
4月は暖かい陽気とともに足取りも軽くなる反面、何かとストレスが溜まりやすい時期です。あまり頑張りすぎて、燃え尽き症候群にならないよう意識的にご自身のストレスバロメーターを確認することが大切な時期ではないでしょうか。今回は燃え尽き症候群ついてお話しましょう。
燃え尽き症候群とは、自分の許容範囲以上のストレス、又は、長期に及ぶストレスより、情緒的、精神的、身体的に消耗してしまった状態をいいます。自分の限界を超えるストレス量の負荷により、心身ともも疲れ果て、脱力感や無気力などにさいなまれる心の状態、いわゆる、心のエネルギーが燃え尽きてしまった状態となります。
燃え尽き症候群になる原因理由は、職業的なものから、ライフスタイルによるものなど、様々ですが、例えば、職業的なものとしては、長期に及ぶ長時間労働などの過酷な仕事のスケジュールによるもの、また、プロジェクトがうまくいかない、商品が売れないなど、思い望む結果がうまく出ないという職務的な悩みなどがあげられるでしょう。また、管理職、保健や福祉関係、セールスなど、人に携わることが多い職業は燃え尽き症候群になりやすいともいわれています。
ライフスタイル面の例としては、家族や周りのサポートが得られない中での子育て、婚活すれど、良い人に巡り合えない、どれだけ勉強しても成績が伸びない、また、いくら働けど、経済的余裕に恵まれないなど、毎日一生懸命頑張っているのに、自身が置かれている状況に変化、又、改善があらわれないという状況的なものがそのきっかけとなることもあるでしょう。
その他、自身の持つ性格的な傾向が燃え尽き症候群の一因となることもあります。例えば、周りの目がいつも気になる、自分のニーズを常に後回しにする、人間関係の対立を回避する傾向にある、リラックスすることが苦手など、常に心身が緊張した状態、心身の回復する時間を持てない性格的傾向である場合、燃え尽き症候群になるリスクが高まるでしょう。
何がどのように、どのぐらい苦しく感じられるなどは各個人により異なるため、どのような出来事やどのぐらいのストレス量が燃え尽き症候群となる要因であるかは一概には言えませんが、燃え尽き症候群に近づいていくと、特徴として、なんだかよくわからないけれど、朝起きるのが辛い、いつも体が重く感じられる、気分がのらないなど、何事に対しても意気込みややる気が失せてくるなどの症状がみられるでしょう。
更に、燃え尽き症が進行すれば、自分のことも誰のこともどうでもいいような気持ちになり、何事に対してもイライラした気持ちになったり、共感や感情移入することが困難になることもあります。また、「自分は無力だ」「自分はもうだめだ」などという自己否定感にさいなまれたり、うつや不安障害、パニック障害などを発症してしまうこともあるでしょう。
複雑化する現代社会に生きる私達はこの燃えつき症候群になるリスクが高いだろうと言われています。あいにく、ストレスというのは放置しておけば、自然に消えてなくなるという性質のものではないゆえ、ストレス対応をしないままでいれば、冴えない気分が続くというだけでなく、慢性的に放出されるストレスホルモンにより、心身の健康状態に悪影響を与えてしまいます。
ストレスは見えるものでないため、私達皆、つい、もう少しいける、頑張れるだろうと「だろう運転」をしがちですが、油断をしていると心身のエネルギーの燃料切れとなり、自身のエンジンが停止してしまいます。例えば、車などの場合、ガソリンがゼロに近づくと、エンプティランプが点灯しますが、私達自身には目に見えるゲージランプはありません。ゆえに、自己におけるストレス管理がとても大切なものとなります。
では、最後に、燃え尽き症候群に近づいていくと具体的にどのような症状があるのかいくつか例をご紹介しましょう。
- 何事に対しても興味ややる気などが感じられない。
- 食欲や睡眠の変化。
- すべてがつまらなく感じられる。
- 物事を忘れやすい。
- ずっしり感がある。
- 朝、起きづらい。
- 共感、感情移入の減少。
- エネルギーの低下。
- イライラする、キレることが多い。
- 悲観的になることが多い。
- お酒の量が増える。
- 自分や他人に対し、幻滅することが多い。
- 物事を先送りする。
- 効率性の低下。
- 溜息をつくことが多い。
- 皮肉な態度、冷笑的、批判的になることが多い。
- 頭痛、腰痛など、身体的問題。
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