Mini Concert by Women’s Chorus Trillum女性コーラス Trillium〜ミニコンサート

<!--:en-->Mini Concert by Women's Chorus Trillum<!--:--><!--:ja-->女性コーラス Trillium〜ミニコンサート<!--:--> 5

 去る11月15日(木)、女声コーラス Trillium(トリリアム)によるミニコンサートがウォルドレイク市にある教会(St. Matthew Lutheran Church)で催された。初冬の明るい日が差し込む中、琴と合唱、そしてコカリナという笛やフルートの演奏、また、同教会のクワイヤーによるコーラスもあり、多彩なプログラムが届けられた。平日の昼間とあって、観客は子供連れのお母さんを含む女性が大半。教会に併設する現地の学校の児童生徒や近くののシニアコミュニティの人々も訪れ、大勢の観客が優雅な音楽のひと時に身をゆだねた。

 トリリアムは、昨年20周年を迎えたJSDウィメンズクラブ発足とほぼ同時に、コーラスで親睦を図ろうと立ちあげたコーラス同好会。親睦のみならず、日本の歌を紹介したり、音楽を通して現地の人と交流するなど、「親睦と地域交流」というJSDウィメンズクラブの主旨そのものの活動を継続している。男声コーラス(White Pine Glee Club)と共に、ほぼ毎年2回のコンサートを行なっている他、童謡コンサートの開催や訪問演奏をしている。この20年間以上に120回余りもの演奏をこなしてきたそうだ。

 レパートリーは、日本の合唱曲、永く歌い継がれている童謡や愛唱歌、アニメ主題歌、最近のヒット曲などに加えて、他言語の賛美歌、クリスマスソングなどなど。広いジャンルから曲を選んで歌っている。

 今回のミニコンサートのプログラムは親しまれている曲を中心に、バラエティーに富んだ構成。

 メンバーが感想として「日本語で歌った『三つの汽車のうた』や『村祭り』などのノリのいい歌を、言葉がわからないはずのアメリカ人の聴衆の方々がとても喜んでくださったのが印象的」と語っているように、言葉の壁を越え楽しむ姿がみられた。

 沖縄の子守歌『童神~ヤマトグチ』の合唱には琴の演奏が加わり、一層の情感が増した。今回のコカリナ演奏は、アニメ映画『となりのトトロ』と『千と千尋の神隠し』の主題歌から2曲。木製の笛が生み出す素朴な音色が会場の空気を優しく震わせた。

 フルートとピアノの共演では、クラシックと軽快な曲、そして日本人に馴染みの深い『赤とんぼ』を披露。童謡もフルート独特の澄んだ音色で奏でると華麗で気品にあふれた曲に変身。

 いずれも、それぞれの楽器がもつ個性が表れ、聞き慣れた曲の異なった表情で堪能できる機会にもなった。

 後半には同教会のクワイヤーによるコーラスがステージにあがり、少人数ながらもボリュームのある歌声を届けた。さらにトリリアムとの合同合唱では、伸びやかさも増し、人種の違いを超えた〝歌好き”の情熱とパワーに満ちた声が会場に響き渡った。

 最後はトリリアムが日本人の心のメロディ『ふるさと』をしっとりと歌い上げ、美しい音色とハーモニーで綴られたコンサートは温かい余韻を残して幕を引いた。

 トリリアムは常時、音楽好きの仲間を募集。「経験不問、オーディションなし。お気軽に問い合わせください」とのこと。メンバーは「音楽好きな人なら誰でも大丈夫。声に自信がなくても指導していただけるし、皆とハーモニーをつくるのがコーラスの素晴らしさ」と魅力を語った。

 

 去る11月15日(木)、女声コーラス Trillium(トリリアム)によるミニコンサートがウォルドレイク市にある教会(St. Matthew Lutheran Church)で催された。初冬の明るい日が差し込む中、琴と合唱、そしてコカリナという笛やフルートの演奏、また、同教会のクワイヤーによるコーラスもあり、多彩なプログラムが届けられた。平日の昼間とあって、観客は子供連れのお母さんを含む女性が大半。教会に併設する現地の学校の児童生徒や近くののシニアコミュニティの人々も訪れ、大勢の観客が優雅な音楽のひと時に身をゆだねた。

 トリリアムは、昨年20周年を迎えたJSDウィメンズクラブ発足とほぼ同時に、コーラスで親睦を図ろうと立ちあげたコーラス同好会。親睦のみならず、日本の歌を紹介したり、音楽を通して現地の人と交流するなど、「親睦と地域交流」というJSDウィメンズクラブの主旨そのものの活動を継続している。男声コーラス(White Pine Glee Club)と共に、ほぼ毎年2回のコンサートを行なっている他、童謡コンサートの開催や訪問演奏をしている。この20年間以上に120回余りもの演奏をこなしてきたそうだ。

 レパートリーは、日本の合唱曲、永く歌い継がれている童謡や愛唱歌、アニメ主題歌、最近のヒット曲などに加えて、他言語の賛美歌、クリスマスソングなどなど。広いジャンルから曲を選んで歌っている。

 今回のミニコンサートのプログラムは親しまれている曲を中心に、バラエティーに富んだ構成。

 メンバーが感想として「日本語で歌った『三つの汽車のうた』や『村祭り』などのノリのいい歌を、言葉がわからないはずのアメリカ人の聴衆の方々がとても喜んでくださったのが印象的」と語っているように、言葉の壁を越え楽しむ姿がみられた。

 沖縄の子守歌『童神~ヤマトグチ』の合唱には琴の演奏が加わり、一層の情感が増した。今回のコカリナ演奏は、アニメ映画『となりのトトロ』と『千と千尋の神隠し』の主題歌から2曲。木製の笛が生み出す素朴な音色が会場の空気を優しく震わせた。

 フルートとピアノの共演では、クラシックと軽快な曲、そして日本人に馴染みの深い『赤とんぼ』を披露。童謡もフルート独特の澄んだ音色で奏でると華麗で気品にあふれた曲に変身。

 いずれも、それぞれの楽器がもつ個性が表れ、聞き慣れた曲の異なった表情で堪能できる機会にもなった。

 後半には同教会のクワイヤーによるコーラスがステージにあがり、少人数ながらもボリュームのある歌声を届けた。さらにトリリアムとの合同合唱では、伸びやかさも増し、人種の違いを超えた〝歌好き”の情熱とパワーに満ちた声が会場に響き渡った。

 最後はトリリアムが日本人の心のメロディ『ふるさと』をしっとりと歌い上げ、美しい音色とハーモニーで綴られたコンサートは温かい余韻を残して幕を引いた。

 トリリアムは常時、音楽好きの仲間を募集。「経験不問、オーディションなし。お気軽に問い合わせください」とのこと。メンバーは「音楽好きな人なら誰でも大丈夫。声に自信がなくても指導していただけるし、皆とハーモニーをつくるのがコーラスの素晴らしさ」と魅力を語った。

 

Japanese Music Group “Miyabi” Performs at Ann Arbor Library邦楽グループ「雅」アナーバーの図書館で演奏

<!--:en-->Japanese Music Group 邦楽グループ「雅」アナーバーの図書館で演奏 1" title="IMG_0674"/>

 11月10日、アナーバーのダウンタウンにある図書館(Ann Arbor Downtown Library)にて邦楽グループMiyabi(雅)が琴を中心としたアンサンブルの演奏を行い、大勢の観客が美しい音色にあふれる午後のひと時を過ごした。

 Miyabiは1997年に結成され、以来、大学や博物館、教会、学校に赴き、生の邦楽演奏を披露してきた。日本コミュニティーのイベントでもたびたび演奏し、日本文化紹介に貢献している。琴の楽曲や日本伝来の曲に加えて、演奏対象や場に応じて、西洋のクラシック音楽や日本のアニメ主題曲を組み入れるなど、選曲に工夫を凝らしている。多くの人が琴の魅力に触れ、ファンが増えている。

 今回のアナーバー図書館での演奏は同図書館が企画しているプログラムの一環として招かれたもので、“MIYABI: JAPANESE TRADITIONAL MUSIC”と題して行われた。

 大光晴美さん、相川恵津子さん、浅野裕子さんの3人が琴を演奏し、美しい音色と見事な弦捌きを披露した。加藤乃扶子さんのピアノ、藤原さと子さんのフルートも加わり、幅広い音楽の表情を届けた。曲は7曲。今回も古典や近代、和洋のジャンルから、広いバラエティーのプログラム。オープニングと最後に、古典箏曲を代表する『六段の調べ』と、数多くの琴の楽曲を手掛けた宮城道雄氏作曲による『さらし風手事』。間に、ディズニー映画「シンデレラ」の挿入曲『ビビデバビデブー』や、サイモン&ガーファンクルによってカバーされてヒットしたアンデスのフォークロア『コンドルは飛んでいく』、そして最もポピュラーな日本の童謡といえる『赤とんぼ』など、調子(スケール)を変えながら届けた。

 琴は、絃を支える柱を移動させることによってスケールを変えるのが特徴。調律の合間に、メンバーから琴の楽器としてしての特徴などの分かりやすい解説も加えられ、学びも多い機会となった。アメリカ在住が長い日本出身の女性は、「涙があふれるほど感激した」「懐かしい日本の曲をここで、しかも素晴らしい琴の演奏で聴くことが出来てとても幸せ」と感想を漏らしていた。これからも心の琴線に響く音色を届け続けて欲しい。

 11月10日、アナーバーのダウンタウンにある図書館(Ann Arbor Downtown Library)にて邦楽グループMiyabi(雅)が琴を中心としたアンサンブルの演奏を行い、大勢の観客が美しい音色にあふれる午後のひと時を過ごした。

 Miyabiは1997年に結成され、以来、大学や博物館、教会、学校に赴き、生の邦楽演奏を披露してきた。日本コミュニティーのイベントでもたびたび演奏し、日本文化紹介に貢献している。琴の楽曲や日本伝来の曲に加えて、演奏対象や場に応じて、西洋のクラシック音楽や日本のアニメ主題曲を組み入れるなど、選曲に工夫を凝らしている。多くの人が琴の魅力に触れ、ファンが増えている。

 今回のアナーバー図書館での演奏は同図書館が企画しているプログラムの一環として招かれたもので、“MIYABI: JAPANESE TRADITIONAL MUSIC”と題して行われた。

 大光晴美さん、相川恵津子さん、浅野裕子さんの3人が琴を演奏し、美しい音色と見事な弦捌きを披露した。加藤乃扶子さんのピアノ、藤原さと子さんのフルートも加わり、幅広い音楽の表情を届けた。曲は7曲。今回も古典や近代、和洋のジャンルから、広いバラエティーのプログラム。オープニングと最後に、古典箏曲を代表する『六段の調べ』と、数多くの琴の楽曲を手掛けた宮城道雄氏作曲による『さらし風手事』。間に、ディズニー映画「シンデレラ」の挿入曲『ビビデバビデブー』や、サイモン&ガーファンクルによってカバーされてヒットしたアンデスのフォークロア『コンドルは飛んでいく』、そして最もポピュラーな日本の童謡といえる『赤とんぼ』など、調子(スケール)を変えながら届けた。

 琴は、絃を支える柱を移動させることによってスケールを変えるのが特徴。調律の合間に、メンバーから琴の楽器としてしての特徴などの分かりやすい解説も加えられ、学びも多い機会となった。アメリカ在住が長い日本出身の女性は、「涙があふれるほど感激した」「懐かしい日本の曲をここで、しかも素晴らしい琴の演奏で聴くことが出来てとても幸せ」と感想を漏らしていた。これからも心の琴線に響く音色を届け続けて欲しい。

NHK Visits “Freer House” in Detroitデトロイトの「フリーアハウス」をNHK番組のクルーが取材・撮影

<!--:en-->NHK Visits デトロイトの「フリーアハウス」をNHK番組のクルーが取材・撮影 9" title="フリーアハウス (2)"/>

 9月15日と16日にわたって、NHK番組の取材クルーがデトロイトを訪れた。NHKでは日本の美術品を評価した外国人に焦点を当てた番組を企画し、その1回目で、明治時代に日本美術を蒐集した人物としてフェノロサとビゲロー、そしてフリーア、この3人をセットして取り上げる内容を組んでいる。文化の日(11月3日夜9時)に「中谷美紀 日本ノ宝、見ツケマシタ」と題してBSプレミアムで放映される予定だが、残念ながら現在国外での放送の予定は無いとのこと。番組のテーマは‘世界各地の国宝級の日本の名品・名宝は、なぜ海を渡ったのか?コレクターは、どのように発見し超一級品の収集を創り上げたのか?それは日本の美のどんな魅力を物語るのか?’

  デトロイトには、その3人のコレクターのうちの一人、フリーア(Charles Lang Freer、1854-1919)の旧宅が現存している。彼の数々のコレクションは、ワシントンDCのスミソニアン博物館群の一つであるフリーア美術館に移され収蔵。ホイッスラ―に代表されるアメリカ美術のほか、東洋美術、中近東美術を含み、特に東洋美術部門ではボストン美術館と並ぶ世界屈指のコレクションといわれ、日本美術としては、尾形光琳の群鶴図屏風や俵屋宗達の松島図屏風など、日本にあれば重要文化財、国宝間違いなしと評される逸品が数多く揃っている。取材クルーもデトロイトでの取材の後、ワシントンDCのフリーア美術館に向かい、コレクションをカメラに収めることになるが、それらフリーア・コレクションの発祥の地がデトロイトなのである。フリーアが設計の注文をした邸宅(通称フリーアハウス)はデトロイト美術館のすぐそばに今も取り壊されずにある。建物は残っているものの、コレクションはフリーア美術館へ収蔵されたため、ここには残っていない。また、この旧宅は、現在はWayne State Universityに属するメリル・パーマー・スキルマン研究所のオフィスとして使われており、オフィス向きに改造されたりしているため100年前の面影は薄れてしまった。しかし、邸宅の造りやドアや窓、階段、天井等はかつてのままで、フリーアの趣向を窺うことができる。また、フリーアハウスの保存・修復とフリーアの業績を世間に伝え広めることを目的とした市民団体「フリーアハウス友の会」が復元を進めており、絵画作品が飾られていた位置に実物大のレプリカを飾る等、かつての姿に近づきつつある。

 撮影の前日には下見と情報収集が数時間にわたって行われたが、フリーア研究の第一人者といわれる美術史の博士(Dr. Thomas Brunk:Wayne State University、College for Creative Studiesの教授)ならびに、フリーアハウス友の会の役員や会員数名が情報提供のために同席した。同会員でもある通訳者、同会の日本人ボランティアガイドも終始同伴。また、寄与している日米協会の代表、在デトロイト総領事館の代表も歓迎の意を籠めて訪れた。

  ここで、デトロイトに邸宅があるいきさつ、つまりフリーアの経歴と日本との関わりを簡単に説明したい。フリーアは、ニューヨーク州キングストンに生まれ、地元の鉄道会社を任されていたフランク・ヘッカーという人物の目にとまり実務経験をつんだ後、ヘッカーがインディアナ州の鉄道会社へ転職した時、ヘッカーに乞われてフリーアも転職。そして1890年、ヘッカーとフリーアは、ぺニンスラー・カー・カンパニーという貨物列車の車両を作る会社をデトロイトに創設した。鉄道産業は自動車産業が興る前のデトロイトにおける最も重要な産業部門で、競争相手の会社と合併などを経て、巨大な鉄道車両会社を作り上げ、財を成した。間もなくフリーアは40代の半ばでビジネスからリタイアし、残りの人生を美術の蒐集に捧げた。

 フリーアが日本に最初に訪れたのは1895年(明治28年)で、当時は現役の実業家であったが、その後、コレクターとして名が知れるようになって以降、1907年(明治40年)を皮切りに、1909年からは3年連続して訪日し、日本の美術品収集家や著名人との親交を深めた。

フリーアハウスにみられる日本の影響

 フリーアハウスは外見に‘日本’を感じさせる。建築様式は、クイーンアン様式の一種でシングルスタイル(シングルとは屋根板のこと)と呼ばれるものだが、直線的な屋根の線などが日本家屋を彷彿させる。更に内装には‘床の間’風なスペースがあったり、ギャラリーの窓には日本式な雨戸が備えられたりしている。数奇屋風な印象を与える回廊の手すり、引き戸の金具のデザインなどにも日本的な要素が見てとられる。全体的な雰囲気そのものから‘わびさび’に通じるものを感じさせられるのだ。NHK番組クルーも同じような感想をいだき、日本的な面影が残された部分を拾い上げて撮影を進めていた。

 フリーアハウスのプログラムディレクターを務めるウィリアム・コルバーン氏がNHK番組クルーの案内と、制作番組内でのインタビュー解説にあたり、何がオリジナルかを指摘しながら案内。特に日本と関わりのある内容を中心に説明を加えた。番組の放映目的は、日本の美を評価したフリーアがどういう人物で、どういう考えを持って収集したのかを探ろうというもの。コルバーン氏はそれに応えて、日本茶を一服する時を楽しんだことなど、フリーアが日本通であったことを伝える逸話を話し、「日本をはじめとするアジアの美意識に大きく影響を受けていることがそこここに現れている」と、窓枠のデザインが日本の障子を思わせること等、各所に見え隠れする‘日本風’な箇所を示して回った。当時のアメリカではヨーロッパ志向が大方であったのに対し、フリーアはアジアに目を向けており、美術品の愛好家であるだけでなく、空間(住居・庭)やライフスタイルにも取り入れていたという。「20世紀の風潮を先取りしていた」と、その感性を称えた。

 コルバーン氏は「日本の番組で紹介されることは大変光栄。デトロイトにこのように誇れる建造物があるという認識が広まり、それを保存・修復していることを当地の人々にももっと知ってもらえれば幸い」と熱意を籠めて語る。氏によれば、日本文化や芸術と関係のある歴史的建物として、ミシガン州ではフリーアハウスが一番にあげられ、アメリカ国内を捜してもあまり類を見ないという。「フリーアのコレクションは首都ワシントンのフリーア美術館に遺贈されてしまってフリーアハウス内には残っていませんが、フリーアの美意識や嗜好が織り込まれた建築物として貴重であり、訪れる人々にかつてここに収蔵されていた稀有の美術品のことを思い起こさせてくれる」と、その価値と、保存・修復していく価値の高さを説く。

 フリーアハウス友の会の尽力のお陰でホールや客間の絵画レプリカがほぼ揃った。現在、邸宅の修復に平行して、庭の復元プロジェクトが進められている。フリーアはデータを実に几帳面に保存する人であったそうで、庭についても設計図面があるだけなく、庭石や植木の種類までも記されたリストがあるため、それに基づいたデザインが既に出来上がっており、かつて使用されていた石と同じものを見つけるなど、‘再現’を目指して動いている。資金調達もキーだという。「デトロイトの秘宝」と称されるフリーアハウス。現在の状態でも史跡として貴重だが、復元が進んだ後の姿が楽しみな建造物である。日本にまつわる施設として注目していきたい。

 フリーアハウスは冒頭に記したように、現在はオフィスとして使われているため、通常は一般見学ができないが、フリーアハウス友の会では、定期的に各分野の専門家を招いて同ハウスやDIA(デトロイト美術館)などで講演会を企画し、ハウスの公開ツアーも合わせて行うことがある。

 情報は、フリーアハウス友の会 :
http://www.mpsi.wayne.edu/about/friends-freer.php

リソース:弘子 Lancour 氏(フリーアハウス・ボランティアガイド)寄稿による弊紙2009年10月号「デトロイトの秘宝『フリーアハウス』」及び2010年9月号「フリーアと日本美術」

 

 9月15日と16日にわたって、NHK番組の取材クルーがデトロイトを訪れた。NHKでは日本の美術品を評価した外国人に焦点を当てた番組を企画し、その1回目で、明治時代に日本美術を蒐集した人物としてフェノロサとビゲロー、そしてフリーア、この3人をセットして取り上げる内容を組んでいる。文化の日(11月3日夜9時)に「中谷美紀 日本ノ宝、見ツケマシタ」と題してBSプレミアムで放映される予定だが、残念ながら現在国外での放送の予定は無いとのこと。番組のテーマは‘世界各地の国宝級の日本の名品・名宝は、なぜ海を渡ったのか?コレクターは、どのように発見し超一級品の収集を創り上げたのか?それは日本の美のどんな魅力を物語るのか?’

