
8月は例年ほどの暑さではなかったミシガンだったが、日本は大雨と猛暑つづきだった。そんな中、多くの方が一時帰国をされた方々も多かったことだろう。アメリカではブースターショットが進み、マスクをせず外出する姿を多く見かけた。海外旅行、旅の楽しみが復活してきたようだ。旅路の交差点ともいえる空港のブリューワリーの楽しみ方をご紹介する。

デトロイト・メトロポリタンではAt Water Breweryがある。ダウンタウンやGross Pointe Parkのビアガーデンなどになかなか行く機会が持てない方には、空港にあるブリューワリーはうれしい。Detroit City JuiceやPog-O-Licous IPAをTapからで楽しみ、ゆったりと空の旅の時間を過ごすのもいい。RochesterのRochester Mills Breweryが地方空港のFlintのBishop Airportに出店しているのをご存じの方はそう多くはないだろう。ミシガンのブリューワリーの先駆けの2店が積極的に地域産業に貢献している様子がうかがえる。

の ラベル。出発までの時間をゆっ
たりと過ごした。
デトロイト出発ではなく、シカゴから日本行きに搭乗する人にはここをお勧めする。シカゴと言えばGoose Island Brewery。愛らしいGooseのロゴが缶のラベルにも用いられているので、目にした人も多いだろう。このGoose Island Breweryは1988年創業のシカゴの老舗ブリューワリーだ。

の ラベル。出発までの時間をゆっ
たりと過ごした。
オヘア空港のコンコースBにあるGoose Islandに寄って見た。昼下がりでランチの時間も過ぎたころ、日本行きフライトの出発までの隙間時間だった。1杯のお値段($14)は少々驚いたが、「ここは今の時間静かなんだよ」とバー・ストップを切り盛りするサーバーが言う。NY・ラガーニヤ、デトロイト・メトロ、サンフランシスコへと向かう便が到着するまではこのコンコースは発着便が少なく、このバー・ストップでゆったりとした時間を過ごせる。サーバーおススメのSummer Hazy IPAをじっくりと楽しむことができた。

シカゴ・オヘア空港はいくつかの航空会社のHub空港だけあって、多くの人々が行きかう大空港だ。テナントの数も多い。NHKの番組に「駅ピアノ・空港ピアノ・街角ピアノ」がある。通りがかりの人や旅人に駅や空港、町に置かれたピアノを即興で弾いてもらう、という番組だ。その番組をを思わせるような、ワイン・バーの隣に置かれたグランドピアノを旅人たちが弾き、忙しく空港内を行き交う人々も足を留めたくなるような光景にオヘア空港で出会った。ワイン・バーで歓談に浸る人たちもいつしか名演奏に耳を傾け、大きな拍手を送っていた。「ブラボー!」
コロナにより、旅行への足が遠のいていたこの2年間、人々が行き交う空港でほっとした時間を過ごせた。
文&写真 by ヤマトノオロチ