Sunday, July 21, 2024
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日本国総領事館レポート

“昇る龍のごとく”の一年に  総領事公邸で新年会

一段と冷え込みが厳しかった1月17日、在デトロイト日本国総領事公邸にて新年会が行われた。同領事館管轄地域(ミシガン、オハイオ州)で活躍する在留邦人、日系人らが参加した。総領事館による新年会開催は初の試み。日本時間の元日夕方に起こった能登半島地震で多くの方々が犠牲や被害に遭い、避難生活を強いられている方のご苦労を鑑み、会の冒頭で進藤雄介総領事の言葉の続いて黙とうが捧げられた。

挨拶で進藤総領事は旧年を振り返り、コロナによる制限が緩和され、ホイットマー・ミシガン州知事が姉妹州県の滋賀県を訪れたこと等、人々の交流がコロナ禍以前に戻ってきたことへ、今後の期待を述べた。干支の龍の年にふれ、昇る龍のごとく皆様の活躍を祈念している、と挨拶を締めくくった。

続いてこの新年会開催に賛助した団体の紹介と代表者のスピーチ、総領事からの表彰者の発表が続いた。5年の任期を満了した在クリーブランド名誉領事の藤田浩之氏はさらに5年間任命を受けた。書家の藤井京子氏は、長年のコミュニティーでの書道デモンストレーション、書道教室を通じた書道の普及等の功績から総領事表彰を授与された。

祝宴の雰囲気よりも被災者を思うことに主催者の思いが込められていた。祝杯をあげることは慎み、捧げられたのは思い。それをくみ取るように、パフォーマンスに立ったミシガン州在住の歌手・森みゆき氏は、同じくミシガン州在住のピアニスト・菅野雄太氏の伴奏で澄み切った歌声で「Hanamizuki(ハナミズキ)」と東日本大震災の被災地、被災者の復興を応援するため作られた曲「花は咲く」を歌唱。「本当は二曲でしたが、ぜひもう一曲を」と森氏は参会者とともに「故郷」を合唱。緑豊かで、海や川の水が清い日本の国土。それに思いをはせながら、東日本震災でも心を一つにし復興へ向かったことを思い出し、今回も能登半島地震で被災した人々に遠いところから心を一つにすることが、苦しんでいる皆さんを元気づけることにつながる、という思いがあふれた合唱だった。

人々の交流が新たな発展やつながりをもたらす、という主催者のもてなしに、参会した人々は紹介されたミシガンの日本食レストラン(写楽)やミールキットの料理、タイ料理 (Blue Lemon Thai)、ベーカリーのデザート、さらに滋賀県や日本各地の地酒の紹介を楽しんだ。

デトロイト日本商工会 新年会開催 年の始まりをエネルギッシュに祝う

ゲストパフォーマーに 歌手 久宝留理子さんを迎えて

1月中旬からの寒が緩んだ28日、デトロイト日本商工会 (Jap a n Business Society of Detroit:JBSD) の新年会がノバイ市のサバーバンコレクションショープレイスで行われた。新年のあいさつを交わす人々、新たな出会いで名刺を交換する人々でいっぱいの会は盛大に行われた。昨年同様、司会はGregory E. Laskey氏(Toyota Motor North A merica Inc.)とNatsuko Miyamoto氏 (Toyoda Gosei North America Corporation) の名コンビ。

JBSD会長佐々木博樹氏による冒頭のあいさつは、日本で元日に発生した能登半島地震に遭った方々へのお見舞いの言葉で始まった。続けてJBSDの事業として、主催イベントではコミュニティーとの相互理解と友好、JBSD基金ではミシガンの教育、地域に関連する団体の活動をはぐくむことを行っていることを説明した。

特別ゲストの在デトロイト日本国総領事、進藤雄介氏も能登半島地震の犠牲者へのご冥福とお見舞いの気持ちを表した。デトロイト総領事館管轄の在留邦人は15000人で増加傾向にあること、約450社の日系企業が約4万人の雇用を創出しており、現地の人々の温かい気持ちを感じていることに感謝の気持ちを述べた。コロナ禍が収束を見せ、昨年の要人のミシガン州への訪問が増えたことに加え、岸田首相が4月にBiden大統領との会談で渡米予定と発表。それ以上に草の根レベルでの友好、人と人との関係が日米関係を支えていく、そのために総領事館としても協力をしていく、と述べた。

特別ゲストのミシガン州副知事Garlin Gilchrist II氏は、日系企業の投資、特に製造業がこのミシガン州をパートナーとして選んでくれているのが嬉しく思い、Whitmerミシガン州知事も日系企業によるイノベーション、もたらされる高い成長と雇用の創出の利点に感謝している、今年も新たに一緒に取り組んでいき、Best Place to liveを目指していきましょう、と力強く述べて挨拶をしめた。その後、会食、歓談へと移った。

今年のイベントは、来米したシンガーの久宝留理子さんとバンド、SOPHIAのキーボード都啓一さんの共演。アトランタのコンテンツ・クリエーターであるヒロ・エドワード・サトウ氏がナビゲーターとして、2人にデトロイトの印象をインタビューした。デトロイトは初めて、と言うお二人。前日、Motownを訪れ、The Temptations のレコーディングルームなど印象に残った、と話した。

お待ちかねのショーのオープニングは、「次の夢」。1996年に日産自動車のCMからのヒット曲で「日産とのCMでの思い出は深く、デトロイトで歌う日が来るとは」と喜びを語り、会場の日産関係者からも歓声が上がった。コロナ禍での辛かった日々に、桜の花の下で撮る記念写真のイメージに思いを寄せ、その日が来ることを考えて作った、という最新曲「サクラサク空の下で」(http://drops-rk.jp/) と続けた。次に22年に日本武道館でのコンサートを成功させ「SOPHIA」の活動を再開した都さんに久宝さんは「大振り」。都さんは笑みを浮かべながら、SOPHIAの歌の一節を演奏して会場から拍手が沸いた。「いい日旅立ち」、「やさしく歌って(Killing Me Softly with His Song)」では、久宝さんの表現力の幅の広さで参会者を魅了。クライマックスは、1994年「早くしてよ」、1993年 「男」。ステージいっぱいを使ってパワフルにパフォーマンスを繰り広げた後、フロアに降りて観客と一緒に盛り上がり、エネルギッシュな歌唱で会場を沸かせた。最後に参会者が自由に久宝さんと都さんを撮影できる写真タイムのサービス。バナーを持ったファンをステージに呼び、和やかな表情で応えていた。

会は再び、Gregory氏とNatsuko氏の司会でお楽しみ抽選会へ。景品はスポンサー提供のギフトカード、ミシガン大学フットボールやLionsのゲームの観覧チケット、日本往復航空券等の豪華プライズも。歓声とどよめきにつつまれた。

最後に佐々木会長から、1月をもって事務局長としての12年の任期を終え退任する植田庄作氏に花束が贈呈された。会は「みなさまの幸せ、健康、益々の発展を願って」と佐々木会長の音頭による三本締めでお開きとなった。

音楽、自動車産業の街であるデトロイトという素敵な場所でデビュー34年目にして歌う日がくるなんて、最高な1日でした。会場に足を運んでくださった皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。めちゃくちゃ盛り上がって皆様と一つになれたこと絶対忘れません。サンキュー、デトロイト!! (シンガー:久宝留理子さん)

初めてのデトロイト!しかもライブで来ることができて感謝しかありません。音楽と自動車の街、僕にとって大好きな事柄ばかりです。この度は誘ってくださりありがとうございました。またこの街でお会いできるのを、音楽を奏でることを楽しみにしています。最高でした! (キーボード: 都啓一さん)

 

2024年 新年のご挨拶

2024年 新年のご挨拶
2024年 新年のご挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます

先日、ある米国南部出身の米国人に対し、一般的に米国人はミシガン州についてどのようなイメージを持っているか尋ねたところ、真っ先に「Cold」という回答が返ってきました。寒さが厳しい中で正月を迎えますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

昨年5月に日本で新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類感染症」になるなど、コロナウイルス感染症の危惧が薄れ、各種イベントが対面で実施されるようになりました。先立つ2月には、感染症のためにしばらく開催できなかった天皇誕生日レセプションを3年ぶりに開催することができました。日本とミシガンの間の様々な交流も復活し、多くの方が行き来できるようになりました。

同じ5月のことですが、デトロイトにおいて、アジア太平洋経済協力(APEC)貿易担当大臣会合が開催されました。日本からは、西村康稔経産大臣及び山田賢司外務副大臣を含む大きな代表団がデトロイトを訪れました。皆さんがデトロイトについて、訪問前の印象とは異なり、良い印象をお持ちになりました。どうも、デトロイトについては1980年代の負のイメージを持たれていたようです。今後、日本からもっと人が訪れ、デトロイト及びミシガンの魅力を知ってもらいたいと思います。

再開した日本とミシガンの交流を拝見し、改めて実感するのは姉妹州県関係、姉妹都市関係の重要性です。

まず、昨年9月にホイットマー・ミシガン州知事が日本を訪問しました。約30年前に家族旅行で日本を訪れたことがあるそうですが、知事としての日本訪問は初めてです。ホイットマー知事は日本との関係を大事に考えており、私に対しても日本を訪問したいと繰り返しおっしゃっていましたが、ようやく実現しました。私も同行しましたが、日本滞在をとても楽しんでいました。

ホイットマー知事の日本滞在のスケジュールは非常に過密でしたが、丸1日姉妹州県関係にある滋賀県を訪問しました。観光地として有名な隣の京都には寄らず、滋賀県を訪問したのは知事が姉妹州県関係を重視したからに他なりません。訪日前のことですが、ホイットマー知事はミシガン州のビールに滋賀県の茶を入れた新しいビールを開発し、「ミ・滋賀・ン」と命名してはどうかとおっしゃったことがあります。いつかそんなビールを飲めたらと思います。

このように滋賀県訪問を楽しみにしていたホイットマー知事は三日月滋賀県知事の案内で県内各地を周り、日本の歴史や文化に触れました。彦根市にあるミシガン州立大学連合日本センター(JCMU)にも訪問し、ミシガン州出身の学生たちとも懇談しました。若い世代の交流の重要性とともに、ミシガン州と滋賀県の強い絆を感じて頂いたと思います。

姉妹都市関係でもいくつもの代表団が往来しました。たとえば、8月にデトロイト市と姉妹都市関係にある愛知県豊田市の高校生使節団が総領事館を訪問してくれました。私が高校生の当時、外国訪問など夢のようなことであったので、ホームステイの機会が与えられた高校生たちをうらやましく思いました。彼らが将来、ミシガン州と日本との友好関係や交流を推進してくれることが楽しみです。

さて、余談ですが、総領事館では日本文化紹介活動の一環として日本酒紹介のイベントを実施してきました。昨年10月にオークランド・コミュニティ・カレッジの料理学校でミシガン州のシェフの皆様に対し日本酒のレクチャーをした上で、様々な日本酒を試飲してもらいました。ほとんどの方が「Sake」というのを耳にしたことがありますが、日本酒についてはほとんど知識がありませんでした。料理関係者ですら日本酒をよく知らないのですから、一般のミシガン州の方はもっと知らないと思います。

私はミシガンの方に日本酒という飲み物だけではなく、日本酒に関連した日本の文化伝統なども知ったもらいたいと思っています。日本人がどんなときに日本酒を飲むかも説明します。そして、日本人が元旦のおせちを食べる前に無病息災や長寿の願いを込めて「お屠とそ蘇」という特別な酒を飲むことにも触れます。日本人にとり、新しい年は日本酒で始まると言えるかも知れません。

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

令和6年 1月
在デトロイト日本国総領事館
総領事  進藤 雄介

2023年 新年のご挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます

昨年はロシアによるウクライナ侵攻により、あらゆる側面で国際情勢が大きく揺らぎ、いまだ終わりの見えない事態が続いています。米国では中間選挙が行われ、国を二分する議論が交わされました。一方、中国・北京では冬季五輪が開催され、各競技で日本選手が輝かしい成績を残しました。史上初めて中東・カタールで開催されたサッカーワールドカップにおいては、日本代表チームがめざましい活躍を見せ、世界中に感動をもたらしました。世界で大きな変化がありましたが、日本と米国の友好関係が何ら変わることがないことに両国の絆の強さを感じます。

2022年を振り返ると、コロナウイルス感染症の制限が緩和された結果、ようやく各種イベントの対面実施が可能となりました。9月のサギノー日本祭り、10月のノバイ日本祭りでは、御挨拶申し上げる機会を得ました。中でも、多くの在留邦人の方々が暮らすミシガン州ノバイ市のノバイ高校で実施された日本祭りは、実に3年ぶりの開催となりました。そのおかげか、例年より多くの方が参加されたと伝え聞いております。私自身、初めての参加でしたが、茶道、生け花、書道、太鼓、剣道等、様々な日本文化の催しが提供され、多くの米国人が日本に触れる様子を拝見しました。ミシガンの多くの方が日本や 日本文化に強い関心を示してくださっている姿は、非常に印象的であり、また心強く思いました。このようなイベント開催の裏には日本人コミュニティの方々を中心とした、緻密な準備があったことと思います。市民レベル、草の根レベルで日米間の友好関係を維持し、より強固なものにしていくために活動されている関係者の皆さまに、改めまして心から感謝いたします。