  デトロイトには、その3人のコレクターのうちの一人、フリーア(Charles Lang Freer、1854-1919)の旧宅が現存している。彼の数々のコレクションは、ワシントンDCのスミソニアン博物館群の一つであるフリーア美術館に移され収蔵。ホイッスラ―に代表されるアメリカ美術のほか、東洋美術、中近東美術を含み、特に東洋美術部門ではボストン美術館と並ぶ世界屈指のコレクションといわれ、日本美術としては、尾形光琳の群鶴図屏風や俵屋宗達の松島図屏風など、日本にあれば重要文化財、国宝間違いなしと評される逸品が数多く揃っている。取材クルーもデトロイトでの取材の後、ワシントンDCのフリーア美術館に向かい、コレクションをカメラに収めることになるが、それらフリーア・コレクションの発祥の地がデトロイトなのである。フリーアが設計の注文をした邸宅(通称フリーアハウス)はデトロイト美術館のすぐそばに今も取り壊されずにある。建物は残っているものの、コレクションはフリーア美術館へ収蔵されたため、ここには残っていない。また、この旧宅は、現在はWayne State Universityに属するメリル・パーマー・スキルマン研究所のオフィスとして使われており、オフィス向きに改造されたりしているため100年前の面影は薄れてしまった。しかし、邸宅の造りやドアや窓、階段、天井等はかつてのままで、フリーアの趣向を窺うことができる。また、フリーアハウスの保存・修復とフリーアの業績を世間に伝え広めることを目的とした市民団体「フリーアハウス友の会」が復元を進めており、絵画作品が飾られていた位置に実物大のレプリカを飾る等、かつての姿に近づきつつある。

 撮影の前日には下見と情報収集が数時間にわたって行われたが、フリーア研究の第一人者といわれる美術史の博士(Dr. Thomas Brunk:Wayne State University、College for Creative Studiesの教授)ならびに、フリーアハウス友の会の役員や会員数名が情報提供のために同席した。同会員でもある通訳者、同会の日本人ボランティアガイドも終始同伴。また、寄与している日米協会の代表、在デトロイト総領事館の代表も歓迎の意を籠めて訪れた。

  ここで、デトロイトに邸宅があるいきさつ、つまりフリーアの経歴と日本との関わりを簡単に説明したい。フリーアは、ニューヨーク州キングストンに生まれ、地元の鉄道会社を任されていたフランク・ヘッカーという人物の目にとまり実務経験をつんだ後、ヘッカーがインディアナ州の鉄道会社へ転職した時、ヘッカーに乞われてフリーアも転職。そして1890年、ヘッカーとフリーアは、ぺニンスラー・カー・カンパニーという貨物列車の車両を作る会社をデトロイトに創設した。鉄道産業は自動車産業が興る前のデトロイトにおける最も重要な産業部門で、競争相手の会社と合併などを経て、巨大な鉄道車両会社を作り上げ、財を成した。間もなくフリーアは40代の半ばでビジネスからリタイアし、残りの人生を美術の蒐集に捧げた。

 フリーアが日本に最初に訪れたのは1895年(明治28年)で、当時は現役の実業家であったが、その後、コレクターとして名が知れるようになって以降、1907年(明治40年)を皮切りに、1909年からは3年連続して訪日し、日本の美術品収集家や著名人との親交を深めた。

フリーアハウスにみられる日本の影響

 フリーアハウスは外見に‘日本’を感じさせる。建築様式は、クイーンアン様式の一種でシングルスタイル(シングルとは屋根板のこと)と呼ばれるものだが、直線的な屋根の線などが日本家屋を彷彿させる。更に内装には‘床の間’風なスペースがあったり、ギャラリーの窓には日本式な雨戸が備えられたりしている。数奇屋風な印象を与える回廊の手すり、引き戸の金具のデザインなどにも日本的な要素が見てとられる。全体的な雰囲気そのものから‘わびさび’に通じるものを感じさせられるのだ。NHK番組クルーも同じような感想をいだき、日本的な面影が残された部分を拾い上げて撮影を進めていた。

 フリーアハウスのプログラムディレクターを務めるウィリアム・コルバーン氏がNHK番組クルーの案内と、制作番組内でのインタビュー解説にあたり、何がオリジナルかを指摘しながら案内。特に日本と関わりのある内容を中心に説明を加えた。番組の放映目的は、日本の美を評価したフリーアがどういう人物で、どういう考えを持って収集したのかを探ろうというもの。コルバーン氏はそれに応えて、日本茶を一服する時を楽しんだことなど、フリーアが日本通であったことを伝える逸話を話し、「日本をはじめとするアジアの美意識に大きく影響を受けていることがそこここに現れている」と、窓枠のデザインが日本の障子を思わせること等、各所に見え隠れする‘日本風’な箇所を示して回った。当時のアメリカではヨーロッパ志向が大方であったのに対し、フリーアはアジアに目を向けており、美術品の愛好家であるだけでなく、空間(住居・庭)やライフスタイルにも取り入れていたという。「20世紀の風潮を先取りしていた」と、その感性を称えた。

 コルバーン氏は「日本の番組で紹介されることは大変光栄。デトロイトにこのように誇れる建造物があるという認識が広まり、それを保存・修復していることを当地の人々にももっと知ってもらえれば幸い」と熱意を籠めて語る。氏によれば、日本文化や芸術と関係のある歴史的建物として、ミシガン州ではフリーアハウスが一番にあげられ、アメリカ国内を捜してもあまり類を見ないという。「フリーアのコレクションは首都ワシントンのフリーア美術館に遺贈されてしまってフリーアハウス内には残っていませんが、フリーアの美意識や嗜好が織り込まれた建築物として貴重であり、訪れる人々にかつてここに収蔵されていた稀有の美術品のことを思い起こさせてくれる」と、その価値と、保存・修復していく価値の高さを説く。

 フリーアハウス友の会の尽力のお陰でホールや客間の絵画レプリカがほぼ揃った。現在、邸宅の修復に平行して、庭の復元プロジェクトが進められている。フリーアはデータを実に几帳面に保存する人であったそうで、庭についても設計図面があるだけなく、庭石や植木の種類までも記されたリストがあるため、それに基づいたデザインが既に出来上がっており、かつて使用されていた石と同じものを見つけるなど、‘再現’を目指して動いている。資金調達もキーだという。「デトロイトの秘宝」と称されるフリーアハウス。現在の状態でも史跡として貴重だが、復元が進んだ後の姿が楽しみな建造物である。日本にまつわる施設として注目していきたい。

 フリーアハウスは冒頭に記したように、現在はオフィスとして使われているため、通常は一般見学ができないが、フリーアハウス友の会では、定期的に各分野の専門家を招いて同ハウスやDIA(デトロイト美術館)などで講演会を企画し、ハウスの公開ツアーも合わせて行うことがある。

 情報は、フリーアハウス友の会 :
http://www.mpsi.wayne.edu/about/friends-freer.php

リソース:弘子 Lancour 氏(フリーアハウス・ボランティアガイド)寄稿による弊紙2009年10月号「デトロイトの秘宝『フリーアハウス』」及び2010年9月号「フリーアと日本美術」

 

Ensemble Brillante Concertアンサンブルブリランテ 室内楽コンサート

<!--:en-->Ensemble Brillante Concert<!--:--><!--:ja-->アンサンブルブリランテ 室内楽コンサート<!--:--> 4

The 13th Chamber Music Concert

 紅葉が目に鮮やかな10月21日の秋晴れの日曜日、ノバイ市の教会(Faith Community Presbyterian Church)に優雅な室内楽のメロディーが流れた。2000年のミレニアムに開始したアンサンブル・ブリランテ恒例の室内楽コンサートで、今回はフルートとチェロ、ピアノのアンサンブルのプログラムが組まれた。

 アンサンブル・ブリランテの主宰者小西氏のフルート演奏を軸に、室内楽や合唱および器楽の伴奏者として活躍しているデュモント絵美氏が7年ぶりにピアノ演奏で加わり、選曲にも新たなチャレンジがみられた。チェロ演奏には、ミシガン・フィルハーモニーの主席チェロ奏者を務めているエイミー・クーラス氏がゲストとして加わり、小西氏のフルートとのデュオ(二重奏)やトリオ(三重奏)で豊かな響きを届けた。

  プログラム前半はクラシック曲でまとめられ、バッハ作曲の『フルートと通奏低音(Basso Continuo)のためのソナタ(ト長調)』のトリオ演奏で始まり、フルートソロでドビッシー作曲『シリンクス』、続いてフルートとピアノのデュオでビゼーのオペラ『カルメン』より間奏曲など、馴染みのある曲が流れた。子供から大人まで大勢の観客が聴き入る中、インターミッションになった。

 後半は一転してJポップでスタート。松任谷由美の『春よこい』をフルートとピアノのデュオで軽快な音色にのせて届けた。続く村松崇継作曲『アース(Earth)』も現代曲。作曲者自身がピアニストであり、日本人フルーティストのために作曲された一曲で、フルートとピアノが対等に位置づけられ、良さを活かして交し合っている。プログラムでの解説で「そのタイトルと相俟って新しいスタンダード作品になる可能性を持っています」と紹介してあったが、多くの観客に感銘を与えたとみえ、一段と大きな拍手が響き渡った。「幅広いジャンルと多様な音色の演奏を目指したい」と常々意欲的に語っている小西氏の取り組みが現れていた。

 再びクラシックの曲に移り、モーツアルト作曲の「オペラ『魔笛』から、小西氏が今回のコンサートのために編曲したフルートとチェロのための二重奏曲」、そしてプログラム最後はベートーベン作曲の『フルート、チェロとピアノの為の三重奏ト長調』全3曲を演奏。スピードの緩急、リズムやスケールにバリエーション溢れる曲で、演奏者達の技量と魅力を発揮しつつプログラムを終了した。

 聴衆の大きな拍手に応えたアンコールでは、映画『ミッション・インポッシブル』のテーマソングが届けられた。「これ、知ってる!」とばかりに顔を輝かせる子供もいて、会場全体が浮き立った。

 ちなみに、コンサートのオープニング曲のヘンデルの「水上の音楽」とアンコール曲も、小西氏がこのコンサートのために編曲したブリランテ・オリジナル版。

 スタンディングオベーションの中、コンサートの幕が閉じられた。エンディングの挨拶で小西氏は、「何百年も残ってきた古典の曲、そしてこれから残っていくであろう現代の曲、それらを演奏するのはとてもスリリングでエキサイティングなこと」と告げた後、観客、とりわけ多くの子ども達の来場に対する喜びの言葉で結んだ。

 「生の演奏は音にあふれた空間に包まれるのも素敵だが、指使いや、演奏者たちの間合いが感じられるのが良い」という感想があり、二人の女性の滑らかな腕の動きや表情を称賛する声も多く寄せられた。小西氏は「ブリランテの思いと音楽、こだわりの選曲に共感する人達が音楽を楽しみに来ている様子が伺えて感動でした」と語る。「フルート、チェロ、ピアノの三重奏が行きもぴったりで、溶け合ってすばらしかったです。」、「カルメンのフルートの優しい音色はとてもすばらしかった」、また「アース(Earth)が良かった」という意見も多数届いたとのこと。「回を重ねて進歩し、広がりを増している」と自他共に評価が上がっている演奏会である。

写真提供:Kenny Suzuki氏

 

The 13th Chamber Music Concert

 紅葉が目に鮮やかな10月21日の秋晴れの日曜日、ノバイ市の教会(Faith Community Presbyterian Church)に優雅な室内楽のメロディーが流れた。2000年のミレニアムに開始したアンサンブル・ブリランテ恒例の室内楽コンサートで、今回はフルートとチェロ、ピアノのアンサンブルのプログラムが組まれた。

 アンサンブル・ブリランテの主宰者小西氏のフルート演奏を軸に、室内楽や合唱および器楽の伴奏者として活躍しているデュモント絵美氏が7年ぶりにピアノ演奏で加わり、選曲にも新たなチャレンジがみられた。チェロ演奏には、ミシガン・フィルハーモニーの主席チェロ奏者を務めているエイミー・クーラス氏がゲストとして加わり、小西氏のフルートとのデュオ(二重奏)やトリオ(三重奏)で豊かな響きを届けた。

  プログラム前半はクラシック曲でまとめられ、バッハ作曲の『フルートと通奏低音(Basso Continuo)のためのソナタ(ト長調)』のトリオ演奏で始まり、フルートソロでドビッシー作曲『シリンクス』、続いてフルートとピアノのデュオでビゼーのオペラ『カルメン』より間奏曲など、馴染みのある曲が流れた。子供から大人まで大勢の観客が聴き入る中、インターミッションになった。

 後半は一転してJポップでスタート。松任谷由美の『春よこい』をフルートとピアノのデュオで軽快な音色にのせて届けた。続く村松崇継作曲『アース(Earth)』も現代曲。作曲者自身がピアニストであり、日本人フルーティストのために作曲された一曲で、フルートとピアノが対等に位置づけられ、良さを活かして交し合っている。プログラムでの解説で「そのタイトルと相俟って新しいスタンダード作品になる可能性を持っています」と紹介してあったが、多くの観客に感銘を与えたとみえ、一段と大きな拍手が響き渡った。「幅広いジャンルと多様な音色の演奏を目指したい」と常々意欲的に語っている小西氏の取り組みが現れていた。

 再びクラシックの曲に移り、モーツアルト作曲の「オペラ『魔笛』から、小西氏が今回のコンサートのために編曲したフルートとチェロのための二重奏曲」、そしてプログラム最後はベートーベン作曲の『フルート、チェロとピアノの為の三重奏ト長調』全3曲を演奏。スピードの緩急、リズムやスケールにバリエーション溢れる曲で、演奏者達の技量と魅力を発揮しつつプログラムを終了した。

 聴衆の大きな拍手に応えたアンコールでは、映画『ミッション・インポッシブル』のテーマソングが届けられた。「これ、知ってる!」とばかりに顔を輝かせる子供もいて、会場全体が浮き立った。

 ちなみに、コンサートのオープニング曲のヘンデルの「水上の音楽」とアンコール曲も、小西氏がこのコンサートのために編曲したブリランテ・オリジナル版。

 スタンディングオベーションの中、コンサートの幕が閉じられた。エンディングの挨拶で小西氏は、「何百年も残ってきた古典の曲、そしてこれから残っていくであろう現代の曲、それらを演奏するのはとてもスリリングでエキサイティングなこと」と告げた後、観客、とりわけ多くの子ども達の来場に対する喜びの言葉で結んだ。

 「生の演奏は音にあふれた空間に包まれるのも素敵だが、指使いや、演奏者たちの間合いが感じられるのが良い」という感想があり、二人の女性の滑らかな腕の動きや表情を称賛する声も多く寄せられた。小西氏は「ブリランテの思いと音楽、こだわりの選曲に共感する人達が音楽を楽しみに来ている様子が伺えて感動でした」と語る。「フルート、チェロ、ピアノの三重奏が行きもぴったりで、溶け合ってすばらしかったです。」、「カルメンのフルートの優しい音色はとてもすばらしかった」、また「アース(Earth)が良かった」という意見も多数届いたとのこと。「回を重ねて進歩し、広がりを増している」と自他共に評価が上がっている演奏会である。

写真提供:Kenny Suzuki氏

 

Providence Park Health Faireプロビデンスパーク病院主催日本人のための健康フェアー

<!--:en-->Providence Park Health Faire<!--:--><!--:ja-->プロビデンスパーク病院主催日本人のための健康フェアー<!--:--> 1

 9月22日(土)、日本人家族のための健康フェアーがノバイ市にあるプロビデンスパーク病院内で行なわれた。第一回目の昨年に引き続いて同病院の患者に限らず広く一般向けに無料で催され、午前9時から午後1時までの開催時間中、大勢の日本人が訪れた。

 健康フェアーでは、血圧や骨密度の測定や、問診表によるセルフチェックでの癌スクリーニング並びに相談、婦人科、小児科に関する情報のコーナーが設けられたほか、同病院で提供しているヨガなどのワークショップ、“アメリカの簡単にできる料理法”と題した料理実演、病棟のツアーなど、豊富な内容が組まれた。病院外部の専門家によるコーナーもあり、心臓専門医、歯科医、カイロプラクターが日本語あるいは日本人アシスタントを携えて相談や情報提供にあたった。日本人エスティシャンによる肌深皮層の状態を査定するコーナーや、全身マッサージサービスには列ができていた。

 様々な査定を受けては、安堵嘆きの声があちこちで上がり、参加者からは「健康を見直す良い機会になった」との感想が聞かれた。

 軽食や飲み物も用意され、家族や友人と共にくつろぎながら過ごす人々で溢れていた。

 ノバイのプロビデンス・パーク病院には日本人の看護コーディネーターがおり、医師を探すお手伝いや予約の手助けなどをしている。希望により通訳の同伴も提供している。

ウェブサイト:www.stjohnprovidence.org/japaneseprogram

 9月22日(土)、日本人家族のための健康フェアーがノバイ市にあるプロビデンスパーク病院内で行なわれた。第一回目の昨年に引き続いて同病院の患者に限らず広く一般向けに無料で催され、午前9時から午後1時までの開催時間中、大勢の日本人が訪れた。

 健康フェアーでは、血圧や骨密度の測定や、問診表によるセルフチェックでの癌スクリーニング並びに相談、婦人科、小児科に関する情報のコーナーが設けられたほか、同病院で提供しているヨガなどのワークショップ、“アメリカの簡単にできる料理法”と題した料理実演、病棟のツアーなど、豊富な内容が組まれた。病院外部の専門家によるコーナーもあり、心臓専門医、歯科医、カイロプラクターが日本語あるいは日本人アシスタントを携えて相談や情報提供にあたった。日本人エスティシャンによる肌深皮層の状態を査定するコーナーや、全身マッサージサービスには列ができていた。

 様々な査定を受けては、安堵嘆きの声があちこちで上がり、参加者からは「健康を見直す良い機会になった」との感想が聞かれた。

 軽食や飲み物も用意され、家族や友人と共にくつろぎながら過ごす人々で溢れていた。

 ノバイのプロビデンス・パーク病院には日本人の看護コーディネーターがおり、医師を探すお手伝いや予約の手助けなどをしている。希望により通訳の同伴も提供している。

ウェブサイト:www.stjohnprovidence.org/japaneseprogram

Redac Detroit Office New Comer’s Partyリダック・デトロイトオフィス “New Comer’s Party” (リダカマ)を開催

<!--:en-->Redac Detroit Office New Comer's Party<!--:--><!--:ja-->リダック・デトロイトオフィス “New Comer’s Party” (リダカマ)を開催<!--:-->

 日系総合不動産会社リダック(株式会社リロ・ホールディング海外子会社)が、同社を通じて住宅を成約した駐在員やその家族の内“New Comer”(赴任後1年まで)の顧客を対象に、9月26日(水)夕方、同社のサービスアパートがあるコミュニティーアパート群(Citation Club Apartment)内のクラブハウスにて「Redac New Comer’s Party(略称リダカマ)」を開催した。

 このリダカマは、デトロイト近郊に新しく赴任してきた人同士が現地の情報交換をし、友人・知人を作る機会を提供したいという思いをこめた企画で当日は数家族と単身者、同社社員ら約30名が集まり、軽食やデザート、ドリンクをとりながら、歓談の時が持たれた。社員が、住宅だけではなく生活全般に関する相談も受け、様々な情報を提供。参加者同士の情報交換も行なわれた。夏にミシガン生活を始めた参加者からは、当地の印象について「ゆったりしたところで教育を受けられるのが良い」との感想が寄せられた。

 参加者からリダックスタッフのもとへは、住宅選びの折に得た学校事情や地域の環境などのアドバイスのお陰で良い選択ができたという感謝の言葉も届いた。生の声を伝え合うことでサービスが向上していくに違いない。リダックは、「お客様に安心して快適なアメリカ生活を送っていただけるよう、今後もこうした交流の場をご提供していく予定です」と話している。

 リダックは賃貸住宅の斡旋だけでなく、入居時の電気やガスの申込といった、生活を立ち上げる雑事の他、入居期間を通して、大家との交渉や修理の依頼等の仲介も請け負っている。

リダック・デトロイトオフィス

27780 Novi Road, Suite 240, Novi, MI 48377
電話番号: 248-305-8913

 日系総合不動産会社リダック(株式会社リロ・ホールディング海外子会社)が、同社を通じて住宅を成約した駐在員やその家族の内“New Comer”(赴任後1年まで)の顧客を対象に、9月26日(水)夕方、同社のサービスアパートがあるコミュニティーアパート群(Citation Club Apartment)内のクラブハウスにて「Redac New Comer’s Party(略称リダカマ)」を開催した。

 このリダカマは、デトロイト近郊に新しく赴任してきた人同士が現地の情報交換をし、友人・知人を作る機会を提供したいという思いをこめた企画で当日は数家族と単身者、同社社員ら約30名が集まり、軽食やデザート、ドリンクをとりながら、歓談の時が持たれた。社員が、住宅だけではなく生活全般に関する相談も受け、様々な情報を提供。参加者同士の情報交換も行なわれた。夏にミシガン生活を始めた参加者からは、当地の印象について「ゆったりしたところで教育を受けられるのが良い」との感想が寄せられた。

 参加者からリダックスタッフのもとへは、住宅選びの折に得た学校事情や地域の環境などのアドバイスのお陰で良い選択ができたという感謝の言葉も届いた。生の声を伝え合うことでサービスが向上していくに違いない。リダックは、「お客様に安心して快適なアメリカ生活を送っていただけるよう、今後もこうした交流の場をご提供していく予定です」と話している。

