Sunday, July 21, 2024
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イベントレポート

デトロイト美術館 Asian American and Pacifific Islander (APPI) Celebration Show

DIA (Detroit Institute of Arts) では、Asia/Pacific American Heritage Month のキックオフとして、Celebration Show が5月4日に行われた。Rivera Courtではパフォーマンスが、Great Hallでは展示が行われた。メトロ・デトロイト在住の書家、藤井京子氏、Great Lakes Taikoも参加した。写真提供:AAPIHM。協力Sharon Dow氏。

Japanese Friendship Dolls (答礼人形)の展示も開催されている(6月5日まで)。

 

楽しいファミリーイベントの皮切り JBSDマラソン大会

楽しいファミリーイベントの皮切り JBSDマラソン大会

今年もまたこのシーズンがやってきた。JBSD(デトロイト日本商工会)が主催するファミリー行事の皮きりともなるマラソン大会が、5月5日にKensington Metro Parkで行われた。夜半の雨が上がったものの、その影響であいにくの曇天だったが、Maple Beach近くのピクニックエリアに参加者とその家族が集った。肌寒いほどの日だったが、開会式後の受付テント付近には、鷺(サギ)たちが出てきて、参加者を喜ばせた。

大会は1マイル、3マイル、湖畔一周の8.4マイルを男女別、年齢別の、合計10部門のレースが行われた。幼少のランナーには保護者の伴走がつき、まさに親子で楽しむマラソン大会。懸命に走る子供と、それを見守りながら一緒にゴールインするほほえましい姿が多く見られた。会場となったMaple Beach隣接のピクニックエリアにめがけて入ってくる、長い長いほとんど直線のような緩やかなカーブ。その終わりがゴール地点。雨が降り続いた週だったので、一気に萌え始めた緑の木々をバックに、その下り坂の長い道のりをゴールテープ目指して頑張る親子参加の姿がすがすがしかった。

最後にスタートしたレースは、湖畔一周の男女8.4マイル。男女同時にスタートした。そのほかの部門とは正反対の方向に向けてスタートするが、ゴール地点は同じ場所。緩やかだが下り坂、上り坂、夜半の雨の後の滑りやすい木道、そして最後の2マイルは湖畔ののどかな景色から、クライマックスのほとんどと直線に見えるカーブのダイナミックなコースだった。

表彰式では、各部門の入賞者に表彰状とメダルが授与された。男子8.4マイル優勝者は土川由宇太さん。前日に行われたComerica Park  5Kでも2位に入賞。昨年のこのJBSDのマラソン大会でも優勝した好ランナー。表彰式後にインタビューに答えていただいた。2連覇を狙っていたという。今日は気温も低く、すずしかったので走りやすかった、という。ボストンマラソンにも参加した猛者で、練習は毎日、と。3連覇については、できればぜひ制覇したい、という力強いお言葉をいただいた。来年のこのマラソン大会参加者だけではなく、コミュニティーの皆さんにとっても明るい言葉だ。応援にいらしたご家族とともに今回の優勝の喜びを楽しんでいらした。

大会の楽しさは、Kensington Metro Parkの豊かな自然のもとの競技のほかに、大自然の中でとる昼食。ところどころにあるベンチや、持参のテント、敷物を広げて、ゆったりと楽しむファミリーの姿が見られた。ジャケットなしではいられないほどの肌寒い日だった。今年は残念ながらフィールドでのゲーム大会も短時間で行われた。それでも、恒例の「サンダル飛ばし」など子供たちが楽しめるゲームを、ボランティアの皆さんが企画、実行し、子供たちが楽しんだ。

このマラソン大会の最後のイベントも肌寒い天候の中、楽しく行われた。表彰式後の「サイコロゲーム」。大きなサイコロを振り、どの目が出るかを予想して勝者を決めるゲーム方法。マラソン走者だけではなく、この会場に来た人だれでも参加できる。日本食レストラン、モールのお店、テーマパーク等のギフトカードが商品として提供された。中には$200のギフトカードもあり、驚きの声が上がっていた。

 

マラソン大会の各部門の入賞者は以下の通り(JBSDの当日の発表)

(JBSD発表。敬称略。)

民族と文化を祝う 第23回 APACC Annual Gala 開催

民族と文化を祝う 第25回 APACC Annual Galaが開かれる

Asia/Pacific American Heritage Monthの5月には、アメリカ全体、メトロ・デトロイトエリアでも民族・文化を祝福するイベントが行われた。このHeritage Monthの由来は、5月は日系人が初めてアメリカに移住した月であり、中国系移民の力を主力とした大陸横断鉄道が完成した月でもある。

民族と文化を祝う 第25回 APACC Annual Galaが開かれる

5月4日(土)、第25回APACC(Asian Pacific American Chamber of Commerce)のAnnual Galaが、デトロイト・ダウンタウンのMGM Grand Detroitで行われた。APACCは南東ミシガンに拠点を置き、アジア・太平洋系の人々、企業の経済的発展の促進を目指す組織。日系の自動車企業、関連企業、ビジネス関係者も会員となっている。

MGMのBrand Ball Roomのオープニングでは、Detroit Lion Dance Associationのダンスが披露された。テーブル近くまでライオンが練り歩き、Galaの参加者はその迫力と、ユニークなパフォーマンスを楽しんだ。Gala主催者代表のRona M. Lumが挨拶し、夕食会へと移った。

民族と文化を祝う 第25回 APACC Annual Galaが開かれる Galaで最も注目を集めるのはKeynoteスピーチ。アジア、太平洋、ハワイ諸島系でこのメトロ・デトロイトを中心に活躍する人が行うスピーチ。今年はWDIV Channel 4 Newsでレポーター、アンカーパーソンを務めるPriya Mann氏。民族衣装の赤系のサリーをまとい、登場した。まず「若い時に移民として国を渡った人々に拍手を」と呼びかけ、先人、そしてGalaに集う人々皆に祝福の言葉を述べ、大きな拍手を受けスピーチが始まった。自身のカナダでの移民家庭としての幼少時代をユーモアに語り始めた。インド・パンジャブ州出身の両親の家庭の第一子として育った。お子さんの現地校におにぎりや日本食を持たせたことのある日系のご家庭なら、一度は同じような体験をしたことがあるかと思う。小学校時代にMann氏の母親がCurryを昼ごはんに持たせた時のこと。教室中に広がったCurryの匂いとクラスメートの驚きに困惑。帰宅するなり母親に「PBJJ (Peanut Butter and Jerry Sandwich)をどうして持たせてくれないのか」と話したこと。両親には英語のアクセントがあったが、Mann氏は幼稚園への入園の時には代表としてスピーチをする機会を得たこと。移民の家庭の中で、一緒に育っていくきょうだいと伝統的な文化を重んじる両親と間で、新しい文化と自身のアイデンティティーを調和させていった。何か困ったことがあると母に相談し、母から常に”What if”(もし、~だったら)と、問いかけを受けたという。そのような熟考がMann氏の視野を広げ、ジャーナリストとしての視点をもだてていくことになったのであろう。現在はWDIV Channel 4 Newsで、初のカナダ系インド人としてアンカーパーソンを務める。そこにもMann氏のドラマがある。カナダの放送局でアンカーを務めていた時、新しいこと、大きなことに挑戦したいと考え、どうやったらデトロイトリバーを越えることができるだろうか、と考えていた。そのときに、Channel 4 Newsのチャンスをつかんだ。南東ミシガンのガールスカウト活動への寄与、コミュニティーへの貢献、Channel 4 Newsの一員として栄誉ある賞の受賞と、輝かしい成功を収めている。スピーチを聞いた日系の参加者からは「自身に満ち溢れている。素晴らしい。」と感想が聞こえてきた。

