
第27回目となったJBSD(デトロイト日本商工会)のスポーツ部会主催による親善ソフトボール大会が9月9日と9月16日の2日間にわたり開催された。34チーム(1チーム出場辞退)による試合がノバイ市のリクレーションセンターのグラウンド4面を使って順次行われた。
初日は、急に秋めいて気温が下がった中、ダウンコートを着込んだ観戦者もいたほど。初戦を前に曇り空の下で体を入念に解している姿がめだった。開会式のあと、4つのグランドで初戦がスタート。シード権を獲得した昨年上位4チームはそれぞれ別のブロックに分かれ、トーナメント戦で行なわれた。
ソフトボールのリーグに入っていて日ごろからゲームに慣れているチームもいる一方、大会直前になって集まり、この日に挑んでいるチームもいる。「見ていてもストライクゾーンが良く分からない」という声もあり、ピッチャーが加減しかねている姿も見られた。5イニング戦、または規定制限時間内という短めのゲームとあり、早く波をつかんだチームに利がある傾向がみられた。
シードチームを除く初戦14試合(1試合不戦勝)中、5試合が10点以上の差をつけての勝敗となった。午後の試合から登場した昨年の上位4チームはいずれも1回戦を突破。なかでも昨年の覇者である桜組(Sakura-Gumi Softball Club)は37対ゼロと、相手に全く点を与えず圧勝し、強さを見せつけた。昨年第4位のTGNA Tigers も失点なく20点の大差で1戦目を勝ち抜き、ベスト8決定戦でもある2戦目では相手に点を取られながらも38点という大量得点を重ねた。他のシードチームである昨年準優勝のBOMBERS、昨年3位のYazaki Arrowsも順当に勝ち上がり、BEST8に駒を進めた。
大会2日目。第一試合で全てのBEST8が決まった後、4つのグランドで準々決勝が行われ、昨年の4強チームが固く準決勝に進んだ。それまでのように大量得点は出ないゲームが多いなか、Yazaki Arrowsは21点を獲得して圧勝。その勢いに乗って、昨年も準決勝で対決し、同点によるコイントスで決勝進出を獲得されてしまったBOMBERSを相手に今年はプレーでねじ伏せて決勝に躍り出た。
もう一つの準決勝戦では、本大会最高得点を生み出し進撃を続けてきたTGNA Tigersが桜組の攻防には力及ばず、桜組が決勝進出を獲得。
注目の決勝戦。攻守優れた両チームによる好ゲームの末、桜組が見事に連覇を果たし優勝の栄冠を再び手にした。
家族や同僚の応援の声と笑顔にささえられ熱い戦いが繰り広げられた大会は、今年も話題と思い出を残して爽やかに幕を閉じた。親善ソフトボール大会は秋のスポーツイベントとして当地日本コミュニティーに定着している。勝ちを狙いつつも、スポーツを通した温かい交流の場として和やかかつ盛大に続いていくことを願いたい。