
10月3日、4日の2日間にわたり、ミシガン在住の外国人コミュニティを繋ぐサッカートーナメントが例年通りポンティアックのアルティメット・サッカー・アリーナで開催された。このイベントはメキシコ領事館の発案で始まり、その後も同領事館の運営で継続され、年々参加チームが増え、今年は16か国の参加となった。昨年まで使われていた“領事団サッカートーナメント”の名称から‟ミシガン国際サッカートーナメント”に大会名が変更されたが、これまでと変わらず領事団が関わっている。在外領事館等がデトロイトに置かれていない国の参加もあり、今後、それらの国の参加を広く迎える方向とのことである。
選手は当地デトロイト周辺の人々。それぞれの国の名前を背負ってのプレーを繰り広げた。日本チームは第2回トーナメントから毎年出場しており、今年もデトロイト郊外で活動する「ブリリアント」を中心とする当地日本コミュニティー選り抜きの選手らが代表として参加した。どのチームも技術レベルが驚くほど高く、熱戦が続いた。
試合は20分ハーフを2回という、正式なサッカーゲームの半分以下なため、一瞬の幸運や隙が影響し、見た目のゲーム展開と結果が必ずしも結びつかない面もあり、観戦者をはらはらさせた。
予選は4つのグループに分かれ、ポイント制で上位2チームが決勝トーナメントに進む方式で、初日はグループ内の総当たり戦が行われた。日本は初戦マケドニアに3-0と大差をつけて勝利したが、イタリア相手の2回戦は1-1の引き分け。3回戦は、そのイタリア相手に引き分けてポイントが日本と同数のレバノンとのゲーム。はらはらする場面もあったが、3-1と2点差をつけて日本が勝利を収め、次の日の決勝トーナメントに進んだ。
アルバニアとの試合はパス回しも良く押せ押せの展開であったが、相手がまさかの先取。後半あと数秒となり、もはやこれまでかと思われた時、日本選手の気合と粘りでシュートにつなぎ、同点に。勝敗はPK戦にもちこまれ、日本チームは5人ともシュートを決め、準決勝に駒を進めた。
準決勝は、Aグループで3勝を収めて決勝に進んだアメリカを打破して勝ち上がったパレスティナが相手。両者、見事なフットワークとチームワークで果敢に攻めまくったものの点に繋がらず、この試合もPK戦になり、相手のキーパーが1ゴールをセーブし、日本は惜しくも敗れた。
そのパレスティナを決勝でイエメンが抑えて優勝。日本は3位決定戦のPKでイラクを下し3位入賞となった。
日本チームを率いた高橋監督は、日本の代表としてプレーできた喜びの言葉と共に、今回の大会への特別な思いを語った。主力プレーヤーの3人の帰任が決まっており、来週にもデトロイトを離れるメンバーもいて、「共に戦いきる」という強い思いで1戦1戦プレーしてきたとのこと。
日本チームのクリーンなゲーム展開は、主催者や他チームの称賛を集めているという。ブリリアントを中心に、強力な助っ人も得て、見事なプレーを披露した日本チームの面々が、次回も当地のインターナショナル交流への貢献を通して、心意気と技を発揮することを期待したい。