民族と文化を祝う 第25回 APACC Annual Galaが開かれる 「日系コミュニティーへのメッセージ」を本紙のためにいただいた。「今日はすべての女性に晴れやかな尊敬を送ります。日本、インド、APACC、すべての皆さんはとても重要な役割を果たしていらっしゃいます。そして、私は南東ミシガンのアンカーパーソンとして誇りを感じています」。スピーチのあとは恒例のダンスパーティー。Galaのモチーフカラーである深紅のステージ前に、参加者が舞った。

Galaに初めて参加したJBSD事務局長として就任4か月目の川辺氏は、日本とこのようにAPACCを通してアジアの人々とつながりがあるを知った、コミュニティーの中で何ができるかを考えている、と感想をいただいた。

Leonie Teichman氏 (Vice President of Operation, APACC) は、Gala後のインタビューで5月のHeritage Monthは皆さんが集い、一体感を持つ月、そしてコミュニティーをサポートする月でもある、昨今のアメリカの経済状況の変化は厳しいが、アジア・太平洋、ハワイ諸島の皆さんに祝福をお送りします、とコメントした。

(写真提供:APACC、Stinson Photography)

 

 

 

日本食・滋賀の食文化を米国ミシガン州で発信 グランドラピッズ 日本食イベント開催

昨年、ミシガン州は、滋賀県との姉妹州県提携55周年を迎えた。その交流の取組の一環として、去る3月、グランドラピッズ・コミュニティカレッジの料理学部において、滋賀県近江八幡市の「ひさご寿し」の料理長で、国内外で活躍する川西豪志氏を招いた特別講義が行われた。

グランドラピッズ市は1986年に滋賀近江八幡市と姉妹都市提携を結んだ。今回、料理学部の特別講義では、川西料理長より日本食の背景にある日本人の価値観、生活スタイル、歴史的背景、日本食の特徴(季節、漆器、包丁など)について紹介され、その後、滋賀県の郷土料理「かしわ(鶏肉)のじゅんじゅん(すき焼き風の味付けの鍋料理)」をはじめ、ちらし寿し、茶碗蒸し、野菜の胡麻和えなど、手順を説明しながら10名分を料理長が調理実演。学生たちは、だしの作り方や盛り付けの仕方、油をあまり使用しない調理方法などを学んだ。実際、翌日は川西料理長の指導を受けながらコミュニティカレッジ内のレストランで一般客に特別ランチメニューとして提供される実習も行われた。ゲストからは、「大変美味しい」「なかなか味わえない本格的な日本食が味わえてうれしい」といった声が聞かれ、特に「かしわのじゅんじゅん」の中に入っているこんにゃくが馴染みのない食材だったので「これは何か?」という質問が多く出された。こんにゃくの説明とあわせて、近江八幡市の名物である「赤こんにゃく」も紹介された。

実際、参加した学生は「普段使わない食材の扱い方、調理技術を学ぶことができた」「野菜の胡麻和えは、私たちにはない野菜の提供の仕方で、こんな方法があるということを知れただけでも大変価値があった」「貴重な体験だった」「日本食は素材の魅力そのものを提供している、もっと学びたい」など大変高評価の講義となった。

あわせて、3月29日には、ミシガン州立大学(イーストランシング市)でも特別講義『日本人はなぜそうするのか。日本の食文化から読み解く日本人』を開催。
こちらも学生らは大変熱心に講義を受け、質疑応答では積極的に質問が出された。「一番好きな寿司に使う素材は?」という質問に対して、川西料理長は「ビワマス」を紹介。ビワマスは琵琶湖のアユを食べるので、身に上質な脂を蓄えることなどが紹介されると、参加者からは「食べたい」といった声が上がった。  (写真提供:滋賀県)

 

 

りんご会入園式・入学式が行われる

りんご会入園式・入学式が行われる

4月13日、デトロイト・りんご会補習授業校の入園・入学式が行われた。その週は冷たい雨が数日間続いていたが、この土曜日は入園・入学を楽しみに待っていた子供のたちの思いがかなったような、美しい青空が広がった。

「新一年生はお父さん、お母さんに手を引かれてこの日を待っていた様子がよくわかります。幸せそうな雰囲気でした」と、初日を終えた後、小学部・教務主任の高橋美季先生は語ってくださった。午前中、ノバイメドウズ校体育館で行われた小学部入学式では、校長先生のお話の後、最初は緊張していた新一年生も、校長先生からの何度かの問いかけに元気な声で答えていた。新六年生は式で校歌のプレゼントをした。貫禄あるお兄さん、お姉さんとして、新一年生に「小学部は楽しいことがいっぱいあるよ」とメッセージを送った。

 

中・高等部の入学式は小学部に先立って、もう一つの借用校舎のノバイ高校体育館で行われた。参式した来賓の在デトロイト日本国総領事館の小川伸首席領事は「皆さんの年代は自分を知るチャンスの時期です。デトロイト郊外のこの地域での生活を楽しんでください。そしてアメリカで学ぶということ、国際人として世界のことに目を向けて行ってください」と新たなスタートに臨む生徒たちにお祝いと励ましの言葉を送った。田中孝学校長は詩人・宮沢章二氏の「流れの中で」を引用し、二度と戻らない時間を大切にすることを話した。りんご会運営委員長の藤代俊氏も励ましの言葉を述べた。平日通う現地校との両立の大変さを乗り越え、小学部、中学部から上の学部に進級する生徒も多い。新入生代表はその大変さ以上に土曜日に会える友達との楽しい学校生活、行事活動に期待を膨らませ頑張っていく、と決意の言葉を発表した。在校生代表からも、真の学びあいの場として時間を大切にしていこうと、歓迎の言葉が語られ、同校の生徒たちの伸びやかさがうかがわれた。午後からは、メドウズ校にて幼稚園部の入園式も行われた。

