
2023年4月2日(日)、ボウリング・グリーン州立大学で第22回お花見祭りが開催された。3年ぶりの対面イベントとして、多くの人々が集まり賑わいをみせた。
このお祭りは、22年前に同大学の日本の卒業生たちが、桜の木の植樹をしたことがきっかけで始まったものであり、今もなお、同窓生たちが遥々日本からかけつけ、一緒にお祭りを盛り上げている。
舞台では、空手や居合道、タップダンス、ソーラン節、和太鼓など、多様なジャンルの生き生きとしたパフォーマンスの数々が披露され、参加者たちは拍手喝采であった。
また、ヨーヨー釣り、かるた、腕相撲、折り紙やゲーム、似顔絵、浴衣、生け花、書道、茶道、和菓子づくり実演など、さまざまな日本文化に触れることができる体験ブースもあり、特に、浴衣や似顔絵のブースには、多くの人々が集まり、賑わいをみせた。茶道も大人気で、予想よりも早くに抹茶がなくなってしまったとのことだった。
この日は、オハイオ在住だが、全米で活躍中の和菓子作家ステフェス淑子氏が会場に駆けつけ、練り切り和菓子の実演も行った。「はさみ菊」という練り切りで、このお菓子は、細工用のはさみで菊の花びらを 1枚ずつカットするというもの。一人ずつ実際にはさみを握り、交代しながら数枚の花びらの部分をカットして一つのはさみ菊を仕上げた。あちらこちらで「なんて柔らかいの!」「手が震えちゃう!」「すごくゴージャス!」と大興奮で練り切り作りを楽しむ声があがった。
当日は、1,000人を超える参加者が集まり、地元の人々が日本文化に触れ、体験し、喜び、笑顔があふれる1日となった。楽しい時間を過ごすだけでなく、異文化交流を通して、新しい発見や感動を得られたイベントとなったのではないだろうか。
同大学で38年間教鞭を執られている川野朗子先生は、会場ではつらつと指揮をとり、同イベントを成功へと導いた。その活力あふれる姿には、関係者も感銘を受けるほどで、長きにわたるこの活動への情熱を誰もが感じる1日だった。
大盛況のうちに幕を閉じたこのお花見祭りは、参加者たちの思い出として、そして、今後も継続的に開催されることで、日本文化の普及や異文化交流の促進に大きな役割を果たしていくことだろう。
来年の開催も決定しているので、ボウリング・グリーン州立大学に足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
Bowling Green State University
1001 E Wooster St, Bowling Green, OH 43403