ミシガン州は滋賀県と姉妹州県関係にあることに加え、27の姉妹都市関係があります。昨年9月には、三日月滋賀県知事とホイットマー・ミシガン州知事が会談し、止まっていた諸分野における交流を再開、拡大していくことを約束しました。ミシガン州立大学連合日本センター(JCMU)を始めとした留学プログラムによる米国人の日本への留学、日本人高校生・大学生のミシガン州への留学等を通して、若い世代の人的交流が進むことは、日米友好の絆を強めていく足がかりとなります。日系企業、現地企業にお勤めの在留邦人の皆さまによる地域への貢献、その他各所での草の根交流が、日米関係の強化に大きな力となっております。我々総領事館といたしましても、微力ながら引き続き皆さまのお役に立てるよう努めてまいります。

愛知県豊田市との間で60年以上の姉妹都市交流があるデトロイト市には、ベルアイル島があります。デトロイト川に浮かぶベルアイル島には米国最古の水族館があります。水族館の見所が「鯉」であることから、端午の節句にちなんで、例年5月に当館が協力する形で、鯉祭りが開催されるようになりました。さらに、ベルアイル島では、毎年春、姉妹都市交流を記念し、デトロイト日本商工会の皆さまのご支援をいただいて植えられた桜が咲き誇ります。今年も、ミシガンの長く暗い冬を乗り越えた桜の木々たちは、満開の花を咲かせることでしょう。今年も多くの方がこの桜を見つつ、デトロイト市と豊田市、そして米国と日本の友好関係に思いを致すことを願っております。

末筆ながら、皆様の今年一年のご健康とご多幸を心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

令和5年1月
在デトロイト日本国総領事館
総領事  進藤 雄

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デトロイトりんご会補習授業校より

新年明けまして おめでとうございます

旧年中は、関係者の皆様には大変お世話になりました。おかげさまを持ちまして、デトロイトりんご会補習授業校(以下 補習校)は、現在幼稚園部から高等部まで800名を超える園児児童生徒が学んでおります。特に今年は、創立50周年記念の年であり、年頭にあたりまして、この50年を簡単にではありますがご紹介したいと思います。

1973年 クランブルック・ブルックサイド校
1973年 クランブルック・ブルックサイド校
1973年 クランブルック・ブルックサイド校
1973年 クランブルック・ブルックサイド校

補習校は、1973年(昭和48年)6月に「デトロイト日本語補習教室」として私立クランブルック・ブルックサイド校で開校しました。当時は日本人駐在員が非常に少ない時代でしたが、企業の皆さまが中心となって「補習校を開く」と力をあわせて開校にこぎつけられたそうです。コピー機もない時代に、日本の親戚から送ってもらった教科書をみんなで手書きで写して教科書を準備し、中学生はみんな一緒の複式学級、小学校5,6年生も一緒に学んでいたそうです。生徒数23人の、小さいけれど手作りの温かな補習校だったのですね。その後人数が増えて、1981年(昭和56年)には、小学1年から3年までがケンジントン・アカデミー校に、小学4年から高等部まではシーホーム・ハイスクールに移転しました。そしてこの年から文部省派遣の校長が派遣され、名称もデトロイト補習授業校となりました。1984年の創立10周年記念の時には、児童生徒数は201名になり、第1回のオープンハウスも開催されました。それでも運営はまだまだ手作りで、運動会の紅白のはちまきは関係者の皆様が縫って用意されたそうです。

1981年(昭和56年)
1981年(昭和56年)
1985年(昭和60年)運動会
1985年(昭和60年)運動会

1980年代後半は、デトロイトに日本の企業が進出した時代で、日本車の成功とともにジャパンバッシングが激しくなった時代でもありました。買い物が済んで駐車場に戻ると、フロントガラスに卵がぶつけられていたり、テレビでも日本車を叩き潰す場面が放映されたりと、駐在の皆様にとって、大変苦しい状況が続いた期間がありました。その時期に心細い状況で学ぶ子どもたちにとって、補習校で日本人の子どもたちとともに学び過ごす時間は、きっと大きな安心と励みになったことでしょう。関係者の皆様にとりましても、さまざまな制約の中で、補習校の運営を継続していくことは、並大抵の努力ではなかったことと想像します。厳しい時代も、在デトロイトの日本人の皆様が力を合わせて、子どもたちの学びの場を守り抜かれたことに心からの敬意を表したいと思います。

1987年(昭和62年) ケンジントン校 入学式
1987年(昭和62年)
ケンジントン校 入学式

1990年代に入ると状況は次第に改善し、それとともに児童生徒数も急激に増加して、創立30周年の2003年には、児童生徒数1074人になりました。この間、児童生徒数の増加に合わせて、校舎が何度か移転しました。

1987年
小学部 Kensington Academy
中学部 Seaholm High School

1989年
小1~3 Kensington Academy
小4~6 Covington Middle School
中学部  Seaholm High School

1996年
小1~3 West Maple Elementary
小4~高等部 Seaholm High School

2011年
幼稚園部~高等部 Novi Meadows Elementary

2015年
幼稚園部~小6 Novi Meadows Elementary
中高等部 Novi High School

補習校は土曜日のみが授業日であることから、創立以来ずっと借用校で授業を行っています。創立から50年間、途切れず借用を継続できたことは、現地教育委員会のご厚意によるものであり、感謝に堪えません。日本人の子どもたちが、いかに校舎を清潔に大切に使用するかは、いつもお褒めをいただくことですが、それでも現地校の先生方のご理解とご協力なしには、毎週、机や書架を移動し補習校の教室環境づくりをすることはできませんでした。

特に、COVID-19により2020年度は一年間オンライン授業を行いましたが、ノバイ学校区は2021年度春から他に先駆けて対面授業の再開を決定しました。その際、りんご会補習校も同時に対面授業への切り替えが認められたことは、多くの補習校の中でも特筆すべき状況で、ノバイ学校区のりんご会補習校への特段のご支援に対して大変感謝する次第です。

2022年 運動会(ノバイメドウズ校フィールド)
2022年 運動会(ノバイメドウズ校フィールド)

創立50周年の今年、この地で50年、子どもたちの学びを支え続けてきた本校の歴史を、児童生徒とともに振り返りたいと思います。そして、生徒ひとり一人が、感謝とデトロイトりんご会補習授業校への誇りの気持ちをもって、これからも学び続けてくれることを願っています。今後とも変わらぬご支援をいただきますようお願い申し上げ、 新年のごあいさつといたします。

令和5年1月
デトロイトりんご会補習授業校
校長  林 る美

【ミシガン州】ーJapan News Club 2023年
新年1月号ー

 

新年明けましておめでとうございます

新しい一年のはじまりです!
皆さんはどのような一年にしたいですか。
いろいろな想いで新たな年を迎えられたことと思います。
この一年が皆さまにとって実りのある年となりますよう、
そして健やかに過ごせますようお祈りしています。
肩の力を抜いて、1日1日を大切に過ごしてゆければ良いなぁと思っています。

本年もJAPAN NEWS CLUBをどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年も弊紙をコミュニティのための情報共有の場としてご利用いただけましたら幸いです。

Japan News Club 1月号はこちら

02・・・ 補習授業校校長新年挨拶
04・・・ ブリューワリー
05・・・ ゴッホ展レポート
06・・・ 日本の歴史を振り返るシリーズ
07・・・ ゴルフノスゝメ
08・・・ 2023年カレンダー
09・・・ 言葉の架け橋
10・・・ 日本の英語教育
11・・・ StandardGolf  / アメリカ生活の豆知識
12・・・ Dr.Kのミシガン育児相談室
13・・・ クラシファイド広告
14・・・ コミュニティレポート
15・・・ コミュニティインフォメーション 

2022年を迎えて 新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染症の終わりが見えない中での正月を迎えることになりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 昨年は、バイデン政権が発足し、前政権とは異なる政策が次々と打ち出されました。日本でも岸田首相の下で新たな内閣が発足しました。このように日米両国で大きな政治的な変化がありましたが、日本と米国の友好関係が何ら変わることがないことに日本と米国の絆の強さを感じます。

 昨年は、コロナウイルス感染症のためにイベントなどが軒並みキャンセルされました。しかしながら、9月にサギノー市の日本文化センターでコロナ対策を徹底した上で日本祭りが開催されました。この祭りには多くの地元の米国人たちが参加し、様々な日本文化に触れていました。
このイベントの目玉の一つは立派な茶室での茶道のデモンストレーションです。

 サギノー市は徳島市と姉妹都市関係にあります。サギノー市の茶室は、両市の交流、友好関係の賜物として建てられました。この茶室を含む日本庭園、その庭園での様々な日本文化イベント、そこに集まる多くの地元の方々等を思うと、市民レベル、草の根レベルでの日米の友好関係は両国関係の基盤をなすように感じました。多くのミシガンの方が日本文化に関心を示してくれているということはありがたいことです。

 ミシガン州は滋賀県と姉妹州県関係にあることに加え、27の姉妹都市関係があります。さまざまな交流活動が行われています。そうした活動に携わっている関係者の皆様に深く御礼を申し上げたいと思います。

 私の住んでいるブルームフィールド市にクランブルック庭園があります。とても美しい庭園です。クランブルックには学校もあり、1973年に日本人の補習授業校のりんご会ができた当時、授業はクランブルックの教室を借りて行われました。そこにも日本庭園があります。このようにクランブルックは日本と縁が深い所です。

 私も昨年10月にクランブルックの日本庭園を訪れてみましたが、我々日本人が見ると「日本庭園」と呼ぶにはやや物足りないように感じました。それはクランブルック庭園の関係者がよく承知していることであり、より立派な日本庭園にするための修復プロジェクトが始まっています。修復プロジェクトにかかわっている日本庭園の専門家の方のお話によれば、一見すると何気なく置いてある石の一つ一つについても慎重に選ばなければいけない。見る人が見れば、どのような気持ちで一つ一つの石が置かれたのかがわかってしまうそうです。例えば、イメージしている庭園にちょうど合う石が見つからなければ、庭を造る人は
いらいらしてしまう。そんな気持ちで石
を組むと、「庭を造った方はこの石を置いたときいらいらしていたようだ」「この石を置いたときはとても疲れていたようですね」というようにわかるのだそうです。そのため、一つ一つの石を選ぶところから、念入りに慎重な作業を行うそうです。とても奥深いものを感じました。コロナのために修復プロジェクトは当初の想定より遅れていますが、クランブルックの関係者は熱意をもってこのプロジェクトを進めています。このように地元の方が日本の文化に理解を示し、立派な日本庭園を造ろうと努力されていることに感謝の気持ちでいっぱいです。修復された日本庭園が地元の方々に憩いの場を提供するようになることを願っています。

 昨年はコロナに振り回されましたが、明るい話題もありました。東京オリンピック・パラリンピックでの日本選手の活躍、MLBのロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手の活躍などがすぐに思い浮かびます。こうした日本人の活躍はプロスポーツが盛んな米国の人々の心を打ったのではないかと思います。今年もいろいろなスポーツで日本人選手が活躍してくれることを期待したいと思います。

 皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りし新年のご挨拶とさせていただきます。

令和4年1月
在デトロイト日本国総領事館
総領事  進藤 雄介

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新年 明けましておめでとうございます。

これから始まる1年が、皆さまにとってかけがえのない素晴らしい年になりますことをお祈りいたします。

 デトロイトりんご会補習授業校(以下 補習校とする)の新年への期待と希望は、昨年1年間を振り返ることとあわせてお伝えしたいと思います。

 昨年の年明けは、補習校の授業はすべての学部がオンラインの授業で、長期化する学校閉鎖がどこまで続くのか、不安を抱えながら4月の新年度を迎え、入園式や入学式もオンラインで行いました。その後ハイブリッドで徐々に対面授業を再開し、5月29日から全学部が再開できました。対面授業を再開するための詳細な議論を重ね、実行し続けた理事運営委員会と父母会の力なくしてこの実現はありませんでした。また、北米の補習校のなかでも最も早く学校での対面授業を再開できたことは、ノバイ学校区から本校に校舎の提供がスムーズになされたということもあり、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

 そうして始まった対面授業では、子どもたちも頑張りました。幼稚園児もちゃんとマスクをして手指の消毒もしています。目には見えないウイルスに対して子どもたちなりに想像力をはたらかせて対応しているようで、今では感染対策は子どもたちの生活のルールとして定着しています。

 このような中で最もうれしかったことは運動会ができたことでした。感染状況から時期をずらし、実施形態も変えて計画しましたが、祈るような気持ちで当日をむかえました。補習校が、日本語で日本の学習指導要領に準じた学習をするだけではなく、学校行事を通じて日本の学校文化や日本について学ぶ場でもあることをあらためて感じた一日でした。季節の行事や音楽会、宿泊行事など再開したい活動はまだまだたくさんあります。

 1年を振り返りわかったことは、補習校関係者の叡智と実行力、現地校の下支え、保護者と教職員の団結と協力、子どもたちの努力、これらが絡まりあって補習校の力となってきたということです。これこそが2年後に創立50周年を迎えるデトロイトりんご会補習授業校の伝統かもしれません。さまざまな困難を乗り越えて学習環境を整え続け、歴史を作ってきたこの歩みを、さらに確かなものにしていこうと、新年にあたり決意を新たにいたしました。

