Friday, April 19, 2024
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サッカー日本代表 原口選手 ミシガン来訪! Brilliant+のサッカーキャンプで指導、デトロイト・サッカースクールでも見学交流

サッカー日本代表 原口選手 ミシガン来訪! Brilliant+のサッカーキャンプで指導、デトロイト・サッカースクールでも見学交流 5

IMG_95426月中旬、現役の日本代表選手であり、ドイツのプロサッカーリーグ・ブンデスリーガのヘルタ・ベルリン所属の原口元気選手がミシガン来訪という、サッカーファン歓喜の機会を得た。

原口選手は1991年生まれ、埼玉県熊谷市出身。2009年1月に浦和レッズとプロ契約を締結したが、これは日本人でクラブ史上最年少であり、クラブ日本人最年少ゴールの記録を作った。2011年ナビスコカップニューヒーロー賞の受賞など、輝かしい経歴を持つ。2014年ヘルタ・ベルリンに移籍、契約期間は2014年6月から4年間。日本代表としては、2011年10月のキリンチャレンジカップ・ベトナム戦で代表デビュー。2015年6月のイラク戦で日本代表初ゴール、2016年3月のW杯2次予選シリア代表戦で1得点を決めるなど結果を出してきた。

IMG_9560今回は、ヘルタ・ベルリンのオフシーズンを利用して、兼ねてより交流のある当地サッカー組織Brilliant+(ブリリアント・プラス)主宰者である高橋亮氏のアレンジによって、ミシガンを拠点に指導や交流、そして観光にいそしんだ。

原口選手はまず、Brilliant+の夏のサッカーキャンプ1週目の最終日にゲストして登場。6月上旬に行なわれたキリンカップ直後の渡米というハードなスケジュールにもかかわらず、年齢層別の各グループ練習やゲームで指導やプレーに加わった。この日、キャンプ中に活躍が目覚ましかった参加者への賞品が授与されたが、それらは原口選手のサイン入りとあり、大いに盛り上がりをみせた。全員の記念写真の後、サイン会の時間も設けられ、小さい子には膝をついて対応する原口選手の姿がみられた。子供も保護者も興奮。会場は熱気に包まれた。

IMG_9509Brilliant+夏のサッカーキャンプでは、アテネオリンピック日本代表の山本絵美選手を迎えたこともある。高橋亮氏に、このような貴重な機会の話や今後の活動について伺った。

また、原口選手は6月11日には、りんご会補習授業校の放課後に父兄を中心とするボランティアコーチのもとで運営されているデトロイト・ジャパニーズ・サッカースクール F C Robinsの練習に訪問した。このラッキーな企画も、高橋亮氏が同スクールのテクニカルディレクターとして携わっている繋がり。学年別に10を超す各チームそれぞれと記念写真を撮った後、忙しい日程の中、弊紙のインタビューの時間を取ってくださった。ドイツでプレーをしている原口選手に、来訪の感想や、目標の実現などについて話を伺った。

IMG_9510Brilliant+主宰者である高橋亮氏 インタビュー

Q:Brilliant+の設立目的や、コミュニティーでの役割・功績をお聞かせください。

A:Brilliant+は、「日本人の日本人による日本人の為のサッカーキャンプ」をテーマにし、日本のスポーツ界では欠かすことの出来ない規律、敬意、礼儀なども含めた「総合的なスポーツの楽しさ」をサッカーを通じて教えていくのが基本です。

Q:今回15回目となったサッカーキャンプの概要(日数・内容)と参加人数は?

A:現日本代表選手招聘の為、例年より2週間早めての開催となりました。2週で約80名の参加者が来てくれました。

Q:原口選手のような代表選手や、これまでにも著名選手や監督(コーチ)を度々招きましたね。

A:10周年には現FC東京の城福浩監督を招聘して、大いに盛り上がりました。アスリートを持つ親へのアドバイス、と称してキャンプ中に開催した講演もたくさんのQ&Aで非常に盛り上がりました。

15周年という節目には現役日本代表選手を呼ぶのが目標で、ミシガンに住む日本人の子供達に是非素晴らしい時間を提供したいとずっと想っていまして、それを原口選手に切願したところ、快く受け入れてくれました。

Q:参加者に学んで欲しいこと、そして、今回の原口選手の指導による目に見えた成果は?

A:同じ環境に居るだけなのに、やはり気持ちが張り詰めているのが感じられ、子供達はとても真剣に、そして楽しくキャンプに取り組んでくれました。物怖じせず、ボールに立ち向かう姿勢等、急激に成長した選手も何人か居ましたし、これを機会にもっともっとサッカーを好きになってもらいたいです。

Q:今後のサッカーキャンプや他の活動の予定は?

A:キャンプは例年通り継続していきます。16周年?と称してまた何か盛大にやりましょうかね(笑)。でもここミシガンにサッカーが大好きな子供達がいる限り、できるだけの事はして行きたいと思っています。

その他は Men’s OpenやOver30チームがリーグ戦でプレーしてますし、また秋、冬、春はスクールを実施しています。

いつか同じような活動をしている(日本人対象としたサッカーキャンプやスクール)他州、他国と交流して、どんどんサッカーで繋がって行きたいと思っています。

ホームページ:brilliantplus.com

IMG_9556原口元気選手 特別インタビュー

Q:当地の駐在や永住のお父さんを中心としたコーチのボランティアによって成り立っているサッカースクールについての感想をお聞かせください。

A:日本でもジュニアサッカーは保護者のポランティアで行なわれることが多いですが、アメリカで、これほど多くの日本人がサッカーに集まって、とても活気に満ちていて驚きました。

Q:日本国外のチームでプレーしているご経験をもとに、コミュニケーションの工夫や信条をお教えいただけますか。

A:言葉はある程度勉強する必要がありますが、仲間に入っていくことが大事だと思っています。プレーを離れても、誘われたら行くようにしています。それはピッチ(サッカー競技の場)でも、活躍できるかに影響します。

Q:二カ国語習得に頑張っている子ども達へのメッセージをお願いします。

A: 苦しいでしょうが、子どもはの見込みが早いと思うので、日本では出来ない貴重な経験なので、頑張ってください。

Q:日本代表というトップレベルに到達した原口選手から、目標や夢の実現について伝えたいことは? 気持ちをキープし続けるのが難しいと思うのですが。

A:僕は要求が高いので、努力が苦になりません。そういう熱中するものを見つけることが大切。サッカーでは悔しい思いもしたし、試合に出られないこともありましたが、向上したい気持ちを持ち続けることができました。サッカーがパワーの8割を占めています。何に対しても努力する・・・ということではないですが、サッカーの為であれば、他のこと、ドイツ語の勉強も頑張れます。

Q:ミシガン訪問の感想と、ご自身の抱負をお聞かせください。

A:今住んでいるのはベルリンで都会なのですが、ここ(ノバイ周辺)は住みやすそうなところですね。緑も多くて、出身地の埼玉に環境が近いと感じました。海外で頑張っている日本人が多いですが、僕はドイツで活躍して、日本人が頑張っていることをアピールしたいと思っています。

☆日本代表として9月からワールドカップの予選に挑む原口選手。最後に「ワールドカップで良い成績を出し、勝利に結び付けたい」と力強く語った。

元なでしこジャパン 山口麻美氏を迎えて講演会

元なでしこジャパン 山口麻美氏を迎えて講演会 3

DSC_3917デトロイトりんご会 補習授業校 りんごハウス特別企画

アメリカとスウェーデンでの豊富な経験や、怪我からの復帰の道のりをもとに子どもたちにエール

デトロイト補習授業校では理事運営委員会が主催し、中高生・保護者ボランティアとともに準備・運営する、「放課後活動の体験」、「工作・製作を楽しむ場の提供」を目的とした『りんごハウス』を企画・開催している。補習授業校ならではといえるが、父親たちも積極的に携わり、各々の技術や才能、人脈を活かして様々な企画を実施してきた。

2月末のりんごハウスでは「割箸鉄砲作り」を開催し、50名以上の子どもたちが参加。子どもたちは割箸と輪ゴムを使って割箸鉄砲を製作した後、それを使って実際に的当てもして楽しんだとのこと。

2016年度の最終回となった3月4日のりんごハウスでは、特別企画として、元なでしこジャパンの山口麻美氏を迎えて講演会を開催した。講演は、山口麻美氏と懇意で、今回の企画の橋渡しをつとめた高橋亮氏とのトークショースタイルで行なわれ、聴講者に質問を投げかけたり、質問を受けたり、オープンな雰囲気で進められた。補習授業校のサッカースクールでサッカーを習っている子ども達が多く集まり、大人たちもサッカーファンが多いと見え、一般的にはあまり周知されていないような質問にも正解が続出した。サイン・握手会の時間も設けられ、貴重な機会を楽しむ姿が見られた。

山口麻美さんは、1 9 9 9年に日テレ・メニーナ入団。3年後、日本女子サッカーで最強の日テレ・ベレーザに昇格し、2 シーズン目には 18 試合 9 得点の活躍をおさめた。2005年に日テレを退団しフロリダ州立大学に留学しサッカー部に入部。その間、2007年ユニバーシアードに出場する日本代表に選出。また、北京五輪アジア最終予選に向けた日本代表のアメリカ遠征メンバーに初召集され、アメリカ戦で代表デビューを飾った。一方、米国大学女子サッカーリーグでは 24 得点 18 アシストを記録し、フロリダ州立大創設初のハーマン杯を受賞。2008年にスウェーデンへ渡り、名門ウメオIKに入団し女子スウェーデンカップ、UEFA女子カップに出場、在籍中2度のリーグ優勝を経験、という輝かしい経歴をもっている。

ハーマン杯は米大学サッカーの年間最優秀選手に贈られるもので、日本人初の快挙。講演中、高橋氏より、それがいかに非常な名誉であるかという解説に加えて、引退した今も“レジェンド”と呼ばれおり、また、フロリダ州立大学内のアスリート殿堂入り記念館に彼女のコーナーがあり、ユニホームなどが展示されていることも紹介した。山口麻美さんからは、生い立ちや、海外での経験談、そして怪我からの再起についてなど、スライドを映しながら盛りだくさんの話が披露された。高校生でリーグサッカーに入団したために、帰りが夜中になることもあったが、サッカーだけと思われたくなくて勉強もやった。トップを目指していて、サッカーのためなら頑張れたと話す。

DSC_3861世界で活躍する選手になりたくて、その為には一流のプレーヤーの中で・・・と考え、高校卒業後すぐに、子どもの頃から憧れていたアメリカに留学。言葉の壁、文化の違い、そしてフィジカルの壁に直面。勉強ができないとサッカーができない条件であったため、授業を録音して家庭教師と勉強した。勉強とサッカーだけの毎日であったと苦労を話した。2 年ほど経って話せるようになってからは自分からチームメートとコミュニケーションを取るようにしたという。

その後、世界トップクラスのスウェーデンのチームに移籍し、リーグでの優勝、超一流選手とのプレー、3万人の観客の前でのプレーなど、貴重な経験を重ねた後、アメリカのチームに移籍。人脈やオファーを活かして活躍の場を築いてきたことが伝えられた。

IMG_5778話は2011年のワールドカップに移る。予選には出場したものの本大会では外された、その時の心境を、言葉では表さず、他の選手たちの失望の場面を集めた映像を通して示した。その直後には怪我をして繰り返し手術。さらに原因不明の怪我が重なり、一度はサッカーを辞めたという。2年半もの長いリハビリ生活の後にベレーザに復帰し、出場後いきなり得点。その後ベレーザは皇后杯で優勝。「諦めなくて本当に良かった」「怪我のおかげで、リハビリの場での出会いもあった。素晴らしい人と出会え、学ばせていただいた」と語った。

選手引退後、アメリカに戻ってフロリダ大学を昨年卒業した。目標を成し遂げる彼女の精神力に脱帽する。現在はニューヨークを拠点に、サッカーだけでなく、いろいろな仕事をしている。「仕事の場でも世界で活躍したい」との抱負を語った。

最後に、「辛いことやいろんなことがあったが、キーワードは“ ポジティブ”

“行動力”。どんな局面でもポジティブに捉えて。必ず良いことがある」と、経験に基づいた、強く、そして暖かいエールを贈ってくれた。重くストレートに響くメッセージであった。

全写真提供:デトロイトりんご会補習授業校

2017年 JBSD(デトロイト日本商工会) 新年会 歌手 杏里さんを迎え、盛大に

2017年 JBSD(デトロイト日本商工会) 新年会 歌手 杏里さんを迎え、盛大に 3

DSC_72851月29日、JBSD(デトロイト日本商工会)の新年会がノバイ市にあるバンケット会場で催された。今回は歌手の杏里さんを余興のゲストに迎え、一般申込の参加者が例年になく多く、JBSD会員や地元団体の代表者など、過去最高を数える約690名が一堂に会し、盛大な集まりとなった。ミシガン州政府代表も列席し、日本との関係を重視してくれていることが現れていた。

午前中に行われたJBSD総会で正式に新会長に承認された藤田佳幸氏の着任の抱負を含めた挨拶に続き、在デトロイト日本国総領事館よりJBSDの発展を期する和田総領事の言葉、そしてミシガン州代表より日米の絆を保持したい旨を強調した言葉が伝えられた。トランプ大統領就任から10日弱。トランプ大統領が「日本との自動車貿易は不公平」、「日本の為替政策が円を安く誘導している」など日本批判を繰り返し発言していた時期とあり、いずれの挨拶でも、変化やチャレンジの多い年になることや先行きの不透明感に言及しつつ、経済が良くなる節目となる年になるよう、また、当地ミシガン/米国と日本との友好がさらに深まるようにとの祈念の言葉が表明された。

IMG_1185_e食事後にはメイン・イベントとして、歌手杏里さんが約1時間にわたって歌声とトークを届けた。今でもカラオケや、のど自慢でもよく選曲される「オリビアを聴きながら」で1978年にデビューし、「CAT’ EYE」

「悲しみがとまらない」のヒット曲で日本全国に名を広め、CMソングやテレビ主題歌など様々なジャンルの音楽を手掛け話題を呼んだ杏里さんは、現在も、プロデュース、作曲、作詞、他のアーティストへの楽曲提供なども積極的に行い、国内外を問わず、幅広い活動を行っている。また、アーティストとしてだけでなく、そのライフスタイルやファッションには、幅広い世代の女性からいつも熱い支持を受けている。

この度の新年会では、前述のヒット曲を中心に、JBSD役員のリクエストに応えて「SUMMER CANDLES」、そして英語の曲も織り込み、洗練された雰囲気と輝きを放つ歌声で、会場を魅了した。

IMG_0949トークのなか、「デトロイトには前々から訪れたいと思っていた」と話し、JBSD基金の会長であり、当日のMCを務めたクラーク氏と息を合わせての乾杯の場面もあり、第一線で活躍するアーティストでありながらも配慮を欠かさない優しい一面がみられた。

散会後には、ミシガンの地で杏里さんのライブ演奏やトークの機会を得た幸運を喜ぶ声があちこちで交わされていた。

新年を祝う催しに相応しい華やかさに溢れたイベントであった。

新年会の前にはJBSD通常会員総会とJBSD基金総会が開催され、前年度の活動報告、収支報告に続き、2017年度の常任委員が選任され、各担当代表者により活動方針や予算が報告された。その中で、広報部会長から、ホームページの刷新作業を進めており、本年3月に完成予定との報告がなされた。

IMG_1096JBSDは日米相互理解を深めるために、ビジネスのみならず、「文化」「人」の交流を促進することを目的に活動をしているが、2016年度には、商工部会による「外国為替セミナー」「自動車産業セミナー」「州法人税セミナー」など計14のセミナー、文化部会による「音楽祭」および他の団体との共催による「写生大会」や

