白熱していた。徒競走などでの転倒や「棒取り合戦」で引き摺られている姿が見られたが、芝生が広がるグランドでは大きな怪我をした児童生徒が出ることなく、元気あふれる競技が繰り広げられた。

 幼稚園児と保護者による親子ダンスは毎年演目を替えているが、今年は「ようかい体操」が選ばれた。この曲はアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマで、日本の子供たちの間で大人気となった。可愛らしい幼稚園児と保護者たちが練習の成果を生き生きと披露した。

 最終競技。勝負の行方を決める紅白対抗リレーに移った。選手達の颯爽とした走りに感嘆の声が上がり、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

  全体結果は白組の勝利。万歳と祝福の拍手で幕を閉じた。

  6月14日(土)、デトロイトりんご会補習授業校恒例の運動会が開催された。中学生はクラス対抗の球技大会を午前中に行い午後から運動会に合流、高校生は運動会の競技の手伝いや模擬店・ゲームコーナーを担当しながら競技に出場するなど、学年によって参加形式の違いはあるものの、年齢差を越えた一大行事である。また多数の企業で構成されている運動会実行委員が会場設営や当日の用具準備などを担当して行われる当地日本人コミュニティーぐるみの重要イベントでもある。

 今年の運動会は朝から曇り空で肌寒い程であったが、溌剌とした演技や競技が繰り広げられた。

  開会宣言に続く日米両国の国旗掲揚そして同校校歌斉唱の後、村井学校長の開会の挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館の河西領事により総領事のメッセージの代読があり、「苦手なことも一生懸命にやれば達成感を得られる」など奨励の言葉が伝えられた。植田JBSD事務局長、柴田JSDウィメンズクラブ会長も来賓として出席し児童生徒の奮闘を温かく見守った。

   力強い選手宣誓の後、演技は日本の「ラジオ体操」でスタートした。保護者や来賓の方々も加わり、世代を超えて親しまれている日本の定番曲に合わせて体を解した。その後の競技中には運動会の定番バックグランド音楽も流れ、会場はさながら日本と化していた。高校生が準備した模擬店、射的やヨーヨーすくいなどの縁日ゲームが日本ムードを高めていた。

 徒競走などの個人競技が行われた後、日本の伝統種目である「綱引き」「玉入れ」「騎馬戦」などの団体競技が続き、紅白対抗とあり、他学年の応援も白熱していた。徒競走などでの転倒や「棒取り合戦」で引き摺られている姿が見られたが、芝生が広がるグランドでは大きな怪我をした児童生徒が出ることなく、元気あふれる競技が繰り広げられた。

 幼稚園児と保護者による親子ダンスは毎年演目を替えているが、今年は「ようかい体操」が選ばれた。この曲はアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマで、日本の子供たちの間で大人気となった。可愛らしい幼稚園児と保護者たちが練習の成果を生き生きと披露した。

 最終競技。勝負の行方を決める紅白対抗リレーに移った。選手達の颯爽とした走りに感嘆の声が上がり、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

  全体結果は白組の勝利。万歳と祝福の拍手で幕を閉じた。

デトロイト補習授業校学校便り:現地校の先生を招いて オープンハウス開催!

デトロイト補習授業校学校便り:現地校の先生を招いて オープンハウス開催! 2

IMG_662210月21日(土)は現地校の先生方に本校の教育活動や日本の文化を知っていただくオープンハウスが開催されました。晴天に恵まれ約90名の来校者があり、子どもたちも元気に楽しく学習に取り組んでいました。現地校の先生方は自分が担任をしている子どもたちの学級に入り、日本語で意欲的に学習する子どもたちの様子を参観したり、話しかけたりしていました。子どもたちは招待状を渡した先生方に授業を観に来てもらい、少し緊張しながらも生き生きとした姿で授業に臨んでいました。また、現地校の先生方もアメリカの授業の様子とは違った、日本の学習内容や授業風景を興味深く参観していました。

IMG_6652授業の参観を終えた後、在デトロイト日本国総領事館首席領事、酒井由紀様をはじめ多くのご来賓をお迎えして、南体育館で全体会を行いました。全体会では、ETJ(Educators to Japan:現地校教育関係者日本派遣)に参加された先生方のプレゼンテーションが行われ、参加者の方々は熱心に日本の様子を聞いていました。このETJ プログラムは、駐在員子女を受け入れている現地校の先生方への感謝と日本文化理解を図る目的で1975年にロサンゼルスで始まり、以後、参加地域が増え、デトロイト地区では1992年からJBSD(デトロイト日本商工会)のご支援によって継続されているものです。全体会場では日本文化を紹介する多くの品々が展示され現地の先生方も興味をもって観ていました。