入園・入学生は幼稚園部34名、小学部91名、中学部49名、高等部24名。デトロイトりんご会補習授業校は、昨年創立50周年を迎え、次の半世紀への新たなスタートを切った。日本国派遣教員の校長、教頭の指導の下、812名の児童生徒、107名の教職員で年間42週の日本語による補習授業を行うほか、大運動会、文化祭、音楽会、お餅つきなど、日本国内の教育活動を基にした行事等をカリキュラムに含む、ミシガンの日本語教育施設の中核をなす学校である。

迫力と笑い ― 三遊亭ぽん太 ミシガン公演が繰り広げられる

日本関連キャリア形成を応援します!レクチャー&ネットワークイベント開催

去る2024年2月16日、オークランド大学とJETプログラム五大湖地区アルムナイアソシエーション(Great Lakes JET Alumni Association: GL-JETAA)の共催により、日米友好関係の強化をテーマにした進藤在デトロイト日本国総領事によるレクチャーおよび、日本関連のキャリアネットワークイベントが行われた。

昨年までは、G L – J E T T A が「J O B FAIR」として指揮をとり、執り行っていたイベントだったが、今年は大学とタッグを組み、さらに一歩進んだイベントへ。   当日は、約115名が会場となったロチェスター市のオークランド大学に集まった。日本関連キャリアを形成したい人たちを支援しようとミシガン州の日本関連団体よりサポートを受けて行われ、日本関連企業に関心を持つコミュニティの学生や求職者が参加した。

午後は、日米に関するスピーチ、ネットワーキングイベントへと移った。オークランド大学学長のオラ・ハーシュ・ペスコヴィッツ氏がイベントについて、そして同大学の留学プログラムについて紹介。その後進藤総領事により、日米の強い友好関係についてレクチャーが行われた。「日本についての話をする機会を頂き感謝。ミシガン州で在留邦人及び日系企業が最も集中しているオークランド郡に所在するオークランド大学が日系コミュニティとの交流や関係構築に関心を持っていただきうれしく心強い」と話した。

また、ミシガン滋賀姉妹州県プログラムのミシガン駐在員である松原勇太氏は、「日本で働くことに興味のある学生がこんなにたくさんいることに驚かされた」と話す。ミシガン州立大学連合日本センター(JCMU)が2024 年5月に実施するビジネスコミュニケーションのプログラムでは、滋賀県にあるグローバル企業の工場や会社を訪問する機会も提供する予定。「今後も、日本に関心のあるミシガン州の学生のキャリア支援に滋賀県として少しでもサポートできれば」と話した。

その後は、参加者が自由に交流をしたり、軽食を楽しんだり、JSDウィメンズクラブが地域交流の一環として体験書道も開催された。「熱心に書道に取り組む姿に感動し、ボランティアの私たちも楽しませてもらいました」と同会のMika Ebihara氏。

過去にJETプログラムに参加したErik Wochholz氏は、「いろいろな会社の職員や日本に興味がある方とお話ができ、久しぶりに書道までできて幸いでした。また参加したい」と語った。総領事は「日本・日系企業に関心のある学生や関係者にお会いできた。日系企業が地元に根付き、地元関係者と連携し、共に発展、繁栄していくことを願っている」と話した。

(記事協力:JETTA)

世代を超えて広がる草の根交流~ミシガン滋賀県人会開催

湖のつながりで姉妹県州となったミシガン州と滋賀県。昨年には姉妹提携55周年を迎え、8月には三日月大造 滋賀県知事がミシガン州を、9月にはグレッチェン・ホイットマーミシガン州知事が滋賀県を訪問し、55周年を祝うとともに、さらに交流を深めていくことを確認した。

また、昨年10月にはコロナでストップしていたミシガン州から滋賀県への友好親善使節団(グッドウィルミッション)の派遣も4年ぶりに再開し、37名の団員が滋賀県を訪問。姉妹都市でのホームステイを通じて、滋賀県との友情、日本文化への理解を深めた。

こうしたPeople to Peopleの長年にわたる草の根交流により、ミシガン州には滋賀県への愛着やゆかりのある人が多く、こうした方々の交流の機会として、2014年からミシガン滋賀県人会が定期的に開催されている。

3月9日(土)、2024年に入り初めてとなるミシガン滋賀県人会がランシングで開催された。ミシガン滋賀県人会の会長であり、
ミシガン滋賀姉妹県州委員会の会長でもあるジンラン・ワン氏、来賓の在デトロイト日本国総領事館 小川伸首席領事の挨拶の後、懇談がスタート。滋賀県出身者やこれまでの交流で滋賀県に滞在したことのある方、姉妹都市関係者など約50名が食事や折り紙などを楽しみながら交流を深めた。
今回の県人会は、昨年の友好親善使節団に参加した団員らに、滋賀県ゆかりの方との交流を広げてもらうことを目的の一つとしており、使節団に参加した感想や滋賀県での印象に残っていることなどをスピーチする時間も設けらた。世代や性別、国籍も関係なく、滋賀というつながりで集まった参加者。話は盛り上がり、会場は終始和やかな雰囲気に包まれた。

ミシガン滋賀県人会はこれからも定期的に開催予定。滋賀県出身でなくても誰でも気軽に参加可能とのこと。
ご興味のある方は、shigavisitingofficial@michiganshiga.org まで。
(協力:滋賀県)

ミシガンに春を告げる「ひなまつり」開催“Re-Birth”―『再生』から新たなページ

日本の暦ではまさしくひな祭りの日にあたった3月3日、ひな祭りイベントがデトロイト美術館(DIA)で行われた。JCD(Japan Cultural Development)が企画運営したイベントで、朝から青空が広がり、10時の開館と同時のイベント開始にはややゆっくりだった出足も、午後からは多くの来場者でにぎわった。

数々の入場者体験型プログラム、姉妹州県滋賀の紹介、レクチャーホールでのパフォーマンス、展示、ガラポンゲーム、紙芝居、日本ギャラリーツアーが行われた。特筆すべきことは、今年は「Re-birth(再生)」をテーマにした参加型インスタレーションアートと和紙アートの展示がGreat Hallで行われたこと。2013年7月のデトロイト市財政破綻から丸10年が経過した。10年間でデトロイト市は市街地やダウンタウンの再開発で整備が進み、Amazonの物流センターの誘致など自動車産業以外の進出企業を歓迎していることも再生につながった。その中で日々この街に生きる人々がともに再生を歩んできたことは言うまでもない。インスタレーションアートは、藤井京子氏、山﨑信子氏、大竹紗央氏が担当。「一年前からこの企画を温めてきた。10年前の破綻時にはDIAにも危機があり、そこから再生した」(藤井氏)、「初めてのコラボで楽しく制作できた」(山﨑氏)と、再生の新たなスタートとなる新鮮な企画について語った。チューブと針金、そして巻きつけたフェルトの同作品について大竹氏は「(モチーフのピンクの)ミミズは体を収縮させながら前進する生物。忍耐強さ、コンスタントに頑張っていく様子が、再生と同じと感じた」と述べた。Great HallはWoodward Avenueからの入り口にあるので、そのインパクトの大きさは圧巻。この作品には、実は中に入っていくことができる。近くのテーブルで折り紙のだまし船、風車を折り、メッセージを書きつけ、つるしびなのようにメッセージをつるしていく、という趣向だ。「(折り紙に書かれた)人の願いを見てみたい、というのは日本的な心理。他者のメッセージを読むことで、他者とのつながりを持てることも考えた」と大竹氏は言う。再生、デトロイト、そしてこの美術館に足を運んだ人々は思い思いのメッセージを書きつけ、アート空間を楽しんでいた。