 補習校は現在、幼稚園部から高等部までおよそ750人の児童生徒が在籍しています。小学生から高校生は、月曜から金曜までは現地校に通学し土曜に補習校で学んでいます。編入生にとって慣れない現地校での学習はどれほど大変なことでしょう。さらに補習校の宿題もこなし土曜に通学することは、並大抵の努力ではないと思います。また長期に在米する場合には、日本語で学習を継続するための勉強も容易なことではないと想像します。子どもたちは土曜に会うとまるで日本の学校の児童生徒のように見えますが、その実、大変な努力をし、うちには限りない可能性を秘めています。言語だけではなく、アメリカという国の多様性やパワー、ミシガンの自然の豊かさなどを全身全霊で感じ取り、その原体験は、今は見えない力かもしれませんが、きっと将来人生や世界を変える力になると信じます。今後も、補習校が子どもたちにとって、学び続けることの希望となり、心の拠り所となることを目指して進んでまいります。本年も多くの皆様からの変わらぬご支援をいただきますようお願い申し上げ、新年のごあいさつといたします。

令和4年1月
デトロイトりんご会補習授業校
校長  林 る美

【ミシガン州】ー Japan News Club 2021年1月号 ー

<Japan News Club – Pointer Pressからのご挨拶>

新年あけましておめでとうございます

昨年は、誰にとってもこれまでにない大変な一年となり、当たり前が当たり前でなくなった一年でした。2021年は、皆さまが、この新しい変化を少しでも力に変えながら、輝きを取り戻していけますよう、微力ながらもJNCがそのお役に立つことができましたら幸いです
皆さまにとって、健康で良い一年となりますよう心よりお祈りいたします。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます

では、早速Japan News Club 2021年 1月号です!
掲載広告に関しましては、現在の新型コロナの影響により営業時間や営業形態が変更されている可能性があるためウェブサイトやお電話(広告上のウェブアドレスをクリック)でご確認の上ご利用ください。

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Japan News Club 1月号クリック

02 ・・・新年のご挨拶 続き
03 ・・・豊田市xデトロイト市姉妹都市提携60周年
04 ・・・喧喧諤諤
06 ・・・心臓病治療の最前線
08 ・・・ブリューワリー
09 ・・・言葉の架け橋/ゴルフノスゝメ
10 ・・・アメリカ生活の豆知識 /お花の随筆
11 ・・・アメリカ医療のトリセツ
12 ・・・寄り道スポット
13 ・・・デトロイトりんご会補習授業校 高等部生徒募集
14 ・・・With新型コロナ社会の帰国生入試
15 ・・・おうちでできるマインドフルネス練習法
16 ・・・Standard Golf
17 ・・・クラシファイド広告
18 ・・・2021年カレンダー
19 ・・・コミュニティ情報

2021年を迎えて 新年のご挨拶

JAPANニュース倶楽部読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中ではありますが、今年、2021年のお正月を皆様いかがお過ごしでしょうか。

 昨年一年を振り返ってみると、100年に一度と言われるパンデミックの発生だけでなく、11月の大統領選挙、米国各地で起きた抗議活動など、様々な出来事がありました。Stay at Home、Remote Work、経済封鎖に三密と、いろいろな言葉も耳にしました。住み慣れない土地で、異なる文化に戸惑いながら、「新しい生活様式」を受け入れていくことに苦労をされた方も多かったのではないでしょうか。ミシガン州でも、既に50万人もの方が感染し、1万人以上もの尊い命を失いました。

こうした中、皆様とともに、ミシガンでまた新たな年を迎えることができたことの幸せを感じるとともに、今もなお、新型コロナウイルスと日夜闘っておられる医療従事者をはじめ、First Responderと言われる方に、心からの感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

 昨年の春以降、ミシガン州においても感染が広がり、私達、在デトロイト総領事館でも、感染防止のため体制を縮減せざるを得ず、領事窓口での応対時間の短縮や、領事出張サービスの停止を迫られました。在留邦人の皆様に様々なご不便をおかけしていることを、とても申し訳なく思っております。現在は、領事窓口の応対は平日全日、平常通りの時間帯に戻しておりますが、感染防止対策として、御来館前に予約をいただくようお願いしております。また、皆様のミシガンでの生活に少しでもお役に立てればと考え、新型コロナウイルスに関する情報等についても、当総領事館のホームページで、できる限り発信するよう努めている他、当地での在留届を提出されている方や、当総領事館のホームページから登録をされている方に対して、領事メールサービスを通じて、日々の情報等もお届けしております。

 終わりの見えない閉塞感がいつまで続くのか、なかなか先が見通せない状況ではありますが、それでも、日本とミシガンとの間では、とても前向きで、温かみにあふれた活動がいくつも行われてきました。姉妹都市の間の、対面での人的交流は、そのほとんどが中止となってしまいましたが、オンラインでの、時差を乗り越えての交流が続けられました。ミシガン州の姉妹州県である滋賀県からは、三日月知事をはじめとするミシガン・滋賀姉妹都市交流関係者の方から、熱い想いのこもったビデオメッセージと共に、滋賀産のマスク一万枚がミシガン州に寄付されました。日本の様子はどうか、ミシガンの様子はどうかと、日米両国において長年の友人を気遣い合う姿が見られ、草の根レベルで長い時間をかけて築かれてきた日米の絆の強さと優しさを目にしました。

 オンラインツールの普及が、新たな可能性とアイディアを与えてくれたことも発見でした。デトロイト川に浮かぶベルアイル島にある、米国最古の水族館では、三年ほど前から、水族館の見所が池の「鯉」であることをきっかけに、日本祭りが開かれてきました。四年目の昨年、端午の節句の時期には間に合いませんでしたが、7月にオンラインイベントとして、バーチャル鯉のぼりビューイングや、鯉にちなんだ漢字紹介、折り紙ワークショップ等を実施することができました。サギノー日本文化センターが毎年秋に開催しているサギノー日本祭りも、昨年は、オンラインで開催されました。これまで様々な形で日本文化の紹介活動に携わってこられた地域の方々のご協力を得て、バーチャル日本庭園訪問、茶道、阿波踊りの披露等々、一週間にわたって盛りだくさんのプログラムをお届けできただけでなく、オンラインならではの強みを発揮し、サギノーの姉妹都市である徳島市をはじめ、日本からも多くの方に参加していただきました。恒例の日本語学習者によるスピーチコンテストも、今年は、オンラインで実施する予定です。

 昨年の春、まだ厳しい外出制限が続く中、妻とともに近くのクランブルックガーデンの周りを散歩していたところ、見事に咲き誇る桜に目を奪われました。50年ほど前、かつてそこにデトロイト日本語補習授業校(現在のりんご会)が開設されていた名残りとのことです。ベルアイル島でも、豊田市との姉妹都市交流を記念して、デトロイト日本商工会の皆様のご支援を得て植えられた満開の桜の木々が、訪れる多くのミシガンの人々の心を和やかなものにしてくれました。

 私達、在留邦人を含め、一般の人達が新型コロナウイルスのワクチンを普通に接種できるようになるには、春以降、まだもう少し時間がかかるかもしれません。しかし、そうした厳しい状況下であっても、日本と米国、日本とミシガンの間の友情は途切れません。今年の春も、来年も、ミシガン州の桜は美しく咲き続けることでしょう。

 皆様におかれましては、ご自身やご家族の健康や安全のため、感染対策を十分に講じつつ、また、人と人、地域と地域との繋がりも大切にしつつ、今しばらく忍耐の生活を続けていただけるようお願いしたいと思います。私たち総領事館といたしましても、微力ながらも皆様のお役に立てるよう努めていきたいと思っております。

末筆ながら、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

令和3年1月
在デトロイト日本国総領事館
総領事  中川 勉

 

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んで初春のお慶びを申し上げます。様におかれましては、お健やか新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 さて、先月14日に一年の世相を漢字一字で表す「今年の漢字」が「密」と発表されました。他には「禍」「病」「新」「変」が続きましたが、どれも一目見て新型コロナウィルスの世界的流行を象徴していることが分かります。

 昨年1月末に、米国内で初の感染者が確認された後、瞬く間に感染が拡大し、3月の学校だよりでは、感染防止対策についての特集を組み、手洗いの励行、毎日の検温、こまめな換気などについて、各家庭に依頼しました。その後、3月10日には州内に非常事態宣言が発令されるとともに、学校を一定期間休校とする指示が出されましたが、この後非常事態宣言は何度も延期され、長期間の自宅待機を余儀なくされることとなりました。このことによって、昨年度の卒園・卒業式、また今年度の入園・入学式を始め、本校の一大イベントである大運動会も中止せざるを得なくなりました。

 こうした状況は誰もが初めての経験であり、まさに暗中模索の状態でしたが、りんご会理事運営委員の方々と何度も会合を重ね、その都度適切と思われる判断を重ねながら、歩みを進めてきました。

 本校として最も重視しなければならないことは、子どもたちの学習をいかに保証するかということです。具体策を検討し、予定より少し遅れましたが、5月よりネットを利用した学習指導を開始し、継続することができました。このことが実現できた背景には、ネット指導の環境設定や方法を無償で支援いただいた日系企業様、様々な点で情報を交流し共有させていただいた北米各補習校関係者の皆様、また頻繁なミーティングを重ねながら現状を把握し、今後の方向付けを行ってきた理事運営委員会の強力な指導・支援、様々な角度から先生方や保護者を支え、迅速且つ確実に実務を遂行いただいた事務局の方々、いろいろな無理難題をお願いしながらも、お力添えをいただいた保護者の皆様のご理解とご協力によるところが大きいと感じています。そして何より、ネットを利用した学習を、実際に推進していただいた講師の先生方の並々ならぬご努力は、言葉では言い尽くせないほどです。指導に必要なデバイスを始めとする様々な設備、用具などは全て個人で準備いただいた上、授業の内容がより分かりやすくなるようにと、多大な時間を費やして資料を準備したり、学年のミーティングを何度も開いて、指導の方法や内容を確認したりしながら、ここまで質の高い指導を継続していただきました。そこには、この状況であっても、各教科の基礎的基本的内容は何としても理解してほしい、また子どもたち同士がお互いを少しでも理解し合い、確かな仲間関係を築いてほしいという熱い想いや願いがあったからです。あらためて心より感謝申し上げたいと思います。

 昨年11月16日、アメリカの民間企業「スペースX」の宇宙船「クルードラゴン」1号機が、野口聡一さんら宇宙飛行士4人を乗せて打ち上げに成功しました。コロナ禍にあって、明るいニュースとして世界中で報道されました。野口さんら4人のクルーは、この宇宙船を「回復力」を意味する英語の「レジリエンス(Resilience)」と命名しました。「レジリエンス」とは、「日常に起こるネガティブな感情(辛く、落ち込むような状況)から立ち直る力」と定義できます。このレジリエンスを鍛え、高めるには、自分の長所や強みが何かを理解し、それらを自分に何度も言い聞かせて強く意識することが大切です。「自分は誰かの役に立つことができる」、「自分の存在が誰かを笑顔にできる」といった、自尊感情、自己肯定感を高めることがその基本です。かつて勤務した中学校で、この「レジリエンス」(当時の和訳は「逆境力」)を高めることを核に、学校経営をしたことがあり、「クルードラゴン」のことが報じられた際、この学校で取り組んだ様々なことが思い出されました。

 昨年来行動が大きく制限され、マスク着用、手洗いの励行、ソーシャルディス
タンスなど、生活様式も一変して堪え忍ぶ日々が続いています。感染の状況は刻々と変化していきますが、コロナウィルスによる感染が一日も早く終息することを願うとともに、皆様がコロナ禍の間に確実に培ってきた「レジリエンス」を遺憾なく発揮して、これから始まる新たな年の一日一日が一層充実することをご祈念申し上げ、新年の挨拶に代えさせていただきます。

令和3年1月
デトロイトりんご会補習授業校
校長  井口 豪

デトロイト美術館 ひなまつりイベントで春を祝う

3月1日(日)、デトロイト美術館において、毎年恒例となったひなまつりのイベントが行われた。当日は、“Girls Day”としてこちらでも紹介されることの多い桃の節句に興味を持つ多くの地元民が駆けつけた。

 館内のあちらこちらに設置されたイベントスペースだが、メインはグレイトホール。スペースを華やかに彩る七段飾りのひな人形が展示され、多くの人たちが記念撮影を楽しんだ。書家の藤井京子氏による書道の実演、OH州で活躍する和菓子作家の杉井ステフェス淑子氏によるねりきり和菓子の実演、折り紙、琴のワークショップ、いけばなインターナショナルデトロイト支部による生花アートの展示、英語による日本昔話の紙芝居など、ホールは日本文化に興味を持つ人で埋め尽くされた。グレイトホールの奥には、デトロイトを象徴したディエゴ・リベラが描く巨大フレスコ画に囲まれたリベラ・コートがあるが、そこにはステージが設置され、JSDウィメンズクラブのメンバーによる茶の湯デモンストレーションも行われた。観客はお手前のひとつひとつの説明に熱心に耳を傾け、ゆったりとした非日常の時間を楽しんでいるようだった。その後は女児の和服着付け・所作の教示、神輿展示なども行われ、こちらも多くの人で賑わった。

