気候が暖かくなると、いろいろな行事も増え、皆さん、とても多忙な毎日をお過ごしの事ではないでしょうか。日々の忙しさに追われ、自分の気持ちへの気配りを忘れているということはありませんか?

今回は、ある患者さんの話を例にとりながら、〝気持ち″についてお話しましょう。

彼女はいつものように自分の仕事の支度をしながら、夫と子供たちを送り出す準備で大忙しでした。そんな中、ある事から娘さんと口論になってしまいました。彼女は気持ちが落ち着かないまま、ばたばたと出勤しました。その道中、彼女はスターバックスに寄り、コーヒーを購入しますが、彼女はちょっとしたキャッシャーの態度にかちんときてしまい、キャッシャーにとても無礼な言葉を発してしまいました。やっとの思いで仕事に到着した彼女は、ここでも同僚ともぶつかってしまいました。彼女いわく、娘との口論の影響でとんだ1日になってしまったということでした。

しかし、話をよく聞いてみると、実は、娘さんと口論になったことが〝とんだ1日″になった理由ではなく、今現在彼女が抱えてる仕事上のプロジェクトが彼女のイライラの原因でした。そのため、ここ数週間、心身ともにとてもストレスがかかる状態が続いていました。また、昨日は、そのプロジェクトのことが心配で一睡もできなかったということでした。

似たようなことが自分にもあるという方は多いのではないでしょうか。様々な理由によって、私達は自分の気持ちに気が付かないままになっていることが多いものです。しかし、私達は1日を通して、様々なことを感じ取っているはずです。

感情とは一体どういうものなのでしょうか? 感情は環境や内部からくる刺激により生じるものであり、要因なく湧き上がってくるものではありません。例えば、テレビで恐ろしい事件の放送がありました。自分とは全く関係がない事件ですが、そのニュースを見たことにより、何かを思い出したり、ある事に急に不安を感じるようになったりと、自分が気が付かないところで心に様々な変化が起こることがあります。また、気候によりアレルギーが発生するという方は、その体調の変化により、イライラ感が生じたり、心のムードになんらかの影響があることもあるでしょう。更に、ある事に対し自分の中に恥じる気持ちがあったり、罪悪感があったりすると、その気持ちが引き金となり、何事に対しても防衛的になる自分があったり、些細なことで怒りが爆発してしまうことがあるでしょう。私達、人間というのは、家のかたづけをしたり、庭作業をしたり、と何でもない日常の出来事や作業からも様々な感情が湧き上がるものです。

今自分は何を感じているかということを正確に知ることは簡単なようで、とても難しいことです。なぜなら、感情というのは、環境や内部からくる刺激により、常に変化しているものであり、また、何かが本当の気持ちを隠してしまうこともあるからです。しかし、感情は私達の心からの大切なメッセージです。ゆえに、その感情に注意を払ってあげないままでいると心が病んでしまうという結果になってしまいます。

また、感情には、ポジティブな感情もあれば、ネガティブな感情もあります。人それぞれですが、ポジティブな感情は割と敏感に感じとり、受け入れることができるものですが、私達は自分のネガティブな感情にはなかなか気が付かなかったり、自分の内面に押し込めてしまうという傾向にあるのではないでしょうか。

この記事の始めに紹介した彼女もネガティブな感情を表現することがとても苦手で自分の気持ちを内に秘めてしまう傾向があり、そのため、今回例に挙げたような〝イライラ感″の下には〝恐れ、不安″という感情が隠れているようなことがあったり、また、何が原因かよくわからないけれど、突然、激しい怒りに襲われたり、とても気持ちが沈んでしまうということが起こるようです。

私達はいちいち止まって今自分が何を感じているのかと自問自答することはありませんが、自分が常にどのようなことを思い、感じてるかということに心を配ってあげることはとても大切です。自分の気持ちに気が付かなければ、その気持ちに対して、的確に対応することはできません。また、その気持ちを無視したり、押し込めてしまえば、様々な気持ちが絡み合ってしまい、自分の本当の気持ちが見えなくなってしまいます。また、この例に挙げた彼女のように、ちょっとしたことで怒りが爆発したり、原因不明のパニック発作に悩まされるということが生じたり、うつ病に悩まされるということが起こってしまいます。

私達、皆、つい感情をないがしろにしてしまう傾向にありますが、自分の内面に目を向けてみることはとても大切です。また、ネガティブな感情に向き合うのは、不快であり、なかなか簡単なことではありませんが、自分の中に隠れている色々な感情とお付き合いをすることは心の健康にとって必要不可欠なのではないでしょうか。

こあきバイヤーズドルフ

Lifescape Counseling LLC のオーナー、メンタルヘルスカウンセラー、クロスカルチャーコンサルタント。日本語にて様々な心のケアサービスを提供。

詳しくは、www.lifescapecounselingllc.comをご覧ください。また、Facebook、ブログの方も随時更新しておりますので、フォローください。(ウエブサイトにリンクあり)

Lifescape Counseling LLC
(Tel) 734-237-3589
108 N. Center Suite 204, Northville, MI 48167

気候が暖かくなると、いろいろな行事も増え、皆さん、とても多忙な毎日をお過ごしの事ではないでしょうか。日々の忙しさに追われ、自分の気持ちへの気配りを忘れているということはありませんか?

