
Grand River Avenue沿いにあるFarmingtonのダウンタウンは手のひらサイズのダウンタウン、と言えるほどコンパクトなダウンタウン。ノバイ地区の中心部から車で10分もかからないが、雰囲気はノバイとがらりと変わり、左右にビクトリア朝の家が連なる歴史的景観に認定されている。コロナウイルスによりさまざまな規制が続いているが、この小さなダウンタウンを散策してみた。
10年ほど前から市が積極的にダウンタウンの再興に力を入れてきた。20世紀初頭を思わせるような、大きなガラス窓から古めかしいアイロンがけをする人が見えるクリーニング店もあれば、新しいスタイルの店、ユニークなメニューがある店と新旧が織り交ざって今のダウンタウンがある。
Neu Kombuchaは2015年にオープン。熱処理をしていない生のKombuchaをここで製造、販売している。建物の中に入ると、素朴なスタンド。手前と奥に入り口があり、奥のドアはパブリックパーキングにつながっている。カウンターで注文し受け取るので、「三密」の心配なく楽しめる。オーナーのJennieは以前勤めていた店でKombuchaを作っていた。これは面白い、と感じ、夫や家族からの励ましと手助けもあり、自分の店をオープンさせた。
以前も他のブリューワリーのKombuchaを紹介したことがある。2000年ほどの歴史を持つアジア起源の発酵飲料。日本でもブーム再来の兆しだ。デトックス作用がある、ビタミンB、Cなどが豊富でエネルギーを生み出すもとになる、酵素が免疫力を向上させる、そして、Neu Kombuchaはヴィーガンの飲み物としても飲める。
気温が90度超の日に訪れたので、車のドアを開けてストアーに行くまでにすでに滝のような汗。サーバーからのドラフトでもクーラーからのボトルでも購入できる。10種類ほどあるフレーバーのうち、ジンジャー・ルートビールを選んだ。ジンジャーが甘くさえ思えるほどの爽快感。アルコール分は0.3%なので、だれにでも楽しめる。(12 OZ .$4.75)
ファーミントンやアナーバーなどのレストラン等でもNeu Kombuchaは飲めるが、さらにコロナウイルスの影響を懸念する今年の夏にうれしいことが。毎週土曜日にデトロイトのEastern MarketとRoyal OakのFarmers Marketでもスタンドを出している。
オーナーのJennieとのインタビューで、シンプルなものを究めることこそが、このような不安な時代には強さとして生かされる、と感じた。Farmers Market、地域の産物、手を介して作り上げる作物。半屋外の開放感の中、散歩がてらマーケットを歩く。素朴なスタンドのあるダウンタウンを気ままに歩いてみる。また身近なミシガンを再発見した。
(いずれもRefill可能)が購入できる。
文&写真 by ヤマトノオロチ
Neu Kombucha
33305 Grand River, Farmington, MI 48336