喧喧諤諤
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「サクラ散る。」先日11/2に幕を閉じたラグビーワルドカップ、日本代表ベスト4ならず残念でした。準々決勝の対南アフリカ戦、前半は動きも良くボール支配率、テリトリー占拠率共に圧倒していた時間もあったのですが、残念ながら得点に結び付いたのはペナリティーゴールの3点のみ。後半は南ア自慢の重量フォワードの重圧と速いパス回しに徐々に疲れが見え始めてボールへの集散が遅れ、タックルが甘くなり自陣でのプレーを強いられる場面が増えて連続トライやペナルティーゴールを許して点差が広がり結局今大会初のノートライ、前半の3点のみでノーサイドとなってしまいました。

M O Mに選ばれた南アS Hのデクラークに中央ポスト下にトライされた時点で実質上勝敗は決していましたが、最後まで諦めずベストを尽くしたブレイブ・ブロッサムズに拍手、拍手。満開の桜もいつかは散る運命。散るサクラの儚さが満開の桜と対照的な二極をなし人の心を魅了するのです。潔く見事な散り際でした。以後日本代表の戦う勇姿を見られなくなりましたが、史上初めて予選プール4戦全勝通過でベスト8進出の快挙。心に強く残る素晴らしい30日間の夢をありがとう!サクラの戦士達、監督・コーチ・スタッフの皆さん、会場に詰め掛けた内外の常連及びにわかラグビーファンの皆さん、そして多くの犠牲者と甚大な被害(関係者の方々に深くお悔やみ申し上げます)をもたらした台風惨禍にもめげず各地で会場整備、歓迎とおもてなしに尽力されたボランティアの皆さんに最大の感謝と敬意を表します。もう一度ありがとう!とお疲れ様でした!!(その他のスポーツの話はまた次号で触れます。)

さて、今回のテーマは『ホワイトハウス?ブラックハウス?』です。

子供達が毎年楽しみにしているのに冷たい雨で文字通り水を差されたハロウィーンも終わり、これから年末に向かって様々な飾り付け、ライティング、各種のホリデーセール・イベント、街角に流れるホリデーミュージックなどで日一日とホリデー気分が盛り上がる時期になりますが、ワールドシリーズ初出場・初優勝に沸くM L Bワシントン・ナショナルズの地元首都ワシントンではあいも変わらずトランプ大統領・政権とその周囲の取り巻き陣が黒い噂と暗雲に包まれています。

内部通報者からのクレームに端を発したウクライナ疑惑の詳細が次第に明るみに出て第二の内部通報者やウクライナ外交に携わる政府高官や政権幹部からもトランプ大統領とウクライナのゼレスキー大統領の電話会談の内容が通常の外交慣習を外れて、議会が決定承認する国家予算であるウクライナへの財政援助打ち切りをチラつかせながら米国の国益ではなくトランプ大統領自身の私利・私欲のための交換(最近ニュースで耳タコになる程頻出の“Quid pro quo”=クイド・プロウ・クオ )取引要求であった可能性を示すクレームや議会証言が続いています。しかもその電話会談にはマイク・ポンペイオ国務長官他政権幹部だけでなくトランプの私的法律顧問であるルディー・ジュリアニも同席しており、ウクライナ関係者との事前接触を含めて彼が発案し、音頭取りをしていた強い疑いが浮上しました。彼は米国の国家安全保障機密に触れられるセキュリティー・クリアランスを認可されておらず、しかも政府関係者でもない私人の立場でホワイトハウスという米国政権・政治運営の最高位置にある場所と国家経費を使って次期大統領選で最大の敵となり得る政敵を陥れるための陰謀を巡らし仕切っていたとなれば、犯罪にもなる大問題です。火消し役として直後に記者会見に臨んだ現大統領主席補佐官代行であるミック・マルヴェニーが事もあろうに交換取引外交を否定するどころか逆に認める発言をし、ホワイトハウス関係者や顧問弁護士を慌てさせる事態となり、数時間後に「自分はクイド・プロウ・クオの言葉を言っていない。交換取引の事実もない。」と前言を翻す発言をしましたが、時既に遅し、後の祭りで記者会見の質疑応答の音声画像が証拠として残ってしまいました。逆風に晒されながらもトランプ大統領の忠実なイエスマン及び便利屋として存在価値があるため、まだ辞任には追い込まれていないものの今や風前の灯と言った感じです。

トランプ大統領自身や政権幹部、ジュリアニはこれも毎度の如く疑惑を言下に否定し、報道をフェイクニュース、内部通報者や政府・政権関係者を国家反逆者、その証言を偽証と嘘つき呼ばわりしていますが、「火のない所に煙は立たない」道理で政権運営が共和党、民主党のどちらの時代にも党派に左右されず米国という国家のために最善の外交及び政策実行に長年携わって来た確かな実績と信用に裏打ちされた複数要人の発言であり、事実無根とは到底思えません。トランプ大統領と取り巻き陣営は、故マケイン上院議員亡き後大統領の腰巾着のように腑抜けになってしまった共和党主流派の助けも借りて、大統領弾劾手続きや関係者の議会証言の妨害行為に走るとともに、直近のI S I S創始者故ビン・ラディンの後継者であったアル・バグダディスの居場所を突き止め、米軍特殊部隊の急襲により自爆に追い込んだ成果を自分の手柄として誇大広告し、国民の目を逸らそうと必死ですが、大統領弾劾手続きを本格化している民主党がこの機会を見逃す筈はなく、民主党が過半数を占める下院の複数委員会に現・前政権幹部を含む関係者の出頭・議会証言を要求し、証言拒否や政権及び共和党の妨害を受けながらも既に数人の非公開証言を実施し、続いて

一般国民も視聴可能な公開証言実施により更に大統領を追い詰め、次期大統領選や上院議員選で民主党勝利を目指して拍車を掛けています。

まるで妖怪・悪霊が住み着いている伏魔殿のような現ホワイトハウスは国家・国民の安全、平和、繁栄、幸福を目指すべき立場にありながら、私利・私欲の追求と政敵、反対・反抗勢力に対する攻撃に明け暮れ、それを非難されればフェイクニュースだ、嘘っぱちだと反攻し、嘘を嘘で上塗りした無茶苦茶な空論で国民を欺き操ろうとしており、まるでブラック企業ならぬブラックハウスのようです。

大統領弾劾でも次期大統領選でも、はたまた現職大統領でも告発・起訴可能なように司法省の内規変更か法律改正でも良いので一日でも早くトランプ大統領を現職から引き摺り下ろし、常識と節度ある国内政治、外交政策、環境保護路線に軌道修正し、正直者が馬鹿を見ない世の中を取り戻して欲しいものです。

黒い噂と暗雲でブラックハウスになっている今のホワイトハウスが元通り白く清々しく光り輝く日が待ち遠しいです。

執筆者紹介:小久保陽三

Premia Partners, LLC (プレミア・パートナーズ・エルエルシー) パートナー。主に北米進出の日系企業向け経営・人事関連コンサルタント業務に従事。慶応義塾大学経済学部卒。愛知県の自動車関連部品・工業用品メーカーに入社後、化成品営業、社長室、総合開発室、米国ニューヨークの子会社、経営企画室、製品開発部、海外事業室、デトロイトの北米事業統括会社、中西部の合弁会社、WIN Advisory Group, Inc.勤務を経て現在に至る。外国企業との合弁契約、技術導入・援助契約、海外現地法人設立・立ち上げ・運営、人事問題取扱い経験豊富。06年7月より本紙に寄稿中。JBSD個人会員。

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