
第28回目のJBSD(デトロイト日本商工会)スポーツ部会主催による親善ソフトボール大会が9月8日と9月15日の2日間にわたり開催された。31チームによるトーナメント式の試合がノバイ市のレクリェーションパークのグラウンド4面を使って順次行われた。
JBSDスポーツ部会主催 親善ソフトボール大会
第28回目のJBSD(デトロイト日本商工会)スポーツ部会主催による親善ソフトボール大会が9月8日と9月15日の2日間にわたり開催された。31チームによるトーナメント式の試合がノバイ市のレクリェーションパークのグラウンド4面を使って順次行われた。
優勝チーム 桜組
今年は昨年のベスト8チームが2日目からのシード扱い。昨年は初日に各グランドで6ゲームを組んでいたが、今回は最大4ゲームと変わった。
ソフトボールのリーグに入って日ごろから慣れているチームもある一方、大会直前になってメンバーを募って集結し、この日に挑んでいるチームもある。任期を終えて抜ける人、出張のために参加が叶わない人もおり、強さは流動的といえる。また、5イニング戦、または規定制限時間内という短めのゲームとあり、早く波をつかんだチームがそのまま勝利をつかむ傾向がみられる。
秋空が広がった初日。15試合中、9試合が10点以上の差のある勝敗となった。
ブルーグランドでは初戦Toyota Tsusho America inc.チームが相手に1点も与え
ず13点を取って勝ち進んだが2回戦ではTRAM RED Swings相手に13点差で敗退となった。またToyota Boshoku America
が1回戦・2回戦ともに13点を取って勝ち進んだ。レッドグランドではNISHIKAWAらばーずが2回戦目でこの日の最高得点20点を獲得したほか、Hi-Lexが次週へ駒を進めた。他のグランドでは、NMB Muskratsが17-0、Team JTEKTが18-0と、相手に得点を許さず圧勝して進出。MEIDEN AMERICAインドアサッカー部、DIAM PG2も勝利をつかみ次週へ繋げた。
午後からの雨が危惧される曇天となった大会2日目。第一試合でベスト8が決定。
昨年第4位のTGNAチームは今大会最高の23点の大量得点を出しベスト8入り。昨年の覇者桜組(Sakura-Gumi Softball Club)も着実に勝ちあがった。
片や、昨年は準優勝を収めて今回シードチームのYasakiArrowsがTRAM RED Swingsに大差をつけられて敗退。攻守に力を見せたTRAM RED Swingは、この後も勝ちあがり決勝戦まで進んだ。
同じくシード扱いの昨年3位のBOMBERSは初戦で1対1の同点の末、コイントスで運をつかめず出ばなをくじかれた。Hi-Lexが幸運の女神に微笑まれてベスト8に入ったが、この日も大量得点で悠々とベスト8入りしたNISHIKAWAらばーずに準決勝進出を阻まれた。
前年の4強チームが準決勝に進んだ昨年のトーナメントとはかなり様相の異なる今回の準決勝戦。どのチームも強く、それまでのように大量得点は出ないゲーム展開となった。NISHIKAWAらばーずが12-0の無失点で準決勝にあがってきていたが、TRAM RED Swingがその行く手を阻止し決勝進出へ躍り出た。
もう一方の準決勝戦は、今大会での最高となった得点を出し進撃を続けてきたTGNA Trefuerzaが、昨年の準決勝と同じ顔あわせとなった桜組の攻防に力及ばず。桜組が決勝進出を獲得した。
いよいよ注目の決勝戦。両者ともに、この日4回目のゲーム。疲れているに違いないが、相手の見事な当たり球を素晴らしい守りでアウトにするという場面が続き、攻守優れた両チームの粘りが観客を魅了した。桜組が守りの隙をついた鋭いヒットでその均衡を破り、勢いに乗って得点を重ね、TRAM RED Swingの攻撃を抑え込み優勝の栄冠を再び手にした。3連覇である。
桜組のチーム代表である遠藤氏は、「3試合やった後で、皆、足にきていました」と言いつつ、勝利の感想を寄せてくださった。疲れても、どんな強打者が出てきても、いつもの野球をしよう、と心がけたとのこと。桜組はノバイのリーグでプレーしている。JBSDソフトボール大会の歴史にはTGNAによる(*会社として)5連覇の記録がある。「それを抜いて6連覇を目指したいです」と意気込みを語った。
同時に行われた3位決定戦ではその5連覇の偉業を成したTGNAのチームの一つであるTGNA TrefuerzaがNISHIKAWAらばーずを抑えて3位を勝ち取った。
*TGNA Trefuerzaは、TGNA TIGERSが3連覇した次の年に、2チームに力を分散するために結成された。
家族や同僚の応援の声が飛び交う中、熱い戦いが繰り広げられた大会は、今年も話題と思い出を残して爽やかに幕を閉じた。親善ソフトボール大会は秋のスポーツイベントとして担当企業の支えによって継続され、当地日本コミュニティーに定着している。勝ちを狙いつつも、スポーツを通した交流の場所として盛大かつ和やかに続いていくことを願いたい。