続くRivera Courtでは、ボランティアが大活躍。ひな祭りにちなんだ折り紙を来場者に楽しんでもらうOrigami Workshopが終日行われていた。同じフロアーでは、生け花、着物、雛段飾り、神輿の展示も行われていた。見事な雛段飾りの前では、子供連れやグループで来場した人々が記念写真を撮る様子も見られ、伝統的な日本の工芸・文化を楽しんでいた。OrigamiWorkshopの対面は生け花の展示。Ikebana InternationalのDetroit Chapter #85のLeslie Ann Rosinskiさんは「コメ、小花、水で春の到来をイメージした」と、日本文化のモチーフの中の静を表現していた。

Miyabiは1997年に発足、琴・尺八を文化イベントで演奏披露をするサークル。この日
www.JapanNewsClub.com April 2024
は6人で琴を演奏。13の弦が紡ぎだす音色に来場者は魅了された。現代音楽、『となりのトトロ』のテーマ曲、そして映画、ブロードウェイのミュージカルでも知られる『Fiddler on the Roof』 (邦題:「屋根の上のバイオリン弾き」)の劇中歌「Sunrise, Sunset」を演奏した。ジブリのアニメはアメリカでも有名だが、最近の世代はトトロの曲をあまり知らない人が増えてきているそうだ。帝政ロシア下のユダヤ教一家とコミュニティーを描いたこのミュージカルの劇中歌は世代や国を越え知っている人も多く、このひな祭りイベントでは演奏者を観客が大きく囲み、奏でる音に聴き入っていた。

ステージ上に茶室空間を作り、茶道のお点前を披露したのは表千家と裏千家の皆さん。桃の花が咲くころの季節感を床の間に架けられたひな祭りの掛け軸、花で演出した。お点前のあとには、先着限定名の参観者にお茶と春の茶菓がふるまわれた。デトロイト近郊からこのひな祭りに来た、という日本人と現地の親子連れの方は「何年か前にもこの祭りに来た。今日は久しぶりにPlay-Dateとしてこのイベントを選んだ。茶道は普段見ることはできないのでよかった」と伝統文化をともに楽しむ機会となったことを語った。

今年度、初めての企画としてDIAのボランティアによる「Japanese Gallery & Friendship Doll Tours」も行われた。DIAには2017年に創設された日本ギャラリーがある。仏像、兜、現代陶磁器作家の作品の展示、能舞台の説明のビデオ、茶室・茶道具の説明のシミュレーションなどがある。最近展示を衣替えし展示が始まった円山応挙の1781年の作、「龍と虎」の屏風を前にして、作者の意図的な空間の配置を15名ほどのツアー参加者に解説をした。その後、ツアーは6月5日まで行われている「Japanese Friendship Dolls」の展示場所へ移動。日米関係が悪化する中、1920年代にアメリカから日本に贈られた約12000体の人形へのお礼として、日本から市松人形が贈られた。答礼人形である。その58体の市松人形の一体であるMs. Akitaと1930年代に作られたAkita SugioはDetroit Children’s Museumが所蔵。2018年に作られたTomokiはDIAが所蔵している。昨年12月からの特別展示で、Ohio History Connectionが所蔵しているMs. Osakaとともに、現在DIAにこれらが展示されている。小学生のお子さんとツアーに参加したアメリカ人の男性は「日本の文化が静寂と伝統を大切にしている、という印象を受けた。素晴らしい。答礼人形については初めて知った。友好と平和を表しているとわかった」とツアーと展示についての感想を話してくれた。お子さんもこのイベントの折り紙を楽しんだそうだ。ひな祭りに来場したきっかけはDIAの会員に配信されるメッセージ。文化を通してDIAと日本の相互理解が着々と根付いていっていることを取材を通して感じた。

「ひな祭り」はJBSDの下、JCDが企画実行に当たった。2013年のデトロイト市財政破綻ののち、DIAは一時閉館された。再建のためJBSDは320万ドルの寄付金を集め、日系コミュニティーは地域の文化活動再生に大きな貢献を果たした。JCDはDIAと日系コミュニティーを文化でつなぐ活動推進のために2016年に設立された。 (JNC)

ミシガン州ーJapan News Club 2024年
4月号ー

Japanニュース倶楽部、4月号です! 

日本人的感覚ですと暦の上ではもう春!と言いたいところですが・・・気持ちだけでも、春へ持っていきましょう! 
お天気がすぐれなくても、植物は芽を出し春の準備を整えているところです。新緑眩しい季節が待ち遠しいですね🌱🌳
お出かけの機会も増える頃です。Japanニュース倶楽部のお持ち帰りをお忘れなく! ぜひ今月もお楽しみください。

01-3・・・コミュニティ報告
04・・・ 喧喧諤諤
06・・・ アメリカ市販薬のトリセツ
07・・・ 日本の歴史を振り返るシリーズ
09・・・ アメリカ生活の豆知識/ 言葉の架け橋
10・・・ クラシファイド広告
11・・・ カイロのこばなし
12・・・ Dr.Kのミシガン育児相談室
13・・・ スタンダードゴルフ
14・・・ おうちで楽しむ季節の和菓子
16・・・ コミュニティインフォメーション

生涯をかけて学ぶ価値のある武道「剣道」―友情と技の大会

生涯をかけて学ぶ価値のある武道「剣道」―友情と技の大会

アメリカ、カナダより380名を超える剣士たちが集い、熱い戦いを繰りひろげた第26回Annual Detroit Open Kendo Tournament and Kendo Seminarが2月17-18日、Seaholm HS(Birmingham)体育館で行われた。17日は日本からお招きした剣道教士八段・本名和彦による剣道セミナーが行われた。

18日のトーナメントのOpening Ceremonyは君が代、カナダ、アメリカ合衆国国歌で幕が開けられた。在デトロイト日本国総領事・進藤雄介氏は剣道とはたゆまない身体と精神の鍛練、文化交流はスポーツマンシップを高揚する、佐々木博樹JBSD会長は今大会開催の参加者を歓迎する、と激励の言葉を述べた。選手宣誓ののち、午前は小さい身体に防具を身に着け、力いっぱい闘う小学生剣士からシニア剣士の部門の段級、年齢等による10部門のトーナメントが行われた。午後はチーム戦。試合は6つのコートで同時進行で行われ、フルバスケットコートの体育館が小さく感じるほど剣士たちのぶつかり合う気合(掛け声)と竹刀、多くの応援の声が響き合っていた。