「日本祭り」、スポーツ部会によるボーリングやマラソン、ゴルフ、ソフトボール大会の実施、アイスホッケー観戦の企画、さらに、青年委員会が「蚤の市」や各種バスツアーをはじめとする9件のイベントを提供した。非会員でも参加できるイベントもある。活動内容の詳細はhttp://www.jbsd.orgで。

西暦2016年 平成28年を迎えて

西暦2016年 平成28年を迎えて 1

Wada02 新年のご挨拶

JAPANニュース倶楽部読者の皆様、明けましておめでとうございます。年頭に当たり、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。在デトロイト日本国総領事として昨年8月に着任して約4ヶ月間が過ぎましたが、右を振り返ってみますと、ミシガン・オハイオ両州の各地に赴き、様々な分野で活躍されている日系企業および在留邦人の皆様や、地元の日米交流関係者の話を伺う機会に大変恵まれ、非常に充実した日々を過ごさせて頂きました。
9月に東京で開催された第47回日本米国中西部会へ参加した際には、スナイダー・ミシガン州知事と共に滋賀県(ミシガン州の姉妹県)や豊田市(デトロイト市の姉妹都市)を訪問することが出来ました。また、JETプログラム(注)経験者の有志の集まりであるJET同窓会の年次総会が昨年はデトロイトにて開催され、全米各地のJET同窓会支部代表及び教育関係者と交流する機会もありました。その他、ミシガン・オハイオ州の各地で企業・大学訪問、行事参加を通じ、日系企業や在留邦人の皆様が当地でご活躍されている様子を肌で感じることができました。戦後70年という節目の年に、これらを通じて強く感じたのは、今日の良好な日米関係は、長きに亘る人と人との交流によって育まれ、支えられているということです。この場をお借りして、当地における日米相互理解の促進にご尽力頂いた皆様に心から感謝とともに、引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(注)Japan Exchange and Teaching Programme:外務省などの協力のもと、地方公共団体が諸外国の若者を特別職

の地方公務員として任用し、日本全国の小中高等学校で英語その他の外国語やスポーツなどを教えたり、地方公共団体で国際交流のために働いたりする機会を提供する事業

日本は、ミシガン、オハイオ州にとって最大級または最大の投資国であり、両州への進出日系企業は9百社を越え、その雇用数は約11万人に及びます。このような当地における日本のプレゼンスは、両国関係の基礎であり、誠に誇らしく思います。また、ミシガン州には、滋賀県との姉妹関係があり、これに日本と同州の姉妹都市関係を含めると28件に及び、オハイオ州も埼玉県と姉妹関係を有し、日本と同州の姉妹・友好都市関係を含めると16件の関係があります。こうした地域レベルでの友好交流は日米関係の強化促進の為にきわめて有効であり、今後の草の根交流が大変楽しみです。

さて、今年の主要な米国内の動きとしては、大統領選挙がいよいよ佳境を迎えます。また、日米両国の経済関係にとって重要なTPP協定についても、議会での審議が順調に進むかどうかが注目されます。これらの結果は、日米関係にも大きく影響を与えるものであり、総領事館としてもその動向を注視していきますが、いずれにしても、日米関係がより強固で安定したものになるように、今年も引き続き努力していきたいと考えています。その一つのツールとして、今年30年目を迎える前述のJETプログラムは、1987年の開始以来、全世界より約3万人の若者を日本に送り出しています。こうしたプログラムを通じ、日本をよく知る親日家を増やし、草の根レベルでの関係を育むことは日米両国関係の将来にとって、とても大切なことだと思います。これまで築き上げた日米友好関係の礎をさらに強固にすべく、今後も日本の様々な魅力を発信し、日米の架け橋としての総領事館の役割を館員一同精一杯果たして参ります。

また、総領事館の最重要任務である在留邦人の皆様への良質で迅速な公的サービスの提供についても、引き続き最善を尽くして参ります。各日本人関係団体のご協力を得て実施している領事出張サービスを含め、在外選挙登録、旅券、戸籍・国籍等の各種証明関係など多岐にわたるサービスの更なる充実・向上に努めていきます。また、地元の警察や治安機関との協力体制を密にし、タイムリーに安全に関する情報を発信し、皆様が安心して生活できる様に安全対策の拡充を続けていきます。このような皆様の生活に役立つ情報は、ホームページやメールマガジン、またリニューアルしたFacebookなどを活用して分かり易くお伝えしていきますので、是非ご覧下さい。また、Facebookには「いいね!」を押して頂き、フォローして頂ければ幸いです。当館のサービスについてお気づきの点がございましたら、遠慮なくご連絡、ご指摘下さい。

今後とも、在留邦人の皆様にとっては頼りになる存在であり、また、ミシガン州及びオハイオ州の米国人及び地域の方々に対しては、信頼できるパートナーとなることを目指して、館員一同尽力する所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。末筆ながら、今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。

平成28年1月

在デトロイト日本国総領事館

総領事 和田充広


 

校長_写真①あけましておめでとうございます。

皆様におかれましては、2016年の初春をつつがなく、お迎えになられたことお喜び申し上げます。さて、世界にある補習授業校の数は205校、その内、北米には8 8 校が設立され、約1 3 5 0 0 人の子ども達が学んでいますが、本校は、外務省や文部科学省、海外子女教育振興財団の援助を受けられる世界で第3位の大規模な補習校です。現在、900人を超える幼稚園児から高校生までが学んでいます。また、本校の設置目的については、「日本語による日本の学習指導要領に基づいた教育課程を補習する機会を与えると共に、将来、日本と国際社会をリードできる人材を育成する教育を提供する」としています。このことから、絶えず、日本国内における新しい教育の方向を探りつつ、本校の教育活動と連動させていく必要があると考えています。

現在の学習指導要領では、キーワードとして、子ども達の「生きる力」をよりいっそう育むことを目指し、その「生きる力」を知・徳・体のバランスのとれた力と定義しています。また、文部科学省は、これからの教育の方向として、次の学習指導要領改訂を2020年(平成32年) 頃を目途に作業を進めていますが、現在、新聞やニュースなどで見聞きする「21世紀型スキル」という言葉がキーワードとしてクローズアップしてくるのではないかと推測しています。この「21世紀型スキル」という言葉は、簡単に言いますと、グローバル社会を生き抜くために必要とされる能力を指します。

2009年(平成21年)1月に、マイクロソフトやインテル、米通信機器大手のシスコシステムズ、それとメルボルン大学が世界の教育学者や教育政策決定者らに呼びかけて、ATC21s(Assessment and Teaching of 21sCentury Skills) プロジェクトを立ち上げ「2 1 世紀に必要とされるスキルは何か」「その評価システムの研究を始める」と発表しましたが、この「21世紀型スキル」を提唱したA T C 2 1 s は、例えば、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力、コラボレーション(チームワーク)能力、自律的に学習する力など4つのカテゴリー、10のスキルとして定義しています。

これからの時代は、「一時的に詰め込んでその後忘れてしまうような知識の習得」ではなく、「後から必要に応じて活用できる知識の獲得」が重要になってくる。変化に合わせて、様々な場面で必要になった時に学びなおす、学び続ける力が大切である。決まった答えを教員が教えるのでなく、子ども達が答えを見つけたり、同時に問題点を発見したり、グルーブ同士でコミュニケーションしながら解法を共有し、知を再構成していくプロセスが問われると考えられます。学習指導要領改訂に深くかかわる国立教育政策研究所が「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」《平成26~28年度》プロジェクトをしていますが、このプロジェクトの柱も上記と同じ方向です。

本校は、2013年度に設置目的の下、幼稚園部、小学部、中高等部の各学部における「めざす子ども像」を新たに示し、この「めざす子ども像」の具現化のため、毎週土曜日の授業の質を高めるべく校内研究(今年度は、授業における教材・場面・指導過程の工夫)を続けています。片や、イースタンミシガン大学の協力のもと、国際人財(人材は財産という意)育成共同プロジェクトを立ち上げ、先の校内研究の実践も含み、日本国内から現役教員講師の招聘も実現し、これらの動きを見据えて教育活動を展開しています。

最後になりますが、子ども達それぞれの進路と当地での学習環境を整えるためには、それを支える講師の確保とご家庭での協力が必要なことは言うまでもありません。講師募集は随時しておりますし、採用内定者研修や新任研修も充実しています。子ども達の笑顔と接してみたいと思われる方は、是非、ご一報ください。

スクラップ・アンド・ビルドの思考をしながら、さらに「デトロイトりんご会補習授業校で勉強できてよかった」と子ども達や保護者・関係者の皆様が、夢や誇りがもてる学校づくりに運営組織の皆様と共に全教職員で取り組んでまいりたいと思います。今後とも、邦人の皆様の温かいご支援・ご協力をお願いします。

 

 

JBSD基金の外務大臣表彰受賞

JBSD基金の外務大臣表彰受賞 1

078この度、JBSD(デトロイト日本商工会)基金が、日米間の友好親善の増進に顕著な功績があったとして、外務大臣表彰を受賞しました。去る11月17日に総領事公邸において開催された天皇誕生日祝賀レセプションにて、和田充広デトロイト日本国総領事より、JBSD基金を代表して加藤栄治理事長に表彰状が授与されました。

本表彰は、戦後70周年を迎えた節目に、日本と他国との友好関係促進に大いに貢献した個人や団体を称えるため行われた不定期の表彰です。そして今回、日米の二国間関係と相互理解を促進する活動を称えJBSD基金が表彰されることとなりました。また、基金の母団体であるデトロイト日本商工会(JBSD)も、2004年に外務大臣表彰を受賞しています。

JBSD基金は、地域活動、教育、慈善事業ほか日米相互理解に資するプロジェクトを支援するため、ミシガン州の非営利団体や学術機関に多くの助成金を提供してきました。同基金はこれまでの23年間で、総額180万米ドルの助成金提供を行っており、またアメリカの高校生や大学生に日本留学のための奨学金も提供し、過去19年間で、159人の学生がJBSD基金奨学金を通して日本留学を果たしました。

和田充広総領事は「JBSD基金は、表彰状に述べられるとおり、日本と米国との相互理解促進に尽力され、日米間の友好親善に多大なる貢献をされたことから、戦後70周年を迎える節目の外務大臣表彰の受賞者として相応しい。この地域の日本人コミュニティを代表する素晴らしい活動を続けてこられたJBSDおよびJBSD基金と協同して仕事ができることを誇りに思います。」と話した。

080JBSD (Japan Business Society of Detroit)
Foundation Receives Foreign Minister Commendation 

from Consul General of Japan in Detroit

DETROIT, Mich. – Nov. 25, 2015 – JBSD (the Japan Business Society in Detroit) Foundation has been awarded a Foreign Minister’s Commendation by Fumio Kishida, the Minister for Foreign Affairs of Japan. The commendation was presented on November 17, 2015 to Mr. Eiji Kato, president of the JBSD Foundation, by Mitsuhiro Wada, who recently was appointed Consul General of Japan in Detroit, with jurisdiction of Michigan and Ohio, at a reception commemorating the 82nd birthday of Emperor Akihito of Japan.

This specific Foreign Minister’s Commendation was presented, on the occasion of the 70th Anniversary after WWII, to recognize individuals and organizations which have increasingly contributed to the promotion of goodwill and friendship between Japan and other countries. The JBSD Foundation’s commendation is in recognition of its activities for promoting U.S.-Japan bilateral relations and mutual understanding. The Japan Business

Society of Detroit (JBSD), the mother organization of the Foundation, received the Foreign Minister’s commendation in 2004.

The JBSD Foundation has been providing many grants to Michigan nonprofit organizations and academic institutions for community activities, education and research programs and projects promoting Japan-U.S. bilateral relations. In total they have given 1.8 million US dollars over 23 years. The Foundation also provides scholarships to American high school and university students to study in Japan. Through the JBSD Foundation scholarship initiative, over the last 19 years, 159 students have participated in the program and traveled to Japan to study.

“The JBSD Foundation’s exemplary contributions and commitment to the community and education make it an ideal recipient of this commendation on the occasion of the 70th Anniversary after WWII,” said Wada. “As the commendation states, The Foundation has made outstanding efforts toward mutual understanding between Japan and the United States with distinguished achievements contributing to friendship and goodwill. The JBSD Foundation has created and is continually fostering great activities which represent the Japanese community in this region and it is an honor to work with the JBSD and its Foundation.”

About the Consulate-General of Japan in Detroit 

The Consulate-General of Japan in Detroit was established in 1993 by the Government of Japan to serve in the states of Michigan and Ohio. The Detroit office is one of 14 Japanese Consulates General in the United States. The Consulate strives to promote better understanding of Japan and Japanese culture through educational and cultural programs. The office protects the interests of Japanese citizens and strengthens the Japan-U.S. alliance through furthering relations with local governments, companies, educational institutions, cultural organizations and the general public. 

For more information, visit www.detroit.us.emb-japan.go.jp/ 

or call (313) 567-0120.

Kendo World Champion Visits USA剣道世界選手権大会のチャンピオン訪米

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  デトロイトで特別セミナー開催

 去る12月12日(水)、2012年第15回剣道世界選手権大会のチャンピオン高鍋進 剣道錬士六段を迎えて、スクールクラフトカレッジ(Livonia,MI)体育館を会場にして特別セミナーが開催された。

 この稀な機会は全米剣道連盟(All United States Kendo Federation)のアレンジによるもので、世界チャンピオンに指導をしてもらう為に、また、制覇したお祝いを兼ねて米国を見て回ってもらうために髙鍋氏を招待して実現した。今回の指導ツアーで髙鍋氏は東海岸4カ所(ニューヨーク、ワシントンDC、デトロイト、シカゴ)を回り、剣士たちに技や心得を教示した。デトロイトでのセミナーには、平日の夕方(6:45pm)からの開始にも関わらず、ホストを務めたデトロイト剣道道場をはじめ、州外から駆けつけた人を含めて55名が参加した。

 セミナーは講演の形式ではなく、髙鍋氏の「自分は現役選手なので、論じるより見せることが一番と考えている」との考えのもと、防具を付けた合同練習が大半を占めた。上級者に大切なこととして、切り返しを早くして手の内を知られないようにするなど、勝つための具体的な技や考え方を惜しげなく伝授した。2人組での打ち合い練習を見た後には「声が小さい」と指摘。声も打ち込みも、試合や審査と同じように100%を出す大切さを示唆した。

 後半には髙鍋氏が参加者と順々に手合わせをする時間も設けられ、子供たちに対しては切り返しの相手を務めた。デトロイト道場に所属する少女に感想を尋ねたところ、「チャンピオンと手合わせできてとっても嬉しい!」「強いけれど、優しかった」と顔を輝かせて答えた。ミシガンステイト大学の学生は「Amazing!! So fast! So accurate! すごく早くて正確で、驚きました」と興奮を交えて称賛し、「2時間だがとても多くのことを学んだ」と実りを確信していた。オハイオ州のクリブランドに研究留学中の日本人男性は「30年以上剣道をしているが、日本ではこんなチャンスは無かった。感無量です」と機会に恵まれた感激に加えて、「学びが多かった。技術だけでなく人間性が伝わり、惹かれた。特に、『100%で』という言葉は、剣道だけではなく、人生に生かしていける教訓として心に響いた」と感想を話してくれた。

 セミナー後、懇親会を兼ねた食事の場では、技や精神面についての質問が続々と寄せられ、髙鍋氏はそれに対して丁寧に真摯に回答したとのこと。

 髙鍋氏は次の日には在デトロイト総領事公邸に招かれ、デトロイト剣道道場の長である田川氏(八段教士)並びに関係者も参席した。日本、米国、そして世界における剣道の現状や展望について熱が入った会話が交わされた。

第15回剣道世界選手権大会のチャンピオン 高鍋進 剣道錬士六段 インタビュー

東海岸4カ所を回る日程の貴重な時間の中、デトロイト剣道道場の長である田川順照氏(剣道教士八段)と共にインタビューに応じていただいた。

田川教士八段は世界選手権大会の審判を務めているが、高鍋氏の強さについて「面の速さは世界一」と語る。

Q. まず、デトロイトでのセミナーの感想をお聞かせください。  

髙鍋氏:熱心で一生懸命で、こちらが勉強になりました。

Q:剣道の部外者からみると、剣道は日本の伝統武術なので、日本が突出して強く、日本人がチャンピオンで当然と考えがちですが。

髙鍋氏:日本の強さは抜きん出ていますが、剣道は一発勝負なので何が起こるか分からないものです。体で組み合う柔道などは実力の違いは歴然としますが、剣道は竹刀の空中での一瞬のことなので、ちょっとしたことで勝負がひっくり返ります。

田川氏:そこが剣道の特徴であり、日本古来の武道精神と形を今も受け継いでいる唯一の武道といえます。体重による階級もありませんからね。

Q. 全日本剣道選手権大会、全国警察剣道選手権大会を何度となく制覇しておられますが、世界選手権大会となると「日本を背負う」といった重さがあるのでしょうか?

髙鍋氏:それはないです。目の前の相手に全力で挑むことが全てです。とはいえ、「日本人が勝たなくては」という(日本剣道界の)期待があるので、プレッシャーはあります。

田川氏:決勝戦というのは、全日本大会でもそうですが、全くと言っていいほど、場の空気が変わるんです。緊張感が違います。そこで力を発揮できるのが素晴らしいことです。

Q:セミナー中に語られた「練習も100%でやる」という言葉が印象的でしたが、世界一を目指すために自分に課していることは?

