<!--:en-->Japanese Artist Exhibits at Whitdel Arts Gallery<!--:--><!--:ja-->日本人アーティスト ~デトロイトの画廊で個展開催~<!--:--> 2

  去る6月29日から7月7日まで、Wayne State University芸術学部の大学院生、ランカー(Lancour)弘子さんがデトロイト市内の画廊で個展を開いた。初日の29日夕刻にはレセプションが催され、人の賑わいが途絶えることの無いほど盛況を博した。

 ランカー弘子さんは福岡市出身で、国際基督教大学教養学部語学科卒業。結婚後に渡米し、Wayne State University コンピューターサイエンス科を卒業し、Blue Cross Blue Shield of Michigan勤務。その傍、Oakland Community CollegeやWayne State Universityで美術を学び、会社をリアイアメントまで勤め上げた後、現在Master of Fine Arts (芸術部門の最終学位で他分野の博士号に相当する) 課程に在籍中。渡米直後にはデトロイト補習授業校に講師として勤めたこともあり、現在、デトロイトのフリーアハウス(日本やその他の東洋美術品の第一級の蒐集家であったチャールズ・ラング・フリーアの旧邸宅)の「フリーアハウス友の会」のボランティアとして貢献もしている。弊紙にもフリーアハウスやタイリー・ガイトン主宰のハイデルバーグ・プロジェクトの紹介記事を寄稿いただいたことがある。多方面にわたる交流を示すかのように、個展にも様々な人種の大勢の人が訪れていた。

 個展の場を提供した画廊(Whitdel Arts Gallery)はデトロイトとウィンザーを結ぶアンバサダー・ブリッジの近く、メキシカンタウンの住宅街の一画にあり、ノンプロフィットで新進アーティストを含める有望な人々の個展を順次アレンジしている。

 展示作品は、墨汁を使った白黒基調のものや、和紙のこよりによる刺し子、一見藍染めに見える絹のサイアノタイプ(青写真)、織物など、材料も手法も多種多様。数メートルに及ぶ絵巻物風な大きな作品から、手の爪ほどのサイズの“108の煩悩”を表現したコンパクトな作品まで、20数点が並び、独特な空間を創りあげていた。

 それぞれの作品に共通するモティーフは「反復(repetition)」。テーマは「反復の領域(the realm of repetition)」。「無我の境地」との意味合いが籠められている。工程を伺い、その煩雑な作業の繰り返しや細かさにも感心させられた。会場を訪れた女性は「緻密な作品に感銘し、同時に温かさも感じ、惹きこまれた」との感想、そして「日本的」と全体の印象を語る。こよりによる作品に取り入れられた刺し子の柄、藍染に似た作品の色彩や風合いなど、確かに“日本の伝統”を感じさせられた。弘子さんは「日本的であることにこだわっていませんが、私の中の原風景は日本。無我の境地にいると自ずと無邪気な子供のころに戻ります。小さいころ通っていたお習字教室。祖母が作ってくれたこより。サイコロ。あぜ道の雑草。障子。海鼠塀と屋根瓦。絹の手触り。光と影。幼いころの心象風景が無意識のうちに作品の中ににじみ出てくるのかもしれません。」と語る。

 弘子さんの意図の如何に因らず、日本の感性や文化を当地の人々に伝える機会になっていた。今後の展開に注目したい。

Website: www.hiroko-lancour.com

  去る6月29日から7月7日まで、Wayne State University芸術学部の大学院生、ランカー(Lancour)弘子さんがデトロイト市内の画廊で個展を開いた。初日の29日夕刻にはレセプションが催され、人の賑わいが途絶えることの無いほど盛況を博した。

 ランカー弘子さんは福岡市出身で、国際基督教大学教養学部語学科卒業。結婚後に渡米し、Wayne State University コンピューターサイエンス科を卒業し、Blue Cross Blue Shield of Michigan勤務。その傍、Oakland Community CollegeやWayne State Universityで美術を学び、会社をリアイアメントまで勤め上げた後、現在Master of Fine Arts (芸術部門の最終学位で他分野の博士号に相当する) 課程に在籍中。渡米直後にはデトロイト補習授業校に講師として勤めたこともあり、現在、デトロイトのフリーアハウス(日本やその他の東洋美術品の第一級の蒐集家であったチャールズ・ラング・フリーアの旧邸宅)の「フリーアハウス友の会」のボランティアとして貢献もしている。弊紙にもフリーアハウスやタイリー・ガイトン主宰のハイデルバーグ・プロジェクトの紹介記事を寄稿いただいたことがある。多方面にわたる交流を示すかのように、個展にも様々な人種の大勢の人が訪れていた。

 個展の場を提供した画廊(Whitdel Arts Gallery)はデトロイトとウィンザーを結ぶアンバサダー・ブリッジの近く、メキシカンタウンの住宅街の一画にあり、ノンプロフィットで新進アーティストを含める有望な人々の個展を順次アレンジしている。

 展示作品は、墨汁を使った白黒基調のものや、和紙のこよりによる刺し子、一見藍染めに見える絹のサイアノタイプ(青写真)、織物など、材料も手法も多種多様。数メートルに及ぶ絵巻物風な大きな作品から、手の爪ほどのサイズの“108の煩悩”を表現したコンパクトな作品まで、20数点が並び、独特な空間を創りあげていた。

 それぞれの作品に共通するモティーフは「反復(repetition)」。テーマは「反復の領域(the realm of repetition)」。「無我の境地」との意味合いが籠められている。工程を伺い、その煩雑な作業の繰り返しや細かさにも感心させられた。会場を訪れた女性は「緻密な作品に感銘し、同時に温かさも感じ、惹きこまれた」との感想、そして「日本的」と全体の印象を語る。こよりによる作品に取り入れられた刺し子の柄、藍染に似た作品の色彩や風合いなど、確かに“日本の伝統”を感じさせられた。弘子さんは「日本的であることにこだわっていませんが、私の中の原風景は日本。無我の境地にいると自ずと無邪気な子供のころに戻ります。小さいころ通っていたお習字教室。祖母が作ってくれたこより。サイコロ。あぜ道の雑草。障子。海鼠塀と屋根瓦。絹の手触り。光と影。幼いころの心象風景が無意識のうちに作品の中ににじみ出てくるのかもしれません。」と語る。

 弘子さんの意図の如何に因らず、日本の感性や文化を当地の人々に伝える機会になっていた。今後の展開に注目したい。

ウェブサイトwww.hiroko-lancour.com

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