St. Clair Shores 初のブリューワリー 

文&写真 by ヤマトノオロチ

ブリューワリー同士がコラボレーションする例は最近増えているが、他のブリューワリーをおススメすることは少ない。珍しく同じ地域のブリューワリーが紹介してくれたのが、Baffin Brewing Company。

 Baffin Brewing CompanyはSt. Clair Shoresにある。デトロイトのダウンタウンから延びるJefferson AvenueはDetroit Riverを見ながら北に向かう。いくつかのBig 3の工場を過ぎたあたりから、住宅地へと移り変わる。閑静な住宅地の中にはEdsel & Eleanor Ford Houseもある。そして、海のように青く広がるLake St. Clair沿いにはガラス張りのリビングルームを持つlake-front viewの家々が立ち並び、St. Clair Shoresのコミュニティーになる。デトロイトから20マイル走っただけだが、右手にはるかに広がる青い湖と地平線がきれいだ。

 2015年にオープンしたマイクロブリューワリー。カウンターに座りオーナーのJoeや常連さんとの会話を楽しんだ。週末にはにぎわう。マイクロブリューワリーなので数少ないタンク数で常に新しいビールを作り続けなければいけない、とJoeは話していた。店内は奥にもう少し座席を増やせるスペースはあるがとてもコンパクト。そのせいか、初めて訪れたにもかかわらず、カウンターは座りやすかった。Mug Clubメンバーのマグはバーの天井からつるされているのも、スペースを有効利用したもの。「ちょっと失礼」と専用の棒を使って、マグを下ろすのが面白い。

ラインナップの中でもなかなかと思わせたのが、Mango Unchained IPA (6.5%)。カラフルなラベルのデザイン、マンゴーがほどよい清涼感を醸し出している。6缶入りのto goは$9.99。

そのほかにも I’ve got no brutes (strawberry brut IPA)は、今はやりのbrutとstrawberry。いちごの甘いフレーバー。変わったところでは、Belgian witのHit It n’ wit itもよくできていてスムーズだ。

 Baffin Brewing CompanyはSt. Clair Shore初のブリューワリー。Joeはここが地元だからだという。常連でお隣に座って会話を楽しんだご婦人は息子さんがJoeの知り合い、また反対隣りに座った人はコミュニティー紙の編集者。地元の人たちをしっかりつかんだから、その評判は近隣のブリューワリーにも伝わっているのだろう。ラインアップもいいし、雰囲気もいいので、今後フロアーが拡張されるのが楽しみだ。

 ライセンス上の要件にもよるが、マイクロ・ナノブリュワリーが増えてきた。キッチンをもたないのでbring your own food(BYOF)や地元レストランのものをオーダーし、届けてもらうパターンが多い。Baffinでは、GRUBHUBのアプリをダウンロードしてオーダーするといい、と勧められた。確かに、ブリューワリーが客層に合うようなバラエティーに富んだメニューを出すにはお店自体の規模が大きくなくてはならない。また、ビールの提供だけだと訪れる人も限られる。若いブリューマスターたち、ホームブリューワリーからビジネスを興したい人たちにとっては、アプリとフードデリバリーの多様化が追い風になっているのは確かだろう。ますます発展するミシガン州のブリューワリー産業は、時代の変化の波に乗っている。

*GRUBHUBは、提携しているレストランからデリバリーをするサービス会社。英米で1100以上の都市、5万店、875万人のユーザーを擁する。

Baffin Brewing Company

住所:25113 Jefferson Avenue, St. Clair Shores, MI 48081
ウェブサイト:https://www.baffinbrewing.com/