5月。しつこく居座っていたミシガンの冬もようやく終わりを告げ、めっきり春らしくなりました。我家の玄関前でもクロッカスに続いて水仙が一気に咲き始めて目を楽しませてくれています。特別なイベントや予定がなくても何となく気分が浮き浮きするのは春ならではでしょうか。毎年コブシに似た白い花を咲かせる小木も芽が膨らんで、もう2~3日暖かい日が続いたらパッと咲いて直ぐにまたパッと散るかもしれません。雨風に弱く散りやすいので、一番綺麗な瞬間を見逃さないように毎日気をつけねばなりません。そう言えば、数ある花の中でもヒラヒラと舞い散る日本の桜は、咲いている時だけでなく散る時も美しい唯一の花だとブログで目にしましたが、確かにその通り。「我が人生もかくあるべし。」と思っても、趣味のテニスの練習試合でさえ負けっぷりが悪いようでは理想には程遠いですね。(とほほ)

テニスと言えば、先月モナコで開催された男子ATPツアー1000イベントのモンテカルロオープンで錦織選手が怪我休養からの復帰後久し振りに良いプレーを見せてくれ、準々決勝、準決勝とランキングトップ5の選手を続けて撃破し、決勝ではクレイコートの王者ナダル選手に屈しましたが、予想外、期待以上の好成績でした。かなり稼いだポイントのお蔭でランキングも急上昇し、他のプレーヤーも含めた今後2週間の成績にもよりますが、今月末のメジャー大会フレンチオープンで32人のシード枠に入れそうです。プレーした6試合の内4試合がフルセットの接戦で古傷の右手首を時々気にしながらのプレーで「大丈夫かな?」と心配しましたが、翌週のバルセロナオープン初戦では溜まった疲労と筋肉痛で途中棄権となりました。まだこの先フレンチオープンまで続くクレーコートシーズン、更にその先真夏のハードコートシーズンを見据えてしばしの休養と体力回復にはかえって良かったと思います。女子ではWTAツアーの大きなイベントはありませんでしたが、国別対抗戦フェデレーションカップのワールドグループ2部入れ替え戦で新たにメンバー入りした大阪なおみ選手を加えた日本代表チームが英国との接戦をものにして2部に見事昇格。2部でも頑張って欲しいですね。

MLBでは注目のLAエンジェルス大谷選手がシーズン開幕早々に投打にわたる活躍で連日のように話題をさらっています。野球カードも彼の直筆サイン入りだと専門業者が既に6万ドルと新人としては破格の買値をオファーしている由。売値は一体幾らになると予想しているのでしょうか?オープン戦の成績だけでネガティブなコメントをしていたベテラン野球評論家達を大いに後悔させましたが、彼らにしてみれば、自分達の長年の経験から述べた常識内のコメントで無理からぬ事でした。MLBでもべーブルース以外ほとんど前例のない規格外の『二刀流』に関しては今までの経験と常識では測れない能力があるのだと認識したと思います。打者として見た場合、私も当初はインコースに食い込んでくる高速のカットボールや体に当たりそうに見えるバックドアスライダーに対応出来るか疑問を持っていましたが、先日インコースの難しいボールをレフト線際に2塁打したり、長い腕を上手くたたんでライトスタンドにライナーで放り込んだミサイル弾をTVで目撃して、無用の心配と悟りました。後は引退以前マリナーズやダイヤモンドバックスで活躍した三振奪取王ランディー・ジョンソン投手や現在ボストン・レッドソックスのエースであるクリス・セール投手のような左腕のホームプレートの横幅以上動く高速スライダーとアウトコースに甘い主審の判定に対応出来るかどうかが残る課題かもしれません。二刀流という事で体と心の負担も前例のないレベルと思いますが、打席では意識的に体にぶつけてくる投手もいないとは言い切れないので、とにかくシーズンを通して病気・怪我なく元気に“Sho-Time”を見せ続けてもらいたいですね。マリナーズでの立場が苦しくなって来たイチロー選手も、好投が自分の勝ち数に結びつかないダルビッシュ投手も頑張れ!

