<!--:en-->Japan Festival in Saginaw<!--:--><!--:ja-->サギノー市の日本文化センター『阿波鷺能庵』主催 日本祭<!--:--> 12

 サギノー市(Saginaw)にある本格的茶室と日本庭園を擁する日本文化センター『阿波鷺能庵(あわさぎのうあん)』で、9月16日(日)日本祭が催された。四つの大きな川が合流し湾に流れ出るサギノー市は、かつて材木都市として繁栄を誇り、近隣は観光名所フランケンムースや全米最大級のアウトレットモールなどで賑わう。徳島市と姉妹都市であり、1986年に両市の友好のシンボルとして阿波鷺能庵が造られた。両市が建設費を出し合い敷地を共有し、共同で管理を続けている。

 両市が姉妹都市提携を結んだのは1961年。徳島からの全米派遣農業実習生がサギノー市に滞在中に現地のホストファミリーと親しくなり、帰国後も交流を続けたことがきっかけとなって話が持ち上がり、実現した。

 茶室の設立にあたっては、1957年に同市に移り住んだモスナー陽子さんがゼロからの資金集めをスタートさせた。反日感情もあらわな当時のアメリカで、茶室のモデルを携え足労を重ね、サギノー有数の企業など随所でプレゼンテーションをし、何故必要なのか、を説いて回るところから理解を深めていったという。徳島側とサギノー側の通訳兼パイプ役を担い忍耐と努力の末、長い時を経て茶室の着工に漕ぎつけた。その後も陽子さんはセンターの管理と運営に携わり、国際姉妹都市交流を支えてきた。また、両市の他、徳島市国際交流協会や茶道裏千家淡交会徳島支部、両市のロータリークラブなどの市民団体の活発な支援によって、日本文化センターの活動と国際交流が継続されている。

 同センター主催の日本祭には例年、サギノー市在住の日本人・日系人、交換留学生やビジネス関係者たちが協力して日本文化や食べ物を紹介している。今年は生け花や書道、折り紙の実演や体験のほか、お手玉や福笑いで遊ぶコーナー、寿司の売店などが設けられた。竹とんぼの飛ばし方を上手に見本を示して教えている白人男性も見られ、長きにわたる姉妹都市交流と同センターのお陰で日本通も多いことも窺えた。赤い太鼓橋や竹垣もある庭園は実に美しく日本的な空間であり、日米の訪問者が和やかに交わる場所となっていた。

 オープニングの挨拶で在デトロイト総領事館の竹内首席領事は、「このセンターほど日本祭の場として相応しい所はミシガンに無い」「みごとな日本建築がこの地にあることに感銘を受けた」と語り、長年ディレクターを務めているモスナー陽子さん並びにスタッフたちの功労を称えねぎらった。

 茶室ではJ S D ウィメンズクラブのサポートによる実演が3回行われた。同茶室の設立由来や構造建築の説明に続いて、茶道の歴史について解説があり、7世紀に皇族など身分の高い人々の中で盛んになったが、現代では裕福な人だけのものではなく、また女性だけが嗜むものでもないことなどが分かりやすく講じられた後、茶の湯の点前が披露された。

 特設野外ステージには、メトロデトロイト地区から和太鼓グループ『雷音』、邦楽グループ『KONAMI』、男性コーラス『ホワイトパイン』が出演、ミシガン西部から沖縄県人会『ちむぐくる(楽しみたい)会』も駆けつけ沖縄舞踊と音楽を披露した。さらにデトロイト剣道道場と、同日本文化センターで練習をしているタイチー(太極拳)グループによる武道の実演も行われ、穏やかな秋晴れの中、訪問者の多くが、3時間の開催中途切れなく続くプログラムやワークショップをのんびりと腰を据えて楽しんでいた。