髙鍋氏:世界一になろうという目標はなかったのですが、日本一を目指して、厳しい練習を続けるために、日常生活のなかでも不要なことは省かれています。現在は選手として剣道の練習に存分に時間を費やせるという恵まれた状態ですが、環境が良いからこそ甘えずに厳しくやり続けることが難しいですね。

Q:座右の銘、または信条は?

髙鍋氏:『克己心』です。だれることなく自分に厳しくし続けるよう心がけています。

Q:田川八段剣士からチャンピオンへ期待することは?

田川氏:高鍋剣士は剣道の本道をやっているので、それを広く伝えて欲しい。「生涯剣道」と言いますが、試合の剣道はあくまでも一つのステージ。鍛錬し続けなくてはいけない、終わりのない道です。選手としてもう一頑張りしてもらったら、今後はコーチ、そしていずれは指導者へと進んで、違うステージで鍛錬、研鑽し続け、剣道を支えて欲しいと願っています。

髙鍋氏:頑張り続けたいと思います。田川先生がおっしゃるように、世界チャンピオンは一つの過程です。これから自分の剣道を探っていきます。チャンピオンになったお蔭で、今回のようにアメリカを見て回る機会を与えて頂いたり色々な方や先輩方の話を伺うことができたり、貴重な経験を得ています。たいへん有難いと感じています。それも糧にして精進していきます。

Q:最後に、剣道チャンピオンから、若い剣士、そして剣道に限らず高みを目指している人々へのメッセージをお願いします。

髙鍋氏:私も初めから素質とか何かが備わっていたのではなく、あきらめずに練習を続けたからこそできたことです。めげずに追求していったらきっと何かを達成できると信じています。

レポーター:ありがとうございました。更なるご活躍を楽しみにしています。

髙鍋進氏 経歴

 1976年熊本県熊本市に生まれ、1984年、兄の影響で剣道を始める。熊本市立楠中学校で大将を務め、1991年に九州チャンピオンに。PL学園高等学校、筑波大学体育学群を経て、神奈川県警察に奉職。現在鶴見警察署所属の警部補であり、全日本剣道連盟錬士六段で、術科特別訓練剣道主将を務めている。2012年世界剣道選手権大会(イタリア大会)優勝のほか、全日本剣道選手権大会優勝(2010年と2011年に2連覇)、全国警察剣道選手権大会4回優勝など、輝かしい実績を重ねている。

 高鍋氏の面は決まるまでの速さ約0.1秒。現役選手の中では最速と言われている。

 

  デトロイトで特別セミナー開催

 去る12月12日(水)、2012年第15回剣道世界選手権大会のチャンピオン高鍋進 剣道錬士六段を迎えて、スクールクラフトカレッジ(Livonia,MI)体育館を会場にして特別セミナーが開催された。

 この稀な機会は全米剣道連盟(All United States Kendo Federation)のアレンジによるもので、世界チャンピオンに指導をしてもらう為に、また、制覇したお祝いを兼ねて米国を見て回ってもらうために髙鍋氏を招待して実現した。今回の指導ツアーで髙鍋氏は東海岸4カ所(ニューヨーク、ワシントンDC、デトロイト、シカゴ)を回り、剣士たちに技や心得を教示した。デトロイトでのセミナーには、平日の夕方(6:45pm)からの開始にも関わらず、ホストを務めたデトロイト剣道道場をはじめ、州外から駆けつけた人を含めて55名が参加した。

 セミナーは講演の形式ではなく、髙鍋氏の「自分は現役選手なので、論じるより見せることが一番と考えている」との考えのもと、防具を付けた合同練習が大半を占めた。上級者に大切なこととして、切り返しを早くして手の内を知られないようにするなど、勝つための具体的な技や考え方を惜しげなく伝授した。2人組での打ち合い練習を見た後には「声が小さい」と指摘。声も打ち込みも、試合や審査と同じように100%を出す大切さを示唆した。

 後半には髙鍋氏が参加者と順々に手合わせをする時間も設けられ、子供たちに対しては切り返しの相手を務めた。デトロイト道場に所属する少女に感想を尋ねたところ、「チャンピオンと手合わせできてとっても嬉しい!」「強いけれど、優しかった」と顔を輝かせて答えた。ミシガンステイト大学の学生は「Amazing!! So fast! So accurate! すごく早くて正確で、驚きました」と興奮を交えて称賛し、「2時間だがとても多くのことを学んだ」と実りを確信していた。オハイオ州のクリブランドに研究留学中の日本人男性は「30年以上剣道をしているが、日本ではこんなチャンスは無かった。感無量です」と機会に恵まれた感激に加えて、「学びが多かった。技術だけでなく人間性が伝わり、惹かれた。特に、『100%で』という言葉は、剣道だけではなく、人生に生かしていける教訓として心に響いた」と感想を話してくれた。

 セミナー後、懇親会を兼ねた食事の場では、技や精神面についての質問が続々と寄せられ、髙鍋氏はそれに対して丁寧に真摯に回答したとのこと。

 髙鍋氏は次の日には在デトロイト総領事公邸に招かれ、デトロイト剣道道場の長である田川氏(八段教士)並びに関係者も参席した。日本、米国、そして世界における剣道の現状や展望について熱が入った会話が交わされた。

第15回剣道世界選手権大会のチャンピオン 高鍋進 剣道錬士六段 インタビュー

東海岸4カ所を回る日程の貴重な時間の中、デトロイト剣道道場の長である田川順照氏(剣道教士八段)と共にインタビューに応じていただいた。

田川教士八段は世界選手権大会の審判を務めているが、高鍋氏の強さについて「面の速さは世界一」と語る。

Q. まず、デトロイトでのセミナーの感想をお聞かせください。  

髙鍋氏:熱心で一生懸命で、こちらが勉強になりました。

Q:剣道の部外者からみると、剣道は日本の伝統武術なので、日本が突出して強く、日本人がチャンピオンで当然と考えがちですが。

髙鍋氏:日本の強さは抜きん出ていますが、剣道は一発勝負なので何が起こるか分からないものです。体で組み合う柔道などは実力の違いは歴然としますが、剣道は竹刀の空中での一瞬のことなので、ちょっとしたことで勝負がひっくり返ります。

田川氏:そこが剣道の特徴であり、日本古来の武道精神と形を今も受け継いでいる唯一の武道といえます。体重による階級もありませんからね。

Q. 全日本剣道選手権大会、全国警察剣道選手権大会を何度となく制覇しておられますが、世界選手権大会となると「日本を背負う」といった重さがあるのでしょうか?

髙鍋氏:それはないです。目の前の相手に全力で挑むことが全てです。とはいえ、「日本人が勝たなくては」という(日本剣道界の)期待があるので、プレッシャーはあります。

田川氏:決勝戦というのは、全日本大会でもそうですが、全くと言っていいほど、場の空気が変わるんです。緊張感が違います。そこで力を発揮できるのが素晴らしいことです。

Q:セミナー中に語られた「練習も100%でやる」という言葉が印象的でしたが、世界一を目指すために自分に課していることは?

髙鍋氏:世界一になろうという目標はなかったのですが、日本一を目指して、厳しい練習を続けるために、日常生活のなかでも不要なことは省かれています。現在は選手として剣道の練習に存分に時間を費やせるという恵まれた状態ですが、環境が良いからこそ甘えずに厳しくやり続けることが難しいですね。

Q:座右の銘、または信条は?

髙鍋氏:『克己心』です。だれることなく自分に厳しくし続けるよう心がけています。

Q:田川八段剣士からチャンピオンへ期待することは?

田川氏:高鍋剣士は剣道の本道をやっているので、それを広く伝えて欲しい。「生涯剣道」と言いますが、試合の剣道はあくまでも一つのステージ。鍛錬し続けなくてはいけない、終わりのない道です。選手としてもう一頑張りしてもらったら、今後はコーチ、そしていずれは指導者へと進んで、違うステージで鍛錬、研鑽し続け、剣道を支えて欲しいと願っています。

髙鍋氏:頑張り続けたいと思います。田川先生がおっしゃるように、世界チャンピオンは一つの過程です。これから自分の剣道を探っていきます。チャンピオンになったお蔭で、今回のようにアメリカを見て回る機会を与えて頂いたり色々な方や先輩方の話を伺うことができたり、貴重な経験を得ています。たいへん有難いと感じています。それも糧にして精進していきます。

Q:最後に、剣道チャンピオンから、若い剣士、そして剣道に限らず高みを目指している人々へのメッセージをお願いします。

髙鍋氏:私も初めから素質とか何かが備わっていたのではなく、あきらめずに練習を続けたからこそできたことです。めげずに追求していったらきっと何かを達成できると信じています。

レポーター:ありがとうございました。更なるご活躍を楽しみにしています。

髙鍋進氏 経歴

 1976年熊本県熊本市に生まれ、1984年、兄の影響で剣道を始める。熊本市立楠中学校で大将を務め、1991年に九州チャンピオンに。PL学園高等学校、筑波大学体育学群を経て、神奈川県警察に奉職。現在鶴見警察署所属の警部補であり、全日本剣道連盟錬士六段で、術科特別訓練剣道主将を務めている。2012年世界剣道選手権大会(イタリア大会)優勝のほか、全日本剣道選手権大会優勝(2010年と2011年に2連覇)、全国警察剣道選手権大会4回優勝など、輝かしい実績を重ねている。

 高鍋氏の面は決まるまでの速さ約0.1秒。現役選手の中では最速と言われている。

 

JBSD基金 Grant Award 贈呈式

JBSD基金 Grant Award 贈呈式 1

文化・芸術・教育・公共・慈善などの団体に寄付

IMG_4129  JBSD基金の2015年度 Grant Award 贈呈式が12月4日に実施された。

JBSD基金はJapan Business Society of Detroit(デトロイト日本商工会)によって米国社会への地域貢献と感謝の気持ちを表すために1993年に設立され、今までに通算180万ドル以上をデトロイト周辺を中心とするミシガン州各所の団体に寄贈してきている。日本人子女が通う現地校や日米交流に貢献している団体に限らず、教育・文化など地域社会促進に貢献している組織、研究機関などを対象に資金面の支援を継続してきている。

24年目となった2015年度は、47の団体に総額$77,000が贈られた。新規も含めた受賞団体は18の市に亘っている。

加藤JBSD基金理事長は挨拶の中で、「JBSD基金が、地域社会の向上、教育、研究や日米文化の結びつきに貢献している団体への継続的な支援を提供できることを光栄に思っている」と表明。全ての人々の要望に応えることはできないが最善を尽くして支援を続けたいとの意に加え、この基金が各団体の目標達成に役立つことを祈っているとの願いを伝えた。

IMG_8267 在デトロイト日本国総領事館の代表として挨拶に上がった野田首席領事は、

JBSD基金受賞の祝辞に続けて、日本はミシガン州においてナンバーワンの投資国であり、大きな雇用機会を提供している強固な関係を提示し、また、ミシガン州には同州と滋賀県との姉妹州県提携をはじめ、26市に及ぶ日本との姉妹都市があることに触れた。JBSD基金が寄付したDIA(デトロイト美術館)でのサムライ展が成功を収めたことや、同基金がDIAの美術品を守るために支援している旨が伝えられた。

その後、各受賞団体の代表者から感謝の言葉と、団体の概要や活動内容、基金の使途や成果が伝えられた。

受賞団体は右リストのように、Community Enhancement(地域貢献団体)、Education & Research(教育関係)、US Japan Relations(日米友好団体)の3つの分野で地域に貢献している団体で、日本に深く関わっている団体から特化していない団体まで様々ながら、日本理解や交流を念頭にして、基金を有意義に活用していることが窺われた。

JBSDは250の日系企業、1600名超の会員が加盟しており、地域交流並びにビジネスの場において日米間の理解と提携を図っている。JBSD基金によって、このGrant Awardの他にも1998年以降毎年、JCMU(大学生対象)及びYFU(高校生対象)が主催するScholarshipに約3万ドルを拠出し、日本行の留学を支えている。これまでに150名を超す学生が留学経験を通して日本の文化を学んだり、日本の友人を得たりして、将来にわたる日米の懸け橋となっている。

デトロイト日本商工会ホームページ   

http://www.jbsd.org/

世界に広がる百人一首〜ミシガン大学キャンパスで かるたイベント世界に広がる百人一首〜ミシガン大学キャンパスで かるたイベント

<!--:en-->世界に広がる百人一首〜ミシガン大学キャンパスで かるたイベント<!--:--><!--:ja-->世界に広がる百人一首〜ミシガン大学キャンパスで かるたイベント<!--:--> 5

「いにしえの~」。和歌を読む朗々とした声が秋深いミシガン大学のキャンパスの一室に響いた。

  去る11月9日、ミシガン大学“競技カルタ部”とオハイオ州のオーバリン大学(Oberlin College) “East Asian Game Club”の合同かるたセミナーが開催された。どちらも学生による同好会である。イベントには、競技かるたの海外普及への貢献で知られるストーン睦美氏(ヴァージニア州在住)が招かれ、前半は、小倉百人一首についての歴史などに関するセミナーが行われ、後半は、「お坊さんめくり」にはじまり、参加者の希望や経験に合わせて、1対1の「競技かるた」並びに数人での「散し取り」が繰り広げられた。

   小倉百人一首(以下、百人一首)は、国語の授業やお正月の遊びとして馴染みのある読者も多いかと思うが、札は和歌(短歌)一首全部を書いた読み札と下の句だけの取り札各100枚に分れている。取り札が下の句であるため、覚えていないと上の句が読まれている間は手が出せない点が特徴。日本人にとっても難易度の高いカードゲームであるが、それが海外で外国人に親しまれていることに驚く。百人一首を題材にした人気漫画・アニメ「ちはやふる」の影響も大きいという話である。