 その他、プレンティスコートでは、着物を着たボランティア学生により煎茶とお茶菓子も振る舞われ、日本旅行の経験がある参加者は、「まるで京都のお茶屋に来たみたい」と笑顔で話してくれた。また、ミシガンとの姉妹州県である滋賀県紹介のブースでは近江茶を紹介しており、こちらも留学などで滋賀を訪れた経験のある地元の人も嬉しそうに立ち寄っていた。お茶の試飲やいちご大福づくりのワークショップなど、日本の「食」を体験できる箇所はどこも大盛況。日本食への興味の高さがうかがえる。2017年に開設されたジャパンギャラリー内では三味線と沖縄三線の演奏が行われた。沖縄三線を披露したのは、現在キャントン市の高校に留学中の伊波妃菜(ひな)さん。留学できることになったのも、またこのようなイベントで演奏できる機会に恵まれたのも、すべてこの三線があったから、と明るく話した。この日、パフォーマンスは、美術館に併設された映画館でも「かぐや姫」が上映された。
午後からリベラコートでは、本イベントを共催したデトロイト総領事、JCD会長、美術館代表による挨拶が行われ、中川総領事は「年々日本とミシガンの友好関係がさらに深まっていると実感する」とし、このイベントがミシガンと日本の橋渡しイベントとしても大変良い例であると述べた。また、JCD会長の大光氏によると、来年は、また「新たなひなまつり」が見られるよう皆で協力し合っていくと、JCDとして、さらに日本文化紹介に力をいれると意欲を見せた。

 本イベントは、デトロイト日本商工会のJapan Cultural Development(JCD)、同美術館、在デトロイト日本国総領事館およびJSDウィメンズクラブ協力のもとに開催されているが、もとは、デトロイト総領事官邸において行われた小さなひなまつりの集まりであった。デトロイト美術館関係者がゲストとして招かれ、その後話がまとまったことから同館で行われるようになる。2013年デトロイト市の破綻とともにDIAもその波を受けたが、デトロイトの復興に地元の企業をはじめ、JBSD会員を中心とした日本コミュニティも一丸となり寄付を集め美術館は存続。その後もJBSD会員を軸とする更なる寄付金により同館には2017年、日本ギャラリーが開設された。現在のデトロイト美術館を通したミシガン州と日本コミュニティとの更なる強い繋がりの始まりだった。

 JCD(JapanCultural Development)活動が始まったのもこの時期にあたり、現在はJBSDの文化活動チームとして日本文化理解への推進活動を続ける。

 今年は3月1日(日)の午前11時から午後5時までの実施で3,200人近い入館者が記録され、「2018年、19年の入館者の2,500〜2,800人に比べると地元の方々の日本文化への興味が大いに高まってきていることを感じます。」とJCD大光氏。プログラムのパフォーマーの方々に加えて、多くの企業、ボランティアの方々が関わり、総勢で160人以上の手によってこのイベントが行われた。地元の日本人のみならず大勢の地元の人々で盛り上がりを見せたひなまつりとなった。

  (写真協力:JSDウィメンズクラブ)

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〜2020年 ミシガン日本語弁論大会開催〜

月9日(日)、ミシガン州立大学(MSU)にて在デトロイト日本国総領事館主催によるミシガン日本語弁論大会が行われた。本イベントは、デルタ航空、デトロイト日本商工会、日米協会、ミシガン日本語教師会および国際交流基金も協賛として参加。

 当日は雪の降る中、この日のために練習を重ねた州内の高校生、大学生参加者が、家族・友人、教師陣とともに一堂に会し、MCは2名のMSUの学生が務めた。

 中川総領事も当日会場へ駆けつけ、冒頭の挨拶において「重要なことは、コミュニケーションを取りたい気持ち、相手に伝えたいことをそのまま表現すること」と参加者へ向けてアドバイスをした。また、学生たちが日本語教育を受けられるというこのような良い環境については、当地の教師の方々、ご家族、学校をはじめとする周りのサポートがあるからこそで、幸運であると感じるとも述べた。

 高校生の部から始まり、少し緊張をしながらの発表だがトピックはさまざま。美術に関するもの、ベジタリアン、日本の食べ物に関する高校生らしいスピーチや、中にはユダヤ教と神道との類似点を説く高校生もいて、自分の考えや意見を日本語で発表した。

 一方、大学生は高校生に比べ、数年の年齢差にもかかわらず、より内容も深く落ち着きがみられ、表現力豊かで聴衆を引きつける技術をもった学生が多くいた。大学生は審査員からの質問にも日本語で答えた。

 優勝者(総領事賞)は、高校の部はトロイ高校のRishi Rallapalliさん、大学の部にはミシガン大学のKai Zhaoさんが選ばれた。スピーチ内容については、前者、高校の部優勝のタイトルは「ひどくてすばらしいキングダムオブハーツ」。ビデオゲームについてだ。どうして「このような」ゲームに(愛があるからこその言葉!)魅力があるのかわからないが、それによって得られる家族との大切な時間や、独特の良さを感じる自身の気持ちを不思議で理解できない、としながらも、大好きなものについて語ったスピーチ。人生、時には答えがわからないこともある、とまとめたもの。そして、大学の部優勝者のスピーチの題名は「僕に情熱をくれた夏」。多忙な日々が原因でそれまで運営してきた自身のNPO団体(メンターシップを目的とする)の活動に意味が見出せなくなっていた。が、昨夏、日本に行き、そこで高校生・大学生が交流するプログラムに参加

する。ある一人の悩み相談をきっかけに、やはり自身のNPO活動がどれだけ重要かを再確認し今後も続けたい気持ちを強くしたというもの。優勝者にはDelta航空のクーポン券とその他の入賞者にも賞状が贈られた。

 大会後、審査員は皆一様に参加者の語彙力、文法力、表現力を絶賛し、参加者の更なる日本語教育への活躍を期待することばと届けた。最後は、総領事が今後も家族や教師陣のさらなるサポートを望む旨を伝え締めの挨拶とした。

 今回初めての試みとなった「Expression-through-Poetry」部門という詩を読んでさまざまに表現をして発表する部門を実施。手話や歌をつけて詩を読む学生、そしてパフォーマンスとして詩を表現する学生など日本の詩をいろいろな手法で表現した。日本語を継承語として学んでいるHeritage語学学習者(日本人国籍を持つ、日本人の親をもつなど)は家で日本語環境にあるため参加資格がないことも多いが、こちらは参加可能だったこともあり、その点に感謝したい、と感想を述べたのは日本人の母を持つ参加者のLia Smithさん。今後もこのような機会があればもっと挑戦したい、と話してくれた。

最後に参加した学生に感想を問うと、「このような大会に出られたことが今後ますます日本語を勉強するための糧となる」と話し、皆清々しい顔で会場を去った。ミシガン州の日本語教育が更に盛んになっていくことを願いたい。

高校の部
総領事賞
Rishi Rallapalli (Troy High School)
金賞
Chloe Pottenger (Troy High School)
Laya Sathyan (Athens High School)

大学の部
総領事賞
Kai Zhao (University of Michigan)
金賞
Claude Murphy (Eastern Michigan University)
Aliah Sallehuddin (University of Michigan)

西暦2020年 令和二年を迎えて

新年のご挨拶

 JAPANニュース倶楽部読者の皆様、明けましておめでとうございます。早いもので、在デトロイト日本国総領事として着任してから一年が過ぎ、ミシガンでの冬も2度目となりました。令和初めてのお正月、皆様どのように迎えていらっしゃいますか。

 昨年、平成31年と令和元年を振り返ってみますと、デトロイト総領事館が管轄するミシガン・オハイオ両州は、活気のある年となりました。一昨年に滋賀県とミシガン州の姉妹州県交流が50周年を迎えましたが、昨年は、ミシガン州では大津市

とランシング市、彦根市とアナーバー市が、オハイオ州でも大磯町とデイトン市が50周年を祝いました。また、東近江市と、ミシガン州アッパー・ペネンシュラに位置するマーケット市との姉妹都市交流も40周年を迎え、長年にわたる皆様のご尽力に改めて感謝を申し上げたいと思います。本年は埼玉県とオハイオ州の姉妹州県交流が30周年を迎え、さらには、ミシガン州と日本の姉妹都市交流では最も長い歴史をもつ、豊田市とデトロイト市の姉妹都市交流が60周年を迎えます。

 文化交流も非常に活発な一年でした。クリーブランド美術館では、昨年4月から6月まで「神道展」が開催され、日本でもなかなか目にすることのできない貴重な美術品を観に、オハイオ州内外から多くの人が訪れました。シンシナティ美術館では着物展が開かれ、姉妹都市である岐阜市の皆さんによる着物ショーも開催されました。6月から10月にかけて、ラフカディオハーン訪米100周年を記念した行事も開かれました。デイトン美術館でもこの2月から「月岡芳年展」が開催されると聞いております。デトロイト美術館、ミシガン大学美術館、トレド美術館にも、充実した日本美術品コレクションがあるほか、ミノル・ヤマサキ、フランク・ロイド・ライトの建築作品やフリーアハウスなど、当地には、日本にゆかりのある場所も、数多くあります。

 昨年中には、ミシガン州・オハイオ州にある日本庭園などにも足を運ぶことができました。マイヤーガーデン(グランド・ラピッツ)、クランブルックガーデン(ブルームフィールド・ヒルズ)、ダウズ・アボリータム(オハイオ州ニューアーク)…。フランクリンパーク(コロンバス)、クローン植物園(シンシナティ)では、米国の盆栽愛好家、生け花愛好家に対し、専門家によるレクチャーとデモンストレーションも行われました。

 春先には、ミシガン州立大学トリゲートファームでのお花見や、ベルアイルでの鯉祭りなど、「地元発」の日本関連文化行事もありました。秋には、ミシガン大学に歌舞伎役者の中村京蔵氏が訪問し、これは参加申し込みが多すぎて、観客を限定しなくてはならないほどに大盛況でした。

 今では毎年恒例となった、デトロイト美術館でのひな祭り、アナーバー・ジャパンウィーク、ノバイの日本祭り。2年目も大盛況となったダブリン・七夕祭り。このように、当地のあらゆる所で、多くの地元の方々のあたたかい協力と参加を得て、日米間の人的交流・文化交流が行われていることをとても嬉しく思っております。

 昨年は、大谷翔平選手の復帰戦に沸いたデトロイト。先月には、八村塁選手も

デトロイトでプレーされました。日本はラグビーワールドカップで盛り上がりましたが、いよいよこの夏は、東京オリンピック・パラリンピックです。

 日本と米国の間の堅く太い絆は、当地に在住しておられる日本の皆様一人一人の貴重な御努力の上に、はじめて成り立っているものだと思っております。ミシガン・オハイオ両州の至るところでみられる地元の方々からの「日本への愛」に感謝しつつ、地域コミュニティ活動への積極的な参加等、皆様には、より一層社会に根付いた活動への協力をお願いしたいと思います。私たち総領事館といたしましても、2020年を盛り上げていくため、微力ながらも努力していきたいと思っております。

 末筆ながら、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

令和2年1月

在デトロイト日本国総領事館

総領事 中川 勉

 

 

 新年あけましておめでとうございます。これから始まる一年が、皆様にとってかけがえのない素晴らしい年となることをお祈り申し上げます。

 本校は1973年の開校以来、本年度で創立46周年を迎えました。多くの園児、児童生徒が現地校と両立しながら本校で学び、確実に力を高めることができました。それは、デトロイト日本商工会、在デトロイト日本総領事館をはじめ、非営利団体である「りんご会」の多大なるご支援と、各関係機関による多くのボランティア活動、そして保護者の皆様の温かいご理解とご支援によるものです。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

 さて、令和二年、2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される年になります。昨年のNHK大河ドラマ「いだてん」に描かれた1964年のオリンピック以来、実に56年ぶりの東京での開催です。オリンピックは33競技339種目、パラリンピックは22競技537種目があり、トータル30日間の日程で行われます。どんなドラマが展開されるのか、今からワクワクしています。

 教育関係では、2020年度は小学校で新たな学習指導要領が完全実施となり、その後中学校、高等学校へと展開していきます。「学習指導要領」は、日本国内全ての学校教育の指針となるものであり、この学習指導要領をもとに、各学校は教育目標の具現化を目指した教育課程を編成します。本校の設置目的にも、「日本の学習指導要領に基づいた教育課程を補習する機会を与える」とあり、その理念や方針などを十分理解した上で、教育課程を編成し、実施していく必要があります。そこで、この紙面を借りて、今回の「学習指導要領」の要点について説明させていただき、ご理解いただきたいと思います。

〇込められた理念:学校で学んだことが,子供たちの「生きる力」となって、明日に、そしてその先の人生につながってほしい。これからの社会が、どんなに変化して予測困難な時代になっても、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。そして、明るい未来を共に創っていきたいという願いが込められています。これまで大切にされてきた、子供たちに「生きる力」を育むという目標は、これからも変わることはありません。この「生きる力」を構成する一つが「確かな学力」であり、さらに「確かな学力」は、「基礎的な知識・技能」「思考力、判断力、表現力」「主体的に学習に取り組む態度」の三要素から成り立ちます。

〇何を学ぶか:小学校では、5・6年に新たに「外国語科」の教科が加わり、週2時間、年間70時間外国語を学びます。また、3・4年生は「外国語活動」が週1時間位置づけられ、4年間を通じて「聞く・話す・読む・書く」の4技能の基礎的な力を育成します。また、既に昨年度より実施されていますが、「特別の教科 道徳」も教科として加わり、答えが一つではない道徳的な課題を、一人一人の子どもたちが自分自身の問題と捉え向き合う「考える道徳」、「議論する道徳」へと転換が求められています。

〇どのように学ぶか:「主体的、対話的で深い学び」の実現を目指します。そのために、「何ができるようになるか」という、子どもたちに必要な資質・能力を育てるために、「何を学ぶか」という学習内容と、「どのように学ぶか」という学びの過程を組み立てていく授業改善が大切になります。

〇社会に開かれた教育課程:学校の教育目標や目指す子どもの姿、それを実現するための教育課程等について、保護者の皆様や地域の皆様に十分理解をしていただき、お力添えをいただきながら、よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を達成していくことが大切になります。

