1.  クランブルックハウス&庭園

春から秋にかけて、クランブルック庭園は一般に無料公開されており、Sunken Garden(写真上)、木々が生茂るトレイル、様々な彫刻、噴水はじめ、日本庭園までもが存在するその庭園の規模は40エーカーにも及ぶ。

 クランブルックと言えば、ミシガン州の名門校、美術館、科学博物館、教会などを含めたコミュニティの総称。その庭園は、クランブルックの創始者であるジョージ&エレン・ブース(George and Ellen Booth)夫妻が1908年から49年にかけて住んでいた邸宅を囲んでおり、現在は一般に公開され誰でも気軽に散策ができるように手入れされている。

 ジョージ・ブース(1864-1949)はトロント生まれ。妻エレン(1863-1948)の父がデトロイトで新聞社を営んでいたが(The Detroit Evening News)その新聞業にジョージも加担。その後いくつもの新聞社を買取り、当時ミシガン州最大の出版社となったブース・パブリッシング・カンパニーを設立し財を成した。

 クランブルックの歴史は、彼らがデトロイトからこの地に住いを移したところから始まる。ブースの祖先が英国のクランブルック出身であったことからクランブルックと名付けられた。広大な土地に、邸宅に始まり教育施設、教会、美術館、科学機関とコミュニティを作り上げ、現在それらは米国国定歴史建築物として登録されている。

 ブースは非常に高い芸術的感覚も合わせもっており、美術工芸のコレクターとしても知られていた。デトロイトの邸宅は自らがインテリアを手がけたが、クランブルック邸のデザインは、友人でもありデトロイトの建築家として著名となったアルバート・カーンに依頼。英国調の邸宅に各国の美術、工芸をふんだんに取り入れ同邸を完成させた。現在は、バーチャルツアー(facebookやInstagram)の配信などで邸内も公開されている。緑あふれる庭園は、夫妻が亡くなった後も多くのボランティアによって丁寧に手入れがなされている。(今年は新型コロナの影響により噴水は停止中)。

庭園の見所—

Sunken Garden:人気の写真スポット。毎年特徴的なパターンと色の組み合わせの植物アートを作成。多年草と一年草植物の混合で、2020年は、約4000ものベゴニア、サルビア、サンパティエンの組み合わせでカラフルな庭園に仕上がっている。

Reflecting Pool : 今年2020年は残念ながら水が張られていないが、ここはクランブルックハウスから眺めると、クランブルック美術館へと続く並木道がまっすぐ見える気持ちの良いスポット。プールの左右には、対象的に植物が植えられているのが特徴的。

Japanese Garden:北米でも最も古い日本スタイルの庭園のひとつ。1915年、ブースはサンフランシスコの万博で日本建築や美術に魅せられる。これをきっかけに春日灯籠や朱色の太鼓橋などを取り入れた1エーカーの池と石の日本庭園をこの地に作り上げた。庭園には日本楓や、ふき、紫の藪蘭、牡丹などが植えられている。現在、この庭を再建する試みがクランブルック・コレクション研究所(Center for Collections and Research)によって進められているが、日本庭園の造園家・内山貞文(さだふみ)氏による修復用のマスタープランが昨年度公開されたばかり。入り口付近の修復が次の課題となっているが、寄付も随時受け付けている。

 理想のコミュニティを作り上げたブースを思い散策するのも良いのでは?

Cranbrook House & Garden
380 Lone Pine Rd, Bloomfield Hills, MI 48304
https://housegardens.cranbrook.edu/
(248) 645-3147
今季:  〜 10月31日(土) 7:00am – 7:00pm
(Free Admission to Cranbrook Gardens)
駐車場所:クランブルックハウス&庭園スポット(Christ Church Cranbrook向かい)
COVIDー19 対策注意点:
・ソーシャルディスタンシングの徹底(ボランティア
   作業中の方などからも)
・一般トイレは現在使用不可なので注意
・ピクニック不可



2.  New Normal 必須  デトロイト美術館再開

ミシガン州の非常事態宣言を受け、自宅待機令が発令されてからというものクローズしていたデトロイト美術館(DIA)も7月から再開。9月6日のレイバーデイ(労働者)までは現在一般の入館料が無料とあり、しっかりとコロナ対策をして楽しむ方法もあり。

 デトロイト日本商工会、文化部会下のJapan Cultural Development(JCD)グループでは、DIA再開とあり、同館の紹介、現在の様子、入館方法などを日本語で説明した動画をYoutube(https://youtu.be/Ah4FJbsfV4s)にて紹介している。第四巻まで作成予定ということなので、同館ウェブサイトと合わせてぜひ活用いただきたい。