今回は、ある患者さんの話を例にとりながら、〝気持ち″についてお話しましょう。

彼女はいつものように自分の仕事の支度をしながら、夫と子供たちを送り出す準備で大忙しでした。そんな中、ある事から娘さんと口論になってしまいました。彼女は気持ちが落ち着かないまま、ばたばたと出勤しました。その道中、彼女はスターバックスに寄り、コーヒーを購入しますが、彼女はちょっとしたキャッシャーの態度にかちんときてしまい、キャッシャーにとても無礼な言葉を発してしまいました。やっとの思いで仕事に到着した彼女は、ここでも同僚ともぶつかってしまいました。彼女いわく、娘との口論の影響でとんだ1日になってしまったということでした。

しかし、話をよく聞いてみると、実は、娘さんと口論になったことが〝とんだ1日″になった理由ではなく、今現在彼女が抱えてる仕事上のプロジェクトが彼女のイライラの原因でした。そのため、ここ数週間、心身ともにとてもストレスがかかる状態が続いていました。また、昨日は、そのプロジェクトのことが心配で一睡もできなかったということでした。

似たようなことが自分にもあるという方は多いのではないでしょうか。様々な理由によって、私達は自分の気持ちに気が付かないままになっていることが多いものです。しかし、私達は1日を通して、様々なことを感じ取っているはずです。

感情とは一体どういうものなのでしょうか? 感情は環境や内部からくる刺激により生じるものであり、要因なく湧き上がってくるものではありません。例えば、テレビで恐ろしい事件の放送がありました。自分とは全く関係がない事件ですが、そのニュースを見たことにより、何かを思い出したり、ある事に急に不安を感じるようになったりと、自分が気が付かないところで心に様々な変化が起こることがあります。また、気候によりアレルギーが発生するという方は、その体調の変化により、イライラ感が生じたり、心のムードになんらかの影響があることもあるでしょう。更に、ある事に対し自分の中に恥じる気持ちがあったり、罪悪感があったりすると、その気持ちが引き金となり、何事に対しても防衛的になる自分があったり、些細なことで怒りが爆発してしまうことがあるでしょう。私達、人間というのは、家のかたづけをしたり、庭作業をしたり、と何でもない日常の出来事や作業からも様々な感情が湧き上がるものです。

今自分は何を感じているかということを正確に知ることは簡単なようで、とても難しいことです。なぜなら、感情というのは、環境や内部からくる刺激により、常に変化しているものであり、また、何かが本当の気持ちを隠してしまうこともあるからです。しかし、感情は私達の心からの大切なメッセージです。ゆえに、その感情に注意を払ってあげないままでいると心が病んでしまうという結果になってしまいます。

また、感情には、ポジティブな感情もあれば、ネガティブな感情もあります。人それぞれですが、ポジティブな感情は割と敏感に感じとり、受け入れることができるものですが、私達は自分のネガティブな感情にはなかなか気が付かなかったり、自分の内面に押し込めてしまうという傾向にあるのではないでしょうか。

この記事の始めに紹介した彼女もネガティブな感情を表現することがとても苦手で自分の気持ちを内に秘めてしまう傾向があり、そのため、今回例に挙げたような〝イライラ感″の下には〝恐れ、不安″という感情が隠れているようなことがあったり、また、何が原因かよくわからないけれど、突然、激しい怒りに襲われたり、とても気持ちが沈んでしまうということが起こるようです。

私達はいちいち止まって今自分が何を感じているのかと自問自答することはありませんが、自分が常にどのようなことを思い、感じてるかということに心を配ってあげることはとても大切です。自分の気持ちに気が付かなければ、その気持ちに対して、的確に対応することはできません。また、その気持ちを無視したり、押し込めてしまえば、様々な気持ちが絡み合ってしまい、自分の本当の気持ちが見えなくなってしまいます。また、この例に挙げた彼女のように、ちょっとしたことで怒りが爆発したり、原因不明のパニック発作に悩まされるということが生じたり、うつ病に悩まされるということが起こってしまいます。

私達、皆、つい感情をないがしろにしてしまう傾向にありますが、自分の内面に目を向けてみることはとても大切です。また、ネガティブな感情に向き合うのは、不快であり、なかなか簡単なことではありませんが、自分の中に隠れている色々な感情とお付き合いをすることは心の健康にとって必要不可欠なのではないでしょうか。

こあきバイヤーズドルフ

Lifescape Counseling LLC のオーナー、メンタルヘルスカウンセラー、クロスカルチャーコンサルタント。日本語にて様々な心のケアサービスを提供。

詳しくは、www.lifescapecounselingllc.comをご覧ください。また、Facebook、ブログの方も随時更新しておりますので、フォローください。(ウエブサイトにリンクあり)

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