デトロイト市の姉妹都市、豊田市よりジュニア・オーケストラが渡米ミシガンのオーケストラと協演

04_Toyota_5493 今年8月、豊田市・デトロイト市姉妹都市55周年の記念行事として、豊田市ジュニア・オーケストラの団員16名と関係者がミシガンを訪れた。8月6日(木)にはデトロイト交響楽団 (Detroit Symphony Orchestra:略称DSO)のオーケストラホールにてDSOユース・オーケストラとのジョイントコンサートが、8月8日(土)にはミシガン大学ヒル・オーディトリアムにて、アナーバー市のパイオニア・ハイスクールとの「フレンドシップ・コンサート」が催された。

豊田市とデトロイト市は、どちらも「クルマのまち」であることから交流を始め、1960年に姉妹都市提携を結び、以後、学生の相互派遣を始めとする様々な交流を行なってきた。今回の訪問は文化による市民の草の根レベルの国際交流を推進する目的で、オーケストラという共通項をもつ若者たちが親交を深め、当地の多くの人々がその演奏を堪能する機会を得た。

豊田市ジュニアオーケストラは、青少年の演奏技量の向上だけでなく、世界的な音楽家との協演を通して音楽文化の向上をめざすために、1996年に設立された。現在の楽団員数は中学生から大学生の55名。今回の遠征は16名の有志の団員で結成された。

8月6日のDSOユース・オーケストラとのジョイントコンサートでは、演奏前にデトロイト市長並びに片山総領事が挨拶に立ち、両市の長きにわたる交流を喜び、片山総領事は「次代を担う若者たちが音楽を通じて交流することは素晴らしい。未来を明るくするイベントである」と称えた。

演奏は全て合同で行なわれ、両国の国歌合奏に始まり、前半は日本側の指揮者(井上京氏)のもと、世界的にポピュラーなチャイコフスキーの『スラブ行進曲』に続いて、日本のスタジオジブリのアニメ映画より『天空の城ラピュタ』と『もののけ姫』の主題歌、日本の唱歌『海』など「日本の夏メドレー」などが届けられた。後半はDSO指揮者のひとり(Dr.Thompson)の指揮によるドヴォルザーク『新世界より』の演奏となった。中高生とは思えない技量の堂々たるパフォーマンスを披露し、会場を埋めた聴衆の拍手喝采を集めた。

バイオリンのソロを務めた水谷氏は豊田市ジュニア・オーケストラのOBであり、現在は東京交響楽団に所属するプロであるが、今回の出演のみならず、事前の練習にも参加し、後輩そしてDSOユース・オーケスオトラの指導にも携わった。DSOの団員もまた、合同リハーサルに入り各楽器パート(グループ)の指導にあたったとのことで、両国の若手奏者たちは「貴重な経験に恵まれた」「多くのことを学んだ」「刺激があり楽しかった」と、感謝と歓喜の言葉を口にしていた。水谷氏は「日本のメンバーは曲に慣れてこなしている。DSOユースの子はそれぞれが表現をする」とそれぞれの特徴を語り、「お互いの違いを楽しめるようになり、良さを認めたからこそ息が合って揃った」と成果を評した。異文化交流の意義、異文化理解の理想の姿を示す言葉として印象的であった。

8月8日の協演パートナーとなったパイオニア・ハイスクールのオーケストラは2015グラミー金賞授賞校(GRAMMY Gold Signature School)のひとつであり、国内トップクラスの演奏力を保持している。ドヴォルザーク『新世界より』の第4楽章などを合同で演奏した。

豊田市ジュニア・オーケストラの遠征メンバーは、10日間の日程中、Imura America,Inc.(本社Ann Arbor)の25周年イベントの一環としての演奏も行ない、精力的に演奏活動をこなした。5泊をミシガン大学およびウェインステイト大学の寮に宿泊し、ホームステイ3泊の機会も設けられ、演奏活動以外のアメリカ生活も体験した。