伝統ある本校のオープンハウスは、多くの関係者のご協力があって実施することができます。理事、運営委員・父母会・父母会ボランティアの皆さまに心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

筆:校長 宮本 正彦

デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭

デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭 3

中学部2年1組クラスが団結して創り上げた多彩な発表の数々デトロイト補習授業校中高等部ミニ文化祭

文章・写真提供:デトロイトりんご会補習授業校

デトロイト補習授業校は、日本の学校に準ずる教育活動を実践するために、文部科学省の学習指導要領に基づく授業と学校行事を行っています。中高等部では、12月17日午後、借用校のノバイ高校オーディトリウムにて、「ミニ文化祭」を実施しました。中1から高3までの各クラスが、共通テーマ「ミシガンと日本を表現しよう!」に則した出し物(演劇、ダンス、楽器演奏、クイズショー、大喜利、研究発表など)を披露しました。土曜日のみの学校なので、練習時間の確保が難しいだけでなく本番で使用する会場でのリハーサルもできず、ぶっつけ本番ではありましたが、各クラスの発表は生徒全員の息がぴったりと合い、クラスの団結力を感じる素晴らしいものでした。

約2時間半にわたって発表がおこなわれた会場には、生徒たちの熱気と楽しそうな雰囲気がいっぱい溢れていました。このような仲間たちとの貴重な経験は、生徒たちにとって一生の思い出となることでしょう。

デトロイトりんご会補習授業校 音楽会

デトロイトりんご会補習授業校 音楽会 1

img_9806文章・写真提供:デトロイトりんご会補習授業校

11月12日、デトロイトりんご会補習授業校にて、恒例の音楽会が開催され、小学部3・4年生が歌や合奏を披露した。

会は3年生のリコーダー演奏で幕を開けた。初めてリコーダーを手にした3年生は、『リコーダーと友だちになろう』を目標に、4月から演奏の基礎を学んできた。北村俊彦氏著のリコーダー教本から、まずは「しっぱれー」「ちょっとまってね」を演奏した。続いて「遠い星からやって来た笛星人のメッセージをリコーダーで地球の人に伝えよう」というミッションを背負って(?)演奏する「笛星人」。ここまでは一音のみでの演奏であるが、多彩な伴奏に合わせて全員が音をそろえることで、曲の広がりが感じられた。そこに2音を加えた「地平線」をゆったりと演奏し、リコーダーの発表を締めくくった。最後に日本で歌い継がれている「ふじ山」を斉唱。「富士山の頂上が、曲の一番盛り上がるところ」として、富士山の美しい稜線を思い浮かべるようにハリのある声で歌って発表を終えた。

img_98294年生の発表は、リコーダー奏「ブラックホール」でテンポよく始まった。宇宙でブラックホールに遭遇した緊迫感が伝わってくる。次の「花笛」はうって変わった情緒豊かな曲想で、花の精が美しい花を咲かせようと歌う様子が表現されていた。続いて、季節にふさわしい「もみじ」を主旋律・副次的旋律に分かれて合唱し、歌詞にある「山の麓の裾模様」や「水の上にも織る錦」の豊かな彩りが眼に浮かんでくるような、美しく厚みのある歌声を披露した。圧巻は、和太鼓や鳴子も使った演奏と歌「ソーラン節」で、ニシン漁さながらの威勢のよいかけ声や力強い歌声で、会場には子どもたちのエネルギーが満ちあふれた。

最後に客席も交えた会場全員で補習授業校校歌を歌い、今年の音楽会は幕を閉じた。

img_9830数少ない音楽の授業を通して発表活動に取り組むのは容易なことではないが、わずかな空き時間や家庭でも練習を重ねてきた成果が表れた堂々とした発表ぶりで、改めて子どもたちのもつ底力を感じさせられた。客席の保護者からも「いい演奏だった」と、称賛の声が聞かれた。子どもたちが存分に力を発揮できたのは、本人たちの努力はもちろん、陰でその舞台を支える保護者のボランティアを始めととする周囲の協力あってのことである。

今、日本では、我が国の伝統や文化を大切に関する学習活動の一層の充実が求められ、様々な取り組みが行われている。それは、自分たちの文化を土台として、多様な文化を知り大切にしていこうとする心を育むことをねらいとしているからである。今回の音楽会で取り上げた教材曲「ふじ山」「もみじ」「ソーラン節」は、日本で大切にされてきた音楽である。子どもたちは、自ずと日本とアメリカの音楽を比べながら互いの良さやおもしろさを見つけようとしていた。実際にそれぞれの文化にふれ、学ぶことができることは素晴らしいことである。このような学びを積み上げていくことで、グローバル化社会にあって、多様な文化を、他者の文化を大切にする心が養われることを願っている。