<!--:en-->Michigan Hope 2013<!--:--><!--:ja-->原発の被災を受けた福島に住む中高生を対象にした『Michigan 保養キャンプ2013』 取材レポート<!--:--> 3

 東日本大震災から2年半たった今も福島第一原発事故による放射能の除染は思うように進まず深刻な状況は続いている。その福島の地で生活を余儀なくされている子どもたちのために、少しでも良い環境の中で心身の回復をはかってもらおうという保養キャンプが日本の全国各地で実施されている。保養キャンプは短期間であっても、参加者の身体的精神的回復を助け、免疫力を高めるのに効果があることが、チェルノプイリ原発事故後の数々の実践によっても証明されている。
 この夏(2013年7月22日~8月5日)ミシガンにて、福島県内に住む中高生を対象にした保養キャンプが実現した。ミシガンの美しい大自然と魅力ある町の生活に積極的に触れながら、ここで暮らす人々との温かい交流も体験してもらおうというプログラムである。主催した「Michigan HOPE」は、長期的支援を必要としている東日本大震災の被災者の方々の状況に応えたいとの思いで、昨年11月に有志たちが集まって発足した。保養キャンプには、「心身の本来の力を取り戻し、将来への希望『HOPE』を胸に日本に帰国してもらいたい」という強い願いが籠められた。このキャンプの企画と実施にあたっては日本国内で既に保養キャンプを実施している「ふくしまHOPE」が日本での呼びかけや渡米準備を請け負い、渡米にも同伴するなど、連携して行ってきた。ミシガン側では「Michigan HOPE」スタッフの他、大勢のボランティアがアクティビティや宿泊場所、食事等を提供し成功に導いた。
 「Michigan HOPE」は、教会関係者、NPO「雫の会」、個人有志が協力する形で中心的役割を果たし、昨年来、広く支援を募り、何度もミーティングを重ねて日程を組んだりホームステイ先をアレンジするなど奔走してきた。今年4月には「ふくしまHOPE」の代表者らがミシガンを訪れ、キャンプに向けての視察と「Michigan HOPE」との意見交換に加えて、連日講演の場を設けて福島県内の放射能被害や子ども達の生活の現状と保養キャンプの有用性を当地の人々に伝える活動も行った。 参加者20名の受け入れを目指していたが、今回応募し渡米した中高生は10名。2週間の滞在の前半には、ホーランド市に所在する Hope College の寮に寝泊りしながら、ミシガン湖やホーランドの観光、砂浜やグランドでのスポーツやアクティビティ、そして後半のホームステイに向けた英語のレッスンなどをして過ごした。後半は、場所をデトロイト郊外に移し、米人宅に分散してホームステイをしつつ、全員集合してタイガーズ野球観戦や大学町アナーバー散策、そしてステイトパークでのカヌー乗りも経験した。ミシガンの良さを存分に味わえる充実したプログラムとなった。
 以下、弊紙レポーターが滞在後半の州東側での活動の一部(アナーバー散策、ステイトパーク、送別会)を取材させていただいた折に見聞きしたことをお伝えしたい。
人種を超えた若者たちのサポート
 アナーバーではミシガン大学で日本語を学んでいる学生ボランティアがダウンタウンの案内や大学施設見学などを提供した。アメリカらしいデリショップZingerman’sでの昼食や、観客動員数約11万を誇る世界最大のフットボールスタジアム(NFLのスタジアムより大きい)「ミシガン・スタジアム」の特別ツアーなど、アナーバーならではの経験をした。まとめ役を買って出た文化人類学の大学院生であるアレックスさんは、今年3月に催されたミシガン大学日本語教師陣による東日本大震災2周年メモリアルイベントで同キャンプの情報を知り応募したという。同イベントでは
“Photo Voice” (復興支援を模索する調査として被災者の声を収集するために選んだ方法)プロジェクトの発表に携わり、自主避難について研究を進めているそうだ。
 大学生ボランティアは計6名。日本人学生や中国系の大学院生を含む幅広い構成で、福島の子たちを元気に遊ばせたいという強い願いのもと、アイデアを出し合って実際に下見を重ねてスケジュールを練ってきた。キャンプ中にはアナーバー散策の日だけでなく、予定が合う限り、タイガース野球観戦やカヌー乗り、そして送別会にも参加した。

写真提供:Michigan Hope