   この日のイベントには一般参加も可能で、情報を耳にしたアメリカ人も足を運び、この繊細かつ華やかな絵柄のカードを使用するゲームのユニークさと遊び方に触れた。イベント案内には「日本語の知識は不要」と記載されており、日本語知識のない来場者も「お坊さんめくり」を楽しんだが、後半に行われた実際のゲームは、さすがに平仮名を判別できない人には無理。1対1の競技かるたには腕に覚えのある部員のみが挑戦、散し取りには両校の部員たち数名に加えて当地在住の日本人女性が参加し、ストーン氏が読み手を務めて同時に進行された。ハイライトともいえる1対1の競技かるたは、本来は両陣地に25枚ずつ計50枚で行われるところを今回は時間を短縮するために10枚ずつとした。勝ち抜き戦の最終対決は両校の会長同士が手合せとなり、この日はミシガン大学のエリックさんに軍配があがった。前日には、クリーブランドの西にあるOberlin Collegeのキャンパスで同様のプログラムが組まれ、この日の大会ではホームチームEast Asian Game Clubの会長であるヘンリーさんが優勝を収めたとのこと。East Asian Game Clubは百人一首に限らず花札や麻雀なども親しむクラブであり、ミシガン大学のエリックさんが百首をほぼ暗記している一方で、ヘンリーさんはまだ半分ほどの習得段階でありながら、試合は1対1の勝敗となったことも興味深い。記憶している札数の多少にかかわらず、自分の陣(自陣)の札の並べ方や、敵陣の札を取った時に自陣から敵陣に送る札の選び方など、つまりは戦略によって、優位に立つこともできる。そこが面白さだといえる。短歌を覚える長期メモリー、配置を覚える短期メモリー、そして瞬発力などスポーツ的要素も総動員される。ちなみに、有効な脳トレ手段として、日本では高齢者ケアの分野でも注目されているという。

   セミナーとかるた大会の進行役を務めたストーン睦美氏は、全日本かるた協会所属のA級登録選手(六段)という実力者。米国人であるご主人に伴って世界を転々としながら、ワールドワイドな普及を目指して活動している。これまで、英国、カザフスタン、タイ、中国などで暮らし、いずれの地でも競技かるたの実演やレクチャーを行い、普及に努めてきた。対戦相手が欲しいためでもあった・・・と笑いながら話すストーン氏だが、学生たちがプレーする姿を嬉しそうに見るまなざしが暖かく、百人一首を愛してやまないことが窺えた。かるた取りゲームの間に、取る工夫や札の覚え方などのアドバイスも加えていた。

  会場には、ストーン氏所蔵による歴史的価値のある古い百人一首や、かるたを題材にした漫画など百点を超す展示品が所狭しと並び、雅な世界を伝えていた。また、この日の競技かるたは本物の畳の上で行われたが、これはオーバリン大学の学生が地元の陶芸家である黒田真理氏から借用して運んできたという。ニューヨークの国際交流基金がスポンサーになり、ストーン氏の招へいが実現したが、その申請やストーン氏の送迎等も学生たちが手配した。自分たちで競技を楽しむだけでなく、普及にも努めようとする思いと行動力に頭が下がった。

   ミシガン大学競技カルタ部は大学のキャンパスで毎週1回集まって活動しており、現在は学生5人だが、学生以外の参加もOK。「参加者が増えると嬉しい」と、この部を立ち上げ、会長を務めているエリックさんは、会が継続成長することを願っている。活動は毎週土曜日の2時から4時。見学も大歓迎とのこと。

  連絡先:ehaengel@umichi.edu

「いにしえの~」。和歌を読む朗々とした声が秋深いミシガン大学のキャンパスの一室に響いた。

  去る11月9日、ミシガン大学“競技カルタ部”とオハイオ州のオーバリン大学(Oberlin College) “East Asian Game Club”の合同かるたセミナーが開催された。どちらも学生による同好会である。イベントには、競技かるたの海外普及への貢献で知られるストーン睦美氏(ヴァージニア州在住)が招かれ、前半は、小倉百人一首についての歴史などに関するセミナーが行われ、後半は、「お坊さんめくり」にはじまり、参加者の希望や経験に合わせて、1対1の「競技かるた」並びに数人での「散し取り」が繰り広げられた。

   小倉百人一首(以下、百人一首)は、国語の授業やお正月の遊びとして馴染みのある読者も多いかと思うが、札は和歌(短歌)一首全部を書いた読み札と下の句だけの取り札各100枚に分れている。取り札が下の句であるため、覚えていないと上の句が読まれている間は手が出せない点が特徴。日本人にとっても難易度の高いカードゲームであるが、それが海外で外国人に親しまれていることに驚く。百人一首を題材にした人気漫画・アニメ「ちはやふる」の影響も大きいという話である。

   この日のイベントには一般参加も可能で、情報を耳にしたアメリカ人も足を運び、この繊細かつ華やかな絵柄のカードを使用するゲームのユニークさと遊び方に触れた。イベント案内には「日本語の知識は不要」と記載されており、日本語知識のない来場者も「お坊さんめくり」を楽しんだが、後半に行われた実際のゲームは、さすがに平仮名を判別できない人には無理。1対1の競技かるたには腕に覚えのある部員のみが挑戦、散し取りには両校の部員たち数名に加えて当地在住の日本人女性が参加し、ストーン氏が読み手を務めて同時に進行された。ハイライトともいえる1対1の競技かるたは、本来は両陣地に25枚ずつ計50枚で行われるところを今回は時間を短縮するために10枚ずつとした。勝ち抜き戦の最終対決は両校の会長同士が手合せとなり、この日はミシガン大学のエリックさんに軍配があがった。前日には、クリーブランドの西にあるOberlin Collegeのキャンパスで同様のプログラムが組まれ、この日の大会ではホームチームEast Asian Game Clubの会長であるヘンリーさんが優勝を収めたとのこと。East Asian Game Clubは百人一首に限らず花札や麻雀なども親しむクラブであり、ミシガン大学のエリックさんが百首をほぼ暗記している一方で、ヘンリーさんはまだ半分ほどの習得段階でありながら、試合は1対1の勝敗となったことも興味深い。記憶している札数の多少にかかわらず、自分の陣(自陣)の札の並べ方や、敵陣の札を取った時に自陣から敵陣に送る札の選び方など、つまりは戦略によって、優位に立つこともできる。そこが面白さだといえる。短歌を覚える長期メモリー、配置を覚える短期メモリー、そして瞬発力などスポーツ的要素も総動員される。ちなみに、有効な脳トレ手段として、日本では高齢者ケアの分野でも注目されているという。

   セミナーとかるた大会の進行役を務めたストーン睦美氏は、全日本かるた協会所属のA級登録選手(六段)という実力者。米国人であるご主人に伴って世界を転々としながら、ワールドワイドな普及を目指して活動している。これまで、英国、カザフスタン、タイ、中国などで暮らし、いずれの地でも競技かるたの実演やレクチャーを行い、普及に努めてきた。対戦相手が欲しいためでもあった・・・と笑いながら話すストーン氏だが、学生たちがプレーする姿を嬉しそうに見るまなざしが暖かく、百人一首を愛してやまないことが窺えた。かるた取りゲームの間に、取る工夫や札の覚え方などのアドバイスも加えていた。

  会場には、ストーン氏所蔵による歴史的価値のある古い百人一首や、かるたを題材にした漫画など百点を超す展示品が所狭しと並び、雅な世界を伝えていた。また、この日の競技かるたは本物の畳の上で行われたが、これはオーバリン大学の学生が地元の陶芸家である黒田真理氏から借用して運んできたという。ニューヨークの国際交流基金がスポンサーになり、ストーン氏の招へいが実現したが、その申請やストーン氏の送迎等も学生たちが手配した。自分たちで競技を楽しむだけでなく、普及にも努めようとする思いと行動力に頭が下がった。

   ミシガン大学競技カルタ部は大学のキャンパスで毎週1回集まって活動しており、現在は学生5人だが、学生以外の参加もOK。「参加者が増えると嬉しい」と、この部を立ち上げ、会長を務めているエリックさんは、会が継続成長することを願っている。活動は毎週土曜日の2時から4時。見学も大歓迎とのこと。

  連絡先:ehaengel@umichi.edu

Academy of Russian Classical Balletロシア・クラシックバレエ・アカデミー

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多くの日本人が通うバレエ・スタジオ 新スタジオのオープン&ガラ公演

 8月18日、国内外の一流ダンサーが多数出演するガラ公演(豪華な出演者を取り揃えた特別なコンサート)が昨年に引き続きアナーバーのパワーセンターで開催された。このプログラムは、Wixomにスタジオを構えるロシア・クラシックバレエ・アカデミー(以後ARCB)の主催によるもので、他校の教師や現役プロダンサーを迎えて行なわれた2週間にわたる集中練習プログラムの最終日に、参加した生徒たちの成果を発表し、また、インストラクターを務めた人々をはじめとするトップレベルのダンサーたちが一堂に会してパフォーマンスを披露するイベント。クラシックバレエの本場であるロシアや、ベルギー、ドイツなどの著名なバレエ団に所属するダンサーの名が並び、総勢13名による豪華なプログラムが届けられた。このような贅沢な顔ぶれが実現したのは、ARCBのディレクターであるロシア出身のセルゲイ・ライエフスキー氏の人脈の成すところ。当地の人々にとって稀な機会となった。

 オープニングには、内容の濃い集中練習や個人指導によってレベルアップした生徒たちが2グループに分かれて、ロシアンダンスとしてポピュラーな「カリンカ」と、クラシックバレエ「エチュード」を披露。可愛らしさの中に凜とした表情があり、達成感と自信が培われたことが感じられた。プロダンサーによる演目は、クラシックバレエとコンテンポラリーを織り交ぜ、バラエティに富んだ曲とダンス形式でソロまたはペアによるパフォーマンスが繰り広げられた。「Stars of Russian Ballet」との題に相応しく、華麗な技が続々と披露され、それぞれの個性が観客を魅了し、会場には感嘆の声と拍手が溢れた。トップレベルの舞台を生で感じる素晴らしさを満喫することができた。 このARCBによる夏の集中プログラムとガラ公演を合わせた「ロシアバレエ・フェスティバル」は今年で3回目を迎えたが、今回の集中プログラムはオープンして間もない新スタジオで催され、記念すべきものになった。この8月にライエフスキー氏のかねてからの夢だった自社ビル開設が実現したばかりだ。元は広大な倉庫だった建屋を大改装して4つのスタジオを設置。うち2室はバスケットコートが悠に収まるほどの広さと、高い天井が確保されている。窓から自然光が燦々と入り、真新しい床や壁の鏡に反射し、まばゆいほど。受付、待合スペースも広々として新装らしい明るさが広がる。着替え用の部屋は数部屋あるという贅沢さだ。

マリインスキーバレエ団アンドレイ先生によるコンテンポラリークラス 元ボリショイバレエ団オルガ先生の上級クラス

 アカデミーのアシスタントディレクターを務める小西貴子(TAKAKO)先生が新スタジオを案内してくださった日は、2週間の集中プログラムの終盤。ロシアンバレエ・フェスティバルと称しているこの期間には講師陣に、ライエフスキー氏が在籍したロシアのワガノワ・アカデミー出身で現在マリインスキーバレエ団のソリストである男性や、同ワガノワ・アカデミーを卒業してアメリカ人として初めてロシアで公式なディプロマを得た女性、また、元ボリショイバレエ団にも籍を置いた女性をはじめ、国際的に活躍する現役のパフォーマーをインストラクターに迎え、連日数時間の指導が行なわれた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス ガラ公演・オープニング・リハーサル

 受講者は同スタジオの生徒だけでなく、他州からの参加者も多いそうだ。通常のA R C Bには現在約130名の生徒が所属しているが、この集中プログラムについてはバレエ歴2年以上、8歳以上と限定し、オーディションによって4つに分けられたクラスに少年少女約50人が参加。人種の多様さがこのアカデミーの特徴の一つでもあるが、プログラムには、内10人が日本人という高い割合だった。日本ではめったに無い内容だという話なので、熱意がより高 いのだろう。どの参加者も一つ一つの指示と技を吸収しようと真剣そのもので、観ているこちらも背筋が伸びた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス
ガラ公演・オープニング・リハーサル

 朝スタートした全体練習が4時に終わった後、各スタジオで個人レッスンが始まったが、その中に日本人少女の姿があった。West Bloomfield 在住の鈴木愛里さん(12歳)は同スタジオの生徒で、2 0 1 2 年YAGP(Youth America Grand Prix) という国際的なコンクールの日本予選に参加し、9~11歳のカテゴリー(100名出場)でトップ12に入賞、2年連続でニューヨーク決戦に出場し、ジョフリーバレエ学校から奨学金を獲得したという才能の持ち主。毎年、他州で行われる夏期プログラムにも参加し、今年の1月から3月にはモスクワのボリショイバレエ学校に単身で留学を果たした。愛里さんは今回のプログラムでは連日数時間のカリキュラムをこなした上、可能な限り個人レッスンも取ったそうだ。日本から幼馴染の友人も共に参加していたが、二人とも楽しくて仕方ない様子だった。愛里さんの母親は、この集中プログラムについて、「現役のプロのダンサーの指導を受けられるだけでなく、その姿を間近に見ることが出来る機会。プロは空き時間にもストレッチをするなど影で努力をしていることなどを学んで欲しい。トップの人を集めた2週間はとても貴重」「スタジオの外からのいろんな子と切磋琢磨することもできる」と意義を語る。

スタジオロビーにて休憩時間の生徒たち

 ゲスト講師でもあるダンサー達は、ライエフスキー夫妻の自宅に寝泊りするため、それまでは名を知りながらも面識の無かったダンサー同士が共に過ごして親交を深めたり、ネットワークを築いたりすることができ、彼らにとっても意義は大きい。 自社ビルのスタジオ開設という夢を実現した次の目標はミシガンにバレエ団を創ることだという。有望なダンサーを育て、ネットワークも構築しているライエフスキー氏であれば、近い将来、可能であろうと期待が膨らむ。プロ養成も目指している質の高いバレエ・スタジオであるが、広く初心者から受け入れている。バレエとは無縁な方にもスタジオ見学をお勧めしたい。週6日毎日3時間余、練習に通う生徒が少なくないという。真摯にとり組む姿勢に心を打たれ、何かに情熱を傾けたいという意欲が湧くことだろう。

 来年(2013年)のガラ公演「Stars of Russian Ballet」は既に8月17日と決まっている。今回見逃した方もミシガンでトップレベルの豪華な舞台をぜひ!

