「“賭け”、はいつも人生の一部だった。父は競走馬を所有していて、親戚が集まったときにはいつもトランプで遊んでいた。ブリューワリーを開店するときも、うちのブランドやビールの名前も、無限で遊びのあるテーマが大切なのだと思う」。ブリューワリーのオーナーJefはそう語る。2020年のパンデミックの中の開店も「たまたまそうなっただけ」という。

 Loaded Dice BreweryはTroyにある。Jefはもともとミシガン出身だが、カリフォルニア州へ移り、再びミシガンに戻ってきた。平日はWeb Design 関係の会社に勤めながら、Loaded Dice BCをオープンした。カリフォルニア在住時代から(ハイレベルの)ポーカー、ホームブリュー経験、友人とBBQを楽しんっでいたが、戻ってきたミシガンでは友を作りたい、と思ったことがきっかけ。マーケティング経験もあり、手が届ける範囲内で何かをしたい、とブリューワリーの開店を決意した。

 Jefの思いは「セレクションもいつも違うものを。次にうちのブリューワリーに来た時にはその都度違うものを味わってもらいたい」こと。他のブリューワリーとの積極的なコラボも、なかなか行くことのできない地域のビールをこちらで提供することによって、いろいろな地域のものを楽しめるという「Win for everybody」という考えから、という。11月はNorthvilleのNorth Center BC、12月はBrew Detroit、とさまざまなブリューワリーとコラボする勇気は彼の「地域のためにビ

ールづくりをしている」からきている来ている。インタビューを通しての話しぶりも彼の気さくで大らかな人柄がうかがえた。

 彼自身、キッチンのライセンスはあるが、現在、食べ物は提供していない。Food Trackというケータリングサービスの形をとり、毎週様々な企画を提供している。訪れた日は、BBQのトラックが停まっていた。

 Hazy IPAもよかったが、缶入りも手に入れることができるバーレーワインのKrampusはおすすめ。North Center BCとのコラボレーション。North Center との違いはLoaded Diceは砂糖漬けにしたfig(イチジク)を加えたこと。まろやかな舌触りと甘さが口の中でとろけるのが何とも言えない。ホリデー用に作ったものだが、寒さの厳しさが増す冬にも十分に楽しむことができる。Loaded DiceのビールはJefが話した通り、いつも新しいものを提供しようとしているから、訪れたときと現在とではラインナップも若干異なっている。この緊張感がこのブリューワリーの良さと言える。また、リカーストアーへの販路を積極的に伸ばしており、Troy以外でも手に入れることができる。詳しくはFacebookにて。

 パンデミックが始まってから2年が経とうとしている。そのさなかにブリュワリーを立ち上げた。変化があるのが面白い、と語るJefが繰り出すビールを楽しみたい。

文&写真 by ヤマトノオロチ

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