デトロイト美術館でアジアイベント

  日本では子供の日に当たる5月5日に、アジア月間を祝う文化紹介とパフォーマンスショーがデトロイト美術館のグループの一つFriends of Asian Arts and Culturesの協力によって催された。 

祖国から遠く離れ、人によっては幾世代かを経ていながらも、伝統の文化にいそしむ人の多さ、そして、それを指導する人々が存在することが貴い。

同美術館が誇る広間、リベラコートで繰り広げられたパフォーマンスでは、中国、韓国、日本、台湾、ベトナム、インドの他、ポリネシアンなどの踊りが年代順に組まれ、それぞれの衣装や音楽、楽器に独自の民族色が満ち溢れ、カラフルかつバラエティー豊かなステージが生まれていた。

  ようやく陽気が良くなった時期とあって多数の観客が訪れ、アジアの伝統のユニークさに触れた。パフォーマンス後には称賛の声が飛び交い、美しい衣装を纏ったパフォーマーに記念撮影を乞う多くの人の姿が見られた。パフォーマー同志も励ましや称賛の声をかけあい、貴重な交流の場になっていた。


Splendor of the East 踊りと音楽の祭典

アジア系アメリカ人月間の5月には例年、全米各地で様々な文化や経済のイベントが開かれている。そのひとつとしてメトロデトロイト地区では、当地最大のアジア系文化団体であるCAPA(Council of Asian Pacific American)の主催による‘Splendor of the East:東洋の素晴らしさ’という名称の、踊りと音楽の祭典が恒例で行なわれている。月間の祝賀と民族の交流、そして地元の人々にアジアの文化を紹介する場になっている。

  今年の‘Splendor of the East’は5月12日(土)に例年同様ディアボーン市にあるパフォーマンスセンターで開催された。昨年までここ数年は応募の中からオーディションに通ったグループが出演していたが、今年は“BATTLE OF THE STARS”と銘打ち、1位には1000ドルのビッグな懸賞を贈るタレントショー形式で実施。応募者や内容に関してアジア系に限ることなく公募し、ビデオ選考、そして、ライブオーディションに残った十数の個人やグループがファイナリストとして当日のバトルでパフォーマンスを競った。

  ライブオーディションには全員参加が条件であったためか、ソロ(1人)による歌やダンスがファイナリストの半数近くを占めた。衣装や演目に民族色の無いものもあり、昨年までのアジア系の音楽・踊りの祭典要素、民族衣装のきらびやかさには欠けた感があったが、若者が多く、これまでになるバイタリティ溢れる催しとなった。民族衣装を纏っての、中国、インド系の集団の踊りが豪華さを与えていた。

  バトルの枠外、カルチャーグループとして、ベトナムのダンスやハワイアンなど、いくつかのパフォーマンスが民族色を添えていた。日本の顔としてパフォーマンスグループSakuraがヨサコイ風アレンジの軽快な踊りと音楽を披露。今回、唯一の楽器演奏となった篠笛や金の音が加わり、お祭り感の溢れる演目であった。

  審査員と会場投票の結果、優勝は民族カラーも濃いダンスを踊った少女。2位はソロのラッパー、3位もソロのダンスという結果となった。フィナーレの後の表彰式で、JBSD(日本商工会)Fundを含むスポンサー代表やCAPAの役員たちから賞金が手渡された。

  祭典の前にはGala(祝宴)が盛大に催され、スポンサーに対するアワードの授与のほか、会食中にはユース・パフォーマンスが組まれた。日本の代表として森みゆきさんとDream Singersがハッピ姿も可愛く、溌剌と歌と踊りを届けた。

  CAPAはアジア・パシフィック系アメリカ人と地域社会を文化・教育・コミュニティーサービスを通して結びつけることをミッションとして掲げ、学習会やサミットなどの集会開催や奨学金提供などを推進している。このSplendor of the Eastは毎年5月の一大イベントとして定着している。今年はバトル形式を取り入れたが、今後の方向が気になるところ。CAPAの趣旨に協賛・支援しようという人はアジア系アメリカ人に限らず誰でもCAPAの会員になることが出来る。www.capa-mi.org

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