教会をリノベーション Atwater Brewery in the Park

文&写真 by ヤマトノオロチ

Atwater Breweryはミシガン・クラフトビールの中でも最古参。デトロイトリバー地区にあるAtwater Breweryのブリューパブは活気があるが、ここGrosse Pointe Parkのパブもなかなかだ。

Grosse Pointe Parkの中心街(といっても、本当にこじんまりとしているが)の真ん中にあり、ストリート・パーキングが周りにあり、市運営のパーキングも真ん前、という立地は初めて訪れる人でも困らない便利さだ。建物自体は1936年建造のGrace United Churchをリノベーションしたもの。教会独特の高い天井、ステンドグラスをバックにしたタンクとサーバーノブ。座席は教会で使っていたものとは全く違うはずなのに、その椅子すら建物の雰囲気にマッチしている小さなパブだ。ステンドグラスの中央にはイエスが手を広げている。高い梁から吊るされた星条旗、Atwaterのロゴ、そしてバイエルン州の紋章。ミシガンにあってミシガンではないような独特の雰囲気を醸し出している。

デトロイト・タップルームに負けない40種類をこのサイトで醸造している。サーバーのお勧めはやはりここで作られたNorth West IPA(7%)。IPAと言えば重厚さとフルーティーさが特徴だが、ここではボディの色も薄い銅色でスムーズ。フライト(好きなものを数種、サンプルサイズで注文できること。通常は6種のところが多い。)は「いくつでもOKよ」とサーバーに言われた。フライトにしてしまうと、限りなく注文してしまいそうなので、目についた「GP Brett IPA (Brettanomyces IPA)」のサンプルをいただいた。ボディーはゴールデンだが、香りもサワー、味も少しサワーだ。気に入ったので、GP Brett IPAのナイトロにした。ナイトロ入りビールとは、その名の通り、ナイトロ(窒素)を含ませ、泡をたくさん含んだものになる。そのおかげか、サワー感が若干薄れてしまった気がするが。しかし、写真にもあるように「Foamy!!」と思わず声が出てしまったぐらいのクリーミーさだ。ナイトロ入りはグラスに注いでからのビールの酸化を鈍らせる働きもある。

Grosse Pointe ParkはいくつかあるGrosse Pointeコミュニティーの一つで、デトロイト・ダウンタウンから6マイル。通称 ”The Park” と呼ばれる。多くの住宅は第二次世界大戦以前に建てられたもので、広い敷地にゴージャスな建物。歴史ある地区だが、人口流出と自動車が主流になる前(Preautomobile era)にコミュニティーができたため商業地には駐車場が少ない、という悩みを抱えていた。中心街の再興のため閉店した商店跡地にパーキングを整備。このAtwaterの目の前も、こうして市営パーキングへと変身した。

経済状況の変化に人の波は弄ばれてしまうが、既存のコミュニティーが、ミシガンで興隆しているブリューワリー産業と手を携えて新しい街の姿を作り上げようとしている。初夏から、敷地前にビアガーデンも開く。その様子は圧巻。ぜひ楽しみたいものだ。

Atwater in the Park

1175 LAKEPOINTE ST

GROSSE POINTE PARK, MI 48230

(313) 344-5104

https://www.atwaterbeer.com/locations/atwater-in-the-park/#