 これら学習指導要領の理念や方針、また「りんご会」理事・運営委員会の経営・運営方針を受け、本校の教育目標具現に向けた教育課程を編成し、教職員全員の共通理解のもとで力強く実施していきます。年間42日間という限られた時間の中であっても、将来子どもたちに生きて働く「生きる力」を確実に育むことができると信じます。小学校では、指導の中心となる国語、算数、社会等の教科は、教科書も一新されるため、現在年間や単元の指導計画を新たに作り直しているところです。また、それほど多くの時間ではありませんが、教科となった道徳の指導にも力を入れ、子どもたちの道徳性を育んでいきたいと思います。今回の学習指導要領で大事にされていることの一つに、物事を捉える視点や考え方を指す「見方・考え方」を豊かにするということがあります。それぞれの教科での指導はもちろん、特に道徳の時間の中で、仲間と共に互いの見方・考え方による意見を交流したり議論したりすることをとおして、一人一人の「見方・考え方」がより広く、深く、豊かになると考えます。

 このような本校の思いや願いをご理解いただき、本年も、多くの皆様からの今までと変わらぬ温かいご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年の挨拶に代えさせていただきます。

デトロイトりんご会補習授業校 井口豪校長先生

天皇陛下御即位 祝賀記帳・祝賀レセプション

 2019年4月30日に天皇陛下が退位され、翌5月1日に皇太子殿下が新天皇陛下として即位された。天皇陛下の御即位にあたり、デトロイトのダウンタウンに在る在デトロイト日本国総領事館で、5月6日(月)~10日(金)、記念の祝賀記帳が実施された。

 また、5月17日(金)には御即位をお祝いするため、総領事公邸において祝賀レセプションを開催。陛下の御即位は、新しい時代の幕開けをも意味する。新年号の令和は「美しい調和」を意味している。レセプションには同領事館の管轄であるオハイオ州とミシガン州の日米交流に寄与している文化団体や企業の代表らが参列し、日本から遠く離れた地で、この歴史的かつめでたい慶事を祝った。

平成30年秋の叙勲 片岡晃氏 旭日中綬章受章

在デトロイト日本国総領事館
平成30年11月5日配信

平成30年11月3日(日本時間)、日本政府は、平成30年秋の叙勲受章者を発表し、この中で片岡晃氏が叙勲されることが公表されました。同氏は、日米経済関係促進功労及び在留邦人への福祉功労が認められ、本年、旭日中綬章を受章することとなりました。

  • 賞賜: 旭日中綬章
  • 功績概要: 日米経済関係促進功労及び在留邦人への福祉功労
  • 氏名: 片岡晃(84歳)
  • 主要経歴: 元米国デンソー会長、元デトロイト日本人会会長
  • 住所: アメリカ合衆国ミシガン州トロイ市

片岡氏は、昭和46年にデトロイトに移住して以来、日本企業とアメリカ自動車企業(ビッグ・スリー)との初期の橋渡し役を務め、デンソーの産業基盤を米国に移転させる上で非常に重要な役割を果たされました。平成9年に米国デンソーが設立されると、米国デンソーの初代会長を務められ、日米経済の関係促進に多大な貢献をされました。さらに、ミシガン州の日本人駐在員数の増加に伴う、駐在員の子弟・子女への教育機 会創出の必要性から、デトロイト日本語補習授業校の設立に尽力されました。また昭和48年には、デトロイト日本商工会の前身であるデトロイト日本人会(JSD)の設立においても中心的役割を果たされ、昭和51年に第四代デトロイト日本人会会長を務められた後も、引き続き日本人コミュニティのため貢献されました。

平成30年春の外国人叙勲 ヘティンジャー氏 旭日双光章受章

平成30年4月29日に日本政府によって平成30年春の外国人叙勲受章者が発表され、この中でミシガン州在住ジェイムズ・F・ヘティンジャー氏が叙勲されることが公表された。同氏は、日系企業支援並びに日米間の相互理解の促進及び友好親善に寄与した功績が認められ、旭日双光章の外国人受賞者として選ばれた。

 ヘティンジャー氏は昭和54年(1979年)から平成21年(2009年)までバトルクリーク公団(以下BCU)の社長として、日米間の相互理解と友好親善の促進に多大な貢献をした。ミシガン州は当時、日本人の間で“米国との貿易摩擦の現場”として認識されていた中で、日本企業招致に取り組み、日本の企業幹部との関係強化、日本からの投資誘致のための環境整備、及び在留邦人が暮らしやすいコミュニティ作りに尽力した。また、ヘティンジャー氏が日本からの企業誘致についてまとめた著書は高く評価されている。さらに同氏はバトルクリークと群馬県高崎市の姉妹都市提携にも協力し、日米間の友好親善に貢献した。

 6月29日に、在デトロイト日本国総領事館公邸にて叙勲レセプションと授与式が催された。バトルクリーク地区のみならずミシガン州の新旧の政府関係者並びに経済の分野からの代表者、そして日系コミュニティーの代表者も大勢招かれ、盛大に行われた。

 和田充広総領事は祝辞として、膨大な功績を集約して列挙した後、ヘティンジャー氏のたゆまぬ尽力と成果を称賛し、感謝の意を述べた。

 ヘティンジャー氏は受章の挨拶の中、博士課程の学生として、米国、ロシア、日本の組織的意思決定について研究したことから始まり、「日本の意思決定の遅さに対して私を雇った人々の忍耐を心配したが、BCUは、日本のやり方では決定に5年かかるのは付きものであり、その代わりにに一晩で実行できると受け止めて支持するようになった」と語り、「アメリカ流は一晩で決定し5年かかる」と付けくわえた。氏の日本に対する理解と周囲への働きかけにより、バトルクリーク地区は一人当たりの日本人投資額が世界の何処よりも多いコミュニティーになった。ヘティンジャー氏は「今回の栄誉を受けるに至った功績は、この日列席している多くの人々の支持がなければ成せなかった」と述べた。また、自宅では浴衣姿で寛ぐなど、生き方や生活空間も日本に影響を受けていると表明。「日本は素晴らしい国です。数百万の人が限られた土地に接近しあって暮らし、犯罪がほとんどなく、礼儀や礼節をもって社会を築いている」と称え、大切な教訓が得られると語った。日本と米国は環太平洋で互いを必要としており、急成長する中国のチャレンジに向かい打つ強い味方同士であり、また朝鮮半島の非核化によって環太平洋諸国に永続的な平和と繁栄をもたらしていく味方同士であると言明。自身を含めたバトルクリークの人びとの努力が認められたことに対する感謝の言葉で締めくくった。

 政府関係者などの祝辞に続いて、ヘティンジャー氏の長年の友人でありビジネス面での強い繋がりをもつ増本勝義氏が挨拶にたち、心からのお祝いと合わせて、BCU開設時からの具体的な経緯を披露した。ヘティンジャー氏が行なった日本コミュニティへの最大の貢献の1つとして、駐在者の子弟のために土曜日の日本語補習校の設立に寄与したことも挙げた。増本氏は最後に、「ヘティンジャー氏は豊かに湧き出る泉のような知性に溢れた人です。良質な水を汲み上げるために彼が十分な深さまで掘り下げ、その水は過去も現在も流れ、そして将来も流れていくでしょう」と、氏の功績は今後に続いていくことを示唆する言葉を贈った。

西暦2017年 平成29年を迎えて

西暦2017年 平成29年を迎えて 1

01_MrWada新年のご挨拶

JAPANニュース倶楽部読者の皆様、 明けましておめでとうございます。寒さが 大変厳しいミシガンの冬ですが、皆様に おかれましては2017年の新春を健やか にお迎えのこととお慶び申し上げます。 在デトロイト日本国総領事に着任以来、 あっという間に当地で迎える正月も2度 目となりました。今年も気持ちを新たに、 「敷居が低い」のではなく、「敷居のな い」総領事館を目指して館員一同努力 していきたいと思っております。

昨年を振り返ってみますと、1月のデト ロイト・オートショー、3月4月の各日本語 補習校における卒業式入学式等への 出席、8月の三日月・滋賀県知事のミシ ガン州訪問、9月の日本・米国中西部会 (於セントルイス)への参加、11月の天皇 誕生日レセプション、年間を通した各種 文化行事参加・大学訪問など様々な活動 を精力的に行ってきました。また、総領 事公邸を活用し、日系企業や当地政治 指導者、アメリカ人コミュニティとの連携 強化を図るとともに、当地のアジア系 コミュニティ相互の関係強化のためにも いろいろな活動を行ってきました。

そして昨年は何と言っても、波乱の大 統領選挙に全米が沸き返りました。私 自身、当地の政財界要人や有識者から 一般市民に至るまで様々な層の人々と の意見交換を通じて、変わりつつある米 国の雰囲気を肌で感じながら、この国の 文化や歴史などについて学ぶことの多い 日々を過ごさせて頂きました。

特に今回、激戦州のひとつであった ミシガン州においては、選挙戦最終日 まで両候補が頻繁に遊説に訪れ支持を 訴えるなど混戦を極め、結局は中西部 における激戦を制したトランプ候補が勝 利し、中西部の声の重要性が再確認さ れる結果となりました。新政権の重要ポ ストにも多くの中西部出身の人材が登 用され、当地において地元コミュニティ との連携強化を図りつつ、日米関係の 重要性を地道に発信し続けることの大切 さを改めて実感しています。

いよいよ今月からトランプ次期大統領 による政権運営が始まります。これから 新政権の政策が徐々に明らかになって いくと思いますが、総領事館としまして は、良好で安定した日米関係を今後とも

維持し、更に発展させていくことを最重 要課題と位置付け、引き続き努力して いきたいと考えています。先にご紹介し た、昨年の一連の活動の中で、様々な 心温まる良い話を何度も伺う機会があり ました。例えば、滋賀県とミシガン州の 高校生交流では、日米両国の多数のボ ランティアの献身的な貢献によって交流 が続けられていることを知り、そして、交 流の終了に際し、渡米した日本の高校 生たちが、ミシガンの高校生やホストフ ァミリーと涙を流しながら抱き合って別れ を惜しんでいる様子を拝見し、心を打た れるものがありました。こうした草の根レ ベルの強い友情が日米間にある限り両 国間の関係は簡単には揺らぐことはあり 得ないと、大変心強く感じた次第です。 日頃から文化交流を含む地域への貢献 活動を通して、今日の良好な日米関係 を育み支えて下さっている在留邦人・日 系企業の皆様に、この場を借りて心から 感謝申し上げますとともに、引き続きの ご支援、ご協力をお願い申し上げます。

日本でも有名な「フルブライト奨学金 制度」を創設した故J・ウィリアム・フルブ ライト上院議員も、次の言葉を残してい ます。“In the long course of history, having people who understand your thought is much greater security than another submarine.”(長い歴史の中で、 あなたの考えを理解する人々を得ること は,もうひとつ潜水艦を持つよりも断然に 強力な安全保障である。)混迷する世界 情勢の中で、先の大統領選挙でも度々話題となった人々の持つ人種差別意識 や排外主義が浮き彫りになる中、人と人 との交流を通した異文化理解はますます この時代に求められているように思われ ます。今後も皆様のお力添えを頂きなが ら、政治・経済・文化・教育等各方面で 日米の架け橋としての役割を館員一同 精一杯果たしてまいりたいと思います。

また、当館の最重要任務である在留 邦人の皆様への良質で迅速なサービス の提供についても、引き続き最善を尽く してまいります。各日本人関係団体のご 協力を得て実施している領事出張サー ビスを始め、旅券や戸籍等の各種証明 関係事務の更なる充実・向上に努め、 安全に関する情報についてはタイムリ ーに発信するなど、皆様がここミシガン 州で安全かつ快適に暮らしていけるよう 安全対策の拡充を続けてまいります。 また、皆様の生活に役立つ情報は、ホ ームページ、メールマガジン、Facebook などを活用してお伝えしていきますので、 是非ご覧ください。当館のサービスに ついてお気づきの点等ございましたら、 遠慮なくご連絡、ご指摘下さい。

末筆ながら、本年が皆様にとって 明るく充実した年となりますよう心から お祈り申し上げます。

平成29年1月

在デトロイト日本国総領事

和田充広

平成28年度外務大臣表彰 田川順照氏に授与

平成28年度外務大臣表彰 田川順照氏に授与 2

p113005110月22日、総領事公邸にて平成28年度外務大臣表彰の式典が催され、全米剣道連盟会長ならびに国際剣道連盟副会長の田川順照氏が岸田文雄外務大臣による表彰状を和田充広デトロイト総領事の手により授与された。

外務大臣表彰は、国際関係の様々な分野で活躍し、日本と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えることを目的としており、田川氏は米国における剣道の普及を通じて日米間の友好と文化交流に貢献した功績が認められ、今年度142名(うち日本国外在住者117名)の個人受賞者の1人に名を連ねた。

img_5194田川氏は幼少の頃より剣道を始め、競技者ならびに剣道家として名を馳せ、大学卒業後の1975年に全日本剣道道場連盟より派遣されて渡米、剣道の指導と普及を任された。1996年にはデトロイト剣道道場を設立。氏の長年にわたる絶え間ない献身と努力によって、道場の門人は増え、1999年以来毎年開催されているデトロイト道場主催の剣道大会は全米やカナダから毎年300-350人の参加者を迎えるほど、中西部と東海岸地区において最も大規模な大会となっている。例年、田川氏が懇意にしている高名な剣道家が日本から招致され講習会を開くこともあり、参加者の剣道水準の向上に寄与している。

