<!--:en-->Japanese School of Detroit Open House<!--:--><!--:ja-->デトロイトりんご会 補習授業校 オープンハウス<!--:--> 10

 ノバイの新校舎に移転してから約1ヶ月が経過した11月19日(土)、近隣関係者との相互理解を目的に、校舎を使用しているノバイメドウズ及び近隣教育関係者などを招待して「補習校紹介行事(オープンハウス)」が開催された。

 午前9時30分の開会式にはノバイ市側からボブガット市長を始めオークランドカウンティーやノバイ市の役職者、教育委員会代表者など30名の来賓、日本側からは松田在デトロイト総領事を筆頭に10名の来賓が参列して開会式が始まった。君島校長、ノバイ学校区教育長の挨拶に続いて、りんご会の甘利理事長より補習校紹介、松田総領事のスピーチがあり、その後、校内視察に移った。関係者は日本の授業を興味深く視察していた。体育館には学用品や制服、お弁当など学校生活に関連する品々、伝統や行事を伝える物、児童生徒の学習作品などが多数展示された。この日、幼稚園部は『お店屋さんごっこ』活動の真っ最中で、参観者の中には園児たちが工作したお寿司やケーキの買い物を一緒に楽しむ光景も見られ、和やかな雰囲気が漂っていた。準備や工作の質の高さに称賛が集まり、「ディテールがすばらしい!」という感想も聞こえた。

 引き続き、2011年度のETJ(Educators to Japan: 現地校教育関係者日本派遣)プログラムで6月に日本に派遣された教育関係者の報告の時間がもたれた。同プログラムは駐在員子女を受け入れている現地校の先生方に感謝と日本文化理解を図る目的で1975年にロサンゼルスで始まり、以後、参加地域が増え、デトロイト地区では1992年からJBSD(デトロイト日本商工会)がスポンサーとなって継続している。報告に先立って、中浜JBSD事務局長よりETJプログラムの経緯や概要について説明がなされ、日本という異文化に身を置いて、生徒たちの気持ちを知ってもらうことに意義があることなどを伝えた。例年多数の応募者の中から8名前後を送り出してきたが、今年度の参加者は2名。参加者の1人であるウェバー氏(ノバイ学校区副教育長)は「3月に起こった悲惨な地震と津波の後、多くの人が参加を辞退。今回日本訪問を選んだ参加者には理解と開かれた心という特質が見られた」と帰国エッセイに記した。(*ETJプログラムには世界各地から参加。)ウェバー氏は「日本は教育や子育てに対する意識が高い」と全体の印象を語り、小学校訪問では学習に対する集中度や規律に感銘を受けたことなどを伝えた。もう1人の参加者サウスワース先生(ノバイミドルスクール)は言葉が通じないことが大変不便であることを実感し、「言葉の壁があることで、豊富な知識と経験を持っていても表現できないのだと認識した」とエッセイに綴り、立体駐車場のスペース効率や、伝統や古いものを大切に保存していることなど、学ぶことが多かったと感想を述べた。スライドを利用した2人の報告は多くの分かり易い情報を参観者に提供した。

 最後にノバイ市の新市長ガット氏の挨拶、甘利りんご会理事長の感謝を籠めた閉会の挨拶をもって行事は滞りなく終了した。

 1973年の補習授業校設立に尽力し、初代校長に就任して学校運営を支えた片岡氏も当日臨席。近隣コミュニティーとの友好な関係や学校施設について、「発足時は23人の生徒数でしたが、公立の校舎はどこも貸してもらえず、クランブルックアカデミーのキンダールームを借りました。一切汚さないという条件でしたから、毎週保護者が大掃除をして磨き上げるなど、継続のために努力をしました」「ノバイ市がこのように援助してくれることは、当時のことを思うと驚きです。補習授業校の関係者は大いに頑張って、市に対して恩返しをして欲しい」と感想や願いを語っていた。

 ノバイ学校区教育長(Dr.Matthews)は挨拶の中、歓迎の言葉に加えて「あなた方が我々コミュニティーに持ち込んでくれたものに感謝をしている」と表明。ノバイ市長からは「文化の多様性がノバイ市の素晴らしさのひとつ」「我々にできることがあれば喜んで力を尽くしたい」と歓迎の意が伝えられた。

 また、同日の式では、オークランドカウンティーからの‘姫路城のジオラマ’ の贈答セレモニーも実施された。数十センチ大の精巧なジオラマは、日本と縁の深い米国人が制作したもので、この日は娘のローレンさんが参列。 「私の母親は熊本出身です。オークランドカウンティーには日系企業、日本人が多く、いろいろな繋がりがあります。この城を見てその結びつきに思いを馳せてくれたら嬉しい」と思いを話してくれた。

 日米の親交と深い絆を実感した一連のイベントであった。