 リダックは賃貸住宅の斡旋だけでなく、入居時の電気やガスの申込といった、生活を立ち上げる雑事の他、入居期間を通して、大家との交渉や修理の依頼等の仲介も請け負っている。

リダック・デトロイトオフィス

27780 Novi Road, Suite 240, Novi, MI 48377
電話番号: 248-305-8913

Cranberry Harvest Show in South Haven, MIミシガン州サウスヘイブン クランベリーの収穫ショー

<!--:en-->Cranberry Harvest Show in South Haven, MI<!--:--><!--:ja-->ミシガン州サウスヘイブン クランベリーの収穫ショー<!--:--> 2

 ルビーを思わせる深紅色のクランベリー。その鮮やかな赤は、サンクスギビングという初冬のホリデーにふさわしい色。七面鳥に添えるクランベリーソースの基本レシピは、クランベリー(12oz入り)1バッグを砂糖1カップと水1カップで短時間煮るだけ。ずいぶんたくさん砂糖を入れるものだが、そうしないと食べられないほどクランベリーは酸っぱい。でも、ビタミンCや、ガン予防に効果があるantioxidant(抗酸化物質)に富む、素晴らしい果物。「スーパーフルーツ」の異名を持っている。北米原産。北米インデイアンが昔から食用、薬用、染料に使っていたが、商業用栽培が始まったのは清教徒が米大陸に渡ってから。

 クランベリーが店頭に並ぶのは10月頃から。クランベリーといえば、マサチューセッツのイメージが強いが、実は、ニュージャージーやウイスコンシン、オレゴン、ワシントン、カナダ、そして何と、ミシガン州でも栽培されているのである。

 ミシガンでクランベリーを栽培している農場はごく少数だが、その中で最も大規模な栽培をしているのが、サウスヘイブンにあるDeGrandchamp Farmsという名の農場。クランベリーの収穫期は9〜10月。毎年10月の一週末に、クランベリーの収穫ショーを行っている。

 今年は10月13日にショーがあった。私は今年は行かなかったのだが、4月の寒波や夏の超猛暑で、苗がダメにならないよう農場は管理に大変だったそうである。

 農場の入口で料金5ドルを払い(子供は3ドル)、ワゴンに他の客と一緒に乗せてもらう。5分もすると大きな湿田(bogと呼ぶ)に到着。水面に赤いクランベリーの実が浮いているのが見える。太いテープでかこって湿田の一角にびっしりと集め寄せてある。吸引パイプのついたトラックが傍に止めてある。若いお兄さん達が、膝上まである長いブーツを履いて湿田に入り、松葉ほうきで実を吸引パイプへとかき寄せる。貴方もTVでこういう風景を見たことがあるかもしれない。実は吸引パイプでトラックに吸い上げられ、ある程度たまったらパッキング場へ運び、また戻ってくる。それを何度も繰り返す。

 人の膝たけまで水が張ってあるが、水を張るのは収穫シーズンの直前で、春〜夏は乾田。つまりクランベリーは春〜夏に乾田で成長する。乾田で収穫する方法もあるが、殆どの収穫は湿田で行われる。 水を張るのは収穫がしやすいため。まず特殊な機械で湿田に入り、その機械で水中のツルをかき回し(クランベリーはツル性の植物)、ツルに成っているクランベリーの実を振り落とす。すると振り落とされた実が水面まで浮上してくる。それを松葉ほうきと吸引トラックで収穫する。

 この農場の収穫ショーはかなり人気があるようで、一週末で1,000人以上の人が訪れるとのこと。こういう農業観光をアグリツーリズム(agri-tourism)というのだそうで、最近、食物への関心が高まってきているため、アグリツーリズムへの人気は上々のようだ。

 サウスヘイブンのような西ミシガンが何故クランベリー栽培に適しているのか?クランベリー栽培に必要な条件は、酸性の砂の土壌、冬が長い冷涼な気候、淡水が豊富にあること、であるが、西ミシガンはそれらを全て満たすのだそうだ。

 クランベリーは多年草。湿田に水を張ったままで越冬する。なぜ水を張ったままかというと、冬から春先まで水が凍り、その氷が霜害から守ってくれるため。

 DeGrandchamp Farmsは、世界最大手のクランベリー食品メーカーOcean Spray社のサプライヤーでもある。健康志向時代の今、クランベリーの需要が高まっており、サプライヤーが足りないくらいなんだそうである。

 栽培量はウイスコンシン州とマサチューセッツ州がダントツ。ミシガンでの栽培量はそれより遥かに少ない。ミシガンは、クランベリーと同じ酸性の砂の土壌で育つもうひとつのスーパーフルーツ、ブルーベリーの栽培の方がずっと多い。

 ビタミンCとantioxidantに富むクランベリーをもっと食べよう!最近は、甘さ控え目のクランベリーソースのレシピも出回っている。

 一昨年に同農場の収穫ショーを見に行った時の写真を拙ブログに載せているので、ご興味のある方は次までどうぞ。

www.ayamay.com(ミシガン再発見の旅)

著者、写真提供:つくしギャル

 

 ルビーを思わせる深紅色のクランベリー。その鮮やかな赤は、サンクスギビングという初冬のホリデーにふさわしい色。七面鳥に添えるクランベリーソースの基本レシピは、クランベリー(12oz入り)1バッグを砂糖1カップと水1カップで短時間煮るだけ。ずいぶんたくさん砂糖を入れるものだが、そうしないと食べられないほどクランベリーは酸っぱい。でも、ビタミンCや、ガン予防に効果があるantioxidant(抗酸化物質)に富む、素晴らしい果物。「スーパーフルーツ」の異名を持っている。北米原産。北米インデイアンが昔から食用、薬用、染料に使っていたが、商業用栽培が始まったのは清教徒が米大陸に渡ってから。

 クランベリーが店頭に並ぶのは10月頃から。クランベリーといえば、マサチューセッツのイメージが強いが、実は、ニュージャージーやウイスコンシン、オレゴン、ワシントン、カナダ、そして何と、ミシガン州でも栽培されているのである。

 ミシガンでクランベリーを栽培している農場はごく少数だが、その中で最も大規模な栽培をしているのが、サウスヘイブンにあるDeGrandchamp Farmsという名の農場。クランベリーの収穫期は9〜10月。毎年10月の一週末に、クランベリーの収穫ショーを行っている。

 今年は10月13日にショーがあった。私は今年は行かなかったのだが、4月の寒波や夏の超猛暑で、苗がダメにならないよう農場は管理に大変だったそうである。

 農場の入口で料金5ドルを払い(子供は3ドル)、ワゴンに他の客と一緒に乗せてもらう。5分もすると大きな湿田(bogと呼ぶ)に到着。水面に赤いクランベリーの実が浮いているのが見える。太いテープでかこって湿田の一角にびっしりと集め寄せてある。吸引パイプのついたトラックが傍に止めてある。若いお兄さん達が、膝上まである長いブーツを履いて湿田に入り、松葉ほうきで実を吸引パイプへとかき寄せる。貴方もTVでこういう風景を見たことがあるかもしれない。実は吸引パイプでトラックに吸い上げられ、ある程度たまったらパッキング場へ運び、また戻ってくる。それを何度も繰り返す。

 人の膝たけまで水が張ってあるが、水を張るのは収穫シーズンの直前で、春〜夏は乾田。つまりクランベリーは春〜夏に乾田で成長する。乾田で収穫する方法もあるが、殆どの収穫は湿田で行われる。 水を張るのは収穫がしやすいため。まず特殊な機械で湿田に入り、その機械で水中のツルをかき回し(クランベリーはツル性の植物)、ツルに成っているクランベリーの実を振り落とす。すると振り落とされた実が水面まで浮上してくる。それを松葉ほうきと吸引トラックで収穫する。

 この農場の収穫ショーはかなり人気があるようで、一週末で1,000人以上の人が訪れるとのこと。こういう農業観光をアグリツーリズム(agri-tourism)というのだそうで、最近、食物への関心が高まってきているため、アグリツーリズムへの人気は上々のようだ。

 サウスヘイブンのような西ミシガンが何故クランベリー栽培に適しているのか?クランベリー栽培に必要な条件は、酸性の砂の土壌、冬が長い冷涼な気候、淡水が豊富にあること、であるが、西ミシガンはそれらを全て満たすのだそうだ。

 クランベリーは多年草。湿田に水を張ったままで越冬する。なぜ水を張ったままかというと、冬から春先まで水が凍り、その氷が霜害から守ってくれるため。

 DeGrandchamp Farmsは、世界最大手のクランベリー食品メーカーOcean Spray社のサプライヤーでもある。健康志向時代の今、クランベリーの需要が高まっており、サプライヤーが足りないくらいなんだそうである。

 栽培量はウイスコンシン州とマサチューセッツ州がダントツ。ミシガンでの栽培量はそれより遥かに少ない。ミシガンは、クランベリーと同じ酸性の砂の土壌で育つもうひとつのスーパーフルーツ、ブルーベリーの栽培の方がずっと多い。

 ビタミンCとantioxidantに富むクランベリーをもっと食べよう!最近は、甘さ控え目のクランベリーソースのレシピも出回っている。

 一昨年に同農場の収穫ショーを見に行った時の写真を拙ブログに載せているので、ご興味のある方は次までどうぞ。

www.ayamay.com(ミシガン再発見の旅)

著者、写真提供:つくしギャル

 

Arts, Beats & Eats in Royal OakArts, Beats & Eats in Royal Oak

<!--:en-->Arts, Beats & Eats in Royal Oak<!--:--><!--:ja-->Arts, Beats & Eats in Royal Oak<!--:--> 1

夏の終わりの賑やかなフェスティバル

 レイバーデー週末の恒例になった“Ford Arts, Beats & Eats”イベントがロイヤルオークで開催され、インターナショナル・ステージで、和太鼓パフォーマンスグループ“雷音(らいおん)”が昨年に引き続き出演した。ステージ担当者は「昨年、大人気を博した。再出場してくれて嬉しい」と語っていた。音楽ジャンルは異なるもののエレクトリック楽器によるバンドの出演が多い中で、和太鼓は異彩を放ち、気迫の篭ったビートで大勢の観客を釘付けにしていた。

 フェスティバルはロイヤルオークの道路数ブロックが会場に充てられ、10ヵ所の特設ステージに延べ200を越すパフォーマーが出演。そして地元やデトロイトのレストランなどによるフード屋台、アート作品やジュエリーのブースがずらりと軒を連ねた。求め易い価格でありながら質が高い品々が多いことが定評になっている。週末は夕闇が深まるまで、遅々としか歩くことができないほどの人出だった。常連の地元の人によれば「ミシガン・ステイトフェア(農牧業の品評会も含む、クラフトやパフォーマンスなどのイベント)の開催がなくなってから、来場者が増えた」と言うこと。今やメトロデトロイトで屈指の賑やかさを誇る夏のイベントになっている。このイベントの収益金は数十万ドルに上り、寄付に充てられている。

夏の終わりの賑やかなフェスティバル

 レイバーデー週末の恒例になった“Ford Arts, Beats & Eats”イベントがロイヤルオークで開催され、インターナショナル・ステージで、和太鼓パフォーマンスグループ“雷音(らいおん)”が昨年に引き続き出演した。ステージ担当者は「昨年、大人気を博した。再出場してくれて嬉しい」と語っていた。音楽ジャンルは異なるもののエレクトリック楽器によるバンドの出演が多い中で、和太鼓は異彩を放ち、気迫の篭ったビートで大勢の観客を釘付けにしていた。

 フェスティバルはロイヤルオークの道路数ブロックが会場に充てられ、10ヵ所の特設ステージに延べ200を越すパフォーマーが出演。そして地元やデトロイトのレストランなどによるフード屋台、アート作品やジュエリーのブースがずらりと軒を連ねた。求め易い価格でありながら質が高い品々が多いことが定評になっている。週末は夕闇が深まるまで、遅々としか歩くことができないほどの人出だった。常連の地元の人によれば「ミシガン・ステイトフェア(農牧業の品評会も含む、クラフトやパフォーマンスなどのイベント)の開催がなくなってから、来場者が増えた」と言うこと。今やメトロデトロイトで屈指の賑やかさを誇る夏のイベントになっている。このイベントの収益金は数十万ドルに上り、寄付に充てられている。

Ethnic Taste & Tune Fest by City of NoviEthnic Taste & Tune Fest by City of Novi

<!--:en-->Ethnic Taste & Tune Fest by City of Novi<!--:--><!--:ja-->Ethnic Taste & Tune Fest by City of Novi<!--:--> 3

多文化性を特徴とするノバイ市のイベント

 9月8日(土)、ノバイ市の主催による“Ethnic Taste & Tune Fest”が図書館隣接の公園(Fuerst Park)で催された。「ホームタウンに居ながら、世界の食べ物やエンターテイメントが経験できる機会」と謳ったイベント。会場はノバイのファームマーケットが開かれている駐車場に隣接されており、食べ物ブースとライブパフォーマンスなどのプログラムが繰り広げられ、野菜や花を片手に巡る人々も多かった。

 生演奏のオープニングには日本の芸能として和太鼓が登場。ノバイ市にある ‘五大湖太鼓センター’のメンバーが青空の下に軽快な音を轟かせた。観客の中には、叩く振りをしている子どもの姿もあった。和太鼓ファンが増えたようだ。中国の芸能は獅子舞。一般的な日本のいかつい獅子の姿とは異なり、現れたのは大きな目鼻口が愛くるしい極彩色の獅子。眠りから覚めて酒を取り合ったり野菜を食べたりするストーリーで、軽快な舞を披露したメンバーは10代の青少年たち。ミシガンチャイニーズスクール(土曜日の学校)の放課後に練習をしているとのことで、獅子の被り物や太鼓は学校の備品だが、先生が指導するのではなく、先輩から後輩へ技を伝えているのだそうだ。

 他にもアイリッシュ、インディアン、メキシカン、ポリネシアンのダンスなど、多彩なプログラムになっていた。ノバイ市のParks & Recreationと提携している‘Family Self Defense Center’による空手のデモンストレーションも行われ、沖縄空手 一心流を修練している子供たちが中心になって颯爽と形を披露した。

 食べ物ブースには、日本食レストラン桜による巻き寿司や焼きそばなどの他、メキシコのタコス、インディアン料理など、近隣レストランの提供による軽食が並んだ。

 アメリカ合衆国国勢調査局の最近の調査によれば、ノバイ市の人口分布は過去10年で、アジア系人口はおよそ倍になって全体の15.9%、アフリカ系アメリカ人は8%に増えた。何百ものインターナショナルな企業がノバイ市に登録され、その内60以上が日系、20がドイツ系だと発表されている。またFamily Circle Magazineの調査では、同市は‘2011 ten best towns and cities for families’の一つにランクイン。異文化を歓迎する意識が高いコミュニティーであることが認められている。

多文化性を特徴とするノバイ市のイベント

 9月8日(土)、ノバイ市の主催による“Ethnic Taste & Tune Fest”が図書館隣接の公園(Fuerst Park)で催された。「ホームタウンに居ながら、世界の食べ物やエンターテイメントが経験できる機会」と謳ったイベント。会場はノバイのファームマーケットが開かれている駐車場に隣接されており、食べ物ブースとライブパフォーマンスなどのプログラムが繰り広げられ、野菜や花を片手に巡る人々も多かった。

 生演奏のオープニングには日本の芸能として和太鼓が登場。ノバイ市にある ‘五大湖太鼓センター’のメンバーが青空の下に軽快な音を轟かせた。観客の中には、叩く振りをしている子どもの姿もあった。和太鼓ファンが増えたようだ。中国の芸能は獅子舞。一般的な日本のいかつい獅子の姿とは異なり、現れたのは大きな目鼻口が愛くるしい極彩色の獅子。眠りから覚めて酒を取り合ったり野菜を食べたりするストーリーで、軽快な舞を披露したメンバーは10代の青少年たち。ミシガンチャイニーズスクール(土曜日の学校)の放課後に練習をしているとのことで、獅子の被り物や太鼓は学校の備品だが、先生が指導するのではなく、先輩から後輩へ技を伝えているのだそうだ。

 他にもアイリッシュ、インディアン、メキシカン、ポリネシアンのダンスなど、多彩なプログラムになっていた。ノバイ市のParks & Recreationと提携している‘Family Self Defense Center’による空手のデモンストレーションも行われ、沖縄空手 一心流を修練している子供たちが中心になって颯爽と形を披露した。

 食べ物ブースには、日本食レストラン桜による巻き寿司や焼きそばなどの他、メキシコのタコス、インディアン料理など、近隣レストランの提供による軽食が並んだ。

 アメリカ合衆国国勢調査局の最近の調査によれば、ノバイ市の人口分布は過去10年で、アジア系人口はおよそ倍になって全体の15.9%、アフリカ系アメリカ人は8%に増えた。何百ものインターナショナルな企業がノバイ市に登録され、その内60以上が日系、20がドイツ系だと発表されている。またFamily Circle Magazineの調査では、同市は‘2011 ten best towns and cities for families’の一つにランクイン。異文化を歓迎する意識が高いコミュニティーであることが認められている。

Japan Festival in Saginawサギノー市の日本文化センター『阿波鷺能庵』主催 日本祭

<!--:en-->Japan Festival in Saginaw<!--:--><!--:ja-->サギノー市の日本文化センター『阿波鷺能庵』主催 日本祭<!--:--> 12

 サギノー市(Saginaw)にある本格的茶室と日本庭園を擁する日本文化センター『阿波鷺能庵(あわさぎのうあん)』で、9月16日(日)日本祭が催された。四つの大きな川が合流し湾に流れ出るサギノー市は、かつて材木都市として繁栄を誇り、近隣は観光名所フランケンムースや全米最大級のアウトレットモールなどで賑わう。徳島市と姉妹都市であり、1986年に両市の友好のシンボルとして阿波鷺能庵が造られた。両市が建設費を出し合い敷地を共有し、共同で管理を続けている。

 両市が姉妹都市提携を結んだのは1961年。徳島からの全米派遣農業実習生がサギノー市に滞在中に現地のホストファミリーと親しくなり、帰国後も交流を続けたことがきっかけとなって話が持ち上がり、実現した。

 茶室の設立にあたっては、1957年に同市に移り住んだモスナー陽子さんがゼロからの資金集めをスタートさせた。反日感情もあらわな当時のアメリカで、茶室のモデルを携え足労を重ね、サギノー有数の企業など随所でプレゼンテーションをし、何故必要なのか、を説いて回るところから理解を深めていったという。徳島側とサギノー側の通訳兼パイプ役を担い忍耐と努力の末、長い時を経て茶室の着工に漕ぎつけた。その後も陽子さんはセンターの管理と運営に携わり、国際姉妹都市交流を支えてきた。また、両市の他、徳島市国際交流協会や茶道裏千家淡交会徳島支部、両市のロータリークラブなどの市民団体の活発な支援によって、日本文化センターの活動と国際交流が継続されている。

 同センター主催の日本祭には例年、サギノー市在住の日本人・日系人、交換留学生やビジネス関係者たちが協力して日本文化や食べ物を紹介している。今年は生け花や書道、折り紙の実演や体験のほか、お手玉や福笑いで遊ぶコーナー、寿司の売店などが設けられた。竹とんぼの飛ばし方を上手に見本を示して教えている白人男性も見られ、長きにわたる姉妹都市交流と同センターのお陰で日本通も多いことも窺えた。赤い太鼓橋や竹垣もある庭園は実に美しく日本的な空間であり、日米の訪問者が和やかに交わる場所となっていた。

 オープニングの挨拶で在デトロイト総領事館の竹内首席領事は、「このセンターほど日本祭の場として相応しい所はミシガンに無い」「みごとな日本建築がこの地にあることに感銘を受けた」と語り、長年ディレクターを務めているモスナー陽子さん並びにスタッフたちの功労を称えねぎらった。

 茶室ではJ S D ウィメンズクラブのサポートによる実演が3回行われた。同茶室の設立由来や構造建築の説明に続いて、茶道の歴史について解説があり、7世紀に皇族など身分の高い人々の中で盛んになったが、現代では裕福な人だけのものではなく、また女性だけが嗜むものでもないことなどが分かりやすく講じられた後、茶の湯の点前が披露された。

 特設野外ステージには、メトロデトロイト地区から和太鼓グループ『雷音』、邦楽グループ『KONAMI』、男性コーラス『ホワイトパイン』が出演、ミシガン西部から沖縄県人会『ちむぐくる(楽しみたい)会』も駆けつけ沖縄舞踊と音楽を披露した。さらにデトロイト剣道道場と、同日本文化センターで練習をしているタイチー(太極拳)グループによる武道の実演も行われ、穏やかな秋晴れの中、訪問者の多くが、3時間の開催中途切れなく続くプログラムやワークショップをのんびりと腰を据えて楽しんでいた。

