
9月初めまでミシガン州は非常事態宣言発令中。比較的穏やかだったミシガンの夏は例年のようなレストランのパティオは食事を楽しむ人でいっぱいではなく、まばらな感じだった。
さまざまな困難もあるけれどもビジネスは好調、と話してくれたのは、Old–Nation Breweryのセールス担当のShane。Old Nation-BreweryはWilliamstonにあるローカルブリューワリー。フラッグシップのM-43をラベルや他のレストランのビールリストでも見聞きした人もいるだろう。New–England style のHazy beerは今や日本でも人気だ。
ローカルながら、そのHazy–beerが大人気となった–Old–Nation–Brewery–は、イリノイ、
ニュージャージー、ペンシルベニア、-マサチューセッツ、フロリダ、ジョージア州でも発売されている。
「好調」と言ったOld Nation Breweryは
ブリューパブだが、「従業員やお客さんの安全を考え、営業はcurbside pick upだけ」を続けている。コロナウイルスの第二波が深刻化したなら、再びレストラン等が閉鎖になるかもしれないという不安を常に考えているという。「好調」の要因は、ローカルから全米を見据えた生産と販売の両輪をうまく回しているからだった。一つは”contract brew”といい、生産の一部をデトロイト・ダウンタウンにあるBrew–Detroitに任せているからである。Brew–Detroitでは自分のブランドのビールも作るが、ミシガンの他のブリューワリーのビールをそれぞれのレシピを使って製造している。スペースが限られているOld–Nation Breweryは契約を結ぶことにより、自分たちのこだわりを変えることなく生産を増やせる。それと同時に「ローカルの品を全米へ」の挑戦。宅配サービスのTavourへの参加だ。
春以降、いくつものブリューワリーでcurbside pick up や15分以内等の制限範囲で宅配が受けられる。だが、時間やセレク
ションが限られてしまう。Tavourは全米47州の650の個人経営のブリューワリーをつなぎ、1本からでも宅配するシステム。1回の送料は$14.90(税別)。一定料金なのでこれを最大限に生すこともできる。Shaneが紹介してくれたこのTavourは-iOS、Androidの無料アプリ。このコロナ禍、多くのブリューワリーが厳しい状況だが、Tavourは販売経路を持たない州へも宅配されるので、起死回生につながるシステムだ。全米47州の会員に毎日「おススメビール」を配信する。人気のものはあっという間に売り切れる。全米との競争にはなるが、ミシガンだけではなく「求めている」人とのつながりが広がる。
Old NationのオーナーはWilliamston在住で、地域に根差したブリューワリーを目指している。特にオープン以来、活動をあまり前面には出していないが学期ごとに地域の学校区への寄付を積極的に行っている。
Old–Nationの最新情報。2017年に
シーズナルで発売したCart–Horseが9月上旬にまた出る。New–England–StyleのIPA(ABV.7.5%)の–Hazy beer。そしてこれはまだどこにも発表していない情報、として10月には–New Boss Tweedの–guava(グアバ)が発売される。IPAはもともとフルーティーな風味があり、マンゴーなどをIPAのフレーバーの一つとしていれる
ブリューワリーも多い。今回のグアバはどのような味になるか楽しみだ。
コロナによる影響はまだ続くが、ミシガンブリューワリーの健闘を期待している。