
ミシガン州北西部のトラバース・ベイに位置するトラバース・シティーは、シカゴ、ウィスコンシンからの地の利もあり、ミシガン有数の避暑地、別荘地として州内外から知られている。
ジャック・ニクラスが設計したゴルフコースで有名な“グランド・トラバース・リゾート”を筆頭に、ベイ沿いにはバケーション客用のホテルやインが立ち並び、キャンプ場もベイ沿い(州経営)や周辺の湖に点在。水辺のリゾート地らしく、夏はヨット、ジェットスキー等のウォータースポーツ、冬は各種スノースポーツとアクティビティーも多彩だ。地元特産のチェリーが、花の時期、収穫の時期に、他の土地にはない景色や恵みをもたらしてくれる。Sleeping Bear Dunes National Lakeshore の広域な砂丘と、そこから眺めるミシガン湖の壮大な展望は、どの季節に行っても息を呑む美しさ。四季それぞれの美しさ、楽しみ方があり、北ミシガンの親しみやすさに溢れる土地柄だ。
今月号では、そんな魅力溢れるトラバース・シティー(以後、TC:地元誌等でも、この名称)について、オールシーズンの観光と冬のアクティビティー情報をお届けする。
ダウンタウン周辺
TCのダウンタウンは、小奇麗な落ち着きのある一画。レストラン&バー、ギフトショップなどが立ち並ぶ。特産チェリーの食材店、チェリーをモチーフにした小物店、ウォータースポーツ(特にヨット)を題材にした美術&絵画を扱うギャラリーが多いのも特徴。現在、ミシガン州を中心に15店舗展開中のパイ専門店『Grand Traverse Pie Company』の第一号店もここ。(525 West Front Street)
街中にあるオペラハウスは、小さいながらも装飾が施され、往年の繁栄を実感できる豪華さ。公演の無い日に見学が可能なこともある。
有名観光地でありながら、案内のサインは少なめ(そこが良さでもあるのだが)。そこで、地域の情報パンフレットや地図をダウンタウン近くのVisitor Centerで入手することをお薦する。(101 West Grandview Parkway, Traverse City )*10月中旬からメモリアルデーまでは日曜日閉館
古くは一帯の林業を支える交易と出荷の地として町が出来、シカゴの大火事(1871年)の後、大半の木材がここから湖を渡って運ばれ、復興を可能にしたと言われる。その後、急激に人口が増えて繁栄し、巨額の富を築いた人々も数多くいたそうだ。ダウンタウン周辺には、当時の面影を残す重厚な造りの邸宅が現在も残っている。地元観光局の職員によれば、林業で興隆した土地とあって、内装にも材木が贅沢に使われ、趣向を凝らしている邸宅が多いそうだ。林業の衰退と共に人口が減った後も、それら邸宅は別荘や引退後の住居として人気が高い。ゴーストタウン化しなかったのは、この土地が観光地として成功した証だろう。時折、邸宅のオープンハウスツアーが組まれるという話なので、観光局のサイトなどで情報入手してみては?
