
7月16日、恒例で行われた鈴木マイヤーズ社のバーベキューパーティーの会場に手形を押すブースが設けられていた。クラフトかと思いきや、ハンドスタンプアートプロジェクトとのこと。一人の女性が説明をしてくれた。今春、日本の高校を卒業したばかりだというその女性、宮澤かれんさんは世界を巡って手形を集めている。
ハンドスタンプアートプロジェクトは、障がいを抱える子ども達の手形を集めて世界一大きな絵を描くプロジェクト。「2020年東京パラリンピック開会式に向けてハンドスタンプを集め、ひとつのアート作品として世界中の方に笑顔を届けたい!」という願いで活動している。
プロジェクトは2014年に障がいを持つ子どもの母親たちが中心になってスタート。初期は、病気や障がいを抱える子ども達の手形のみであったが、子ども達を支える全ての人々の手形を世界中から集めてひとつのアート作品を作り、2020年東京パラリンピック開会式での掲示することを目標としている。数の目標は10万人のハンドスタンプで、開催まで3年となり、1万以上集まったものの、スピードアップが必要。
そこで、宮澤かれんさんが海外特派員として世界を回りながらハンドスタンプを集めることを決意。今年3月に高校を卒業したのもつかの間、動き出した。資金集めのクラウドファンティングが成立し、準備を整え4月末に日本を発った。前回のオリンピック会場であるリオからスタートし、同じ南米のペルーを訪問、そして5月末に米国に入り、ロサンジェルス→サンノセ→サンフランシスコ→オレゴンと西海岸を回った後、ミシガンにやってきた。サッカープレイヤーであった父親の知り合いが主な滞在受け入れ先となり、訪問施設などのアレンジなども支援してくれているという話。
彼女の旅で既に2300人分のハンドスタンプを獲得。約2週間のミシガン滞在中に以下10の団体や学校、施設、イベントに参加した。
デトロイト補習授業校(日本語学校)、そうめん流し、Koala Club、Joy Club、Kangaroo Club、Total Sports、BBQ、Livonia Health Centre、Sunny Point Child Care、Cooke School幼稚園では、単にスタンプ集めをするのではなく、障がいをもつ子ども達に関するスライドを見せたり読み聞かせをしたりする。一人でも多くの人が繋がること以外に、障がいについての理解を深めることも活動の大きなめあてである。
「訪問した先で知り合った方が他の開催先を紹介してくれたり、スタンプを集める活動を広げてくれたりしてくれます」とかれんさん。個人での参加ももちろん可能。申込書やスタンプのとり方、送付方法などは、ハンドスタンプアートプロジェクトのホームページに載っている。
http://handstampart.com/