ディアボーン市長、日系コミュニティーに観光の目玉施設をPR
在デトロイト総領事館は、ディアボーン市長の協力のもと、日本から中西部への直行便を持つ航空会社と当地の観光案内会社の代表者を対象に、ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ及びフォード・ルージュ工場の視察を企画した。ディアボーン市といえばフォード・モーター社の本社があることで有名。5月11日、市長自ら、同市が誇る名高い施設であり、デトロイト周辺の観光の目玉でもあるヘンリーフォード博物館などを案内して回った。
ヘンリーフォード博物館はアメリカの機械文化を集大成した歴史博物館といっても過言ではない。デトロイト近郊に住んでいる人は一度ならず訪れていると思うが、機械文明の初期から近代に亘って、生活器機から機関車まで大小各種の展示物を網羅していることに、初めての訪問者は驚かされる。
ディアボーン市長は案内のはじめに、一般に‘フォードミュージアム’と称されているこの博物館だが、‘エジソン学会(Edison Institute)’が管理・運営する博物館であり、エジソン自らのサインが刻まれた石碑が第一号展示品だという逸話を説明。単なる古い物の展示ではなく、歴代アメリカ大統領の専用車など、米国の歴史や生活にまつわる品が多く、ヘンリーフォードと親交のあった人々に関わる貴重な物も残しているのがこの博物館の特徴であり魅力だ。レトロな空間作りにも工夫が見られる。
隣接するグリーン・フィールド・ビレッジは、日本の明治村のアメリカ版といったものだが、こちらにはエジソンの研究所やヘンリーフォードの生家もあり、著名な人々の暮らしや親交を思い描きながら眺めると、展示品や建物が温かみのあるものに見えてくる。当時の乗り物が、当時を再現した街並みや牧場風景の中を走っていて、タイムスリップした感覚に陥る。園内では当時の格好に扮した人が案内役を務めていたり作業をしていたりするが、ディアボーン市長の話によると、本物の俳優も多く、夜はデトロイトなどの劇場で演じている人もいると言うこと。
この雰囲気を活かしたイベントが年間を通して数多く催されているので、要チェック。
ルージュ工場へは博物館からシャトルバスで。個人向けのガイドツアーはなく、見学用の回廊からのセルフツアー(自由見学)になる。ピックアップトラックの生産ラインを実際に見ることができる稀な機会だ。
Pure Michigan(ピュア・ミシガン)キャンペーンを世界へ拡大
~担当副社長を交えて、日本・日本人向け展開について意見交換
5月11日の視察後、Pure Michigan 観光キャンペーンを実施しているミシガン州経済開発公社(MEDC)の観光担当副社長Zimmermann氏を交えて、総領事公邸にて意見交換会が開かれた。
「Pure Michigan」 とは、2006年に州政府の観光・レクリエーション部門が立ち上げたキャンペーンのために選ばれた、知名度と好感度をあげるためのブランドネーム。ミシガン州経済開発公社では、これまで全米向けにキャンペーンを展開し、「Pure Michigan」の名称もかなり浸透し、誘致も大きく成果を上げているが、近々アジア地区を含む海外へのキャンペーン拡大を計画している。日本に出先機関を設置することも検討しているとのこと。
意見交換会では、Zimmermann氏によるミシガン州の観光事情および、Pure Michiganのオンラインサイトやニュースレターに関する解説の後、日系の航空会社および旅行会社の代表等、そしてミシガン各地を視察している総領事が、日本人の視点によるミシガンの魅力や、プロモートのアイデアなど、活発に意見を述べ合った。
以下、話の中から、当地の日本人に役立つ内容をいくつか紹介。
◇まずは州の公式観光案内サイトであるPure Michiganウェブサイト: www.michigan.orgについて。アクセス数は、全米の同様なサイトの中で屈指。オンラインニュースレターの受信者は50万人に上るということ。ウェブサイトでは、旅の目的(すること)、日程、行き先、イベント等の項目によって適宜情報を得ることができる。オンラインニュースレターでは最新の情報を配信している一方、写真の応募もあり、様々な利用と楽しみ方が可能。ウェブサイトの日本語訳を今秋導入する計画。
