
弊紙2016年12月号で日本のイルミネーションに関する記事を掲載したが、その中で触れた夜景鑑賞士と一般投票によるライトアップのランキングで2016年に第1位に輝いた「なばなの里」のことが気になり、この4月に訪れた。今年のイルミネーションは5月7日までだが、今後の情報としてお届けしたい。
花のテーマパーク「なばなの里」のイルミネーションは、‟壮大なスケールと圧倒的なクオリティでお送りする”とのPR通り、圧巻かつ、木々や池などとの取り合わせが繊細で美しく、遠方から足を運ぶ価値があると感じさせられた。
同施設では、映像を投影するプロジェクションマッピングは一切使用せず、電球やLEDの輝きにこだわり、「本物力」を追求して園内を装飾しているという。8000坪という広大なテーマエリアでは、電球やLEDで、毎年テーマを変えて自然美を大パノラマで描き出している。今回(2016年秋から2017年春)のテーマは「大地」ーだいち。世界四大陸:アメリカ大陸・南極大陸・アフリカ大陸・ユーラシア大陸の秘境に加えて、日本を代表する美しい景色、計5つの絶景が順に登場。高さ約30mX横幅約155mという電光壁画のスケールにも感心したが、その鮮やかさ、そして音楽とのコラボが素晴らしく、一巡約6分半のプログラムを何度でも鑑賞したい気分にさせられた。(公式サイトにも動画で載っているので)ネタバラシしてしまうと、アメリカ大陸からはモニュメント・バレーの美しい夜明けやそこに架かる虹、南極大陸の碧く輝く巨大な氷河や氷山そしてジャンプするクジラの姿、さらには極彩色の光が織りなすオーロラの出現などなど。「日本の棚田」の景色では棚田が夕焼けで鏡のように輝いた。
テーマエリアの過去10年のテーマは以下の通り。今後はどこへ向かうのであろうか。 天の川、花、オーロラ、富士と海、日本の四季、大自然、祝・世界遺産 富士(2013年)、 ナイアガラの滝、スイスアルプスと大自然、そして今回の大地。
200mの「光のトンネル」は‘可愛い花びら’を模った「暖かなあかり」を基調とした白熱電球で作られ、暖かいイメージが売りで人気も高いとのこと。100mの「光のトンネル」は年毎にテーマを変えていて、今年は日本の「秋」をイメージし、新緑深まる緑から赤へ色変わりする。三色のLED(赤・橙・緑)の微妙な調光バランスによって日本らしい繊細な色や優しい鮮やかな色で「和」を演出。(右写真) 他にも、カップルに一番人気だという一面ブルーLEDの雲海の中にある「幸せを呼ぶアーチ」、また、同園の自然美を活かして川の流れを演出する水上イルミネーション(音楽付き)もある。樹木のライトアップも行なっている。南極大陸。実際の色彩には程遠く、規模も分かりにくいが、手前の道で観ている人々の大きさが参考。
春は、昼間には球根類を中心とした膨大な花々や桜などの樹木、夜にはイルミネーションを楽しむことができ、二倍の充足感。「アイランド富士」という動く展望台(円盤)で地上45mの空中から360度の景観を観ることができる。(別料金)
イルミネーション期間終了後には、5月初旬から6月下旬頃までの「バラまつり」、5月下旬から7月初旬の「あじさい・花しょうぶまつり」などが催され、花の開花が続く。あじさいは約50種70,000株、花しょうぶは約50種8,000株とのこと。(2017年4月末情報) 秋の紅葉とライトアップも見ごたえがありそうである。そして、例年のイルミネーション開始は10月中旬。
★なばなの里(長島温泉系列) 所在地:三重県桑名市長島町駒江漆畑270
オフィシャルサイト: www.nagashima-onsen.co.jp/nabana/index.html
*名古屋駅からの直通バス、無料駐車場有り。開園時間や交通機関の時刻表は季節や曜日によって異なるので、上記オフィシャルサイトでご確認を。