Academy of Russian Classical Ballet

46969 West Road. Wixom, MI 48393
Websitewww.russianclassicalballet.com
Contact (English/Japanese): 248-767-3888
E-Mail: russianclassicalballetjpn@hotmail.com

ARCBのディレクター: セルゲイ・ライエフスキー氏とスタジオ

 セルゲイ・ライエフスキー氏は旧ソ連邦の生まれ。ロシア最古の国立バレエ学校で、アンナ・パブロバ、ヌレエフ等を輩出した超エリート養成機関であるワガノワ・アカデミー・オブ・ロシアンバレエに入学し10才でプロへの道をスタート。14才の時に家族と共にアメリカに移住し、ワガノワのアメリカ分校に相当するキーロフ・アカデミーに転校。そこで現ジェシカ夫人に出会う。キーロフ・アカデミーを優秀な成績で卒業後、ジェシカ夫人と共に舞台活動に入りトップダンサーとして歩み始めたが、数年後、脚に再起不能の重傷を負い、20代前半という若さで引退。ジェシカ夫人の両親を頼ってミシガンに移り、ダンサーとしての道を断たれた絶望の中、氏の経歴を知ったスポーツクラブの経営者からバレエクラスの指導を持ちかけられ、教師として生きることを決めた。2004年には自身のスタジオを構えて独立。将来100人程度の生徒を確保するのがゴールだったが、わずか1ヶ月で100人を突破。その後も入会希望者が後をたたない。独立時からアシスタントディレクターを務めるTAKAKO先生が指導するバレエクラスは日本人が多く、日本語による成人向けクラスも開催されてている。英語、日本語、ロシア語が飛び交う国際的なバレエスタジオである。

*参照:Dr.Veronica Ichikawa執筆、弊紙2006年6月号掲載「在米日本人像」ロシア・クラシックバレエ・アカデミーにて

 

 

多くの日本人が通うバレエ・スタジオ 新スタジオのオープン&ガラ公演

 8月18日、国内外の一流ダンサーが多数出演するガラ公演(豪華な出演者を取り揃えた特別なコンサート)が昨年に引き続きアナーバーのパワーセンターで開催された。このプログラムは、Wixomにスタジオを構えるロシア・クラシックバレエ・アカデミー(以後ARCB)の主催によるもので、他校の教師や現役プロダンサーを迎えて行なわれた2週間にわたる集中練習プログラムの最終日に、参加した生徒たちの成果を発表し、また、インストラクターを務めた人々をはじめとするトップレベルのダンサーたちが一堂に会してパフォーマンスを披露するイベント。クラシックバレエの本場であるロシアや、ベルギー、ドイツなどの著名なバレエ団に所属するダンサーの名が並び、総勢13名による豪華なプログラムが届けられた。このような贅沢な顔ぶれが実現したのは、ARCBのディレクターであるロシア出身のセルゲイ・ライエフスキー氏の人脈の成すところ。当地の人々にとって稀な機会となった。

 オープニングには、内容の濃い集中練習や個人指導によってレベルアップした生徒たちが2グループに分かれて、ロシアンダンスとしてポピュラーな「カリンカ」と、クラシックバレエ「エチュード」を披露。可愛らしさの中に凜とした表情があり、達成感と自信が培われたことが感じられた。プロダンサーによる演目は、クラシックバレエとコンテンポラリーを織り交ぜ、バラエティに富んだ曲とダンス形式でソロまたはペアによるパフォーマンスが繰り広げられた。「Stars of Russian Ballet」との題に相応しく、華麗な技が続々と披露され、それぞれの個性が観客を魅了し、会場には感嘆の声と拍手が溢れた。トップレベルの舞台を生で感じる素晴らしさを満喫することができた。 このARCBによる夏の集中プログラムとガラ公演を合わせた「ロシアバレエ・フェスティバル」は今年で3回目を迎えたが、今回の集中プログラムはオープンして間もない新スタジオで催され、記念すべきものになった。この8月にライエフスキー氏のかねてからの夢だった自社ビル開設が実現したばかりだ。元は広大な倉庫だった建屋を大改装して4つのスタジオを設置。うち2室はバスケットコートが悠に収まるほどの広さと、高い天井が確保されている。窓から自然光が燦々と入り、真新しい床や壁の鏡に反射し、まばゆいほど。受付、待合スペースも広々として新装らしい明るさが広がる。着替え用の部屋は数部屋あるという贅沢さだ。

マリインスキーバレエ団アンドレイ先生によるコンテンポラリークラス 元ボリショイバレエ団オルガ先生の上級クラス

 アカデミーのアシスタントディレクターを務める小西貴子(TAKAKO)先生が新スタジオを案内してくださった日は、2週間の集中プログラムの終盤。ロシアンバレエ・フェスティバルと称しているこの期間には講師陣に、ライエフスキー氏が在籍したロシアのワガノワ・アカデミー出身で現在マリインスキーバレエ団のソリストである男性や、同ワガノワ・アカデミーを卒業してアメリカ人として初めてロシアで公式なディプロマを得た女性、また、元ボリショイバレエ団にも籍を置いた女性をはじめ、国際的に活躍する現役のパフォーマーをインストラクターに迎え、連日数時間の指導が行なわれた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス ガラ公演・オープニング・リハーサル

 受講者は同スタジオの生徒だけでなく、他州からの参加者も多いそうだ。通常のA R C Bには現在約130名の生徒が所属しているが、この集中プログラムについてはバレエ歴2年以上、8歳以上と限定し、オーディションによって4つに分けられたクラスに少年少女約50人が参加。人種の多様さがこのアカデミーの特徴の一つでもあるが、プログラムには、内10人が日本人という高い割合だった。日本ではめったに無い内容だという話なので、熱意がより高 いのだろう。どの参加者も一つ一つの指示と技を吸収しようと真剣そのもので、観ているこちらも背筋が伸びた。

元サラソタバレエ団フィリップ先生の初中級クラス
ガラ公演・オープニング・リハーサル

 朝スタートした全体練習が4時に終わった後、各スタジオで個人レッスンが始まったが、その中に日本人少女の姿があった。West Bloomfield 在住の鈴木愛里さん(12歳)は同スタジオの生徒で、2 0 1 2 年YAGP (Youth America Grand Prix) という国際的なコンクールの日本予選に参加し、9~11歳のカテゴリー(100名出場)でトップ12に入賞、2年連続でニューヨーク決戦に出場し、ジョフリーバレエ学校から奨学金を獲得したという才能の持ち主。毎年、他州で行われる夏期プログラムにも参加し、今年の1月から3月にはモスクワのボリショイバレエ学校に単身で留学を果たした。愛里さんは今回のプログラムでは連日数時間のカリキュラムをこなした上、可能な限り個人レッスンも取ったそうだ。日本から幼馴染の友人も共に参加していたが、二人とも楽しくて仕方ない様子だった。愛里さんの母親は、この集中プログラムについて、「現役のプロのダンサーの指導を受けられるだけでなく、その姿を間近に見ることが出来る機会。プロは空き時間にもストレッチをするなど影で努力をしていることなどを学んで欲しい。トップの人を集めた2週間はとても貴重」「スタジオの外からのいろんな子と切磋琢磨することもできる」と意義を語る。

スタジオロビーにて休憩時間の生徒たち

 ゲスト講師でもあるダンサー達は、ライエフスキー夫妻の自宅に寝泊りするため、それまでは名を知りながらも面識の無かったダンサー同士が共に過ごして親交を深めたり、ネットワークを築いたりすることができ、彼らにとっても意義は大きい。 自社ビルのスタジオ開設という夢を実現した次の目標はミシガンにバレエ団を創ることだという。有望なダンサーを育て、ネットワークも構築しているライエフスキー氏であれば、近い将来、可能であろうと期待が膨らむ。プロ養成も目指している質の高いバレエ・スタジオであるが、広く初心者から受け入れている。バレエとは無縁な方にもスタジオ見学をお勧めしたい。週6日毎日3時間余、練習に通う生徒が少なくないという。真摯にとり組む姿勢に心を打たれ、何かに情熱を傾けたいという意欲が湧くことだろう。

 来年(2013年)のガラ公演「Stars of Russian Ballet」は既に8月17日と決まっている。今回見逃した方もミシガンでトップレベルの豪華な舞台をぜひ!

ロシア・クラシックバレエ・アカデミー(Academy of Russian Classical Ballet)

46969 West Road. Wixom, MI 48393
ウェブサイトwww.russianclassicalballet.com
お問い合わせ(日本語可):248-767-3888
Eメール:russianclassicalballetjpn@hotmail.com

ARCBのディレクター: セルゲイ・ライエフスキー氏とスタジオ

 セルゲイ・ライエフスキー氏は旧ソ連邦の生まれ。ロシア最古の国立バレエ学校で、アンナ・パブロバ、ヌレエフ等を輩出した超エリート養成機関であるワガノワ・アカデミー・オブ・ロシアンバレエに入学し10才でプロへの道をスタート。14才の時に家族と共にアメリカに移住し、ワガノワのアメリカ分校に相当するキーロフ・アカデミーに転校。そこで現ジェシカ夫人に出会う。キーロフ・アカデミーを優秀な成績で卒業後、ジェシカ夫人と共に舞台活動に入りトップダンサーとして歩み始めたが、数年後、脚に再起不能の重傷を負い、20代前半という若さで引退。ジェシカ夫人の両親を頼ってミシガンに移り、ダンサーとしての道を断たれた絶望の中、氏の経歴を知ったスポーツクラブの経営者からバレエクラスの指導を持ちかけられ、教師として生きることを決めた。2004年には自身のスタジオを構えて独立。将来100人程度の生徒を確保するのがゴールだったが、わずか1ヶ月で100人を突破。その後も入会希望者が後をたたない。独立時からアシスタントディレクターを務めるTAKAKO先生が指導するバレエクラスは日本人が多く、日本語による成人向けクラスも開催されてている。英語、日本語、ロシア語が飛び交う国際的なバレエスタジオである。

*参照:Dr.Veronica Ichikawa執筆、弊紙2006年6月号掲載「在米日本人像」ロシア・クラシックバレエ・アカデミーにて

 

 

デトロイト・オープン剣道トーナメント

デトロイト・オープン剣道トーナメント 1
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Group photo Eiga Senseis DKD例年以上の多数参加者を迎えて

2月14日(日)、デトロイト剣道道場主催による剣道トーナメントがノバイ・ハイスクールを会場にして開催された。このトーナメントは毎年行われており、全米各地やカナダの剣道道場から多数の剣士が参加する北西部屈指の大きな規模となっている。北米の他の地区でも剣道トーナメントが開かれるが、全米剣道連盟主催の大会を除くと、同トーナメントが最も規模が大きい。

約350名という多数の参加者が集まり、昨年同様の開催場所であるハイスクールの中、より広いジム(体育館)をトーナメント会場に変更し、昨年より2面多い8面のコートを設け、試合をこなした。

IMG_8619トーナメント当日の朝は華氏マイナス20度近くという、ミシガンでも稀な極寒ながら、各地からの参加者が結集した。このような盛況を収めている要因は、デトロイト剣道道場の長である田川順照剣道が日本でも数少ない教士八段であり、指導にも定評がある上、本トーナメントには例年、日本から国内トップクラスの剣士(教士)を招いていることがある。田川氏は1975年に米国内における剣道普及のために渡米し、現在、全米剣道連盟の会長に就いている。

IMG_8575各試合(コートごと)には3人の審判の他、選手係、時計係など最低4名は必要。デトロイト道場の父母たちの協力があってこそ、大きなトーナメントの開催が可能になっている。さらに、会場となったノバイハイスクールで日本語クラスを取っている生徒を始め、学生らのボランティアも多数得て、成功裏にとり行なわれた。

IMG_4300この度の日本からのゲストは栄花英幸氏と栄花直輝氏。両氏は御兄弟で、お二人とも剣道教士八段の高段者であり、兄である英幸教士は全日本剣道選手権大会2位など、直輝教士は世界剣道選手権大会ならび全日本剣道選手権大会で優勝という、それぞれに輝かしい剣歴を保持している。

Eiga N. Speech開会式の田川道場長による「本大会は真剣勝負の場であると同時に交友と親善の場である」といった開会の挨拶に続いて、来賓である在デトロイト日本国総領事館の和田総領事がスピーチに立ち、日本の武道である剣道に情熱を傾けている人々が海外に多いことを喜ぶ言葉と、選手らへのエールを贈った。

試合に先駆けて、栄花御兄弟による刀を使った形の実演が行われ、高段者の凛とした美しい佇まいと技に剣士たちの真摯なまなざしが注がれた。両八段教士は前日に行われたセミナーで指導にあたり、参加者は貴重な機会に恵まれた。

????????????????????????????????????栄花御兄弟に米国の剣士たちの印象を伺ったところ、英幸氏は15年前にもこのトーナメントに訪れており、当時に比べて参加人数が増え、特に少年剣士のレベルが上がったことに対する驚きを表したほか、「求める気持ちが強い。技術も伸びると思う。指導者がいかに正しく伝えるかに成長が懸かっている」とのこと。「何を尊んで欲しいか」との質問には、「潔(いさぎよ)さや弱さを知ることなど本質的な剣道の教え」との答え。剣道には「打って反省、打たれて感謝」という言葉があるが、感謝の気持ちや謙虚な心を持つこと、また、相手から学ぶ姿勢が大切であり、そういった精神部分を失ってはならないと説明してくださった。

IMG_4371米国での指導は初めてという直輝氏は、前日のセミナー(実演実技)での感想を「基本がしっかりできている。指導者から精神も学んでいることが分かる」、「皆さんの熱意などが新鮮で、自分自信、もっとがんばろう、より素晴らしいものを目指そうと、逆に刺激を得た。」と語った。

デトロイト剣道道場からの今大会参加者は45名。英幸氏の指摘通り、同道場も子どもや若手の層が厚くなりレベルを上げている。今大会に於いてもいくつもの入賞を飾っている。(文末に列挙)

IMG_8791日系の子ども達が剣道をたしなむ良さについて、コロンバス(Ohio)から参加していた少年、リングラー君(10才)の母親は、「日本的な礼儀は、海外にいる方が心掛けているが、礼儀が良く、自分のことが出来る子に育っている」と評価。別の保護者からは、「教え込むのでなく、道場の人たちを見て自然に日本の礼儀作法が身につく。ありがたい」との声もあった。改めて、立ち居振る舞いに目を向けてみると、確かに、折り目正しい礼や明朗な挨拶ができる子どもが多く感心させられた。

IMG_8703前述の栄花直輝剣士も「子ども達の礼儀がすばらしい。目上の人への対応がきちんとできている」と称賛していた。

今回初めて同大会を見学された和田総領事は、「日本人に限らず、これ程たくさんの方が一生懸命にやっていて、全米、そしてカナダからも参加者が来て、嬉しいです。」「私は中学で剣道が必修で辛かったですが、それを外人の方々がやっていて、とても素晴らしい」と笑顔を放った。同伴された奥様は、剣道を生で観るのが初めて。子ども達の可愛らしさと頑張る姿に心を動かされたとのこと。

スポーツとして心身を練磨するだけでなく、礼節や信義を尊ぶ剣道を通して、日本の心や文化が日系の子ども達に伝承され、さらには当地の周囲の人々に浸透していくことは何とも尊い。

デトロイト剣道道場 入賞結果

IMG_8672団体戦:

Team Adult 2位 Detroit Aチーム

Team Youth 2位 Detroit Aチーム

3位 Detroit Bチーム

IMG_8651個人戦:

2段の部

1位 シャロド コリン (Collin Sherrod)

シニア・ユース (Senior Youth)

3位 ウェサリング アレックス

(Alex Wesserling)

3位 扇田 ケイジ (Keiji Ogita)

ジュニア・ユース (Junior Youth)

1位 篠原コリン (Collin Shinohara)

デトロイトりんご会補習授業校 新校長 宮本校長先生インタビュー

デトロイトりんご会補習授業校 新校長 宮本校長先生インタビュー

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今年(2016年)4月8日より文部科学省の在外教育施設派遣制度によってデトロイトりんご会補習授業校の校長に着任された宮本正彦校長先生に、9月中旬、インタビューに応じていただいた。

宮本校長先生は東京都出身。東京都の目黒区と世田谷区の公立小学校で36年間勤務され、うち23年間は学級担任、13年は教頭そして校長として管理職に就いていらした。在外教育施派遣は2回目で、前回は1994年から3年間、台湾の台北日本人学校に教員として赴任された経歴があります。

一昨年に定年退職され、その後も再任用で勤め続ける道も選べたが、一年間、大学や教育委員会で仕事をしている間に、台湾派遣の経験を活かしたいと考えて在外教育施設シニア派遣教員に応募。即派遣合格者に決定し、国内で研修を受けるなど準備を整えてきたとのこと。

学校現場一筋、長年勤務された宮本先生に、補習授業校の印象、さらに、海外帰国児童生徒の特長や日本での適応などについて話を伺った。

Q: 台湾の台北日本人学校のご経験がありますが、補習授業校であるデトロイトりんご会の印象、良さをどう感じておられますか。

A: 月曜日から金曜日を現地校などに通い英語の環境の中で学習している子供達が、補習校では週一回、日本のことを学び、友達と日本語で関わり合えることができる貴重な一日ですから、そこを大切にしたいと考えています。デトロイト補習授業校では、年間42日間の授業日の中で、日本に帰ったときの学習に適応させることと、そして、もう一つはグローバル化の中で国際人材の育成として、世界で羽ばたく子供達の資質能力を伸ばすこと、その二つを目的として掲げています。日本の公立小中学校とほぼ同じである日本人学校とは違って、異なる文化と友達、そして英語に多く触れることができる補習校の児童生徒には貴重な多文化理解の基盤があります。

子供達の様子を見ていると、現地校に5日通った後の土曜日で体力的にも辛いと思うのですが、補習校を非常に楽しみにして、元気に登校する子が多いです。補習校はそれほど魅力あるところなのだと感じています。

補習校の運営組織では、日本での校長職とは違い、内外の関係者との連絡調整など、戸惑うこともありますが、面白さを感じていますし、今までにない学校経営、運営組織の体制が整っていることに感心しています。

Q: 体制といえば、6月に当校の一大行事であり、企業の方々にも実行の協力を得ている運動会がありましたが、どのような感想を抱かれましたか。

A: 日本と同じように運動文化の要素としては素晴らしいものを経験できていますが、当日までの過程や背景は日本とは違います。日本では運動会当時まで計画的に練習をしますが、本校はほとんど練習をしていないにも関わらず、本番であれだけのことができる子供たちの力に驚きました。そして、その背景にある、多くの企業、理事運営委員、保護者から構成されている運動会実行委員会の存在やその実動力の大きさに驚きもあり感動もしました。

Q: 補習校で日本の学校行事を行う意義は?

