年が明けて間もない1月7日(土)、U of M Center for Japanese Studies (ミシガン大学 日本研究センター:以下CJS)主催の餅つきイベントが開催された。お餅つきの実演と試食の他、お正月の遊びであるカルタや双六、そして習字や折り紙などの体験の他、紙芝居、邦楽など、盛りだくさんの企画を組んで、恒例の行事として定着している。ミシガン大学(Ann Arbor, MI)のキャンパス内とあって学生らしき若者の姿も多かったが、幅広い年齢層の人々が訪れていた。CJS関係者や学生に限らず、約120名のボランティアの協力を得、また、JBSD(デトロイト日本商工会)や企業の支援を受けて、このような盛大な催しが入場無料で実現されている。昨年と同じ会場で催されたが、入り口を増やし、人の流れがよりスムースで、実演や音楽を眺め易い配置に換えたため、千数百人という参加者で大盛況ながらも混雑感のない催し場になっていた。 CJSは1947年に創設された米国最古の日本文化研究機関であり、Center for Chinese Studies、Center for Korean Studies と並んでU of M のEast Asia U.S. Department of Education Title VI National Resource Centerの一部でもある。日本に関する研究を継続するだけでなく、それを促進・普及する目的を担っている。さらに日本理解に繋がる活動やイベントの企画や支援も活発に行われている。長い歴史と実績に基づいたそのネットワークは広く強い。日本文化や日本語に通ずる人々や親日家のネットワークの拠点でもあり、今回の催しにも、日本人ではない多くの人々が日本文化紹介に携わっていた。 イベントの目玉である餅つき実演は1階ホールで行われ、音楽演奏のスペースも同じホールに設置された。ホールの吹き抜けに面している階段や踊り場の手すりに張り付いて眺め続けていた人も多く、日本の文化に対する関心の高さが伺えた。
日本の音楽を紹介したのは2つのグループ。前半は、このイベントに例年出演している邦楽グループ『雅』が琴の優雅な音色で、格調高い古典の調べや映画のテーマ曲などのポップな曲を軽やかに披露した。美しい音色と着物姿にうっとりとした表情の観客の姿があり、演奏後には質問や称賛の言葉を届ける人が続々と集まった。琴を奏でさせてあげた時に少女が見せた満足そうな笑顔が印象的だった。
後半は3回目の出演となった和太鼓グループ『雷音』。力強い音がホールに響き、空気を震わせた。大小、種類の違う和太鼓の組み合わせや趣きの異なる13の曲を披露。『雷音』のメンバーが主宰する五大湖太鼓センターの生徒たちの演奏もあり、総勢19名による華やかなパフォーマンスが会場に活気を届けた。主宰者ソウルさんは、「エネルギーを届けることができたら嬉しい」と話していた。観客からは、「元気をもらった」「格好よくて感動した」などの感想が寄せられた。 書初めコーナーで「ゆめ」の二文字を何度も書いていた女性は中国系の大学生で、日本関連のイベントは初めてということ。新聞の広告文に倣って綴っていた友人も中国系で、2人とも筆と墨で書くのも初めて。「すごく集中した。気持ちよい経験」「日本との共通点や違いが分かり興味深い」と感想を漏らしていた。楽しい体験型イベントを通して、日本理解が進んでいる。
ハイライトの餅つきは木の臼と杵を用いて担当者が実演しながら半搗き(つき)した後、希望者に体験のチャンスを提供。日本人の子供でも初めての体験という参加者も多く、「貴重な場で嬉しい」という声がたくさん聞かれた。実演・体験用とは別に、多数の餅つき機をフル回転して搗きあげ、大勢のボランティアの手で丸められたお餅は、ミカンなどと合わせて次々と来場者の手に渡っていった。搗きたての感触と味を楽しみながら談話に弾む人々で溢れた。準備したもち米は70キロ近く。大勢の人に幸せと元気を届けた和やかなお正月イベントだった。 CJSは餅つきの他、年間に数々の催事を実施し支援している。一般公開の企画として、過去30年以上、日本の映画を上映(例年、夏や秋)。‘ヌーン・レクチャー・シリーズ’という日本関連の様々な講演を組み、無料で一般公開している。詳細やCJSの活動についてはwww.ii.umich.edu/cjs/で。