前書きがメチャ長くなってしまいましたが、今回のテーマは有名なイソップならぬ「ウソップ物語」です。では、始まり、始まり。

ここは米国某州某市にあるアメリカファースト小学校。6年赤組学級委員のトランプ君はお金持ちの家で我儘に育ったやんちゃな男の子。同じ様にお金持ちで白人の生徒達とは一緒に遊ぶけど、他の有色人種の生徒や転校生とは遊ばず、逆に彼らの悪口や嘘の噂を流し、いじめて仲間外れにしています。自分では凄く頭が良いと思い込んでおり、自分勝手な言動でクラスをしょっちゅう掻き回しては品行方正で礼儀正しい同級生達に嫌われているだけでなく、時々白人仲間の生徒でも彼の考えに100%従わなかったり、ちょっと気に入らない事をしたりすると冷たくあしらわれ、仲間外れになったりして戸惑っています。

1年半程前に青組のヒラリーちゃんと争った校内選挙で全校生徒会長に選ばれたのですが、その前の赤組学級委員選挙でもそうしたように、クラスや学校全体をどうやってまとめて良くして行くかの具体的な説明はなく、白人仲間と一緒にそれまで黒人初の全校生徒会長だったオバマ君の任期中クラスや校内で成績や素行が悪くて肩身の狭い思いをしていた連中の不平・不満を煽り立てたり、立候補した他の生徒の悪口ばかり言って蹴落とし、最終対抗馬のヒラリーちゃんよりも全校の総得票数ではやや下回ったものの、影響力の大きな特別投票権を持つ他のクラスや学校運営に疎い生徒の投票を取り込んで当選してしまいました。事前予想では有利と目されたヒラリーちゃんはそういう不平・不満分子に対する気配りが足りず、また学校内で閲覧すべき重要な文書を自宅に持ち出して閲覧したり、それが学校外の第三者にも漏れたりして信用を失くしたのが敗因だったようです。

選挙後しばらくして、この生徒会長選挙にはどうも海外校でアメリカファースト校とは長年仲が悪いオソロシヤ校生徒会長のプーチン君とその取り巻き連中が関与していた疑いが浮上しました。前からオバマ君と仲良しだったヒラリーちゃんを嫌っていたプーチン君はトランプ君の当選、ヒラリーちゃんの落選を目論んで学校内外でオバマ君やヒラリーちゃん、青組の悪評を広め、公正な選挙を妨害し、陰でトランプ君と赤組の応援をする裏工作をしていた疑いやトランプ君支援メンバーと共謀していた可能性があります。実際にトランプ君の取り巻き連中や学校とは無縁のトランプ君の家族メンバーが選挙前からプーチン君他オソロシヤ校メンバーと何度も秘密裏に連絡・面談していた事実も浮かんで来ました。

トランプ君は生徒会長当選が無効・取り消しとなるのを恐れ、「オソロシヤ校とは何もなかった、共謀の事実は一切なかった。」と何度も強く否定していますが、選挙妨害だけでなく関係当事者間の不正なお金の授受の疑いもあり、校内風紀委員会が調査に乗り出しました。しかしながら、委員長のセッション君自身が選挙前にオソロシヤ校関係者と接触していた事実が明るみに出て、公正さを保つためには自分は調査に関与出来ないと身を引いたため、当初は主席風紀委員のコーミー君がリーダーとなって調査していましたが、トランプ君の強権発動で突然辞めさせられたため、赤組にも青組にも属さない特別風紀委員として風紀委員長代行のローゼンスタイン君から任命されたムーラー君が今は調査に当たっています。それも気に入らないトランプ君はセッション君、ローゼンスタイン君、ムーラー君の3人共辞めさせたいのが本音ですが、そんな事をすると自分が全校生徒会やPTAから生徒会長の役職を取り上げられかねないと取り巻き連中や生徒会幹部からも忠告され、思い通りにならずイライラが続いています。また、トランプ君が他校の複数女子生徒をいじめていたり、その揉み消しを学校外の知り合いに頼んでいた疑いも浮上し、生徒会長に適任でないと非難を浴びています。

