言葉の架け橋
言葉の架け橋

今回は英語の “blue” です。 “blue” で最初に思い浮かぶのは「悲しい」。その代表 例として “Monday blues” という言い回しがありますが、これ は「ああ、週末が終わっ てしまった、また仕事だ」というがっかり感です。音楽の「ブルース」もこれから来てい て、もの悲しい音調ですよね。そうかと思うと、“(to have) blue blood” は「高貴の出」、 ですから “He gave the impression that he was a blue blood.” と言えば「彼はみな に彼が高貴の出だと信じ込ませた。」となります。

近頃はほとんど使われませんが、面白い表現で “running around like a blue-arsed fly” というのがあります。これは大きめのBlue bottle と名付けられた蠅の一種で、叩き 落すまでブンブンと飛び回る、それこそうるさい(漢字では五月蠅)虫のように駆けずり 回る状態を指します。次に “out of the blue” とは「出し抜けに」を意味します。元々は “out of the blue sky” ですので、まさに「青天の霹靂(へきれき)」ですが、この日本語 の表現は使われる場面がごく限られています。英語はもっと気軽に使えます。

皆さんは “once in a blue moon” という表現をご存じでしょうか?“My clothes are mostly cotton jersey, so I need to iron only once in a blue moon.” (私の服 はほとんどスエット地なのでめったにアイロンはかけない。)この blue moon というの はもとはインディアンの言葉で季節の第4回目の満月を指して言うそうです。真の blue moon は32ヶ月に一回しか起こらないそうで、本当にめったに起こらないわけです。

最後にもう一つ、“blue-chip stock” とは「優良株」です。その由来は一番価値の高い 青いポーカーチップから来ているそうで、もともとは高価値株に使われていましたが、 意味が少し変わり、今では「良く知られた会社の、その価値と配当が信頼できる普通株 式」を指します。

上記についてご質問のある方、又その他の表現について知りたい方は、izumi.suzuki@suzukimyers.comまで。―――――――――――――――――――――――――――――――――
鈴木いづみ:会議通訳者、公認法廷通訳者、アメリカ翻訳者協会日<>英翻訳認定資格を有す。通訳・翻訳・日英語学クラス等のサービスを提供する鈴木マイヤーズ&アソシエーツ(株)社長。www.suzukimyers.com

返事を書く

コメントを記入してください
お名前を記入してください