
「芽を摘む」という比喩は、物事がまだ始まったばかりの時にそれを無くしてしまうことで、英語の場合、 “To nip something in the bud”(つぼみ、あるいは芽のうちに摘み取る)でとても似た表現です。 ここでいくつか「種」を使った表現を見てみましょう。「種を明かす」は手品などをやってその手の内を見せることですから、 “reveal the trick” と言えばいいでしょう。名詞形の「種明かし」であれば、“disclosure of secret/exposure of trick” といったところでしょうか。
「種を蒔く」は英語でも同じ比喩が使われており、「彼のしたことは対立の種を蒔くことになった。」であれば、“His deeds sowed the seeds of conflict.” となります。その逆に「蒔かぬ種は生えぬ」は、“Nothing comes from nothing” とか“Don’t expect things to happen on their own.”です。「種」をひっくり返した言葉である「ネタ」は幾つかの意味がありますね。お寿司のネタであれば、“seafood for sushi”。新聞、週刊誌などの材料であれば、“news/information/copy” です。小説や本のネタであれば、“material/stuff” が使えます。
上記についてご質問のある方、また、その他の表現について知りたい方は、izumi.suzuki@suzukimyers.com まで。―――――――――――――――――――――――――――――――――
鈴木いづみ:会議通訳者、公認法廷通訳者、アメリカ翻訳者協会日<>英翻訳認定資格を有す。通訳・翻訳・日英語学クラス等のサービスを提供する鈴木マイヤーズ&アソシエーツ(株)社長。www.suzukimyers.com