<!--:en-->Michigan Towel Cap Group<!--:--><!--:ja-->ミシガン タオル帽子の会 癌患者に手作り帽子を寄贈<!--:--> 5

 ノバイ市にあるプロビデンス病院付属の癌の抗がん剤治療室(Cancer Center内)の入口近くに、様々な模様のタオル地の帽子が自由に取れる形でたくさん置いてある。お店では見かけないものだ。これはミシガン在住の日本人女性を中心とするボランティアグループ「ミシガンタオル帽子会」の手作りで、帽子の型紙や作製方法は日本から届いた。

 日本のフェイスタオル一本からできるこの“タオル帽子”は、抗がん剤治療をおこなう母の姿に心痛める一人の女性のつぶやきがきかっけで、癌患者やその家族を支援する市民団体「岩手ホスピスの会」(岩手県盛岡市)の事務局長を務める吉島さんが考案。2008年6月に「岩手ホスピスの会」でタオル帽子作りの講習会が始まり、患者はもとより多くの人々の好評を得て定期的な作製の集まりが継続されてきた。震災後も活動は続き、震災被災者の人々のためにも作製している。評判は広がり、日本各地での講習会に加えて、看護学校や医療者対象の講習会も行われているという。

 この活動について米国で放映されているテレビジャパンで紹介されたことがある。話を耳にして、現在「ミシガン帽子の会」の代表の一人である藤田トシさんは「相次いで癌で入院した知人等に役立てば」と、日本に連絡を取った。アメリカの多くの方々が東日本大震災の時に応援をしてくれたので、そのお礼をしたいという思いもあった。その結果、アメリカでのタオル帽子作製に関して吉島さんからの了解と協力を得ることが出来、ミシガンでの活動が昨年(2012年)9月に始まった。

 毎月第二火曜日の昼間に、プロビデンス病院の施設(Providence Center for the Healing Arts Assarian Cancer Center)の一室を会場にして作製会が開かれるようになった。そこには、おしゃべりしながら帽子作りをゆったりと楽しむ女性たちの姿がある。手間がかかるが、製作は全て手縫い。患者さんを思いながら心をこめて一針一針縫い進めていると言う。「豊かな気持ちになれる」「英語が苦手でもできるアメリカへの感謝」など、やりがいを語る。中には自身が癌経験者のアメリカ人もいて、「髪を失くした人、苦しんでいる人の気持ちが分かる」と話してくれた。今までに40人以上が参加。会員としての登録はなく、毎回15人前後の人が製作に集まっている。別の場所で集まって作って、出来た帽子を届けてくれる人々もいるそうだ。

 アメリカのタオルは日本のものと異なる(一般的に厚手なものが中心になっている)ので、縫いづらかったり出来上がりのサイズが変わるなどの問題も生じたが、アイデアを出し合って改善してきた。本来、日本のタオル帽子の型紙にはコピーライトがあって手を加えることはできないが、日本から許可を得て形を調整し独自の進化を遂げてきた。ちなみに、型紙を無断でコピーすることも禁止されている。また、縫い目がごろつかないように配慮するといった留意点も型紙と共に伝え、質とかぶり心地を維持している。日本では白いタオルは避けているが、適したタオルを入手しづらい当地では白いタオルも使い、刺繍を添えるなど工夫をしている。使う人が少しでも明るく楽しい気持ちになればとの心遣いを欠かさない。

 代表を務める藤田さんは、「タオル帽子の会はまだまだ手探りで、アメリカに合うタオル帽子の作製を考えることやその他の課題がありますが、タオル帽子を必要としている方々のお役に立てばと思っています。」と語る。そして、日本のタオルを提供してもらえると助かると話す。製作ボランティアの参加費は、初回のみ8ドル(型紙、材料、タオル込み)だが、後は無料。活動資金は、会の趣旨に賛同した人々からの寄付(一口10ドルから)で成り立っている。藤田さんも、もう一人の代表者、稲葉さんもJSDウィメンズクラブのメンバーであり、ミシガンをより深く知るための小冊子「ミトン&ラビット」の発行人でもある。他の参加者の多くも活発にいろいろな活動に携わっていることもあり、人のつながりを通して賛同者は確実に増えている。

 場所探しの折、プロビデンス病院に打診したところ、快く一室を貸してくれたことも順調な滑り出しに繋がった。同病院では、施設を使ったヨガやマッサージ、ヒーリングアートとしての水彩画クラスなど、健康に寄与するクラスやコミュニティーサービスの提供に力を入れている。プログラムのコーデュネーターは「活動の場を提供でき、またタオル帽子を患者さんにプレゼントすることができて嬉しい」と話す。

 昨年9月から年内だけで既に100個を超すタオル帽子を寄贈。抗がん剤治療室に置いた帽子はコンスタントに減り、今のところプロビデンス病院で手いっぱいなほど。責任の所在を明らかにするために、そして少しでも思いが伝わるように、製作者の名前カードを添えているが、残念ながら受給者である患者の方からの反響はなかなか届かない。1月に藤田代表が「女性がん患者の会(プロビデンス)」に参加する機会を得て、「治療を受けている今はフィードバックが難しいが大変感謝している。是非続けてください」との生の声を聴くことができた。嬉しい言葉に製作意欲が膨む。

 他の地域や州外にも賛同者の輪が広がり、「USAタオル帽子の会」に発展する兆しもみえてきている。

製作については、「裁縫が苦手な人でも大丈夫」とのこと。タオル帽子を必要としている方、関心のある方、また(特に日本の)未使用のタオルを寄付できる方はEメールまた は電話でご連絡を。