2012年には全米剣道連盟の要請により、第15回世界選手権の強化委員長としてアメリカチームを指導、引率し、男子・女子ともに団体戦の部門で三位に導いた。

この功績が称えられ、全米剣道連盟から特別功労賞を受賞している。2005年、田川氏は東京で開催された審査において、剣道界で最高段位である八段に合格。数多い剣道人口の中で特に優れた剣道家らが八段位を目指して稽古に精進しているものの、合格率が1パーセントを下回るほど、八段試験は合格するのが非常に難しいことで知られている。さらに今年5月、その八段の中でも特に秀でた剣道家に与えられる剣道範士の称号を受称。全日本剣道連盟が授与する称号の最高位であり、剣道称号範士の本年の合格者はわずか6名であり、日本国外では初の受称となった。

img_5185デトロイトに移住して以来、デトロイト美術館やジャパンフィスティバル、その他行事において剣道のデモンストレーションを数多く行なうなど、ミッドウェスト・ツアー・サービス社の社長を務める傍ら、当地域における文化の多様化と深化に多大な貢献をしている。

この日の表彰式典には州外からの剣道関係者や氏の友人も祝賀に駆けつけ、華やかな宴となった。

開会にあたり和田総領事は授賞理由と田川氏の剣道歴を告げた後、デトロイト道場主催による剣道大会の規模や氏の人脈によって著名な剣道家を招いている内容の素晴らしさについて称賛。国外で唯一人の範士であり、長年にわたる多大な貢献は表彰に値すると称えた。

和田総領事は現地報道関係者に向けて、「功績を称えることができることを光栄に思います。氏は『剣の道』を身をもって示してくださっていると思います」と談話を寄せている。

img_0630続いて、デトロイト道場関係者の作成による田川氏紹介スライドが上映され、高段かつ範士である“田川先生”が厳しいながらも、冗談や楽しい場を好み、カラオケや親睦イベントでは誰もが楽しんでいるかどうかをいつも確かめるなど、慈愛に満ちた指導者であることを披露し、田川氏に注ぐ尊敬と親愛の思いが伝えられた。

田川氏は挨拶の冒頭で「この授賞は私個人だけでなく、剣道発展に歩んできた剣友みんなと共に頂いた賞だと思います」と告げた後、「1975年、“剣を通じて日本の心を”と一つの小さな火種をもって渡米しました。」と切り出し、当時のアメリカ剣道界は6の地域連盟、千人余りの剣道人口であったものが、現在は15の地域連盟、6千人を超える剣道人口へと発展、また、20年前のミシガンに於いては10数名の剣道愛好家しかいなかったが、今や州内に6の道場ができ、デトロイト剣道道場だけでも60人を超える剣士が週

2回の稽古に励んでいると、この40年の普及の成果を伝えた。

img_5180さらに「日本の武道では “礼に始まり、礼に終わる”と言いますが、剣道では“礼に始まり、礼をもって行い、礼に終わる”と言い、勝負の場でも“礼節を尊ぶ”ことを重視しています。竹刀という剣は相手に向ける剣であると同時に自分に向けられた剣でもあります。これからも剣道トーナメントを開催する他、各種日本文化イベントでの剣道の披露などを通じて、日米の文化交流、相互理解を深めて頂けるよう、日本伝統文化剣道を育てていきたい」

「5月6日に剣道界最高位の範士号を授賞した際に“精進無涯”の書をしたためました。師は教えるのみでなく、共に学ぶのが剣道です。剣の道をより極めて、剣道文化の発展に微力ながら生涯努めてまいります。」と剣道普及と精進の意思を表明した。

デトロイト道場師範代理を務める馬目氏の音頭により祝杯が上げられた後、記念写真の時間が設けられ、大勢の参加者が田川氏との写真撮影に誇らしげな喜びの表情を見せていた。

President of All United States Kendo Federation mrtagawa

Receives Commendation 

from Foreign Minister of Japan 

Yoshiteru Tagawa, President of the All United States Kendo Federation (AUSKF) and Vice-President of the International Kendo Federation (FIK), has been awarded a Foreign Minister’s Commendation by the Minister for Foreign Affairs of Japan, Fumio Kishida.

Mr. Tagawa is being recognized for promoting friendship and cultural exchange between Japan and the United States through the proliferation of the art of kendo throughout the U.S.

Mr. Tagawa began his training at an early age and eventually became a renowned competitor and practitioner by the time he graduated from college. In 1975, as a representative of the Kendo Dojo Federation of Japan, he was dispatched to the U.S. to teach and promote kendo. Twenty one years later, in 1996, Mr. Tagawa established the Detroit Kendo Dojo. Due to his continuous efforts and dedications, the dojo has expanded its student base and has hosted an annual kendo tournament since 1999, the biggest tournament in the entire Midwest and East Coast regions. The event routinely attracts 300-350 participants from all over the United States and Canada. The tournament serves as a great learning opportunity for its participants as Mr. Tagawa uses his extensive network to invite notable kendo masters from around the world in hopes of elevating the level of ability on display.

At the request of the AUSKF, Mr. Tagawa led the U.S. national team at the 15th World Championship in 2012. Under his instruction and leadership, Team USA was placed 3rd in the tournament for both men’s and women’s divisions. Mr. Tagawa received a special honor for this accomplishment from the AUSKF.

In 2005, Mr. Tagawa tested successfully to earn the rank of 8-dan in Tokyo. This is typically the farthest milestone for elite kendo practitioners as achieving the rank is notoriously difficult–less than one percent of 7-dan contestants are promoted in its biannual examinations. This year, Mr. Tagawa was presented with the rank of Hanshi 8-dan, the highest rank in kendo that is preserved for the most exceptional 8-dan teachers.

Since moving to the Detroit area, Mr. Tagawa has made significant contributions to enriching culture and diversity in the local community. He has participated in numerous events including a Kendo demonstration at the Detroit Institute of Arts during the showing of their Samurai exhibit in 2014.

Professionally, Mr. Tagawa runs his own travel agency, the Midwest Tour Service, LLC.

“We are honored to recognize Mr. Tagawa for his continuous dedication to Kendo and his stellar contribution to the U.S.-Japan friendship and cultural exchange through the promotion of this martial art,” stated Consul-General Mitsuhiro Wada. “He has truly shown us the spirit of ‘the way of the sword.’”

在デトロイト総領事館主催 JETプログラム帰任者 / 語学教育関係者 交流レセプション

在デトロイト総領事館主催 JETプログラム帰任者 / 語学教育関係者 交流レセプション 3

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去る9月30日、在デトロイト総領事公邸に於いて、JETプログラム帰任者の歓迎ならびにネットワーキングのための場が設けられた。

JETプログラムはThe Japan Exchange and Teaching Programme(語学指導等を行う外国青年招致事業)の略称で、海外の若者が日本各地で言語指導員、国際交流員、そしてスポーツ交流員として働くプログラムであり、例年、当地から多数参加しており、この夏には当管轄地域(ミシガン州とオハイオ州)より54名名が日本へ渡った。

日本で尽力してきた彼らに対する慰労と感謝をこめた帰還歓迎の目的に加えて、就職情報の提供も意図しており、例年このイベントに招かれている日本語教育関係者としてミシガン州とオハイオ州の学校(K-12)や大学で日本語の指導や研究に携わっている教師、そして数社のリクルートやコンサルタント会社に加え、数名の日系企業の代表者が出席した。

img_0592JETプログラムによる派遣者の大半が言語指導員として中学や高校の英語教師のアシスタントに就く事情もあり、かつては大学で日本語や教育、文化を専門に学んできた参加者が多かったが、近年はそうと限らず、理工、法律が専攻で、帰還後の就職希望も多岐に広がってきている現状がある。米国内で行われる大規模なジョブフェアは日本での就職を求めるものがほとんであるため、当地での日本語堪能者や日本文化に精通した人材雇用の情報や機会は希少かつ非常に貴重といえる。

また、JETプログラム経験者有志の集まりであるJETアルミニ(同窓会)の当地支部の代表者も参加した。

和田総領事は歓迎の挨拶のなか、帰還者に対する感謝と慰労の言葉に加えて、「最近の雇用状況の情報を得たり、アルミニのネットワーキングなどで日本との繋がりを持つなど、貴重な場になれば嬉しい」といった願いを伝えた。「異文化理解には、JET参加者が良い例であるように、実体験が重要であり、それを果たした皆さんは一人一人が国と国を結ぶ大使である」など、称えると同時に今後に期待を寄せた。

img_0589当地のJETアルミニ会長を務めるジェフリーさんからは、自身の10数年前の滋賀県へのJET派遣の折、勤務先の校長先生に親身にしてもらったことなど日本での忘れ得ぬ経験話に触れた後、友人やJETアルミニと音信を取り続けること、また、日本語を使い維持すること、さらに、日本での経験を周囲の人に話し、何かしら生かして欲しいと願いを届けた。ジェフリーさん自身は現在、ミドルスクールでジャパニーズクラブを開き、日本在住時にたしなんだ琴も指導しているとのこと。

JETアルミニは、参加経験者同士の繋がりを持つためだけではなく、当地の領事館、米国や他の支部との関係を保ち、情報交換や日本支援などの活動をしている。

JET経験者で、当地の日本祭りなどJBSD関連のイベントで司会を何度となく務めてきたナターシャさんもスピーチに立ち、17才での日本(滋賀県)滞在に始まり、JETや日本の大学での受講経験、また一転して親の故郷であるポーランドでの滞在など、国外での経験歴を語り、「どんな機会があるか分からない。すぐに(職業に)反映できなくとも、必ず役に立つ」

「他の文化を知っていることは大切で、翻訳や教師に限らず可能性は広がっている」とエールを贈った。

帰還者によるそれぞれのスピーチでは、感動が明瞭に伝えられた反面、進路については「日本語を維持できる職を探している」といった状況を口にする人もいた。派遣期間は1~3年が原則であったが、自治体と本人の合意によって延長が認められるようになり、滞在を延ばす参加者が増えているという。この日の参加者には、青森で5年勤めたという人、佐渡ヶ島で4年という人もいた。どちらも女性で、大の日本ファン。

単なる観光ではなく、語学指導助手として学校という社会に入り込んで、文化を体験し、理解を深めた若者たちが経験や才能を発揮できることを祈りたい。

Michigan 2016 Japanese Language Speech Contest ミシガン2016日本語スピーチ・コンテスト

ミシガン州内の高校と大学の日本語学習者を対象とした日本語スピーチコンテストが在デトロイト日本国総領事館の主催で2月27日(土)にノバイ市のシビックセンターを会場にして行なわれた。このコンテストは毎年、デトロイト日本商工会、ミシガン南西オンタリオ日米協会、ミシガン日本語教師会、国際交流基金など複数の団体の支援や協力、そしてデルタ航空の協賛を得て実施されている。事前の選考を経て、今年は高校部門7名と大学部門6名が本大会に出場し、学習の成果を披露した。

審査員の一人として同イベントに初めて参加された和田総領事は開会にあたり、まず、世界中の日本語学習者は400万人ほど、米国では11万5千人おり、前年より増えていることを伝えた。当地赴任後7カ月経ったが、ミシガン州での日本語学習に対する意欲の高さを既に見聞していると告げた。また、本イベント参加者らは何カ月も準備に費やしてきたことであろうと、その努力への称賛に重ね、教師の献身、同イベント支援者への謝辞を寄せた。言語は異文化理解のエッセンシャルであり、ツールであり、また、世界を広げ人生を豊かにし、生涯役立つものと信じていると述べ、「参加者が日米両国の懸け橋になることを願っている」との期待の言葉で結んだ。

当大会への応募資格と条件は、日本に長期滞在していないこと。よって、日本渡航の無経験者か、あるいは短期の滞在を経験した出場者たちであるにも拘らず、滑らかな話し方をする参加者が年々増えている。特に高校生は吸収力の高い時期とあって、数カ月の留学経験を通して驚異的な会話力をつけている学生もおり、滞在期間の違いがスピーチにも現れる傾向が強いと言える。一方、インターネット環境が整う昨今、幼少期から日本語のアニメを原語で視聴してきたなど、当地に居ながら吸収してきた学生も少なくない。今回に限らず、日本に一度も行ったことのない学生が優勝を飾るケースも珍しくない。作文(論文)コンクールではないため、語彙力や知識、文章構成力が高いからといって必ずしも上位入賞するとも限らない点もスピーチコンテストの難しさであり、面白さでもあると言える。

本コンテストでは規定時間内に、暗記したスピーチの発表を課せられる。語彙の豊富さと正しい使い方、話題の展開やまとまりといった作文の要素に加えて、発表の際の話し方などが総合的に評価される。

和田総領事をはじめ、JBSD文化部会ならびにJSDウィメンズクラブ、日米協会の代表が審査を務めた。

高校の部で第1位に輝いたナヒュン・アンさんは、「私には将来を決めることが一番難しい」と、将来の夢を題材に、迷いの多い思春期の高校生らしい率直で真面目な本音を語った。スピーチも滑らかで澱みが無く、その後の審査員による質問への応答も、理由も織り込んで、すらすらと長く話せるレベルであった。