日本の学校行事は様々ありますが、それを補習校で行なう意義は大きいです。特に紅白に分かれて競い合う運動会は、集団的な関わりの意識を高め、子供同士の繋がりができる貴重な機会です。3百人以上にもなるチームの一体感、運動の達成感や成就感を味わうことは、通常の学級での学習活動ではできないものです。素晴らしい行事の中で子供達は力を付けたと思います。

Q: 東京都の目黒区と世田谷区の小学校で勤務されたとのことですが、海外帰国児童が多い地区だったのでは?

受け入れや学校の様子をお聞かせいただけますか。

A: 学校により差はありますが、帰国児童が多い地区です。退職前にいた世田谷区の小学校では9月の2学期始業式に転入生紹介があるのですが、多いと10名近くの転入生のほとんどが海外からということもありました。目黒区も世田谷区も様々な対応をしていて、帰国児童への対応として特別教室を設定したり、個別支援として教室に入ってくれたり土曜日に日本語を補習する学級などがあります。担任時代には帰国児童を受け持った経験が多々ありました。

 

Q: 海外育ちの子供達の良さをどういったところに感じられますか。

A: もちろんいろいろな子がいますが、

‘穏やか’という印象をもっています。その背景は様々で、不安はあるに違いないですが、不安にも増して、人と穏やかに関わる力があるのでしょう。異文化を経験してきたことで、違うことを受け入れる姿勢があり、それが穏やかさに繋がるのではないかと思います。

Q: 初めて耳にした声です。一般的には「帰国子女は自己主張が強い」と言われますが。

A: そういった言葉を聞いていましたが、自分自身の経験や担任の報告から考えると、決してそうではないです。大人に対する印象を子供に当てはめてしまった言葉ではないかと感じます。その子その子の性格もありますし、中高生になると異なるでしょうが、私が接してきた小学生の段階、発達期にある子供達は柔軟性があり、柔らかく適応することができるように思います。

Q: 学校側の受け入れ、子供の適応には望ましい傾向ですね。

A: ただ、その穏やかさの背景には不安や戸惑いがかなりあるに違いないので、それは留意しなければならないと思います。

日本の子供達も変わってきました。一昔前は海外から転入する子が少なく、注目を集めたり、驚かれたりしていましたが、今は多いので、受け入れる側の子供達も慣れてきて、違和感なくすっと受け入れます。保護者についても同じようなことがいえます。小学校で英語の指導が始まりましたが、その支援にボランティアで入ってくれる人の中に、帰国保護者(海外赴任者の奥様)がかなり多くいます。ここ十年ほどで学校の中のグローバル化が進んでいます。

Q: 帰国後の適応をスムーズにするために、家庭で心がけておくと良いことや、認識しておくと良いことなどの助言をいただけますか。

A: 補習校での授業時間は限られていますから、宿題・家庭学習は無くては補えない現実があります。家庭で学習している時には、保護者は大きな気持ちで見守ってあげて欲しいです。励ましたり、一緒に悩んだりしながら、基礎的、基本的なことに重点をおくことが大切です。基礎、基本が身についていれば日本に帰ってもすぐに順応できると思います。学習内容の先取りや背伸びした高いレベルに視点を置かない方が良いでしょう。

現地校の宿題もあり、大変だと思います。親が支援できることはいろいろあると思いますが、支援の仕方が子供にどう影響を与えているか、“子供が主体的にやっているか”“強制的にやらされていないか”など、振り返ることも大切だと思います。「困難なことを克服すれば力になる」という考え方と、「子ども達が面白そうと感じて主体的に進めるようにさせる」という2つの考え方がありますが、私は学習の面白さ、楽しさを強調しながら接していくことが大切だと思っています。主体的に取り組んだ時に発揮する能力は大きく、それは小学生だけでなく、中高、そして生涯教育の基本と考えています。

漢字や九九を覚えること、読書を通して文を読み取る力などの基礎、基本を大切にしながら、補習校での貴重な体験をこれからの人生に生かして欲しいと思います。

Q: 話題を一変して、校長先生のご趣味は? アメリカ滞在中にどんなことをしたいと思っていらっしゃいますか。

A: 私はサッカーと関わって50年間程が過ぎました。始めは選手として、そしてコーチ・監督など指導者として続けてきました。サッカーから学んだことは多く、その学びは今の私の生き方の基礎、基本となり、確実な力になっています。そして、その得た力は教師として教育実践の場でも活かしてきました。サッカーというスポーツをこれからも大切にしていきたいです。最近は体も動かなくなり走ったり、跳んだりはできなくなりましたがスポーツは全般的に好きです。これからも鑑賞も含めてスポーツを身近なものとして取り入れていきたいと思っています。日本では自転車通勤をしていて、それだけでも鍛えられていましたが、今は思うように運動ができません。観戦でエネルギーをもらえますから、アメリカのスポーツ観戦を楽しみたいですね。

また、スポーツは大切な財産ですから、子供達にもその良さを伝えていきたいと思っています。

Q: 最後に、学校長としての抱負や思いを伺わせてください。

A: 先ほど触れましたが、児童生徒たちに基本的な力を身につけさせることは教師の最も大切な職務です。そのために講師の方々が働きやすい・指導しやすい環境づくりを念頭に、校長として実践していきたいと思っています。具体的には講師向けの資料を定期的に発行したり、機会がある限り授業見学を行ない、研修や指導を含めて講師の方々とコンタクトをとり、子供の様子や授業について話がたくさんできるようにしています。フットワークよく動きたいです。

児童生徒が5年10年先に振り返った時、あるいは成人になった時に、「補習校で学んで良かった」と言う子供達を育てていきたい。週に1回、「たかが一回、されど一回」の補習校での貴重な体験を将来に活かして欲しいので、私は管理職としてそこに専念しながら努めたいと考えています。

デトロイトりんご会補習授業校は理事、運営委員、父母に運営とともに支えられている学校で、当校はそれがよく機能していて素晴らしいと感じています。子供達にとっても、応援し支えてくれる人が身近にいる環境は安心感となります。今はそれに気づかないかも知れませんが、これから先、多くの他者との関わりの中で自分が成長していることに気づき、その大切さを代々に伝えていって欲しいと思います。

腹話術師 いっこく堂 & マジシャン 緒川集人 スーパーライブ in Michigan

腹話術師 いっこく堂 & マジシャン 緒川集人 スーパーライブ in Michigan 1

IMG_2943世界に名を馳せる腹話術師「いっこく堂」とマジシャンの世界中の大会で30回以上の優勝経験のある緒川集人氏が10月6日にノバイ市(Novi, MI)でコラボ公演を行なった。いっこく堂は当地には3度目の公演訪問となったが、さらにレベルアップ!進化し続けているパフォーマンスを披露した。

「いっこく堂」は、沖縄県出身。高校卒業後上京し、ものまねタレント、舞台俳優としての活動を経て、独学で腹話術を習得し、1992年より「いっこく堂」として活動開始。1998年頃からTV出演が増え、これまでにない、2体の人形を同時に操る腹話術や時間差の腹話術、唇を全く動かさない技術の高さ等で注目された。今年は芸能生活35周年。近年は、ものまねを

取り入れた腹話術で、さらに進化した芸を見せている。その活動は日本だけにとどまらず、世界18カ国30都市を巡り、その国の言語で公演を行い、‟世界中のファンを驚愕させ魅了したスーパー腹話術師”との高い評価を得ている。

緒川集人氏はMagician of the Year(年間を通しての、マジシャンの世界一の称号)を5回も獲得した実力者。10歳よりマジックを始め、14歳で初渡米、17歳で二度目の渡米時に、Midwest Magic Jubilee(セントルイス)の大会にて初グランプリを受賞したほど、若くして力を発揮し評価を得た。その後、多数の受賞に輝いている。アメリカLAを拠点に、カナダ、メキシコのほか、ヨーロッパ各地を定期ツアーで訪問するいっぽう、日本・韓国・中国などのアジア地区にも年4〜5回のペースでショーやレクチャーで巡回訪問している。これまでに45ヵ国で活躍しており、海外で「最も有名な日本人マジシャン」として認識されている。オリジナルマジック開発でも活躍中。いっこく堂とは2006年のヨーロッパ公演以来、度々共演をしてきた。

さて、2017年の夢のコラボレーション、ミシガン公演のスタート。

パフォーマンス開始前に映し出されたスライドでいっこく堂は、日本と他の国の文化について「違いがある。直接行ってみないと分からないことって結構ある。一概に『違う』とは言えない」と語る。また、「いろいろな国に行って、特に貧しい子どもたちに見せたい。そのためには世界で認められたい。そうでなくては成立しないですから」と海外での活動についての抱負を表していた。

子連れのファミリーから中高年のグループまで、世代を超えた老若男女が続々に席についた。アメリカ人の姿もちらほら。設けられた子ども用の特別席の周辺に限らず、会場にはワクワク感が広がっていることが伝わってきた。

IMG_4154パフォーマンスはマジックで幕開け。まずは棒とハンカチというマジックの定番だが、英語と日本語を混ぜたトークもネイティブ並みの流暢さで淀みなく、そのマジックは実にスピーディーでスムーズな技の連続で、何が起こったのかも分からないほど。最前列の観客とは1メートルほどの距離であったが、ペンのキャップが手の指先を移動する技では、手の裏側も見せてくれた。まさに「種も仕掛けもない」テクニックのすごさを見せつけた。17歳でコンペティション直前に利き手を怪我した折に特訓した御蔭だという両手を使ったカード&コインマジックの技巧には絶句。観客の女性の指輪が1枚のトランプの中から出てきたり、観客の少年をアシスタントにしてロープが切れたり繋がったり輪になったり、観客を巻き込み、マジカルワールドに引き込んでいった。最後は額の絵から本物のハサミやハンカチ、がま口を取り出し、さらに、そのがま口からコインやハサミが出現し、さらには額の中の絵までが別の絵:集人氏自身にチェンジして幕引きとなった。多くの観客が呆然状態だったのか、まばらな拍手が上がりはじめ、その後、大きな拍手へと変わった。

緒川氏よりステージを引き継いだ「いっこく堂」は、まずは鳥のパペット「サトル」とシャイな「ジョージ」を両腕に登場。2体の人形であるのだが、腹話術による声の差異はもちろん、キャラクターがくっきりと演じ分けられていて、すっかり「トリオ漫才」として成り立っている。途中で、声が入れ替わるストーリー展開になった時点で、「そうだ、腹話術なんだった」と再認識した。唇が1ミリたりとも動かず、声の質が全く別なのが驚異的。テレビ番組などでおなじみのパペット「師匠」との絶妙なやり取りは、腹話術の芸を離れて、漫才として頂点の域といえる。その後は人形を使わないスタイルを披露。カーナビネタでは、行き先の設定を「Detroit Airport」とアレンジして、ウィンピー(軟弱)バージョンやアーミーバージョンなどコント仕立てで会場の笑いを呼んだ。

唇を閉じても、どんな唇の形にしても自在に発声できるということがピコ太郎の「Pen-Pineapple-Apple-Pen」を、ペンを歯にくわえて歌ってみせたことで証明された。松山千春など歌手のものまねでは抜群の歌唱力を発揮。“What a wonderful world”が始まると、会場のあちらこちらで感嘆の声が上がった。圧巻。

衛星中継ネタで、口の動きと声がずれる高度な技を披露した後、「簡単にできますよ」と観客に方法を伝授してくれたが、できた人はいたのだろうか。大半の人は難しさを実感するばかりであったことだろう。

ちなみに今回の米国公演では、日本の歌手のものまねネタの時以外は全て英語でのパフォーマンス。本人曰く、「ネタは

公演後、インタビューの機会をいただいたが、いっこく堂は、「やりやすいお客さんたちでした。」と笑顔で第一声。今回の北米ツアーで、既にバンクーバー(カナダ)、サンノセ、ロサンゼルス、ニュージャージー、ニューヨークを1週間で転々とし、お疲れにも拘らず、快く丁寧に話をしてくださった。

Q: ほぼ英語だったので驚きました。

その国の言語で公演を行なっているとのことですが、何ヵ国の言語で?

A: 韓国語、中国語、ドイツ語・・・(指を折りながら数えて)、七ヵ国語ですね。

(ネタを)丸暗記なんですよ。今回は、ものまねの日本の歌以外は全部英語でいこうと思いました。

Q: 英語の発音を非常によく研鑽していることは今日の公演を拝見して分かりましたが、アメリカ人の笑いのツボや傾向についても研究していらっしゃるのですか?  

A: ネタは基本同じです。ヨーロッパでもそうでしたが、日本の人よりも、初めてパフォーマンスに接した人の方が認めてくれます。日本人は、疑うところから ――どれ程なんだろうって感じで、唇をじっと凝視しながら見ている人が多いのですが、外国の人は楽しんでくれますね。ラスベガスでも、面白ければ、「おー、いいじゃない」と評価してくれます。

Q: ぶしつけですが、外国で、ツボを外しちゃったなという感触を持ったことは?

A: んー、そんなに無いですね。動きの部分とかで笑いがとれて、笑いのツボは関係ないですね。間を楽しんでくれますね。リアクションは日本と一緒です。

Q: 生の芸で、今日などもステージから客席の反応がすっかり見えるわけですが、相手の心をつかむコツや心がけていらっしゃることは?

A: 人と接するのと同じで、まずは「怪しい者ではない」ということを見せなくちゃいけないんで、まずは笑顔ですね。作り笑いではなくて、心から笑顔になれた日はツカミも良いです。体調もあって、そうじゃない日もあるんですよ。それは自分の問題だなって思うんです。自分も心から楽しんで、お客さんのことを考える・・・これが基本ですね。例えば、照明が倒れたりといったアクシデントがあっても、それをうまく笑いに替えられるようなことですね。英語での対処の仕方も習ったりしています。

Q: 今日の観客の反応は?

A: いやあ、良かったです!

リポーター: レベルの高いパフォーマンスを心から楽しませていただきました。

ミシガンを開催地に入れていただき、ありがとうございました!