 同センターでは各地の学校のフィールドトリップも数多く迎え、他州からの観光客も多いということで、文化紹介と日米の交流との場として貴重な役割を果たしている。

Japanese Cultural Center & Tea House

www.japaneseculturalcenter.org

 サギノー市(Saginaw)にある本格的茶室と日本庭園を擁する日本文化センター『阿波鷺能庵(あわさぎのうあん)』で、9月16日(日)日本祭が催された。四つの大きな川が合流し湾に流れ出るサギノー市は、かつて材木都市として繁栄を誇り、近隣は観光名所フランケンムースや全米最大級のアウトレットモールなどで賑わう。徳島市と姉妹都市であり、1986年に両市の友好のシンボルとして阿波鷺能庵が造られた。両市が建設費を出し合い敷地を共有し、共同で管理を続けている。

 両市が姉妹都市提携を結んだのは1961年。徳島からの全米派遣農業実習生がサギノー市に滞在中に現地のホストファミリーと親しくなり、帰国後も交流を続けたことがきっかけとなって話が持ち上がり、実現した。

 茶室の設立にあたっては、1957年に同市に移り住んだモスナー陽子さんがゼロからの資金集めをスタートさせた。反日感情もあらわな当時のアメリカで、茶室のモデルを携え足労を重ね、サギノー有数の企業など随所でプレゼンテーションをし、何故必要なのか、を説いて回るところから理解を深めていったという。徳島側とサギノー側の通訳兼パイプ役を担い忍耐と努力の末、長い時を経て茶室の着工に漕ぎつけた。その後も陽子さんはセンターの管理と運営に携わり、国際姉妹都市交流を支えてきた。また、両市の他、徳島市国際交流協会や茶道裏千家淡交会徳島支部、両市のロータリークラブなどの市民団体の活発な支援によって、日本文化センターの活動と国際交流が継続されている。

 同センター主催の日本祭には例年、サギノー市在住の日本人・日系人、交換留学生やビジネス関係者たちが協力して日本文化や食べ物を紹介している。今年は生け花や書道、折り紙の実演や体験のほか、お手玉や福笑いで遊ぶコーナー、寿司の売店などが設けられた。竹とんぼの飛ばし方を上手に見本を示して教えている白人男性も見られ、長きにわたる姉妹都市交流と同センターのお陰で日本通も多いことも窺えた。赤い太鼓橋や竹垣もある庭園は実に美しく日本的な空間であり、日米の訪問者が和やかに交わる場所となっていた。

 オープニングの挨拶で在デトロイト総領事館の竹内首席領事は、「このセンターほど日本祭の場として相応しい所はミシガンに無い」「みごとな日本建築がこの地にあることに感銘を受けた」と語り、長年ディレクターを務めているモスナー陽子さん並びにスタッフたちの功労を称えねぎらった。

 茶室ではJ S D ウィメンズクラブのサポートによる実演が3回行われた。同茶室の設立由来や構造建築の説明に続いて、茶道の歴史について解説があり、7世紀に皇族など身分の高い人々の中で盛んになったが、現代では裕福な人だけのものではなく、また女性だけが嗜むものでもないことなどが分かりやすく講じられた後、茶の湯の点前が披露された。

 特設野外ステージには、メトロデトロイト地区から和太鼓グループ『雷音』、邦楽グループ『KONAMI』、男性コーラス『ホワイトパイン』が出演、ミシガン西部から沖縄県人会『ちむぐくる(楽しみたい)会』も駆けつけ沖縄舞踊と音楽を披露した。さらにデトロイト剣道道場と、同日本文化センターで練習をしているタイチー(太極拳)グループによる武道の実演も行われ、穏やかな秋晴れの中、訪問者の多くが、3時間の開催中途切れなく続くプログラムやワークショップをのんびりと腰を据えて楽しんでいた。

 同センターでは各地の学校のフィールドトリップも数多く迎え、他州からの観光客も多いということで、文化紹介と日米の交流との場として貴重な役割を果たしている。

Japanese Cultural Center & Tea House

www.japaneseculturalcenter.org

Automotive Culture Immersion Workshop 2012日本の自動車企業の若手カーデザイナー対象に、 デトロイトの大学でワークショップ

<!--:en-->Automotive Culture Immersion Workshop 2012<!--:--><!--:ja-->日本の自動車企業の若手カーデザイナー対象に、 デトロイトの大学でワークショップ<!--:--> 12

   この夏、デトロイトにあるCollege for Creative Studies (通称CCS)において、“Automotive Culture Immersion Workshop”という特別クラスが開講された。教鞭をとったのは、同校のトランスポーテーション学科の伊藤邦久教授とブライアン・ベーカー准教授。今年の開講は2008年夏に続き第二回目となる。参加者は、日本および中国の自動車企業に勤めて4、5年ほどたつカーデザイナーたち9名とCCSの大学院生2名の合計11名。車のデザインの構築、スケッチやレンダリングのテクニック、3Dのモデル製作に至るまでの4週間にわたる強化特訓コースである。一行は校舎に隣接するドミトリーに滞在した。

    この特別クラスの特徴は、ドローイングテーブルに向かってデザインを学ぶことと並行して、学舎を飛び出しての野外活動が大きなウエイトをしめる点。デトロイトと言えば、言わずもがな「車の聖地」である歴史的背景がある。車の誕生逸話を学習し、かの偉人が車づくりに思いを馳せた生の現場に出向き、同じく車をデザインするものとして何かに感銘を受ける場所には事欠かない。また夏には車のイベントが各地で開催される。伊藤教授とベーカー准教授が、マイクロバスに参加者を乗せて、現地現場での説明をしながら案内にあたった。

訪ねた美術館は

・Ford Piquette Model T Plant
・Henry Ford Museum
・Kalamazoo Air Museum
・Studebaker Museum
・Auburn Cord Duisenberg Museum 
・Hudson Dealership and Museum
・GM Heritage Center
・WP Chrysler Museum など9つ

参加したイベントは

・Concours D’elegance of America
・Harley Davidson Showing Night
・Flat Rock Speedway Races
・Woodward Ave. Dream Cruise
・NASCAR 400 Race など5つ

 また、在デトロイト松田総領事からは公邸にて歓迎・激励会のレセプションパーティーの招待を受けた。野外活動の行き来には、ショッピングモールでの買い物やアメリカの典型的なレストランでの食事など、まさにアメリカに浸りきっての体験型学習となった。

 今回のクラスでは、以下3つの課題の中から一つを選んでデザインし、モデルをを完成させることが最終課題として与えられた。

1 アメリカン・フルサイズ・ピックアップトラック
2 アメリカン・マッスルカー
3 アメリカン・フルサイズ・ラグジュアリーカー

またアメリカを代表するブランドアイコンとしては次の3つの中から選ぶ。

1 John Deer
2 Harley Davidson
3 Lockheed Martin

 野外活動で自分が学んだこと感じ得たことを自分のデザインに反映させ、どのように自分のデザインを構築し発展させるのか、さらに、アメリカ市場を鑑みてデザインを起こすことは、日本と中国の若手のデザイナーには、大きなチャレンジとなり、ファイナルプレゼンテーションに向けての最終週は、毎晩徹夜の作業が続いた。

 プレゼンテーションでは、英語でのプレゼンテーションが課せられた。CCSが招待した自動車業界関係者約50人には、アメリカ人が多い。自分のデザインのプロポーザルを明瞭にポイントを追って言い表すのは、日本人の苦手とするところであるが、そこにも同教授陣からのアドバイスがリハーサルを通して与えられた。

 プレゼンテーションの挨拶では、伊藤教授よりこのワークショップをはじめた経緯などの説明があった。日本には、世界に名を馳せる自動車会社が数社あるにも拘らず、自動車のデザインを特化して教える大学がない。日本の自動車会社のカーデザイナーは、美術大学は出ているものの、学校でカーデザインの基礎を習う機会はないために、入社後に企業が基礎から教えている。このような現状の中で、カーデザインの第一人者である伊藤教授が企業から若手デザイナーの特訓を依頼されたことが実施のきっかけとなった。グローバル化が進む中、車の原点となる聖地デトロイトに浸っての特訓は、カーデザイナーとして琴線に触れるものが大いにあった充実した4週間だっただけでなく、ライバル会社のデザイナー同士切磋琢磨しながら友情も築けたようであった。

 プレゼンテーションの後には、CCSから修了証が一人ひとりに授与された。

 講義並びに制作実習が行われた校舎は元GMのデザイン部門を主とした社屋であり、実習室の域を超えた施設。デザイン設備が企業レベルであるほか、車用のエレベーターがあり、廊下も運転が可能な広さを備えている。ここで学ぶということ自体も大きな刺激になったようだ。

 伊藤教授の指導による習得も計り知れないほど多大だが、ベーカー准教授による時代背景やアメリカ人の好みなどの解説も参加者の見識や意欲に大きく関与した。ベーカー氏は自称『典型的な車好きアメリカ人』。「アメリカンテイストとアメリカ人の車に対するパッションを知って欲しい」と願い、それが伝わるように指導や案内に務めたと話す。参加者に感想を伺ったところ、誰もがプログラムの充実度を称賛するとともに、「人生で一番の夏休み」などと充足感を語った。ミュージアムに展示されていたクラシックカーがドリームクルーズなどのイベントに自家用車として並んでいたことに刺激されたという声、また、イベントの盛り上がり方や家族連れが多いことから‘車が大好き’であることが伝わり、その期待に応えるように頑張らなくてはと思ったという発言もあった。1ヵ月で習得したことは多く、閃きも得られたが、帰国後にじわじわと消化して成果を出していけると思うという感想も寄せられた

 プレゼンテーションを参観したSUBARUの大関氏は「プログラムのチョイスが素晴らしい。デザインのスキルアップだけでなく、背景や歴史、アメリカの文化を幅広く吸収できたことでしょう。他のメーカーさんと一緒だということも貴重」と高く評価した。他の参観者からも、各企業のホープである参加者たちの一層の活躍に期待の声が寄せられた。カーデザインの世界に留まらず、彼等の情熱は周囲に刺激を与えていくことであろう。

   この夏、デトロイトにあるCollege for Creative Studies (通称CCS)において、“Automotive Culture Immersion Workshop”という特別クラスが開講された。教鞭をとったのは、同校のトランスポーテーション学科の伊藤邦久教授とブライアン・ベーカー准教授。今年の開講は2008年夏に続き第二回目となる。参加者は、日本および中国の自動車企業に勤めて4、5年ほどたつカーデザイナーたち9名とCCSの大学院生2名の合計11名。車のデザインの構築、スケッチやレンダリングのテクニック、3Dのモデル製作に至るまでの4週間にわたる強化特訓コースである。一行は校舎に隣接するドミトリーに滞在した。

    この特別クラスの特徴は、ドローイングテーブルに向かってデザインを学ぶことと並行して、学舎を飛び出しての野外活動が大きなウエイトをしめる点。デトロイトと言えば、言わずもがな「車の聖地」である歴史的背景がある。車の誕生逸話を学習し、かの偉人が車づくりに思いを馳せた生の現場に出向き、同じく車をデザインするものとして何かに感銘を受ける場所には事欠かない。また夏には車のイベントが各地で開催される。伊藤教授とベーカー准教授が、マイクロバスに参加者を乗せて、現地現場での説明をしながら案内にあたった。

訪ねた美術館は

・Ford Piquette Model T Plant
・Henry Ford Museum
・Kalamazoo Air Museum
・Studebaker Museum
・Auburn Cord Duisenberg Museum 
・Hudson Dealership and Museum
・GM Heritage Center
・WP Chrysler Museum など9つ

参加したイベントは

・Concours D’elegance of America
・Harley Davidson Showing Night
・Flat Rock Speedway Races
・Woodward Ave. Dream Cruise
・NASCAR 400 Race など5つ

 また、在デトロイト松田総領事からは公邸にて歓迎・激励会のレセプションパーティーの招待を受けた。野外活動の行き来には、ショッピングモールでの買い物やアメリカの典型的なレストランでの食事など、まさにアメリカに浸りきっての体験型学習となった。

 今回のクラスでは、以下3つの課題の中から一つを選んでデザインし、モデルをを完成させることが最終課題として与えられた。

1 アメリカン・フルサイズ・ピックアップトラック
2 アメリカン・マッスルカー
3 アメリカン・フルサイズ・ラグジュアリーカー

またアメリカを代表するブランドアイコンとしては次の3つの中から選ぶ。

1 John Deer
2 Harley Davidson
3 Lockheed Martin

 野外活動で自分が学んだこと感じ得たことを自分のデザインに反映させ、どのように自分のデザインを構築し発展させるのか、さらに、アメリカ市場を鑑みてデザインを起こすことは、日本と中国の若手のデザイナーには、大きなチャレンジとなり、ファイナルプレゼンテーションに向けての最終週は、毎晩徹夜の作業が続いた。

 プレゼンテーションでは、英語でのプレゼンテーションが課せられた。CCSが招待した自動車業界関係者約50人には、アメリカ人が多い。自分のデザインのプロポーザルを明瞭にポイントを追って言い表すのは、日本人の苦手とするところであるが、そこにも同教授陣からのアドバイスがリハーサルを通して与えられた。

 プレゼンテーションの挨拶では、伊藤教授よりこのワークショップをはじめた経緯などの説明があった。日本には、世界に名を馳せる自動車会社が数社あるにも拘らず、自動車のデザインを特化して教える大学がない。日本の自動車会社のカーデザイナーは、美術大学は出ているものの、学校でカーデザインの基礎を習う機会はないために、入社後に企業が基礎から教えている。このような現状の中で、カーデザインの第一人者である伊藤教授が企業から若手デザイナーの特訓を依頼されたことが実施のきっかけとなった。グローバル化が進む中、車の原点となる聖地デトロイトに浸っての特訓は、カーデザイナーとして琴線に触れるものが大いにあった充実した4週間だっただけでなく、ライバル会社のデザイナー同士切磋琢磨しながら友情も築けたようであった。

 プレゼンテーションの後には、CCSから修了証が一人ひとりに授与された。

 講義並びに制作実習が行われた校舎は元GMのデザイン部門を主とした社屋であり、実習室の域を超えた施設。デザイン設備が企業レベルであるほか、車用のエレベーターがあり、廊下も運転が可能な広さを備えている。ここで学ぶということ自体も大きな刺激になったようだ。

 伊藤教授の指導による習得も計り知れないほど多大だが、ベーカー准教授による時代背景やアメリカ人の好みなどの解説も参加者の見識や意欲に大きく関与した。ベーカー氏は自称『典型的な車好きアメリカ人』。「アメリカンテイストとアメリカ人の車に対するパッションを知って欲しい」と願い、それが伝わるように指導や案内に務めたと話す。参加者に感想を伺ったところ、誰もがプログラムの充実度を称賛するとともに、「人生で一番の夏休み」などと充足感を語った。ミュージアムに展示されていたクラシックカーがドリームクルーズなどのイベントに自家用車として並んでいたことに刺激されたという声、また、イベントの盛り上がり方や家族連れが多いことから‘車が大好き’であることが伝わり、その期待に応えるように頑張らなくてはと思ったという発言もあった。1ヵ月で習得したことは多く、閃きも得られたが、帰国後にじわじわと消化して成果を出していけると思うという感想も寄せられた

 プレゼンテーションを参観したSUBARUの大関氏は「プログラムのチョイスが素晴らしい。デザインのスキルアップだけでなく、背景や歴史、アメリカの文化を幅広く吸収できたことでしょう。他のメーカーさんと一緒だということも貴重」と高く評価した。他の参観者からも、各企業のホープである参加者たちの一層の活躍に期待の声が寄せられた。カーデザインの世界に留まらず、彼等の情熱は周囲に刺激を与えていくことであろう。

Vacation Travel Seminar by Nittsu Travel日通旅行のバケーション 説明会レポート

<!--:en-->Vacation Travel Seminar by Nittsu Travel<!--:--><!--:ja-->日通旅行のバケーション 説明会レポート<!--:--> 5

 9月8日(土)、恒例の日通旅行バケーション説明会がノバイ市の日通旅行デトロイト支店で実施された。同支店ではテーマを絞った説明会を年に2回開催している。今春の説明会ではアメリカ西部5州政府観光局日本地区代表(星野修氏)を招いてアメリカ大自然についてのセミナーを実施。今回は『サンクスギビングから年末年始 ― 暖かぬくぬくバケーション』をテーマに、クルーズ・スペシャリスト/ディズニー・スペシャリストの資格を持つデトロイト支店社員であるアキさんが講師を務め、豊富な情報が提供された。

 セミナーはクルーズとカリブのオールインクルーシブを題材に、アキさん自身が撮影した写真も含めた数多くの臨場感溢れる写真を映し出しながら説明が行われた。

 「世界3大クルーズ(カリブ、アラスカ、エーゲ海)、いずれも当地から出発すれば日本からより格段にお徳」との冒頭の言葉、そして「カンクンは、真っ白なパウダービーチにターコイズブルーの海が魅力」というキャッチに、俄然関心度がアップ。感嘆の声が漏れ聞こえていた。

   クルーズについては、クルーズの魅力である食事やショーの内容、また、「リゾート施設が移動しているようなもの」と例えたほど充実した設備について詳しい説明が行われた。デザートや夜食を含む全ての食事が料金内ということもあり「食っちゃ寝て、移動時間を過ごす」というイメージがあったが、プールやジムはもちろんのこと、パターゴルフやロッククライミングの施設などのあるシップもあるということで認識が変わった。通常、これらのアクティビティは全て無料。カジノを備えた船も多いが、こちらは有料。超巨大客船にはショッピングモールもあり、超巨大客船(22万トン)「オアシス・オブ・ザ・シーズ」は16階に客室数2706という規模。カジュアル船がアメリカンな雰囲気なら、プレミアム船は欧州の香りのする落ち着いた船旅を体験できる。船会社や乗船時の客層によって雰囲気に差がでるのもこのクラスの特徴。また、ディズニークルーズなど人気商品の予約は早いに超したことはないというアドバイスもあった。

 デトロイト地区からの秋冬にかけた旅行のお薦めは、カンクン(メキシコ)へ‘オールインクルーシブ’という全てが料金に含まれるスタイルでのバケーション。クルーズでは通常お酒・チップは個人払いだが、オールインクルーシブでは、それらも込み。空港送迎や、ゴルフやマリンスポーツ、エンターテイメントも含まれていることが多い。カリブの海の楽しみだけでなく、チチェン・イッツァなどの遺跡の散策といったオプショナルも料金的にも時間的にも手軽なのが魅力。

 世界各地を旅しているアキさんが最も印象に残っているのはエーゲ海クルーズで訪れたクロアチア。宮崎駿監督のアニメ『紅の豚』の舞台になったアドリア海の地だ。特にドゥブロヴニクの海の色と街の景観が言葉にならないほど素晴らしいとのこと。

 当地から時間的にも金銭的にも最も手軽に行け、また、ミシガンの寒い冬場に暖を味わえるメリットもあるのがカリブ。カリブのクルーズも体験しているというアキさんのお薦めは、ジャマイカとコスメル(メキシコ)を含む7泊のクルーズ。コスメルは何といっても海がきれいだと称賛。また、冬のデトロイト出発の際は当地での悪天候による遅れを想定して前日に発ったほうが良い場合もあると勧められた。

 セミナーの後、個別の相談会の時間が設けられ、社員総出で個々のニーズに対応していた。寄港地の好み、アクティビティ、年齢に合わせたお薦めコースを提示していただき、大いに役立った。セミナー参加者からは、「体験談が直に聞けて興味深かった」「細かい助言が得られ良かった」という感想が寄せられた。日通旅行代表者は「タイムリーかつ地域にあった情報を提供していきたい」と話す。

写真提供:日通旅行

 9月8日(土)、恒例の日通旅行バケーション説明会がノバイ市の日通旅行デトロイト支店で実施された。同支店ではテーマを絞った説明会を年に2回開催している。今春の説明会ではアメリカ西部5州政府観光局日本地区代表(星野修氏)を招いてアメリカ大自然についてのセミナーを実施。今回は『サンクスギビングから年末年始 ― 暖かぬくぬくバケーション』をテーマに、クルーズ・スペシャリスト/ディズニー・スペシャリストの資格を持つデトロイト支店社員であるアキさんが講師を務め、豊富な情報が提供された。

 セミナーはクルーズとカリブのオールインクルーシブを題材に、アキさん自身が撮影した写真も含めた数多くの臨場感溢れる写真を映し出しながら説明が行われた。

 「世界3大クルーズ(カリブ、アラスカ、エーゲ海)、いずれも当地から出発すれば日本からより格段にお徳」との冒頭の言葉、そして「カンクンは、真っ白なパウダービーチにターコイズブルーの海が魅力」というキャッチに、俄然関心度がアップ。感嘆の声が漏れ聞こえていた。

   クルーズについては、クルーズの魅力である食事やショーの内容、また、「リゾート施設が移動しているようなもの」と例えたほど充実した設備について詳しい説明が行われた。デザートや夜食を含む全ての食事が料金内ということもあり「食っちゃ寝て、移動時間を過ごす」というイメージがあったが、プールやジムはもちろんのこと、パターゴルフやロッククライミングの施設などのあるシップもあるということで認識が変わった。通常、これらのアクティビティは全て無料。カジノを備えた船も多いが、こちらは有料。超巨大客船にはショッピングモールもあり、超巨大客船(22万トン)「オアシス・オブ・ザ・シーズ」は16階に客室数2706という規模。カジュアル船がアメリカンな雰囲気なら、プレミアム船は欧州の香りのする落ち着いた船旅を体験できる。船会社や乗船時の客層によって雰囲気に差がでるのもこのクラスの特徴。また、ディズニークルーズなど人気商品の予約は早いに超したことはないというアドバイスもあった。

 デトロイト地区からの秋冬にかけた旅行のお薦めは、カンクン(メキシコ)へ‘オールインクルーシブ’という全てが料金に含まれるスタイルでのバケーション。クルーズでは通常お酒・チップは個人払いだが、オールインクルーシブでは、それらも込み。空港送迎や、ゴルフやマリンスポーツ、エンターテイメントも含まれていることが多い。カリブの海の楽しみだけでなく、チチェン・イッツァなどの遺跡の散策といったオプショナルも料金的にも時間的にも手軽なのが魅力。

 世界各地を旅しているアキさんが最も印象に残っているのはエーゲ海クルーズで訪れたクロアチア。宮崎駿監督のアニメ『紅の豚』の舞台になったアドリア海の地だ。特にドゥブロヴニクの海の色と街の景観が言葉にならないほど素晴らしいとのこと。

 当地から時間的にも金銭的にも最も手軽に行け、また、ミシガンの寒い冬場に暖を味わえるメリットもあるのがカリブ。カリブのクルーズも体験しているというアキさんのお薦めは、ジャマイカとコスメル(メキシコ)を含む7泊のクルーズ。コスメルは何といっても海がきれいだと称賛。また、冬のデトロイト出発の際は当地での悪天候による遅れを想定して前日に発ったほうが良い場合もあると勧められた。

 セミナーの後、個別の相談会の時間が設けられ、社員総出で個々のニーズに対応していた。寄港地の好み、アクティビティ、年齢に合わせたお薦めコースを提示していただき、大いに役立った。セミナー参加者からは、「体験談が直に聞けて興味深かった」「細かい助言が得られ良かった」という感想が寄せられた。日通旅行代表者は「タイムリーかつ地域にあった情報を提供していきたい」と話す。

写真提供:日通旅行

Live Report: Sanpei Fall Liveライブレポート:三平ライブ秋の陣 ライブにいかニャー!