◇デトロイトのベルアイル公園には歴史的な建物も点在し、インディカーGrand Prixなど、数々のイベントが開催される。デトロイトリバーにあるこの島からはカナダが目と鼻の先に望める。日本人としては、姉妹都市である豊田市との友好の象徴である桜と記念碑も必見。
◇Grand Rapids市にあるマイヤーガーデン(Frederik Meijer Gardens & Sculpture Park)は屋内外の様々なスタイルの庭園と大小の彫刻を鑑賞することが出来る広大な公園だが、ここに日本庭園が造られることが正式に発表された。完成予定は2015年と先のことだが、Grand Rapidsの姉妹都市(滋賀県近江八幡市)から庭師が渡米し、造園行程をアメリカのガーデナーが見学する機会を設けることでも日米交流を図る。
日本庭園荘園についてのサイト:www.meijergardens.org/japanesegarden
◇ミシガンというとデトロイト周辺の自動車産業が世界的に知られているが、実際のところミシガン州の大半はファームランドであり農牧業が主。ミシガン料理と言われるものはないが、経済開発公社のZimmermann氏は、チェリーやその加工品そしてミシガンワインの美味しさと質の良さを推奨。さくらんぼ狩りをはじめ、アスパラガスやイチゴ、ベリー等を収穫する経験は貴重な思い出になるに違いない。
◇五大湖のうち4つの湖に囲まれ、そして1万1千といわれる膨大な数の内陸の湖があるミシガンは、その景観を楽しむばかりでなく、ウォータースポーツや釣りがポピュラーなアクティビティになっている。Zimmermann氏の一押しは、西側(ミシガン湖畔)のハーバーから出ている乗合船やチャーター船で釣りをして、獲った魚を食べる体験。ミシガン西側はトラバースシティーエリアと並ぶワイナリー地域なので、ワインも忘れずに。
ディアボーン市長、日系コミュニティーに観光の目玉施設をPR
在デトロイト総領事館は、ディアボーン市長の協力のもと、日本から中西部への直行便を持つ航空会社と当地の観光案内会社の代表者を対象に、ヘンリーフォード博物館とグリーンフィールドビレッジ及びフォード・ルージュ工場の視察を企画した。ディアボーン市といえばフォード・モーター社の本社があることで有名。5月11日、市長自ら、同市が誇る名高い施設であり、デトロイト周辺の観光の目玉でもあるヘンリーフォード博物館などを案内して回った。
ヘンリーフォード博物館はアメリカの機械文化を集大成した歴史博物館といっても過言ではない。デトロイト近郊に住んでいる人は一度ならず訪れていると思うが、機械文明の初期から近代に亘って、生活器機から機関車まで大小各種の展示物を網羅していることに、初めての訪問者は驚かされる。
ディアボーン市長は案内のはじめに、一般に‘フォードミュージアム’と称されているこの博物館だが、‘エジソン学会(Edison Institute)’が管理・運営する博物館であり、エジソン自らのサインが刻まれた石碑が第一号展示品だという逸話を説明。単なる古い物の展示ではなく、歴代アメリカ大統領の専用車など、米国の歴史や生活にまつわる品が多く、ヘンリーフォードと親交のあった人々に関わる貴重な物も残しているのがこの博物館の特徴であり魅力だ。レトロな空間作りにも工夫が見られる。
隣接するグリーン・フィールド・ビレッジは、日本の明治村のアメリカ版といったものだが、こちらにはエジソンの研究所やヘンリーフォードの生家もあり、著名な人々の暮らしや親交を思い描きながら眺めると、展示品や建物が温かみのあるものに見えてくる。当時の乗り物が、当時を再現した街並みや牧場風景の中を走っていて、タイムスリップした感覚に陥る。園内では当時の格好に扮した人が案内役を務めていたり作業をしていたりするが、ディアボーン市長の話によると、本物の俳優も多く、夜はデトロイトなどの劇場で演じている人もいると言うこと。
