
3週間(11月18日から)のミシガン州保健局長官による非常事態命令でレストランやバーでの店内飲食の規制が再び始まったミシガン。州内には300を超えるブリュワリーが存在している。ミシガン州でも大きな日本人コミュニティーであるノバイにあるAscension-Brewing-Company。Grand River沿いにあるAscension-BCは5年前にオープン。3月の外出禁止命令、7月の再開、そして今回の再度の屋内でのサービスの規制。一段と寒さが増した日、ブリューワリーのパティオでブリューワリーのスタッフのJoshに聞いてみた。
なかなか尋ねにくかったが、まず今回と3月の規制と違いはあるのかと聞いてみた。きっぱりと、全く違う、と言った。前回は駐車場に全く車がいないほど閑散としたものだったが、今回は違う。家にいなくてもいい、ということで機会がある、という。売上等はコロナ禍前の3分の1ほどになってしまうが、マスクをする、手洗いをするなど、人々はどうしたらいいのかの行動の様式を知っているから、だ。3月以来、オンラインのオーダーを導入し、Door-to-doorの配達サービスもなかなかの数になるという。
そのような手早く行った対処をしているが、マイクロ・ブリューワリー、という規模への影響もある。保健局は「室内でのサービス」を規制したが、「屋外」までは完全に規制はしていない。Ascensionは夏場はパティオを開放しているが、冬場は開放しない予定だ。暖房や囲いにかかわるコストを考えるとパティオの通年開放はできない。また、ドラフトは提供せず缶のみの販売なので、カウンターのラインナップボードは半分が空白となってしまったのがさびしい。
しかし、「このような状況下でもチャンスがある」ので、キッチンのメニューもそれほど減らしてはいない。「最近ブリトーを加えた」。1パウンドのブリトーはキャリーアウトとビールにぴったり、とおススメ。IPA、Pale-Aleはもちろん、季節でローテーションしているビールも忘れてはいけない。スイカ、ドラゴンフルーツ、イチゴのフルーツ味のDerp-a-Derp(ABV.-7%)はセンセーショナルな赤いボディーのサワービール。ドラゴンが描かれた缶はサーバーのデザイン。フルーティーなIPAがいい、という人にはMeliorism(ABV.-7%)。クリスマスにはSuper Imperial beer (stout, ABV. 16%) をリリースの予定。年末は地元のブリューワリーをじっくり楽しむのもいいだろう。
そしてノバイというコミュニティーに日本人が多いことについてはポジティブは言葉をかけてもらった。
「このコロナ禍で旅行者や人の行き来が少なくなっているけれども、お店に来てもらえることに感謝、インターナショナルな雰囲気がこのような状況下でも感じられるのがいい」と語ってくれた。
文・写真:ヤマトノオロチ