<!--:en-->Live Report: Sanpei Fall Live<!--:--><!--:ja-->ライブレポート:三平ライブ秋の陣 ライブにいかニャー!<!--:--> 2

 秋晴れの日曜9月23日に居酒屋三平レストラン (Canton, MI) に於いて地元の実力派アマチュアバンド6バンドがタイバンライブを開催した。今回のイベントは、この春結成されたフュージョン中心のインストゥルメンタルバンド “J-SPEC”が企画し主催した。会場を提供した三平レストランは、通常日曜の昼間は営業していないが、このイベントのため特別にキッチンをオープンし、特別価格の三平ライブメニューで客を迎えた。関係者らは朝8時からの機材搬入と会場設営、リハーサルを経て準備を整え、午前11時半に一般向けにドアが開けられると、既に外に待機していた客が続々と会場入りした。

 最初のエントリーは現役の高校生バンド、ドラX^2(ドラエックス二乗)。喜舎場理裟(Vo),宗片佑樹(G)、岩田真由子(B)、中川陽太(Dr) の四名が、以前活動していた“ドラX”の元のメンバーに二人が入れ替わりで加入した形の新編成で臨んだ。「小さな恋のうた」から「大切なもの」まで、若さ溢れる爽やかで元気なJ-Pop のステージを披露し、盛んな応援と拍手喝采を浴びた。次に登場したのはKCB。けんいち(G,Vo),しんご(B),あり(Dr,Vo), まき(Kb)による貫禄のベテラン社会人バンド。日本人にはややマイナーなノリの良いロックを、楽しい掛け合いと絶妙なトークとともに客席に届けた。三番手の並木バンドは以前のライブでのアコースティックトリオに替わって今回は6名の賑やか編成。まりこ(Vo)の艶やかで伸びのある声が、たくや(Dr,Perc)とゆーすけ(B)のしっかりしたリズムに乗り、しゅんじ(G1),けいご(G2,Perc),かーる(Kb)の厚みと広がりのあるしっとり系サウンドに見事に調和したジャズィーなアレンジが心地よく、観客を魅了していた。

 そして巷で知名度のアップしている正統派ハードロックの王者K’sが登場。オープニングは流石の大迫力のBurn。非日本人と見られるギャラリーが大きく沸いた。あり (G,Vo)、けんいち (B)、 わかこ (Kb)、よし (Dr)らがMSGのInto the Arenaや、ホワイトスネイクの名曲の数々などをたっぷり聴かせた。次はLOCUS。ASTRO (Vo)、AJECT (DJ,TRK)、QP (B)の仮面を被ったミステリアスな三人が、ゲストにSIMPLE (Vo)を迎え “Funk Rock Electronica”と称する新分野かつ未知の音楽を力強いビートに刻みパフォーマンスし、会場を盛り上げた。

 いよいよオオトリに主催バンドJ-SPECが登場。自他共に認める「ミシガン日本人界ナンバーワンギタリスト」井田義昭、有本茂樹(B)、千種俊輔(Sax, EWI)の熟年フロントマン三名と、技巧派の三輪雄一郎(Dr)、前田和香子(Kb) の二名から成る音楽経験豊かで「妥協を許さない」人生真っ盛りの世代のメンバーが、懐かしい昭和の香りたっぷりのクラシックフュージョンを中心に全10曲を演奏した。「めっちゃ上手い」「プロ並み」との声も囁かれる中、 Dimension, T-Square, TOTOといった、著名かつ難易度の高い曲の数々を次々披露。アンコール曲「太陽にほえろのテーマ」まで個々の技と音楽性の高さへの感嘆が会場のあちこちで漏れ、歌無しの異彩を放つ大成された大人のバンド音楽に、聴衆は落ち着いて聴き入っていた。

 会場ではより多くの客が楽しめるようレイアウトが考慮された。用意された椅子や寿司カウンターに空席は見当たらず、通路には立ち見の客が溢れ、出演者の家族と見られる客がよその人の邪魔にならぬよう動画を撮影することが難しかったほどの盛況ぶり。イベントを統括した井田氏は、三平レストランの藤原さんとは前回の駐在員時代からの長い知り合いで、そのよしみも手伝い企画の細部にわたり細やかな配慮が施された。J-SPEC代表の有本氏は「三平ライブ秋の陣、本当にたくさんの方々のご協力があって無事、終えることが出来ました。居酒屋三平さん、スタッフの皆さん、出演して下さったバンドの方々、応援に来てくださった御家族や御友人の皆さん、どうもありがとうございました。これからも音楽という絆で結ばれた縁がこの街で広がってゆくことを楽しみにしています。」と語った。

 音楽ジャンルのバラエティーも豊かで親子ほどの年齢差のある出演者たちによる三平ライブ秋の陣は、それぞれの持ち味の存分に生かされた、良いイベントであった。

 秋晴れの日曜9月23日に居酒屋三平レストラン (Canton, MI) に於いて地元の実力派アマチュアバンド6バンドがタイバンライブを開催した。今回のイベントは、この春結成されたフュージョン中心のインストゥルメンタルバンド “J-SPEC”が企画し主催した。会場を提供した三平レストランは、通常日曜の昼間は営業していないが、このイベントのため特別にキッチンをオープンし、特別価格の三平ライブメニューで客を迎えた。関係者らは朝8時からの機材搬入と会場設営、リハーサルを経て準備を整え、午前11時半に一般向けにドアが開けられると、既に外に待機していた客が続々と会場入りした。

 最初のエントリーは現役の高校生バンド、ドラX^2(ドラエックス二乗)。喜舎場理裟(Vo),宗片佑樹(G)、岩田真由子(B)、中川陽太(Dr) の四名が、以前活動していた“ドラX”の元のメンバーに二人が入れ替わりで加入した形の新編成で臨んだ。「小さな恋のうた」から「大切なもの」まで、若さ溢れる爽やかで元気なJ-Pop のステージを披露し、盛んな応援と拍手喝采を浴びた。次に登場したのはKCB。けんいち(G,Vo),しんご(B),あり(Dr,Vo), まき(Kb)による貫禄のベテラン社会人バンド。日本人にはややマイナーなノリの良いロックを、楽しい掛け合いと絶妙なトークとともに客席に届けた。三番手の並木バンドは以前のライブでのアコースティックトリオに替わって今回は6名の賑やか編成。まりこ(Vo)の艶やかで伸びのある声が、たくや(Dr,Perc)とゆーすけ(B)のしっかりしたリズムに乗り、しゅんじ(G1),けいご(G2,Perc),かーる(Kb)の厚みと広がりのあるしっとり系サウンドに見事に調和したジャズィーなアレンジが心地よく、観客を魅了していた。

 そして巷で知名度のアップしている正統派ハードロックの王者K’sが登場。オープニングは流石の大迫力のBurn。非日本人と見られるギャラリーが大きく沸いた。あり (G,Vo)、けんいち (B)、 わかこ (Kb)、よし (Dr)らがMSGのInto the Arenaや、ホワイトスネイクの名曲の数々などをたっぷり聴かせた。次はLOCUS。ASTRO (Vo)、AJECT (DJ,TRK)、QP (B)の仮面を被ったミステリアスな三人が、ゲストにSIMPLE (Vo)を迎え “Funk Rock Electronica”と称する新分野かつ未知の音楽を力強いビートに刻みパフォーマンスし、会場を盛り上げた。

 いよいよオオトリに主催バンドJ-SPECが登場。自他共に認める「ミシガン日本人界ナンバーワンギタリスト」井田義昭、有本茂樹(B)、千種俊輔(Sax, EWI)の熟年フロントマン三名と、技巧派の三輪雄一郎(Dr)、前田和香子(Kb) の二名から成る音楽経験豊かで「妥協を許さない」人生真っ盛りの世代のメンバーが、懐かしい昭和の香りたっぷりのクラシックフュージョンを中心に全10曲を演奏した。「めっちゃ上手い」「プロ並み」との声も囁かれる中、 Dimension, T-Square, TOTOといった、著名かつ難易度の高い曲の数々を次々披露。アンコール曲「太陽にほえろのテーマ」まで個々の技と音楽性の高さへの感嘆が会場のあちこちで漏れ、歌無しの異彩を放つ大成された大人のバンド音楽に、聴衆は落ち着いて聴き入っていた。

 会場ではより多くの客が楽しめるようレイアウトが考慮された。用意された椅子や寿司カウンターに空席は見当たらず、通路には立ち見の客が溢れ、出演者の家族と見られる客がよその人の邪魔にならぬよう動画を撮影することが難しかったほどの盛況ぶり。イベントを統括した井田氏は、三平レストランの藤原さんとは前回の駐在員時代からの長い知り合いで、そのよしみも手伝い企画の細部にわたり細やかな配慮が施された。J-SPEC代表の有本氏は「三平ライブ秋の陣、本当にたくさんの方々のご協力があって無事、終えることが出来ました。居酒屋三平さん、スタッフの皆さん、出演して下さったバンドの方々、応援に来てくださった御家族や御友人の皆さん、どうもありがとうございました。これからも音楽という絆で結ばれた縁がこの街で広がってゆくことを楽しみにしています。」と語った。

 音楽ジャンルのバラエティーも豊かで親子ほどの年齢差のある出演者たちによる三平ライブ秋の陣は、それぞれの持ち味の存分に生かされた、良いイベントであった。

Budo Master From Japan at Ann Arbor Dojo日本から武道家を迎え、アナーバーの道場で特別セミナー

<!--:en-->Budo Master From Japan at Ann Arbor Dojo<!--:--><!--:ja-->日本から武道家を迎え、アナーバーの道場で特別セミナー<!--:--> 2

 去る8月17日から19日まで、アナーバーにあるJapanese Martial Arts Centerにおいて同センター主催による柔術と柔道を中心にした集中セミナーが開催された。Japanese Martial Arts Centerはスイノ氏(Mr. Nicklaus Suino)が6年半前にオープンした道場で、柔術、柔道、居合道のクラスが開かれている。現在の道場は1年半前に移転したもので、畳敷きの広々とした道場には掛軸や数十本の刀などが掛けられ、充実した施設である。

スイノ氏

スイノ氏は、幼少の頃の虚弱体質と近所の荒れた環境を心配した両親から、何か良い自己統制と護身術をと勧められ1968年よりアナーバーYMCAで柔道を始めた。1979年からは同市のAsian Martial Arts Studioで空手と合気道も習い始める。1988年に武士道の発祥の地を見ようと決意。身の回りの物を売り払い航空券を購入して日本へ渡った。1992年までの間、柔道、柔術、居合道、弓道を学び、1989年にはInternational Martial Arts Federation(国際武道院)東京本部より海外部門事務局長に任命される。国内外で数々のトーナメント受賞歴を持ち、定期的に日本を訪れ修練を積む。英文著書「The Art of Japanese Swordsmanship」、「Budo Mind and Body」など武道関連の書籍の販売部数は6万部以上。2009年より法人、個人向け武道コンサルタント、現在Shudokan Martial Arts Association代表及びInternational Martial Arts Federation アメリカ支部(IMAF-Americas)のミシガン地区ディレクターを務めている。

 今回開催された集中セミナーは「日本武道 基本と進展」と題され、日本から、旧友でありアメリカ大使館柔道クラブの筆頭師範であるケージ・ジョン先生と、日本を代表する武道家で日本合気道協会理事などを務める佐藤忠之先生が講師として招かれた。日本からゲストを招いての特別セミナーは今回初めての試みで、同スタジオの生徒のみならず州外からの参加者も受け入れ、約40人が3日にわたり貴重な指導を受けた。

 初日のオープニングは一般公開で行われ、スイノ氏の開会の辞に続き、在デトロイト総領事館の竹内首席領事の挨拶、五大湖太鼓センターによる和太鼓演奏、そして佐藤氏と弟子による演武披露など、厳粛な幕開けとなった。

 竹内首席領事は、アメリカにおける日本武道は120年ほどの歴史があり、柔道は1890年代に紹介されてすぐに柔道クラブが創設され、セオドア・ルーズベルト大統領が柔道茶帯(三段)を取得するほど武道に通じた人であり、同大統領の推挙によってWest Pointの士官候補生たちが柔道を学んだことを紹介した。また、武道は日本の伝統に基づいた精神的・道徳的な要素が強く、技術習得と同時に精神修養に重きを置いていることに触れて、このセミナーが肉体と精神をともに高めていく刺激になることを期待していると述べた。

 稽古は、佐藤氏が手本を示し説明を加えては全員が実技をするという細かいステップで進められ、視野、体のバランス、間合いの取り方といった基本から、難しい足さばきなどが指導された。

佐藤氏

 佐藤氏は非常勤講師として合気道及び柔術を教えている早稲田大学の休みを利用し例年海外へ飛び武道の指導にあたっている。出身校でもある早稲田大学の合気道部や、出身地にある静岡大学のスポーツ合気道部、さらに警察大学校ほか多数の道場の師範を務めている。元来は初心者が稽古する‘組む’部分のみがスポーツ化した講道館柔道が広がっていることを憂い、海外での指導では柔道・柔術・合気道の違いと共通項を教え武道の源流を知ってもらうことにフォーカスし、より深く広く修練できるよう指導しているという。

 佐藤氏に伴い訪米した弟子の日本人男性は、海外でのセミナーの様子を初めて見た時、外国の人々が日本の文化を学ぶ熱心な姿勢に大きな刺激を受けたという。互いに刺激を与え合うことで今後も個々の武道への情熱、さらには武道界の活気がより高まってゆくことであろう。

Japanese Martial Arts Center

3853 Research Park Drive, Ann Arbor, MI
Telephone: (734)645-6441
E-Mail: info@japanesemartialartscenter.com

 

 去る8月17日から19日まで、アナーバーにあるJapanese Martial Arts Centerにおいて同センター主催による柔術と柔道を中心にした集中セミナーが開催された。Japanese Martial Arts Centerはスイノ氏(Mr. Nicklaus Suino)が6年半前にオープンした道場で、柔術、柔道、居合道のクラスが開かれている。現在の道場は1年半前に移転したもので、畳敷きの広々とした道場には掛軸や数十本の刀などが掛けられ、充実した施設である。

スイノ氏

スイノ氏は、幼少の頃の虚弱体質と近所の荒れた環境を心配した両親から、何か良い自己統制と護身術をと勧められ1968年よりアナーバーYMCAで柔道を始めた。1979年からは同市のAsian Martial Arts Studioで空手と合気道も習い始める。1988年に武士道の発祥の地を見ようと決意。身の回りの物を売り払い航空券を購入して日本へ渡った。1992年までの間、柔道、柔術、居合道、弓道を学び、1989年にはInternational Martial Arts Federation(国際武道院)東京本部より海外部門事務局長に任命される。国内外で数々のトーナメント受賞歴を持ち、定期的に日本を訪れ修練を積む。英文著書「The Art of Japanese Swordsmanship」、「Budo Mind and Body」など武道関連の書籍の販売部数は6万部以上。2009年より法人、個人向け武道コンサルタント、現在Shudokan Martial Arts Association代表及びInternational Martial Arts Federation アメリカ支部(IMAF-Americas)のミシガン地区ディレクターを務めている。

 今回開催された集中セミナーは「日本武道 基本と進展」と題され、日本から、旧友でありアメリカ大使館柔道クラブの筆頭師範であるケージ・ジョン先生と、日本を代表する武道家で日本合気道協会理事などを務める佐藤忠之先生が講師として招かれた。日本からゲストを招いての特別セミナーは今回初めての試みで、同スタジオの生徒のみならず州外からの参加者も受け入れ、約40人が3日にわたり貴重な指導を受けた。

 初日のオープニングは一般公開で行われ、スイノ氏の開会の辞に続き、在デトロイト総領事館の竹内首席領事の挨拶、五大湖太鼓センターによる和太鼓演奏、そして佐藤氏と弟子による演武披露など、厳粛な幕開けとなった。

 竹内首席領事は、アメリカにおける日本武道は120年ほどの歴史があり、柔道は1890年代に紹介されてすぐに柔道クラブが創設され、セオドア・ルーズベルト大統領が柔道茶帯(三段)を取得するほど武道に通じた人であり、同大統領の推挙によってWest Pointの士官候補生たちが柔道を学んだことを紹介した。また、武道は日本の伝統に基づいた精神的・道徳的な要素が強く、技術習得と同時に精神修養に重きを置いていることに触れて、このセミナーが肉体と精神をともに高めていく刺激になることを期待していると述べた。

 稽古は、佐藤氏が手本を示し説明を加えては全員が実技をするという細かいステップで進められ、視野、体のバランス、間合いの取り方といった基本から、難しい足さばきなどが指導された。

佐藤氏

 佐藤氏は非常勤講師として合気道及び柔術を教えている早稲田大学の休みを利用し例年海外へ飛び武道の指導にあたっている。出身校でもある早稲田大学の合気道部や、出身地にある静岡大学のスポーツ合気道部、さらに警察大学校ほか多数の道場の師範を務めている。元来は初心者が稽古する‘組む’部分のみがスポーツ化した講道館柔道が広がっていることを憂い、海外での指導では柔道・柔術・合気道の違いと共通項を教え武道の源流を知ってもらうことにフォーカスし、より深く広く修練できるよう指導しているという。

 佐藤氏に伴い訪米した弟子の日本人男性は、海外でのセミナーの様子を初めて見た時、外国の人々が日本の文化を学ぶ熱心な姿勢に大きな刺激を受けたという。互いに刺激を与え合うことで今後も個々の武道への情熱、さらには武道界の活気がより高まってゆくことであろう。

Japanese Martial Arts Center(ジャパニーズ・マーシャル・アーツ・センター)

3853 Research Park Drive, Ann Arbor, MI
電話: (734)645-6441
Eメール:info@japanesemartialartscenter.com

 

Summer Camp in Gifu 2012「サマーキャンプ in ぎふ2012」を振り返って

<!--:en-->Summer Camp in Gifu 2012<!--:--><!--:ja-->「サマーキャンプ in ぎふ2012」を振り返って<!--:--> 2

国際社会で通用する資質を身につけたい~

 日本の里山で毎年実施している日本語・日本文化体験学習プログラム「サマーキャンプ in ぎふ」(米日教育交流協議会主催)は7年目を迎えました。昨年は東日本大震災の影響もあり、申込者が13人と少なく1期間のみに縮小して実施しましたが、今年は募集した7月6日から19日の第1期は15人、7月27日から8月7日の第2期は11人の参加があり、予定通り実施することができました。