自分勝手で我儘なトランプ君は選挙活動中に前任生徒会長のオバマ君が苦労して築き上げた全校生徒健康管理制度を始め、転校生受け入れ制度などオバマ君が実行した種々の校内改革案に悉くケチをつけ就任直後から次々と廃案・打ち切り、大幅改定して来ました。今思えば、トランプ君がまだ生徒会活動に無縁だった数年前の学校新聞関係者の夕食会の席上大勢のゲストの前でオバマ君がトランプ君を茶化した軽い冗談がそもそもの発端で、トランプ君はそれを苦々しく思いずーっと根に持って復讐の機会を虎視眈々と狙っていた節があります。オバマ君の足跡を全て消し去るように代わりにトランプ君が実行した新たな改革案はどれも事前検討・協議不足でとてもベストには程遠くベターとも言えない代物で、例えて言えば、オバマ君がそこそこ上手に作った積み木遊びが気に入らないトランプ君が積み木を払い飛ばして自分で考えた積み木遊びを組み立てようとしたものの、想像力・創作力が足りなくて気に入ったものが出来ず、イライラして青組生徒だけでなく取り巻き連中に当り散らしたり、彼らの所為にしているようなものです。学校の雰囲気も赤組、青組の直接対決だけでなく他の組や全校生徒、更に他校生徒も巻き込んで学校内外で生徒間の反目・分裂・仲違いを引き起こし、暴力事件まで起きて、落ち着いて学業に専念出来ない状態まで荒れています。

これを見てしめしめと密かに喜んでいるのは自校生徒会で既に獲得済みの絶対権力・専制支配に加えて海外の他校まで実質的に制圧・支配しようと目論んでいる前出オソロシヤ校のプーチン君と同じく海外校であるヤッチャイナ校生徒会長のシュー君です。従来リーダー役の模範校であったアメリカファースト校の内部混乱の間に内外の学校区にまでちょっかいを出し着々と勢力範囲を広げています。また、元々同一校であったのにアメリカファースト、オソロシヤ、ヤッチャイナの3校それぞれの思惑と勢力争いが原因で70年前に分裂・仲違いしたホクセン校とナンセン校の関係も合わせてますます複雑化しています。ホクセン、ナンセン両校間ではつい先日関係修復のための努力と見えるキム生徒会長とブン生徒会長の直接面談が実施されましたが、真の関係修復のための意味ある最初の一歩となるかどうか?上述3校との利害関係もあり、協議が順調に進み関係校が全て満足あるいは受け入れ可能な結論にすんなり収まるとはとても思えません。本来なら関係校の一つとして含まれるべきヘイワボケ校生徒会長のアベ君は自校内の問題であたふたしており、この重要な対外問題の直接協議には呼ばれず、まるでツンボ桟敷、蚊帳の外の扱いを受けています。

誰かトランプ君、アベ君に代わる有能で品格のある救世主よ、早く出て来て!

執筆者紹介:小久保陽三

Premia Partners, LLC (プレミア・パートナーズ・エルエルシー) パートナー。主に北米進出の日系企業向け経営・人事関連コンサルタント業務に従事。慶応義塾大学経済学部卒。愛知県の自動車関連部品・工業用品メーカーに入社後、化成品営業、社長室、総合開発室、米国ニューヨークの子会社、経営企画室、製品開発部、海外事業室、デトロイトの北米事業統括会社、中西部の合弁会社、WIN Advisory Group, Inc.勤務を経て現在に至る。外国企業との合弁契約、技術導入・援助契約、海外現地法人設立・立ち上げ・運営、人事問題取扱い経験豊富。06年7月より本紙に寄稿中。JBSD個人会員。