クライマックス、Team Adult戦の決勝に地元のDetroit Kendo Dojo Aが勝ち上がった。準決勝での鮮やかな勝利に、昨年の雪辱を晴らし優勝への期待がかかった。ステージ前のコートを剣士、関係者らがぐるりと囲み、志道館(NY州)との対戦を見守った。主審は剣道教士八段・本名先生。1チーム5人の対戦の最初、先鋒・次鋒戦は志道館が勝った。制限時間のある勝負では流れも分かれ目になる。流れに乗りすきを見せない志道館に対し、デトロイトチームは攻めの手を打った。最後の大将戦まで真剣勝負を繰り広げられ、勝負は志道館が制した。試合を見守った会場全体は大きな拍手で両者を讃えた。

Detroit A Team:
先鋒・辻圭一郎(Honda)、次鋒・楯武久(SEWS)、中堅・𠮷川弘剛(Aisin)
副将・今井英雄(Denso)、大将・栗田篤(ATC)

表彰式ではそれぞれの勝利者にメダル、副賞等が贈られた。締めくくりのあいさつで剣道教士八段・本名先生は、気合あふれるプレーに感動、満足することなく自分を磨き、負けた自分に負けない心を持とう、と述べた。大会は剣道の教えの通り、一同の礼で大会を終了した。

日程を終えて、大会長の剣道範士八段・田川順照はカナダ、アメリカの西はカルフォルニアから南はフロリダ州などから参加者があり、剣道が普及し、剣士たちがまた来年も、と喜ぶ姿が見られた、と話していた。大会のトーナメント委員会、コミュニティーからのボランティアも開催を支えた。

Scallop and Sake Social開催 〜 北海道産ホタテと日本酒のうまみをみなさんへ

Scallop and Sake Social-ホタテとお酒のうまみを皆さんへ

北海道産のホタテと日本酒の魅力を伝えるイベントが、2月5日在デトロイト日本国総領事の公邸で開かれた。ホストは進藤総領事夫妻。ミシガン州で経済、文化、教育、食品分野で活躍する人々が参加した。イベントのオープニングでホストの進藤総領事は「東日本震災では日本は多くの国、特にアメリカからメッセージをいただいた。その後復興において努力を重ねてきたがこの度、科学的根拠よりも輸入を制限した国があることは残念、そのインパクトは大きいがそれを払拭すべく、安全でおいしい日本の北海道産のホタテをミシガンの3人のシェフが料理で披露、それを皆さんに味わっていただき、その素晴らしさを伝える機会を持ちました」と述べた。

中華のDanny Yu氏(Hong Hua, Farmington Hills)のGolden scallops and shrimpsは「卵の黄身」を加えたフライで、ホタテの甘さと柔らかさが口の中に広がるおいしさ。アメリカ料理のJames Rigato氏(Mabel Gray, Hazel Park)は新鮮なホタテをCrudoというイタリア料理風にキュウリ、ゆず、こしょうのブロスに漬け、大根、グレープフルーツ、Gochugaru(Korean red chili)をガーニッシュに添えた。容器も竹の器の雰囲気を演出。寿司の長尾謙氏(写楽、West Bloomfield)は日本のホタテを知ってもらうチャンスとしてお醤油でいただく握り、炙りはレモンと佐渡の深海330mからの塩を添え、スパイシーな味付で生臭さを取り、ちょっと趣向の変わった軍艦巻の3種のプレゼンテーション。三者それぞれにホタテガイの調理の多様さや味付けによる口当たりの違いから、魅せる料理の食材としてのホタテガイを織りなした。参加者の中の、デトロイト・ダウンタウンのルネサンスセンターやカジノのレストラン関係者は、このプレゼンテーションに舌鼓を打っていた。

 ホタテガイ料理とともに、日本酒の試飲コーナーも設けられた。イベントのオープニングで進藤総領事は、お酒は古代から飲み物というよりも神への捧げものの意味があった、精米歩合が高いほど香りやスムーズさがあり、それぞれがユニークなお酒となる、どれがホタテ料理と合うか試してみてください、と紹介した。試飲コーナーには姉妹州県の滋賀をはじめ、福井、山形、山口、三重、新潟、兵庫県、カリフォルニアの10種類の日本酒がずらりと並び、終始試飲を楽しむ人で絶えなかった。係の人によると滋賀県の「神開 No77 あまずっぱい」が一番の人気だった、という。

ホストの進藤総領事は、飲むこと食べることを通して皆さんに楽しんでいただけた、とイベントの盛会について語った。この日は、BentOn(和食ミールキットサービス会社)も約18種類のキットとキットを利用したホタテガイの料理を紹介した。

 水産庁の統計によると、ホタテガイとその調製品は輸出先は中国が50%を超えている(令和4年度 水産白書、『(4)水産物貿易の動向』水産庁のHPより)。昨年8月の東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出により、中国政府がしいた日本の水産物の輸入全面禁止は水産業者、特にホタテガイにかかわる人々に大きな影響を与えている。中国だけに輸出先を依存しない、多様なサプライチェーンにより、アメリカやその他の国での需要を高めることが今後大切となってくるだろう。

 

 

 

 

ミシガン州ーJapan News Club 2024年
3月号ー

Japanニュース倶楽部、3月号です! 

いよいよ春も到来!? という日も出てくる3月。コロコロ変わるお天気に振り回されつつも、やはり嬉しくなりますがまだまだ外出時は温かくしてお出かけください!
お出かけの際は、Japanニュース倶楽部のお持ち帰りをお忘れなく! ぜひ今月もお楽しみください。

01-3・・・コミュニティ報告
04・・・ 喧喧諤諤
06・・・ アメリカ市販薬のトリセツ
07・・・ 心臓病医療の最前線
09・・・ アメリカ生活の豆知識/
        言葉の架け橋
10・・・ クラシファイド広告
11・・・ カイロのこばなし
12・・・ Dr.Kのミシガン育児相談室
13・・・ スタンダードゴルフ
14・・・ アロマでひと休み
16・・・ コミュニティインフォメーション

森みゆき デビュー40周年記念コンサート

去る2023年10月22日(日)にミシガン州のWallled Lake Central高校オーデトリアムにて「森みゆきデビュー40周年記念コンサート」が行われた。森氏は、「みゆきお姉さん」として、1983年にNHK『おかあさんといっしょ』で「第15代うたのおねえさん」として活躍。その後活躍の場はミシガンにも広がり、昨年、デビューしてから40年を迎えてミシガンでのコンサート開催となった。