  ここでは、今年のサマーキャンプでの活動を振り返り、在外子女教育について考えたことを述べようと思います。

 その前に「サマーキャンプ in ぎふ」の概要を記します。

目的:海外に暮らし日本語学習中の子どもが日本の自然、文化、歴史に触れ、地元の人々と交流することによって日本語・日本文化を心と体で体感し、積極的に日本語を学習し、日本の生活習慣を習得しようとする心を育む。

主な体験内容:禅寺でのミニ修行、学校体験入学、ものつくり・食つくり体験、地元民家でのホームステイ、日本の子どもとの交流、自然の中での遊び体験、地場産業や史跡の見学

活動拠点:岐阜県揖斐(いび)郡揖斐川町*メインの宿泊場所は、元小学校をリメイクした宿泊研修施設

参加対象:海外に暮らす日本語学習中の小学4~6年生、中学生、高校生

実施期間:7月上旬からの第1期(13泊14日)、7月下旬からの第2期(11泊12日)

日本と関わって生きるための指導を実践

  第1期は13泊14日の中に5日間の学校体験、2泊3日のホームステイ、1泊2日の寺院体験を組み込みました。このほか、竹細工や木工、そば打ち体験、地元企業の工場見学、岐阜県自慢の清流での川遊びなども行いました。

   学校体験では毎年地元の町立小中学校と県立高校にお世話になっています。今年体験入学した中学校の生徒数は27人、小学校の児童数は25人とかなり小規模です。サマーキャンプ参加者は小5・6のみで4人、中学生は3学年で9人とシェアが高いので先生方のご負担は大きいですが、より多くの児童生徒が交流を深められると高評をいただいています。参加者にとっても決して少数派でないことが心強かったようです。

地元企業の工場見学は、日本の学校の社会科教育とキャリア教育に準ずる指導をするために行っており、今回は石灰工場と印刷工場を見学しました。日本語での事業内容の説明は難しいのですが、ものつくりの現場を垣間見ることによって、日本の技術の素晴らしさを感じたようです。

  第2期は11泊12日の中に3泊4日の民家形式の施設での合宿、2泊3日の日本の子どもとの交流合宿、2泊3日のホームステイ、1泊2日の寺院体験を組み込みました。

   民家形式の施設での合宿では、近所の川や神社で遊んだり、庭でバーベキューや花火を楽しんだり、月や星の観察をしたり、みんなで餃子を作ったりしました。畳に直に座る日本式の住宅での生活に慣れること、共同生活を通じてみんなで協力したり譲り合ったりすることの大切さを理解することを学びました。

  また、日本の子どもたちとの交流合宿では、一緒にスポーツやゲームを楽しんだり、大学の先生のご指導で古い集落の暮らしや森林の役割などを学んだりしました。

 第1期と第2期共通の寺院体験は、禅宗寺院にて1泊2日で行っています。座禅、読経の他にも、禅宗の食事の作法も体験します。正しい姿勢で心を落ち着けることやものを大切にする心を育みました。また、住職による寺院の歴史、日本の歴史、仏教の起こりなどの講話も聞き、人の話を聞く態度についても学びました。ここではみんなで協力して昔ながらのかまどを使って大鍋でカレーを作りますし、地元のおばさんたちによる人形劇や紙芝居なども見せていただきます。近所の川で遊んだり、温泉にも行ったりする楽しい体験もあります。

   このような内容のキャンプですが、一貫して実施しているのが正しい日本語の使用と日本的なマナーの修得です。参加者は米国をはじめとした海外に暮らしているものの、母親または父親が日本人であったり両親とも日本人であったりします。英語の方が得意ですが、日本語もできますし、日本社会との関わりも大きいです。このような子どもが成長した時に、日本社会でも問題なく生きていけるように指導しています。具体的には、挨拶やお礼の言葉の励行、人の話を聞くときに私語を慎むこと、食事の後片付けや部屋の掃除などを協力して行うこと、他人を思いやって行動することなどを実践しました。

  キャンプ終了後に感想を聞くと一番心に残っているプログラムはホームステイと川遊びという回答が多いのですが、主催者の思いが心の片隅に残り、何かの機会に思い出してくれることを願っています。

日本と海外の子どもとの違い

  「サマーキャンプ in ぎふ」では、日本の子どもと交流する機会が多数あります。そこでの様子を見ていると、日本の子どもが消極的であると感じます。情報交換の場でも、海外の子どもが積極的に発言するのに対し、日本の子どもは譲り合っています。また、海外の子どもが話しかけても、日本の子どもは尻込みしていることもあります。さらに諸活動への取り組みも海外の子どもの方が積極的です。例えば、ものつくり体験などで、海外の子どもが道具や材料を我先にと取りに行くのに対し、日本の子どもは様子を見ながら後ろに回って取っていることも目立ちます。一方で、日本の子どもは講師の説明を聞いた上で進めるのに対して、海外の子どもは講師の説明を聞かずに勝手に進めてしまうこともしばしばです。しかし、作品が独創的であると感心されることもよくあります。

  このような違いは、日本と米国など海外の教育が異なることが影響していると思います。米国では積極的に発言することが重視され、教師の指名の有無にかかわらず自由に発言しても問題ありません。クラスメートと討論をしたり、みんなの前で発表したりする機会も豊富です。また、優秀な生徒を表彰したり、特別扱いしたりすることもあります。日本では教師の説明を聞くことが求められますし、指名されないで勝手に発言するというのは好ましくありません。順位や勝ち負けを明確にしないような平等主義も目立ちます。

「出る杭は叩かれる」的な雰囲気もあり、目立たないようにすることも多いようです。

  実は、私はサマーキャンプに参加する子どもの積極性は評価しているものの、人の意見を聞かず、自分勝手な行動をするという点を注視し、譲り合いや思いやりの精神、人の意見を聞く態度などを徹底的に指導しています。それは、彼らが大人になった時に日本や日本人に関わって生きるために必要なことだからです。

  一方で、海外での滞在期間が短い子どもには、海外の子どもたちの長所を身につけて帰国することをお勧めします。日本でも英語教育がますます充実し、英会話のできることは当然になってくるでしょう。しかし、海外生活ができる子どもは決して多くはありません。この機会を活かして、積極性と独創性を身につけ、国際社会で通用する日本人に育ってくれることを願っています。

執筆者のプロフィール :米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人

 河合塾で十数年間にわたり、大学入試データ分析、大学情報の収集・提供、大学入試情報誌「栄冠めざして」などの編集に携わるとともに、大学受験科クラス担任として多くの塾生を大学合格に導いた。また、現役高校生や保護者対象の進学講演も多数行った。一方、米国・英国大学進学や海外サマーセミナーなどの国際的企画も担当。1999年に米国移住後は、CA、NJ、NY、MI州の補習校・学習塾講師を務めた。2006年に「米日教育交流協議会(UJEEC)」を設立し、日本での日本語・日本文化体験学習プログラム「サマー・キャンプ in ぎふ」など、国際的な交流活動を実践。さらに、河合塾海外帰国生コース北米事務所アドバイザーとして帰国生大学入試情報提供と進学相談も担当し、北米各地での進学講演も行っている。また、文京学院大学女子中学校・高等学校北米事務所アドバイザー、名古屋国際中学校・高等学校アドミッションオフィサー北米地域担当、デトロイトりんご会補習授業校講師も務めている。

◆米日教育交流協議会(UJEEC)

Website: www.ujeec.org

国際社会で通用する資質を身につけたい~

 日本の里山で毎年実施している日本語・日本文化体験学習プログラム「サマーキャンプ in ぎふ」(米日教育交流協議会主催)は7年目を迎えました。昨年は東日本大震災の影響もあり、申込者が13人と少なく1期間のみに縮小して実施しましたが、今年は募集した7月6日から19日の第1期は15人、7月27日から8月7日の第2期は11人の参加があり、予定通り実施することができました。

  ここでは、今年のサマーキャンプでの活動を振り返り、在外子女教育について考えたことを述べようと思います。

 その前に「サマーキャンプ in ぎふ」の概要を記します。

目的:海外に暮らし日本語学習中の子どもが日本の自然、文化、歴史に触れ、地元の人々と交流することによって日本語・日本文化を心と体で体感し、積極的に日本語を学習し、日本の生活習慣を習得しようとする心を育む。

主な体験内容:禅寺でのミニ修行、学校体験入学、ものつくり・食つくり体験、地元民家でのホームステイ、日本の子どもとの交流、自然の中での遊び体験、地場産業や史跡の見学

活動拠点:岐阜県揖斐(いび)郡揖斐川町*メインの宿泊場所は、元小学校をリメイクした宿泊研修施設

参加対象:海外に暮らす日本語学習中の小学4~6年生、中学生、高校生

実施期間:7月上旬からの第1期(13泊14日)、7月下旬からの第2期(11泊12日)

日本と関わって生きるための指導を実践

  第1期は13泊14日の中に5日間の学校体験、2泊3日のホームステイ、1泊2日の寺院体験を組み込みました。このほか、竹細工や木工、そば打ち体験、地元企業の工場見学、岐阜県自慢の清流での川遊びなども行いました。

   学校体験では毎年地元の町立小中学校と県立高校にお世話になっています。今年体験入学した中学校の生徒数は27人、小学校の児童数は25人とかなり小規模です。サマーキャンプ参加者は小5・6のみで4人、中学生は3学年で9人とシェアが高いので先生方のご負担は大きいですが、より多くの児童生徒が交流を深められると高評をいただいています。参加者にとっても決して少数派でないことが心強かったようです。

地元企業の工場見学は、日本の学校の社会科教育とキャリア教育に準ずる指導をするために行っており、今回は石灰工場と印刷工場を見学しました。日本語での事業内容の説明は難しいのですが、ものつくりの現場を垣間見ることによって、日本の技術の素晴らしさを感じたようです。

  第2期は11泊12日の中に3泊4日の民家形式の施設での合宿、2泊3日の日本の子どもとの交流合宿、2泊3日のホームステイ、1泊2日の寺院体験を組み込みました。

   民家形式の施設での合宿では、近所の川や神社で遊んだり、庭でバーベキューや花火を楽しんだり、月や星の観察をしたり、みんなで餃子を作ったりしました。畳に直に座る日本式の住宅での生活に慣れること、共同生活を通じてみんなで協力したり譲り合ったりすることの大切さを理解することを学びました。

  また、日本の子どもたちとの交流合宿では、一緒にスポーツやゲームを楽しんだり、大学の先生のご指導で古い集落の暮らしや森林の役割などを学んだりしました。

 第1期と第2期共通の寺院体験は、禅宗寺院にて1泊2日で行っています。座禅、読経の他にも、禅宗の食事の作法も体験します。正しい姿勢で心を落ち着けることやものを大切にする心を育みました。また、住職による寺院の歴史、日本の歴史、仏教の起こりなどの講話も聞き、人の話を聞く態度についても学びました。ここではみんなで協力して昔ながらのかまどを使って大鍋でカレーを作りますし、地元のおばさんたちによる人形劇や紙芝居なども見せていただきます。近所の川で遊んだり、温泉にも行ったりする楽しい体験もあります。

   このような内容のキャンプですが、一貫して実施しているのが正しい日本語の使用と日本的なマナーの修得です。参加者は米国をはじめとした海外に暮らしているものの、母親または父親が日本人であったり両親とも日本人であったりします。英語の方が得意ですが、日本語もできますし、日本社会との関わりも大きいです。このような子どもが成長した時に、日本社会でも問題なく生きていけるように指導しています。具体的には、挨拶やお礼の言葉の励行、人の話を聞くときに私語を慎むこと、食事の後片付けや部屋の掃除などを協力して行うこと、他人を思いやって行動することなどを実践しました。

  キャンプ終了後に感想を聞くと一番心に残っているプログラムはホームステイと川遊びという回答が多いのですが、主催者の思いが心の片隅に残り、何かの機会に思い出してくれることを願っています。

日本と海外の子どもとの違い

  「サマーキャンプ in ぎふ」では、日本の子どもと交流する機会が多数あります。そこでの様子を見ていると、日本の子どもが消極的であると感じます。情報交換の場でも、海外の子どもが積極的に発言するのに対し、日本の子どもは譲り合っています。また、海外の子どもが話しかけても、日本の子どもは尻込みしていることもあります。さらに諸活動への取り組みも海外の子どもの方が積極的です。例えば、ものつくり体験などで、海外の子どもが道具や材料を我先にと取りに行くのに対し、日本の子どもは様子を見ながら後ろに回って取っていることも目立ちます。一方で、日本の子どもは講師の説明を聞いた上で進めるのに対して、海外の子どもは講師の説明を聞かずに勝手に進めてしまうこともしばしばです。しかし、作品が独創的であると感心されることもよくあります。

  このような違いは、日本と米国など海外の教育が異なることが影響していると思います。米国では積極的に発言することが重視され、教師の指名の有無にかかわらず自由に発言しても問題ありません。クラスメートと討論をしたり、みんなの前で発表したりする機会も豊富です。また、優秀な生徒を表彰したり、特別扱いしたりすることもあります。日本では教師の説明を聞くことが求められますし、指名されないで勝手に発言するというのは好ましくありません。順位や勝ち負けを明確にしないような平等主義も目立ちます。

「出る杭は叩かれる」的な雰囲気もあり、目立たないようにすることも多いようです。

  実は、私はサマーキャンプに参加する子どもの積極性は評価しているものの、人の意見を聞かず、自分勝手な行動をするという点を注視し、譲り合いや思いやりの精神、人の意見を聞く態度などを徹底的に指導しています。それは、彼らが大人になった時に日本や日本人に関わって生きるために必要なことだからです。

  一方で、海外での滞在期間が短い子どもには、海外の子どもたちの長所を身につけて帰国することをお勧めします。日本でも英語教育がますます充実し、英会話のできることは当然になってくるでしょう。しかし、海外生活ができる子どもは決して多くはありません。この機会を活かして、積極性と独創性を身につけ、国際社会で通用する日本人に育ってくれることを願っています。

執筆者のプロフィール :米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人

 河合塾で十数年間にわたり、大学入試データ分析、大学情報の収集・提供、大学入試情報誌「栄冠めざして」などの編集に携わるとともに、大学受験科クラス担任として多くの塾生を大学合格に導いた。また、現役高校生や保護者対象の進学講演も多数行った。一方、米国・英国大学進学や海外サマーセミナーなどの国際的企画も担当。1999年に米国移住後は、CA、NJ、NY、MI州の補習校・学習塾講師を務めた。2006年に「米日教育交流協議会(UJEEC)」を設立し、日本での日本語・日本文化体験学習プログラム「サマー・キャンプ in ぎふ」など、国際的な交流活動を実践。さらに、河合塾海外帰国生コース北米事務所アドバイザーとして帰国生大学入試情報提供と進学相談も担当し、北米各地での進学講演も行っている。また、文京学院大学女子中学校・高等学校北米事務所アドバイザー、名古屋国際中学校・高等学校アドミッションオフィサー北米地域担当、デトロイトりんご会補習授業校講師も務めている。

◆米日教育交流協議会(UJEEC)

ウェブサイトwww.ujeec.org

Maker Faire Detroit 2012 ~Let’s Challenge D.I.Y.~Maker Faire Detroit 2012 ~もの作りに挑戦しよう!

<!--:en-->Maker Faire Detroit 2012 ~Let's Challenge D.I.Y.~<!--:--><!--:ja-->Maker Faire Detroit 2012 ~もの作りに挑戦しよう!<!--:--> 2

  去る7月28〜29日、ディアボーン市のThe Henry Fordにて、2日間の大イベント「Maker Faire Detroit 2012」が行われた。フォード博物館内と駐車場に広がる会場には450組以上の個人やグループ制作ブースが広がり、子供から大人までが楽しめる工芸アートと科学の遊び場となっていた。当イベントは2006年より制作雑誌「Make Magazine」によってアメリカ各地で催されており、デトロイトでの開催は今年で3年目。ニューヨークやカリフォルニアに並ぶ規模を誇り、今年は10万人を動員し大成功となった。各出店の規模や内容は様々であり、映画「スターウォーズ」の本格的レプリカづくりの趣味団体や、レゴ展示と体験エリア、女性客の足を止めていたジュエリーやバッグ販売など、ネタは底なしと感じられた。最新コンピューター技術を駆使した機器やそれを使った作品が多い一方で、昔ながらの手法による自然材の箒(ほうき)や、木の糸回しで紡んだ毛糸などの実演や販売もあり、産業の推移を学べる場でもあった。ハイスクール・ロボコン(ロボット・コンテスト)の受賞作品の展示コーナーには学生達の活動をサポートしている保護者たちも説明役を担っていた。保護者らがそれぞれの専門を活かして工具の使い方やプログラミングの方法を指導しているそうだ。多くの企業による寄付金も得ているとのことで、若者達の夢と意欲の実現に大人達ができる限りのサポートを惜しまない環境があることが分かる。学生達の制作場所はMake Magazineが運営している工房スペース「MAKER WORKS」。ちなみに、商業目的であれ趣味であれ、1日単位や長期で工房使用の契約をすることができる。

   

 日本に関係する内容で注目を浴びていたのは、東京都市大学環境情報学部の小池星多准教授による小型ソーシャルロボット‘mugbot(マグボット)’。このプロジェクトは小池准教授が滞在しているインディアナ大学の研究の一環として開発され、将来的には家庭でも気軽に入手できる安い価格で、自分で簡単に作れる便利ロボットを目指して設計されている。外のパーツは100円ショップで購入したプラスティックのガップや容器といった身近なものに拘り、大衆性を強調。ソフトウェアや内蔵コンピューターは、より多くのユーザーに利用可能なオープンソース(設計図の一般公開)で開発されている。ネット上のサイトに文字を入力すると、小型の愛らしいロボットはやさしい音声で言葉を発し、スマートフォンで操作することで自由に動かすこともできる。まさにフェアのテーマ「自分でできる(DIY: Do It Yourself)」に相応しいプロジェクトである。もう一つの日本に関連したブースは、日本発(任天堂による開発・販売)で世界的に爆発的なブームを起こしたファミコンやゲームボーイ(携帯型ゲーム機)など、懐かしいゲーム機器を改造して音楽を創りだしている‘ピコピコ・デトロイト’のグループ。ライブ演奏も行なわれ、大勢の観客が足を止めて聴き入っていた。どちらも内容の良さが評価され、審査員によるエディター賞を獲得した。小池准教授は日本でのメーカーフェアへの参加経験もあり「日本では大学施設などを会場にしていて来場者はこれ程ではないし、雰囲気が随分異なる。ここは博物館を会場にしていることがユニーク。親子連れも多く‘ものづくり’に対する層の厚さと関心度の高さが感じられる。デトロイトの地域性なのでしょうね」と感想を語った。

  当イベントは非営利目的の団体やプロジェクトなら誰でも応募が可能。来年の参加者と内容の更なる広がりが期待されるイベントだ。

Explore More Of The D.I.Y. World!

Maker Fair Detroit 2012
Website: www.makerfairedetroit.com

Star Wars Fan Group “Great Lakes Garrison”
Website: www.greatlakesgarrison.com

Social Robot “Mugbot”
Website: www.facebook.com/SocialRobotics

Gameboy Music “Piko Piko Detroit”
Website: www.pikopikodetroit.net

 

 

  去る7月28〜29日、ディアボーン市のThe Henry Fordにて、2日間の大イベント「Maker Faire Detroit 2012」が行われた。フォード博物館内と駐車場に広がる会場には450組以上の個人やグループ制作ブースが広がり、子供から大人までが楽しめる工芸アートと科学の遊び場となっていた。当イベントは2006年より制作雑誌「Make Magazine」によってアメリカ各地で催されており、デトロイトでの開催は今年で3年目。ニューヨークやカリフォルニアに並ぶ規模を誇り、今年は10万人を動員し大成功となった。各出店の規模や内容は様々であり、映画「スターウォーズ」の本格的レプリカづくりの趣味団体や、レゴ展示と体験エリア、女性客の足を止めていたジュエリーやバッグ販売など、ネタは底なしと感じられた。最新コンピューター技術を駆使した機器やそれを使った作品が多い一方で、昔ながらの手法による自然材の箒(ほうき)や、木の糸回しで紡んだ毛糸などの実演や販売もあり、産業の推移を学べる場でもあった。ハイスクール・ロボコン(ロボット・コンテスト)の受賞作品の展示コーナーには学生達の活動をサポートしている保護者たちも説明役を担っていた。保護者らがそれぞれの専門を活かして工具の使い方やプログラミングの方法を指導しているそうだ。多くの企業による寄付金も得ているとのことで、若者達の夢と意欲の実現に大人達ができる限りのサポートを惜しまない環境があることが分かる。学生達の制作場所はMake Magazineが運営している工房スペース「MAKER WORKS」。ちなみに、商業目的であれ趣味であれ、1日単位や長期で工房使用の契約をすることができる。

   

 日本に関係する内容で注目を浴びていたのは、東京都市大学環境情報学部の小池星多准教授による小型ソーシャルロボット‘mugbot(マグボット)’。このプロジェクトは小池准教授が滞在しているインディアナ大学の研究の一環として開発され、将来的には家庭でも気軽に入手できる安い価格で、自分で簡単に作れる便利ロボットを目指して設計されている。外のパーツは100円ショップで購入したプラスティックのガップや容器といった身近なものに拘り、大衆性を強調。ソフトウェアや内蔵コンピューターは、より多くのユーザーに利用可能なオープンソース(設計図の一般公開)で開発されている。ネット上のサイトに文字を入力すると、小型の愛らしいロボットはやさしい音声で言葉を発し、スマートフォンで操作することで自由に動かすこともできる。まさにフェアのテーマ「自分でできる(DIY: Do It Yourself)」に相応しいプロジェクトである。もう一つの日本に関連したブースは、日本発(任天堂による開発・販売)で世界的に爆発的なブームを起こしたファミコンやゲームボーイ(携帯型ゲーム機)など、懐かしいゲーム機器を改造して音楽を創りだしている‘ピコピコ・デトロイト’のグループ。ライブ演奏も行なわれ、大勢の観客が足を止めて聴き入っていた。どちらも内容の良さが評価され、審査員によるエディター賞を獲得した。小池准教授は日本でのメーカーフェアへの参加経験もあり「日本では大学施設などを会場にしていて来場者はこれ程ではないし、雰囲気が随分異なる。ここは博物館を会場にしていることがユニーク。親子連れも多く‘ものづくり’に対する層の厚さと関心度の高さが感じられる。デトロイトの地域性なのでしょうね」と感想を語った。

  当イベントは非営利目的の団体やプロジェクトなら誰でも応募が可能。来年の参加者と内容の更なる広がりが期待されるイベントだ。

もの作りを発見しよう!

