いけばなインターナショナルデトロイト支部主催 国際的に活躍する“和のアーティスト”を迎えて 日本(和の心)への招待 1

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いけばなインターナショナルのデトロイト支部(Chapter 85)は、5月13日(金)に恒例のA Glimpse of Japan(日本の垣間見)と銘打った生け花を中心とする日本文化の紹介イベントを開催した。同支部は毎年、会員のみならず一般公開で地元コミュニティに向けて、会員のアレンジによる生け花作品の展示、リフレッシュメント提供のほか、外部の師範や華道家を招いて生け花の実演も提供している。

20160513_2  当日、訪問者は美しい生け花の展示を楽しんだ後、観客席に落ち着いた。プログラムの冒頭、来賓として訪れていた和田総領事は、貴重で心弾むイベントが催される今日は「LUCKY13日の金曜日」であると述べ、支部長であるローレン・ポールさんや企画準備に尽力したメンバーの方々の御蔭であると伝えた。日本の音楽の紹介として、下保純子さんと松田美智さんの叙情的な歌声、浅野裕子さんのピアノ伴奏で春らしい曲が届けられた。

その後、今回の特別ゲストである西浦流の創設者である西浦喜八郎氏が登場した。西浦氏は東京からこのイベントの為に渡米。日本の生け花の歴史、哲学と精神について概要を解説した後、わずかな数の花でシンプルに小ぶりにまとめたもの、燃える火を表現するカラフルで凝ったアレンジの大作など、サイズも趣きも異なる8杯(8点)の生け花の実演を行なった。「生けていく姿と動きが美しく、まるでパフォーマンスを観ているようだった」「どのように仕上がっていくのか予想がつかず、誰もが目を凝らして魅入っていた」「まさにアーティスト」など、絶賛の声が集まった。

20160513_3 西浦流は、西浦氏が独自のスタイルで表現する幅広い文化・芸術が対象で、華道、書道、茶道、香道などを世界に発信している。“和のアーティスト”として国際的に著名な西浦氏は、この日も終盤に書道の実演を披露。大きな筆を使って、身長より大きい見事な作品を仕上げた。

多くの訪問者にとって、わずかな時間ながらも、息づいている日本文化に触れることができた幸運な日となった。

生け花ボードメンバー前田公子さんは次のように語ってくださった。

「この度は生け花イベントの企画、花材の調達、デモンストレーションの助手と、お世話させていただきました。西浦氏は日本を代表する<和のアーティスト>の名にふさわしい豊かな才能に恵まれているだけでなく、謙虚でチャーミングな人柄、広い知識を併せ持ち、我々が忘れかけている日本古来の精神的豊かさを思い出させてくださいました。そういったものは現代の科学の発達、物質偏重の社会の中で急速に失われてきています。彼のデモンストレーションが国際的に高い評価を得ているのが今回の事で実感できました。イベントを支えてくださった方々にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。」

いけばなインターナショナルChapter 85

www.ikebanadetroit.org

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