両氏ともに、言語の違いを超えて共通の驚きや楽しさを与えているからこそ、世界各国の観客を魅了しファンを増やしているであろう。今回、見逃した方々、ぜひぜひ、世界を感動、驚愕させた圧巻の技を、そしてまだ進化し続けているスーパーエンターテイメントをご覧あれ。

緒川集人氏は特定のベース(パフォーマンス会場)を持つことなくフリーで、ハリウッドを拠点に海外を飛び回っている。日本でも近々数回の出演が決まっている。

平成28年度外務大臣表彰 田川順照氏に授与

平成28年度外務大臣表彰 田川順照氏に授与 2

p113005110月22日、総領事公邸にて平成28年度外務大臣表彰の式典が催され、全米剣道連盟会長ならびに国際剣道連盟副会長の田川順照氏が岸田文雄外務大臣による表彰状を和田充広デトロイト総領事の手により授与された。

外務大臣表彰は、国際関係の様々な分野で活躍し、日本と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えることを目的としており、田川氏は米国における剣道の普及を通じて日米間の友好と文化交流に貢献した功績が認められ、今年度142名(うち日本国外在住者117名)の個人受賞者の1人に名を連ねた。

img_5194田川氏は幼少の頃より剣道を始め、競技者ならびに剣道家として名を馳せ、大学卒業後の1975年に全日本剣道道場連盟より派遣されて渡米、剣道の指導と普及を任された。1996年にはデトロイト剣道道場を設立。氏の長年にわたる絶え間ない献身と努力によって、道場の門人は増え、1999年以来毎年開催されているデトロイト道場主催の剣道大会は全米やカナダから毎年300-350人の参加者を迎えるほど、中西部と東海岸地区において最も大規模な大会となっている。例年、田川氏が懇意にしている高名な剣道家が日本から招致され講習会を開くこともあり、参加者の剣道水準の向上に寄与している。

2012年には全米剣道連盟の要請により、第15回世界選手権の強化委員長としてアメリカチームを指導、引率し、男子・女子ともに団体戦の部門で三位に導いた。

この功績が称えられ、全米剣道連盟から特別功労賞を受賞している。2005年、田川氏は東京で開催された審査において、剣道界で最高段位である八段に合格。数多い剣道人口の中で特に優れた剣道家らが八段位を目指して稽古に精進しているものの、合格率が1パーセントを下回るほど、八段試験は合格するのが非常に難しいことで知られている。さらに今年5月、その八段の中でも特に秀でた剣道家に与えられる剣道範士の称号を受称。全日本剣道連盟が授与する称号の最高位であり、剣道称号範士の本年の合格者はわずか6名であり、日本国外では初の受称となった。

img_5185デトロイトに移住して以来、デトロイト美術館やジャパンフィスティバル、その他行事において剣道のデモンストレーションを数多く行なうなど、ミッドウェスト・ツアー・サービス社の社長を務める傍ら、当地域における文化の多様化と深化に多大な貢献をしている。

この日の表彰式典には州外からの剣道関係者や氏の友人も祝賀に駆けつけ、華やかな宴となった。

開会にあたり和田総領事は授賞理由と田川氏の剣道歴を告げた後、デトロイト道場主催による剣道大会の規模や氏の人脈によって著名な剣道家を招いている内容の素晴らしさについて称賛。国外で唯一人の範士であり、長年にわたる多大な貢献は表彰に値すると称えた。

和田総領事は現地報道関係者に向けて、「功績を称えることができることを光栄に思います。氏は『剣の道』を身をもって示してくださっていると思います」と談話を寄せている。

img_0630続いて、デトロイト道場関係者の作成による田川氏紹介スライドが上映され、高段かつ範士である“田川先生”が厳しいながらも、冗談や楽しい場を好み、カラオケや親睦イベントでは誰もが楽しんでいるかどうかをいつも確かめるなど、慈愛に満ちた指導者であることを披露し、田川氏に注ぐ尊敬と親愛の思いが伝えられた。

田川氏は挨拶の冒頭で「この授賞は私個人だけでなく、剣道発展に歩んできた剣友みんなと共に頂いた賞だと思います」と告げた後、「1975年、“剣を通じて日本の心を”と一つの小さな火種をもって渡米しました。」と切り出し、当時のアメリカ剣道界は6の地域連盟、千人余りの剣道人口であったものが、現在は15の地域連盟、6千人を超える剣道人口へと発展、また、20年前のミシガンに於いては10数名の剣道愛好家しかいなかったが、今や州内に6の道場ができ、デトロイト剣道道場だけでも60人を超える剣士が週

2回の稽古に励んでいると、この40年の普及の成果を伝えた。

img_5180さらに「日本の武道では “礼に始まり、礼に終わる”と言いますが、剣道では“礼に始まり、礼をもって行い、礼に終わる”と言い、勝負の場でも“礼節を尊ぶ”ことを重視しています。竹刀という剣は相手に向ける剣であると同時に自分に向けられた剣でもあります。これからも剣道トーナメントを開催する他、各種日本文化イベントでの剣道の披露などを通じて、日米の文化交流、相互理解を深めて頂けるよう、日本伝統文化剣道を育てていきたい」

「5月6日に剣道界最高位の範士号を授賞した際に“精進無涯”の書をしたためました。師は教えるのみでなく、共に学ぶのが剣道です。剣の道をより極めて、剣道文化の発展に微力ながら生涯努めてまいります。」と剣道普及と精進の意思を表明した。

デトロイト道場師範代理を務める馬目氏の音頭により祝杯が上げられた後、記念写真の時間が設けられ、大勢の参加者が田川氏との写真撮影に誇らしげな喜びの表情を見せていた。

President of All United States Kendo Federation mrtagawa

Receives Commendation 

from Foreign Minister of Japan 

Yoshiteru Tagawa, President of the All United States Kendo Federation (AUSKF) and Vice-President of the International Kendo Federation (FIK), has been awarded a Foreign Minister’s Commendation by the Minister for Foreign Affairs of Japan, Fumio Kishida.

Mr. Tagawa is being recognized for promoting friendship and cultural exchange between Japan and the United States through the proliferation of the art of kendo throughout the U.S.

Mr. Tagawa began his training at an early age and eventually became a renowned competitor and practitioner by the time he graduated from college. In 1975, as a representative of the Kendo Dojo Federation of Japan, he was dispatched to the U.S. to teach and promote kendo. Twenty one years later, in 1996, Mr. Tagawa established the Detroit Kendo Dojo. Due to his continuous efforts and dedications, the dojo has expanded its student base and has hosted an annual kendo tournament since 1999, the biggest tournament in the entire Midwest and East Coast regions. The event routinely attracts 300-350 participants from all over the United States and Canada. The tournament serves as a great learning opportunity for its participants as Mr. Tagawa uses his extensive network to invite notable kendo masters from around the world in hopes of elevating the level of ability on display.

At the request of the AUSKF, Mr. Tagawa led the U.S. national team at the 15th World Championship in 2012. Under his instruction and leadership, Team USA was placed 3rd in the tournament for both men’s and women’s divisions. Mr. Tagawa received a special honor for this accomplishment from the AUSKF.

In 2005, Mr. Tagawa tested successfully to earn the rank of 8-dan in Tokyo. This is typically the farthest milestone for elite kendo practitioners as achieving the rank is notoriously difficult–less than one percent of 7-dan contestants are promoted in its biannual examinations. This year, Mr. Tagawa was presented with the rank of Hanshi 8-dan, the highest rank in kendo that is preserved for the most exceptional 8-dan teachers.

Since moving to the Detroit area, Mr. Tagawa has made significant contributions to enriching culture and diversity in the local community. He has participated in numerous events including a Kendo demonstration at the Detroit Institute of Arts during the showing of their Samurai exhibit in 2014.

Professionally, Mr. Tagawa runs his own travel agency, the Midwest Tour Service, LLC.

“We are honored to recognize Mr. Tagawa for his continuous dedication to Kendo and his stellar contribution to the U.S.-Japan friendship and cultural exchange through the promotion of this martial art,” stated Consul-General Mitsuhiro Wada. “He has truly shown us the spirit of ‘the way of the sword.’”

居酒屋三平でマグロの解体ショー

居酒屋三平でマグロの解体ショー 3

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Tuna Festival @ Izakaya Sanpei

マグロが梱包された箱から取り出され姿を現すと、「おーー!!」という歓声が沸いた。

新鮮さを裏付ける、金属を思わせるような輝きを放つマグロは日本から取り寄せられた本マグロ。本マグロは言わずと知れたマグロの中のマグロ。大トロはこのマグロからしか取れないそうである。重さ約150ポンドというから成人男性の平均体重並み。長さ約150センチの堂々たる大物だ。同レストランの料理人が豪快な包丁さばきで、その解体を行なった。

解体ショー見学と、そのマグロの刺身をその場で頂くという、このTuna Festival の参加者はほとんどが非日本人。見た目、アジア系の人が大半ではあったが、白人の家族もいて、マグロ好きな人が人種を越えて多いことが分かる。

IMG_4021マグロの解体ショーは、日本では宴会や結婚式で近年人気のイベント。オーナーの一人であるキム氏によれば、中西部のレストランとしては初の企画であろうとの話。確かに、シカゴの日系マーケットで行われたという話は耳にしたことがあるが、当地に30年在住の日本人も、「聞いたことがない」と話す。日本では、派手な演出を加えながら包丁捌きを見せるものもあるそうだ。今回は、解体の前にキム氏によって、マグロの種類や部位についての概説、そして解体に合わせて部位による色や味の違いについての解説などが添えられた。

カマ(頭)の切りおとしから始まり、着々と巨大な身に包丁が入り、骨から切り外していく様は見事。じっくりとカメラを構える間も与えず、あれよあれよと切り身に・・。切りおとされたカマや切り外された塊をトレイに乗せて、観客に見せて回るサービスも提供された。

DSC_6076大きな塊だけに部位による色の違いも一目歴然。目の前で見る“マグロの目玉”の大きさに感嘆する声も聞こえた。

「解体」「目玉」などと書き連ねると少々グロテスクではあるが、目に入る工程は、「綺麗」の一言。20分足らずで解体は終了した。

DSC_6074解体された切り身は調理場ですぐさま刺身になり、大トロ、中落ち、赤身、3種の15切れもの盛り合わせが各自にサーブされた。マグロが一番脂の乗る時期とあり、中落ちでさえもトロがかっていて、参加客は「口の中でふわっととろけた」と満足げ。くじ引きによって、希少な部位の刺身や焼き物を味わう機会も贈られた。見て、味わって感激!五感で堪能するひと時となった。魚の大きさに拘わらず言えることだが、尾頭付きの姿を拝んでこその“命を頂く有難さ”が心底から感じられた。

IMG_0209 (1)居酒屋三平は、キム氏を含む新オーナーのもと、メニューや盛り方などの工夫に試んでいる。Tuna Festivalはキム氏の念願。「お客さんに喜んでもらいたい」と話す。恒例イベントにしたいが、準備が大変でもあり、目下、年1回のペースで考えているそうである。

店内での次回のマグロ解体ショーは先のことになるようだが、パーティーやイベントでの出張ショーは引き受けるとのこと。問い合わせはお店に。

居酒屋三平

Tel: (734)416-9605

第19回 デトロイト・オープン剣道 トーナメント

第19回 デトロイト・オープン剣道 トーナメント 13

IMG_12422月12日(日)、デトロイト剣道道場主催のデトロイト・オープン剣道トーナメントがノバイ・ハイスクールを会場にして開催された。このトーナメントは毎年この時期に行なわれており、全米各地やカナダからの多数の剣士が参加する米国北西部屈指の大きな規模となっている。

その要因としては、デトロイト剣道道場の師範である田川順照剣道が数少ない剣道範士八段であり、指導にも定評がある上、本トーナメントには例年、日本から国内トップクラスの剣士(教士)や高名な剣道家を招いていることがある。田川氏は1975年、米国内における剣道普及のために渡米し、現在、全米剣道連盟会長、並びに国際剣道連盟副会長に就いている。世界剣道選手権大会での強化委員長を務めた経歴もある。加えて昨年、八段の中でも特に秀でた剣道家に与えられる最高位“剣道範士”の称号を受称。さらに、平成28年度外務大臣表彰を授与された。

(*関連記事は下記弊紙ウェブサイトwww.japannewsclub.comでご覧頂けます。)

IMG_1246この度は全日本剣道連盟副会長兼専務理事および国際剣道連盟理事を務める福本修二範士八段と、田川氏の大学の先輩であり品川区剣道連盟会長および全日本剣道連盟の普及委員を務める林宏道教士八段のお二方を日本からゲストに迎えた。

トーナメント当日の早朝は雨模様であったが、近隣はもとより、遠くヒューストンの道場をはじめ50近くの米国各地及びカナダの道場からの遠征を迎えて、約300名の選手が参加し、会場には活気があふれた。

開会式では、日本・カナダ・米国、3国の国家独唱の後、主催代表者である田川範士による歓迎の辞ならびに「本大会は熱く激しい戦いの場であると同時に友情を広げる場である」などの戒めと激励の言葉が伝えられた。続いて、在デトロイト日本国総領事館の野田首席領事ならびに日本からのゲストである福本修二範士八段がスピーチに上がり、野田領事は20年に及ぶ当道場の発展を称える言葉に加えて、田川氏の2016年度外務大臣表彰受賞の話題に触れ、改めて祝辞を届けた。福本範士からは、当地で20年間にわたり剣道を盛り上げてきた苦労を慮って敬意と謝意が述べられたほか、「技術のみを高めるのではなく人間性を高めるのが剣道」「惻隠の情をもち、相手の意を汲む人に成長して欲しい」と、剣道の精神性の大切さが伝えられた。1本を取る5つの条件に言及し、いかに奥深いか説き、「人間形成のための練習と努力を示し、今後、より良い剣道人生を築いていくのが今日の場」と語り、剣士らの健闘、そして、道場の盛況を祈念した言葉で締めくくった。

IMG_1273田川・林両八段の刀(真剣)を使った形の実演が行われ、高段者の淀みない見事な演武に剣士たちの真摯なまなざしが注がれた。

形の実演で水を打ったかのような静けさと緊迫感に包まれた後、一転して、本大会初めてとなった和太鼓チーム“五大湖ドラマーズ”の演奏が空気を震わせた。

IMG_1079_DKトーナメントは6面のコートを設けて同時に行なわれた。各試合に3人要する審判員には各道場の師範や上段者が、その多くは午後からの自身の試合にも挑みつつ交代で審判にあたり、また、60数名に及ぶ保護者を中心としたボランティアスタッフが各種の係を担当し、膨大な人数の運営によって、大規模かつスムーズなトーナメントが実施された。各コートで、日ごろの練習の成果を発揮するべく気迫ある勝負が繰り広げられていた。

日本からのゲストにお話を伺う機会をいただいたが、福本範士は全日本剣道連盟の代表として米国には何度が来ているとのことで、本大会のレベルの高さ、特に子供と女性のレベルが高いことに感心し、「姿勢や構えがきちんとしていて、試合内容も良く、場外での態度も良い」「指導者が育っていることと、特にデトロイトでは田川先生が指導者に正しく伝えているからこそ」と称賛。また、デトロイトダウンタウンを見学した感想として「新しいパワーが生まれつつある。自動車産業を中心に、復興が進んでいると感じた」と好印象を語ってくださった。

林教士は以前に学生を率いてデトロイト道場を訪れたことがあるそうで、やはり、同道場の盛況ぶりに頷き、子供らの礼儀の良さにも触れた。林教士は、前日に開かれた審判に関するセミナーで指導にあたり、当地の剣道レベルの向上に尽力した。