大学の部の第1位となったマリアン・キャンデラーさんは、「自分の民族的背景や文化的習慣は、アイデンティティを形成するのに大切な役割を果たすと言われています。しかし、はっきりとした民族的背景や習慣がない私にとっては、このアイデンティティというのは、これまでずっと探し求めてきたものでした。」とスピーチを切り出した。家系のルーツや伝統が明白な人がいる一方で、様々な血や文化が混じった家族も少なくないアメリカの多様性、そして、そこで育つ「人種を問われても答えられない」子供の悩みを知ることができるスピーチ内容であった。大学という多様性豊かな環境で、同じような友に出会い、そして「日本語を話すことによってアイデンティティの基礎を作り始められた」とのくだりが、印象的であった。

「私にとっての『マルチカルチャー』というのは、『色々な人と交わり、相手を受け入れることができる人』という意味に変わっていました。」との言葉が表明された。(日本の英語指導のアシスタントをする)JETプログラムに応募しており、日本の子供たちに、「グローバル化する世界では、他の文化や民族背景を持つ人と交わり、その人たちを受け入れることが、どれだけ大切であるか、を伝えたい」とスピーチを結んだ。他の文化や民族背景を持つ人との関わりに不可欠な言語を習得し、マルティカルチャーを豊かにとらえている彼女のような若者の活躍に期待したい。日本語を聞き取る力が高く、明瞭な発音ができるマリアンさんに、スピーチ後に習得方法を探ってみたところ、日本の歌謡曲が好きで、インターネットでよく聞いていたとのこと。インターネットを上手に活用したいものである。

スピーチ内容の多くが、日本での経験により広がった視野や気づき、あるいは日本語学習を通じて得た思いを題材としている。言語だけではなく、日本の習慣や価値観をも学んでいる若者たちの新鮮な観点や感想を垣間見ることができるこのイベントは、聴く人々、特に日本人にとっても得るところが大きい。

以下(P7,P8)に、全参加者のスピーチ内容の要約と各部門の優勝者の原稿全文を紹介させていただく。

スピーチコンテストの後には、今回初めての試みとして、企業と学生を結ぶネットワーキングフェアが開催された、審査員も務め、このフェアをオーガナイズしたカーシャさんによれば、「日本語を学んでいる学生に、日本語を使える人は様々な企業で求められることを知って欲しい」、いわば、語学を身につける意義や貴重さを伝えることが主目的。翻訳通訳、語学教師になる以外に様々な分野・職種で 語学力は活かせ、世界を広げられることを認識して欲しいとのこと。また、企業側も日本語履修者をどう使えるか模索している実情にも寄与したいと話す。実際の求人求職活動を目的としたジョブフェアとは異なり、和やかなネットワーキングの風景が広がっていた。

原稿要約

プログラム順に氏名、学校名、題名

*H.S. : High School

「 」内は原文引用。一部平仮名を漢字に変換。

高校(ハイスクール)部門

Hannah Ackman (Stevenson H.S.)

実紅さんのホームステイ

2014年の夏、実紅という留学生のホームステイをホストした。「蛇とトカゲは好きですか」と尋ねたり、好きなバンドを聞かれて「ビートルズが大好きだ。」と答えたりした会話の内容や交流の話。「毎日楽しかったです。」

Nahyun Ahn (Troy H.S.) 優勝

ゆめをみつけるほうほう

「夢が分からないことが当たり前で、今から見つけても良いと努力すれば叶うと思います。」

*全文次ページに掲載

Elliot Boinais (Groves H.S.) 特別賞

生まれた時、家族はフランスに住んでいた。5年前に姉とフランスに旅行し、ヨーロッパの城をたくさん見た。少し、城のオタク。日本とヨーロッパの城は、丘の上にあるなど同じところもあるが違いもある。日本の城には、敵が攻撃できない格子窓や、歩くと音がする鴬張りの廊下など、おもしろい発明がある。

「松本城は私の一番好きな城です。」

Walter Davis II (Groves H.S.) 総領事賞

日本のクラスメート

5年くらい日本語を勉強している。今年私のクラスはオンラインの文通友達のプログラムKACに参加し、日本人と話すことが出来た。私たちの国の文化を紹介でき、お土産交換もした。パートナー校から、たくさんのお菓子をもらった。すごく違う。きな粉のお菓子はドッグフードの味だと思った。小魚とピーナッツのお菓子もあって、魚の頭が怖かったので誰も食べたくなかった。「日本が学びたくて流暢になりたいんです。だからKACが大好きです。」

Natalie Harshman

(Clarkston H.S.) 第3位

なぜ日本語がすき

高校で4年間日本語を勉強。日本語は一番好きな科目で、大学でも続ける。大学の後、JETプログラムで英語を教えに日本に行きたい。仕事は日本語に関与したい。日米の文化は違い、日本の文化は面白いと思う。違う文化の人との交流はとても大事。去年、千葉東高校の学生をホストした。その経験は面白くて楽しかったので、今年またホストする。この夏、修学旅行で日本に行くことになっていて、ドキドキしている。「親しい友達と新しい記憶を作り、日本語を習うのが楽しみです!」

Scott Schaefer (Groves H.S.)

おもてなし

「私は日本のおもてなしが好きです。」外国人がアメリカの家に行くとアメリカ人は「自分の家のようにしてください」と言う。日本人は一生懸命ゲストを喜ばせ、王様と同じに扱う。日本に行った友達が、皆優しかったと言った。「私はおもてなしを経験したいです。」ミシガンで日本のレストランに行ったとき、おしばりをもらった。温かく、きれいな感じで好き。父の日本人の友達は、知り合ったばかりの私に寛大だった。いつかアメリカで日本みたいなおもてなしがあったらいい。

Jenny Zhi (Troy H.S.) 第2位

昨年の自転車旅 

昨年の夏、中国の人権問題をアメリカの人々に知らせるため、ロサンゼルスからワシントンDCまで自転車で渡った。法輪功という修行は中国の政府に16年間差別されていて、多くの法輪功の子供は孤児になってしまった。私も法輪功を信じているので、孤児のことをとても心配している。だから、いろいろな国から来た25人の法輪功の子供たちと一緒に「自由へと向かう」というプロジェクトでアメリカを渡る旅をし、この問題について話した。2カ月掛かり、疲れて汚くて痛かったけど、みんなの手伝いや励ましで、多くの障害を克服して、楽しい思い出を作って、私の一番の友達になった。差別の終わりへの一歩を進んだ。「私は将来にも続けたい」

大学生部門 

James Alessandrini

(Eastern Michigan University ) 第2位

僕が大好きな困っている日本

最近日本に留学し、忘れられない友達も思い出もたくさん作れた。日本に住んで働くのもいいなあと思ったが、やっぱり無理。それは日本語の能力ではなく、「問題は働き過ぎの社会です」。残業や休みに働くことは珍しくなく、働きすぎで病気になって死んだり、仕事のストレスで自殺する場合もある。働き過ぎは他にも影響。結婚、子育てのお金がないことが少子化の一つの理由だと思う。改善するには、高齢化を利用したらいい。お年寄りにパートやボランティアで職場に戻ってきてもらえば、一人一人の仕事を減らせると思う。「僕が喜んで働けるような日本に変わってほしい」

Jamie Heywood

(Kalamazoo College) 総領事賞

同性愛者としての経験

「私は同性愛者なんです」と告げ、大学留学した日本と、アメリカでの、同性愛者としての経験を語った。日本でボーイフレンドについて聞かれて同性愛者だと答えたら、「じゃ、ガールフレンドは」と聞いてきてほっとした。スピーチクラスで話題にしたら、先生が励ましてくれた。レズビアンバーを案内してくれる人がいたり、親切だったので楽しかった。アメリカでは同性婚ができようになったが、世界中で差別がある。住めなかったり、合法的に殺される国もある。「人を性・身分・宗教・人種などで差別するのはまちがいです。私たちは本当に同じ」「人が差別されているのを見たら私を思い出して。大きな声で反対してください。」

Marian Kandler

(Eastern Michigan Universit y) 優勝

マルチカルチャーと私

多文化背景をもつ自分について

*全文次ページに掲載

Huiyi Liu (Michigan State Univ ersity)

一期一会

「日本語のことわざが面白い」「ことわざの中で四字熟語が一番好き」。好きな理由は四文字で多くを表わせられるから。一番印象的なのは「一期一会」で、それを初めて聞いたのは好きなバンドのコンサートのテーマ。「一つ一つの出会いは一生に一度で、友達と一緒に過ごした時間はもう二度と戻れない。毎日会っても一緒に過ごす時間は違う」「条件がそろわないと同じ感情はいだけない」など、その具体的な話を挙げた。

Christa Scheck

(Kalamazoo College) 第3位

直訳の問題

高校1年生で日本語の翻訳クラスを取り、日本語が大好きに。大学1年生の時には歌や小説を翻訳し、多くのことを学んだ。最も注意すべきことは直訳。正確な意味を伝えられない。まず漢字。例えば電車はTrainでありElectric Carではない。

「日本文化では、皆が知っていることは文章で言わず推測することがある。また、悪いことは言わず途中で止める」と特徴を指摘。

Ka Sheng (Kalamazoo College) 特別賞

日本の携帯電話

ガラケーの携帯電話について

日本人が使っている携帯電話と他の国のを比べ、違いがはっきり見られる、と高校生の時に思った。理由は、そのころ(*2015年)のアニメのキャラクターはガラケーを使っていたため。しかしインターネットでデータを探して、ガラケーの使用者は約20%に過ぎず、他はスマートフォン使用者であることに驚いた。2008年にはガラケーはスマートフォンの10倍くらい。1999年に日本では携帯電話でインターネットサーフィンができ、便利なソフトウェアがあったため、2007年に海外でスマートフォンが作り出されたが、ガラケーの方が便利で使いやすいと思った日本人が多く、その結果、スマートフォンを開発しなかった。201 0年、4代目のアイフォンが日本で大ヒット。そして去年、ガラケーはスマートフォンの5分の1に。キーボードの触感が素晴らしいなどの考えを持つ人がガラケーの使用者かもしれない。去年5%増えたが増加していくかは明らかではない。「ガラケーは日本文化の一つだと考える人は多いので、絶滅したらとても残念でしょう。」

高校生部門 優勝

「ゆめをかなえる ほうほう」

ナヒュン・アン

小さい頃にお姫様になりたかったです。すこし大きくなって学校に行くときにはテレビに出るアイドルになりたかったです。でも何時かから私が何が好きなのか、何に得意なのかもわからなくなてしまいました。私の周りには好きなことをやりたい人や、自分が何をしたいのかをわかってるひともいました。でも、わたしにはしょうらいをきめることがいちばんむずかしいことでわからないしつもんでした。こんなじぶんにしつぼうもしました。でもあるひとつぜんしっかりじぶんしょうらいをわかってるひとがたくさんいるかどうかかんがえました。たぶんそんなにないとおもいます。だからかんがえをかえることにしました。ひとりでなやむかわりに、みんながおなじだっとおもうことにしました。きまるときがきってたらいっしょけんめいがんばりましょう。たぶんいっぱいな人たちがしょうらいのことをなやんでるとおもいます。でもあまりネガティヴにかんがえたりかんがえすぎないようにしてほしいです。ゆめはかんがえだけではかなうものじゃないとおもいます。じぶんの夢がわからないことがあたりまえでいまからみつけてもいいとどりょくすればかなうとおもいます。(原文ママ)

大学生部門 優勝

「マルチカルチャーと私」

マリアン・キャンデラー

皆さんは、「子どものアイデンティティはどのように形成されるのか」についてかんがえられたことはありますか。

子どもにとって、自分の民族的背景や文化的習慣は、アイデンティティを形成するのに大切な役割を果たすと言われています。しかし、はっきりとした民族的背景や習慣がない私にとっては、このアイデンティティというのは、これまでずっと探し求めてきたものでした。今日は、そのお話をちょっと聞いていただければと思います。

歴史や伝統がある家庭に生まれたクラスメートを見て、うらやましく思ったことがあります。みんなは、自分がどんな人か、はっきり知っているように感じました。しかし、私は、と言えば、母国であるアメリカでも、自分が外国人のように感じました。母はいつも私に「誰かが、人種は何?と尋ねたら、『人間です。』と答えればいいのよ。」と言いました。中学校の時、母から「マルチカルチャー」という言葉を教わりました。そして、母から「私たちの祖先は世界中から来た。」と聞きました。しかし、当時の私は容易に識別ができる人種がほしかったのです。「白人」「ネイティブアメリカン」「アジア人」などのようにです。

当時、私はすごく内向的で、一人で考えるのが好きでした。人と話す代わりに、観察するのが好きでした。そのために、よくクラスメートに誤解されました。私は特定の文化や習慣やアイデンティティを持っていなかっただけではなく、人間関係を作ることもできなかったのです。私は疎外された感じがし、当時の私にとっての「マルチカルチャー」というのは、「何もない人」、「自分の国でも外国人」、「文化がない人」を意味しました。

しかし、大学入学あたりから私の中の何かが変わってきたのです。私と同じような学生の友達ができました。三学期から、長年自習していた日本語を専攻することに決めました。私は日本語を話すことによって、自分のアイデンティティの基礎を作り始められたように思います。日本語を通して、他の人と関わるすべを見つけたように感じました。文化や民族というのは、中学生や高校生の時に感じたように、疎外するものではなく、人と人をつなげるものだと、少しずつ学び始めました。私は自分を受け入れられるようになっていくと同時に、他の人も受け入れられるようになっていきました。

