現在、新型コロナウイルスCOVID-19のパンデミックにより、必要最低限の活動を除いては、自宅待機、活動自粛を余儀なくされています。それに伴い、ウイルスの感染に対する恐怖心、失業からくる不安、制限された生活への心の負担、ストレスが増える傾向にあり、それをどう低減させるかが課題となっています。

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このパンデミック下において気持ちをコントロールさせるヒントとなる「マインドフルネス」を養成する方法について、2020年4月16日、ミシガン大学Michigan Medicine老年医学センター 日本家族健康プログラム 臨床ソーシャルワーカーのフォーク阿部まり子先生にオンライン講義をいただきました。その記録(音声)です。<資料> 

質疑応答は、音声の下部です。

当日の質疑応答

Q. 自宅でできるストレスマネージメントを知りたいです
一番簡単なことは、呼吸と体の感覚に気づくようにすることです。どんなにストレスが多い時も立ち止まり、1、2回でも呼吸と体の感覚を確かめる。家事の途中、歩いているとき、今体がしていることに気付いてみることをしてみてください。

Q. ジムでの運動もかなわない、不便な生活で不安もあり寝つきが悪いときの対処法があれば聞きたいです。
「マインドフル」とは寝てしまう練習ではないのですが、布団に入ったときに、体の感覚に集中してみる方法があります。頭の中にたくさんの考えを張り巡らせるようなことはやめて、今のその時の体の感覚に注意をはらってみてください。また、コンピュータスマホのブルーライトはメラトニンの分泌が減るという研究成果がでているので、寝る30分から1時間はそれらから離れ、ゆったりとした音楽をきく、またはストレッチなど、体と向き合う時間をつくることが大切です。

Q. 自宅待機が続いているので、お子さんがいる家庭は一人になる時間がつくりにくいと思うのですが。
自分の時間をつくるのが難しい場合は、寝る前と起きてすぐお布団の中で、その二回が一番簡単ではないでしょうか。子供といるときは、子供の話に耳をかたむける。マインドフルの養成は、決して一人でないとできないことはないのです。そこに自分の心を傾ける、人の話を聞いている時も、100%集中することが重要です。「これをしなきゃ」という気持ちを置いておく。傾聴することで自分も相手の体験も違ってくるので、1日数分でもそれができるように練習すること。これでストレスを軽減できます。

(本内容は、MKT Homes / Japan ニュース 倶楽部開催にて COVID-19パンデミック関連の情報を2020年4月16日、第2回目ウェビナーとして開催した際の第2部のものです。(2020.4.2開催の第1回目はこちら))

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講師プロフィール

フォーク阿部まり子 (Mariko Abe Foulk, LMSW, ACSW)
ミシガン大学 Michigan Medicine 老年医学センター,日本家族健康プログラム 臨床ソーシャルワーカー。

関西学院大学社会学部社会福祉卒業。ミシガン大学ソーシャルワーク大学院修士。その後40年、精神科及び老年科臨床ソーシャルワーカーとして活躍。1993年から現職。高齢者と家族、在米日本人、駐在員家族への個人及びグループ心理療法提供。近年は、ストレス解消法やうつや不安の予防及び治療の一環としてのマインドフルネス心理療法の実践をしてきた。 日本では専門職及び傾聴ボランティア対象にマインドフルネスやセルフケアに関する講演提供。著書:「高齢者のマインドフルネスに治療法」(共著2018.誠信書房)、英語では全米ソーシャルワーク学術誌に実践成果を発表(2013.2017)。その他チーム医療など学術論文多数。アンナーバー在住。

ミシガン大学病院についての情報は、ウェブサイトで確認できます。

https://medicine.umich.edu/dept/japanese-family-health-program

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