 同センターでは各地の学校のフィールドトリップも数多く迎え、他州からの観光客も多いということで、文化紹介と日米の交流との場として貴重な役割を果たしている。

Japanese Cultural Center & Tea House

www.japaneseculturalcenter.org

 サギノー市(Saginaw)にある本格的茶室と日本庭園を擁する日本文化センター『阿波鷺能庵(あわさぎのうあん)』で、9月16日(日)日本祭が催された。四つの大きな川が合流し湾に流れ出るサギノー市は、かつて材木都市として繁栄を誇り、近隣は観光名所フランケンムースや全米最大級のアウトレットモールなどで賑わう。徳島市と姉妹都市であり、1986年に両市の友好のシンボルとして阿波鷺能庵が造られた。両市が建設費を出し合い敷地を共有し、共同で管理を続けている。

 両市が姉妹都市提携を結んだのは1961年。徳島からの全米派遣農業実習生がサギノー市に滞在中に現地のホストファミリーと親しくなり、帰国後も交流を続けたことがきっかけとなって話が持ち上がり、実現した。

 茶室の設立にあたっては、1957年に同市に移り住んだモスナー陽子さんがゼロからの資金集めをスタートさせた。反日感情もあらわな当時のアメリカで、茶室のモデルを携え足労を重ね、サギノー有数の企業など随所でプレゼンテーションをし、何故必要なのか、を説いて回るところから理解を深めていったという。徳島側とサギノー側の通訳兼パイプ役を担い忍耐と努力の末、長い時を経て茶室の着工に漕ぎつけた。その後も陽子さんはセンターの管理と運営に携わり、国際姉妹都市交流を支えてきた。また、両市の他、徳島市国際交流協会や茶道裏千家淡交会徳島支部、両市のロータリークラブなどの市民団体の活発な支援によって、日本文化センターの活動と国際交流が継続されている。

 同センター主催の日本祭には例年、サギノー市在住の日本人・日系人、交換留学生やビジネス関係者たちが協力して日本文化や食べ物を紹介している。今年は生け花や書道、折り紙の実演や体験のほか、お手玉や福笑いで遊ぶコーナー、寿司の売店などが設けられた。竹とんぼの飛ばし方を上手に見本を示して教えている白人男性も見られ、長きにわたる姉妹都市交流と同センターのお陰で日本通も多いことも窺えた。赤い太鼓橋や竹垣もある庭園は実に美しく日本的な空間であり、日米の訪問者が和やかに交わる場所となっていた。

 オープニングの挨拶で在デトロイト総領事館の竹内首席領事は、「このセンターほど日本祭の場として相応しい所はミシガンに無い」「みごとな日本建築がこの地にあることに感銘を受けた」と語り、長年ディレクターを務めているモスナー陽子さん並びにスタッフたちの功労を称えねぎらった。

 茶室ではJ S D ウィメンズクラブのサポートによる実演が3回行われた。同茶室の設立由来や構造建築の説明に続いて、茶道の歴史について解説があり、7世紀に皇族など身分の高い人々の中で盛んになったが、現代では裕福な人だけのものではなく、また女性だけが嗜むものでもないことなどが分かりやすく講じられた後、茶の湯の点前が披露された。

 特設野外ステージには、メトロデトロイト地区から和太鼓グループ『雷音』、邦楽グループ『KONAMI』、男性コーラス『ホワイトパイン』が出演、ミシガン西部から沖縄県人会『ちむぐくる(楽しみたい)会』も駆けつけ沖縄舞踊と音楽を披露した。さらにデトロイト剣道道場と、同日本文化センターで練習をしているタイチー(太極拳)グループによる武道の実演も行われ、穏やかな秋晴れの中、訪問者の多くが、3時間の開催中途切れなく続くプログラムやワークショップをのんびりと腰を据えて楽しんでいた。

 同センターでは各地の学校のフィールドトリップも数多く迎え、他州からの観光客も多いということで、文化紹介と日米の交流との場として貴重な役割を果たしている。

Japanese Cultural Center & Tea House

www.japaneseculturalcenter.org

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