五大湖太鼓センター 第7回定期コンサート 3

IMG_0253IMG_0520五大湖太鼓センター 第7回定期コンサート

去る6月11日(日)、ノバイ市に拠点を置く「五大湖太鼓センター」によるコンサートがデトロイト市のRedford Theatreで開催された。

「五大湖太鼓センター」は2009年秋に和太鼓パフォーマンスグループ「雷音(らいおん)太鼓」がミシガン州で結成されたと同時に、雷音太鼓メンバーであるブライアン・ソウル氏によって創立された。2010年1月には教室をスタートし、ミシガン州初の和太鼓普及活動と演奏活動を展開してきた。

IMG_0329コンサートの幕開けは「雷音太鼓」と、同センター古参の生徒を中心とするパフォーマンスチーム「五大湖ドラマーズ」の共演による、『大地の嵐』という曲。まさに嵐が訪れたかのような轟きが会場に響いた。

IMG_0290その後、前半はセンターの生徒たちが各クラスで取り組んできた成果の発表で、子どもクラスの可愛さ溢れる演奏に始まり、上級の子ども達と大人による動きの多い「踊り打ち」、和太鼓を使ったフィットネスのエネルギッシュな披露などを含めて、6つの演奏が続いた。

IMG_0433これまでの定期コンサートで様々なパフォーマーを招いてのコラボ演奏が実現されたが、今回はシカゴを拠点とする和太鼓グループである「法悦太鼓(Ho Etsu Taiko)」をゲストに迎えた。法悦太鼓とのコネクションは 「雷音太鼓」メンバーが2014年にロスアンジェルスで開かれたWorld Taiko Gatheringに参加し、そこで出会ったのがきっかけで、2016年のChicago Ginza Festivalでは合同演奏を行なうなど、交流を続けてきた。シカゴでの合同演奏曲、法悦太鼓のリーダーMatsumoto氏作曲による「Rotations」は、五大湖太鼓センターに提供され、今回、法悦+雷音+クラス生徒による20名に及ぶメガ演奏も織り込まれた。人数も楽器数も、そして動きも多いパフォーマンスが会場を盛り上げた。

IMG_0574後半の演奏では他に、「五大湖ドラマーズ」による祭りムードたっぷりな曲『楽』、一転して「雷音太鼓」による緊張感のある『春』(Brian Sole作曲)、二グループ合同での『五大湖』の後、法悦太鼓が和太鼓のほかに木琴や篠笛そして唄も織り込んで3曲届けた。彼らの曲風はジャズやヒップホップやラテンも交えたもので、軽快でありながら胸に深くしみいる響きが観客を魅了した。

5周年記念演奏会より会場に選ばれてきたRedford Theatreは、1928年にオープンした歴史的な映画館で、内装のモチーフが“日本”という、日本の文化紹介には最適といえる舞台。創設者の夫人が大変な日本贔屓で、「アメリカ屈指のユニークな郊外劇場」と言われ人気を博したこともあったが、第二次世界大戦中には敵国のものとみなされたデザインが覆われてしまった。しかし、戦後ボランティアの努力で復元や修復が進められ、元の姿に戻りそれが維持されている。始めて訪れた観客は、「このような建物があることは知らず驚きました。ここで和太鼓や日本の楽器の音を聴いていたら、アメリカに居ることを忘れました」と感想を漏らしていた。

会場は約5百人の観客で埋まり、和太鼓と同センターのファンが確実に増えたことが伺われた。

IMG_0264雷音太鼓と五大湖ドラマーズを含む太鼓センターの生徒たちは、数多くの日系の文化紹介の機会に演奏を披露してきた他、アジア系の踊りと音楽の祭典‟Splendor of the East”やロイヤルオークの恒例ビッグイベント‟Arts, Beats &Eats Festival”、デトロイトで例年開催される‟Detroit River Days”、NorthvilleのJuly 4thパレードなどへも出演。学校などでのワークショップも数多く行なってきた。Royal OakのArts, Beats & Eats には今年も出演(9/2土曜日7:30-9pm)が決定している。また10月に開催されるJBSD(デトロイト日本商工会)とJSDウィメンズクラブ共催の日本祭りにも出演予定。

IMG_0200開設当初20名ほどであった生徒は現在約90名に増加。広い年齢層の様々な人種の人々が和太鼓を楽しんでいる。クラス見学はいつでも歓迎。月に1回のペースで無料体験レッスンを開いている。(要申込)

email: raion.taiko@gmail.com

または 248-773-8899 (日本語OK)

ホームページ:www.michigantaiko.net

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