この雰囲気を活かしたイベントが年間を通して数多く催されているので、要チェック。
ルージュ工場へは博物館からシャトルバスで。個人向けのガイドツアーはなく、見学用の回廊からのセルフツアー(自由見学)になる。ピックアップトラックの生産ラインを実際に見ることができる稀な機会だ。
Pure Michigan(ピュア・ミシガン)キャンペーンを世界へ拡大
~担当副社長を交えて、日本・日本人向け展開について意見交換
5月11日の視察後、Pure Michigan 観光キャンペーンを実施しているミシガン州経済開発公社(MEDC)の観光担当副社長Zimmermann氏を交えて、総領事公邸にて意見交換会が開かれた。
「Pure Michigan」 とは、2006年に州政府の観光・レクリエーション部門が立ち上げたキャンペーンのために選ばれた、知名度と好感度をあげるためのブランドネーム。ミシガン州経済開発公社では、これまで全米向けにキャンペーンを展開し、「Pure Michigan」の名称もかなり浸透し、誘致も大きく成果を上げているが、近々アジア地区を含む海外へのキャンペーン拡大を計画している。日本に出先機関を設置することも検討しているとのこと。
意見交換会では、Zimmermann氏によるミシガン州の観光事情および、Pure Michiganのオンラインサイトやニュースレターに関する解説の後、日系の航空会社および旅行会社の代表等、そしてミシガン各地を視察している総領事が、日本人の視点によるミシガンの魅力や、プロモートのアイデアなど、活発に意見を述べ合った。
以下、話の中から、当地の日本人に役立つ内容をいくつか紹介。
◇まずは州の公式観光案内サイトであるPure Michiganウェブサイト: www.michigan.orgについて。アクセス数は、全米の同様なサイトの中で屈指。オンラインニュースレターの受信者は50万人に上るということ。ウェブサイトでは、旅の目的(すること)、日程、行き先、イベント等の項目によって適宜情報を得ることができる。オンラインニュースレターでは最新の情報を配信している一方、写真の応募もあり、様々な利用と楽しみ方が可能。ウェブサイトの日本語訳を今秋導入する計画。
◇デトロイトのベルアイル公園には歴史的な建物も点在し、インディカーGrand Prixなど、数々のイベントが開催される。デトロイトリバーにあるこの島からはカナダが目と鼻の先に望める。日本人としては、姉妹都市である豊田市との友好の象徴である桜と記念碑も必見。
◇Grand Rapids市にあるマイヤーガーデン(Frederik Meijer Gardens & Sculpture Park)は屋内外の様々なスタイルの庭園と大小の彫刻を鑑賞することが出来る広大な公園だが、ここに日本庭園が造られることが正式に発表された。完成予定は2015年と先のことだが、Grand Rapidsの姉妹都市(滋賀県近江八幡市)から庭師が渡米し、造園行程をアメリカのガーデナーが見学する機会を設けることでも日米交流を図る。
日本庭園荘園についてのサイト:www.meijergardens.org/japanesegarden
◇ミシガンというとデトロイト周辺の自動車産業が世界的に知られているが、実際のところミシガン州の大半はファームランドであり農牧業が主。ミシガン料理と言われるものはないが、経済開発公社のZimmermann氏は、チェリーやその加工品そしてミシガンワインの美味しさと質の良さを推奨。さくらんぼ狩りをはじめ、アスパラガスやイチゴ、ベリー等を収穫する経験は貴重な思い出になるに違いない。
◇五大湖のうち4つの湖に囲まれ、そして1万1千といわれる膨大な数の内陸の湖があるミシガンは、その景観を楽しむばかりでなく、ウォータースポーツや釣りがポピュラーなアクティビティになっている。Zimmermann氏の一押しは、西側(ミシガン湖畔)のハーバーから出ている乗合船やチャーター船で釣りをして、獲った魚を食べる体験。ミシガン西側はトラバースシティーエリアと並ぶワイナリー地域なので、ワインも忘れずに。