再開発~ニュースポット
ダウンタウンから車で数分のGrand Traverse Commonsは、ここ数年間に再開発された一画。なんと、大規模な精神病療養所の跡地。敷地は480エーカーと、ピンとこないほどの広さだ。療養所時代の敷地内には、食料の自給自足を目指して牧場や農場もあったそう。とんがり屋根がお城を思わせる元病棟は大修復が進み、半地下には洒落たレストランやお店、画廊が入り、現在は人気スポットになっている。ちなみに階上は分譲アパートメント(日本で言うマンション)。
別棟の元ランドリービルディング(洗濯施設)は、ワイナリーに変身し、パブもある。ベーカリーや手作りチーズケーキの店もあり、レンガの窯で焼き上げたパンは住人にも観光客にも定評。しかし、未修復の建物も残り、その荒み具合をみると、いかに大きな再開発プロジェクトであるかが分かる。宿泊施設に変える計画もあるそうなので、今後の展開にも注目したい。
ウェブサイト:http://www.thevillagetc.com/
ワイナリー
近年、人気を博しているワイナリー巡り。10月はワイナリーの観光客で非常に賑わう。北西部一帯には何十というブドウ果樹園、ワイナリーが点在し、試飲、即売を提供する所も多い。特にダウンタウンの北東、トラバースベイを二分しているOld Mission Peninsulaは、縦22マイル、幅1マイル程の細長い半島ながら、7つものワイナリーを有し、ワイナリーの梯子に好都合。それぞれのワインに特徴があるのはもちろんのこと、建物や装飾にも個性がある。そのワイナリーの一つ、宿泊施設を伴う B&B Chateau Chantal(15900 Rue de Vin)では、グランドピアノによる生の演奏を聴きながら、美味しい料理とワインとブドウ畑の夕景色を堪能するという贅沢な時間(宿泊客に限定)が用意されている。展望も抜群。
市の周辺には地ビール工房(Breweries)やウィスキー蒸留所(Distilleries)もあり、観光の楽しみとして注目されている。
トラバース・ベイ沿いは、水辺に面したレストランが意外に少ない。そんな中、ダウンタウンからも近い、数少ないウォーターサイドのレストランが Apache Trout Grillだ。(ダウンタウンから北西に数マイル。)地元の人から、味も雰囲気も良いと評判の店だ。予約は受付けないので、オフシーズンの平日で待つ人がいるほど。特産の料理があるのも嬉しい。
住所:13671 S. West Bayshore Dr. Traverse City
ウェブサイト:http://www.apachetroutgrill.com
Traverse Cityについて
詳細、その他の情報は地元観光局のサイトhttp://www.traversecity.com/ で。
Traverse City Convention & Visitors Bureau
住所:101 W. Grandview Parkway, Traverse City, Michigan 49684
小さい町ながら、各種コンサートや観劇、アートギャラリーや博物館も多数。また、周辺にはアメリカ先住民族が経営するカジノ&ホテルも数件ある。
ミシガン州北西部のトラバース・ベイに位置するトラバース・シティーは、シカゴ、ウィスコンシンからの地の利もあり、ミシガン有数の避暑地、別荘地として州内外から知られている。
ジャック・ニクラスが設計したゴルフコースで有名な“グランド・トラバース・リゾート”を筆頭に、ベイ沿いにはバケーション客用のホテルやインが立ち並び、キャンプ場もベイ沿い(州経営)や周辺の湖に点在。水辺のリゾート地らしく、夏はヨット、ジェットスキー等のウォータースポーツ、冬は各種スノースポーツとアクティビティーも多彩だ。地元特産のチェリーが、花の時期、収穫の時期に、他の土地にはない景色や恵みをもたらしてくれる。Sleeping Bear Dunes National Lakeshore の広域な砂丘と、そこから眺めるミシガン湖の壮大な展望は、どの季節に行っても息を呑む美しさ。四季それぞれの美しさ、楽しみ方があり、北ミシガンの親しみやすさに溢れる土地柄だ。
今月号では、そんな魅力溢れるトラバース・シティー(以後、TC:地元誌等でも、この名称)について、オールシーズンの観光と冬のアクティビティー情報をお届けする。
ダウンタウン周辺
TCのダウンタウンは、小奇麗な落ち着きのある一画。レストラン&バー、ギフトショップなどが立ち並ぶ。特産チェリーの食材店、チェリーをモチーフにした小物店、ウォータースポーツ(特にヨット)を題材にした美術&絵画を扱うギャラリーが多いのも特徴。現在、ミシガン州を中心に15店舗展開中のパイ専門店『Grand Traverse Pie Company』の第一号店もここ。(525 West Front Street)
街中にあるオペラハウスは、小さいながらも装飾が施され、往年の繁栄を実感できる豪華さ。公演の無い日に見学が可能なこともある。
有名観光地でありながら、案内のサインは少なめ(そこが良さでもあるのだが)。そこで、地域の情報パンフレットや地図をダウンタウン近くのVisitor Centerで入手することをお薦する。(101 West Grandview Parkway, Traverse City )*10月中旬からメモリアルデーまでは日曜日閉館
古くは一帯の林業を支える交易と出荷の地として町が出来、シカゴの大火事(1871年)の後、大半の木材がここから湖を渡って運ばれ、復興を可能にしたと言われる。その後、急激に人口が増えて繁栄し、巨額の富を築いた人々も数多くいたそうだ。ダウンタウン周辺には、当時の面影を残す重厚な造りの邸宅が現在も残っている。地元観光局の職員によれば、林業で興隆した土地とあって、内装にも材木が贅沢に使われ、趣向を凝らしている邸宅が多いそうだ。林業の衰退と共に人口が減った後も、それら邸宅は別荘や引退後の住居として人気が高い。ゴーストタウン化しなかったのは、この土地が観光地として成功した証だろう。時折、邸宅のオープンハウスツアーが組まれるという話なので、観光局のサイトなどで情報入手してみては?