三回生の時に、日本への留学が決まりました。日本に着くと、不思議なぐらい日本のすべてが私を迎えてくれました。カルチャーショックなんて一度も経験しませんでした。でも、それはなぜだったのでしょうか。私ははっきり決まった人種や習慣がないため、日本の文化も人も、人一倍受け入れられる能力を持っていたのだと思います。子供の時から、私は常に色々な文化や習慣に浸っていたからです。日本での経験のおかげで、私は色々な文化や習慣を持つ人と、もっと交わりたい、という思いにかられました。子供の時に、よく無視されて、誤解された私には、他の人が誰であっても受け入れられる人になりたい、と思うようになったのです。そして、気がついてみると、私にとっての「マルチカルチャー」というのは、「色々な人と交わり、相手を受け入れることができる人」という意味に変わっていました。

今年、JETプログラムに応募した私は、これまでの体験を日本の子どもたちに伝えたいと思っています。このどんどんグローバル化する世界では、他の文化や民族背景を持つ人と交わり、その人たちを受け入れることが、どれだけ大切であるか、を伝えたいと思います。

西暦2016年 平成28年を迎えて

西暦2016年 平成28年を迎えて 1

Wada02 新年のご挨拶

JAPANニュース倶楽部読者の皆様、明けましておめでとうございます。年頭に当たり、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。在デトロイト日本国総領事として昨年8月に着任して約4ヶ月間が過ぎましたが、右を振り返ってみますと、ミシガン・オハイオ両州の各地に赴き、様々な分野で活躍されている日系企業および在留邦人の皆様や、地元の日米交流関係者の話を伺う機会に大変恵まれ、非常に充実した日々を過ごさせて頂きました。
9月に東京で開催された第47回日本米国中西部会へ参加した際には、スナイダー・ミシガン州知事と共に滋賀県(ミシガン州の姉妹県)や豊田市(デトロイト市の姉妹都市)を訪問することが出来ました。また、JETプログラム(注)経験者の有志の集まりであるJET同窓会の年次総会が昨年はデトロイトにて開催され、全米各地のJET同窓会支部代表及び教育関係者と交流する機会もありました。その他、ミシガン・オハイオ州の各地で企業・大学訪問、行事参加を通じ、日系企業や在留邦人の皆様が当地でご活躍されている様子を肌で感じることができました。戦後70年という節目の年に、これらを通じて強く感じたのは、今日の良好な日米関係は、長きに亘る人と人との交流によって育まれ、支えられているということです。この場をお借りして、当地における日米相互理解の促進にご尽力頂いた皆様に心から感謝とともに、引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(注)Japan Exchange and Teaching Programme:外務省などの協力のもと、地方公共団体が諸外国の若者を特別職

の地方公務員として任用し、日本全国の小中高等学校で英語その他の外国語やスポーツなどを教えたり、地方公共団体で国際交流のために働いたりする機会を提供する事業

日本は、ミシガン、オハイオ州にとって最大級または最大の投資国であり、両州への進出日系企業は9百社を越え、その雇用数は約11万人に及びます。このような当地における日本のプレゼンスは、両国関係の基礎であり、誠に誇らしく思います。また、ミシガン州には、滋賀県との姉妹関係があり、これに日本と同州の姉妹都市関係を含めると28件に及び、オハイオ州も埼玉県と姉妹関係を有し、日本と同州の姉妹・友好都市関係を含めると16件の関係があります。こうした地域レベルでの友好交流は日米関係の強化促進の為にきわめて有効であり、今後の草の根交流が大変楽しみです。

さて、今年の主要な米国内の動きとしては、大統領選挙がいよいよ佳境を迎えます。また、日米両国の経済関係にとって重要なTPP協定についても、議会での審議が順調に進むかどうかが注目されます。これらの結果は、日米関係にも大きく影響を与えるものであり、総領事館としてもその動向を注視していきますが、いずれにしても、日米関係がより強固で安定したものになるように、今年も引き続き努力していきたいと考えています。その一つのツールとして、今年30年目を迎える前述のJETプログラムは、1987年の開始以来、全世界より約3万人の若者を日本に送り出しています。こうしたプログラムを通じ、日本をよく知る親日家を増やし、草の根レベルでの関係を育むことは日米両国関係の将来にとって、とても大切なことだと思います。これまで築き上げた日米友好関係の礎をさらに強固にすべく、今後も日本の様々な魅力を発信し、日米の架け橋としての総領事館の役割を館員一同精一杯果たして参ります。

また、総領事館の最重要任務である在留邦人の皆様への良質で迅速な公的サービスの提供についても、引き続き最善を尽くして参ります。各日本人関係団体のご協力を得て実施している領事出張サービスを含め、在外選挙登録、旅券、戸籍・国籍等の各種証明関係など多岐にわたるサービスの更なる充実・向上に努めていきます。また、地元の警察や治安機関との協力体制を密にし、タイムリーに安全に関する情報を発信し、皆様が安心して生活できる様に安全対策の拡充を続けていきます。このような皆様の生活に役立つ情報は、ホームページやメールマガジン、またリニューアルしたFacebookなどを活用して分かり易くお伝えしていきますので、是非ご覧下さい。また、Facebookには「いいね!」を押して頂き、フォローして頂ければ幸いです。当館のサービスについてお気づきの点がございましたら、遠慮なくご連絡、ご指摘下さい。

今後とも、在留邦人の皆様にとっては頼りになる存在であり、また、ミシガン州及びオハイオ州の米国人及び地域の方々に対しては、信頼できるパートナーとなることを目指して、館員一同尽力する所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。末筆ながら、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。

平成28年1月

在デトロイト日本国総領事館

総領事 和田充広


 

校長_写真①あけましておめでとうございます。

皆様におかれましては、2016年の初春をつつがなく、お迎えになられたことお喜び申し上げます。さて、世界にある補習授業校の数は205校、その内、北米には8 8 校が設立され、約1 3 5 0 0 人の子ども達が学んでいますが、本校は、外務省や文部科学省、海外子女教育振興財団の援助を受けられる世界で第3位の大規模な補習校です。現在、900人を超える幼稚園児から高校生までが学んでいます。また、本校の設置目的については、「日本語による日本の学習指導要領に基づいた教育課程を補習する機会を与えると共に、将来、日本と国際社会をリードできる人材を育成する教育を提供する」としています。このことから、絶えず、日本国内における新しい教育の方向を探りつつ、本校の教育活動と連動させていく必要があると考えています。

現在の学習指導要領では、キーワードとして、子ども達の「生きる力」をよりいっそう育むことを目指し、その「生きる力」を知・徳・体のバランスのとれた力と定義しています。また、文部科学省は、これからの教育の方向として、次の学習指導要領改訂を2020年(平成32年) 頃を目途に作業を進めていますが、現在、新聞やニュースなどで見聞きする「21世紀型スキル」という言葉がキーワードとしてクローズアップしてくるのではないかと推測しています。この「21世紀型スキル」という言葉は、簡単に言いますと、グローバル社会を生き抜くために必要とされる能力を指します。

2009年(平成21年)1月に、マイクロソフトやインテル、米通信機器大手のシスコシステムズ、それとメルボルン大学が世界の教育学者や教育政策決定者らに呼びかけて、ATC21s(Assessment and Teaching of 21sCentury Skills) プロジェクトを立ち上げ「2 1 世紀に必要とされるスキルは何か」「その評価システムの研究を始める」と発表しましたが、この「21世紀型スキル」を提唱したA T C 2 1 s は、例えば、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力、コラボレーション(チームワーク)能力、自律的に学習する力など4つのカテゴリー、10のスキルとして定義しています。

これからの時代は、「一時的に詰め込んでその後忘れてしまうような知識の習得」ではなく、「後から必要に応じて活用できる知識の獲得」が重要になってくる。変化に合わせて、様々な場面で必要になった時に学びなおす、学び続ける力が大切である。決まった答えを教員が教えるのでなく、子ども達が答えを見つけたり、同時に問題点を発見したり、グルーブ同士でコミュニケーションしながら解法を共有し、知を再構成していくプロセスが問われると考えられます。学習指導要領改訂に深くかかわる国立教育政策研究所が「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」《平成26~28年度》プロジェクトをしていますが、このプロジェクトの柱も上記と同じ方向です。

本校は、2013年度に設置目的の下、幼稚園部、小学部、中高等部の各学部における「めざす子ども像」を新たに示し、この「めざす子ども像」の具現化のため、毎週土曜日の授業の質を高めるべく校内研究(今年度は、授業における教材・場面・指導過程の工夫)を続けています。片や、イースタンミシガン大学の協力のもと、国際人財(人材は財産という意)育成共同プロジェクトを立ち上げ、先の校内研究の実践も含み、日本国内から現役教員講師の招聘も実現し、これらの動きを見据えて教育活動を展開しています。

最後になりますが、子ども達それぞれの進路と当地での学習環境を整えるためには、それを支える講師の確保とご家庭での協力が必要なことは言うまでもありません。講師募集は随時しておりますし、採用内定者研修や新任研修も充実しています。子ども達の笑顔と接してみたいと思われる方は、是非、ご一報ください。

スクラップ・アンド・ビルドの思考をしながら、さらに「デトロイトりんご会補習授業校で勉強できてよかった」と子ども達や保護者・関係者の皆様が、夢や誇りがもてる学校づくりに運営組織の皆様と共に全教職員で取り組んでまいりたいと思います。今後とも、邦人の皆様の温かいご支援・ご協力をお願いします。

 

 

在デトロイト日本国総領事館主催 JETプログラム帰任者 / 語学教育関係者 交流レセプション

在デトロイト日本国総領事館主催 JETプログラム帰任者 / 語学教育関係者 交流レセプション 3

IMG_7584 去る9月25日、在デトロイト総領事公邸に於いて、JETプログラム帰任者の歓迎ならびに語学教育関係の分野で活躍している教師/教授等の交流のための場が設けられた。

JETプログラムはThe Japan Exchange and Teaching Programme(語学指導等を行う外国青年招致事業)の略称で、海外の若者が日本各地で英語教師のアシスタントなどとして働くプログラムであり、例年、当地から多数参加しており、この夏には当管轄地域(ミシガン州とオハイオ州)より約50名が日本へ渡った。

この日、JETプログラム経験者の有志の集まりであるJET同窓会:JETAA USA (JET Alumni Association of the United States of America) のナショナルコンファレンスが当地の支部(JETAA Great Lakes)の主催でデトロイトにて開催中とあり、今回のレセプションにはJETAA USAの代表ならびに全米各地の支部の代表らも多数出席した。遠くはハワイやアラスカなど、各地からの18名がコンファレンス(9月24日~27日)の為に当地に滞在し、この日も交流や情報交換に力を注いでいた。コンファレンスに合わせて、日本大使館の公使がワシントンDCより足を運び、JETプログラムに関して外務省と自治体の仲介を務めているCLAIR(自治体国際化協会)の代表は日本からの列席となった。

また、ミシガン州とオハイオ州の学校(K-12)や大学で日本語の指導や研究に携わっている教師に加え、米国JET記念高校生招聘事業(JET-MIP)やYFU(Youth For Understanding)の短期留学制度によって今年日本を訪問したハイスクールの生徒も数人出席した。

IMG_7592_brightJET-MIPは、JETプログラムを通して英語指導に努め東日本大震災の犠牲になったアンダーソンさんとディクソンさんの功績を称えて創設された特別プログラムで、厳しい審査を通ったハイスクール生徒が2週間の訪日を贈られ、東北の学校や被災地の視察、そして京都観光やホームステイなど貴重な経験を得た。

在デトロイト日本国総領事館に8月末に就任された和田充広総領事は、歓迎の挨拶のなか、領事としての長年の経験から学んだこととして、「異文化理解は個人の教養のみならず、世の中で生き残るために非常に重要である」と述べ、「JET参加者は日本の文化を知ったのみでなく(米国の文化を)伝えてきた」と評した。また、この日の会が全ての参加者にとって、ネットワークに役立ち、考えを交換する場になることを期する言葉を寄せた。

東京から渡米したCLAIRの代表からは、米国JETアルミニと日本は強固な繋がりを保持している旨が伝えられ、「若い内に外国に渡り異文化経験をすることは非常に大切で、国々の相互理解に重要」と語った。

当地のJETアルミニ(JETAA Great Lakes)会長からは、参加経験者同士の繋がりを持ち続けるためだけではなく、日本の関係者、当地の領事館、米国JETアルミニや他の支部との関係を保ち、活動を続けていきたい旨が伝えられた。

IMG_7599_brightJET帰還者によるスピーチでは、それぞれが得た印象や強い感動が明瞭に伝えられた。「東京マラソンに参加したお蔭でそれまでに無い多くの人のサポートや応援があった」との話があり、行動を起こすことで人脈もより広がり豊かな体験ができることが示唆された。他国からのJET参加者と知り合えたことも貴重であったとのこと。国際的なプログラムならではの収穫であろう。単なる観光ではなく、語学指導助手として学校という社会に入り込んで子供から大人までに触れあい、異文化を体験した若者たちの活躍に期待したい。

英語指導に携わったJET帰還者たちに日本の生徒についての印象を伺ったところ、「日本の生徒の多くはスピーチなど声に出すのが苦手。それは恥ずかしかったりミスを怖がるせいのようだ」との共通した指摘があがった。「会話やスピーキングをもっと楽しんだら良い」「日本の子はもっと外国に出たら、状況が変わるだろう」との意見が寄せられた。また、日本に短期留学をした大半のハイスクール生徒は友人を作って楽しい日々を過ごし、日本語力は格段にレベルアップしたというが、中には留学先のクラスメートと会話がなかなか成り立たずに嫌煙され気味だったという悲しい話も耳にした。日本の若者たちの会話力アップが早く確実に進むことを願うばかりである。