新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 昨年は日本でも世界でも色々悲しい出来事、暗いニュースがありましたが、今年は少しでも多く明るいニュースが聞けるといいですね。スポーツ界では地元デトロイト・ライオンズが12年ぶりにプレイオフ進出。年越しで地元チームのプレイが観れるとは「こいつは春から縁起がいいわい」と言ったところです。プロ野球のオフの話題では何と言っても日本ハムのダルビッシュ投手がポスティング・システムでMLB入り実現するかが目玉。本号が発行される頃には独占交渉権を獲得したテキサス・レンジャースとの契約交渉に何らかの進展があるかもしれません。是非入団してイチロー選手ら他の日本人選手と一緒にこちらで活躍し、日米の野球ファンはもちろん日本の皆さんに元気を与えて欲しいですね。また、ゴルフでは20歳になった石川遼選手に米国PGAツアー公式戦、出来ればメジャー・トーナメント、更に出来れば彼自身の夢であるマスターズで勝って欲しいものです。

 さて、今回のテーマは『成さぬ善意より成す偽善!?』です。

 昨年12月中旬に知人の方からある私的な集まりに招かれて参加しました。その席で東日本大震災の被災地で別々な時期に復興支援ボランティア活動をされた3名の方の貴重な体験談をお聞きする機会がありました。支援活動をしながら現地・現場で直接現物を見たり感じた事をスライドをまじえながら説明して頂き、改めて被災地と被災者の窮状を伺い、大震災が過去のものではなく今現在も続いている現在進行形の災害である事実を再認識しました。

 体験者のお一人が、「日本でも最近ニュースなどで余り報道されていないようですが、もっと報道を続けなければならない。忘れずに支援を続けなければならない。」更に、「瓦礫の後片付け、修理・修復、物資の支援はある程度出来てきているが、被災者の心のケアが大きな問題。これからそれをしっかりやらねばならないし、時間が掛かる。」とお話されていたのが印象的でした。

 また、現地で一緒にボランティア活動に従事されたメンバーの顔ぶれも様々で、日本国内だけでなく遠く海外からの参加者も多く、現地で所轄管理事務所に登録後毎日集合してはそれぞれ役割分担に従ってヘドロの除去、瓦礫の片付け、修理・修復など地味な活動に従事したそうです。その中には神戸淡路大震災の時に見ず知らずの人に助けてもらった恩返しにと関西から現地に引っ越して支援活動をしている若い女性達やわずか新婚4ヶ月で香港の勤務先を辞めて被災地に移り住んで支援活動をしている外人若夫婦も混じっていたとのことで、昨今の世知辛い世の中でも自分の都合は顧みず、全く損得勘定を抜きにして困っている他人を助けに行っている人達が沢山いる事実に新鮮な驚きと大きな感銘を受けました。神仏のご慈悲に近い真の慈善と言える行為で本当に頭が下がります。

 ボランティア・メンバーの年齢構成も年配の方から若い方まで幅広く、日本国内でとかく年配層から「今の若者は・・・」と言われている若い人達が個別に休みを取って支援に駆け付けたり、携帯やTwitter、Facebook、MySpace、mixiなどのソシアル・ネットワークを効率的に使って仲間で連絡を取り合いながら募金や支援物資収集・配給活動、現地でのボランティア活動など精力的に活動しているというニュースを聞くと嬉しい限りです。

 私も今後も何が出来るか、何かやらねばと思いますが、如何せん俗世にどっぷり浸かり、簡単に身動き出来ない状況のため、上述の皆さんの真の慈善には程遠いものの、たとえ「成さぬ善意より成す偽善」と思われても、「動かぬ慈善より動く次善」と考えてせめて義捐金、支援活動のための寄付を細々と続ける事でご容赦頂きたいと思います。

 皆さんも是非それぞれの立場で可能なご支援をご検討下さい。

執筆者紹介:小久保陽三

Premia Partners, LLC (プレミア・パートナーズ・エルエルシー) パートナー。主に北米進出の日系企業向け経営・人事関連コンサルタント業務に従事。慶応義塾大学経済学部卒。愛知県の自動車関連部品・工業用品メーカーに入社後、化成品営業、社長室、総合開発室、米国ニューヨークの子会社、経営企画室、製品開発部、海外事業室、デトロイトの北米事業統括会社、中西部の合弁会社、WIN Advisory Group, Inc.勤務を経て現在に至る。外国企業との合弁契約、技術導入・援助契約、海外現地法人設立・立ち上げ・運営、人事問題取扱い経験豊富。06年7月より本紙に寄稿中。JBSD個人会員。