再開発~ニュースポット
ダウンタウンから車で数分のGrand Traverse Commonsは、ここ数年間に再開発された一画。なんと、大規模な精神病療養所の跡地。敷地は480エーカーと、ピンとこないほどの広さだ。療養所時代の敷地内には、食料の自給自足を目指して牧場や農場もあったそう。とんがり屋根がお城を思わせる元病棟は大修復が進み、半地下には洒落たレストランやお店、画廊が入り、現在は人気スポットになっている。ちなみに階上は分譲アパートメント(日本で言うマンション)。
別棟の元ランドリービルディング(洗濯施設)は、ワイナリーに変身し、パブもある。ベーカリーや手作りチーズケーキの店もあり、レンガの窯で焼き上げたパンは住人にも観光客にも定評。しかし、未修復の建物も残り、その荒み具合をみると、いかに大きな再開発プロジェクトであるかが分かる。宿泊施設に変える計画もあるそうなので、今後の展開にも注目したい。
ウェブサイト:http://www.thevillagetc.com/
ワイナリー
近年、人気を博しているワイナリー巡り。10月はワイナリーの観光客で非常に賑わう。北西部一帯には何十というブドウ果樹園、ワイナリーが点在し、試飲、即売を提供する所も多い。特にダウンタウンの北東、トラバースベイを二分しているOld Mission Peninsulaは、縦22マイル、幅1マイル程の細長い半島ながら、7つものワイナリーを有し、ワイナリーの梯子に好都合。それぞれのワインに特徴があるのはもちろんのこと、建物や装飾にも個性がある。そのワイナリーの一つ、宿泊施設を伴う B&B Chateau Chantal(15900 Rue de Vin)では、グランドピアノによる生の演奏を聴きながら、美味しい料理とワインとブドウ畑の夕景色を堪能するという贅沢な時間(宿泊客に限定)が用意されている。展望も抜群。
市の周辺には地ビール工房(Breweries)やウィスキー蒸留所(Distilleries)もあり、観光の楽しみとして注目されている。
トラバース・ベイ沿いは、水辺に面したレストランが意外に少ない。そんな中、ダウンタウンからも近い、数少ないウォーターサイドのレストランが Apache Trout Grillだ。(ダウンタウンから北西に数マイル。)地元の人から、味も雰囲気も良いと評判の店だ。予約は受付けないので、オフシーズンの平日で待つ人がいるほど。特産の料理があるのも嬉しい。
住所:13671 S. West Bayshore Dr. Traverse City
ウェブサイト:http://www.apachetroutgrill.com
Traverse Cityについて
詳細、その他の情報は地元観光局のサイトhttp://www.traversecity.com/ で。
Traverse City Convention & Visitors Bureau
住所:101 W. Grandview Parkway, Traverse City, Michigan 49684
小さい町ながら、各種コンサートや観劇、アートギャラリーや博物館も多数。また、周辺にはアメリカ先住民族が経営するカジノ&ホテルも数件ある。