会場には、当時、対象年齢だった方々が親御さんとなり、また、お孫さんを連れて3世代で足を運んだというファンまで。懐かしく当時を思い出し口ずさむ方たちも多くいた。

オープニングから2曲は、森氏が作詞を手がけた作品「明日、輝くために」「大好きだよ」から始まり、その後、長年歌い続けている「アイアイ」「おもちゃのチャチャチャ」「あめふりくまのこ」「さっちゃん」「バナナのおやこ」など、誰もが知る子どもの歌メドレーを会場いっぱいに届けた。

森氏とコラボしたピアニストは、現在もラジオ体操でピアノ演奏を務める幅しげみ氏。彼女がラジオ体操のイントロから体操の一部までを弾き出した時には、生の演奏で聴けた感動で会場がどよめき、テレビで聞くままの音色に一同興奮の表情を見せた。

幅氏の素晴らしい演奏と共に、森氏の40年の歩みを歌と当時の写真やトークで振り返り、会場は盛り上がる。オリジナル作品「お母さんっていいね」のほか、「LOVE YOUR LIFE」という楽曲も会場を温かく包んだ。こちらは、森氏が2007年に結成したDream Singers、現在の第17期生と手話を使って「にじ」「花は咲く」と共に世界平和を願いながら力強く披露した。

『おかあさんといっしょ』ファミリー佐藤弘道氏(第10代たいそうのおにいさん)、坂田修氏(第7代うたのおにいさん)、花田ゆういちろう氏(第12代うたのおにいさん)からの御祝メッセージが紹介された。

後半には、森氏がこよなく尊敬するジュリー・アンドリュース氏との出会いの話などを盛り込み、「サウンドオブミュージック」や「メリーポピンズ」からの作品や現在人気のUruの「心得」なども熱唱。最後に幅氏と一緒に作った楽曲「See you again Smile again…」、あっという間の90分の最後アンコールは「いのちのうた」で締めくくった。森氏は、「今こうしてステージで歌うことのできる歓びと感謝の気持ちを表現し、心を込めて歌いました」と話し節目となるライブの幕を閉じた。

この記念コンサートを終えた森氏は「この日を迎えるにあたり多大な力を貸してくださった沢山の仲間たちに心から御礼を伝えたいと、40年間の思い出を手繰り寄せ、改めて夢を形にしてきた日々を懐かしく振り返る機会に恵まれたことに心から幸せであることを再確認できたライブだった」と感無量の気持ちを笑顔で語った。「これからも音楽と共に生き、音楽の素晴らしさを後世に伝え続けたいと願っています」

(写真・取材協力 Dream Singers事務局)

“昇る龍のごとく”の一年に  総領事公邸で新年会

一段と冷え込みが厳しかった1月17日、在デトロイト日本国総領事公邸にて新年会が行われた。同領事館管轄地域(ミシガン、オハイオ州)で活躍する在留邦人、日系人らが参加した。総領事館による新年会開催は初の試み。日本時間の元日夕方に起こった能登半島地震で多くの方々が犠牲や被害に遭い、避難生活を強いられている方のご苦労を鑑み、会の冒頭で進藤雄介総領事の言葉の続いて黙とうが捧げられた。

挨拶で進藤総領事は旧年を振り返り、コロナによる制限が緩和され、ホイットマー・ミシガン州知事が姉妹州県の滋賀県を訪れたこと等、人々の交流がコロナ禍以前に戻ってきたことへ、今後の期待を述べた。干支の龍の年にふれ、昇る龍のごとく皆様の活躍を祈念している、と挨拶を締めくくった。

続いてこの新年会開催に賛助した団体の紹介と代表者のスピーチ、総領事からの表彰者の発表が続いた。5年の任期を満了した在クリーブランド名誉領事の藤田浩之氏はさらに5年間任命を受けた。書家の藤井京子氏は、長年のコミュニティーでの書道デモンストレーション、書道教室を通じた書道の普及等の功績から総領事表彰を授与された。

祝宴の雰囲気よりも被災者を思うことに主催者の思いが込められていた。祝杯をあげることは慎み、捧げられたのは思い。それをくみ取るように、パフォーマンスに立ったミシガン州在住の歌手・森みゆき氏は、同じくミシガン州在住のピアニスト・菅野雄太氏の伴奏で澄み切った歌声で「Hanamizuki(ハナミズキ)」と東日本大震災の被災地、被災者の復興を応援するため作られた曲「花は咲く」を歌唱。「本当は二曲でしたが、ぜひもう一曲を」と森氏は参会者とともに「故郷」を合唱。緑豊かで、海や川の水が清い日本の国土。それに思いをはせながら、東日本震災でも心を一つにし復興へ向かったことを思い出し、今回も能登半島地震で被災した人々に遠いところから心を一つにすることが、苦しんでいる皆さんを元気づけることにつながる、という思いがあふれた合唱だった。

人々の交流が新たな発展やつながりをもたらす、という主催者のもてなしに、参会した人々は紹介されたミシガンの日本食レストラン(写楽)やミールキットの料理、タイ料理 (Blue Lemon Thai)、ベーカリーのデザート、さらに滋賀県や日本各地の地酒の紹介を楽しんだ。

デトロイト日本商工会 新年会開催 年の始まりをエネルギッシュに祝う

ゲストパフォーマーに 歌手 久宝留理子さんを迎えて

1月中旬からの寒が緩んだ28日、デトロイト日本商工会 (Jap a n Business Society of Detroit:JBSD) の新年会がノバイ市のサバーバンコレクションショープレイスで行われた。新年のあいさつを交わす人々、新たな出会いで名刺を交換する人々でいっぱいの会は盛大に行われた。昨年同様、司会はGregory E. Laskey氏(Toyota Motor North A merica Inc.)とNatsuko Miyamoto氏 (Toyoda Gosei North America Corporation) の名コンビ。

JBSD会長佐々木博樹氏による冒頭のあいさつは、日本で元日に発生した能登半島地震に遭った方々へのお見舞いの言葉で始まった。続けてJBSDの事業として、主催イベントではコミュニティーとの相互理解と友好、JBSD基金ではミシガンの教育、地域に関連する団体の活動をはぐくむことを行っていることを説明した。

特別ゲストの在デトロイト日本国総領事、進藤雄介氏も能登半島地震の犠牲者へのご冥福とお見舞いの気持ちを表した。デトロイト総領事館管轄の在留邦人は15000人で増加傾向にあること、約450社の日系企業が約4万人の雇用を創出しており、現地の人々の温かい気持ちを感じていることに感謝の気持ちを述べた。コロナ禍が収束を見せ、昨年の要人のミシガン州への訪問が増えたことに加え、岸田首相が4月にBiden大統領との会談で渡米予定と発表。それ以上に草の根レベルでの友好、人と人との関係が日米関係を支えていく、そのために総領事館としても協力をしていく、と述べた。

