言葉の架け橋
言葉の架け橋

皆様、明けましておめでとうございます

  今年は、色に関する表現や慣用句を見ていきたいと思います。色に関する感覚は文化によって違い、例えば日本では黒白と言うとすぐにお葬式を連想しますが、西洋では結婚式のデコレーションに「シック」と言う感覚で使ったりしますね。 

  さて、今回は日本のおめでたい色である「赤」から見ていきたいと思います。まず思い浮かぶのが「赤の他人」。赤い色とは関係なく、赤には「全くの」と言う意味があり、これは「全くの他人」と言うことで、英語にすると “a complete stranger”となります。もう一つこの意味で使われているのは「真っ赤な嘘」で、“a complete/outright lie” です。「赤裸々」も元々は「全くの裸」(nude)で、そこから転じて“frank,” “candid” 等、「包み隠さない」という英語が使われます。

 「朱に交われば赤くなる」という表現がありますが、これは否定的な意味合いが強く、“Bad company ruins good morals.”(仲間が悪いと道徳観も失せる)とか “If you lie down with dogs, you will get up with fleas.”(犬と寝れば蚤が付く)、“One who keeps company with wolves will learn to howl.” (オオカミといれば吠え出す—ただしこれはちょっと古い表現です)など、いろいろな表現があります。次回も引き続き「赤」「紅」に関する言い回しを見ていきましょう。

それでは、2022年が健康で幸せ溢れた年になりますように。

上記についてご質問のある方、また、その他の表現について知りたい方は、izumi.suzuki@suzukimyers.com まで。―――――――――――――――――――――――――――――――――
鈴木いづみ:会議通訳者、公認法廷通訳者、アメリカ翻訳者協会日<>英翻訳認定資格を有す。通訳・翻訳・日英語学クラス等のサービスを提供する鈴木マイヤーズ&アソシエーツ(株)社長。www.suzukimyers.com

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