Eastern Market Brewing Co. - Detroit, MI 3

新しい風を イースタン・マーケットに

文&写真 by ヤマトノオロチ

デトロイト・ミッドタウンは、リトル・シーザー・アリーナがオープンするなど、街の活性化が図られている。Amazon HQの誘致計画もあり、2018年も目が離せない。ミッドタウンからI-75をはさんだところにあるイースタン・マーケット地区も活気を取り戻している。

イースタン・マーケットはアメリカの中でも最大級のオープンスペースのマーケット。1850年代からデトロイト住民の台所だ。ミシガン出身、イリノイ州出身のNorthwestern大学時代からの友人6人がここにEastern Market Breweryを立ち上げた。

「このイースタンマーケットのコミュニティーが好き。自分たちは若いけれど、ここに店を構えるために、地元の商工会(Eastern Market Corporate)はとても協力的だった」とオーナーの一人のDevinは語った。6人の起業精神と従来の慣習にとらわれず、新しいアイディアを生かして街の再興に取り組むEMCの意気込みとがマッチしたといえる。長い間テナントが入っていなかったこのビルの購入を申し込んだがしばらく返事がなく、忘れていた頃に電話が入ってきたという。先に購入を申し出たクライアントと交渉がまとまらず、彼らに“幸運”が舞い込んできたのも後押しになった。

Breweryが面しているRiopelle Streetは狭くレンガ造りの建物が立ち並び、「かつてはパッケージ倉庫がここ一帯を占めていた」という。インダストリアルなフロアー、rusticな内装はむしろ洗練された趣がする。向かいの倉庫の壁に描かれたアーティストたちのペインティングが明るく楽しい。夏は窓ガラスを開放するので、通りを抜ける涼しい風が心地よいだろう。

カウンターの象のイラストはジョージア州のデザイナーによるもの。デトロイトの動物園には象がいないが、「みんなこれをWandaと呼んでいるんだ」。なるほど、デトロイト動物園にかつていた象の名前が、ロゴの二ックネーム。

興味をひいたのが Black IPA。通常IPAは金色のボディ。ホップを焙煎しこの黒褐色をだした。そのほかにrakauというもともとはニュージーランド原産のホップを使っていること。フルーティーさを残しつつ飲みやすくするため、だという。もう一つの Market Day IPA(American IPA)にもこのホップが使われている。スムーズな飲み味がする。地元との共存をモットーにしており、ホップはミシガン産を使用。キッチンがないのは、Eastern Marketには多くのキャリーアウト、テイクアウトのお店があるから。Detroit Food AcademyのスナックTo Go($5)の販売、週末にはThe Elephant Shackのフードトラックが通りに停まり、サンドイッチ($8)やCurry Noodle($11)など、店外の食べ物も自由に持ち込みができる。

土曜日のマーケットは年間を通して開催されているが「1,2月はやはり静かになりそうだ」という。

イースタン・マーケット地区はI-75をMac Avenueで降りてすぐ。パーキングもbreweryの角をまがったところにすぐある。パーキングはShed(開放型のマーケット)のすぐ前。訪れた日は大雪の日だったが、夏にはマーケットを見学しながら、楽しめるところになりそうだ。

来年には2Fをメインフロアーにする計画。Ford Fieldを臨む景観だ。

Eastern Market Brewing Co.

2515 Riopelle Street,
Detroit MI 48207

(313) 502-5165
www.easternmarket.beer

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