
パート①:明治に海外開拓民の指導援助目的に発足し、海外移住に寄与した「日本力行会」 現在 国際交流と海外留学生支援を推進
パート②:明治に海外開拓民の指導援助のために発足した「日本力行会」 現在は国際交流と海外留学生支援を推進 ~その2 施設:力行会館・幼稚園
先月号に掲載した、海外移住に寄与してきた日本力行会についての続編。今回は会が運営維持する施設、「力行会館」と隣接の「りっこう幼稚園」について紹介。
【日本に行きたい留学生にとって】
東京都内(練馬区)にある留学生会館
「力行会館」は“世界と日本の架け橋となる人材育成” “海外同胞との連帯強化”などを趣旨とした事業の一環としての施設で、1987年に開設された。その核となる「学生寮」では日本人学生や海外からの留学生が共に交流しながら生活する場として約120人の学生が宿舎として利用できるようなっている。現在までに三千人以上が巣立ち、世界各地で活躍しているという。
宿舎は男女の施設に分かれていて、共同スペースにはキッチン、自販機など完備。各フロアには勉強スペースも設けてある。
トイレは共同。寮の各部屋にはベッドと机、棚が用意され、外に出られるベランダもある。
地理的には区立図書館や交番が隣接していて、とても安心感のある環境。地下鉄駅から徒歩5分、私鉄駅から徒歩8分という便利さで、散策先としては池袋が近く人気スポットだという。
館費は2016年7月時点で月々47,000円(入館料・預かり金・実費含まず)。
18歳以上の学生なら最低6ヶ月から利用することができる。
【国際交流がしたい日本人にとって】
「力行会館」には一般の人でも宿泊できるゲストルームも用意されている。力行会の会員に限らず、日本へ里帰りの人や、留学生、留学生の家族が利用できる。寮とは違い、部屋はホテルと変わらないようなプライベートの構えとなっている。女子寮の一階に複数部屋あり、共同スペースが近い位置にあるため、短期間でも国際交流ができることも魅力的である。
宿泊料は、ゲストルームの場合、シングルルームは一泊4000円、ツインルームは8000円。(2016年7月現在)
実際に宿泊したが、ポットやお茶も用意され、快適であった。
【りっこう幼稚園】
1946年に創立された「りっこう幼稚園」は2016年に改築。4月より新校舎で開校。
7月時点にも校庭の工事が続けられているほど真新しい施設となっている。校舎の構造は村上悦栄理事長拘りの造りとなっており、廊下や階段などは木材を多用し、高級感に溢れる空間となっている。キリスト教に基づく教育を行っており、校舎内には礼拝堂もある。年長児は講師による歌やリズム遊びを中心とした英語遊びを保育の中で取り入れている。海外からの体験入園児を受け入れたり、ブラジルからの研修生との交流、また行事での力行会留学生との交流など、他国の文化に触れる機会を大切にしている。
事務局長は「幼稚園児が外国人と日常的に触れ合える環境がある日本で唯一の教育機関」と語り、理事長は「今後も育児教育や少子化対策に向けた取り組みとして進めていく」とのこと。
「日本力行会」は2014年に東京都より学校法人の認可を得た。認可について、「国際人養成が必要という時流から、その点が高く評価されたのでは」と見ている。
国際交流に尽力しており、例年11月に行われる『りっこう祭』では留学生が自国の料理やお菓子を作って販売するなど、地域にも交流の場を提供している。
〈記事参考サイト〉
「日本力行会が学校法人に。東京都から2014年12月に認可」
http://megabrasil.jp/20150121_17699/
学校法人 日本力行会
〒176-0004 東京都練馬区小竹町2-43-12
TEL 03-3972-1151 FAX 03-3972-1264
・東京メトロ 有楽町線・副都心線:小竹向原駅下車2番出口 徒歩5分
・西武池袋線:江古田駅北口下車 徒歩8分
武蔵野音大、日大芸術学部、武蔵大学なども近い、緑も多い住宅地に位置している。
【「日本力行会」ウェブサイト】http://rikkokai.or.jp(日本語、英語、ボルトがル語)
*お問い合わせは直接電話を入れることをお勧めします。
【学生寮・ゲストルーム「力行会館」ページ】http://rikkokai.or.jp/?page_id=4351
【「りっこう幼稚園」ウェブサイト】http://www.rikkoyouchien.com