Maker Fair Detroit 2012
公式サイト:www.makerfairedetroit.com

スター・ウォーズ同好会「グレイト・レイクス・ガリソン」
公式サイト:www.greatlakesgarrison.com

ソーシャルロボット「マグボット」
公式サイト:www.facebook.com/SocialRobotics

ゲームボーイ音楽「ピコピコ・デトロイト」
公式サイト:www.pikopikodetroit.net

 

 

Academy of Russian Classical Balletロシア・クラシックバレエ・アカデミー

<!--:en-->Academy of Russian Classical Ballet<!--:--><!--:ja-->ロシア・クラシックバレエ・アカデミー<!--:--> 9

多くの日本人が通うバレエ・スタジオ 新スタジオのオープン&ガラ公演

 8月18日、国内外の一流ダンサーが多数出演するガラ公演(豪華な出演者を取り揃えた特別なコンサート)が昨年に引き続きアナーバーのパワーセンターで開催された。このプログラムは、Wixomにスタジオを構えるロシア・クラシックバレエ・アカデミー(以後ARCB)の主催によるもので、他校の教師や現役プロダンサーを迎えて行なわれた2週間にわたる集中練習プログラムの最終日に、参加した生徒たちの成果を発表し、また、インストラクターを務めた人々をはじめとするトップレベルのダンサーたちが一堂に会してパフォーマンスを披露するイベント。クラシックバレエの本場であるロシアや、ベルギー、ドイツなどの著名なバレエ団に所属するダンサーの名が並び、総勢13名による豪華なプログラムが届けられた。このような贅沢な顔ぶれが実現したのは、ARCBのディレクターであるロシア出身のセルゲイ・ライエフスキー氏の人脈の成すところ。当地の人々にとって稀な機会となった。

 オープニングには、内容の濃い集中練習や個人指導によってレベルアップした生徒たちが2グループに分かれて、ロシアンダンスとしてポピュラーな「カリンカ」と、クラシックバレエ「エチュード」を披露。可愛らしさの中に凜とした表情があり、達成感と自信が培われたことが感じられた。プロダンサーによる演目は、クラシックバレエとコンテンポラリーを織り交ぜ、バラエティに富んだ曲とダンス形式でソロまたはペアによるパフォーマンスが繰り広げられた。「Stars of Russian Ballet」との題に相応しく、華麗な技が続々と披露され、それぞれの個性が観客を魅了し、会場には感嘆の声と拍手が溢れた。トップレベルの舞台を生で感じる素晴らしさを満喫することができた。 このARCBによる夏の集中プログラムとガラ公演を合わせた「ロシアバレエ・フェスティバル」は今年で3回目を迎えたが、今回の集中プログラムはオープンして間もない新スタジオで催され、記念すべきものになった。この8月にライエフスキー氏のかねてからの夢だった自社ビル開設が実現したばかりだ。元は広大な倉庫だった建屋を大改装して4つのスタジオを設置。うち2室はバスケットコートが悠に収まるほどの広さと、高い天井が確保されている。窓から自然光が燦々と入り、真新しい床や壁の鏡に反射し、まばゆいほど。受付、待合スペースも広々として新装らしい明るさが広がる。着替え用の部屋は数部屋あるという贅沢さだ。

マリインスキーバレエ団アンドレイ先生によるコンテンポラリークラス 元ボリショイバレエ団オルガ先生の上級クラス

 アカデミーのアシスタントディレクターを務める小西貴子(TAKAKO)先生が新スタジオを案内してくださった日は、2週間の集中プログラムの終盤。ロシアンバレエ・フェスティバルと称しているこの期間には講師陣に、ライエフスキー氏が在籍したロシアのワガノワ・アカデミー出身で現在マリインスキーバレエ団のソリストである男性や、同ワガノワ・アカデミーを卒業してアメリカ人として初めてロシアで公式なディプロマを得た女性、また、元ボリショイバレエ団にも籍を置いた女性をはじめ、国際的に活躍する現役のパフォーマーをインストラクターに迎え、連日数時間の指導が行なわれた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス ガラ公演・オープニング・リハーサル

 受講者は同スタジオの生徒だけでなく、他州からの参加者も多いそうだ。通常のA R C Bには現在約130名の生徒が所属しているが、この集中プログラムについてはバレエ歴2年以上、8歳以上と限定し、オーディションによって4つに分けられたクラスに少年少女約50人が参加。人種の多様さがこのアカデミーの特徴の一つでもあるが、プログラムには、内10人が日本人という高い割合だった。日本ではめったに無い内容だという話なので、熱意がより高 いのだろう。どの参加者も一つ一つの指示と技を吸収しようと真剣そのもので、観ているこちらも背筋が伸びた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス
ガラ公演・オープニング・リハーサル

 朝スタートした全体練習が4時に終わった後、各スタジオで個人レッスンが始まったが、その中に日本人少女の姿があった。West Bloomfield 在住の鈴木愛里さん(12歳)は同スタジオの生徒で、2 0 1 2 年YAGP(Youth America Grand Prix) という国際的なコンクールの日本予選に参加し、9~11歳のカテゴリー(100名出場)でトップ12に入賞、2年連続でニューヨーク決戦に出場し、ジョフリーバレエ学校から奨学金を獲得したという才能の持ち主。毎年、他州で行われる夏期プログラムにも参加し、今年の1月から3月にはモスクワのボリショイバレエ学校に単身で留学を果たした。愛里さんは今回のプログラムでは連日数時間のカリキュラムをこなした上、可能な限り個人レッスンも取ったそうだ。日本から幼馴染の友人も共に参加していたが、二人とも楽しくて仕方ない様子だった。愛里さんの母親は、この集中プログラムについて、「現役のプロのダンサーの指導を受けられるだけでなく、その姿を間近に見ることが出来る機会。プロは空き時間にもストレッチをするなど影で努力をしていることなどを学んで欲しい。トップの人を集めた2週間はとても貴重」「スタジオの外からのいろんな子と切磋琢磨することもできる」と意義を語る。

スタジオロビーにて休憩時間の生徒たち

 ゲスト講師でもあるダンサー達は、ライエフスキー夫妻の自宅に寝泊りするため、それまでは名を知りながらも面識の無かったダンサー同士が共に過ごして親交を深めたり、ネットワークを築いたりすることができ、彼らにとっても意義は大きい。 自社ビルのスタジオ開設という夢を実現した次の目標はミシガンにバレエ団を創ることだという。有望なダンサーを育て、ネットワークも構築しているライエフスキー氏であれば、近い将来、可能であろうと期待が膨らむ。プロ養成も目指している質の高いバレエ・スタジオであるが、広く初心者から受け入れている。バレエとは無縁な方にもスタジオ見学をお勧めしたい。週6日毎日3時間余、練習に通う生徒が少なくないという。真摯にとり組む姿勢に心を打たれ、何かに情熱を傾けたいという意欲が湧くことだろう。

 来年(2013年)のガラ公演「Stars of Russian Ballet」は既に8月17日と決まっている。今回見逃した方もミシガンでトップレベルの豪華な舞台をぜひ!

Academy of Russian Classical Ballet

46969 West Road. Wixom, MI 48393
Websitewww.russianclassicalballet.com
Contact (English/Japanese): 248-767-3888
E-Mail: russianclassicalballetjpn@hotmail.com

ARCBのディレクター: セルゲイ・ライエフスキー氏とスタジオ

 セルゲイ・ライエフスキー氏は旧ソ連邦の生まれ。ロシア最古の国立バレエ学校で、アンナ・パブロバ、ヌレエフ等を輩出した超エリート養成機関であるワガノワ・アカデミー・オブ・ロシアンバレエに入学し10才でプロへの道をスタート。14才の時に家族と共にアメリカに移住し、ワガノワのアメリカ分校に相当するキーロフ・アカデミーに転校。そこで現ジェシカ夫人に出会う。キーロフ・アカデミーを優秀な成績で卒業後、ジェシカ夫人と共に舞台活動に入りトップダンサーとして歩み始めたが、数年後、脚に再起不能の重傷を負い、20代前半という若さで引退。ジェシカ夫人の両親を頼ってミシガンに移り、ダンサーとしての道を断たれた絶望の中、氏の経歴を知ったスポーツクラブの経営者からバレエクラスの指導を持ちかけられ、教師として生きることを決めた。2004年には自身のスタジオを構えて独立。将来100人程度の生徒を確保するのがゴールだったが、わずか1ヶ月で100人を突破。その後も入会希望者が後をたたない。独立時からアシスタントディレクターを務めるTAKAKO先生が指導するバレエクラスは日本人が多く、日本語による成人向けクラスも開催されてている。英語、日本語、ロシア語が飛び交う国際的なバレエスタジオである。

*参照:Dr.Veronica Ichikawa執筆、弊紙2006年6月号掲載「在米日本人像」ロシア・クラシックバレエ・アカデミーにて

 

 

多くの日本人が通うバレエ・スタジオ 新スタジオのオープン&ガラ公演

 8月18日、国内外の一流ダンサーが多数出演するガラ公演(豪華な出演者を取り揃えた特別なコンサート)が昨年に引き続きアナーバーのパワーセンターで開催された。このプログラムは、Wixomにスタジオを構えるロシア・クラシックバレエ・アカデミー(以後ARCB)の主催によるもので、他校の教師や現役プロダンサーを迎えて行なわれた2週間にわたる集中練習プログラムの最終日に、参加した生徒たちの成果を発表し、また、インストラクターを務めた人々をはじめとするトップレベルのダンサーたちが一堂に会してパフォーマンスを披露するイベント。クラシックバレエの本場であるロシアや、ベルギー、ドイツなどの著名なバレエ団に所属するダンサーの名が並び、総勢13名による豪華なプログラムが届けられた。このような贅沢な顔ぶれが実現したのは、ARCBのディレクターであるロシア出身のセルゲイ・ライエフスキー氏の人脈の成すところ。当地の人々にとって稀な機会となった。

 オープニングには、内容の濃い集中練習や個人指導によってレベルアップした生徒たちが2グループに分かれて、ロシアンダンスとしてポピュラーな「カリンカ」と、クラシックバレエ「エチュード」を披露。可愛らしさの中に凜とした表情があり、達成感と自信が培われたことが感じられた。プロダンサーによる演目は、クラシックバレエとコンテンポラリーを織り交ぜ、バラエティに富んだ曲とダンス形式でソロまたはペアによるパフォーマンスが繰り広げられた。「Stars of Russian Ballet」との題に相応しく、華麗な技が続々と披露され、それぞれの個性が観客を魅了し、会場には感嘆の声と拍手が溢れた。トップレベルの舞台を生で感じる素晴らしさを満喫することができた。 このARCBによる夏の集中プログラムとガラ公演を合わせた「ロシアバレエ・フェスティバル」は今年で3回目を迎えたが、今回の集中プログラムはオープンして間もない新スタジオで催され、記念すべきものになった。この8月にライエフスキー氏のかねてからの夢だった自社ビル開設が実現したばかりだ。元は広大な倉庫だった建屋を大改装して4つのスタジオを設置。うち2室はバスケットコートが悠に収まるほどの広さと、高い天井が確保されている。窓から自然光が燦々と入り、真新しい床や壁の鏡に反射し、まばゆいほど。受付、待合スペースも広々として新装らしい明るさが広がる。着替え用の部屋は数部屋あるという贅沢さだ。

マリインスキーバレエ団アンドレイ先生によるコンテンポラリークラス 元ボリショイバレエ団オルガ先生の上級クラス

 アカデミーのアシスタントディレクターを務める小西貴子(TAKAKO)先生が新スタジオを案内してくださった日は、2週間の集中プログラムの終盤。ロシアンバレエ・フェスティバルと称しているこの期間には講師陣に、ライエフスキー氏が在籍したロシアのワガノワ・アカデミー出身で現在マリインスキーバレエ団のソリストである男性や、同ワガノワ・アカデミーを卒業してアメリカ人として初めてロシアで公式なディプロマを得た女性、また、元ボリショイバレエ団にも籍を置いた女性をはじめ、国際的に活躍する現役のパフォーマーをインストラクターに迎え、連日数時間の指導が行なわれた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス ガラ公演・オープニング・リハーサル

 受講者は同スタジオの生徒だけでなく、他州からの参加者も多いそうだ。通常のA R C Bには現在約130名の生徒が所属しているが、この集中プログラムについてはバレエ歴2年以上、8歳以上と限定し、オーディションによって4つに分けられたクラスに少年少女約50人が参加。人種の多様さがこのアカデミーの特徴の一つでもあるが、プログラムには、内10人が日本人という高い割合だった。日本ではめったに無い内容だという話なので、熱意がより高 いのだろう。どの参加者も一つ一つの指示と技を吸収しようと真剣そのもので、観ているこちらも背筋が伸びた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス
ガラ公演・オープニング・リハーサル

 朝スタートした全体練習が4時に終わった後、各スタジオで個人レッスンが始まったが、その中に日本人少女の姿があった。West Bloomfield 在住の鈴木愛里さん(12歳)は同スタジオの生徒で、2 0 1 2 年YAGP (Youth America Grand Prix) という国際的なコンクールの日本予選に参加し、9~11歳のカテゴリー(100名出場)でトップ12に入賞、2年連続でニューヨーク決戦に出場し、ジョフリーバレエ学校から奨学金を獲得したという才能の持ち主。毎年、他州で行われる夏期プログラムにも参加し、今年の1月から3月にはモスクワのボリショイバレエ学校に単身で留学を果たした。愛里さんは今回のプログラムでは連日数時間のカリキュラムをこなした上、可能な限り個人レッスンも取ったそうだ。日本から幼馴染の友人も共に参加していたが、二人とも楽しくて仕方ない様子だった。愛里さんの母親は、この集中プログラムについて、「現役のプロのダンサーの指導を受けられるだけでなく、その姿を間近に見ることが出来る機会。プロは空き時間にもストレッチをするなど影で努力をしていることなどを学んで欲しい。トップの人を集めた2週間はとても貴重」「スタジオの外からのいろんな子と切磋琢磨することもできる」と意義を語る。

スタジオロビーにて休憩時間の生徒たち

 ゲスト講師でもあるダンサー達は、ライエフスキー夫妻の自宅に寝泊りするため、それまでは名を知りながらも面識の無かったダンサー同士が共に過ごして親交を深めたり、ネットワークを築いたりすることができ、彼らにとっても意義は大きい。 自社ビルのスタジオ開設という夢を実現した次の目標はミシガンにバレエ団を創ることだという。有望なダンサーを育て、ネットワークも構築しているライエフスキー氏であれば、近い将来、可能であろうと期待が膨らむ。プロ養成も目指している質の高いバレエ・スタジオであるが、広く初心者から受け入れている。バレエとは無縁な方にもスタジオ見学をお勧めしたい。週6日毎日3時間余、練習に通う生徒が少なくないという。真摯にとり組む姿勢に心を打たれ、何かに情熱を傾けたいという意欲が湧くことだろう。

 来年(2013年)のガラ公演「Stars of Russian Ballet」は既に8月17日と決まっている。今回見逃した方もミシガンでトップレベルの豪華な舞台をぜひ!

ロシア・クラシックバレエ・アカデミー(Academy of Russian Classical Ballet)

46969 West Road. Wixom, MI 48393
ウェブサイトwww.russianclassicalballet.com
お問い合わせ(日本語可):248-767-3888
Eメール:russianclassicalballetjpn@hotmail.com

ARCBのディレクター: セルゲイ・ライエフスキー氏とスタジオ

 セルゲイ・ライエフスキー氏は旧ソ連邦の生まれ。ロシア最古の国立バレエ学校で、アンナ・パブロバ、ヌレエフ等を輩出した超エリート養成機関であるワガノワ・アカデミー・オブ・ロシアンバレエに入学し10才でプロへの道をスタート。14才の時に家族と共にアメリカに移住し、ワガノワのアメリカ分校に相当するキーロフ・アカデミーに転校。そこで現ジェシカ夫人に出会う。キーロフ・アカデミーを優秀な成績で卒業後、ジェシカ夫人と共に舞台活動に入りトップダンサーとして歩み始めたが、数年後、脚に再起不能の重傷を負い、20代前半という若さで引退。ジェシカ夫人の両親を頼ってミシガンに移り、ダンサーとしての道を断たれた絶望の中、氏の経歴を知ったスポーツクラブの経営者からバレエクラスの指導を持ちかけられ、教師として生きることを決めた。2004年には自身のスタジオを構えて独立。将来100人程度の生徒を確保するのがゴールだったが、わずか1ヶ月で100人を突破。その後も入会希望者が後をたたない。独立時からアシスタントディレクターを務めるTAKAKO先生が指導するバレエクラスは日本人が多く、日本語による成人向けクラスも開催されてている。英語、日本語、ロシア語が飛び交う国際的なバレエスタジオである。

*参照:Dr.Veronica Ichikawa執筆、弊紙2006年6月号掲載「在米日本人像」ロシア・クラシックバレエ・アカデミーにて

 

 

JET Farewell ReceptionJET歓送レセプション

<!--:en-->JET Farewell Reception<!--:--><!--:ja-->JET歓送レセプション<!--:--> 2

英語指導アシスタントなどとして日本へ赴任

 8月3日、在デトロイト総領事公邸において、次の日には日本に旅発つJET参加者の歓送レセプションが催された。JETプログラムは、「語学指導等を行う外国青年招致事業」(The Japan Exchange and Teaching Programme)の略称で、地方公共団体が総務省、外務省、文部科学省及び財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の協力の下に実施している。昭和62年度に開始され、当初4か国から848名の参加であったものが、今年は全世界(英語以外の言語の国も含め)40カ国から4千人以上が参加。行き先は、要請を出した地方公共団体の何処かということで、大都市から地方の中小都市や農村漁村に至るまで全国津々浦々。参加者の希望で1年から3年の滞在となる。在デトロイト総領事館の管轄するミシガン州とオハイオ州からは、今年新規に44名が北海道から沖縄まで赴任していく。

 開会のセレモニーでは、自身もJETの経験者である総領事館担当職員より、「日本人のみならず、他の国からやってくるJET参加者との交流もぜひ楽しんでほしい。また、日本語の勉強も含め、ぜひ様々なことを学んでほしい。」など、先輩らしい助言と思いやりの篭ったエールが贈られた。

 松田総領事からは「若者にとって興味関心を持つことはとても大切。ぜひ日本の様々なことを学んでほしい。」「いつも明るく、率直で、必要に応じてきちんと真面目になれるアメリカ人の気質をぜひ持ち続けてほしい。日本で会う人々もきっと良い影響を受けるだろう。日米交流の架け橋となることを期待している」と励ましの言葉が伝えられた他、この場に参会して情報提供にあたったJET同窓会や人材紹介企業(パソナ社)を紹介し、JET終了後の就職活動の折にはこういった組織・企業が喜んで協力してくれるので活用することを提言。

 レセプションにはJET経験者やインタビューに携わった日本語教師等も駆けつけ、歓送の目的に留まらず、JET期間中の日本滞在および将来に向けた情報収集とネットワーク構築の機会にもなっていた。