連絡先:towelhat@yahoo.com(日本語可)

 ノバイ市にあるプロビデンス病院付属の癌の抗がん剤治療室(Cancer Center内)の入口近くに、様々な模様のタオル地の帽子が自由に取れる形でたくさん置いてある。お店では見かけないものだ。これはミシガン在住の日本人女性を中心とするボランティアグループ「ミシガンタオル帽子会」の手作りで、帽子の型紙や作製方法は日本から届いた。

 日本のフェイスタオル一本からできるこの“タオル帽子”は、抗がん剤治療をおこなう母の姿に心痛める一人の女性のつぶやきがきかっけで、癌患者やその家族を支援する市民団体「岩手ホスピスの会」(岩手県盛岡市)の事務局長を務める吉島さんが考案。2008年6月に「岩手ホスピスの会」でタオル帽子作りの講習会が始まり、患者はもとより多くの人々の好評を得て定期的な作製の集まりが継続されてきた。震災後も活動は続き、震災被災者の人々のためにも作製している。評判は広がり、日本各地での講習会に加えて、看護学校や医療者対象の講習会も行われているという。

 この活動について米国で放映されているテレビジャパンで紹介されたことがある。話を耳にして、現在「ミシガン帽子の会」の代表の一人である藤田トシさんは「相次いで癌で入院した知人等に役立てば」と、日本に連絡を取った。アメリカの多くの方々が東日本大震災の時に応援をしてくれたので、そのお礼をしたいという思いもあった。その結果、アメリカでのタオル帽子作製に関して吉島さんからの了解と協力を得ることが出来、ミシガンでの活動が昨年(2012年)9月に始まった。

 毎月第二火曜日の昼間に、プロビデンス病院の施設(Providence Center for the Healing Arts Assarian Cancer Center)の一室を会場にして作製会が開かれるようになった。そこには、おしゃべりしながら帽子作りをゆったりと楽しむ女性たちの姿がある。手間がかかるが、製作は全て手縫い。患者さんを思いながら心をこめて一針一針縫い進めていると言う。「豊かな気持ちになれる」「英語が苦手でもできるアメリカへの感謝」など、やりがいを語る。中には自身が癌経験者のアメリカ人もいて、「髪を失くした人、苦しんでいる人の気持ちが分かる」と話してくれた。今までに40人以上が参加。会員としての登録はなく、毎回15人前後の人が製作に集まっている。別の場所で集まって作って、出来た帽子を届けてくれる人々もいるそうだ。

 アメリカのタオルは日本のものと異なる(一般的に厚手なものが中心になっている)ので、縫いづらかったり出来上がりのサイズが変わるなどの問題も生じたが、アイデアを出し合って改善してきた。本来、日本のタオル帽子の型紙にはコピーライトがあって手を加えることはできないが、日本から許可を得て形を調整し独自の進化を遂げてきた。ちなみに、型紙を無断でコピーすることも禁止されている。また、縫い目がごろつかないように配慮するといった留意点も型紙と共に伝え、質とかぶり心地を維持している。日本では白いタオルは避けているが、適したタオルを入手しづらい当地では白いタオルも使い、刺繍を添えるなど工夫をしている。使う人が少しでも明るく楽しい気持ちになればとの心遣いを欠かさない。

 代表を務める藤田さんは、「タオル帽子の会はまだまだ手探りで、アメリカに合うタオル帽子の作製を考えることやその他の課題がありますが、タオル帽子を必要としている方々のお役に立てばと思っています。」と語る。そして、日本のタオルを提供してもらえると助かると話す。製作ボランティアの参加費は、初回のみ8ドル(型紙、材料、タオル込み)だが、後は無料。活動資金は、会の趣旨に賛同した人々からの寄付(一口10ドルから)で成り立っている。藤田さんも、もう一人の代表者、稲葉さんもJSDウィメンズクラブのメンバーであり、ミシガンをより深く知るための小冊子「ミトン&ラビット」の発行人でもある。他の参加者の多くも活発にいろいろな活動に携わっていることもあり、人のつながりを通して賛同者は確実に増えている。

 場所探しの折、プロビデンス病院に打診したところ、快く一室を貸してくれたことも順調な滑り出しに繋がった。同病院では、施設を使ったヨガやマッサージ、ヒーリングアートとしての水彩画クラスなど、健康に寄与するクラスやコミュニティーサービスの提供に力を入れている。プログラムのコーデュネーターは「活動の場を提供でき、またタオル帽子を患者さんにプレゼントすることができて嬉しい」と話す。

 昨年9月から年内だけで既に100個を超すタオル帽子を寄贈。抗がん剤治療室に置いた帽子はコンスタントに減り、今のところプロビデンス病院で手いっぱいなほど。責任の所在を明らかにするために、そして少しでも思いが伝わるように、製作者の名前カードを添えているが、残念ながら受給者である患者の方からの反響はなかなか届かない。1月に藤田代表が「女性がん患者の会(プロビデンス)」に参加する機会を得て、「治療を受けている今はフィードバックが難しいが大変感謝している。是非続けてください」との生の声を聴くことができた。嬉しい言葉に製作意欲が膨む。

 他の地域や州外にも賛同者の輪が広がり、「USAタオル帽子の会」に発展する兆しもみえてきている。

製作については、「裁縫が苦手な人でも大丈夫」とのこと。タオル帽子を必要としている方、関心のある方、また(特に日本の)未使用のタオルを寄付できる方はEメールまた は電話でご連絡を。

連絡先:towelhat@yahoo.com(日本語可)

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