ブリューワリー隆盛のミシガンならではの挑戦

文&写真 by ヤマトノオロチ

ホームブリューサプライ店の奥にオープンしたタップル・ルーム。ここで1月から月に何回かはホームブリューのビールやワイン造りのノウハウのクラスが開かれる予定だ。

 「ホームブリュー業界はこのブリューワリー用品の店を引き継いだ7年前は最も栄えていたけれど、確実に売れ行きは減っている」。クラフトビールのブリューワリーが隆盛のミシガンで新たな挑戦を挑むのはCap’N’ CorkのAndy。もともと、ここはビールのブリュー用品やホップ、ワインやビールの醸造キット、容器、グラス等を販売する「ホームブリュー ストアー」だった。Andyは6年前に前のオーナーから店を引き継ぎ、2015年から3年かけて店の奥にタップルームを作る準備をしてきた。そして2019年8月に完成した。

 Clawsonの Black Lotus(去る10月に10余年の歴史を閉じた)、Sherwood  Breweryなどでブリューワーを務め、ホームブリューを加えると18年の経験を持つ。イリノイ州で150年の歴史を誇るSiebel Institute of Technologyでビール醸造を学んだ強者。このSiebelとは化学ラボからビール醸造の伝授、禁酒法が施行の前にはベーキング、炭酸飲料等のコースを増やした、現在イリノイ州公認の職業訓練の学校。設立者のDr. Siebelは1920年の禁酒法発効の27日に前に亡くなった、という。激動の禁酒法時代を乗り越えたSiebelで得たノウハウをミシガンのブリューワリーで生かし、今度はそれをホームブリューワーたちに広げようとしている。

 タップルームなのでバーではない。ここでAndyらのチームが醸造したビールやワインは店内で箱入りのキットとして販売されていて、いくつかのビールは缶入り(To go)でも買える。

常に12種類のビールを出すようにしており、12種類すべてFlight(4OZのグラスに好きなものだけを注文できること)にすると$20、という気軽さがいい。タップルームエリアの1970-80年代のアートワークにちなんで、Flightのサーバートレイは古いレコードに穴をあけたもの。Andy自身がレコードに穴をあけてみた、というからその姿を想像すると思わず笑いが漏れてしまった。タップルームに訪れた人たちはのどを潤し、店内のモルツやホップの話を聞きながら袋詰めで買い求めていく、という静かな雰囲気だ。

 新年早々の1月9日(木)の夕方には”Watch us Brew”という公開ブリューの実演がある。また、常時ゲームナイト、フードトラックの予定もある。ホームページには「自分だけのレシピを守りながら、材料のホップやモルツを仕入れるため」のオンラインオーダーフォームもある。

 ブリューパブではないが、このようなノウハウの伝授やもともとの材料を厳選する目をもったエクスパートがいるのはうれしい。ブリューする人たちの底辺を広げつつ、大きなコミュニティーを作る、そんな心意気がこのサプライストアーから窺えた。

Cap’N’Cork

http://capncorkhomebrew.com/
1776 21 Mile Road, Macomb, MI 48044

返事を書く

コメントを記入してください
お名前を記入してください