 参加者の大半は小学校・中学校や高等学校で英語指導のアシスタントとして過ごすが、他に少数ながら、地域の国際交流活動に従事する国際交流員及びスポーツを通じた国際交流活動に従事するスポーツ国際交流員があり、今回当地から狭き門を通って長野市の市役所に国際交流員として赴任する参加者もいた。その女性は福岡市で2年間の英語指導アシスタントとしてのJET経験があり、「素晴らしい経験だった。前回は仕事としては日本語を駆使する機会が少なかったので、今回はそれを生かしたい。国際交流の企画に関われるとのことで、やりがいを感じている」と流暢な日本語で意気込みを語ってくれた。

 応募に日本語力は条件でないが、多くの参加者は日本語を学生時代に学んできており、日本文化や地理の知識もかなりのもの。ネット検索や、学生時代の語学仲間で日本に居る人たちと連絡をとって、派遣先の情報を周到に得ている人も多く、大震災から1年半という時期の訪日について「それについての大きな不安はない」と答えた。中には合格してから日本語を初めて勉強したという青年もいたが「チャレンジするのが大好き。未知な世界や出会いに胸が弾む」と目を輝かせて語った。近年若者達が内向き傾向だといわれている日本に活気を与えてくれることであろう。

 帰任後は日系企業に勤めたり、日本語指導者になる参加者が多いという。日本での見聞、特に日本人と共に働く経験は実に貴重だ。彼等の派遣中、豊かで期待以上の習得があることを祈るとともに、将来にわたる活躍に大いに期待したい。

英語指導アシスタントなどとして日本へ赴任

 8月3日、在デトロイト総領事公邸において、次の日には日本に旅発つJET参加者の歓送レセプションが催された。JETプログラムは、「語学指導等を行う外国青年招致事業」(The Japan Exchange and Teaching Programme)の略称で、地方公共団体が総務省、外務省、文部科学省及び財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の協力の下に実施している。昭和62年度に開始され、当初4か国から848名の参加であったものが、今年は全世界(英語以外の言語の国も含め)40カ国から4千人以上が参加。行き先は、要請を出した地方公共団体の何処かということで、大都市から地方の中小都市や農村漁村に至るまで全国津々浦々。参加者の希望で1年から3年の滞在となる。在デトロイト総領事館の管轄するミシガン州とオハイオ州からは、今年新規に44名が北海道から沖縄まで赴任していく。

 開会のセレモニーでは、自身もJETの経験者である総領事館担当職員より、「日本人のみならず、他の国からやってくるJET参加者との交流もぜひ楽しんでほしい。また、日本語の勉強も含め、ぜひ様々なことを学んでほしい。」など、先輩らしい助言と思いやりの篭ったエールが贈られた。

 松田総領事からは「若者にとって興味関心を持つことはとても大切。ぜひ日本の様々なことを学んでほしい。」「いつも明るく、率直で、必要に応じてきちんと真面目になれるアメリカ人の気質をぜひ持ち続けてほしい。日本で会う人々もきっと良い影響を受けるだろう。日米交流の架け橋となることを期待している」と励ましの言葉が伝えられた他、この場に参会して情報提供にあたったJET同窓会や人材紹介企業(パソナ社)を紹介し、JET終了後の就職活動の折にはこういった組織・企業が喜んで協力してくれるので活用することを提言。

 レセプションにはJET経験者やインタビューに携わった日本語教師等も駆けつけ、歓送の目的に留まらず、JET期間中の日本滞在および将来に向けた情報収集とネットワーク構築の機会にもなっていた。

 参加者の大半は小学校・中学校や高等学校で英語指導のアシスタントとして過ごすが、他に少数ながら、地域の国際交流活動に従事する国際交流員及びスポーツを通じた国際交流活動に従事するスポーツ国際交流員があり、今回当地から狭き門を通って長野市の市役所に国際交流員として赴任する参加者もいた。その女性は福岡市で2年間の英語指導アシスタントとしてのJET経験があり、「素晴らしい経験だった。前回は仕事としては日本語を駆使する機会が少なかったので、今回はそれを生かしたい。国際交流の企画に関われるとのことで、やりがいを感じている」と流暢な日本語で意気込みを語ってくれた。

 応募に日本語力は条件でないが、多くの参加者は日本語を学生時代に学んできており、日本文化や地理の知識もかなりのもの。ネット検索や、学生時代の語学仲間で日本に居る人たちと連絡をとって、派遣先の情報を周到に得ている人も多く、大震災から1年半という時期の訪日について「それについての大きな不安はない」と答えた。中には合格してから日本語を初めて勉強したという青年もいたが「チャレンジするのが大好き。未知な世界や出会いに胸が弾む」と目を輝かせて語った。近年若者達が内向き傾向だといわれている日本に活気を与えてくれることであろう。

 帰任後は日系企業に勤めたり、日本語指導者になる参加者が多いという。日本での見聞、特に日本人と共に働く経験は実に貴重だ。彼等の派遣中、豊かで期待以上の習得があることを祈るとともに、将来にわたる活躍に大いに期待したい。

Japanese Artist Exhibits at Whitdel Arts Gallery日本人アーティスト ~デトロイトの画廊で個展開催~

<!--:en-->Japanese Artist Exhibits at Whitdel Arts Gallery<!--:--><!--:ja-->日本人アーティスト ~デトロイトの画廊で個展開催~<!--:--> 2

  去る6月29日から7月7日まで、Wayne State University芸術学部の大学院生、ランカー(Lancour)弘子さんがデトロイト市内の画廊で個展を開いた。初日の29日夕刻にはレセプションが催され、人の賑わいが途絶えることの無いほど盛況を博した。

 ランカー弘子さんは福岡市出身で、国際基督教大学教養学部語学科卒業。結婚後に渡米し、Wayne State University コンピューターサイエンス科を卒業し、Blue Cross Blue Shield of Michigan勤務。その傍、Oakland Community CollegeやWayne State Universityで美術を学び、会社をリアイアメントまで勤め上げた後、現在Master of Fine Arts (芸術部門の最終学位で他分野の博士号に相当する) 課程に在籍中。渡米直後にはデトロイト補習授業校に講師として勤めたこともあり、現在、デトロイトのフリーアハウス(日本やその他の東洋美術品の第一級の蒐集家であったチャールズ・ラング・フリーアの旧邸宅)の「フリーアハウス友の会」のボランティアとして貢献もしている。弊紙にもフリーアハウスやタイリー・ガイトン主宰のハイデルバーグ・プロジェクトの紹介記事を寄稿いただいたことがある。多方面にわたる交流を示すかのように、個展にも様々な人種の大勢の人が訪れていた。

 個展の場を提供した画廊(Whitdel Arts Gallery)はデトロイトとウィンザーを結ぶアンバサダー・ブリッジの近く、メキシカンタウンの住宅街の一画にあり、ノンプロフィットで新進アーティストを含める有望な人々の個展を順次アレンジしている。

 展示作品は、墨汁を使った白黒基調のものや、和紙のこよりによる刺し子、一見藍染めに見える絹のサイアノタイプ(青写真)、織物など、材料も手法も多種多様。数メートルに及ぶ絵巻物風な大きな作品から、手の爪ほどのサイズの“108の煩悩”を表現したコンパクトな作品まで、20数点が並び、独特な空間を創りあげていた。

 それぞれの作品に共通するモティーフは「反復(repetition)」。テーマは「反復の領域(the realm of repetition)」。「無我の境地」との意味合いが籠められている。工程を伺い、その煩雑な作業の繰り返しや細かさにも感心させられた。会場を訪れた女性は「緻密な作品に感銘し、同時に温かさも感じ、惹きこまれた」との感想、そして「日本的」と全体の印象を語る。こよりによる作品に取り入れられた刺し子の柄、藍染に似た作品の色彩や風合いなど、確かに“日本の伝統”を感じさせられた。弘子さんは「日本的であることにこだわっていませんが、私の中の原風景は日本。無我の境地にいると自ずと無邪気な子供のころに戻ります。小さいころ通っていたお習字教室。祖母が作ってくれたこより。サイコロ。あぜ道の雑草。障子。海鼠塀と屋根瓦。絹の手触り。光と影。幼いころの心象風景が無意識のうちに作品の中ににじみ出てくるのかもしれません。」と語る。

 弘子さんの意図の如何に因らず、日本の感性や文化を当地の人々に伝える機会になっていた。今後の展開に注目したい。

Website: www.hiroko-lancour.com

  去る6月29日から7月7日まで、Wayne State University芸術学部の大学院生、ランカー(Lancour)弘子さんがデトロイト市内の画廊で個展を開いた。初日の29日夕刻にはレセプションが催され、人の賑わいが途絶えることの無いほど盛況を博した。

 ランカー弘子さんは福岡市出身で、国際基督教大学教養学部語学科卒業。結婚後に渡米し、Wayne State University コンピューターサイエンス科を卒業し、Blue Cross Blue Shield of Michigan勤務。その傍、Oakland Community CollegeやWayne State Universityで美術を学び、会社をリアイアメントまで勤め上げた後、現在Master of Fine Arts (芸術部門の最終学位で他分野の博士号に相当する) 課程に在籍中。渡米直後にはデトロイト補習授業校に講師として勤めたこともあり、現在、デトロイトのフリーアハウス(日本やその他の東洋美術品の第一級の蒐集家であったチャールズ・ラング・フリーアの旧邸宅)の「フリーアハウス友の会」のボランティアとして貢献もしている。弊紙にもフリーアハウスやタイリー・ガイトン主宰のハイデルバーグ・プロジェクトの紹介記事を寄稿いただいたことがある。多方面にわたる交流を示すかのように、個展にも様々な人種の大勢の人が訪れていた。

 個展の場を提供した画廊(Whitdel Arts Gallery)はデトロイトとウィンザーを結ぶアンバサダー・ブリッジの近く、メキシカンタウンの住宅街の一画にあり、ノンプロフィットで新進アーティストを含める有望な人々の個展を順次アレンジしている。

 展示作品は、墨汁を使った白黒基調のものや、和紙のこよりによる刺し子、一見藍染めに見える絹のサイアノタイプ(青写真)、織物など、材料も手法も多種多様。数メートルに及ぶ絵巻物風な大きな作品から、手の爪ほどのサイズの“108の煩悩”を表現したコンパクトな作品まで、20数点が並び、独特な空間を創りあげていた。

 それぞれの作品に共通するモティーフは「反復(repetition)」。テーマは「反復の領域(the realm of repetition)」。「無我の境地」との意味合いが籠められている。工程を伺い、その煩雑な作業の繰り返しや細かさにも感心させられた。会場を訪れた女性は「緻密な作品に感銘し、同時に温かさも感じ、惹きこまれた」との感想、そして「日本的」と全体の印象を語る。こよりによる作品に取り入れられた刺し子の柄、藍染に似た作品の色彩や風合いなど、確かに“日本の伝統”を感じさせられた。弘子さんは「日本的であることにこだわっていませんが、私の中の原風景は日本。無我の境地にいると自ずと無邪気な子供のころに戻ります。小さいころ通っていたお習字教室。祖母が作ってくれたこより。サイコロ。あぜ道の雑草。障子。海鼠塀と屋根瓦。絹の手触り。光と影。幼いころの心象風景が無意識のうちに作品の中ににじみ出てくるのかもしれません。」と語る。

 弘子さんの意図の如何に因らず、日本の感性や文化を当地の人々に伝える機会になっていた。今後の展開に注目したい。

ウェブサイトwww.hiroko-lancour.com

West Bloomfield & Awaji Sister Library Cultural ExchangeWest Bloomfield Library – 淡路市立図書館 姉妹図書館交流

<!--:en-->West Bloomfield & Awaji Sister Library Cultural Exchange<!--:--><!--:ja-->West Bloomfield Library - 淡路市立図書館 姉妹図書館交流<!--:--> 3

 8月12日(日)、ウエストブルームフィールド図書館と姉妹図書館関係にある淡路市から訪米していた十代の若者達を歓迎するため、昼食レセプション及び夕刻のバーベキューが催された。

 西暦2千年を前にしてアメリカ政府はミレニアムプロジェクトと銘打ち多くの事業を立ち上げた。その中の一つが全米各州の図書館と世界各国の図書館を姉妹図書館として認定する‘Sister Library Project’だった。選出されたウェストブルームフィールド図書館(以下WB図書館)と、呼びかけに応じた当時の東浦町立図書館(現在は淡路市立東浦図書館)との交流が、政府公認の姉妹図書館として1999年に始まった。姉妹都市提携を結んだ自治体間の中で図書館も交流する例は少なくないが、図書館同士が単独で提携を結ばれることは珍しい。

 WB図書館は、米国内の図書館ランキングで上位の評価を受ける、優秀な活動を続ける図書館。一方の東浦町立図書館は当時設立2年という新しさで、人口も施設の規模も格差があったが、互いの土地を紹介した書籍や情報と共に子ども達が描いた絵や写真などを交換し、密な交流を継続してきている。WB図書館では、日本から届いた品は必ず展示し、有効に活用してきた。

 2002年にはWB図書館の館長および交流担当職員2名が東浦町立図書館を訪問。職員同士の対面に留まらず、地域の住人とも交流を深めた。2008年には淡路市図書館の関係者等が渡米。また、2010年12月にWB図書館が全米1万2千館余の図書館の中から5館のみに贈られる『National Medal for Museum and Library Service』を受賞した報せを受け、2011年には祝賀の親書と共に淡路市長の表敬訪問も実現するに至った。この訪問では今後も交流の継続を約束する『姉妹図書館交流協定書』を取り交わした。

 淡路市はオハイオ州セントメアリー市と姉妹都市提携を結んでおり、今年その25周年を迎え、充実した交流が続いている。今回は恒例の青少年を対象としたセントメアリー市でのホームステイや近郊見学を主とした交流訪問の後に初めてウェストブルームフィールド訪問を加えた。当地に昼過ぎに到着し次の日には日本へ発つという短い滞在ではあったが、図書館での交流ランチと館内の見学、オーチャードレイクにあるApple Islandへのツアー、近場の公園でのバーベキューパーティー、そして翌日にはフォード博物館を見学する等、活動内容の多いプログラムが組まれた。

 歓迎レセプションを兼ねたランチョンには在デトロイト総領事館の松田総領事も参会し、図書館スタッフに対する謝辞と訪米団に対する歓迎の言葉を述べ、「若いときに海外に出る経験、コミュニケーション力をつけることは大切」「貴重な姉妹都市の交流をぜひ継続して欲しい」など伝えた。

 昼食レセプションにもバーベキューにも、ウェストブルームフィールド高校のジャパニーズクラブのメンバーやその家族をはじめ当地の日本人も参加し、歓迎の意を表すと共に触れ合いの時を過ごした。ジャパニーズクラブは、日本の文化に興味のある米人生徒に日本人生徒が日本語や日本文化を伝えるなど活動しているが、日本人生徒同士にとっても交流の場であり、今回のような機会にその友情が大いに役立てられた。

 今回のイベントを中心になってアレンジしたWB図書館のディレクターMs. Clare Bohrerは、交流担当職員として訪日した一人であり「日本は美しい。人々がとても礼儀正しく、まるで大統領かVIPに対するかのように恭しく迎えてもらった」と懐かしそうに語る。親日の気持ちと日本人青少年の受け入れの喜びを溢れんばかりに示してくれるのが嬉しい。他に大勢の職員らが食事会の準備や接待に奮闘していた。

 淡路市の高1の少女は歓迎バーベキューの最後に「情報は見聞きしていたが、図書館は思い描いていたよりきれいで充実している。特に子供用のエリアは遊園地のよう」との感想と、関係者に対する感謝の言葉を伝えた。また、付き添って来た元公立高校の校長先生に感想を伺ったところ「全体の規模や施設も驚きだが、コンピューターの数の多さだけでなく、図書館がクラスを提供していることがすごい。地域の交流の拠点になっている」と語った。今年の訪問では将来に向け淡路市とセントメアリー市の高校間の交換留学実施を検討する目的もあったそうだ。

 WB図書館は、淡路市から届いた物を順次展示している他、‘バイリンガル・ブッククラブ’など英語強化のためのプログラムを提供している。今年6月には、日本文化を広める活動として“Story time in Japanese”というイベントを企画し日本語で本を読み聞かせただけでなく、文化紹介も織り込み大盛況であったとのこと。一般を対象に企画される多数のイベントを有効利用されたし。

 8月12日(日)、ウエストブルームフィールド図書館と姉妹図書館関係にある淡路市から訪米していた十代の若者達を歓迎するため、昼食レセプション及び夕刻のバーベキューが催された。

 西暦2千年を前にしてアメリカ政府はミレニアムプロジェクトと銘打ち多くの事業を立ち上げた。その中の一つが全米各州の図書館と世界各国の図書館を姉妹図書館として認定する‘Sister Library Project’だった。選出されたウェストブルームフィールド図書館(以下WB図書館)と、呼びかけに応じた当時の東浦町立図書館(現在は淡路市立東浦図書館)との交流が、政府公認の姉妹図書館として1999年に始まった。姉妹都市提携を結んだ自治体間の中で図書館も交流する例は少なくないが、図書館同士が単独で提携を結ばれることは珍しい。

 WB図書館は、米国内の図書館ランキングで上位の評価を受ける、優秀な活動を続ける図書館。一方の東浦町立図書館は当時設立2年という新しさで、人口も施設の規模も格差があったが、互いの土地を紹介した書籍や情報と共に子ども達が描いた絵や写真などを交換し、密な交流を継続してきている。WB図書館では、日本から届いた品は必ず展示し、有効に活用してきた。

 2002年にはWB図書館の館長および交流担当職員2名が東浦町立図書館を訪問。職員同士の対面に留まらず、地域の住人とも交流を深めた。2008年には淡路市図書館の関係者等が渡米。また、2010年12月にWB図書館が全米1万2千館余の図書館の中から5館のみに贈られる『National Medal for Museum and Library Service』を受賞した報せを受け、2011年には祝賀の親書と共に淡路市長の表敬訪問も実現するに至った。この訪問では今後も交流の継続を約束する『姉妹図書館交流協定書』を取り交わした。

 淡路市はオハイオ州セントメアリー市と姉妹都市提携を結んでおり、今年その25周年を迎え、充実した交流が続いている。今回は恒例の青少年を対象としたセントメアリー市でのホームステイや近郊見学を主とした交流訪問の後に初めてウェストブルームフィールド訪問を加えた。当地に昼過ぎに到着し次の日には日本へ発つという短い滞在ではあったが、図書館での交流ランチと館内の見学、オーチャードレイクにあるApple Islandへのツアー、近場の公園でのバーベキューパーティー、そして翌日にはフォード博物館を見学する等、活動内容の多いプログラムが組まれた。

 歓迎レセプションを兼ねたランチョンには在デトロイト総領事館の松田総領事も参会し、図書館スタッフに対する謝辞と訪米団に対する歓迎の言葉を述べ、「若いときに海外に出る経験、コミュニケーション力をつけることは大切」「貴重な姉妹都市の交流をぜひ継続して欲しい」など伝えた。

 昼食レセプションにもバーベキューにも、ウェストブルームフィールド高校のジャパニーズクラブのメンバーやその家族をはじめ当地の日本人も参加し、歓迎の意を表すと共に触れ合いの時を過ごした。ジャパニーズクラブは、日本の文化に興味のある米人生徒に日本人生徒が日本語や日本文化を伝えるなど活動しているが、日本人生徒同士にとっても交流の場であり、今回のような機会にその友情が大いに役立てられた。

 今回のイベントを中心になってアレンジしたWB図書館のディレクターMs. Clare Bohrerは、交流担当職員として訪日した一人であり「日本は美しい。人々がとても礼儀正しく、まるで大統領かVIPに対するかのように恭しく迎えてもらった」と懐かしそうに語る。親日の気持ちと日本人青少年の受け入れの喜びを溢れんばかりに示してくれるのが嬉しい。他に大勢の職員らが食事会の準備や接待に奮闘していた。

 淡路市の高1の少女は歓迎バーベキューの最後に「情報は見聞きしていたが、図書館は思い描いていたよりきれいで充実している。特に子供用のエリアは遊園地のよう」との感想と、関係者に対する感謝の言葉を伝えた。また、付き添って来た元公立高校の校長先生に感想を伺ったところ「全体の規模や施設も驚きだが、コンピューターの数の多さだけでなく、図書館がクラスを提供していることがすごい。地域の交流の拠点になっている」と語った。今年の訪問では将来に向け淡路市とセントメアリー市の高校間の交換留学実施を検討する目的もあったそうだ。

 WB図書館は、淡路市から届いた物を順次展示している他、‘バイリンガル・ブッククラブ’など英語強化のためのプログラムを提供している。今年6月には、日本文化を広める活動として“Story time in Japanese”というイベントを企画し日本語で本を読み聞かせただけでなく、文化紹介も織り込み大盛況であったとのこと。一般を対象に企画される多数のイベントを有効利用されたし。