IMG_1567-DK審判の難しさについては、開会式での福本範士の挨拶でも触れられたように“1本を取るには5つの条件”があり、当たれば良いのは無く、“充実した気勢、適正な姿勢、竹刀の部位、刃筋、残心”に拘わる。勝って万歳などしたりしては、相手の悲しさや悔しさを汲めていないとのことで(1本を)取り消しされることもあると語った。

開会の挨拶で野田領事が両士からの伝聞として紹介した話題でもあるが、修行の過程を大切にし人間形成の道である剣道は、結果のみを競うオリンピックの種目にするには難しさがあるとの話もあった。

IMG_1481両士が評価したように、レポーターも取材中、子どもや若い剣士たちの礼儀の良さに感心させられた。撮影の妨げにならない配慮に度々遭遇したが、周りの人の動きに合わせてタイミングや行動を自分で工夫・判断できており、生活の中でも剣道で学んだことが生かされていることが見て取れた。

今回、デトロイト剣道道場を除いて最も大勢で遠征してきていたのはオハイオ州コロンバスの剣道クラブで、50名ほどのメンバーの内、20名以上が参加した。設立してからわずか5年ほどとの話。にもかかわらず、昨年の同トーナメントではユースの団体戦ならびに4段以上の個人戦で優勝、一昨年は大人とユース両方の団体戦で優勝を飾っている。今年も果敢に戦う子どもたちの姿が目立っていた。男子にも全く臆せずに挑んでいた少女の応援をしていた母親に話を伺ったところ、姉妹3人とも剣道を習っており、現在4年生の三女は5才から始めたそうで、大人しい性格だったが人に溶け込んだり前向きになったり、変化がみられたとのこと。上下関係やお辞儀など礼儀が身について有難いとも話していた。

IMG_1470デトロイト剣道道場は70数名のメンバーの内、本大会には50人以上が参加。年齢を越えてチームメンバーを応援し、結果を労う姿が見られた。本大会での同道場の入賞結果は下記の通り。

心身を練磨するのみならず礼節や信義を尊ぶ剣道の心構えを正しく教示する指導者によって、当地で理念を失わずに浸透していることを痛感した本大会であった。それらの心や行ないは剣道をたしなまない者にも影響を与え波及していくことであろう。

2016デトロイト剣道道場 入賞結果

IMG_1475団体戦:

Adult 3位 デトロイト剣道道場 A

Youth 2位 デトロイト剣道道場 A

3位 デトロイト剣道道場 C

個人戦:

Senior 1位 Masayasu Miyajima

2段 3位C olin Sherrod

1段 1位 Daichi Sakuma

3位 Taku Murase

無段Adult 2位 Ryan Choi

無段Sr. Youth 2位 Keiya Kato

3位 Andrew Swanson

在デトロイト日本国総領事館主催 JETプログラム帰任者 / 語学教育関係者 交流レセプション

在デトロイト日本国総領事館主催 JETプログラム帰任者 / 語学教育関係者 交流レセプション 3

IMG_7584 去る9月25日、在デトロイト総領事公邸に於いて、JETプログラム帰任者の歓迎ならびに語学教育関係の分野で活躍している教師/教授等の交流のための場が設けられた。

JETプログラムはThe Japan Exchange and Teaching Programme(語学指導等を行う外国青年招致事業)の略称で、海外の若者が日本各地で英語教師のアシスタントなどとして働くプログラムであり、例年、当地から多数参加しており、この夏には当管轄地域(ミシガン州とオハイオ州)より約50名が日本へ渡った。

この日、JETプログラム経験者の有志の集まりであるJET同窓会:JETAA USA (JET Alumni Association of the United States of America) のナショナルコンファレンスが当地の支部(JETAA Great Lakes)の主催でデトロイトにて開催中とあり、今回のレセプションにはJETAA USAの代表ならびに全米各地の支部の代表らも多数出席した。遠くはハワイやアラスカなど、各地からの18名がコンファレンス(9月24日~27日)の為に当地に滞在し、この日も交流や情報交換に力を注いでいた。コンファレンスに合わせて、日本大使館の公使がワシントンDCより足を運び、JETプログラムに関して外務省と自治体の仲介を務めているCLAIR(自治体国際化協会)の代表は日本からの列席となった。

また、ミシガン州とオハイオ州の学校(K-12)や大学で日本語の指導や研究に携わっている教師に加え、米国JET記念高校生招聘事業(JET-MIP)やYFU(Youth For Understanding)の短期留学制度によって今年日本を訪問したハイスクールの生徒も数人出席した。

IMG_7592_brightJET-MIPは、JETプログラムを通して英語指導に努め東日本大震災の犠牲になったアンダーソンさんとディクソンさんの功績を称えて創設された特別プログラムで、厳しい審査を通ったハイスクール生徒が2週間の訪日を贈られ、東北の学校や被災地の視察、そして京都観光やホームステイなど貴重な経験を得た。

在デトロイト日本国総領事館に8月末に就任された和田充広総領事は、歓迎の挨拶のなか、領事としての長年の経験から学んだこととして、「異文化理解は個人の教養のみならず、世の中で生き残るために非常に重要である」と述べ、「JET参加者は日本の文化を知ったのみでなく(米国の文化を)伝えてきた」と評した。また、この日の会が全ての参加者にとって、ネットワークに役立ち、考えを交換する場になることを期する言葉を寄せた。

東京から渡米したCLAIRの代表からは、米国JETアルミニと日本は強固な繋がりを保持している旨が伝えられ、「若い内に外国に渡り異文化経験をすることは非常に大切で、国々の相互理解に重要」と語った。

当地のJETアルミニ(JETAA Great Lakes)会長からは、参加経験者同士の繋がりを持ち続けるためだけではなく、日本の関係者、当地の領事館、米国JETアルミニや他の支部との関係を保ち、活動を続けていきたい旨が伝えられた。

IMG_7599_brightJET帰還者によるスピーチでは、それぞれが得た印象や強い感動が明瞭に伝えられた。「東京マラソンに参加したお蔭でそれまでに無い多くの人のサポートや応援があった」との話があり、行動を起こすことで人脈もより広がり豊かな体験ができることが示唆された。他国からのJET参加者と知り合えたことも貴重であったとのこと。国際的なプログラムならではの収穫であろう。単なる観光ではなく、語学指導助手として学校という社会に入り込んで子供から大人までに触れあい、異文化を体験した若者たちの活躍に期待したい。

英語指導に携わったJET帰還者たちに日本の生徒についての印象を伺ったところ、「日本の生徒の多くはスピーチなど声に出すのが苦手。それは恥ずかしかったりミスを怖がるせいのようだ」との共通した指摘があがった。「会話やスピーキングをもっと楽しんだら良い」「日本の子はもっと外国に出たら、状況が変わるだろう」との意見が寄せられた。また、日本に短期留学をした大半のハイスクール生徒は友人を作って楽しい日々を過ごし、日本語力は格段にレベルアップしたというが、中には留学先のクラスメートと会話がなかなか成り立たずに嫌煙され気味だったという悲しい話も耳にした。日本の若者たちの会話力アップが早く確実に進むことを願うばかりである。

デトロイト剣道道場代表 田川順照氏 範士受称と外務大臣表彰受賞の栄誉に

デトロイト剣道道場代表 田川順照氏 範士受称と外務大臣表彰受賞の栄誉に 3

img_0101デトロイト剣道道場の代表である田川順照氏が、5月に京都市でおこなわれた剣道称号範士審査会において範士を受称、さらに、7月13日付の外務省報道発表により平成28年度外務大臣表彰の受賞が公表された。

『範士』は、全日本剣道連盟が授与する称号の最高位。剣道称号範士の本年の合格者はわずか6名であり、日本国外では初の受称となった。全日本剣道連盟は 「剣理に通暁、成熟し、識見卓越、かつ、人格徳操高潔なる者」に審査を経て、範士号を授与している。

田川氏は1975年、米国における剣道普及のために渡米し、当地で1996年にデトロイト剣道道場を設立して以来、数多くの人々に剣道を指導し、1998年以降毎年オープン剣道トーナメントを開催する他、各種日本文化イベントでの剣道の披露等を通じて剣道の文化を育て、日米の文化交流、相互理解に多大な貢献をしてきた。米国中西部剣道連盟会長、全米剣道連盟の要職を歴任後、昨年(2015年)米国剣道連盟会長、国際剣道連盟副会長に就任。世界剣道選手権大会での強化委員長を務めた経験もある。

img_0066_dojoその栄誉を祝し、デトロイト道場による「剣道範士受称祝賀会」が8月28日に催され、道場の関係者に加え、米国中西部剣道連盟会長ならびに北米の他の道場の師範なども出席し、盛大な祝いの宴となった。祝賀会の前には田川範士八段による直々の指導の場が設けられ、前半は他地区道場の師範も加えて、田川範士による指導稽古、後半は子ども達の勝ち抜き戦が行われ、道場の歴史と剣士たちの心に深く刻まれるであろう貴重なイベントとなった。

img_0104祝賀会では、まず、米国中西部剣道連盟会長を務める鈴木裕香氏より祝辞が述べられ、「田川範士の受称は私達にとっても宝であり、一緒にやれることは光栄」といった趣旨の喜びを感謝と併せて伝え、また、田川先生が日本国外への剣道普及の為、常に新しい方法を模索するなど努力してこられたことも受称に繋がったのであろうと称えた。

デトロイト道場代表として馬目拓也氏からは、「この瞬間に立ち合え光栄です!」との言葉が高らかに、感動を籠めて告げられた。

鏡開きと祝杯に続き、田川氏の経歴ならびに写真の紹介の後、道場の剣士や保護者などによって、歌や和太鼓の演奏が届けられ、会場は祝賀ムードに満ち溢れた。

img_0178最後に、田川範士が挨拶に上がり、「最高位である範士という称号をいただき、肩の荷が重いが、こうして祝ってくださる多くの人たちと喜びを分かち合いたい。40年以上前に渡米し、そしてミシガンに道場を開いて20年経ち、ここに多くの友人というより“家族”ができた。師が教えるのではなく共に学ぶのが剣道であるので、家族だと思っている。この道場の家族と一緒に、剣の道をより極めていきたい」と伝えた。

外務大臣表彰は、国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えることを目的としており、田川氏は「アメリカ合衆国における剣道の普及に多大な貢献」を評価され、表彰の運びとなった。

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いけばなインターナショナルデトロイト支部主催 国際的に活躍する“和のアーティスト”を迎えて 日本(和の心)への招待

いけばなインターナショナルデトロイト支部主催 国際的に活躍する“和のアーティスト”を迎えて 日本(和の心)への招待 1

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いけばなインターナショナルのデトロイト支部(Chapter 85)は、5月13日(金)に恒例のA Glimpse of Japan(日本の垣間見)と銘打った生け花を中心とする日本文化の紹介イベントを開催した。同支部は毎年、会員のみならず一般公開で地元コミュニティに向けて、会員のアレンジによる生け花作品の展示、リフレッシュメント提供のほか、外部の師範や華道家を招いて生け花の実演も提供している。

20160513_2  当日、訪問者は美しい生け花の展示を楽しんだ後、観客席に落ち着いた。プログラムの冒頭、来賓として訪れていた和田総領事は、貴重で心弾むイベントが催される今日は「LUCKY13日の金曜日」であると述べ、支部長であるローレン・ポールさんや企画準備に尽力したメンバーの方々の御蔭であると伝えた。日本の音楽の紹介として、下保純子さんと松田美智さんの叙情的な歌声、浅野裕子さんのピアノ伴奏で春らしい曲が届けられた。

その後、今回の特別ゲストである西浦流の創設者である西浦喜八郎氏が登場した。西浦氏は東京からこのイベントの為に渡米。日本の生け花の歴史、哲学と精神について概要を解説した後、わずかな数の花でシンプルに小ぶりにまとめたもの、燃える火を表現するカラフルで凝ったアレンジの大作など、サイズも趣きも異なる8杯(8点)の生け花の実演を行なった。「生けていく姿と動きが美しく、まるでパフォーマンスを観ているようだった」「どのように仕上がっていくのか予想がつかず、誰もが目を凝らして魅入っていた」「まさにアーティスト」など、絶賛の声が集まった。

20160513_3 西浦流は、西浦氏が独自のスタイルで表現する幅広い文化・芸術が対象で、華道、書道、茶道、香道などを世界に発信している。“和のアーティスト”として国際的に著名な西浦氏は、この日も終盤に書道の実演を披露。大きな筆を使って、身長より大きい見事な作品を仕上げた。

多くの訪問者にとって、わずかな時間ながらも、息づいている日本文化に触れることができた幸運な日となった。

生け花ボードメンバー前田公子さんは次のように語ってくださった。

「この度は生け花イベントの企画、花材の調達、デモンストレーションの助手と、お世話させていただきました。西浦氏は日本を代表する<和のアーティスト>の名にふさわしい豊かな才能に恵まれているだけでなく、謙虚でチャーミングな人柄、広い知識を併せ持ち、我々が忘れかけている日本古来の精神的豊かさを思い出させてくださいました。そういったものは現代の科学の発達、物質偏重の社会の中で急速に失われてきています。彼のデモンストレーションが国際的に高い評価を得ているのが今回の事で実感できました。イベントを支えてくださった方々にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。」

いけばなインターナショナルChapter 85

www.ikebanadetroit.org

20周年を迎えるベルアイル(Belle Isle)の桜

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 デトロイト川にあるベル・アイル島に桜と記念碑がある。これは豊田市とデトロイト日本商工会がデトロイト市と豊田市の姉妹都市30周年を記念して1994 年に寄贈して植樹したもの。100本の桜の木が植樹されたが、当時植えた木は育たず、デトロイト市が植え直したものに代わっていると聞いている。ラグーンの周りでは無く、条件の良い位置に並んで植えられている。木が育たなかったことは残念だが、デトロイト市がこの友好のシンボルを維持しようとしていることが喜ばしい。

 橋を渡って島に入って南側のスコット噴水近くに回ると、立ち並ぶ桜の木が見えてくる。ルネッサンスセンターや対岸のカナダを臨む景色の良い場所に位置している。開花時期は例年4月の下旬から5月上旬。日本の桜と比べれば、小規模で取るに足りないものだが、日本を懐かしみつつ、そして日米の絆に思いを馳せて鑑賞しては?

 記念の石碑には‘ラグーンの周りの桜の木は、デトロイト日本商工会と、デトロイト市の姉妹都市である豊田市の協力によって、日本との交流・親善の証としてデトロイト市に寄贈されたもの’と1994 年の日付で刻まれている。それ以前にも豊田市が桜を寄贈したが根付かず、そのことを残念に感じていた人々が動き出し、豊田市が基金を出し、デトロイト日本商工会が寄付金を調達、100本もの植樹が実現したという話だ。当時のデトロイト市長臨席のもと、桜苗木贈呈式が催された。人の背丈にも満たない苗だった。

ベルアイルの桜にまつわる話を付け加えれば、翌年‘お花見’が企画されたが、有志の日本人たちがゴミの目立つ周囲のそうじをまずやってから、数えるほどの桜の花を見ながら慰労のランチ祝宴を楽しんだ。そして、デトロイト日本商工会とりんご会補習授業校が共催で開催している写生大会は、桜の時期に、ここを会場にして始まった。その次の年、‘桜祭り・写生大会’が盛大に開催され、徳島の人たちが、姉妹都市Saginawを訪問中にこのイベントに参加して阿波踊りを実演した。やがて、写生大会は、肌寒いことも多い5月の上旬から日をずらして行なわれるようになり、‘ 桜’とは切り離された。追記すると、ベルアイルの動物園が閉鎖されて以降には写生大会の会場はデトロイト動物園に移された。

ベル・アイルへ桜のためだけに足を運ぶのはもったいない。同島は昨年(2013年)に ‘Belle Isle State Park’として認定された。島全体が公園になっていて、ダウンタウンからすぐ近くとは思えない自然がある。