 現在、無料再開とは言え、事前にウェブサイトにて入館時間を指定したチケットを入手することが必要となってくる。マスク、ソーシャル・ディスタンシングは必須、現金も使用不可、軽食をとることができるレストランも現在はクローズしているので注意が必要 (編集2020.8月時点)。

 再開はしても、DIA at HOMEとして、ウェブサイト上でも同館美術に関する情報やプログラムが公開されているので、そちらを活用するもよし。

Detroit Institute of Arts
5200 Woodward Avenue Detroit, MI
https://www.dia.org ・ (313) 833-7900
時間     水ー金:   9 am – 4 pm
土・日: 10 am – 5 pm
月・火: CLOSED



3.  ちょっとした非日常を ドライブ・イン・シアター

この時代、家の大画面テレビでも、電話でも、パソコンからでも、どこからでも映画観賞は可能だが、せっかく気候が良いのだから、ちょっと家を出てドライブ・イン・シアターの映画を楽しむのはいかがだろう。この自粛期間子どもたちと缶詰状態の家庭も少なくないのでは?

 ほぼ毎日、日没後に映画が始まるので、どのようなものが公開されているかホームページで確認。自分の車なので、気軽にゆったり楽しもう。音声は指定されたラジオステーションに設定するだけ。ただ、車のバッテリーが気になる場合は、ぜひポータブル・ラジオを持っていくことをお勧めする。(レンタルしているところもある)

 指示されたエリアに車を停めて、車の中から、またはトランクを開けて(他の観客の視界を遮らない程度の高さまでしか開けられないことが多いのでロープを持っていくなどを勧める)映画観賞を楽しめる。車なので小さなお子さんがいてもベビーシッターも必要なし。

 現在は、コロナ対策がされ、通常の収容車数よりも少なくなっていることもあり、ゲートオープンに合わせて早めに行くことをお勧めする。トイレやスナックなどを購入時は必ずマスクをつけて移動するなど気を付けて、特別な夏の思い出をつくってみるのも良いのではないだろうか

デトロイト近郊 ドライブ・イン・シアター

Plymouth – The Summer Drive-In –
The USA Hockey Arena parking lot
14900 Beck Road, Plymouth Twp, MI 48170
https://www.usahockeyarena.com/drivein
(オンライン購入のみ)

Dearborn  – Ford Drive In –
10400 Ford Road, Dearborn, MI 48126
https://www.forddrivein.com
(現地購入のみ・クレジットカード)

Flint  – US23 Drive In –
5200 Fenton Road, Flint, MI 48507
https://www.us23driveintheater.com
(現地購入のみ・クレジットカード)



4.  HISアメリカ 特別企画 #ふたたび美しい世界へ
オンライン体験ツアーに参加

旅行業会も大きな痛手となっているこの新型コロナウイルスが広がる状況下、それでも旅を愛する方々のために面白い企画が次々と出されている。

 特に、このHISアメリカが「すべての旅人と旅行従事者の未来を紡ぐために……」と始めた特別企画「#ふたたび美しい世界へ」は、家から体験できるオンライン体験ツアー&オンラインセミナーが目白押し。海外70ヵ国に展開するHISだからこそのネットワークを生かした面白い企画が多く、2020年6月からは、このオンラインツアーの新しい取り組みとしてサブスクリプションサービス(定額サービスー 30日間($50)・14日間($30))を開始した。(一部除外あり)

 今回は、JNCライターも「行った気になる観光セミナー」にさっそく参加。数ある旅先のうち、ずっと気になっていた、という世界が誇る絶景、ボリビアにある世界最大の塩湖、ウユニ塩湖をチョイス。

「ウユニ塩湖の魅力は、360度の景色を見せてくれること。一年を通して、そして朝夕夜と1日の中で違う顔や色を見せてくれること」とウユニ塩湖に魅せられた現地日本語ガイドのリャンミさんの話を聞きながら、紹介してくれた写真やビデオの映像のなかに自分をはめ込んで想像してみる。

 塩湖での鏡ばりトリック写真やビデオ、サボテンがそびえ立つ島、塩でできたホテルやベッドの感触や香り……バーチャルツアー体験中に気になったあんなことやこんなことのリストができていく。旅行の醍醐味のひとつとも言える現地の人との触れ合いは残念ながらバーチャルツアーでは体験することはできなかったけれど、いつかその時が来るまで楽しみにとっておくことにしよう。

現実の家族旅行先としてはなかなか候補に挙げにくい場合でも、バーチャル体験ツアーなら魅力的な場所を選びいろいろと体験できる。この夏休みには、家族で世界をバーチャル旅行してみてはいかがだろう。

 その他、NYプロダンサーによるトレーニングなど自宅参加型のセミナーも同様に開催されているので、夏休み後半、このようなイベント参加も一案。

情報はHISのHPから! https://tour.his-usa.com

 

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