アメリカ屈指の日本庭園 その1 2

日本から海外に出てわざわざ日本庭園に行く気にはならない人が少なくないであろうが、外からの日本のイメージを知ったり、日本との意外な絆を知ったりできる良さがある。

日本庭園は、日本と姉妹提携をしている市・町や日本人と関わりが深い地域に造園されることが多く、親善のシンボルや証として、また現地の人々が日本文化を体感できる場所として親しまれたり大切に維持されたりしている。

歴史的にみると、明治時代になり多くの外国人が日本を訪れ、また日本人の海外渡航が可能になるまでは、日本以外の海外に本格的な日本庭園が造られることは無く、1894年のカリフォルニア冬季国際博覧会(於サンフランシスコ)に、ジャパンフィーバーが起こっていた中で出展された日本庭園が、私物を除いて広く一般に公開された大規模な本格的日本庭園の最初のものであったという。その日本庭園は現在のゴールデンゲート・パークの一角にあるジャパニーズ・ティーガーデンの一部として現存し、アメリカ最古のものとなっている。1895年からは日系人によって拡張、整備、管理され、さらにその後は市が経営し現在に至っている。

同園は米国最古であるという歴史要素だけでなく、素晴らしさでも評価を得ている。Webサービス 『TwistedSifter』による‟20 Stunning Japanese Gardens Around the World”:日本国内のものも含めた日本庭園20選の中、8位に食い込んだこともある(2011年)。今回はそのサンフランシスコの日本庭園を紹介したい。 

ジャパニーズ・ティー・ガーデン~カルフォルニア州サンフランシスコ

ゴールデン・ゲート・パークの一部。およそ2万m²の敷地には、池や建築物、多くの小径や橋が配置され、日本や中国の植物が植えられている。博覧会のための一時的なアトラクションとして造られたが、日本から宮大工を招へいしたほど力を入れ、また、その宮大工は私財を投げ打って最高級の資材を調達したという。博覧会の終了後、日本ブームに乗じた事業展望のもと、恒久的な公園の一部として存続。金魚や千本以上の桜をはじめ様々な動植物を日本から取り寄せ拡充し、規模や景観を整えてきた。 

歴史が長いだけに、木々の種類が多いだけではなく緑が深く豊かで、庭石には苔が蒸し、風格を感じさせられる。池を臨む風情ある茶亭、大人の背の丈以上の太鼓橋、そして色鮮やかな五重塔もある。五重塔は、1915年のサンフランシスコ万国博覧会において日本から送られた資材で建設された展示物を移築したもの。日米交流を記念した灯篭など、ほかにも歴史を刻んでいるものが点在している。

春には枝ぶりの良い見事な桜がこんもりと咲く。松やツツジ、秋の紅葉も剪定が行き届いて美しい。日本に居るような気がするほど、自然に溢れる日本らしい庭園である。桜のシーズンは例年3月から4月。

公共バスでも訪れることができる。市内の主要スポットからの行き方がホームページに記載されている。日本庭園があるゴールデン・ゲート・パークには、噴水や野外音楽堂、デ・ヤング美術館、水族館やプラネタリウムの入っているカリフォルニア科学アカデミー、植物園など、見所がたくさん。パーク内を巡回している無料のシャトルバスやレンタサイクルなどで回ることができる。

The Japanese Tea Garden 

http://japaneseteagardensf.com/
75 Hagiwara Tea Garden Dr, San Francisco, CA 94118
*参考文献:外につくられた日本庭園の系譜 www.nodaigarden.jp, Wikipedia