9月27日、ミシガン大学美術館 (University of Michigan Museum of Art: UMMA)にて、10月15日~来年1月29日に開催されるミシガン大学美術館「歌舞伎と役者絵-ミシガン大学美術館所蔵コレクション展」に際した助成金贈呈式が行われました。在デトロイト総領事館より野田亮二首席領事が国際交流基金を代表して100万円の小切手を、IMRA America, Inc.より大光敬史顧問がアイシン精機を代表して1万ドルの小切手を、本展覧会の企画者でありUMMAアジア美術担当のキュレーターである及部奈津博士に贈呈しました。野田首席領事は「この展覧会の実現により、ミシガン州における日本の文化的プレゼンスが向上することを期待したい」と話し、大光氏も「日本文化を発信するイベントに当社から初めての寄付を提供することができて嬉しい」と語りました。及部博士は「当地に住んでいる多くの日本人の方にも是非足を運んでいただき、歌舞伎の世界を体験してほしい」と話しました。
UMMAはデトロイトやシカゴの美術館よりも古く、1856年の開館以来、既に160年近い歴史を持っています。2009年には拡張工事も完成して従来の2倍の広さになったそうです。1万8千点の芸術作品を擁する大学付属の美術館としては有数の規模を誇ります。
今回の特別展覧会では、400年以上の間、庶民の娯楽として栄えてきた日本の伝統芸能である「歌舞伎」を取り上げ、歌舞伎と美しい女形や伊達な男役を演じる人気役者を描いた江戸幕末期、明治初期の「役者絵」を中心に、その芸術性のみならず歌舞伎ファンの心理を巧みにくすぐる体験を提供するものとしての役割にも注目します。役者絵の代表的な作家、歌川豊国、国貞、国芳、豊原国周などの作品約70点を中心に、歌舞伎の衣装なども展示される予定です。また、開催期間中には様々な一般向けレクチャー及びワークショップも開催されるとのことですので、皆さんも、この貴重な機会に是非UMMAを訪問されてはいかがでしょうか。
展覧会の概要及び開館時間等詳細は、UMMAウェブサイト(http://www.umma.umich. edu/)をご覧下さい。