年が明けて間もない1月7日(土)、U of M Center for Japanese Studies (ミシガン大学 日本研究センター:以下CJS)主催の餅つきイベントが開催された。お餅つきの実演と試食の他、お正月の遊びであるカルタや双六、そして習字や折り紙などの体験の他、紙芝居、邦楽など、盛りだくさんの企画を組んで、恒例の行事として定着している。ミシガン大学(Ann Arbor, MI)のキャンパス内とあって学生らしき若者の姿も多かったが、幅広い年齢層の人々が訪れていた。CJS関係者や学生に限らず、約120名のボランティアの協力を得、また、JBSD(デトロイト日本商工会)や企業の支援を受けて、このような盛大な催しが入場無料で実現されている。昨年と同じ会場で催されたが、入り口を増やし、人の流れがよりスムースで、実演や音楽を眺め易い配置に換えたため、千数百人という参加者で大盛況ながらも混雑感のない催し場になっていた。 CJSは1947年に創設された米国最古の日本文化研究機関であり、Center for Chinese Studies、Center for Korean Studies と並んでU of M のEast Asia U.S. Department of Education Title VI National Resource Centerの一部でもある。日本に関する研究を継続するだけでなく、それを促進・普及する目的を担っている。さらに日本理解に繋がる活動やイベントの企画や支援も活発に行われている。長い歴史と実績に基づいたそのネットワークは広く強い。日本文化や日本語に通ずる人々や親日家のネットワークの拠点でもあり、今回の催しにも、日本人ではない多くの人々が日本文化紹介に携わっていた。 イベントの目玉である餅つき実演は1階ホールで行われ、音楽演奏のスペースも同じホールに設置された。ホールの吹き抜けに面している階段や踊り場の手すりに張り付いて眺め続けていた人も多く、日本の文化に対する関心の高さが伺えた。
日本の音楽を紹介したのは2つのグループ。前半は、このイベントに例年出演している邦楽グループ『雅』が琴の優雅な音色で、格調高い古典の調べや映画のテーマ曲などのポップな曲を軽やかに披露した。美しい音色と着物姿にうっとりとした表情の観客の姿があり、演奏後には質問や称賛の言葉を届ける人が続々と集まった。琴を奏でさせてあげた時に少女が見せた満足そうな笑顔が印象的だった。
後半は3回目の出演となった和太鼓グループ『雷音』。力強い音がホールに響き、空気を震わせた。大小、種類の違う和太鼓の組み合わせや趣きの異なる13の曲を披露。『雷音』のメンバーが主宰する五大湖太鼓センターの生徒たちの演奏もあり、総勢19名による華やかなパフォーマンスが会場に活気を届けた。主宰者ソウルさんは、「エネルギーを届けることができたら嬉しい」と話していた。観客からは、「元気をもらった」「格好よくて感動した」などの感想が寄せられた。 書初めコーナーで「ゆめ」の二文字を何度も書いていた女性は中国系の大学生で、日本関連のイベントは初めてということ。新聞の広告文に倣って綴っていた友人も中国系で、2人とも筆と墨で書くのも初めて。「すごく集中した。気持ちよい経験」「日本との共通点や違いが分かり興味深い」と感想を漏らしていた。楽しい体験型イベントを通して、日本理解が進んでいる。
ハイライトの餅つきは木の臼と杵を用いて担当者が実演しながら半搗き(つき)した後、希望者に体験のチャンスを提供。日本人の子供でも初めての体験という参加者も多く、「貴重な場で嬉しい」という声がたくさん聞かれた。実演・体験用とは別に、多数の餅つき機をフル回転して搗きあげ、大勢のボランティアの手で丸められたお餅は、ミカンなどと合わせて次々と来場者の手に渡っていった。搗きたての感触と味を楽しみながら談話に弾む人々で溢れた。準備したもち米は70キロ近く。大勢の人に幸せと元気を届けた和やかなお正月イベントだった。 CJSは餅つきの他、年間に数々の催事を実施し支援している。一般公開の企画として、過去30年以上、日本の映画を上映(例年、夏や秋)。‘ヌーン・レクチャー・シリーズ’という日本関連の様々な講演を組み、無料で一般公開している。詳細やCJSの活動についてはwww.ii.umich.edu/cjs/で。