特別ゲストのミシガン州副知事Garlin Gilchrist II氏は、日系企業の投資、特に製造業がこのミシガン州をパートナーとして選んでくれているのが嬉しく思い、Whitmerミシガン州知事も日系企業によるイノベーション、もたらされる高い成長と雇用の創出の利点に感謝している、今年も新たに一緒に取り組んでいき、Best Place to liveを目指していきましょう、と力強く述べて挨拶をしめた。その後、会食、歓談へと移った。

今年のイベントは、来米したシンガーの久宝留理子さんとバンド、SOPHIAのキーボード都啓一さんの共演。アトランタのコンテンツ・クリエーターであるヒロ・エドワード・サトウ氏がナビゲーターとして、2人にデトロイトの印象をインタビューした。デトロイトは初めて、と言うお二人。前日、Motownを訪れ、The Temptations のレコーディングルームなど印象に残った、と話した。

お待ちかねのショーのオープニングは、「次の夢」。1996年に日産自動車のCMからのヒット曲で「日産とのCMでの思い出は深く、デトロイトで歌う日が来るとは」と喜びを語り、会場の日産関係者からも歓声が上がった。コロナ禍での辛かった日々に、桜の花の下で撮る記念写真のイメージに思いを寄せ、その日が来ることを考えて作った、という最新曲「サクラサク空の下で」(http://drops-rk.jp/) と続けた。次に22年に日本武道館でのコンサートを成功させ「SOPHIA」の活動を再開した都さんに久宝さんは「大振り」。都さんは笑みを浮かべながら、SOPHIAの歌の一節を演奏して会場から拍手が沸いた。「いい日旅立ち」、「やさしく歌って(Killing Me Softly with His Song)」では、久宝さんの表現力の幅の広さで参会者を魅了。クライマックスは、1994年「早くしてよ」、1993年 「男」。ステージいっぱいを使ってパワフルにパフォーマンスを繰り広げた後、フロアに降りて観客と一緒に盛り上がり、エネルギッシュな歌唱で会場を沸かせた。最後に参会者が自由に久宝さんと都さんを撮影できる写真タイムのサービス。バナーを持ったファンをステージに呼び、和やかな表情で応えていた。

会は再び、Gregory氏とNatsuko氏の司会でお楽しみ抽選会へ。景品はスポンサー提供のギフトカード、ミシガン大学フットボールやLionsのゲームの観覧チケット、日本往復航空券等の豪華プライズも。歓声とどよめきにつつまれた。

最後に佐々木会長から、1月をもって事務局長としての12年の任期を終え退任する植田庄作氏に花束が贈呈された。会は「みなさまの幸せ、健康、益々の発展を願って」と佐々木会長の音頭による三本締めでお開きとなった。

音楽、自動車産業の街であるデトロイトという素敵な場所でデビュー34年目にして歌う日がくるなんて、最高な1日でした。会場に足を運んでくださった皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。めちゃくちゃ盛り上がって皆様と一つになれたこと絶対忘れません。サンキュー、デトロイト!! (シンガー:久宝留理子さん)

初めてのデトロイト!しかもライブで来ることができて感謝しかありません。音楽と自動車の街、僕にとって大好きな事柄ばかりです。この度は誘ってくださりありがとうございました。またこの街でお会いできるのを、音楽を奏でることを楽しみにしています。最高でした! (キーボード: 都啓一さん)

 

ミシガン州ーJapan News Club 2024年
2月号ー

Japanニュース倶楽部、2月号です! あっという間に年があけて一ヶ月が経過しました。

寒さ厳しい週があれば、気温が下がらず雨が続くなど、なかなかお天道様に会えない寂しい時期ですが、この時の経つ早さを考えれば春もそう遠くではないだろうと気持ちを前へ前へと押し進める今日この頃です。
そんな時は、Japanニュース倶楽部をぜひ!おうちでお楽しみください。

01-3・・・コミュニティ報告
04・・・ 喧喧諤諤
06・・・ アメリカ市販薬のトリセツ
07・・・ 日本の歴史にまつわるコラム
08・・・ オハイオだより
11・・・ カイロのこばなし
12・・・ アメリカ生活の豆知識/
        言葉の架け橋
13・・・ Dr.Kのミシガン育児相談室
14・・・ 帰国生中学・高校入試受験対策
16・・・ スタンダードゴルフ
17・・・ クラシファイド広告
18・・・ コミュニティインフォメーション

恒例のりんご会補習授業校 2023年度 文化祭行われる

会場のノバイ高校オーディトリアム
会場のノバイ高校オーディトリアム

年末の恒例となったデトロイトりんご会補習授業校の中・高等部文化祭が、12月16日借用校舎のあるノバイ高校オーディトリアムで開かれた。

同校は2 023年が創立50周年だったので、ステージには50周年記念のバナーが飾られた。開会式では林る美校長、生徒会長が挨拶があいさつ。この文化祭の発表のためにクラスが一つの目標に向かってきた、学び合い、感動し、すべてが永遠の思い出となる、年の最後の授業日を心豊かなひと時にしましょう、と生徒会長が述べた。会場は生徒の期待で満ちた。

中・高等部はクラスは10クラス。ステージ上のスクリーンに画像を映し出したりB GMや効果音を流したりし、劇、合奏、テレビショー、ダンスやパフォーマンスが繰り広げられた。学校生活を生かした劇もあり、ユーモアあふれた場面やせりふでは会場から笑いが起こった。発表の後半の高等部1年のクラス合同発表は、本物のテレビのショーさながらの演出とダンス。フィンガーファイブの歌に合わせてステージいっぱいに高校生が踊ると、会場からは手拍子が起こり、息の合ったクラスのダンスは会場を魅了した。

保護者も観覧したこの文化祭は、佐々木教頭の音頭による三本締めで、年末の同校の最後の授業を締めくくった。

2023 文化祭ポスター(中学部1年 長舩 蒼太さん)
2023 文化祭ポスター(中学部1年 長舩 蒼太さん)
会場のノバイ高校オーディトリアム
会場のノバイ高校オーディトリアム

 

 

 

学校生活を生かした中学部の劇の一場面
学校生活を生かした中学部の劇の一場面
息もぴったりの高等部のダンス
息もぴったりの高等部のダンス

ミシガン州ーJapan News Club 2023年
11月号ー

Japan News Club 2023年11月号です!

