
ビール作りとブリューワリーでいつも気持ちを昂揚させられるのが、ブリューガイの心意気だ。“静かに”チャレンジし、地域を盛り立てていこうとしているブリューワリが昨年11月にFarmingtonにオープンした。
Farmington BreweryはFarmingtonのダウンタウンの真ん中、Grand River Ave.沿いにある。レンガの壁が、隣りの派手な看板のFarmington Civic Theaterと対照的で、粋に建っている感じがいい。
ミシガンのブリューワリー産業は成長しており、飽和状態とも言える。Farmington Breweryのビールは隣りのBasement Burger Barなどでも提供されていて、将来はもっと拡大を考えているという。その中でここにブリューワリーをオープンさせたのは“Location(立地条件)”という。それまではFarmingtonにはブリューワリーがなかった。その歴史は1820年代にさかのぼるデトロイトの萌芽初期の郊外の街ながらも、変化を求めたり、若者を呼び込んだり地域の再生を図るためにFarmingtonも苦戦していた。
“No risk, No game”
このブリューワリーのオーナーシップは三人が対等に持っている。Jason Schlaffと友人のJason Hendricks。彼らは“実験”を重ね、ブリューワリーをオープンさせたが、そこに一役買ったのがもう一人のオーナーでJason Schlaffの父Gary。彼がこの店におもしろい味を醸しだしている。
息子Jasonが試作したビールのエピソードは、と尋ねると父Garyが即座に語ってくれたのが、“baked red potatoとskittlesのビール”。砂糖としてskittlesを使ったけれど塩っ気が出て、未だに忘れられないビールの味だ、と言う。どのようなものができあがったかは想像の域を超えないが、話好きのGaryはカウンター越しに次から次へと会話を弾ませてくれた。
ここのブリューワリーでも逸品といえるのが、Cameron’s Weeheavy。ビールのスタイルとしてはスコッチ・エール(AVB 7.3%)で、名前はGaryの母方の祖父の名にちなむ。モルツの風味豊かだが甘すぎず、だ。オーク材の樽で作ったビールはユニーク。その次におもしろいところではBlood Orange Wheat (AVB 7.1%)。オレンジジュースの風味がこれから暑いミシガンの夏に効くかもしれない。
Owenの鏡
Garyは長年メディア産業で勤めていた。彼はビールを作らないのに、リタイア後は息子とその友人の夢のビジネスにポーンと乗ってきて、対等のオーナーシップを展開している。Garyの地域に対する心意気だ。Grand River Ave.とFarmington Rd.の交差点近くに現在National Bank of Michiganの建物があるが、ここにはSwan Hotel(別名OwenHouse、1875-1919)が建っていた。ミシガン州の出身で独立戦争のヒーロー、L.D. Owenが所有していたこのホテルは1800年代後半から1900年代初めにおいて、国内でも最もすばらしいホテル、電灯を初めて使ったホテル、として栄華を極めていた。しかし放火に遭い建物は現在残っていないが、そのホテルで使われていた、いわば生き残りの鏡をFarmington市が飾ってもらえないかとGaryに聞いてきたそうだ。ブリューワリー店内の真ん中にクルミ材のその鏡はある。息子のskittlesビールの珍作話とともにこの鏡の由来をあっさりと語るGaryだが、ユーモラスながらも若い原動力を生かして街の再生を図る思い入れを感じた。
タップルーム(ビール提供専門)なので、食べ物の提供はない。持ち込みや他のお店からのデリバリーが可能。そのため、店内は歴史豊かなダウンタウンにもかかわらず20代ぐらいの若い客層で賑わい、回転もいい。バーなので、21歳未満は入店できない。
Farmington Brewing Company
【住所】33336 Grand River Ave., Farmington, MI 48336
【電話番号】Tel. 248-763-6709
【ウェブサイト】http://fbcbrewing.com/
ビール作りとブリューワリーでいつも気持ちを昂揚させられるのが、ブリューガイの心意気だ。“静かに”チャレンジし、地域を盛り立てていこうとしているブリューワリが昨年11月にFarmingtonにオープンした。
Farmington BreweryはFarmingtonのダウンタウンの真ん中、Grand River Ave.沿いにある。レンガの壁が、隣りの派手な看板のFarmington Civic Theaterと対照的で、粋に建っている感じがいい。
ミシガンのブリューワリー産業は成長しており、飽和状態とも言える。Farmington Breweryのビールは隣りのBasement Burger Barなどでも提供されていて、将来はもっと拡大を考えているという。その中でここにブリューワリーをオープンさせたのは“Location(立地条件)”という。それまではFarmingtonにはブリューワリーがなかった。その歴史は1820年代にさかのぼるデトロイトの萌芽初期の郊外の街ながらも、変化を求めたり、若者を呼び込んだり地域の再生を図るためにFarmingtonも苦戦していた。
“No risk, No game”
このブリューワリーのオーナーシップは三人が対等に持っている。Jason Schlaffと友人のJason Hendricks。彼らは“実験”を重ね、ブリューワリーをオープンさせたが、そこに一役買ったのがもう一人のオーナーでJason Schlaffの父Gary。彼がこの店におもしろい味を醸しだしている。
息子Jasonが試作したビールのエピソードは、と尋ねると父Garyが即座に語ってくれたのが、“baked red potatoとskittlesのビール”。砂糖としてskittlesを使ったけれど塩っ気が出て、未だに忘れられないビールの味だ、と言う。どのようなものができあがったかは想像の域を超えないが、話好きのGaryはカウンター越しに次から次へと会話を弾ませてくれた。
ここのブリューワリーでも逸品といえるのが、Cameron’s Weeheavy。ビールのスタイルとしてはスコッチ・エール(AVB 7.3%)で、名前はGaryの母方の祖父の名にちなむ。モルツの風味豊かだが甘すぎず、だ。オーク材の樽で作ったビールはユニーク。その次におもしろいところではBlood Orange Wheat (AVB 7.1%)。オレンジジュースの風味がこれから暑いミシガンの夏に効くかもしれない。
Owenの鏡
Garyは長年メディア産業で勤めていた。彼はビールを作らないのに、リタイア後は息子とその友人の夢のビジネスにポーンと乗ってきて、対等のオーナーシップを展開している。Garyの地域に対する心意気だ。Grand River Ave.とFarmington Rd.の交差点近くに現在National Bank of Michiganの建物があるが、ここにはSwan Hotel(別名OwenHouse、1875-1919)が建っていた。ミシガン州の出身で独立戦争のヒーロー、L.D. Owenが所有していたこのホテルは1800年代後半から1900年代初めにおいて、国内でも最もすばらしいホテル、電灯を初めて使ったホテル、として栄華を極めていた。しかし放火に遭い建物は現在残っていないが、そのホテルで使われていた、いわば生き残りの鏡をFarmington市が飾ってもらえないかとGaryに聞いてきたそうだ。ブリューワリー店内の真ん中にクルミ材のその鏡はある。息子のskittlesビールの珍作話とともにこの鏡の由来をあっさりと語るGaryだが、ユーモラスながらも若い原動力を生かして街の再生を図る思い入れを感じた。
タップルーム(ビール提供専門)なので、食べ物の提供はない。持ち込みや他のお店からのデリバリーが可能。そのため、店内は歴史豊かなダウンタウンにもかかわらず20代ぐらいの若い客層で賑わい、回転もいい。バーなので、21歳未満は入店できない。
Farmington Brewing Company
【住所】33336 Grand River Ave., Farmington, MI 48336
【電話番号】Tel. 248-763-6709
【ウェブサイト】http://fbcbrewing.com/