ゴルフのススメ
ゴルフのススメ

カナダの深刻な山火事の影響でミシガンは薄曇りの空模様が続いています。私はアレルギーがないのですが今年は時々くしゃみや咳が出ます。これも灰の影響だそうです。外で活動するゴルファーにとっては困ったものです。ひと月に1作品、今月は“Who’s Your Caddy? (邦題:「俺たちヒップホップ・ゴルファー」”という映画をご紹介します。2007年にリリースされたコメディ映画です。舞台は格式高いカロライナパインズ・ゴルフ&ポロクラブ。US Openも開催したことがあります。絵に描いたようなスノッビーな白人男性のカミングス氏がチェアマンを務めていて、絶大なパワーを持ち、メンバーになりたいと申し込んで来た人たちを、理事たちと一緒に選定するシーンから始まります。ビル・クリントンもその1人でしたが、「元大統領。うーん、彼本人は悪くないが、奥さんが、ねえ…」と、葉巻をくわえながら「Denied(拒否)!」とバッサリ切り捨ててしまいます。

ゴルフのススメ
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再びUS Openを誘致しようと準備しているこのカントリークラブに、人気ラッパーC-Noteが、派手にラップを流しながら仲間と一緒にレンジローバー2台で姿を現し、ここのメンバーになりたいと申し出るのです。「いや、なりたいと言ってなれるところじゃないし」と鼻であしらわれ、門前払いを食らってしまいます。

翌朝、US Open誘致のためにカミングス氏が大物スポンサーとラウンドしている最中に、何やら遠くでけたたましいラップの音が聞こえて来ます。見に行くと、17番ホールのグリーンで、前日に追い払われたC-Noteが、大音響のラップに乗せて踊るダンサーたちを撮影している最中でした。「私有地に無断で立ち入っていると警察に通報するぞ」と脅かすカミングス氏。C-Noteはニヤリ。「昨日そこの家を買ったんだ」と、小さな池の向こうの豪邸を指差すC-Note。「この17番ホールはこの家の敷地で、99年間カントリークラブに貸し出す契約をしていたが、昨日その契約が切れた。だから無断侵入しているのはそっちだ!」と撮影を続行しようとします。うろたえるカミングス氏、「いくら欲しいんだ!」とお金で解決しようとしますが、C-Noteは、「欲しいのはお金じゃない。メンバーになりたい、それだけだ」。見ていたスポンサーは呆れて「あんなのがいるんじゃ、せいぜいこのクラブがプロモートできるのはバドライトのコマーシャルだ!」と捨て台詞を残して去ってしまいます。

カミングス氏は弁護士を雇い、ギャングを雇い、なんとかC-Noteを阻止しようとしますがうまくいきません。とうとうゴルフで決着をつけることになり、競技形式は”2メン・ベストボール”に決まりました。これは2人でペアを組んで、それぞれがティショットを打ち、2打目以降は2人の良い方のボールを選び、その場所からまた2人がショットを打つ、というのを繰り返すプレイ方法です。上手なパートナーを選ぶほどスコアは1人でやる時よりも良くなります。試合当日、C-Noteはプロを目指しているクラブの青年キャディと一緒にコースに立ちました。カミングス氏のパートナーとして現れたのは、なななんと、ヤスパー・パーネビックです!スエーデン出身の本物のPGAツアー選手です。セリフはほとんどありませんが、ヤスパーが楽しそうにスイングしているシーンがたくさんありました。

そもそもC-Noteがメンバーシップにそれほどまでこだわる理由はなんだったのか?カミングス氏の思惑はいかに?果たしてC-Noteはメンバーになれたのでしょうか。

作中の音楽はほとんどラップでした。それもそのはず、C-Noteは2004年にグラミー賞を受賞したラップデュオ、アウトキャストのBig Boiです。そして音楽に負けないほどファンキーな英語の発音とジョークが私には理解し切れず、クローズドキャプションに頼りました。次は日本語吹き替え版を見てみたいです。ゴルフで本場のグルービーな気分に浸りたい方は、ぜひご鑑賞ください。

(参照:”Who’s Your Caddy?” ©︎2007 by Don Michael Paul. 文中「」内は筆者訳。)

 

<プロフィール> 東京都出身、慶応大学法学部卒。駐在員の妻としてミシガン滞在中にゴルフを始め、ゴルフ好きが高じて2009年にPGAメンバーとなる。「もっと遠くの、狙った場所へ」をモットーに、Links of Noviでレッスンを行なっている。
(sonya_nomura@pga.com / www.crazygolfersworld.com)

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