ハロウィンが終わると一気に年末ムードへ突入ですね。寒さがぐんと進みますが、このまま感謝祭からのブラックフライデー、冬休みにクリスマス、しっかり体調を整えて、イベントの数々を楽しんでいきましょう!🥧🦃

ミシガン州ーJapan News Club 2023年11月号ー今月号もどうぞ、お楽しみください。

03・・・ コミュニティリポート
05・・・ りんご会補習授業校入園・入学案内
06・・・ 幕末から昭和時代の日本人たち
07・・・ カイロのこばなし
09・・・ アメリカ生活の豆知識
        
/ 言葉の架け橋
10・・・ Dr.Kのミシガン育児相談室
11・・・ ミシガン会月例会結果
12・・・ スタンダードゴルフ
13・・・ クラシファイド広告
14・・・ ワイナリー
15・・・ コミュニティインフォメーション 

新時代への布石ー北米国際自動車ショー開催

自動車の街デトロイトを象徴する北米国際自動車ショー (North America International Auto Show) が今年もデトロイト・ダウンタウンのHuntington Plazaで開催された。電気化、クリーンエネルギーを前面に出した今年のショー。 一般公開に先立って開かれた報道関係者へのプレビューの様子をレポートする。

会場のHuntington Plazaに着いたのは公開初日の午後。Jefferson AvenueとWashington Blvd.の交差点にはプレスパスを首から提げたメディア関係者が行き交っていた。”Sustainability Lines Here”— 持続可能なエネルギーがここにある、Plazaのスクリーンは今回のテーマを映し出していた。
チェックポイントから入るとフロアーに所狭しと光り輝く自動車たち。スモーキーブルーのカーペットが敷き詰められ、場内はそれぞれの自動車メーカーのセクションに分かれていた。正面のFordブルーがひときわ目を引いた。その隣にGM。Chevroletのピックアックトラックがいかにもアメリカらしいゴージャスな雰囲気を出していた。少し奥にはStellantis。Big3が入場者を引き付ける。今年の自動車ショーはアメリカの自国中心傾向が強くなった、と言われている。35のブランドが展示を行った。今年は展示に参加しないブランドもあった。Fordの隣にはToyotaの展示。人気のファミリー・ミニバン、Sienna。そこから奥へ進むと高級車の展示へ。Lexus-RZ450eの説明を聞いた。Lexus初のバッテリーEV専用モデルで、航続距離は最長220マイル。加えて、14インチのディスプレーを搭載しており、車内の空間とフットルームがゆったりしているもさることながら、高い実用性にも驚いた。
EV車の展示にさらに目を向けると、7社が試乗体験を行っていた。メディア・プレビューの日でも長蛇の列だった。タイヤとフロアーの摩擦で起きるきしんだ音が会場内に鳴り響いた。アメリカ市場向けにEVへ注力が加速していることを象徴していた。サプライヤーの展示もホール奥や外で行われていた。バッテリーの使用により新たなスペースができたことによるデザインの変化、バッテリーの過熱で起きる効率の低下を防ぐ技術の紹介など、EV化への加速を目にした。

プレビューでの楽しみはなんといっても、会場内が混雑していないこと。特別に作られたダウンヒルのコースをFordのピックアップトラックとJeepがパフォーマンスを競い合っていた。Fordはドライブのデモンストレーションだけだったが、Jeep WranglerやRubiconはプロフェッショナルドライバーの運転に同乗できるコーナーがあった。ホールの天井近くまで上るコースを見ると恐怖を覚えたが、ものは試し、と思って試乗することにした。Jeep Wrangler。前方の様子をカメラがとらえパネルに映し出されているが、それを見るよりも実際車外を目で見て楽しめた。コースの出だしはManeuverability(操縦性)。蛇腹を立てたように置いたV字の谷の中を通っていく。「このJeepはElectric Drivetrain(電動ドライブトレイン)なんだ!」とドライバーは言いながらV字を抜けていった。次は急坂で天井近くまで上り詰めるTraction(牽引力)。勾配を尋ねると「40度」と答えが返ってきた。Top of the Hill、坂の頂上まで上ると展示会場が小さく見えるほどだった。下りはシートベルトがしっかりと体を保護。車輪はしっかりと斜面をとらえていた。そして、階段を上っていく(特設コースでプロのドライバーが運転するので、くれぐれも一般道で同じことをしないようにしてください)。今度は車体ごと上下に体が揺れたがショックは吸収されていく。最後はOff-Camber(オフキャンバー)。先程の坂道と同じくらいの角度を登っていくが、今度は両車輪がそれぞれ狭いコースを走っていく。頂上から降りる際には車輪がコースから外れないようにとドライバーは窓から顔を出し確認しながらゆっくりと下って行った。3分にも満たない試乗だったが、Jeepのパワーを感じた体験だった。

メディア・プレビュー最後のイベントでLight Dinnerも兼ねたFord Mustangのプレスカンファレンスに参加した。会場にはざっと見て300人以上のメディア関係者が参加。Mustangのブランドロゴの巨大オブジェが中心に据えられ、そのバックにはMCコーナーが置かれた。“Bred to raceー レースのために生まれた”、これがテーマ。MCは俳優、モータースポーツ分野でのホスト等で活躍するJerad DeAnda氏。1964年の初代の登場から、第7世代を迎えたMustangの魅力をゲストとともに伝えた。最初はDarkHorse。Mustangファンは、「縦に3つ並ぶテールランプはMustangのオリジナリティー」と言う。GT3のデザインエンジニア、ドライバーらとパフォーマンスについて語り合い、クライマックスはGTDの披露へ。Jim Farley-Ford社社長、Motorsport分野のチーフ、Mark Rushbrook氏、Mustang BrandチーフのJim Owens氏、そしてTechnicalのチーフ、Larry Holt氏が登場した。Fordの技術とHolt氏のMultimatic (革新的技術で
自動車部品、システム等のエンジニアリング提供会社)が少数精鋭チームを作り、レースカーのGTを一般道路向けとしてGTDをデザイン、完成させた。軽量化へのカーボンファイバーの活用、空気抵抗を少なくさせるウイングの改良などを紹介した。流されたビデオの中でFarley氏は「何か、スペシャル、というものを作りたいと考えてきた。50年間温め続けてきた」と締めくくった。そのあと、MCコーナーのバックからGTDが姿を現しだした。メディア関係者は総立ちでその雄姿にくぎ付けになった。なめらかなフロントのラインに洗練さがあり、GTDも前世代からのGTシリーズの面影を残している。歓談の時間の際、Holt氏にインタビューすることができた。「10人中9人はこのプロジェクトを否定しただろう。でも背中を押されて動いたんだ」。さらに「GTDの秘密は、どれ一つもGTと同じ部品を使っていないことだ」と教えてくれた。その言葉の中に、技術の粋を込めてプロジェクトに向かっていく姿やプライドを想像できた。カンファレンスの最後に登場した4人の言葉一つ一つに、光る発想力、それを実現させていく技術力と探求心を感じた。このGTDが疾走していくところはどこだろうか。そう考えるとワクワク感が増してきた。
デトロイト・オートショーは9月13日から24日の12日間開催された。(JNC)